JP2001031690A - ジモルホリデイト誘導体 - Google Patents

ジモルホリデイト誘導体

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JP2001031690A
JP2001031690A JP11210474A JP21047499A JP2001031690A JP 2001031690 A JP2001031690 A JP 2001031690A JP 11210474 A JP11210474 A JP 11210474A JP 21047499 A JP21047499 A JP 21047499A JP 2001031690 A JP2001031690 A JP 2001031690A
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formula
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adenine
hydrogen atom
solvent
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JP11210474A
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English (en)
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Tadashi Sato
正 佐藤
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Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 9−(2−ホスホニルメトキシアルキル)ア
デニンを製造できる中間体である、新規なジモルホリデ
イト誘導体を提供する。 【構成】 化1(式中、R1 は水素原子またはベンゾイ
ル基を、R2 は水素原子またはメチル基を表す。)で表
されるジモルホリデイト誘導体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、抗ウィルス剤とし
て有用な9−(2−ホスホニルメトキシアルキル)アデ
ニンを合成し得る中間体である、下記化2(式中、R1
は水素原子またはベンゾイル基を、R2 は水素原子また
はメチル基を表す。)で表される新規ジモルホリデイト
誘導体に関する。
【0002】
【化2】
【0003】
【従来の技術】従来、9−(2−ホスホニルメトキシア
ルキル)アデニンの製造方法としては、各種の方法が公
知である(例えば、特開昭61−275218号公報、
同61−275289号公報、同63−45289号公
報、Collect.Czech.Chem.Comm
un.1987 52 2801、Collect.C
zech.Chem.Commun.1988 53
2753、Nucleosides Nucleoti
des 1995 14 607、Collect.C
zech.Chem.Commun.1995 60
1196、US5,514,798号、Nucleos
ides Nucleotides 1996 15
1771、等)。これら方法は、いずれも下記化3(式
中、Rはメチル基またはエチル基を、R2 は水素原子ま
たはメチル基を表す。)で表される化合物を中間体と
し、脱保護することにより製造されている。
【0004】
【化3】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホスホ
ン酸誘導体の保護基として低級アルキル基を使用した場
合、その脱保護には、トリメチルブロモシラン、トリメ
チルヨードシラン等の特殊な試薬を必要とし、収率も低
く、更に脱保護反応以外にも上記化3で表される化合物
がトリメチルシリル化されるために試薬が消費され、従
って試薬を大過剰必要とするという欠点もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため鋭意研究の結果、ジモルホリデイト誘
導体が好収率で容易に製造できること、かつジモルホリ
デイト誘導体は、緩和な条件で副反応を伴うことなく加
水分解されることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は、9−(2−ホスホニルメトキシ
アルキル)アデニンの製造中間体として好適な、化4
(式中、R1 は水素原子またはベンゾイル基を、R2は
水素原子またはメチル基を表す。)で表されるジモルホ
リデイト誘導体を提供するものである。
【0007】
【化4】
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。上記化4
で表される本発明の目的化合物は、種々の方法で製造す
ることができるが、例えば、化5(式中、R1 は水素原
子またはベンゾイル基を、R2 は水素原子またはメチル
基を表す。)で表されるアデニン誘導体と、化6で表さ
れる4,4’−{(クロロメチル)ホスフィニリデン}
ビスモルホリンとを縮合することにより容易に製造でき
る。(なお、化4(R1 =水素原子)の化合物は、化4
(R1 =ベンゾイル基)の化合物を常法によって加水分
解することによっても製造できる。)
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】上記化5、化6で表される化合物は製造容
易な公知化合物であり、化5で表される化合物は、例え
ば、J.Chem.Soc.Perkin I 1977
1266、J.Am.Chem.Soc.1982
104 1316、Collect.Czech.Ch
em.Commun.1987 52 2801、Ch
em.Lett.1973 967、等に、また化6で
表される化合物は、例えば、Desposited d
oc.1976 VINITI 2739、等に、記載
の方法で容易に製造することができる。
【0012】化5で表される化合物と化6で表される化
合物は、溶媒存在下縮合される。反応溶媒としては反応
を阻害しない溶媒であればいずれでもよいが、例えば、
ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリ
ル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等を挙げることができるが、有利にはジメチ
ルホルムアミド等のアミド類が好ましい。反応は塩基存
在下実施される。使用される塩基としては、水素化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を例示す
ることができるが、好ましくは水素化ナトリウムが望ま
しい。反応温度は室温から溶媒の沸点の間、望ましくは
室温から100℃、で実施される。反応時間は反応条件
によって異なるが、1時間から数日間で実施される。
【0013】反応終了後、目的物は、反応液を濃縮し、
残渣をそのまま、あるいは有機溶媒で抽出後、適当な溶
媒、例えばエタノール−酢酸エチル等、で結晶化するこ
とにより、容易に単離することができる。
【0014】化4の化合物の加水分解は、例えば、参考
例にみられるがごとく酸で加水分解することにより、緩
和な条件で副反応を伴うことなく容易に実施でき、9−
(2−ホスホニルメトキシアルキル)アデニンに変換す
ることができる。
【0015】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 9−(2−ヒドロキシエチル)−N−ベンゾイルアデ
ニン(化5、R1 =ベンゾイル基、R2 =水素原子)
1.4gをジメチルホルムアミド30mlに加熱溶解後
冷却し、攪拌下水素化ナトリウム(in oil)0.
55gを加え、室温で30分間攪拌した。次いでこれに
4,4’−{(クロロメチル)ホスフィリデン}ビスモ
ルホリン(化6)1.35gを加え、80℃2時間攪拌
した。反応終了後、冷却し少量の水を加え攪拌した後、
減圧下溶媒を留去し、残渣に少量の水を加え、これを酢
酸エチルで洗浄した後、クロロホルムを加え抽出した。
クロロホルム層を減圧下濃縮し、残渣をエタノール−酢
酸エチルより結晶化することにより、9−(2−ジモル
ホリノホスホニルメトキシエチル)−N−ベンゾイル
アデニン(化4、R1 =ベンゾイル基、R2 =水素原
子)2.2gを得た(再結:エタノール−酢酸エチ
ル)。 融点:172〜3℃ TLC:Rf=0.47(クロロホルム:メタノール=
5:1) Anal.(C2330Pとして) 計算値 C:53.59% H:5.87% N:
19.02% 測定値 C:53.4% H:6.0% N:
19.1% H−NMR(DMSO−d6) 3.03,8H;3.56,8H;3.86,2H:
3.98,2H:4.50,2H:7.59−8.0
5,6H;8.78,1H:9.03,1H
【0016】実施例2 9−(2−ヒドロキシエチル)−アデニン(化5、R1
=水素原子、R2 =水素原子)0.72gをジメチルホ
ルムアミド20mlに加熱溶解後冷却し、攪拌下水素化
ナトリウム(in oil)0.48gを加え、室温で
15分間攪拌した。次いでこれに4,4’−{(クロロ
メチル)ホスフィリデン}ビスモルホリン(化6)1.
08gを加え、80℃2時間攪拌した。反応終了後、冷
却し少量の水を加え攪拌した後、減圧下溶媒を留去し
た。残渣をクロロホルムで抽出し、これを減圧下濃縮
し、残渣をクロロホルム−ベンゼン−エーテルより結晶
化することにより、9−(2−ジモルホリノホスホニル
メトキシエチル)−アデニン(化4、R1 =水素原子、
R2 =水素原子)1.1gを得た(再結:エタノール−
酢酸エチル) 。 融点:180〜3℃ TLC:Rf=0.24(クロロホルム:メタノール=
5:1) Anal.(C1626P・2HOとし
て) 計算値 C:42.95% H:6.76% N:
21.91% 測定値 C:42.8% H:6.8% N:
22.2% H−NMR(DMSO−d6) 2.82,8H;3.36,8H;3.83,2H;
3.86,2H;4.34,2H;7.22,2H;
8.11,1H;8.13,1H
【0017】実施例3 9−(2−ヒドロキシプロピル)−アデニン(化5、R
1 =水素原子、R2 =メチル基)0.77gをジメチル
ホルムアミド20mlに溶解し、攪拌下水素化ナトリウ
ム(in oil)0.48gを加え、室温で15分間
攪拌した。次いでこれに4,4’−{(クロロメチル)
ホスフィリデン}ビスモルホリン(化6)1.08gを
加え、80℃2時間攪拌した。反応終了後、冷却し少量
の水を加え攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。残渣を
クロロホルムで抽出し、これを減圧下濃縮し、残渣をク
ロロホルム−ベンゼン−エーテルより結晶化することに
より、9−(2−ジモルホリノホスホニルメトキシプロ
ピル)−アデニン(化4、R1 =水素原子、R2 =メチ
ル基)1.1gを得た(再結:エタノール)。 融点:207〜8℃ TLC:Rf=0.55(クロロホルム:メタノール=
2:1) Anal.(C1728P・3/2HOと
して) 計算値 C:45.13% H:6.91% N:
21.67% 測定値 C:45.1% H:6.8% N:
21.7% H−NMR(DMSO−d6) 1.14,3H;2.73,4H;2.91,4H;
3.33,4H;3.47,4H;3.70,1H;
3.87,1H;3.98,1H;4.13〜4.2
5,2H;7.20,2H;8.09,1H;8.1
4,1H
【0018】参考例 実施例2で得た、9−(2−ジモルホリノホスホニルメ
トキシエチル)−アデニン(化4、R1 =水素原子、R
2 =水素原子)0.5gを、ジメチルホルムアミド−塩
酸−水=5ml:1ml:2mlの混合溶媒に添加し、
室温で1時間攪拌した。反応終了後、ダイヤイオンWA
−30で塩酸を除去した後、水で希釈、アンモニア水で
pH10に調整し、ダイヤイオンSA11B(酢酸型)
カラムにかけた。水洗後、酢酸溶液で溶出し9−(2−
ホスホニルメトキシエチル)アデニン画分を集め減圧下
濃縮し、残渣に水を加え濃縮することを繰り返すことに
より酢酸を除去した。その残渣にエタノール、エーテル
を加え、結晶性生成物を濾取することにより、9−(2
−ホスホニルメトキシエチル)アデニンを得た。本化合
物は、公知化合物との赤外線吸収スペクトルの比較によ
り、その構造を確認した。
【0019】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、9
−(2−ホスホニルメトキシアルキル)アデニンを製造
できる中間体である、新規なジモルホリデイト誘導体が
提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1(式中、R1 は水素原子またはベン
    ゾイル基を、R2 は水素原子またはメチル基を表す。)
    で表されるジモルホリデイト誘導体。 【化1】
JP11210474A 1999-05-17 1999-07-26 ジモルホリデイト誘導体 Pending JP2001031690A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11210474A JP2001031690A (ja) 1999-05-17 1999-07-26 ジモルホリデイト誘導体

Applications Claiming Priority (3)

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JP11-135112 1999-05-17
JP13511299 1999-05-17
JP11210474A JP2001031690A (ja) 1999-05-17 1999-07-26 ジモルホリデイト誘導体

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JP (1) JP2001031690A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9908908B2 (en) 2012-08-30 2018-03-06 Jiangsu Hansoh Pharmaceutical Co., Ltd. Tenofovir prodrug and pharmaceutical uses thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9908908B2 (en) 2012-08-30 2018-03-06 Jiangsu Hansoh Pharmaceutical Co., Ltd. Tenofovir prodrug and pharmaceutical uses thereof

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