JP2001031932A - 接着性シート - Google Patents

接着性シート

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JP2001031932A
JP2001031932A JP2000131046A JP2000131046A JP2001031932A JP 2001031932 A JP2001031932 A JP 2001031932A JP 2000131046 A JP2000131046 A JP 2000131046A JP 2000131046 A JP2000131046 A JP 2000131046A JP 2001031932 A JP2001031932 A JP 2001031932A
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Japan
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plastic film
adhesive sheet
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light
adhesive
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JP2000131046A
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Noriko Masayama
典子 正山
Hideo Kuroda
秀雄 黒田
Yoshio Taguchi
善男 田口
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着力が必要な場合には、その上に形成され
る透光性プラスチックフィルムと高い接着力を有し、高
温に曝された場合にも透光性プラスチックフィルムとの
間にエアー溜まりが形成されることがないので、透光性
プラスチックフィルムに力が作用した場合にもズレ等が
生じることがなく、一方、剥離の必要がある場合には、
剥離が容易な接着性シートを提供する。 【解決手段】 紫外線照射前は、その上に載置される透
光性プラスチックフィルム及びその下に配置される固定
用基体と強固に接着し、一方、紫外線照射後は、前記透
光性プラスチックフィルムのみとの接着力が低下し、前
記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離させるこ
とができる接着性シートであって、前記透光性プラスチ
ックフィルムと接着する面に、弾性重合体100重量
部、紫外線架橋性樹脂5〜150重量部、粘着付与剤1
〜100重量部、重合開始剤0.1〜20重量部、及
び、シリカ1〜50重量部からなる粘着剤層を有する接
着性シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルの
製造工程において使用される接着性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示パネルにおいては、
基板にガラス、樹脂シート等が使用されているが、最近
の電子機器の軽薄短小化の要求から、樹脂シートの使用
量が段々と多くなってきている。
【0003】樹脂シートを用いて液晶表示パネルを作製
する際には、2枚の樹脂シート上に、直接、それぞれ透
光性酸化金属電極及び配向膜等を形成して積層体を作製
し、ラビング処理等を施した後、スペーサを散布し、続
いて、これら2枚の積層体の重ね合わせと接着剤による
周辺部のシール、液晶の注入と注入口の封じ、偏向板や
カラーフィルタの積層等の工程を行っていた。
【0004】しかし、高精度の大面積液晶表示パネルを
可撓性を有する樹脂シート上に作製する場合、従来のよ
うに樹脂シート上に、直接、電極の形成等を行った場合
には、基材樹脂シートがたわみを生じ易いため、3次元
的な意味での一定の形状の保持が難しく、そのためにガ
ラス基板上での加工のように精度の高い加工を行うこと
ができず、工程上、位置合わせの精度の確保や自動化を
図ることが難しいという問題があった。
【0005】そこで、所定の基体上に極めて平坦な透光
性プラスチックフィルム基板を載置して基体と密着さ
せ、この透光性プラスチックフィルム基板上に透光性酸
化金属電極等の種々の層を形成する方法がとられてい
た。この方法では、まず、基体に密着させた透光性プラ
スチックフィルム基板上に透光性酸化金属電極を形成
し、続いて配向膜等を形成して第一の積層基板を作製し
た後、この配向膜の上にスペーサを散布して配向膜上に
スペーサを載置する。一方、スペーサを散布しないほか
は、上記方法と同様の方法で第二の積層基板を作製し、
その周囲にシール剤の層等を形成し、このシール剤層が
形成された第二の積層基板に第一の積層基板を重ねて貼
り合わせ、液晶の注入と注入口の封止を行うことにより
液晶表示パネルを作製する。
【0006】上記工程で使用される基体は、基本的に液
晶表示パネルを構成しないものであり、作製工程のいず
れかの段階で剥離させて取り除く必要がある。そのた
め、第二の積層基板と第一の積層基板とを重ねて貼り合
わせた後に2つの基体を剥離させて取り除くか、又は、
貼り合わせを行う前の工程で片方の積層基板について基
体を剥離させて取り除いておき、第二の積層基板と第一
の積層基板とを貼り合わせた後に、もう片方の積層基体
を剥離させて取り除く方法をとっていた。
【0007】このような液晶表示パネルの作製工程にお
いては、基体上に透光性プラスチックフィルム基板を密
着させた後、積層基板から基体を剥離する工程に至るま
で、精密な作業を円滑に進行させるために、基体上に透
光性プラスチックフィルム基板が強く固定されていなけ
ればならない。透光性プラスチックフィルム基板の基体
への固定が弱いと、透光性プラスチックフィルム基板に
しわや折れ等が発生し、精密な作業が困難となる。一
方、液晶の注入と注入口の封止を行った後等において
は、基体が不要となるため、透光性プラスチックフィル
ム基板及びその上に作製した積層基板から基体を容易に
剥離させることができる必要がある。
【0008】そこで、従来では、透光性プラスチックフ
ィルム基板上で種々の作業を行う際には透光性プラスチ
ックフィルム基板との接着性が高く、一方、剥離する際
には、剥離が容易となる接着性シートを透光性プラスチ
ックフィルム基板と基材との間に挿入することにより固
定する方法をとっていた。
【0009】このような接着性シートとしては、既に、
本発明者等により、UV硬化接着剤を粘着剤層に用いた
接着性シートが提案されており、このものは、上記した
ような接着性シートに必要な特性を満足するものであっ
た。しかしながら、本発明者等により提案されている接
着性シートは、使用温度が変化すると接着力が変化する
ことがあった。即ち、UV照射後の接着力の低下の度合
いを、常温下での作業工程を経た場合と120〜130
℃の高温下での作業工程を経た場合とで比較したとこ
ろ、120〜130℃の高温下での作業工程を経た場合
には、UV照射後の接着力の低下の度合いが小さいこと
があった。
【0010】また、120〜130℃の高温下での作業
工程を経た場合には、透光性プラスチックフィルム基板
と接着性シートとの間に薄い空気層(以下、エアー溜ま
りという)が形成されてしまい、その後の工程で精密な
作業が困難になるという問題もあった。配向膜形成等の
工程は加熱下で行われるので、これらの問題の解決が切
望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、接着力が必要な場合には、その上に形成される透光
性プラスチックフィルムと高い接着力を有し、高温に曝
された場合にも透光性プラスチックフィルムとの間にエ
アー溜まりが形成されることがないので、透光性プラス
チックフィルムに力が作用した場合にもズレ等が生じる
ことがなく、一方、剥離の必要がある場合には、剥離が
容易な接着性シートを提供することを目的とするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線照射前
は、その上に載置される透光性プラスチックフィルム及
びその下に配置される固定用基体と強固に接着し、一
方、紫外線照射後は、前記透光性プラスチックフィルム
のみとの接着力が低下し、前記透光性プラスチックフィ
ルムから容易に剥離させることができる接着性シートで
あって、前記透光性プラスチックフィルムと接着する面
に、弾性重合体100重量部、紫外線架橋性樹脂5〜1
50重量部、粘着付与剤1〜100重量部、重合開始剤
0.1〜20重量部、及び、シリカ1〜50重量部から
なる粘着剤層を有する接着性シートである。以下に本発
明を詳述する。
【0013】本発明の接着性シートは、紫外線照射前
は、その上に載置される透光性プラスチックフィルム及
びその下に配置される固定用基体と強固に接着し、一
方、紫外線照射後は、上記透光性プラスチックフィルム
のみとの接着力が低下して上記透光性プラスチックフィ
ルムから容易に剥離させることができるものである。
【0014】即ち、本発明の接着性シート上には、平坦
な透光性プラスチックフィルムが載置されるが、本発明
の接着性シートは、その上に載置された透光性プラスチ
ックフィルムと、紫外線照射前においては強固に接着さ
れ、上記透光性プラスチックフィルムに力が作用しても
上記透光性プラスチックフィルムの剥離や位置ズレが発
生しないように構成されている。
【0015】従って、例えば、上記透光性プラスチック
フィルム上に、種々の層を物理的な方法や化学的な方法
等を用いて形成する際には、様々な力が上記透光性プラ
スチックフィルムに作用するが、このような力が作用し
た場合であっても、上記透光性プラスチックフィルムと
本発明の接着性シートとの間にズレや剥離は発生せず、
従って、形成される層に位置ズレ等が発生することはな
く、正確な位置に正確な形状の層を形成することができ
る。
【0016】一方、紫外線を照射すると、本発明の接着
性シートと上記透光性プラスチックフィルムとの接着力
が低下し、上記透光性プラスチックフィルムから本発明
の接着性シートを容易に剥離させることができるように
なる。従って、例えば、上記透光性プラスチックフィル
ム上に複数の層の形成等を行い、所定の工程が終了した
場合には、本発明の接着性シートを剥離させることによ
り、目的とする液晶表示パネル用の積層体等を得ること
ができる。
【0017】本発明の接着性シートは、上記透光性プラ
スチックフィルムと接する面に、紫外線照射により変性
し、接着力が低下する粘着剤層を有する。上記粘着剤層
は、弾性重合体、紫外線架橋性樹脂、粘着付与剤、重合
開始剤及びシリカからなる。上記弾性重合体としては、
例えば、飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等を挙げることができる。
【0018】上記アクリル系樹脂としては、例えば、ポ
リアクリル酸エステル、アクリル酸エステルモノマーと
他の共重合可能なモノマーとの共重合体等を挙げること
ができる。このアクリル酸エステルモノマーと他の共重
合可能なモノマーとの共重合体は、粘着性を付与するた
めに、低いガラス転移点を有する上記アクリル酸エステ
ルモノマーを主なモノマーとして使用し、一方、上記他
の共重合可能なモノマーとして、凝集性を付与するため
に高いガラス転移点を有する固い重合体を形成すること
が可能なモノマーと、架橋性や接着性を改良するために
カルボン酸基、アミド基、グリシジル基、ヒドロキシル
基等の官能基を有するモノマーとを使用することにより
得られる。
【0019】上記アクリル酸エステルモノマーとして
は、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル等を挙げることができ
る。上記固い重合体を形成することが可能なモノマーと
しては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチ
レン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等を挙げ
ることができ、上記官能基を有するモノマーとしては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシルプロピレン
メタクリレート、アクリルアミド、グリシジルメタクリ
レート等を挙げることができる。
【0020】上記紫外線架橋性樹脂としては、例えば、
分子内に紫外線重合性の炭素−炭素2重結合を少なくと
も2個以上有し、3次元網状化しうる低分子量化合物等
を挙げることができる。上記低分子量化合物としては、
紫外線架橋性アクリレート系化合物、紫外線架橋性ウレ
タンアクリレート系化合物、紫外線架橋性エポキシアク
リレート系化合物等を挙げることができる。
【0021】上記紫外線架橋性アクリレート系化合物と
は、紫外線の照射により架橋するオリゴマー又はモノマ
ーとしてのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ルをいい、分子内に少なくとも2つのアクリロイル基又
はメタクリロイル基を有する。
【0022】上記オリゴマーとしては、例えば、オリゴ
エステルアクリレート等を挙げることができ、上記モノ
マーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多価アルコ
ールとアクリル酸とのエステル;1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート
等の多価アルコールとメタクリル酸とのエステル等を挙
げることができる。
【0023】上記紫外線架橋性ウレタンアクリレート系
化合物としては、例えば、ポリエステル型、ポリエーテ
ル型等のポリオール化合物と多価イソシアネート化合物
とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンポ
リマーと、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレー
トと、を反応させて得られるもの等を挙げることができ
る。
【0024】上記多価イソシアネート化合物としては、
例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソ
シアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタン−4,4−ジイソシアネート等を挙げる
ことができる。上記(メタ)アクリレートとしては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。
【0025】上記紫外線架橋性エポキシアクリレート系
化合物としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂を
ベースとしたエポキシアクリレート、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂をベースとしたエポキシアクリレート等
を挙げることができる。
【0026】上記粘着剤層を調製する際には、弾性重合
体100重量部に対して、上記紫外線架橋性樹脂5〜1
50重量部を添加する。なお、重量部は、固形分の重量
の割合を示す。上記紫外線架橋性樹脂が5重量部未満で
あると、得られる粘着剤層に紫外線を照射しても、その
接着力が実質的に変化せず、一方、上記紫外線架橋性樹
脂の量が150重量部を超えると、紫外線照射によっ
て、その接着力を低減させることはできるが、剥離時に
粘着剤層が残留することがある。好ましくは、10〜1
00重量部を添加する。
【0027】上記粘着付与剤としては特に限定されず、
従来より粘着剤として用いられているものを使用するこ
とができる。このような粘着付与剤としては、例えば、
キシレン樹脂、ロジンや重合ロジン、水添ロジン、ロジ
ンエステル等の変性ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テル
ペンフェノール樹脂、ロジンフェノール樹脂等のテルペ
ン系樹脂、脂肪族系、芳香族系及び脂環式系石油樹脂、
クマロン樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹
脂等を挙げることができる。
【0028】上記粘着付与剤の配合量は、上記弾性重合
体100重量部に対して、1〜100重量部である。上
記粘着付与剤の配合量が1重量部未満であると、接着力
又は粘着力が不充分になり、100重量部を超えると得
られる粘着剤層に紫外線を照射した後の接着力の低下の
度合いが小さく、また、剥離時に粘着剤層が相手部材に
残留することがあるため上記範囲に限定される。好まし
くは、5〜50重量部である。
【0029】上記重合開始剤は、上記紫外線架橋性樹脂
の紫外線照射による架橋を促進するために用いられる。
上記重合開始剤としては特に限定されず、従来より公知
の重合開始剤を用いることができる。このような重合開
始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエー
テル類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾフェノン等の芳
香族オキシケトン類や芳香族ケトン類;ベンジルジメチ
ルケタール、ポリビニルベンゾフェノン等を挙げること
ができる。
【0030】上記重合開始剤の配合量は、上記弾性重合
体100重量部に対して0.1〜20重量部である。上
記重合開始剤の配合量が、0.1重量部未満では、紫外
線を照射しても紫外線架橋性樹脂の架橋が進行しないた
め、接着力の低下の度合いが小さく、20重量部を超え
ても、重合開始剤としての効果は余り変わらず、経済的
でないため上記範囲に限定される。好ましくは、0.5
〜10重量部である。
【0031】本発明の接着性シートの粘着剤層は、上記
弾性重合体100重量部に対して、シリカ1〜50重量
部を含有する。シリカの配合量が1重量部未満である
と、剥離する際に粘着剤層が上記透光性プラスチックフ
ィルムに残ることがあり、50重量部を超えると、初期
接着力が不充分になりやすい。好ましくは、3〜30重
量部を含有する。
【0032】透光性プラスチックフィルムの接着性シー
トと接する面には、通常、耐溶剤性を付与するために耐
薬品層が形成されている。この耐薬品層には、ガスバリ
ヤー層を保護するために、無機系化合物又は有機系化合
物が表面コートされている。上記無機系化合物として
は、例えば、アルミナ、酸化ケイ素等が使用される。上
記有機系化合物としては、例えば、アクリル系ポリマ
ー、ポリアミド系ポリマー等が使用される。本発明の接
着性シートを耐薬品層に無機系化合物が配合されていな
い透光性プラスチックフィルムに適用する場合、本発明
の接着性シートの粘着剤層は、更に、シリコーンレジン
を含有することが好ましい。この場合シリコーンレジン
が配合されていないと加熱工程後の接着力の低下が不充
分となる。
【0033】上記シリコーンレジンとしては特に限定さ
れず、例えば、高度に3次元架橋した網目構造を持つシ
リコーンレジン、Si原子に複数のOH基とメチル基と
が結合した構造を有するシリコーンレジン等を挙げるこ
とができる。これらのシリコーンレジンは、粘着剤層を
調製する際、微粉末として添加することが好ましい。ま
た、これらのなかでは、特に、少数のSiOH基と多数
のメチル基とを有する各種有機溶剤やシリコーンオイル
に可溶なシリコーンレジンパウダーが好ましい。上記有
機溶剤に可溶なシリコーンレジンパウダーとしては、具
体的には、例えば、トレフィルR−910(東レ・ダウ
コーニング社製)等を挙げることができる。
【0034】上記シリコーンレジンの配合量は、上記弾
性重合体100重量部に対して0.1〜30重量部であ
る。上記シリコーンレジンの配合量が、0.1重量部未
満では、120〜130℃の高温下での作業工程を経た
際のUV照射後の接着力の低下の度合いが小さく、30
重量部を超えると、接着剤表面がかなり白濁し、UVを
照射してもUVが透過せず、接着力の低下がみられない
ことがあるため上記範囲に限定される。好ましくは、
0.5〜20重量部である。
【0035】本発明の接着性シートにおいて、上記粘着
剤層は、紫外線を透過し得る通常の材質からなる基材樹
脂シートの上に形成されることが、作業性の点から好ま
しい。上記基材樹脂シートとしては、紫外線を透過させ
得る樹脂シートであれば特に限定されず、例えば、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体樹
脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリオレフィン、ポリビニルアルコー
ル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ア
セチルセルロース等からなる樹脂シートを挙げることが
できる。
【0036】上記の構成からなる粘着剤層を上記基材樹
脂シート上に形成する方法としては、例えば、下記の方
法等を挙げることができる。まず、上記粘着剤層を構成
する各成分を、これらを溶解する適量の有機溶剤に溶解
させることにより、粘着剤層形成用の均一組成を有する
溶液組成物を得る。次に、この溶液組成物を基材樹脂シ
ート上に、従来より公知の方法により塗布し、乾燥させ
ることにより、上記粘着剤層を形成することができる。
上記有機溶剤としては、例えば、芳香族炭化水素、ケト
ン類、又は、これらの混合物等を挙げることができる。
【0037】このような構成からなる粘着剤層は、常温
下ではもちろんのこと、120〜130℃の高温下での
作業工程を経た場合であっても、紫外線が照射される前
は、強力な接着性を有し、上記透光性プラスチックフィ
ルム及び上記基材樹脂シートとを強力に接着する結果、
本発明の接着性シートは、上記透光性プラスチックフィ
ルムと強固に接着され、ズレ等が生じることはない。一
方、紫外線が照射されると、上記粘着剤層は、基材樹脂
シートとの接着性は余り低下しないが、上記透光性プラ
スチックフィルムとの接着力が低下し、その結果、本発
明の接着性シートの上記透光性プラスチックフィルムか
らの剥離が容易になる。
【0038】上記粘着剤層に紫外線を照射する方法とし
ては特に限定されず、従来より用いられている方法を用
いることができ、例えば、キセノンランプ、低圧水銀
灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯又は超高圧水銀灯等の紫外
線源を用いて、数秒〜数分間照射する方法等を挙げるこ
とができる。
【0039】本発明の接着性シートの固定用基体と接す
る面の構成としては、紫外線照射後も固定用基体から容
易に剥離されない程度の接着力を保持していれば特に限
定されない。このような面の構成としては、例えば、上
記樹脂基材シートの基体側の面に、上記粘着剤層から重
合開始剤を除いた配合からなる接着剤層が形成されてい
る態様等を挙げることができる。
【0040】本発明の接着性シートを用いて透光性プラ
スチックフィルムを基体上に固定した1の態様を図1に
示す。ガラス等からなる基体11に、接着剤層12、基
材樹脂シート13、及び、粘着剤層14からなる接着性
シート20を、接着剤層12側が接するように貼り付け
る。この後、粘着剤層14の上に透光性プラスチックフ
ィルム15を載置し、接着性シート20を介して基体1
1上に透光性プラスチックフィルム15を固定する。紫
外線照射前は、加熱時においても、また、常温において
も、透光性プラスチックフィルム15は接着性シート2
0を介して基体11に強固に接着しているが、粘着剤層
14に紫外線を照射することにより、透光性プラスチッ
クフィルム15を接着性シート20及び基体11から容
易に剥離することができる。
【0041】上述したように、本発明の接着性シート
は、紫外線照射前には、本発明の接着性シートと上記透
光性プラスチックフィルムとが強固に接着されており、
紫外線照射後には、上記透光性プラスチックフィルムの
みを本発明の接着性シートから容易に剥離することがで
きる特性を有しており、この特性により、本発明の接着
性シートは、例えば、120〜130℃の高温下での作
業工程を含む液晶表示パネルの作製等においても好適に
用いることができる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例及び比較例における各成
分の配合量に関し、溶剤以外のものについては、固形分
の重量部である。
【0043】実施例1〜5、比較例1〜4 表1に記載の配合からなる粘着剤層形成用の溶液組成物
を得た。次に、得られた上記溶液組成物を厚さ25μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)に塗布し、1
20℃で1分間乾燥させることにより、10μmの厚み
の接着剤層を形成し、更に、厚さ25μmの離型処理用
PETをラミネートさせて、接着性シートを得た。
【0044】得られた接着性シートについて、離型紙を
剥離した後、紫外線照射前の常温及び130℃雰囲気下
での接着力、紫外線照射後の常温及び130℃雰囲気下
での接着力、及び、紫外線照射前の130℃の温度下に
おけるエアー溜まりの有無を、以下に示す方法を用いて
測定し、評価を行った。結果を表1に示した。なお、接
着性シートを接着させるPC(ポリカーボネート)フィ
ルムとしては、実施例1〜3及び比較例1〜2では耐薬
品層に無機系化合物を含有しないもの(A)を用い、実
施例4〜5及び比較例3〜4では耐薬品層に無機系化合
物を含有するもの(B)を用いた。
【0045】[評価方法] (1)紫外線照射前の接着力の測定 接着性シートを幅25mm、長さ100mmに裁断し、
これをPCフィルムに、気泡を形成させないようにして
重ね、3kgローラにて5回往復して押圧密着させ、室
温で20分間放置したものを試験片とした。次に、イン
ストロン1175型の試験機を用い、常温下、引張速度
300mm/分の条件でこの試験片の90°剥離試験を
行い、その接着力を測定した。
【0046】また、同様にインストロン1175型の試
験機を用い、130℃の雰囲気下、引張速度300mm
/分の条件で、上記方法と同様の方法で作製した別の試
験片の90°剥離試験を行い、その接着力を測定した。
【0047】(2)紫外線照射後の接着力の測定 紫外線照射前の接着力の測定時に用いた試験片と同様の
試験片を作製し、この試験片にポリエチレンテレフタレ
ート側より、主波長365nm、120W/cmにて紫
外線を7秒間照射した。その後、インストロン1175
型の試験機を用い、常温下、引張速度300mm/分の
条件で、この試験片の90°剥離試験を行い、その接着
力を測定した。
【0048】また、同様にインストロン1175型の試
験機を用い、130℃の雰囲気下、引張速度300mm
/分の条件で、上記方法と同様の方法で作製した別の試
験片の90°剥離試験を行い、その接着力を測定した。
【0049】(3)紫外線照射前の130℃雰囲気下で
のエアー溜まりの測定 接着性シートを幅50mm、長さ100mmに裁断し、
これをPCフィルムに、気泡を形成させないようにして
重ね、3kgローラを5回往復させて押圧密着させた。
この後、上記工程でPCフィルムと密着させた接着性シ
ートと固定用ガラスとを、2液硬化型エポキシ系接着剤
にて貼り合わせ、1時間放置したものを試験片とした。
【0050】この試験片を130℃のオーブンに入れた
後、ルーペを用いてエアー溜まりの有無を目視観察し、
以下の基準で評価を行った。 ◎:エアー溜まりが全く観察されない ○:エアー溜まりが殆ど観察されない ×:エアー溜まりが観察される
【0051】
【表1】
【0052】表1に記載した結果のとおり、実施例1〜
5の接着性シートは、常温においても、加熱後において
も、紫外線照射によりPCフィルムから容易に剥離する
ことができ、エアー溜まりも観察されなかった。これに
対して、比較例1〜4の接着性シートは、紫外線照射に
よる接着力の低下が充分でなく、PCフィルムから容易
に剥離することはできなかった。また、エアー溜まりも
観察された。
【0053】
【発明の効果】本発明の接着性シートは、上述の構成か
らなるので、接着力が必要な場合には、その上に形成さ
れる透光性プラスチックフィルムと高い接着力を有し、
透光性プラスチックフィルムに力が作用した場合にもズ
レ等が生じることがなく、120〜130℃の高温下で
の作業工程を経た際でもUV照射後には充分接着力が低
下し、また、加熱処理時に、透光性プラスチックフィル
ムと本発明の接着性シートとの間でエアー溜まりが発生
せず充分な接着力を有し、一方、剥離の必要がある場合
には、容易に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着性シートを用いて透光性プラスチ
ックフィルムを基体上に固定した態様を示す図である。
【符号の説明】
11 基体 12 接着剤層 13 基材樹脂シート 14 粘着剤層 15 透光性プラスチックフィルム 20 接着性シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線照射前は、その上に載置される透
    光性プラスチックフィルム及びその下に配置される固定
    用基体と強固に接着し、一方、紫外線照射後は、前記透
    光性プラスチックフィルムのみとの接着力が低下し、前
    記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離させるこ
    とができる接着性シートであって、前記透光性プラスチ
    ックフィルムと接着する面に、弾性重合体100重量
    部、紫外線架橋性樹脂5〜150重量部、粘着付与剤1
    〜100重量部、重合開始剤0.1〜20重量部、及
    び、シリカ1〜50重量部からなる粘着剤層を有するこ
    とを特徴とする接着性シート。
  2. 【請求項2】 粘着剤層は、更に、シリコーンレジン
    0.1〜30重量部を含有することを特徴とする請求項
    1記載の接着性シート。
  3. 【請求項3】 シリコーンレジンは、粘着剤層を調製す
    る際、微粉末として添加されることを特徴とする請求項
    2記載の接着性シート。
  4. 【請求項4】 シリコーンレジンは、有機溶剤に可溶な
    ものであることを特徴とする請求項2又は3記載の接着
    性シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009209279A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 光学部材用粘着剤及び光学部材、並びに、光及び/又は熱架橋型光学部材用粘着剤組成物

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