JP2001035431A - 走査像信号取得方法および走査電子顕微鏡 - Google Patents

走査像信号取得方法および走査電子顕微鏡

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JP2001035431A
JP2001035431A JP11207824A JP20782499A JP2001035431A JP 2001035431 A JP2001035431 A JP 2001035431A JP 11207824 A JP11207824 A JP 11207824A JP 20782499 A JP20782499 A JP 20782499A JP 2001035431 A JP2001035431 A JP 2001035431A
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Eisuke Kamimura
英助 上村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価で複雑な除振機構を必要とせず、高い分
解能で正確な像を得ることができる走査像信号取得方法
および走査電子顕微鏡を実現する。 【解決手段】 試料4の表面にX,Y方向の基準となる
端部を有した基準部材18を設ける。電子ビームEBを
偏向することによって基準部材18のX,Y方向の基準
端部を検出し、基準端部を基準として電子ビームを偏向
し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を検出しな
がら、試料の所定領域の像信号を取得する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動等の影響を受
けずに高い分解能の像を得ることができる走査像信号取
得方法および走査電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡では、電子銃からの電子
ビームをコンデンサレンズと対物レンズによって試料上
に集束し、更に電子ビームを2次元的に走査している。
そして、試料への電子ビームの照射によって発生した2
次電子等を検出し、検出信号を電子ビームの走査に同期
した陰極線管に供給し、試料の走査像を得るようにして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、このような走査
電子顕微鏡において、高い分解能で正確な像を得る上
で、影響を与える要素として振動、音響、気圧、気流等
の変動がある。例えば、振動が試料に伝達すると、試料
に照射される電子ビームと試料位置の相対的な関係がず
れてしまい、正確な電子ビームの走査ができなくなり、
試料形状に正確に一致した像が得られなくなる。このた
め、アクティブな除振機構を設けるようにしているが、
振動の完全なる除去をすることが困難であると共に、セ
ンサー、コントローラ、アクチュエータ等の多くの付加
的なハードウェアと、複雑なアルゴリズムからなる制御
システムが必要となる。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、高価で複雑な除振機構を必要とせ
ず、高い分解能で正確な像を得ることができる走査像信
号取得方法および走査電子顕微鏡を実現するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に基づく走査像
信号取得方法は、試料表面にX,Y方向の基準となる端
部を有した部材を設け、電子ビームを偏向することによ
って基準端部を検出し、基準端部を基準として電子ビー
ムを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を
検出しながら、試料の所定領域の像信号を取得するよう
にしたことを特徴としている。
【0006】請求項1の発明では、試料と共に振動等の
影響を受ける基準部材の基準端部を基準として電子ビー
ムを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を
検出しながら、試料の所定領域の像信号を取得するよう
にしたので、振動等の外乱の影響のない像信号を取得で
きる。
【0007】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、基準部材を試料から電気的に絶縁し、基準部材の
吸収電流を検出することにより、基準端部の検出を行う
ようにした。
【0008】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、基準部材を試料とは異なった2次電子放出能の材
料で形成し、基準部材からの2次電子を検出することに
より、基準端部の検出を行うようにした。
【0009】請求項4に基づく走査電子顕微鏡は、電子
ビームを試料上に細く収束する手段、電子ビームを試料
上で偏向するための偏向器、試料への電子ビームの照射
に基づいて得られた信号を検出する検出器、試料表面に
設けられ、X,Y方向の基準となる端部を有した基準部
材、基準端部を基準として電子ビームを偏向し、基準端
部から所定の距離の試料部の信号を検出するように制御
する制御手段、検出された試料の所定の領域の各画素信
号に基づいて走査像を表示する表示手段とを備えたこと
を特徴としている。
【0010】請求項4の発明では、試料と共に振動等の
影響を受ける基準部材の基準端部を基準として電子ビー
ムを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を
検出しながら、試料の所定領域の像信号を取得するよう
にしたので、振動等の外乱の影響のない像信号を取得で
きる。
【0011】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、基準部材を試料表面から退避されるように構成し
た。請求項6の発明では、請求項4の発明において、基
準部材に位置合わせのための微動機構を備えた。
【0012】請求項7の発明では、請求項4の発明にお
いて、複数の画素単位で基準端部を基準として電子ビー
ムを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を
検出するようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に基づく走査
電子顕微鏡の一例を示す図であり、1は電子銃である。
電子銃1から発生し加速された電子ビームEBは、コン
デンサレンズ2と対物レンズ3により、試料4上に細く
収束される。
【0014】電子ビームEBは更に走査コイル5、ある
いは走査コイル6によって試料の所望領域で2次元的に
走査される。走査コイル6としては応答が早く、ヒステ
リシスの影響が無視できる空芯コイルが用いられる。走
査コイル5あるいは6には、CPUのごとき制御回路7
によって制御されるデジタル走査信号発生器8からの走
査信号が、走査制御回路9とスイッチ10を介して供給
される。なお、スイッチ10は制御回路7によって切り
換えられる。
【0015】電子ビームEBの試料4への照射によって
発生した2次電子は、2次電子検出器11によって検出
され、検出信号は増幅器12によって増幅された後、A
D変換器13によってディジタル信号に変換される。デ
ィジタル信号に変換された信号は、画像メモリー14に
供給されて記憶される。
【0016】画像メモリー14に記憶された信号は読み
出され、DA変換器15を介して陰極線管16に供給さ
れることから、陰極線管16には試料の走査像が表示さ
れる。なお、画像メモリー14への各画素信号の記憶
は、記憶制御回路17によって制御される。
【0017】試料4の上部には、試料4表面から僅かに
離されて、L字状の金属製基準部材18が配置されてい
る。この金属製基準部材18と試料4とは絶縁状態とさ
れており、基準部材18に電子ビームが照射されると、
基準部材18で信号が検出され、検出信号は増幅器19
を介して信号処理回路20に供給される。
【0018】図2に試料4とL字状の基準部材18を示
している。基準部材18は支持部材21によって支持さ
れているが、支持部材21は軽くて剛性の高い材料で形
成されており、端部は試料の傾斜ステージ上に取り付け
られている。このことによって、試料4と基準部材18
とは、振動等の外乱に対し、同等の影響を受けることに
なる。
【0019】この支持部材21は基準部材18を試料表
面から退避させるために回転、あるいは移動可能に設け
られている。図3は回転により基準部材18を試料4表
面から退避させる例を示している。支持部材21の端部
は回転軸22に取り付けられており、回転軸22を回転
させることにより、基準部材18は試料4表面から退避
させられる。図4は支持部材の端部が直線移動機構23
に取り付けられた例を示しており、支持部材21は、基
準部材18と共に図中矢印方向に移動可能にされてい
る。このような構成の動作を次に説明する。
【0020】まず、通常の走査電子顕微鏡像を得る場合
には、スイッチ10が切り換えられ、デジタル走査信号
発生器8からの通常の2次元走査信号が走査制御回路9
を介して走査コイル5に供給される。この結果、試料4
の所定領域は、電子ビームEBによって2次元的にディ
ジタル走査される。
【0021】電子ビームEBの走査によって試料4から
発生した2次電子は、2次電子検出器11によって検出
される。検出器11の検出信号は、増幅器12によって
増幅された後、AD変換器13によりディジタル信号に
変換され、画像メモリー14に供給されて記憶される。
各画素信号の画像メモリー14における記憶領域の選択
は、制御回路7の制御による記憶制御回路17によって
制御される。
【0022】画像メモリー14に記憶された信号は読み
出され、DA変換器15によって変換された信号は陰極
線管16に供給されることから、陰極線管16には、試
料4の走査2次電子像が表示される。
【0023】次に振動等の影響を防止して、高い倍率の
像を高分解能で観察する例を図5を用いて説明する。こ
の場合、L字状の基準部材18が試料4の表面に配置さ
れると共に、スイッチ10が切り換えられ、応答の早い
走査コイル6によって電子ビームの走査・偏向が行われ
る。このとき、基準部材18は試料から僅かに浮かして
配置されている。なお、基準部材18はY方向の直線状
の端部18yと、X方向の直線状の端部18xとを有し
ている。
【0024】まず、観察する領域Rのほぼ左上に電子ビ
ームを照射し、この位置から、電子ビームをX方向に偏
向する。この電子ビームの偏向により、電子ビームEB
が基準部材18のY方向の端部18yに至ると、基準部
材18から信号が得られ、この信号は増幅器19を介し
て信号処理回路20に供給される。
【0025】信号処理回路20は、信号を成形し、制御
回路7に供給する。制御回路7は基準部材18に電子ビ
ームが照射されたことを検知し、その後、電子ビームE
Bの偏向の向きを反転させるよう、ディジタル走査信号
発生器8を制御する。そして、電子ビームの偏向の向き
が反転され、基準部材18のY方向の端部18yから距
離x0だけ、電子ビームを偏向するようにディジタル走
査信号発生器8を制御する。
【0026】距離x0だけ電子ビームが偏向された後、
今度は電子ビームをY方向に偏向する。この電子ビーム
の偏向により、電子ビームEBが基準部材18のX方向
の端部18xに至ると、基準部材18から信号が得ら
れ、この信号は増幅器19を介して信号処理回路20に
供給される。
【0027】信号処理回路20は、信号を成形し、制御
回路7に供給する。制御回路7は基準部材18に電子ビ
ームが照射されたことを検知し、その後、電子ビームE
Bの偏向の向きを反転させるよう、ディジタル走査信号
発生器8を制御する。そして、電子ビームの偏向の向き
が反転され、基準部材18のX方向の端部18xから距
離y0だけ、電子ビームを偏向するようにディジタル走
査信号発生器8を制御する。
【0028】このような制御により電子ビームが基準部
材のY方向の端部18yから距離x0、X方向の端部1
8xから距離y0離れた位置に照射された時、制御回路
7は記憶制御回路17を制御し、2次電子検出信号を画
像メモリー14の座標(x0,y0)に対応した位置に
記憶させる。
【0029】次に、座標(x0,y0)の位置の信号が
検出された後、電子ビームは再びX方向に偏向される。
この電子ビームの偏向により、電子ビームEBが基準部
材18のY方向の端部18yに至ると、基準部材18か
ら信号が得られ、この信号は増幅器19を介して信号処
理回路20に供給される。
【0030】信号処理回路20は、信号を成形し、制御
回路7に供給する。制御回路7は基準部材18に電子ビ
ームが照射されたことを検知し、その後、電子ビームE
Bの偏向の向きを反転させるよう、ディジタル走査信号
発生器8を制御する。そして、電子ビームの偏向の向き
が反転され、基準部材18のY方向の端部18yから距
離x1だけ、電子ビームを偏向するようにディジタル走
査信号発生器8を制御する。
【0031】距離x1だけ電子ビームが偏向された後、
今度は電子ビームをY方向に偏向する。この電子ビーム
の偏向により、電子ビームEBが基準部材18のX方向
の端部18xに至ると、基準部材18から信号が得ら
れ、この信号は増幅器19を介して信号処理回路20に
供給される。
【0032】信号処理回路20は、信号を成形し、制御
回路7に供給する。制御回路7は基準部材18に電子ビ
ームが照射されたことを検知し、その後、電子ビームE
Bの偏向の向きを反転させるよう、ディジタル走査信号
発生器8を制御する。そして、電子ビームの偏向の向き
が反転され、基準部材18のX方向の端部18xから距
離y0だけ、電子ビームを偏向するようにディジタル走
査信号発生器8を制御する。
【0033】このような制御により電子ビームが基準部
材のY方向の端部18yから距離x1、X方向の端部1
8xから距離y0離れた位置に照射された時、制御回路
7は記憶制御回路17を制御し、2次電子検出信号を画
像メモリー14の座標(x1,y0)に対応した位置に
記憶させる。
【0034】同様にして、次々と各画素の信号が得ら
れ、(xn,yn)の座標値の信号が検出されて画像メ
モリー14に記憶されると、領域Rに含まれる全画素の
信号が画像メモリー14に記憶されることになる。この
段階で画像メモリー14に記憶された信号が読み出さ
れ、DA変換器15を介して陰極線管16に供給される
ことから、陰極線管16には試料領域Rの像が表示され
る。
【0035】この得られた像は、基準部材18の2つの
端部18x,18yを基準として、電子ビームを所定の
距離偏向しながら検出した信号に基づくものであり、試
料4と基準部材18とが振動等の影響を共通して受ける
ことから、振動等の影響のない美しい像となる。
【0036】以上の説明では、1画素ごとに基準部材1
8の端部を基準として信号の取得を行ったが、外乱の周
期によっては、荷電粒子ビームまで細かくする必要はな
い。例えば、所定の画素のブロック(例えば、5×5画
素のブロック)ごとや、所定の数のX方向のライン画素
ごとに、基準部材18を用いた電子ビームの位置制御を
行うようにしても良い。
【0037】図6は、所定の画素のブロック(例えば、
5×5画素のブロック)ごとに基準部材18の端部を基
準とした信号の取得を行う例を示したもので、図中黒丸
の画素Paについて基準部材18の端部を基準とした信
号の取得を行い、白丸の画素Pbについては、画素Pa
を基準として電子ビームの偏向走査を行う。すなわち、
25画素に1回基準部材18を用いた偏向位置補正動作
を行う。
【0038】図7は、より振動等の周期が早い場合であ
り、所定の画素のライン(例えば、5画素のライン)ご
とに基準部材18の端部を基準とした信号の取得を行う
例を示したもので、図中黒丸の画素Paについて基準部
材18の端部を基準とした信号の取得を行い、白丸の画
素Pbについては、画素Paを基準として電子ビームの
偏向走査を行う。すなわち、5画素に1回基準部材を用
いた偏向位置補正動作を行う。
【0039】上記したように、高い倍率の像観察におい
ては、基準部材18の端部を基準とした位置合わせを行
って、試料の所定領域で電子ビームの偏向を行うが、低
い倍率の像を観察する場合には、観察視野内に基準部材
18が入ってしまうことも生じる。その場合には、図3
や図4で示した機構を用いて、基準部材18を試料表面
から退避させれば良い。
【0040】ところで、高倍率像の観察時に基準部材1
8を用いた電子ビームの偏向・走査が行われるが、その
場合、基準部材18と観察領域との間の位置合わせが必
要となる。図8は基準部材18の位置合わせを説明する
ための図であり、Rは10万倍の観察範囲を示してお
り、観察範囲Rの中点Cが電子ビームの光軸と一致して
いる。
【0041】10万倍の場合、観察範囲Rの一辺の長さ
はおおよそ1μmである。通常電子ビームのイメージシ
フト機能での電子ビームの偏向範囲は±5μmであるか
ら、光軸Cから基準部材の基準辺までの距離が±4μ程
度であれば、イメージシフト機能を用いて基準部材18
の基準辺を観察範囲にとらえることができる。図8にお
いて、点線で示した領域R´がイメージシフトによる観
察領域である。
【0042】この領域R´の走査像を観察することによ
り、基準部材18のX,Y方向の基準辺の状態が確認で
きる。この観察により、基準辺の垂直、水平の方向が傾
いている場合には、スキャンローテーションにより方向
を合わせることを行っても良いし、実際の画素情報の取
得時に、傾きの情報を与えて電子ビームの偏向・走査の
方向を補正するようにしても良い。
【0043】なお、基準部材18の端部が光軸Cから±
4μm以内に入るように、事前に機械的な位置合わせが
必要である。その場合、基準部材18の取り付け時に治
工具を使用して正確に取り付ける、基準部材に移動機構
を設けて調整可能に構成する等が考えられる。この移動
機構としては、ピエゾ素子の利用が好ましい。
【0044】上記した基準部材18としては、金属製の
材料を用い、基準部材18の吸収電流を用いて電子ビー
ムの偏向制御を行うようにしたが、基準部材として2次
電子の放出能が、試料4に比べて極めて高いか逆に極め
て低い材料を用い、基準部材18からの2次電子を検出
することにより、電子ビームの偏向制御を行うようにし
ても良い。
【0045】また、電子ビームを偏向し、基準部材18
の端部を検出したときに電子ビームの偏向の向きを反転
させるようにしたが、電子ビームを基準部材18を横切
ってある程度まで偏向し、その後偏向の向きを反転さ
せ、電子ビームが再び基準部材18の端部を横切った時
を基準として、所定の位置までの偏向を行うようにして
も良い。この方式の場合には、走査コイルのヒステリシ
スの影響を著しく小さくすることができる。
【0046】以上本発明の実施の形態を詳述したが、本
発明はこの形態に限定されない。例えば、電磁的な走査
コイルを用いて電子ビームの偏向・走査を行うようにし
たが、高速の電子ビームの偏向が可能な静電偏向器を用
いるようにしても良い。その場合には、切り換えスイッ
チ10は不要となる。また、各画素信号を画像メモリー
に一次記憶させるようにしたが、所定のタイミングで得
られた信号を直接陰極線管に供給しても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく走
査像信号取得方法は、試料表面にX,Y方向の基準とな
る端部を有した部材を設け、電子ビームを偏向すること
によって基準端部を検出し、基準端部を基準として電子
ビームを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信
号を検出しながら、試料の所定領域の像信号を取得する
ようにした。
【0048】すなわち、試料と共に振動等の影響を受け
る基準部材の基準端部を基準として電子ビームを偏向
し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を検出しな
がら、試料の所定領域の像信号を取得するようにしたの
で、振動等の外乱の影響のない像信号を取得できる。
【0049】また、本発明に基づく走査電子顕微鏡は、
電子ビームを試料上に細く収束する手段、電子ビームを
試料上で偏向するための偏向器、試料への電子ビームの
照射に基づいて得られた信号を検出する検出器、試料表
面に設けられ、X,Y方向の基準となる端部を有した基
準部材、基準端部を基準として電子ビームを偏向し、基
準端部から所定の距離の試料部の信号を検出するように
制御する制御手段、検出された試料の所定の領域の各画
素信号に基づいて走査像を表示する表示手段とを備え
た。
【0050】この結果、試料と共に振動等の影響を受け
る基準部材の基準端部を基準として電子ビームを偏向
し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を検出しな
がら、試料の所定領域の像信号を取得するようにしたの
で、振動等の外乱の影響のない像信号を取得でき、高い
分解能で美しい、正確な像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく走査電子顕微鏡の一例を示す図
である。
【図2】試料と基準部材との関係を示す図である。
【図3】基準部材を試料表面から退避させる構成を示す
図である。
【図4】基準部材を試料表面から退避させる構成を示す
図である。
【図5】電子ビームの偏向と像信号取得のタイミングを
説明するための図である。
【図6】所定ブロックごとに基準位置の補正を行う例を
示す図である。
【図7】所定ラインごとに基準位置の補正を行う例を示
す図である。
【図8】基準部材の位置合わせの説明に用いる図であ
る。
【符号の説明】
1 電子銃 2 コンデンサレンズ 3 対物レンズ 4 試料 5,6 走査コイル 7 制御回路 8 デジタル走査信号発生器 9 走査制御回路 10 スイッチ 11 2次電子検出器 12 増幅器 13 AD変換器 14 画像メモリー 15 DA変換器 16 陰極線管 17 記憶制御回路 18 基準部材 19 増幅器 20 信号処理回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料表面にX,Y方向の基準となる端部
    を有した部材を設け、電子ビームを偏向することによっ
    て基準端部を検出し、基準端部を基準として電子ビーム
    を偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号を検
    出しながら、試料の所定領域の像信号を取得するように
    した走査像信号取得方法。
  2. 【請求項2】 基準部材は試料から電気的に絶縁されて
    おり、基準部材の吸収電流を検出することにより、基準
    端部の検出を行うようにした請求項1記載の走査像信号
    取得方法。
  3. 【請求項3】 基準部材は試料とは異なった2次電子放
    出能の材料で形成されており、基準部材からの2次電子
    を検出することにより、基準端部の検出を行うようにし
    た請求項1記載の走査像信号取得方法。
  4. 【請求項4】 電子ビームを試料上に細く収束する手
    段、電子ビームを試料上で偏向するための偏向器、試料
    への電子ビームの照射に基づいて得られた信号を検出す
    る検出器、試料表面に設けられ、X,Y方向の基準とな
    る端部を有した基準部材、基準端部を基準として電子ビ
    ームを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部の信号
    を検出するように制御する制御手段、検出された試料の
    所定の領域の各画素信号に基づいて走査像を表示する表
    示手段とを備えた走査電子顕微鏡。
  5. 【請求項5】 基準部材は、試料表面から退避されるよ
    うに構成されている請求項4記載の走査電子顕微鏡。
  6. 【請求項6】 基準部材は、位置合わせのための微動機
    構が備えられている請求項4記載の走査電子顕微鏡。
  7. 【請求項7】 複数の画素単位で基準端部を基準として
    電子ビームを偏向し、基準端部から所定の距離の試料部
    の信号を検出するようにした請求項4記載の走査電子顕
    微鏡。
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