JP2001028037A - 非接触情報媒体およびこれを用いた通信システム - Google Patents

非接触情報媒体およびこれを用いた通信システム

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JP2001028037A
JP2001028037A JP11200472A JP20047299A JP2001028037A JP 2001028037 A JP2001028037 A JP 2001028037A JP 11200472 A JP11200472 A JP 11200472A JP 20047299 A JP20047299 A JP 20047299A JP 2001028037 A JP2001028037 A JP 2001028037A
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antenna
antenna unit
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coil
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Kazuo Takasugi
和夫 高杉
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はアンテナコイルをICチップに内蔵
(オンチップ化)した媒体の長所を活用しながら同時に
通信距離を長くできる非接触情報媒体とそれを用いた通
信システムを提供することを例示的目的とする。 【解決手段】 本発明の例示的一態様としての非接触情
報媒体は、電磁波からなる通信信号を用いて外部装置2
0,40と非接触で通信可能なICモジュール2と、前
記通信信号のキャリア周波数f0に対して共振条件を満
たす第1のアンテナ部A1および第2のアンテナ部A2
とを有し、前記第1のアンテナ部A1は第2のアンテナ
部A2に並列に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデータを記録するこ
とができるICモジュールを内蔵し所要の外部装置と非
接触に交信可能な非接触情報媒体とそれを用いた通信シ
ステムに関する。「ICモジュールを内蔵した非接触情
報媒体」とは、ICチップを含むICモジュールを情報
記録媒体として備え、外部装置と非接触に交信する媒体
であって、非接触であれば、電波の波長を問わず、ま
た、通信距離の長さも問わない。従って、後述する非接
触ICモジュール自体やかかる非接触ICモジュールを
内蔵する成形体も非接触情報媒体である。
【0002】ICチップまたはICモジュールを内蔵し
た非接触情報媒体の典型的なものは、例えば、マイクロ
波を利用してリーダライタと交信する非接触ICカード
である。なお、本明細書においては、「ICカード」
は、スマートカード、インテリジェントカード、チップ
インカード、マイクロサーキット(マイコン)カード、
メモリーカード、スーパーカード、多機能カード、コン
ビネーションカードなどを総括している。
【0003】また、ICチップを内蔵した非接触情報媒
体はその形状がカードに限定されるものではない。従っ
て、それはいわゆるICタグも含む。ここでは、「IC
タグ」は、ICカードと同様の機能を有するが、切手サ
イズやそれ以下の超小型やコイン等の形状を有する全て
の情報記録媒体を含むものである。
【0004】
【従来の技術】ICカードは、カードに内蔵されている
ICチップとリーダライタとの通信方法に従って、接触
型と非接触型に分類することができる。このうち、非接
触型は、リーダラータとの接点がないので接触不良がな
く、リーダライタから数cm乃至数十cm離れた移動使
用が可能で、汚れ、雨、静電気に強いなどの特徴があ
り、今後ますますその需要は高まるものと予想されてい
る。
【0005】非接触ICカードは、リーダライタから受
信した電波から電磁誘導によって動作電力を得ると共
に、電波を利用してリーダライタとの間でデータを交換
する。そして、非接触ICカードは、通常、かかる電波
を送受信するためのアンテナ(例えば、アンテナコイ
ル)を不揮発性メモリなどのICチップとは別個独立の
部材として形成してICチップと接続しているものも知
られているが、構成要素の小型化、多機能化の要請から
アンテナコイルをICチップに内蔵(オンチップ化)す
る(オンチップコイル方式)も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通信用の電磁波を送受
信するためのアンテナコイルをICチップに内蔵(オン
チップ化)したものでは、実装上の問題が少なく、ま
た、構成要素の小型化に寄与するという長所を有する。
ところが、アンテナが小型になるため必然的に通信距離
が短くなってしまい、いわゆる密着結合型としての利用
に限定されるという不都合が生ずる。すなわちリーダラ
イタと所定距離離間して交信できる非接触ICカードに
はそのままでは適用することができない。また、このよ
うな通信距離の制限は、媒体の検査や発行処理などの製
造上あるいは運用上での自由度を制限し、非接触情報媒
体としての本来の有用性を大きく阻害して、その応用範
囲を狭めるという問題を生ずる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような従来
の課題を解決する新規かつ有用な非接触情報媒体とそれ
を用いた通信システムを提供することを概括的な目的と
する。さらに本発明の他の目的はアンテナコイルをIC
チップに内蔵(オンチップ化)した媒体の長所を活用し
ながら同時に通信距離を長くできる非接触情報媒体とそ
れを用いた通信システムを提供することである。また本
発明の他の目的は情報媒体を利用する種々の環境に対応
したものとし、その利用方法の拡大を容易にする非接触
情報媒体とそれを用いた通信システムを提供することで
ある。
【0008】本発明の非接触情報媒体は、電磁波からな
る通信信号を用いて外部装置と非接触で通信可能なIC
モジュールと、前記通信信号のキャリア周波数に対して
共振条件を満たす第1のアンテナ部および第2のアンテ
ナ部とを有し、前記第1のアンテナ部は第2のアンテナ
部に並列に接続されることを特徴とする。このように並
列接続され且つ共振条件を満たす複数のアンテナ部を設
けることで、複数のアンテナ部のコイル同士は相互干渉
しなくなり、本発明の非接触情報媒体を用いてそれぞれ
の通信目標に応じた効率の高い交信が実現される。
【0009】本発明の一例によれば、前記第1および第
2のアンテナ部はそれぞれ前記共振条件を満足し、これ
ら第1および第2のアンテナ部は同一もしくは異なる構
造および寸法を有する。また、前記第1のアンテナ部と
前記第2のアンテナ部はそれぞれ異なる方向の磁束若し
くは電波に対して最大感度となるように配置される構造
とすることができる。さらに本発明の非接触情報媒体は
前記第1および第2のアンテナ部の一方のコイルは前記
ICモジュール上に形成される構造であるをことを特徴
とする。また前記第1のアンテナ部と前記第2のアンテ
ナ部は、前記ICモジュール上に形成された接続端子を
介して並列に接続される構造を有していても良い。
【0010】本発明の他の非接触情報媒体は、支持体
と、前記支持体上に配され電磁波からなる通信信号を用
いて外部装置と非接触で通信可能なICモジュールと、
前記通信信号のキャリア周波数に対して共振条件を満た
し且つ前記ICモジュール上を含む前記支持体上に設け
られた第1のアンテナ部および第2のアンテナ部とを有
し、前記第1のアンテナ部は第2のアンテナ部に並列に
接続されることを特徴とする。前記支持体は携帯可能な
有体物であって、カード、タグ、ステック、チップ、ブ
ロックなど種々の形態をとることのできるものであり、
その形状については前記第1のアンテナ部および第2の
アンテナ部を良好に搭載できるものであれば各種の形状
を用いることができる。
【0011】本発明の通信システムは、ICモジュール
を内蔵した非接触情報媒体と、前記非接触情報媒体と非
接触で通信可能なリーダライタと用いた通信システムに
おいて、前記非接触情報媒体は前記通信信号のキャリア
周波数に対して共振条件を満たし且つ並列接続される第
1のアンテナ部および第2のアンテナ部とを有し、前記
リーダライタは第1のアンテナ部および第2のアンテナ
部のそれぞれに適した信号を送信するための複数または
単数のアンテナを有することを特徴とする。
【0012】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以
下、添付図面を参照して説明される実施例により明らか
にされる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の非接触情報媒体および通信システムを説明する。な
お、各図において、同一の参照番号を付した部材は同一
部材を表すものとし、また、同一の参照番号にアルファ
ベットを付した部材は対応する変形部材を表すものと
し、重複説明は省略する。また、特にことわらない限
り、参照番号はアルファベットの付いた同一の参照番号
の全てを総括しているものとする。
【0014】まず、図1を参照して、本発明の第1の実
施形態の非接触情報媒体1について説明する。
【0015】図1は本実施形態の非接触情報媒体1の回
路図を示す。非接触情報媒体1は、コイル3と容量4と
からなる第1のアンテナ部A1と、コイル5と容量6と
からなる第2のアンテナ部A2と、例えば後述するよう
なリーダライタと交信して所要のデータの処理、記憶、
演算などの信号処理を行うICチップ2とを有してい
る。第1のアンテナ部と第2のアンテナ部は並列に接続
され、前記ICチップ2の両端子間にコイル3、5およ
び容量4、6が並列に配設される。ここでコイル3はイ
ンダクタンスL1を有し、容量4は容量値(キャパシタ
ンス)C1を有する。前記コイル3と容量4は並列に接
続される。またコイル5はインダクタンスL2を有し、
容量6は容量値C2を有する。前記コイル5と容量6も
並列に接続される。
【0016】前記非接触情報媒体1は、上述のように2
つのアンテナ部A1、A2を並列に接続させた構造を有
しており、これら並列接続された2つのアンテナ部の合
成回路がキャリア周波数に対して共振する場合と、2つ
のアンテナ部のそれぞれがキャリア周波数に対して共振
する場合とがあり、どちらでも非接触での情報媒体1と
外部装置との間の交信を可能とさせる。詳しくは、前記
非接触情報媒体1が信号を送受信するためのキャリア周
波数をf0とすると、2つのアンテナ部のそれぞれがキ
ャリア周波数f0に対して共振する場合、各アンテナ部
のLC回路が共振条件を満足する。この共振条件は、前
記第1のアンテナ部のコイル3と容量4のインダクタン
スL1とキャパシタンスC1については、
【数1】 となり、同様に、前記第1のアンテナ部のコイル5と容
量6のインダクタンスL2とキャパシタンスC2につい
ては、
【数2】 とされる。また、並列接続された2つのアンテナ部の合
成回路がキャリア周波数に対して共振する場合では、コ
イル3、5の合成コイルと、容量4、6の合成容量が並
列に接続されているものと考えることができるため、そ
の合成インダクタンスL0と合成キャパシタンスC0
は、
【数3】 となる。ここで、並列接続された2つのアンテナ部の合
成回路についての共振周波数f1は、
【数4】 であるが、前記数3の値を数4の式に代入し、数1、数
2を用いて式を整理すると、並列接続された2つのアン
テナ部の合成回路についての共振周波数f1はキャリア
周波数f0と等しいことが分かり、コイル3と容量4が
キャリア周波数F0で共振条件を満たし且つコイル5と
容量6がキャリア周波数f0で共振条件を満たす場合に
は、合成回路も同一周波数f0に対して共振条件を満た
すことが判る。このことは、回路動作において、第1の
アンテナ部A1または第2のアンテナ部A2のいずれか
一方または両方に電磁誘導による誘起起電力が発生する
と、それぞれが負荷となることなくその起電力がICチ
ップ2に伝えられることを意味する。前記数4に示す式
の範囲で、すなわち合成回路の共振周波数がキャリア周
波数F0となる範囲で、異なる第1、第2のアンテナ部
の各パラメーターを設定することもでき、それぞれのア
ンテナの共振周波数がキャリア周波数とならない場合で
あっても設計の自由度を大幅に向上させることが可能で
ある。並列接続され前記共振条件を満たす第1のアンテ
ナ部A1と第2のアンテナ部A2を用いることで、これ
らのアンテナ部は相互に干渉しない条件で結合されたこ
とになり、アンテナ部の間でのエネルギー損失の少ない
良好な通信が可能となる。
【0017】以上のような共振条件を満足し且つ並列接
続される本実施形態の第1のアンテナ部A1と第2のア
ンテナ部A2は、同一の構造および寸法を有するもので
あっても良く、また異なる構造または寸法を有するもの
であっても良い。例えば、第1のアンテナ部A1と第2
のアンテナ部A2の一方がICチップ2上に形成される
オンチップコイル構造を有し、他方がチップ外の外付け
コイルとして取り付けられるものでも良い。このように
2つのアンテナ部の一方をオンチップ形とし、他方を外
付け形とすることで、本実施形態の非接触情報媒体はオ
ンチップコイル構造だけの非接触情報媒体に比べて長い
通信距離を確保することができる。また、本実施形態の
非接触情報媒体は後述するように第1及び第2のアンテ
ナ部A1、A2の双方を外付けの構造にすることも可能
であり、この場合には指向性を改善させることもでき
る。
【0018】次に、図2を参照しながら、第2の実施形
態として、一方のアンテナ部がオンチップコイル形で、
他方のアンテナ部がカード周辺に延在されるICカード
形の非接触情報媒体10について説明する。この非接触
情報媒体10は、その支持体となる矩形状の基体11
と、該基体11上に取り付けられた半導体チップである
ICモジュール12と、そのICモジュール12の表面
に形成されたオンチップコイル13と、前記基体11上
であって該基体11の周辺に近い領域で巻線を形成した
コイル14と、これらコイルに対する容量15と、前記
オンチップコイル13と前記コイル14の接続のための
パッド部18とを有している。
【0019】前記基体11は、クレジットカードと同一
寸法の所謂ISO(国際標準化機構)サイズ(縦54m
m、横85.6mm、厚さ0.76mm)を有してお
り、所要のプラスチック材料を成形したものである。こ
の基体11はこのISOサイズのものに限定されず、そ
の用途に応じて任意の形状を取ることができ、例えば、
ペンダント形状、コイン形状、キー形状、タグ形状など
の種々の形状であっても良い。また、基体11の材料に
ついても、交信を妨げない範囲で金属材料や、ガラス、
セラミック、木材、紙などのプラスチック以外の材質で
あっても良く、これらとプラスチックとの複合材料であ
っても良い。
【0020】ICモジュール12はその内部にEEPR
OMなどの不揮発性半導体メモリを内蔵したICチップ
や、マイコンなどの半導体チップ、或いは他の信号処理
回路を内蔵した集積回路装置であって、ICパッケージ
ごと直接あるいは間接的に前記基体11に張り合わされ
て固定されたものである。このICモジュール12の表
面又はパーケージ構成樹脂に封止されて、オンチップコ
イル13が形成されている。このオンチップコイル13
は第1のアンテナ部を構成するコイルであって、略正方
形状のICモジュール12の周辺部に沿って延在される
巻線パターンを有し、その巻数は当該ICモジュール1
2の通信電波のキャリア周波数に応じて設定される。こ
のオンチップコイル13はその配線の一部において、既
にICモジュール12の内部回路と電気的に接続されて
おり、信号の送受信が可能である。
【0021】このオンチップコイル13の端部には一対
のパット部18、18が形成され、これらパッド部1
8、18を介してオンチップコイル13はコイル14に
接続される。コイル14は前記クレジットカード形状の
基体11の周囲に沿って延在される巻線部分であり、フ
ィルムや基体にラミネートされた配線材を接着したり、
金属配線、ワイヤの貼り合わせや、エッチング、蒸着、
プレーティングその他の加工技術によって形成されたも
のであり、オンチップコイル13よりは大きな径をもっ
て前記基体11上に形成される。配線材料としては、例
えば、アルミニュームや銅などの比較的に電気導電率の
高い材料が用いられるが、これに限定されるものではな
い。パット部18との接続はワイヤボンディング法やT
AB(Tape Automated Bondin
g)法や、螺子や半田づけ等の手段で接続されたもので
あっても良い。前記コイル14は第2のアンテナ部を構
成する。
【0022】前記一対のパット部18、18の間には、
第1のアンテナ部と第2のアンテナ部に共通の容量15
が接続される。この容量15は外付けであるが、特に所
要の共振周波数が得られるものであれば種々のものを用
いることができる。
【0023】本実施形態の非接触情報媒体10では、第
1のアンテナ部はオンチップコイル13と容量15によ
って構成され、第2のアンテナ部はコイル14と容量1
5によって構成される。これらオンチップコイル13、
コイル14、容量15は前記パッド部18、18を介し
て並列接続され且つ少なくともその合成回路の共振周波
数は当該非接触情報媒体10が交信する信号のキャリア
周波数となっている。合成回路の共振周波数のみなら
ず、前記オンチップコイル13と容量15によって構成
される第1のアンテナ部の共振周波数が前記キャリア周
波数と等しく、且つコイル14と容量15によって構成
される第2のアンテナ部の共振周波数も前記キャリア周
波数と等しい構成であっても良い。
【0024】このような構造を有する本実施形態のIC
カード形の非接触情報媒体10は、前記コイル14がカ
ードの周辺に沿って延在されてカード寸法に亘って巻回
されていることから、非接触で近接されたリーダライタ
のアンテナに対する交信はこのコイル14を用いること
ができる。同時に、さらに近い位置の密着結合型として
のリーダライタのアンテナに対する交信は前記オンチッ
プコイル13を使用することができる。すなわち、本実
施形態のICカード形の非接触情報媒体10では、特に
アンテナコイルの切替えなしで、近接と密着結合の両方
の通信を可能にでき、通信環境上の制約を抑えてカード
利用の応用範囲を拡げることができる。
【0025】前記非接触情報媒体10は、バッテリを内
蔵していてもよいが、内蔵バッテリの劣化に伴うトラブ
ルを回避すると共にチップを小型化するためにバッテリ
レスとすることが好ましい。従って、非接触情報媒体1
0は、電波を利用してリーダライタとデータを交換する
ことができると共に、リーダライタから受信した電波か
ら電磁誘導によって動作電力を得るものとすることが好
ましい。
【0026】なお非接触情報媒体10はリーダライタと
非接触に無線交信することができるが、これは本発明が
外部装置と接触して交信する機能を排除しているもので
はない。例えば、非接触情報媒体10は、接触ICチッ
プを内蔵することにより、接触ICカード及び非接触I
Cカードの両機能を有するコンビネーションカードとし
て構成することができる。また、本発明は、非接触情報
媒体10が磁気ストライプを有するカード媒体に適用さ
れることを妨げるものではない。この場合は、本発明の
非接触情報媒体10は、クレジットカード、キャッシュ
カードなどの磁気カードとしての機能を有することにな
る。さらに、選択的に、非接触情報媒体10には、エン
ボス、サインパネル、ホログラム、刻印、ホットスタン
プ、画像プリント、写真などが形成されてもよい。また
基材11は、例えば、プラスチックから構成されが、選
択的に非接触情報媒体10は基材11上にディスプレイ
やキーボードなどを更に有して更なる多機能化を達成し
てもよい。
【0027】図3を参照しながら、第3の実施形態とし
て、フェライトバーアンテナ型の非接触情報媒体10a
について説明する。本実施形態の非接触情報媒体10a
では、コイル31のコア材として透磁率の高いフェライ
トコア30が使用され、コイル31における電磁誘導を
効率の良いものとすることができる。フェライトコア3
0は例えば円筒状のものや、角棒状の形状を有してお
り、図示の例では、円筒状とされる。コイル31の両端
はICモジュール2aと容量32に並列に接続される。
図示を省略しているが、このICモジュール2aの表面
には第1のアンテナ部を構成するオンチップコイルが形
成される。前記コイル31と前記容量32と共に第2の
アンテナ部を構成する。
【0028】これらファライトコア30を有するコイル
31と、容量32と、図示しないオンチップコイルは並
列接続され且つ少なくともその合成回路の共振周波数は
当該非接触情報媒体10aが交信する信号のキャリア周
波数となっている。合成回路の共振周波数のみならず、
前記オンチップコイルと容量32によって構成される第
1のアンテナ部の共振周波数が前記キャリア周波数と等
しく、且つコイル31と容量32によって構成される第
2のアンテナ部の共振周波数も前記キャリア周波数と等
しい構成であっても良い。
【0029】このような構造を有する本実施形態のフェ
ライトバーアンテナ形の非接触情報媒体10aでは、フ
ェライトコア30の電磁特性を利用して通信距離を延ば
すことができ、非接触情報媒体10aの応用範囲を拡げ
ることができる。
【0030】図4を参照しながら、第4の実施形態の非
接触情報媒体10bについて説明する。本実施形態の非
接触情報媒体10bは一対の外付けのアンテナ部A1
1、A12を有し、その受信電波の指向性を改善した例
である。
【0031】図4に示すように、本実施形態の非接触情
報媒体10bはコイル33と容量34とからなる第1の
アンテナ部A11と、コイル35と容量36とからなる
第2のアンテナ部A12と、例えば後述するようなリー
ダライタと交信して所要のデータの処理、記憶、演算な
どの信号処理を行うICチップ2bとを有している。第
1のアンテナ部A11と第2のアンテナ部A12は並列
に接続され、前記ICチップ2bの両端子間にコイル3
3、35および容量44、46が並列に配設される。こ
こでコイル33はインダクタンスL11を有し、容量3
4は容量値(キャパシタンス)C11を有する。前記コ
イル33と容量34は並列に接続される。またコイル3
5はインダクタンスL12を有し、容量36は容量値C
12を有する。前記コイル35と容量36も並列に接続
される。
【0032】本実施形態の非接触情報媒体10bは、上
述の第1の実施形態と同様に、これら並列接続された2
つのアンテナ部の合成回路がキャリア周波数に対して共
振する構造か、或いは2つのアンテナ部のそれぞれがキ
ャリア周波数に対して共振する構造を有している。当該
非接触情報媒体10bがどちらの構造を有する場合であ
っても、非接触での情報媒体10bと外部装置との間の
交信が可能である。特に本実施形態の非接触情報媒体1
0bは、各コイル33、35が異なる方向の磁束に対し
て最大感度を有するように該コイル33、35が異なる
向きに配列されている。
【0033】この動作について簡単に説明すると、図4
において、磁束Φ1は或る一方向の磁束でああって、例
えばリーダライタからの発信された第1の磁束Φ1であ
る。この第1の磁束Φ1は、図中水平方向の磁束の向き
を有し、この方向においてコイル33の中心を通過する
ように形成されたものである。前記コイル33は図中水
平方向の磁束については感度良く誘導電流を発生させる
が、他の方向特に図中垂直方向の磁束Φ2についてはそ
の感度が低くなる。一方、図中垂直方向の磁束Φ2は、
例えばリーダライタからの発信された第2の磁束Φ2で
あって、第1の磁束Φ1とは垂直な方向に磁束の向きを
有するものである。第2のアンテナ部のコイル35は、
第2の磁束Φ2については感度良く誘導電流を発生させ
るが、前記磁束Φ1については逆にその感度が低くな
る。
【0034】このように本実施形態の非接触情報媒体1
0bでは、その方向が異なる磁束に対しても、別個のア
ンテナがそれぞれに受信でき、その媒体自身の情報受信
能力は極めて高くなり、非接触な交信をする場合の媒体
の向きに関する自由度を大きくすることができる。な
お、異なる向きの磁束はここで説明した直交するものに
限定されず、他の角度をもった磁束同士であっても良
く、2つ以上の異なる方向の磁束については、そのコイ
ルの数や寸法を増加したりすることで対処することがで
きる。この場合においても、3個あるいはそれ以上の個
数のコイルは並列に接続され、相互の干渉を抑えるため
に、少なくとも合成回路の共振周波数はキャリア周波数
に設定される。
【0035】次に、図5を参照しながら、上述の如き非
接触情報媒体と交信するラーダライタの一例について説
明する。図5のリーダライタは、所要の信号処理を行う
リーダライタ本体50と、第1のアンテナ51と、第2
のアンテナ53を有している。第1のアンテナ51には
径が大きいループコイル52が配設されており、第2の
アンテナ53には小さい径のコイル54が配設されてい
る。これらループコイル52と小径のコイル54はそれ
ぞれリーダライタ本体50に電気的に接続され、電気信
号をリーダライタ本体50との間で送受信する。なお、
これら第1のアンテナ51と第2のアンテナ53はリー
ダライタ本体50と別個の部材として図示しているが、
一体のものとしても問題はない。
【0036】このような2つのアンテナ51、53を有
するリーダライタは異なる通信距離での交信が可能であ
る。一般に、非接触情報媒体10と、リーダライタの半
径Rのアンテナコイルとの間の通信距離Dについては、
通常半径Rと通信距離Dは同じ程度の数値であり、一例
として近接型のリーダライタのアンテナコイルの直径を
150mmとしたときでは、その通信距離は70〜80
mmに設定される。これと平行して、例えばオンチップ
コイルの半径を1.5〜2mm程度に設定し、このオン
チップコイルに対するリーダライタのアンテナコイルの
半径Rを5〜10mm程度とした時では、通信距離は3
〜7mmであり、これは密着結合型の通信距離である。
従って、通信距離が大きく異なる2つのアンテナを両方
ともリーダライタ本体50に接続することで、密着結合
型の通信距離と近接型の通信距離の応用システムで本例
のリーダライタは交信可能となり、前記非接触情報媒体
10と共に使用することで広範囲に非接触な情報通信が
利用されるものとなる。
【0037】図6はオンチップコイルを搭載したICモ
ジュール60の例である。本実施形態のICモジュール
60は、樹脂製のICパッケージ61内に図示しないE
EPROMなどの不揮発性半導体メモリを内蔵したIC
チップや、マイコンなどの半導体チップ、或いは他の信
号処理回路を内蔵した集積回路装置であって、前記IC
パッケージ61の表面上或いは樹脂内に封止されて、オ
ンチップコイル62が存在する。このICモジュール6
0では、上述の各実施形態の非接触情報媒体10のよう
に、オンチップコイル62の両端子が他のアンテナ部お
よびICモジュール60内の半導体チップの両端子に並
列接続される。このため、外付けされる容量やコイルの
ための一対のパッド部63、63は、図6中の破線を介
して、他の配線パッド部64、64まで電気的に接続さ
れ、この一対の配線パッド部64、64側で内部の半導
体チップの端子と接続される。従って、オンチップコイ
ル62は一対のパッド部63、63を介して外付けされ
る容量やコイルに接続され、同時に、配線パッド部6
4、64から内部の半導体チップに接続されるため、前
記非接触情報媒体10に用いられるチップ上での並列接
続が容易に得られることになる。
【0038】前記パッド部63、63及び配線パッド部
64、64は、通常の配線技術を用いて形成できるもの
であり、フォトリソグラフィーを利用したエッチングや
金属膜の転写、その他の加工法をもって形成される。ま
た、前記パッド部63と前記配線パッド部64の間は、
金属膜を延在する方法や、ワイヤボンディング法、TA
B法、螺子止めや半田づけ等の当技術分野において知ら
れた方法で配線することができる。
【0039】図7を参照してICチップ2の詳細につい
て説明する。ICチップ2は、電源回路102と、リセ
ット信号発生回路103と、送受信回路104(即ち、
104a乃至104d)と、ロジック制御回路106
と、タイミング回路(TIM)107と、メモリ108
とを有している。
【0040】前記電源回路(PS)102にはリセット
信号発生回路103が接続されており、リセット信号発
生回路103はロジック制御回路106のリセット端子
(RST)に接続されている。ICチップ2は、リーダ
ライタから受信した電波W(キャリア周波数fc)から
電磁誘導によって通信系の動作電圧Vcc(例えば、5
V)をロジック制御回路106に供給している。動作電
力Vccが生成されるとリセット信号発生回路103は
ロジック制御回路106をリセットして新規な動作の準
備をする。
【0041】送受信回路104は、検波器(DET)1
04a、変調器(MOD)104b、復調器(DEM)
104c及び符号器(ENC)104dを含んでいる。
復調器104cと符号器104dは、それぞれロジック
制御回路106のデータ端子DI及びDOに接続されて
いる。必要があれば復調器104cの後段に独立の部材
としてD/A変換器等からなる復号器が配置されてもよ
い。かかる復号器は符号器104dと共に一のコーデッ
ク回路を形成してもよい。タイミング回路107は各種
タイミング信号を生成するのに使用され、ロジック制御
回路106のクロック端子(CLK)に接続されてい
る。
【0042】送受信回路104の受信部は、検波器10
4aと復調器104cとにより構成されている。受信し
た電波Wは検波器104aによって検波されて復調器1
04cが検波信号からデータを得るために基底帯域信号
を復元する。復元された基底帯域信号(必要があればそ
の後復号された信号)はデータ信号DIとしてロジック
制御回路106に送られる。
【0043】送受信回路104の送信部は、変調器10
4bと符号器104dとにより構成されている。変調器
104bや符号器104dには当業界で周知のいかなる
構成をも使用することができる。データを送信するため
に搬送波を送信データに応じて変化させてコイルに送信
する。変調方式には、例えば、キャリア(搬送)周波数
の振幅を変えるASK、位相を変えるPSKなどを使用
することができるが、負荷変調を使用することもでき
る。負荷変調とは、媒体電力(負荷)をサブキャリア
(副搬送波)に従って変調する方式をいう。符号器10
4dは、送信されるべきデータDOを所定の符号(例え
ば、マンチェスター符号化やPSK符号化など)で符号
化(ビットエンコーディング)した後にアンテナコイル
14に送信する。
【0044】送受信回路104はロジック制御回路10
6によって制御されて、タイミング回路107によって
生成されるタイミング信号(クロック)に同期して動作
する。 ロジック制御回路106はCPUにより実現す
ることができる。メモリ108はデータを保存するRO
M、RAM、EEPROM及び/又はFRAM等から構
成される。非接触情報媒体10はリーダライタとかかる
データに基づいて交信したり、ロジック制御回路106
は所定の処理を行うことができる。例えば、メモリ10
8は、ID情報や所定額の電子マネーなどの価値や取引
記録その他を格納することができ、ロジック制御回路1
06は所定の取引(例えば、切符の購入や電子マネーの
入金など)によりかかる価値を増減等することができ
る。なお、これらの構成要素の構成や動作は当業者には
容易に理解できるため詳しい説明は省略する。
【0045】次に、通信距離が異なる大きさの異なるア
ンテナを使用しているリーダライタ20及び40の構成
について説明する。これらリーダライタ20及び40
は、図8及び図9に示す基本構造を有している。まず、
リーダライタ20を例に説明する。ここで、図8はリー
ダライタ20の構成を示す概略ブロック図であり、図9
はリーダライタ20のより具体的な構成を示すブロック
図である。
【0046】リーダライタ20は、図8に示すように、
制御インタフェース部22とアンテナ部24とを有して
おり、両者はケーブル26により接続されている。ここ
で、リーダライタ20は、キャリア周波数fcを有する
電波Wを非接触情報媒体10へ送信及びから受信し、無
線通信を利用して非接触情報媒体10と交信する。電波
Wは任意の周波数帯のキャリア周波数fc(例えば、1
3.56MHz)を使用することができる。リーダライ
タ20は、制御インタフェース部22を介して更なる図
示しない外部ホスト装置(処理装置、制御装置、パーソ
ナルコンピュータ、ディスプレイなど)に接続されてい
る。
【0047】制御インタフェース部22は、送信回路
(変調回路)202と、受信回路(復調回路)204
と、コントローラ206とを内蔵している。送信回路2
02は、更なる外部ホスト装置からのデータを、キャリ
ア周波数fcを利用して変調することにより、伝送信号
に変換してアンテナ部24に送信する。変調方式は、当
業界で利用可能な変調方式を利用することができる。
【0048】受信回路204はアンテナ部24を通じて
非接触情報媒体10から受信した信号を基底帯域信号に
変換してデータを得て、図示しない更なる外部ホスト装
置に送信する。送信回路202と受信回路204は、実
際の回路では、図9に示すように、複数の駆動回路20
8及び210に接続されており、これらの駆動回路によ
って駆動される。なお、当業者は、送信回路202、受
信回路204及び駆動回路208及び210の動作や構
成を容易に理解して実現することができるので、ここで
は詳細な説明は省略する。
【0049】次に、図10乃至図13を参照して、簡易
読み取り器(バランスリーダ)として構成されたリーダ
ライタ40について説明する。バランスリーダとは非接
触情報媒体10のメモリ108に蓄積された電子マネ
ー、クレジット、度数その他の価値(バリュー)の残高
(バランス)を非接触情報媒体10のアンテナ部16に
密着して読み取る装置である。従って、本実施例ではリ
ーダライタ40の通信距離は約0乃至5mmである。バ
ランスリーダ40は基材42と、表示部44と、スリッ
ト45と、一対のアンテナコイル46a及び46bとを
有している。
【0050】基材42はプラスチックなどからなり、表
示部44は残高を表示する液晶ディスプレイから例示的
に構成される。スリット45は、図10及び図12にお
いては、非接触情報媒体10の端部と平行な端部(スト
ッパ)45aを有している。スリット45内にはアンテ
ナコイル46a及び46bが対向して設けられている。
アンテナコイル46a及び46bは、例えば、直径5乃
至10mmを有するほぼ円形コイルとして構成される。
従って、非接触情報媒体10はスリット45に挿入され
たまま移動することができ、アンテナコイル46a及び
46bをアンテナ部16に一致させるには多少の技術を
有する。
【0051】一方、図11においては、スリットは端部
(ストッパ)45b及び45cによって画定されてい
る。ストッパ45b及び45cの形状と位置を、非接触
情報媒体10のストッパを45b及び45cに当接する
ようにスリットに挿入すればアンテナコイル46a及び
46bがアンテナ部16に一致するように設定されてい
る。このように、バランスリーダ40は、非接触情報媒
体10の方向、位置、姿勢を規制してこれを保持する機
械的構造手段を有することが好ましい。
【0052】図13は、図10に示すバランスリーダ4
0の例示的等価回路である。等価回路は、表示部44、
送受信回路その他の回路を含むICチップ41と、コン
デンサ43と、コイル46a及び/又は46bとを有し
ている。コイル46a及び/又は46bは、 空心コイ
ルであるスパイラル平面コイル、複スパイラルコイル、
フェライトコアの付いた平面コイル又はフェライトバー
アンテナとして構成することができる。コイル46aと
コンデンサ43とは上述したようにキャリア周波数に共
振する共振回路を構成することが好ましい。本実施例で
はコイル46a及び46bと2つのコイルが設けられて
いるが、その数は2つに限定されるものではない。図1
3においては、コイル46a及び46bとその間に配置
されるべきアンテナ部16は、それぞれ電波Wから生じ
る磁束に鎖交されている。また、コイル46a及び46
bの各々とアンテナ部16との距離は、コイル46a及
び46bとアンテナ部16のうちより短い通信可能距離
によって規制されている。本実施例では、アンテナ部1
6とコイル46aとの距離とアンテナ部16とコイル4
6bとの距離(ギャップ)は0乃至数ミリ程度である。
【0053】なお、図11に示すように、選択的に、非
接触情報媒体10のアンテナ部16と所定の関係を有す
る位置に、視覚又は触覚で識別可能な識別手段19を設
けてもよい。識別手段19は、例えば、刻印、凹凸を有
する印刷、模様などから構成される。識別手段19によ
り、ユーザーはアンテナ部16とコイル46a及び/又
は46bとを一致させるように非接触情報媒体10とバ
ランスリーダ40とを密着させることができる。図11
に示す識別手段19は他の図のいずれの非接触情報媒体
10に設けられてもよい。識別手段19は、図10に示
すように、非接触情報媒体10がバランスリーダ40に
係合しても可動である場合に、特に有効である。
【0054】以下、本発明の通信システムの動作につい
て説明する。非接触情報媒体10は、図8や図9に示し
たリーダライタを共に使用しながら、通信距離の異なる
複数の通信システムに使用することが出来るので、様々
な多目的用途が見込まれている。これらの分野には、金
融(キャッシュカード、クレジットカード、電子マネー
管理、ファームバンキング、ホームバンキングなど)流
通(ショッピングカード、プリペイドカード、ポイント
カード、商品券など)、医療(診察券、健康保険証、健
康手帳など)、交通(ストアードフェア(SF)カー
ド、回数券、免許証、定期券、パスポートなど)、保険
(保険証券など)、証券(証券など)、教育(学生証、
成績証など)、各種会員証、企業(IDカードなど)、
行政(印鑑証明、住民票など)などが含まれる。
【0055】例えば、非接触情報媒体10は電子マネー
をメモリ108に格納している場合について考える。通
常の買い物においてはユーザはレジで図14に示すよう
に、リーダライタ20に非接触情報媒体10をかざす。
買い物の前後など所望の時に、ユーザはバランスリーダ
としてのリーダライタ40を使用して非接触情報媒体1
0のメモリの残高を読むことができる。リーダライタ4
0を密着環境で利用する場合には、バリューのリロード
装置、手帳型端末、モバイル機器組込みリーダライタな
どメモリ108の内容を確認、変更などする場合が含ま
れる。
【0056】以上、本発明の好ましい実施例について説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないこと
はいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び
変更が可能である。例えば、非接触情報媒体10は複数
のメモリ108を有することができ、異なるバリューを
異なるメモリに格納することができる。非接触情報媒体
10を、例えば、電車におけるSF機能など移動しなが
ら使用する場合や少額のバリューを扱う場合にはリーダ
ライタ20と長い通信距離(例えば、近接型)で交信を
し、確実に処理を行いたい場合や電子マネー機能など多
額のバリューを扱う場合には短い通信距離(例えば、密
着型)リーダライタ40と交信をするなど用途に応じて
複数のアンテナ部を使い分けることができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の一例としての非接触情報媒体及
び通信システムによれば、アンテナコイルをICチップ
に内蔵(オンチップ化)した媒体の長所を活用しながら
同時に通信距離を長くできる。また本発明の非接触情報
媒体とそれを用いた通信システム情報媒体を利用する種
々の環境に対応したものとし、その利用方法の拡大を容
易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の非接触情報媒体を
示す回路図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態の非接触情報媒体の
構成を示す模式的平面図である。
【図3】 本発明の第3の実施形態の非接触情報媒体の
構成を示す模式的側面図である。
【図4】 本発明の第4の実施形態の非接触情報媒体を
示す回路図である。
【図5】 本発明の通信システムに使用されるリーダラ
イタの回路図である。
【図6】 本発明の非接触情報媒体に用いられるICチ
ップの一例を示す模式的平面図である。
【図7】 本発明にかかる非接触情報媒体に搭載される
ICチップの構成例を示すブロック図である。
【図8】 本発明にかかる通信システムに使用されるリ
ーダライタの構成を示すブロック図である。
【図9】 図8に示すリーダライタのより具体的構成を
示す概略平面図である。
【図10】 本発明にかかる通信システムの非接触情報
媒体とバランスリーダとして構成されたリーダライタと
の交信例を説明するための概略平面図である。
【図11】 図10のバランスリーダの変形例を説明す
るための概略平面図である。
【図12】 図10に示す非接触情報媒体とバランスリ
ーダの概略断面図である。
【図13】 図10に示すバランスリーダの等価回路構
成図である。
【図14】 本発明にかかる通信システムの非接触情報
媒体とリーダライタとの交信例を説明するための概略斜
視図である。
【符号の説明】
1、10、10a、10b 非接触情報媒体 2、2b ICチップ 2a ICモジュール 3、5、14、31、33、35 コイル 4、6、15、32、34、36 容量 11 基体 12 ICモジュール 13、62 オンチップコイル 18、63 パッド部 20、40、50 リーダライタ 30 フェライトコア 43 コンデンサ 45 スリット 45a、45b、45c ストッパ 46a、46b アンテナコイル 61 ICパッケージ 64 配線パッド部 A1、A2、A11,A12 アンテナ部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波からなる通信信号を用いて外部装
    置と非接触で通信可能なICモジュールと、前記通信信
    号のキャリア周波数に対して共振条件を満たす第1のア
    ンテナ部および第2のアンテナ部とを有し、前記第1の
    アンテナ部は第2のアンテナ部に並列に接続されること
    を特徴とする非接触情報媒体。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のアンテナ部はそれ
    ぞれ前記共振条件を満たすことを特徴とする請求項1記
    載の非接触情報媒体。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のアンテナ部は同一
    の構造および寸法を有することを特徴とする請求項1記
    載の非接触情報媒体。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のアンテナ部は異な
    る構造および寸法を有することを特徴とする請求項1記
    載の非接触情報媒体。
  5. 【請求項5】 前記第1のアンテナ部と前記第2のアン
    テナ部はそれぞれ異なる方向の磁束若しくは電波に対し
    て最大感度となるように配置されていることを特徴とす
    る請求項1記載の非接触情報媒体。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のアンテナ部の一方
    のコイルが前記ICモジュール上に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の非接触情報媒体。
  7. 【請求項7】 前記第1のアンテナ部と前記第2のアン
    テナ部は、前記ICモジュール上に形成された接続端子
    を介して並列に接続されることを特徴とする請求項1記
    載の非接触情報媒体。
  8. 【請求項8】 支持体と、前記支持体上に配され電磁波
    からなる通信信号を用いて外部装置と非接触で通信可能
    なICモジュールと、前記通信信号のキャリア周波数に
    対して共振条件を満たし且つ前記ICモジュール上を含
    む前記支持体上に設けられた第1のアンテナ部および第
    2のアンテナ部とを有し、前記第1のアンテナ部は第2
    のアンテナ部に並列に接続されることを特徴とする非接
    触情報媒体。
  9. 【請求項9】 ICモジュールを内蔵した非接触情報媒
    体と、前記非接触情報媒体と非接触で通信可能なリーダ
    ライタと用いた通信システムにおいて、 前記非接触情報媒体は前記通信信号のキャリア周波数に
    対して共振条件を満たし且つ並列接続される第1のアン
    テナ部および第2のアンテナ部とを有し、前記リーダラ
    イタは第1のアンテナ部および第2のアンテナ部のそれ
    ぞれに適した信号を送信するための複数または単数のア
    ンテナを有することを特徴とする通信システム。
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