JP2001027487A - 重力式ヒートパイプ - Google Patents

重力式ヒートパイプ

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JP2001027487A
JP2001027487A JP11200849A JP20084999A JP2001027487A JP 2001027487 A JP2001027487 A JP 2001027487A JP 11200849 A JP11200849 A JP 11200849A JP 20084999 A JP20084999 A JP 20084999A JP 2001027487 A JP2001027487 A JP 2001027487A
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pipe
scooping
condensing
heat
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Kenya Kawabata
賢也 川畑
Toshiaki Nakamura
敏明 中村
Kenji Watanabe
健次 渡辺
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/025Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes having non-capillary condensate return means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F13/00Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing
    • F28F13/04Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by preventing the formation of continuous films of condensate on heat-exchange surfaces, e.g. by promoting droplet formation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝縮部での優れた伝熱性能が高く維持できる
重力式ヒートパイプを提供する。 【解決手段】 下向きに絞られた形態を有する螺旋ワイ
ヤ状の、凝縮部の作動液をすくい取るためのすくい取り
部材20が凝縮部10に設けられた重力式ヒートパイ
プ。 【効果】 凝縮部10にすくい取り部材20を設けたの
で、凝縮部10における作動液40の液膜の増大を抑制
でき、従って凝縮部10での優れた伝熱性能が高く維持
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重力式のヒートパイ
プに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプはその内部に作動液の流路
となる空洞部(空間)が設けられており、その空間に収
容された作動液の蒸発、凝縮等の相変化と作動液の移動
により熱の移動をなすデバイスの一種である。作動液と
しては水の他、代替フロン、アルコール等様々なものが
使用されている。尚、ヒートパイプの内部(空洞部)で
は、水や代替フロン等の作動液は蒸発して気相の状態で
も存在しているが、通例これらを含めて作動液と呼ぶこ
とが多い。以下、本明細書では、特に作動液の気相部分
を呼ぶときは、作動液の蒸気と呼ぶことにする。
【0003】ヒートパイプの形状は、代表的なものは丸
パイプ状のものであるが、その他、平板形状等のものも
登場している。ヒートパイプを構成するコンテナ(容
器)としては、通常はステンレス材、銅材、アルミニウ
ム材等の金属材が用いられることが多い。コンテナ内部
の空洞部は、作動液が蒸発しやすいように真空脱気して
おくが、ヒートパイプとしての作動(作動液の相変化と
その移動による熱移動)の開始温度を制御する観点で、
凝縮しないガス(窒素ガスやアルゴンガス等)を適量収
容した可変コンダクタンスヒートパイプも知られてい
る。尚、ここで凝縮しないガスとは、当該ヒートパイプ
の通常の使用環境においては実質的に凝縮しないという
意味のガスであり、不凝縮性ガスと呼ばれている。
【0004】ここで、ヒートパイプの作動について簡単
に記すと次のようになる。即ち、ヒートパイプの外部か
ら、空洞部内の作動液にヒートパイプの管壁を伝わって
熱が伝わる。同様に、ヒートパイプの内部から外部へも
管壁を伝わって熱が伝わる。そこで管壁を伝わって内部
に作動液に熱が伝わる部分(ヒートパイプ内部)を蒸発
部、作動液の蒸気の熱が潜熱によって管壁に伝わり、そ
の熱が外部に伝わる部分を凝縮部と呼ばれる。
【0005】さて吸熱部において、管壁を熱伝導して伝
わってきた熱により、作動液が蒸発し、その蒸気がヒー
トパイプ内の空洞部を移動して放熱部に至り、そこで作
動液の蒸気は冷却され再び液相状態に戻る。その際、蒸
気の熱は凝縮部で管壁に伝わり外部に放出される。この
ようにして吸熱部から凝縮部に熱が移動する。
【0006】ヒートパイプとしての作動を継続させるに
は、凝縮部で凝縮した作動液を再び放熱部に移動(還
流)させる必要がある。重力式ヒートパイプの場合は、
吸熱部を放熱部より下方に配置することになる。こうす
れば重力作用により、液相に戻った作動液は放熱部に下
降するからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】作動液の蒸気は凝縮部
で液相に戻るが、その液は概ね凝縮部の管壁を伝わって
放熱部に下降してくる。従って、凝縮部が上下に長い場
合、より下位に位置する凝縮部の部分には、それより上
方から作動液が管壁を伝わって下降してくることにな
る。こうなると、下位に位置する凝縮部の部分では、管
壁が作動液の被膜で覆われているような状態になり、蒸
気の熱が管壁に伝わりにくくなる。
【0008】ところでヒートパイプの熱輸送量を増大さ
せるために、凝縮部の内面に溝を形成したり、表面を粗
面化して、実質的に凝縮部の面積を増大させる方法も知
られている。しかし、凝縮部に溝を形成したりすると、
その保水力が高まり、管壁を伝わって下降する作動液の
液膜が厚くなりやすくなる欠点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述のような事情を受け
て、本発明者らは下記の発明に至った。即ち、下向きに
絞られた形態を有する螺旋ワイヤ状の、凝縮部の作動液
をすくい取るためのすくい取り部材が凝縮部に設けられ
た重力式ヒートパイプを提案する。そのすくい取り部材
は、凝縮部の管壁にバネ作用によって固定するようにす
ると良い。また、通気孔を有する逆傘状の凝縮部の作動
液をすくい取るためのすくい取り部材、または、金属メ
ッシュ製等の通気性を有する材質で形成した逆傘状の凝
縮部の作動液をすくい取るためのすくい取り部材を凝縮
部に設けた重力式ヒートパイプを提案する。
【0010】上述のすくい取り部材が複数個に分かれて
いる場合もある。またすくい取り部材によりすくい取ら
れた作動液を蒸発部に導くガイド棒が備わっている場合
もある。そのガイド棒に替わりパイプ状のガイドパイプ
を備えてもよい。この場合、すくい取られた作動液がそ
の内部に導かれるための孔を、すくい取り部材の下部近
傍に設けておく。
【0011】またガイド棒またはガイドパイプの下端側
を蒸発部に接合しておく場合もある。ガイドパイプを蒸
発部に接合する場合は、そのガイドパイプの下端部に作
動液の出口となる孔を設けておく。
【0012】この重力式ヒートパイプの凝縮部内壁に、
伝熱面積増大のための溝を形成しておく場合もある。こ
のような場合に本発明の構造が好適に適用できる。
【0013】上述の重力式ヒートパイプの構造は、その
凝縮部内壁に溝が形成されている形態のものに好適に適
用できる。また、不凝縮性ガスがパイプ内に収容された
可変コンダクタンスヒートパイプの場合にも好適に適用
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、図3に模式的に示す重力
式ヒートパイプ1の上部に位置する凝縮部10の内部を
模式的に示した説明図である。図3の重力式ヒートパイ
プ1は、図示するように凝縮部10が蒸発部より上方に
位置するようになっている。この図では重力式ヒートパ
イプ1は実質直線形状を有しかつ垂直に立った状態で描
かれているが、この重力式ヒートパイプ1は必ずしも直
線形状である必要はなく、また傾いて配置されている場
合もある。
【0015】凝縮部10と蒸発部の間には断熱部が存在
しているが、これはこの部分の周りを断熱材で覆ったり
することで、蒸発部および凝縮部10の場合に比べ格段
に外部との熱の授受を少なくした部分を意味する。ある
いは断熱部の部分のコンテナを熱伝導性の非常に低い材
質で形成する場合もある。
【0016】図3において、吸熱部で蒸発した作動液
は、蒸気として凝縮部10まで上昇し、そこで概ね熱が
コンテナの管壁に伝わり作動液蒸気は冷却して液相に戻
る。液相に戻った作動液は重力作用により概ね管壁を伝
わるように下降するが、その際、管壁にはその作動液の
下降による液膜が形成されることになる。
【0017】凝縮部10において、蒸気の熱は直接また
は液膜を通じて管壁に伝わるから、その液膜が厚くなれ
ば、それだけ蒸気の熱が管壁に伝わりにくくなる。即ち
凝縮部10の伝熱性能が低下することになる。仮に吸熱
部での吸熱量が少ない場合であれば、管壁を伝わって下
降する作動液40の量が少なく、従って液膜の厚さも相
対的に厚くならないであろう。
【0018】しかし、吸熱量が増えたり、或いは凝縮部
10の上下方向の長さが長いと、凝縮部10の下部にな
る程、それより上から下降してくる作動液のために液膜
は厚くなりやすい。液膜が厚くなれば、その熱抵抗も増
大して伝熱性能が低下してしまうので問題である。一般
にヒートパイプの凝縮面積を大きくすることはそのヒー
トパイプの熱輸送量を増大させる等の効果があるが、一
方では凝縮部10の長さを長くなると、上述のように液
膜の増大の問題があり、熱輸送量向上の効果が必ずしも
十分でなくなる場合もある。
【0019】そこで本発明では、図1に示すように凝縮
部10の内部に、下向きに絞られた形態を有する螺旋ワ
イヤ状の、凝縮部の作動液をすくい取るためのすくい取
り部材20を単数または複数配置することで、凝縮部1
0における液膜の増大を抑制し、優れた熱輸送特性を実
現せしめたのである。尚、凝縮部10の内壁に伝熱面積
増大の観点で溝が形成されていると、作動液40の液膜
が厚くなりやすくなるので、本発明の上述のような液膜
増大の抑制効果は特に顕著になる。この図の例では、す
くい取り部材20は複数配置している。その各々は下向
きに径が縮まったような螺旋形状のワイヤーで構成され
たもので、各々のすくい取り部材20はその螺旋形状の
上方の部分で管壁に接触させるか、或いは近接させてお
く。
【0020】さてこのすくい取り部材20は、図1に模
式的に示すように、管壁を伝わって下降してくる作動液
40をすくい取る機能を奏する。そのすくい取った作動
液40は、下向きに径が縮まったような螺旋形状のワイ
ヤーの下端付近で、接続されたガイド棒30を伝わって
下降する。一つのすくい取り部材20の下方には、また
液膜が形成されていくが、すくい取り部材20を所定の
間隔で配置することで、液膜が過大に増大することを抑
制する。従って、凝縮部10での伝熱性能の低下が抑制
され、優れた特性の重力式ヒートパイプ1が実現する。
すくい取り部材20は、凝縮部10の長さや、凝縮する
作動液の量等を考慮して、その配置位置や配置数を決め
ればよい。
【0021】図1に示すガイド棒30は必須ではない。
しかし、すくい取り部材20で管壁から離された作動液
40が再度、管壁に付着することを抑制する効果があ
る。管の内径が小さい場合や、凝縮部10が直線形状で
ない場合或いは傾いている場合においては、ガイド棒3
0を配置することが望ましい。このような場合は、すく
い取り部材20で管壁から離された作動液40が再度、
管壁に付着してしまいやすく、ガイド棒30を配置する
ことでそれが抑制できるからである。尚、このガイド棒
30をこの重力式ヒートパイプ1の蒸発部に溶接等によ
って接合しておくと良い。そうすればガイド棒30が安
定すると共に、そのガイド棒30自体が熱伝導性優れる
材質で形成されている場合は、蒸発部近傍のガイド棒3
0の一部が蒸発部の機能を奏しうるからである。
【0022】すくい取り部材20は図示するように、下
向きに径が縮まったような螺旋形状のワイヤーで構成さ
れるが、この螺旋径を管内径より若干大きめに設定して
おくとよい。そうすれば、螺旋形状のワイヤーによるバ
ネ力により、管壁への固定が極めて簡便、容易になるか
らである。
【0023】次に本発明の実施の形態の別の例を説明す
る。図2は、図4に模式的に示す重力式ヒートパイプ5
の上部に位置する凝縮部50の内部を模式的に示した説
明図である。図4の重力式ヒートパイプ5は、図示する
ように凝縮部50の上方にガス溜め部が備わった可変コ
ンダクタンスタイプのものである。このガス溜め部には
窒素ガス等の不凝縮性ガスを収容する。この例でも、凝
縮部50は蒸発部より上方に配置されており、これらの
間に断熱部が配置されている。この重力式ヒートパイプ
5も必ずしも直線形状である必要はなく、また傾いて配
置されている場合もある。
【0024】本発明では、図2に示すように凝縮部50
の内部に、通気孔のための孔210が形成された逆傘状
のすくい取り部材21が設けられている。その傘の部分
に設けた孔210は、作動液の蒸気や不凝縮性ガスの通
路となるものである。すくい取り部材21を金属メッシ
ュ等で構成して、通気性を確保しても良い。
【0025】この重力式ヒートパイプ5の場合も、凝縮
部の作動液をすくい取るためのすくい取り部材21を配
置することで、凝縮部50における液膜の増大を抑制
し、優れた熱輸送特性を確保したものである。すくい取
り部材21は単数または複数配置する。また各々のすく
い取り部材21のその上部で管壁に接しているか、或い
は近接している。
【0026】このすくい取り部材21も、図1のすくい
取り部材20と同様、管壁を伝わって下降してくる作動
液41をすくい取る機能を奏する。すくい取った作動液
41は、概ねすくい取り部材21の下部に取り付けられ
ているガイドパイプ内を通って下降する。ガイドパイプ
31には、各々のすくいとり部材21の下端部付近から
作動液41が内部に浸入するように貫通孔を形成してお
く。
【0027】この例のように、すくい取り部材21です
くい取った作動液41をガイドパイプ31の内部を経由
させて下降させれば、その作動液41が再度重力式ヒー
トパイプ5の管壁に付着してしまうことを防げるので、
液膜厚さ増大の抑制効果は一層高まる。
【0028】このように、本発明は液膜が過大に増大す
ることが抑制され、優れた特性の重力式ヒートパイプ5
を実現させるものである。
【0029】ところで、図2、4に示す重力式ヒートパ
イプ5は、その空洞部内に不凝縮性ガスを収容した可変
コンダクタンスヒートパイプであるが、本発明の構成に
より、凝縮部50における蒸気の整流効果が起こり、そ
のため急激な圧力変動や、作動液41の突沸現象等によ
る作動液41(蒸気の場合を含む)のガス溜め部への流
入を抑制する効果も期待できる。このように本発明の構
成は可変コンダクタンスヒートパイプに好適に適用され
るものである。
【0030】
【実施例】実施例1 図1、3を参照しながら本発明の実施例を説明する。図
3は組み立てた重力式ヒートパイプ1の模式的外観であ
る。サイズは図3の凝縮部10、断熱部および蒸発部と
もに概ね外形22.2mm、内径19.8mmで、凝縮
部10、断熱部、蒸発部の長さは各々300mm、20
0mm、500mm程度である。形状は図示するように
直状タイプで、そのコンテナの材質はステンレスであ
る。
【0031】図1は図3の凝縮部10の内部を模式的に
拡大した説明図であるが、そのすくい取り部材20は、
径1.0mmのステンレス製のワイヤーを螺旋状に成形
したもので、その上部で約1周半程度、管壁と接触、接
合されている。この螺旋のピッチは、管壁と接する部分
(約1周半)で約10mm、下方向に移動する程度のも
のである。
【0032】このすくい取り部材20は、凝縮部10に
間隔60mm程度を開けて4個配置されている。そして
4個のすくい取り部材20はその下端部でガイド棒30
(ステンレス製)に接合されている。
【0033】この重力式ヒートパイプ1を凝縮部10が
上に位置するように鉛直に立てた状態で作動させてみ
た。尚、作動液は代替フロンである。作動させた結果、
別途用意したすくい取り部材20を備えない重力式ヒー
トパイプに比べ良好な熱輸送性能が実現したことが確認
できた。
【0034】実施例2 図2、4に説明するような重力式ヒートパイプ5を組み
立てた。この重力式ヒートパイプ5は可変コダンタクタ
ンスヒートパイプでもある。そのサイズは図4の凝縮部
50、断熱部および蒸発部ともに概ね外形22.2m
m、内径19.8mmで、凝縮部50、断熱部、蒸発部
の長さは各々300mm、200mm、500mm程度
である。この重力式ヒートパイプ5内には不凝縮性ガス
(窒素ガス等)が収容されており、上方に取り付けられ
たガス溜め部(内容積は約500ml)にその大部分が
溜められる。この重力式ヒートパイプ5も直状タイプ
で、コンテナの材質はステンレスである。
【0035】図2に示すように、凝縮部50内には、逆
傘状のすくい取り部材21が3個取り付けられている。
この逆傘状のすくい取り部材21は、予め孔210を形
成したパンチングメタル(板)を絞り込み加工(絞り込
み角度は約45°)して円錐台形状に成形したもので、
円錐台の上側の径は19.8mm程度、下側の径は4m
m程度である。このすくい取り部材21を、凝縮部50
に上部端から100mm、180mm,240mmの距
離に配置して取り付けた。
【0036】そしてこの逆傘状のすくい取り部材21を
3個用い、それらに串刺しするようにガイドパイプ31
を取り付けた。ガイドパイプ31には、すくい取り部材
21の下端部の少し上部に位置する部分に径2mmの孔
を3個形成しておいた。この孔は、すくい取り部材21
ですくい取った作動液がガイドパイプ31内に入り込む
ようにするためである。
【0037】この重力式ヒートパイプ5を凝縮部50が
上に位置するように鉛直に立てた状態で作動させた。
尚、作動液は代替フロンである。作動させた結果、すく
い取り部材21を備えない場合の重力式ヒートパイプに
比べ良好な熱輸送性能が実現したことが確認できた。特
に、この例のように可変コンダタクタンスヒートパイプ
の場合、その効果は一層顕著であったといえる。全てで
はないが、比較的多くの作動液41をガイドパイプ31
内を通って蒸発部に還流させているので、すくい取り部
材21とガイドパイプ31が、電気機器におけるアレス
ターのような整流効果が発現し、その結果、凝縮部50
内での過剰な圧力変動や、作動液の突沸等が抑制される
からである。このため、作動液41が凝縮部50内での
過剰な圧力変動や作動液の突沸等による、ガス溜め部内
への流入が抑制され、精度良い可変コンダクタンス性が
実現できるからである。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の重力式ヒ
ートパイプは、凝縮部における作動液の液膜の増大を抑
制でき、従って凝縮部での優れた伝熱性能が高く維持で
きるものである。また本発明の構成を可変コンダクタン
スヒートパイプに適用した場合、ガス溜め部内への作動
液の流入が抑制され、精度良い可変コンダクタンス性が
実現できるものである。このように本発明の重力式ヒー
トパイプは優れた特性を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる重力式ヒートパイプの例を示す
要部説明図である。
【図2】本発明に係わる重力式ヒートパイプの例を示す
要部説明図である。
【図3】図1に係わる重力式ヒートパイプの外観を模式
的に示す図である。
【図4】図2に係わる重力式ヒートパイプの外観を模式
的に示す図である。
【符号の説明】
1 重力式ヒートパイプ 10 凝縮部 11 コンテナ 20 すくい取り部材 30 ガイド棒 40 作動液 21 すくい取り部材 210 孔 31 ガイドパイプ 41 作動液 5 重力式ヒートパイプ 50 凝縮部 51 コンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 健次 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下向きに絞られた形態を有する螺旋ワイ
    ヤ状の、凝縮部の作動液をすくい取るためのすくい取り
    部材が凝縮部に設けられた重力式ヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 前記すくい取り部材が、凝縮部の管壁に
    バネ作用によって固定されている、請求項1記載の重力
    式ヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 通気孔を有する逆傘状の、凝縮部の作動
    液をすくい取るためのすくい取り部材が凝縮部に設けら
    れた重力式ヒートパイプ。
  4. 【請求項4】 通気性を有する逆傘状の、凝縮部の作動
    液をすくい取るためのすくい取り部材が凝縮部に設けら
    れた重力式ヒートパイプ。
  5. 【請求項5】 前記すくい取り部材によりすくい取られ
    た作動液を蒸発部に導くガイド棒が備わっている、請求
    項1〜4のいずれかに記載の重力式ヒートパイプ。
  6. 【請求項6】 前記すくい取り部材によりすくい取られ
    た作動液を蒸発部に導くガイドパイプが備わっており、
    そのガイドパイプには前記すくい取り部材の下部近傍に
    孔が設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載の
    重力式ヒートパイプ。
  7. 【請求項7】 前記ガイド棒または前記ガイドパイプの
    下端側が当該重力式ヒートパイプの蒸発部に接合されて
    いる、請求項1〜6のいずれかに記載の重力式ヒートパ
    イプ。
  8. 【請求項8】 前記ヒートパイプの凝縮部内壁には溝が
    形成されている、請求項1〜7のいずれかに記載の重力
    式ヒートパイプ。
  9. 【請求項9】 前記重力式ヒートパイプが不凝縮性ガス
    がパイプ内に収容された可変コンダクタンスヒートパイ
    プである、請求項1〜8のいずれかに記載の重力式ヒー
    トパイプ。
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