JP2001035417A - Crt用ガラスセラミックス - Google Patents

Crt用ガラスセラミックス

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JP2001035417A
JP2001035417A JP20587999A JP20587999A JP2001035417A JP 2001035417 A JP2001035417 A JP 2001035417A JP 20587999 A JP20587999 A JP 20587999A JP 20587999 A JP20587999 A JP 20587999A JP 2001035417 A JP2001035417 A JP 2001035417A
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crystal phase
glass ceramic
crystal
crt
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Katsuhiko Yamaguchi
勝彦 山口
Junko Ishioka
順子 石岡
Tamako Kataoka
球子 片岡
Naoyuki Goto
直雪 後藤
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Ohara Inc
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  • Glass Compositions (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像コントラストの向上、テレビ画面の高解
像度、高品質化、フラット化に対応しうる、良好な光線
透過率,光微小散乱性および軽量化に寄与する機械的強
度(ヤング率・破壊靱性)と安定した品質を兼ね備えた
CRT前面パネル用ガラスセラミックスを提供する。 【解決手段】波長450nmにおける散乱係数が10×
10-3〜80×10-3cm 1であり、板厚5mm材の
光線透過率が波長450nmにおいて50%以上である
ことを特徴する、CRT用ガラスセラミックス基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスセラミック
スに関するものである。より詳細には、テレビ受像機,
情報ディスプレイ等のCRT(Cathode Ray
Tube)に好適に用いられるガラスセラミックスに
関するものである。尚、本明細書においてスピネル結晶
とは、「(Mgおよび/またはZn)Al 24」「(M
gおよび/またはZn)2TiO4」「前記2結晶間の固
溶体としての混合物」の中から選ばれる少なくとも1種
以上を指し、また固溶体とは、各結晶にその他の成分が
一部、置換および/または侵入したものを意味する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンの普及によりテレビ
画面の高解像度・高品質化・フラット化が進行し、画像
の高品質化と画面の大型化が急速に高まっている。その
ためCRTの軽量化や画像の高品質化においては、CR
Tのパネルに用いられるガラスの光線透過率や散乱性が
重要視され、更に材料の軽量化についても機械的強度の
向上と品質の安定性が望まれている。
【0003】従来、CRTのパネル材料には、物理強化
型のSiO2−Al23−(MgO,CaO,SrO,
BaO,ZnO,PbO)−(Li2O,Na2O,K2
O)−(CeO,TiO2)系非晶質ガラスが用いられ
てきた。しかし、従来のガラスは光線透過率や散乱性が
十分でなく、またヤング率,破壊靱性等の機械的強度が
さほど高くはなかったため、所望の強度を得ようとする
と重量が大きくなってしまうという欠点を有しており、
今日の高解像度、高品質化、大型化要求に十分対応し難
いものである。
【0004】従来の問題点を解消する材料として、化学
強化ガラスのアルミノシリケートガラス(SiO2−A
23−Na2O)、ソーダライムガラス(SiO2−C
aO−Na2O)などが知られているが、これらは、
(1)化学強化のために、ガラス中にNa2O成分を必
須成分として含有するため、Na2O溶出という不安定
要素を有しており、また対環境面においても好ましくな
い。(2)化学強化ガラスは、強化後の熱処理において
強化層の緩和が発生するため、機械的強度の低下を生
じ、またこれが原因で諸特性も不安定となりやすい。
(3)表面硬度は通常のガラスに比べて高いが、それで
もさほど高いものではないので、材料表面に傷がつきや
すく、これがCRT用ガラスとして大きな影響をもたら
す、等の各種問題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に見られる諸欠点を解消しつつ、近年ハイビジ
ョンテレビ等において要求される、映像コントラストの
向上、テレビ画面の高解像度、高品質化、フラット化に
対応しうる、良好な光線透過率,光微小散乱性および軽
量化に寄与する機械的強度(ヤング率・破壊靱性)と安
定した品質を兼ね備えたCRT前面パネル用ガラスセラ
ミックスを提供することにある。
【0006】
【課題を解消するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意試験研究を重ねた結果、結晶相と非
結晶相からなるガラスセラミックスにおいて、特定の結
晶相と結晶粒子径(平均)範囲を有するガラスセラミッ
クスは、上記目的を満足しうる優れた機械的強度(ヤン
グ率,破壊靱性)および光線透過率,散乱係数を備え、
CRT前面パネル用に好適なガラスセラミックスである
ことを見い出し、本発明に至った。
【0007】すなわち、請求項1に記載の発明は、結晶
相と非結晶相からなるガラスセラミックスにおいて、波
長450nmにおける散乱係数が10×10-3〜80×
10 -3cm-1の範囲であることを特徴とする、CRT用
ガラスセラミックスであり、請求項2に記載の発明は、
板厚5mm材の光線透過率が波長450nmにおいて5
0%以上であることを特徴とする、請求項1に記載のC
RT用ガラスセラミックスであり、請求項3に記載の発
明は、ヤング率が85〜160GPa、破壊靱性が0.
7〜2.0MPa・m1/2の範囲であることを特徴とす
る、請求項1または2のいずれかに記載のCRT用ガラ
スセラミックスであり、請求項4に記載の発明は、析出
結晶相の結晶粒子径(平均)が50〜500Åであるこ
とを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のCR
T用ガラスセラミックスであり、請求項5に記載の発明
は、重量%(酸化物基準)でAl23成分の含有量が2
0%未満であり、さらにPbO,Na2Oを実質的に含
まないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記
載のCRT用ガラスセラミックスであり、請求項6に記
載の発明は、Li2O成分の含有量が15%以下である
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のC
RT用ガラスセラミックスであり、請求項7に記載の発
明は、主結晶相が、二珪酸リチウム,α−クォーツ,α
−クリストバライト,コージェライト,β―石英,スピ
ネル結晶,エンスタタイト,チタン酸マグネシウム(M
gTi25),フォルステライト,ユークリプタイト,
若しくはβ−スポジューメン,又は前記各結晶の固溶体
のいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項1
〜6のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミックスで
ある。
【0008】請求項8に記載の発明は、最も析出割合の
多い結晶相として、二珪酸リチウムまたは二珪酸リチウ
ム固溶体を含有することを特徴とする、請求項1〜7の
いずれかに記載のCRT用ガラスセラミックスであり、
請求項9に記載の発明は、該結晶相より析出割合の少な
い結晶相として、α−クォーツ,α−クォーツ固溶体,
α−クリストバライト,α−クリストバライト固溶体の
中から選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特
徴とする、請求項8に記載のCRT用ガラスセラミック
スであり、請求項10に記載の発明は、重量%(酸化物
基準)で SiO2 70〜80% Li2O 8〜12% Al23 3〜9% K2O 1〜5% MgO 0〜5% ZnO 0〜3% P25 1.5〜3% ZrO2 0〜7% Sb23+As23 0〜2% の範囲の各成分を含有する、請求項8または9のいずれ
かに記載のCRT用ガラスセラミックスである。
【0009】請求項11に記載の発明は、Na2O,K2
O,PbOを実質上含有せず、最も析出割合の多い結晶
相として、コ−ジェライトまたはコージェライト固溶体
を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか
に記載のCRT用ガラスセラミックスであり、請求項1
2に記載の発明は、該結晶相より析出割合の少ない結晶
相として、スピネル結晶,スピネル結晶固溶体,エンス
タタイト,エンスタタイト固溶体,β−石英,β−石英
固溶体,β−スポジューメン,β−スポジューメン固溶
体,ユークリプタイト,ユークリプタイト固溶体の中か
ら選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴と
する、請求項11に記載のCRT用ガラスセラミックス
であり、請求項13に記載の発明は、重量%(酸化物基
準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 P25 0〜4% B23 0〜4% Li2O 0〜5% CaO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 2.5〜8% Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする請求項11
〜12のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミックス
である。
【0010】請求項14に記載の発明は、Na2O,K2
O,PbOを実質上含有せず、TiO2+ZrO2の含有
量が9%未満であって、最も析出割合の多い結晶相とし
て、β−石英,ユークリプタイト,若しくはβ−スポジ
ューメン、またはこれら結晶の固溶体を含有することを
特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のCRT用
ガラスセラミックスであり、請求項15に記載の発明
は、該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、エン
スタタイト,エンスタタイト固溶体,フォルステライ
ト,フォルステライト固溶体の中から選ばれる少なくと
も1種以上を含有することを特徴とする、請求項14に
記載のCRT用ガラスセラミックスであり、請求項16
に記載の発明は、最も析出割合の多い結晶相が、β−石
英またはβ−石英固溶体であって、、重量%(酸化物基
準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 P25 0.5〜2.5% B23 0〜4% Li2O 0.5〜4% CaO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0.5〜5% TiO2 2.5〜8% TiO2+ZrO2 9%未満 Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
4〜15のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミック
スである。
【0011】請求項17に記載の発明は、Li2O,N
2O,K2O,PbOを実質上含有せず、最も析出割合
の多い結晶相として、エンスタタイトまたはエンスタタ
イト固溶体を含有することを特徴とする、請求項1〜7
のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミックスであ
り、請求項18に記載の発明は、該結晶相より析出割合
の少ない結晶相として、チタン酸マグネシウム(MgT
25),チタン酸マグネシウム固溶体(MgTi25
固溶体),スピネル結晶,スピネル結晶固溶体の中から
選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とす
る、請求項17に記載のCRT用ガラスセラミックスで
あり、請求項19に記載の発明は、重量%(酸化物基
準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20%未満 Al23 10〜20%未満 CaO 0.5〜4% SrO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 8%を越え12%まで Bi23 0〜6% Sb23+As23 0〜2% P,W,Nb,La,Yから選択される任意の元素を酸
化物換算で3%以下Cu,Co,Fe,Mn,Cr,S
n,Vから選択される任意の元素を酸化物換算で2%以
下の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項
17〜18のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミッ
クスである。
【0012】請求項20に記載の発明は、Li2O,N
2O,K2O,PbOを実質上含有せず、最も析出割合
の多い結晶相として、チタン酸マグネシウム(MgTi
25),チタン酸マグネシウム固溶体(MgTi25
溶体)を含有することを特徴とする、請求項1〜7のい
ずれかに記載のCRT用ガラスセラミックスであり、請
求項21に記載の発明は、該結晶相より析出割合の少な
い結晶相として、エンスタタイト,エンスタタイト固溶
体,スピネル結晶,スピネル結晶固溶体の中から選ばれ
る少なくとも1種以上を含有することを特徴とする、請
求項20に記載のCRT用ガラスセラミックスであり、
請求項22に記載の発明は、重量%(酸化物基準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 CaO 0.5〜4% SrO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 8%を越え12%まで Bi23 0〜6% Sb23+As23 0〜2% P,W,Nb,La,Yから選択される任意の元素を酸
化物換算で3%以下Cu,Co,Fe,Mn,Cr,S
n,Vから選択される任意の元素を酸化物換算で2%以
下の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項
20〜21のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミッ
クスである。
【0013】請求項23に記載の発明は、Al23含有
量が20%未満であって、Li2O,Na2O,K2O,
PbOを実質上含有せず、最も析出割合の多い結晶相と
して、スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体を含有す
ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の
CRT用ガラスセラミックスであり、請求項24に記載
の発明は、該結晶相より析出割合の少ない結晶相とし
て、α−クォーツ,α−クリストバライト,エンスタタ
イト,チタン酸マグネシウム(MgTi25),β−石
英,フォルステライト,コージェライト,ユークリプタ
イト,若しくはβ−スポジューメン,又は前記各結晶の
固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上を含有する
ことを特徴とする、請求項23に記載のCRT用ガラス
セラミックスであり、請求項25に記載の発明は、重量
%(酸化物基準)で SiO2 30〜65% MgO 1〜20% Al23 5〜20%未満 ZnO 5〜35% Bi23 0〜6% CaO 0〜10% SrO 0〜10% BaO 0〜10% 但し、CaO+SrO+BaO 0〜20% Li2O 1%を越え10%まで B23 0〜10% TiO2 1〜15% ZrO2 0〜3%未満 P25 0〜5% SnO2 0〜2% Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項2
3〜24のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミック
スである。
【0014】本発明のCRT用ガラスセラミックスの散
乱係数,光線透過率,ヤング率,破壊靱性,各成分組成
範囲,析出結晶相の結晶粒子径(平均),主結晶相を限
定した理由を以下に述べる。
【0015】まず、波長450nmにおける散乱係数に
ついてであるが、10×10-3cm -1未満では映像コン
トラストの向上が不充分であり、その一方で80×10
-3cm 1を超えても映像の明るさ、コントラストを低
下させてしまう。したがって10×10-3〜80×10
-3cm-1の範囲であることが必要である。好ましくは2
5×10-3〜65×10-3cm-1の範囲である。
【0016】次に光線透過率についてであるが、板厚5
mm材における波長450nmの光線透過率は、CRT
として用いたときの映像の明るさの点から、50%以上
が好ましい。より好ましくは55%以上である。
【0017】次に機械的強度についてであるが、画面の
大型化・薄型軽量化が進んでいる現在において、この特
性は重要なものである。すなわちヤング率が低いと、大
型画面を構成するために強度の面から板厚を大きくしな
ければならず、軽量化を実現できない。したがって、ヤ
ング率は85GPa以上が好ましく、80GPa以上が
より好ましい。しかし、あまりヤング率が高過ぎると、
切断や研磨等の加工工程において、長時間を要するよう
になってしまい、量産性に問題を生じる。これら加工性
の面から検討すると、ヤング率は160GPa以下が好
ましく、150GPa以下がより好ましい。
【0018】破壊靱性についてもヤング率と同じ理由に
よる適正範囲が存在し、その範囲は、0.7〜2.0M
Pa・m1/2である。より好ましくは1.0〜2.0M
Pa・m1/2である。
【0019】次に析出結晶相の結晶粒子径(平均)につ
いてであるが、光線透過率は析出結晶相とガラス相の屈
折率差により影響を受ける。すなわち、双方の屈折率差
が大きい場合は、光線透過率を高くするために結晶粒径
(平均)を小さくしなければならず、双方の屈折率差が
小さい場合は、結晶粒径(平均)の範囲を広げることが
出きる。以上のように、上記に述べたような光線透過率
および散乱係数を得るためには、析出結晶相の結晶粒子
径(平均)について制御しなければならない。ここで結
晶粒径(平均)の具体的な範囲についてであるが、結晶
粒子径(平均)が500Å以下とすれば、析出結晶相の
組合せに左右されることなく、所望の光線透過率および
散乱係数を得ることができる。したがって、析出結晶相
の結晶粒子径(平均)は500Å以下とすることが好ま
しい。より好ましくは300Å以下である。その一方で
50Å未満とすると所望の機械的強度が得難くなる。し
たがって、析出結晶相の結晶粒子径(平均)は50Å以
上とすることが好ましい。
【0020】次いでAl23成分についてであるが、こ
の成分がガラスセラミックスの組成を決定する上で特に
重要な成分であり、その量は重量%(酸化物基準)で2
0%未満でなければならない。Al23成分が20%以
上になると、結晶化前のガラスの状態において失透を生
じやすくなり、結晶化において所望の析出結晶粒子径を
得るべく、熱処理条件を調整して制御しようとしても、
得ることが非常に困難となってしまう。また、例え得ら
れたとしても、スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体
が必要以上に析出するため、ガラスセラミックス自体の
硬度が著しく高くなってしまう。このことは加工工程に
おいて長時間を要し、コストアップや生産性低下を招
く。したがって、例え主結晶相において最も析出割合が
多い結晶相が、スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体
の場合であっても、Al23成分を20%未満として、
スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体の量を特定量よ
り少ない、すなわちこれら結晶の析出総量がガラスセラ
ミックス製品の25重量%未満としなければならない。
尚、Al23成分を18%以下、またはスピネル結晶,
スピネル結晶固溶体の析出総量をガラスセラミックス製
品の20重量%以下とすると、さらに好適である。ま
た、Al23成分を構成成分とする結晶として、β−石
英,ユークリプタイト,β−スポジューメン、およびこ
れら各結晶の固溶体が挙げられるが、これらの結晶もス
ピネル結晶,スピネル結晶固溶体ほど顕著ではないが、
ガラスセラミックスの硬度を上げる効果を有するので、
例え最も析出割合が多い結晶相であっても、その析出割
合はガラスセラミックスに対して30重量%以下とする
ことが好ましい。尚、25重量%以下とするとさらに好
ましく、最も好ましいのは20重量%以下である。Pb
Oについては、環境上好ましくない成分であるので、そ
の使用は極力避けるべきである。
【0021】また、本発明におけるガラスセラミックス
ではNa2O成分も実質的に含まないことが好ましい。
これはこれら成分が主に結晶相中に存在するよりもガラ
ス成分中に存在することが多く、このため経時変化と共
にアルカリ溶出を生じ易く、これが原因となってCRT
特性の経時的劣化,汚れ,機械的強度の低下を招く可能
性が高くなるためである。尚、K2O成分は、二珪酸リ
チウムまたは二珪酸リチウムを最も析出割合の多い結晶
相とする場合にはある程度必要となるが、それ以外の結
晶が最も析出割合の多い結晶相の場合は、Na2Oと同
様の作用をすることがあるため、できれば実質的に含ま
ない方が好ましい。
【0022】Li2O成分は主に結晶相を構成する成分
であるため、同じアルカリ成分でもアルカリ溶出する事
が非常に少ないが、それでも15%を越えるとLi2
成分が過剰となり、他のアルカリ成分と同様にアルカリ
溶出する可能性が高くなるため、15%以下とすること
が好ましい。
【0023】尚、従来のCRTパネル用ガラスでは、ア
ルカリ溶出を防止するためにアルカリ成分を複数種添加
し、混合アルカリ効果によりアルカリ溶出を防止してい
るがが、本願のガラスセラミックスは極力このアルカリ
成分を低減することを目的としており、例え添加しても
それは大部分が析出結晶相を構成する成分としてであ
り、ガラス相への存在を極力低減し、アルカリ溶出を防
止しているものである。したがって、ガラス相のアルカ
リ成分の存在は、実質的に0%であることが好ましい。
【0024】この他、前記特性を損なわない範囲におい
て、X線による着色防止を目的としてCeO2を、紫外
線による着色防止を目的としてTiO2を、それぞれ
0.1〜1%添加するとさらに好ましく、また管電圧の
高いカラーCRTパネル用としては、PbOに変わるX
線吸収成分としてSrO+BaOを0.5〜20%、Z
rO2を0.2〜5%添加することがさらに好ましもの
となる。
【0025】次いで主結晶相についてであるが、析出結
晶の粒子径制御(平均の粒子径および均一な粒度分布)
のしやすさを考慮すると、二珪酸リチウム,α−クォー
ツ,α−クリストバライト,コージェライト,β―石
英,スピネル結晶,エンスタタイト,チタン酸マグネシ
ウム(MgTi25),前記各結晶の固溶体の中から選
ばれる少なくとも1種以上であることが重要である。
【0026】特に、前記結晶相の中でも、析出結晶の粒
子径制御性に優れた結晶相を析出割合の最も多い結晶相
とすることが好ましく、その好適な結晶相として、二珪
酸リチウム,コージェライト,β―石英,スピネル結
晶,エンスタタイト,チタン酸マグネシウム(MgTi
25),前記各結晶の固溶体が挙げられる。
【0027】まず、二珪酸リチウムまたは二珪酸リチウ
ムの固溶体についてであるが、この結晶相を有するガラ
スセラミックスのヤング率は高い方の部類ではないが、
CRT用として十分適応しうる強度は有しており、特に
研削・研磨特性が非常に良好であり、強度の割に比重が
軽いという、本願の目的にかなったガラスセラミックス
を得ることができるものである。
【0028】さらに、最も析出割合が多い結晶相として
二珪酸リチウムまたは二珪酸リチウムの固溶体を含有
し、該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、α−
クォーツ,α−クォーツ固溶体,α−クリストバライ
ト,α−クリストバライト固溶体の中から選ばれる少な
くとも1種以上を含有するものは、前述の研削・研磨特
性がより優れ、低比重化もさらに進めることができる。
【0029】そして、このガラスセラミックスを実現す
るために良好な各成分の組成範囲の限定理由について以
下に述べる。
【0030】SiO2成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出する二珪酸リチウム,α−クォ
ーツ,α−クォーツ固溶体,α−クリストバライト,α
−クリストバライト固溶体結晶を生成するきわめて重要
な成分であるが、その量が70%未満では、得られたガ
ラスセラミックスの析出結晶が不安定で組織が粗大化し
やすく、また、80%を超えると原ガラスの溶融・成形
性が困難になる。より好ましい範囲は72〜77%であ
る。
【0031】Li2O成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出する二珪酸リチウム結晶を生成
するきわめて重要な成分であるが、その量が8%未満で
は、上記結晶の析出が困難となると同時に、原ガラスの
溶融が困難となり、また、12%を超えると得られる結
晶が不安定で組織が粗大化しやすいうえ化学的耐久性が
悪化する。
【0032】Al23成分は、前述のように20%以下
であることが重要であるが、これらの結晶相を有するガ
ラスセラミックスにおいては、特に化学的耐久性および
機械的強度を向上させる成分であり、その量は3%以上
であることが好ましく、4%以上であることがより好ま
しい。同様にAl23成分が過剰であると、溶融性、耐
失透性を著しく悪化させるため、Al23成分は9%以
下であることが好ましく、8%以下であることがより好
ましい。
【0033】K2O成分は、ガラスの溶融性を向上させ
ると同時に析出結晶の粗大化を防止し、その量は1%以
上が好ましい。ただし、過剰に含まれると析出結晶の粗
大化,結晶相変化および化学的耐久性を悪化させると共
に、アルカリ溶出を引き起こす為、その量は5%以下が
好ましい。より好ましくは1〜3%である。
【0034】MgO、ZnO成分は、ガラスの溶融性を
向上させると同時に析出結晶の粗大化を防止する成分で
あるのと同時に、主結晶相としての二珪酸リチウム,α
−クォーツ,α−クォーツ固溶体,α−クリストバライ
ト,α−クリストバライト固溶体の各結晶粒子を球状に
析出させるために、任意に添加しうる成分であるが、M
gO,ZnO成分が過剰に含まれると、得られる結晶が
不安定で組織が粗大化しやすくなるため、MgO成分は
5%以下、ZnO成分は3%以下が好ましい。MgO、
ZnOそれぞれ2%以下がより好ましく、MgO、Zn
Oそれぞれ1%以上が更に好ましい。また、MgOは
0.3%以上がより好ましく、ZnOは0.1%以上が
より好ましい。
【0035】P25成分は本発明において、ガラスの結
晶核形成剤として不可欠であるが、結晶核形成を促進し
て析出結晶相の粗大化を防ぐために、その量は1.5%
以上とすべきであり、また原ガラスの乳白失透を防ぎ、
量産安定性を保つためには3%以下としなければならな
い。
【0036】ZrO2成分はP25成分と同様にガラス
の結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶の微細化
と材料の機械的強度向上および化学的耐久性の向上させ
るために、任意に添加しうる成分であるが、過剰に加え
ると原ガラスの溶融が困難となると同時にZrSiO4
等の溶け残りが発生してしまうために、ZrO2成分量
は7%以下としなければならない。好ましい範囲の下限
は2%、上限は5%である。
【0037】Sb23およびAs23成分はガラス溶融
の際の清澄剤として添加しうるが、それらの成分の和は
2%以下、より好ましくは1%以下で充分である。
【0038】次いで、コージェライトまたはコージェラ
イト固溶体についてであるが、この結晶相を有するガラ
スセラミックスの硬度は比較的高い方の部類に入るが、
結晶相の粒子径や析出割合を制御することにより、研削
・研磨特性のデメリットを低減することが可能である。
またヤング率は高い方の部類に入るため、CRTの軽量
化を実現するのにより適しているものであり、したがっ
て本願の目的にかなったガラスセラミックスを得ること
ができるものである。
【0039】次いで、最も析出割合が多い結晶相として
コージェライトまたはコージェライト固溶体を含有し、
該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、スピネル
結晶,スピネル結晶固溶体,エンスタタイト,エンスタ
タイト固溶体,β−石英,β−石英固溶体,β−スポジ
ューメン,β−スポジューメン固溶体,ユークリプタイ
ト,ユークリプタイト固溶体の中から選ばれる少なくと
も1種以上を含有するものは、前述のヤング率による軽
量化の実現において特に優れており、研削・研磨特性も
比較的良好なものである。
【0040】そして、このガラスセラミックスを実現す
るために良好な各成分の組成範囲の限定理由について以
下に述べる。まずSiO2成分は、原ガラスの熱処理に
より、主結晶相として析出するコージェライト,コージ
ェライト固溶体,エンスタタイト,エンスタタイト固溶
体,β−石英,β−石英固溶体,β−スポジューメン,
β−スポジューメン固溶体,ユークリプタイト,ユーク
リプタイト固溶体を生成する極めて重要な成分である
が、その量が40%未満では、得られたガラスセラミッ
クスの析出結晶相が不安定で組織が粗大化し、また、6
0%を超えると原ガラスの溶融・成形性が困難になる。
尚、これら結晶相を析出するには熱処理条件も重要な因
子となるが、より広い熱処理条件とすることができる、
より好ましい範囲は48.5〜58.5%である。
【0041】MgO成分は、原ガラスの熱処理により、
主結晶相として析出するコージェライト,コージェライ
ト固溶体,スピネル結晶,スピネル結晶の固溶体,エン
スタタイト,エンスタタイト固溶体,β−石英,β−石
英固溶体を生成する極めて重要な成分であるが、その量
が10%未満では、所望とする結晶が得られず、得られ
たガラスセラミックスの析出結晶が不安定で組織が粗大
化しやすく、さらに溶融性が悪化する。また20%を超
えると失透性が悪化する。尚、SiO2と同様の理由か
ら、より好ましい範囲は13〜20%未満であり、さら
に好ましい範囲は13〜18%である。
【0042】Al23成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出するコージェライト,コージェ
ライト固溶体,スピネル結晶,スピネル結晶の固溶体,
β−石英固溶体,β−スポジューメン,β−スポジュー
メン固溶体,ユークリプタイト,ユークリプタイト固溶
体を生成する極めて重要な成分であるが、その量が10
%未満では、所望とする結晶相が得られず、得られたガ
ラスセラミックスの析出結晶相が不安定で組織が粗大化
しやすく、さらに溶融性が悪化する。また20%以上で
は原ガラスの溶融性および失透性が悪化すると共に、前
述のようにスピネル結晶またはスピネル結晶固溶体の析
出量が非常に多くなって、硬度を必要以上に高くし、研
磨等における加工性が著しく低下する。尚、これらの理
由にから、より好ましい範囲は12%を越え20%未満
まで、特に好ましい範囲は12〜17%である。
【0043】P25成分は、ガラスの結晶核形成剤とし
て機能する上に、原ガラスの溶融・成型性の改善と耐失
透性を改善するために効果的であるが、4%以内で十分
である。尚、より好ましい範囲は1〜3%である。
【0044】B23成分は、原ガラスの溶解成形時の粘
度をコントロールするのに効果的であるが、その量は、
4%以内で十分である。
【0045】Li2O成分は、β−石英固溶体,β−ス
ポジューメン,β−スポジューメン固溶体,ユークリプ
タイト,ユークリプタイト固溶体を析出させ、原ガラス
の溶融性を改善するのに効果的であるが、その量が5%
を越えると、かえって原ガラスの溶融性が悪化しガラス
セラミックスの析出結晶相が不安定となり、異常粒子成
長を生じやすくなってしまう。これらの特性から見た、
より好ましい範囲は、0.5〜3%である。
【0046】CaO成分は、ガラスの溶融性を向上させ
るのと同時に析出結晶相の粗大化を防止する成分である
が、その量が0.5%未満では上記効果が得られず、ま
た、4%を超えると析出結晶の粗大化、結晶相の変化お
よび化学的耐久性が悪化する。尚、より好ましい範囲は
1〜3%である。
【0047】BaO成分はガラスの溶融性を向上させる
ために添加しうるが、その量は5%で十分である。尚、
より好ましい範囲は1〜3%である。
【0048】ZrO2成分およびTiO2成分は、ガラス
の結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶相の微細
化と材料の機械的強度向上、および化学的耐久性の向上
に効果を有する事が見出された極めて重要な成分である
が、ZrO2成分は5%以内で十分であり、TiO2成分
は、2.5%未満では上記効果が得られず、8%を超え
ると原ガラスの溶融が困難となり、耐失透性が悪化す
る。尚、上記SiO2と同様の理由による、TiO2のよ
り好ましい範囲は3〜8%である。
【0049】Sb23、As23成分は、ガラス溶融の
際の清澄剤として使用するが、それぞれ1%以内で十分
である。
【0050】F成分は、ガラスの溶融性を向上させるの
に添加し得るが、3%以内で十分である。
【0051】次いで、β−石英,ユークリプタイト,β
−スポジューメンまたはこれら結晶の固溶体の中から選
ばれる1種を有するガラスセラミックスについてである
が、この結晶を有するガラスセラミックスもコージェラ
イトまたはコージェライト固溶体を有するガラスセラミ
ックスと同様に、硬度は比較的高い方の部類に入るが、
結晶相の粒子径や析出割合を制御することにより、研削
・研磨特性のデメリットを低減することが可能であり、
またヤング率も高い方の部類に入るため、CRTの軽量
化を実現するのにより適しているものであり、したがっ
て本願の目的にかなったガラスセラミックスを得ること
ができるものである。
【0052】次いで、最も析出割合が多い結晶相として
β−石英,ユークリプタイト,β−スポジューメンまた
はこれら結晶の固溶体の中から選ばれる1種を含有し、
該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、エンスタ
タイト,エンスタタイト固溶体,フォルステライト,フ
ォルステライト固溶体の中から選ばれる少なくとも1種
以上を含有するものは、前述のヤング率による軽量化の
実現において特に優れており、研削・研磨特性も比較的
良好なものである。
【0053】そして、このガラスセラミックスを実現す
るために良好な各成分の組成範囲の限定理由について以
下に述べる。SiO2成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出するβ−石英,ユークリプタイ
ト,β−スポジューメン,エンスタタイト,フォルステ
ライトまたはこれら結晶の固溶体結晶を生成する極めて
重要な成分であるが、その量が40%未満では、得られ
たガラスセラミックスの析出結晶が不安定で組織が粗大
化しやすく、60%を超えると原ガラスの溶融・成型性
が困難になる。尚、これら結晶相を析出するには熱処理
条件も重要な因子となるが、より広い熱処理条件とする
ことができる、より好ましい範囲は48.5〜58.5
%である。
【0054】MgO成分は、原ガラスの熱処理により、
主結晶相として析出するβ−石英,ユークリプタイト,
β−スポジューメン,エンスタタイト,フォルステライ
トまたはこれら結晶の固溶体結晶を生成する極めて重要
な成分であるが、その量が10%未満では、得られたガ
ラスセラミックスの析出結晶が不安定で組織が粗大化し
やすく、かつ溶融性が悪化する。また20%を超えると
原ガラスの失透性・耐化学性が悪化する。尚、SiO2
と同様の理由による、より好ましい範囲は12〜18%
である。
【0055】Al23成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出するβ−石英,ユークリプタイ
ト,β−スポジューメンまたはこれら結晶の固溶体結晶
を生成する極めて重要な成分であるが、その量が10%
未満では、得られたガラスセラミックスの析出結晶が不
安定で組織が粗大化しやすく、また20%以上では前述
のように必要以上にガラスの高度が高くなってしまった
り、原ガラスの溶融性・失透性が著しく悪化する。尚、
上記と同様の理由による、より好ましい範囲は12〜1
8%である。
【0056】P25成分は、ガラスの結晶核形成剤とし
て機能する上に、原ガラスの溶融性、成型時の失透性を
改善するのに効果的であるが、その量が0.5%未満で
は上記効果が得られず、また2.5%を超えると失透性
が悪化する。尚、より好ましい範囲は1〜2%である。
【0057】B23成分は、原ガラスの溶融成型時の粘
度をコントロールするために任意に添加しうるが、4%
を超えるとかえって原ガラスの溶融性が悪化しガラスセ
ラミックスの析出結晶が不安定で組織が粗大化してしま
う。尚、より好ましい範囲は1〜3%である。
【0058】Li2O成分は、原ガラスの熱処理により
主結晶相として析出する、β−石英,ユークリプタイ
ト,β−スポジューメン,エンスタタイト,フォルステ
ライトまたはこれら結晶の固溶体結晶を生成する上に、
原ガラスの溶融性を改善する極めて重要な成分である
が、その量が0.5%未満では上記効果が得られず、ま
た4%を超えるとガラスセラミックスの析出結晶が不安
定で組織が粗大化してしまう。尚、好ましい範囲は1〜
3%である。
【0059】CaO成分は、ガラスの溶融性を向上させ
るのと同時に析出結晶の粗大化を防止する成分である
が、その量が0.5%未満では上記効果が得られず、ま
た4%を超えると所望とする結晶が得難くなり、ガラス
セラミックスの結晶が粗大化し化学的耐久性も悪化す
る。尚、より好ましい範囲は1〜3%である。
【0060】BaO成分は、CaO成分と同様にガラス
の溶融性を向上させるのと同時に析出結晶の粗大化を防
止する成分であるが、その量が5%を越えると、所望と
する結晶が得難くなり、ガラスセラミックスの結晶が著
しく粗大化し化学的耐久性も非常に悪化する。
【0061】ZrO2成分およびTiO2成分は、ガラス
の結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶の微細化
と材料の機械的強度向上、および耐化学性の向上に顕著
な効果を有することが見出された極めて重要な成分であ
るが、ZrO2成分が0.5%、TiO2成分が2.5%
未満では上記効果が得られず、またZrO2成分が5
%、TiO2成分が8%を超えると原ガラスの溶融が困
難となるのと同時にZrSiO4等が発生し溶け残りが
生じてしまったり、原ガラスの耐失透性が低下し、これ
によって結晶化工程において結晶粒の異常粒子成長を引
き起こしてしまう。尚、より好ましい範囲は、TiO2
とZrO2の合計量が9%以下であり、更に好ましい範
囲は、ZrO2=1〜4%、TiO2=3〜7.5%、T
iO2とZrO2の合計量が3〜8%である。
【0062】Sb23,As23成分は、ガラス溶融の
際の清澄剤として添加し得るが、これらの1種または2
種の合計量は2.0%までで十分である。
【0063】次いで、最も析出割合の多い結晶相として
エンスタタイトまたはエンスタタイト固溶体を含有する
ガラスセラミックスについて、および最も析出割合の多
い結晶相としてチタン酸マグネシウム(MgTi25
またはチタン酸マグネシウム固溶体(MgTi25固溶
体)を含有するガラスセラミックスについてであるが、
このガラスセラミックスは硬度が比較的高い方の部類に
入るにもかかわらず、結晶相の粒子径や析出割合を制御
することにより、研削・研磨特性が、前記のコージェラ
イトまたはコージェライト固溶体、もしくはβ−石英,
β−スポジューメン,ユークリプタイト,またはこれら
の結晶の固溶体を、最も析出割合の多い結晶相として含
有するものよりも格段に良好なものであり、すなわち強
度と研削・研磨特性という相反する特性を兼ね備えた、
CRTの軽量化を実現するのに非常に適しているもので
あり、したがって本願の目的にかなったガラスセラミッ
クスを得ることができるものである。
【0064】中でも、最も析出割合の多い結晶相として
エンスタタイトまたはエンスタタイト固溶体を含有し、
さらに該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、チ
タン酸マグネシウム(MgTi25),チタン酸マグネ
シウム固溶体(MgTi25固溶体),スピネル結晶,
スピネル結晶固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以
上を含有するガラスセラミックス、および最も析出割合
の多い結晶相としてチタン酸マグネシウム(MgTi2
5)またはチタン酸マグネシウム固溶体(MgTi2
5固溶体)を含有しさらに該結晶相より析出割合の少な
い結晶相として、エンスタタイト,エンスタタイト固溶
体,スピネル結晶,スピネル結晶固溶体の中から選ばれ
る少なくとも1種以上を含有するガラスセラミックス
は、前述の特性のバランスがより良好なものである。
【0065】そして、これらのガラスセラミックスを実
現するために良好な各成分の組成範囲の限定理由につい
て以下に述べる。まずSiO2成分は、原ガラスの熱処
理により、主結晶相として析出するエンスタタイト(M
gSiO3),エンスタタイト固溶体(MgSiO3固溶
体)結晶を生成する極めて重要な成分であるが、その量
が40%未満では、得られたガラスセラミックスの析出
結晶相が不安定で組織が粗大化し、更に原ガラスの耐失
透性を低下させる。また60%を超えると原ガラスの溶
融・成形性が困難になる。
【0066】MgO成分は、原ガラスの熱処理により、
主結晶相として析出するエンスタタイト(MgSi
3),エンスタタイト固溶体(MgSiO3固溶体),
チタン酸マグネシウム(MgTi25),チタン酸マグ
ネシウム固溶体(MgTi25固溶体),スピネル結
晶,スピネル結晶固溶体を生成する極めて重要な成分で
あるが、その量が10%未満では、所望とする結晶が得
られず、例え得られたとしても、ガラスセラミックスの
析出結晶が不安定で組織が粗大化しやすく、加えて溶融
性も悪化する。また20%以上では失透性が悪化する。
尚、前記理由による、より好ましい範囲は12を越え2
%未満であり、さらに好ましい範囲は12%を越え18
%以下である。
【0067】Al23成分は、原ガラスの熱処理によ
り、主結晶相として析出するエンスタタイト固溶体(M
gSiO3固溶体),チタン酸マグネシウム固溶体(M
gTi25固溶体),スピネル結晶,スピネル結晶固溶
体を生成する極めて重要な成分であるが、その量が10
%未満では、所望の結晶相が得られず、例え得られたと
しても、ガラスセラミックスの析出結晶相が不安定で組
織が粗大化しやすく、加えて溶融性も悪化する。また2
0%以上では原ガラスの溶融性および失透性が悪化し、
更にスピネル結晶相が多量に析出し、これが原因で硬度
が著しく上昇するため、加工性の点からも好ましくな
い。より好ましい範囲は12%を越え20%未満、特に
好ましい範囲は12〜18%である。
【0068】CaO成分は、ガラスの溶融性を向上させ
るのと同時に析出結晶相の粗大化を防止する成分である
が、その量が0.5%未満では上記効果が得られず、ま
た4%を超えると析出結晶の粗大化、結晶相の変化およ
び化学的耐久性が悪化する。
【0069】SrO成分はガラスの溶融性を向上させる
ために添加するが、その量が0.5%未満では上記効果
が得られない。また、その添加量は5%で十分である。
【0070】BaO成分もガラスの溶融性を向上させる
ために添加しうるが、その量は5%で十分である。
【0071】ZrO2成分およびTiO2成分は、ガラス
の結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶相の微細
化と材料の機械的強度向上、および化学的耐久性の向上
に効果を有する事が見出された極めて重要な成分であ
る。ZrO2成分は5%以内で十分であり、TiO2成分
については、8%以下では結晶化時に軟化を引き起こす
場合があり、12%を超えると原ガラスの溶融が困難と
なり、耐失透性が悪化する。
【0072】Bi23成分は、原ガラスの溶融・成形性
を損なわずにガラスの耐失透性を抑制させる効果のある
成分であるが、6%を超えると溶融器であるPt,Si
2などへの侵食が著しくなる。
【0073】Sb23,As23成分は、ガラス溶融の
際の清澄剤として使用するが、それぞれ1%以内で十分
である。
【0074】各種特性の調整、もしくは他の目的のため
に、本発明の特性を損なわせない範囲で、P,W,N
b,La,Y,Pbから選択される任意の元素を酸化物
換算で3%まで、および/またはCu,Co,Fe,M
n,Cr,Sn,Vから選択される任意の元素を酸化物
換算で2%まで含有させることができる。
【0075】次いで、最も析出割合の多い結晶相として
スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体を含有するガラ
スセラミックスについてであるが、このガラスセラミッ
クスは強度および硬度が比較的高く、軽量化の観点から
は最も有効なガラスセラミックスであるが、反面研磨・
研削における加工性が他のガラスセラミックスよりも低
い。したがって、このガラスセラミックスにおいては、
スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体は最も析出割合
が多い結晶相であっても、その析出総量はガラスセラミ
ックス製品の25重量%未満でなければならない。尚、
20重量%以下とするとさらに好適である。これを実現
すべくAl23成分は20%未満としなければならず、
好ましくは18%以下である。
【0076】中でも、最も析出割合の多い結晶相として
スピネル結晶またはスピネル結晶固溶体を含有し、さら
に該結晶相より析出割合の少ない結晶相として、α−ク
ォーツ,α−クリストバライト,チタン酸マグネシウム
(MgTi25),エンスタタイト,β−石英,フォル
ステライト,コージェライト,ユークリプタイト,β−
スポジューメン,前記各結晶の固溶体の中から選ばれる
少なくとも1種以上を含有するガラスセラミックスは、
前述の特性(強度と加工性)のバランスがより良好なも
のである。
【0077】そして、これらのガラスセラミックスを実
現するために良好な各成分の組成範囲の限定理由につい
て以下に述べる。SiO2成分は上記各結晶を構成する
重要な成分であり、その量が30%未満では析出結晶が
不安定となり異常粒子成長を起こして粗大化、もしくは
結晶粒子径分布が幅広いものになってしまい、所望の特
性を得ることができない。しかも、得られるガラスセラ
ミックスの化学的耐久性が低く、強度の著しい低下も引
き起こす。また65%を越えると、原ガラスの溶融が困
難となる。
【0078】Al23成分は、スピネル結晶,β−石
英,ユークリプタイト,β−スポジューメン,前記各結
晶の固溶体を生成する重要な成分であり、その量が5%
未満では得られるガラスセラミックスの化学的耐久性が
低く、強度の著しい低下も引き起こす。また20%以上
では、原ガラスの耐失透性が低下し、所望の結晶粒子径
を析出させることができないと同時に、溶融性も悪化す
る。さらに、前述のように、必要以上にスピネル結晶,
β−石英,ユークリプタイト,β−スポジューメン,前
記各結晶の固溶体を生成するため、硬度が上昇して研削
・研磨加工性の低下を引き起こす。
【0079】ZnO成分はAl23成分と共にスピネル
結晶またはスピネル結晶固溶体を生成し、製品硬度を向
上させる成分であるが、5%未満ではその効果が得られ
ず、また35%を越えると、原ガラスが不安定になり、
耐失透性が低下すると共にスピネル結晶またはスピネル
結晶固溶体を必要以上、すなわちガラスセラミックスに
対して25重量%以上となり、研削・研磨加工性が著し
く低下してしまう。
【0080】Bi23成分は原ガラスの溶融性を改善す
る効果があるが、その量は6%で十分であり、6%を越
えると析出結晶粒子径の粗大化を引き起こす。
【0081】CaO,SrO,BaO成分もBi23
分と同様に、原ガラスの溶融性を改善する効果がある
が、その量はそれぞれ10%以下で十分であり、さらに
これら3成分の合計量は20%以下としなければならな
い。3成分の合計量が20%を越えると、かえって所望
の結晶が析出し難くなる。
【0082】Li2O成分はβ−石英,ユークリプタイ
ト,β−スポジューメン,前記各結晶の固溶体を生成す
る成分であり、さらに原ガラスの溶融性を改善する効果
を有するが、1%以下ではその効果は得られず、また1
0%を越えると原ガラスの安定性が低下すると共に、必
要以上に前記各結晶が析出してしまい、所望の特性(良
好な研削・研磨加工性)を得ることができない。
【0083】B23成分も溶融性を改善する目的で添加
しうるが、その量は10%までで十分である。10%を
越えると、かえって耐失透性が低下する。
【0084】TiO2成分はスピネル結晶,スピネル結
晶固溶体,チタン酸マグネシウム(MgTi25),チ
タン酸マグネシウム固溶体(MgTi25固溶体)を構
成する成分であり、また核形成剤としても機能するが、
1%未満ではその効果が得られず、また15%を越える
と原ガラスが不安定になり、耐失透性が低下すると共
に、必要以上に前記各結晶が析出してしまい、所望の特
性(良好な研削・研磨加工性)を得ることができない。
【0085】ZrO2,P25,SnO2成分は核形成剤
として機能する成分であるが、その量はそれぞれ3%未
満,5%以下,2%以下で十分である。これらの量を越
えて添加すると溶融性や耐失透性が著しく低下する。
【0086】As23,Sb23成分はガラス溶融の際
の清澄剤として補助的に添加しうるが、その量はこれら
2成分の合計で2%までで十分である。
【0087】尚、前記各ガラスセラミックスにおいて、
コントラストを向上させることを目的として、上記にあ
る所望の各物性を損なわない範囲で、ガラスセラミック
ス中に着色成分(例えば、NiO,CoO,MnO2
25,CuO,Cr23,SnO2を1種または2種
以上)を3%まで添加することも可能である。
【0088】
【発明の実施の形態】次に本発明の好適な実施例につい
て説明する。表1〜18は本発明のCRT用微小散乱性
ガラスセラミックスの実施組成例(No.1〜70)およ
び比較組成例(No.1〜11)の各組成を一覧としたも
ので、併せてこれらの熱処理条件,結晶相の種類と結晶
粒子径(平均)と析出割合,熱膨張係数(−50〜+7
0℃における),ヤング率,破壊靱性,散乱係数(波長
=450nmにおける),光線透過率(板厚=5mmで
波長=450nmにおける)を記載したものである。
尚、各結晶相の析出割合は、X線回折(XRD)装置を
用いて内部標準法にて行った。すなわち各結晶種の10
0%結晶標準サンプル(粉末化したもの)を準備し、粉
末化したサンプルと所定量を混合し、回折ピーク面積を
求め、標準添加量に対するピーク面積をプロットする事
によりにより求めた。結晶粒径については透過型電子顕
微鏡(TEM)によるTEM画像により求め、各結晶粒
子の結晶種はTEM構造解析により求めた。破壊靱性は
JIS R1607(1990)ファインセラミックス
の破壊靱性試験方法により測定した。熱膨張係数はJI
S R3102(1978)ガラスの平均線膨張係数の
試験方法を用い、温度範囲を−50〜+70℃として測
定した。ヤング率は、超音波パルス法により測定した。
光線透過率は、厚さ5mmに対面を研磨した試料を用
い、反射損失を含む分光透過率を測定した。これの測定
波長450nmにおける透過率により評価した。また、
波長=450nmにおいて入射光に対して角度90゜方
向へ散乱される光の強度比であるレイリー比を測定し、
散乱係数とした。
【0089】実施例1〜25は最も析出割合の多い結晶
相として二珪酸リチウム,α−クォーツ,α−クリスト
バライト、またはこれら各結晶の固溶体の中から選ばれ
る少なくとも1種以上を含有するガラスセラミックスで
あり、実施例26〜42は最も析出割合の多い結晶相が
コージェライトまたはコージェライト固溶体を含有する
ガラスセラミックスの好適な例であり、実施例43〜5
6は最も析出割合の多い結晶相がβ−石英またはβ−石
英固溶体を含有するガラスセラミックスの好適な例であ
り、実施例57〜65は最も析出割合の多い結晶相がエ
ンスタタイトまたはエンスタタイト固溶体を含有するガ
ラスセラミックスの好適な例とチタン酸マグネシウム
(MgTi25)またはチタン酸マグネシウム固溶体
(MgTi25固溶体)を含有するガラスセラミックス
の好適な例であり、実施例66〜70は最も析出割合の
多い結晶相がスピネル結晶またはスピネル結晶固溶体を
含有するガラスセラミックスの好適な例である。これら
実施例のガラスセラミックスはガラス相を連続相とし、
該ガラス相中に結晶相が無数に分散した複合体である。
これらに対し、比較例1,2は最も析出割合の多い結晶
相として二珪酸リチウム,α−クォーツ,α−クリスト
バライトまたはこれら各結晶の固溶体の中から選ばれる
少なくとも1種以上を含有するガラスセラミックスであ
るが、結晶粒径(平均)やその他の特性(特にCRTパ
ネル材料としての各種物理特性)において、本願の目的
を達成することができなかったガラスセラミックスであ
り、比較例3〜11は従来のガラス,最も析出割合の多
い結晶相として二珪酸リチウムを含有するもの,最も析
出割合の多い結晶相としてスピネルを含有するものであ
り、いずれの比較例もその物理特性において本願の目的
を達成することができなかったガラスまたはガラスセラ
ミックスである。表中の結晶系において、α−クリスト
バライトについては「α−Crist.」と、β−スポ
ジューメンについては「β−Spod.」と表示した。
また各結晶の固溶体については各結晶の名称の後に「−
SS」と付けて表示した。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】
【表6】
【0096】
【表7】
【0097】
【表8】
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【0100】
【表11】
【0101】
【表12】
【0102】
【表13】
【0103】
【表14】
【0104】
【表15】
【0105】
【表16】
【0106】
【表17】
【0107】
【表18】
【0108】各結晶相の結晶粒子径(平均)については
透過型電子顕微鏡(TEM)により求めた。各結晶相は
X線回折(XRD)により同定した。破壊靱性について
は、予き裂導入破壊試験法(SEPB法)JIS−R1
607により評価した。
【0109】表1〜2に示される通り、本発明と従来の
物理強化型ガラスの比較例とでは、本発明のガラスセラ
ミックス基板は、二珪酸リチウム,α−クォーツ,α−
クリストバライト,β―石英固溶体,スピネル結晶中か
ら選ばれる少なくとも1種以上からなり、析出結晶相の
結晶粒子径(平均)が50〜500Åの範囲で光線透過
率、散乱係数に優れたものである。さらにヤング率、破
壊靱性についても従来のガラス比較例1に比べて、優れ
た機械的特性(高ヤング率、高破壊靱性)を有する材料
である事を示す。
【0110】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、C
RTの軽量化,機械的強度の向上と安定化を可能とする
高ヤング率特性と高破壊靱性特性とを兼ね備え、かつ画
像の高品質化においては、好適な光線透過率特性および
散乱性に優れ、従来技術に見られる諸欠点を解消しう
る、CRT前面パネル用の光微小散乱性ガラスセラミッ
クスを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 直雪 神奈川県相模原市小山1丁目15番30号 株 式会社オハラ内 Fターム(参考) 4G062 AA03 BB01 CC09 DA05 DA06 DA07 DB03 DB04 DC01 DC02 DC03 DD01 DD02 DD03 DE02 DE03 DE04 DE05 DF01 EA01 EA02 EA03 EA04 EB01 EC01 EC03 ED02 ED03 ED04 EE01 EE02 EE03 EF01 EF02 EF03 EG01 EG02 EG03 FA01 FB01 FB02 FB03 FB04 FC01 FC02 FC03 FD01 FE01 FE02 FE03 FF01 FF02 FF03 FG01 FG02 FG03 FH01 FJ01 FJ02 FJ03 FK01 FK02 FK03 FL01 GA01 GA02 GA03 GB01 GC01 GD01 GE01 GE02 GE03 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH08 HH09 HH10 HH11 HH12 HH13 HH15 HH17 JJ01 JJ03 JJ04 JJ05 JJ07 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM12 MM25 NN01 NN15 NN16 NN33 QQ02 QQ10 QQ11 QQ16 5C032 BB03

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶相と非結晶相からなるガラスセラミ
    ックスにおいて、波長450nmにおける散乱係数が1
    0×10-3〜80×10-3cm-1の範囲であることを特
    徴とする、CRT用ガラスセラミックス。
  2. 【請求項2】 板厚5mm材の光線透過率が波長450
    nmにおいて50%以上であることを特徴とする、請求
    項1に記載のCRT用ガラスセラミックス。
  3. 【請求項3】 ヤング率が85〜160GPa、破壊靱
    性が0.7〜2.0MPa・m1/2の範囲であることを
    特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のCR
    T用ガラスセラミックス。
  4. 【請求項4】 析出結晶相の結晶粒子径(平均)が50
    〜500Åであることを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれかに記載のCRT用ガラスセラミックス。
  5. 【請求項5】 重量%(酸化物基準)でAl23成分の
    含有量が20%未満であり、さらにPbO,Na2Oを
    実質的に含まないことを特徴とする、請求項1〜4のい
    ずれかに記載のCRT用ガラスセラミックス。
  6. 【請求項6】 Li2O成分の含有量が15%以下であ
    ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の
    CRT用ガラスセラミックス。
  7. 【請求項7】 主結晶相が、二珪酸リチウム,α−クォ
    ーツ,α−クリストバライト,コージェライト,β―石
    英,スピネル結晶,エンスタタイト,チタン酸マグネシ
    ウム(MgTi25),フォルステライト,ユークリプ
    タイト,若しくはβ−スポジューメン,又は前記各結晶
    の固溶体のいずれか1種以上であることを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミ
    ックス。
  8. 【請求項8】 最も析出割合の多い結晶相として、二珪
    酸リチウムまたは二珪酸リチウム固溶体を含有すること
    を特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のCRT
    用ガラスセラミックス。
  9. 【請求項9】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相と
    して、α−クォーツ,α−クォーツ固溶体,α−クリス
    トバライト,α−クリストバライト固溶体の中から選ば
    れる少なくとも1種以上を含有することを特徴とする、
    請求項8に記載のCRT用ガラスセラミックス。
  10. 【請求項10】 重量%(酸化物基準)で SiO2 70〜80% Li2O 8〜12% Al23 3〜9% K2O 1〜5% MgO 0〜5% ZnO 0〜3% P25 1.5〜3% ZrO2 0〜7% Sb23+As23 0〜2% の範囲の各成分を含有する、請求項8または9のいずれ
    かに記載のCRT用ガラスセラミックス。
  11. 【請求項11】 Na2O,K2O,PbOを実質上含有
    せず、最も析出割合の多い結晶相として、コ−ジェライ
    トまたはコージェライト固溶体を含有することを特徴と
    する、請求項1〜7のいずれかに記載のCRT用ガラス
    セラミックス。
  12. 【請求項12】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相
    として、スピネル結晶,スピネル結晶固溶体,エンスタ
    タイト,エンスタタイト固溶体,β−石英,β−石英固
    溶体,β−スポジューメン,β−スポジューメン固溶
    体,ユークリプタイト,ユークリプタイト固溶体の中か
    ら選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴と
    する、請求項11に記載のCRT用ガラスセラミック
    ス。
  13. 【請求項13】 重量%(酸化物基準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 P25 0〜4% B23 0〜4% Li2O 0〜5% CaO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 2.5〜8% Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする請求項11
    〜12のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミック
    ス。
  14. 【請求項14】 Na2O,K2O,PbOを実質上含有
    せず、TiO2+ZrO2の含有量が9%未満であって、
    最も析出割合の多い結晶相として、β−石英,ユークリ
    プタイト,若しくはβ−スポジューメン、またはこれら
    結晶の固溶体を含有することを特徴とする、請求項1〜
    7のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミックス。
  15. 【請求項15】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相
    として、エンスタタイト,エンスタタイト固溶体,フォ
    ルステライト,フォルステライト固溶体の中から選ばれ
    る少なくとも1種以上を含有することを特徴とする、請
    求項14に記載のCRT用ガラスセラミックス。
  16. 【請求項16】 最も析出割合の多い結晶相が、β−石
    英またはβ−石英固溶体であって、重量%(酸化物基
    準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 P25 0.5〜2.5% B23 0〜4% Li2O 0.5〜4% CaO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0.5〜5% TiO2 2.5〜8% TiO2+ZrO2 9%未満 Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
    4〜15のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミック
    ス。
  17. 【請求項17】 Li2O,Na2O,K2O,PbOを
    実質上含有せず、最も析出割合の多い結晶相として、エ
    ンスタタイトまたはエンスタタイト固溶体を含有するこ
    とを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のCR
    T用ガラスセラミックス。
  18. 【請求項18】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相
    として、チタン酸マグネシウム(MgTi25),チタ
    ン酸マグネシウム固溶体(MgTi25固溶体),スピ
    ネル結晶,スピネル結晶固溶体の中から選ばれる少なく
    とも1種以上を含有することを特徴とする、請求項17
    に記載のCRT用ガラスセラミックス。
  19. 【請求項19】 重量%(酸化物基準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20%未満 Al23 10〜20%未満 CaO 0.5〜4% SrO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 8%を越え12%まで Bi23 0〜6% Sb23+As23 0〜2% P,W,Nb,La,Yから選択される任意の元素を酸
    化物換算で3%以下Cu,Co,Fe,Mn,Cr,S
    n,Vから選択される任意の元素を酸化物換算で2%以
    下の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項
    17〜18のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミッ
    クス。
  20. 【請求項20】 Li2O,Na2O,K2O,PbOを
    実質上含有せず、最も析出割合の多い結晶相として、チ
    タン酸マグネシウム(MgTi25),チタン酸マグネ
    シウム固溶体(MgTi25固溶体)を含有することを
    特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のCRT用
    ガラスセラミックス。
  21. 【請求項21】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相
    として、エンスタタイト,エンスタタイト固溶体,スピ
    ネル結晶,スピネル結晶固溶体の中から選ばれる少なく
    とも1種以上を含有することを特徴とする、請求項20
    に記載のCRT用ガラスセラミックス。
  22. 【請求項22】 重量%(酸化物基準)で SiO2 40〜60% MgO 10〜20% Al23 10〜20%未満 CaO 0.5〜4% SrO 0.5〜4% BaO 0〜5% ZrO2 0〜5% TiO2 8%を越え12%まで Bi23 0〜6% Sb23+As23 0〜2% P,W,Nb,La,Yから選択される任意の元素を酸
    化物換算で3%以下Cu,Co,Fe,Mn,Cr,S
    n,Vから選択される任意の元素を酸化物換算で2%以
    下の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項
    20〜21のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミッ
    クス。
  23. 【請求項23】 Al23含有量が20%未満であっ
    て、Li2O,Na2O,K2O,PbOを実質上含有せ
    ず、最も析出割合の多い結晶相として、スピネル結晶ま
    たはスピネル結晶固溶体を含有することを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミ
    ックス。
  24. 【請求項24】 該結晶相より析出割合の少ない結晶相
    として、α−クォーツ,α−クリストバライト,エンス
    タタイト,チタン酸マグネシウム(MgTi 25),β
    −石英,フォルステライト,コージェライト,ユークリ
    プタイト,若しくはβ−スポジューメン,又は前記各結
    晶の固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上を含有
    することを特徴とする、請求項23に記載のCRT用ガ
    ラスセラミックス。
  25. 【請求項25】 重量%(酸化物基準)で SiO2 30〜65% MgO 1〜20% Al23 5〜20%未満 ZnO 5〜35% Bi23 0〜6% CaO 0〜10% SrO 0〜10% BaO 0〜10% 但し、CaO+SrO+BaO 0〜20% Li2O 1%を越え10%まで B23 0〜10% TiO2 1〜15% ZrO2 0〜3%未満 P25 0〜5% SnO2 0〜2% Sb23+As23 0〜2% F(弗化物基準の重量%) 0〜3% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項2
    3〜24のいずれかに記載のCRT用ガラスセラミック
    ス。
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