JP2001027199A - 両吸込多翼送風装置 - Google Patents

両吸込多翼送風装置

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JP2001027199A
JP2001027199A JP11202327A JP20232799A JP2001027199A JP 2001027199 A JP2001027199 A JP 2001027199A JP 11202327 A JP11202327 A JP 11202327A JP 20232799 A JP20232799 A JP 20232799A JP 2001027199 A JP2001027199 A JP 2001027199A
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casing
scroll
impeller
outer peripheral
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JP11202327A
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Fumio Kondo
文男 近藤
Takeshi Shimizu
健 清水
Tetsuo Wakamatsu
哲夫 若松
Mamoru Kato
守 加藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D17/00Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
    • F04D17/08Centrifugal pumps
    • F04D17/16Centrifugal pumps for displacing without appreciable compression
    • F04D17/162Double suction pumps

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 両吸込多翼送風装置におけるシール性能の向
上、運転騒音の低減、及びより一層の小型化を目的とす
る。 【解決手段】 主板42、側板43,44及び羽根45
で構成される羽根車40と、該羽根車40を囲う渦巻き
型のケーシング30とを具備し、主板42と協働してそ
れぞれが独立した二つの通風路81,82を形成する突
起32をケーシング30に設けると共に、主板42の外
周部42aとケーシング30との間にシールを施した両
吸込多翼送風装置であって、主板42の外周部42aの
少なくとも一部がケーシング30のスクロール壁35の
外側へはみ出すように主板42の外径と最大スクロール
半径を定めると共に、主板42がスクロール壁35をは
み出す部位に対応してケーシング30のスクロール壁3
5の外方に張り出すU字状断面の凹所31を設け、主板
42の外周部42aを凹所31でU字状にシール可能に
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれが独立し
た二つの通風路に送気できるように構成された両吸込多
翼送風装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、独立した二つの通風路に1台
の装置で送風でき、しかも、小型化や省スペース化の点
で優れている送風装置として、両吸込多翼送風装置が知
られている。このような両吸込多翼送風装置は、2台の
送風機を串刺し状に配置して独立した通風路に送気する
ように構成されたものであり、たとえば実開平3−07
7099号公報、特開昭58−101297号公報及び
実開昭48−091508号公報に記載されたものがあ
る。
【0003】これらの両吸込多翼送風装置は、図5ない
し図7に示すように、渦巻き型のケーシング01内に羽
根車02が配設され、該羽根車02を分割するように設
けられた主板03及びケーシング01内に設けられた仕
切部材04が協働して通風路を仕切り、各々独立した二
つの通風路05A,05Bを形成している。なお、羽根
車02は、主板03と、一対の側板06A,06B、及
び主板03と両側板06A,06Bの間に円周方向に配
列された多数の羽根07とによって構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の両吸込多翼送風装置においては、以下に説明するよ
うな問題を有している。最初に、主板03の仕切部の構
成に着目すると、図5に示した実開平3−077099
号公報(以下第1従来例)及び図7に示した実開昭48
−091508号公報(以下第3従来例)では、羽根車
02と一体に回転する主板03の外周と固定側の仕切部
材04との間の端面を介して、いわゆる端面シールを行
うように構成されている。このような従来技術の構成で
は、主板03の全周を端面シールしているから、回転す
る羽根車02の振動等を考慮すると、該端面シール部の
隙間は1mmから3mm程度とするのが実用範囲と考え
られる。従って、このような端面シールに対しては、シ
ール性能は余り期待できないないのが実状である。
【0005】続いて、図6に示した特開昭58−101
297号公報(以下第2従来例)では、仕切部材04側
の端部に設けた断面形状がU字状のシール部08によっ
て、主板03の外周を両側から挟んでシールする(以下
ラップシールと呼ぶ)ように構成されている。このよう
なラップシール構造は、シール性能の面では優れている
と判断することができる。しかしながら、上述したラッ
プシール構造は、シール部08がケーシング01の内壁
面から羽根車02方向にせり出して設けられているた
め、羽根07から流出する流体の流速が大きい位置に突
起物を設けてシールすることになる。従って、羽根07
に近いため流速の大きな流体がシール部08の角部に衝
突するので、シール部08の存在が大きな騒音を発生す
る原因になるという問題を有している。
【0006】このように、従来よりある独立通風形の両
吸込多翼送風装置は、シール性を向上させる点、運転騒
音を低減する点、そして、新しい工夫をしてより小型化
を図る点でさらなる改良の余地がある。従って、本発明
は、両吸込多翼送風装置におけるシール性能の向上、運
転騒音の低減、及びより一層の小型化を目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため以下の手段を採用した。請求項1に記載の両
吸込多翼送風装置は、主板、側板、及び前記主板と前記
側板との間に円周方向に配列された羽根で構成される羽
根車と、該羽根車を囲う渦巻き型のケーシングとを具備
し、前記主板と協働してそれぞれが独立した二つの通風
路を形成する仕切部材を前記ケーシングに設けると共
に、前記主板の外周部と前記ケーシングとの間にシール
を施した独立通風形の両吸込多翼送風装置であって、前
記主板の外周部の少なくとも一部が前記ケーシングのス
クロール壁の外側へはみ出すように前記主板の外径を定
めると共に、前記主板がはみ出す部位に対応して前記ケ
ーシングのスクロール壁の外方に張り出すU字状断面の
凹所を設け、前記主板の外周部を前記凹所でU字状にシ
ール可能にしたことを特徴とするものである。
【0008】この場合、前記主板の外周部が前記ケーシ
ングのスクロール壁をはみ出さない部位では、前記主板
の外周と前記スクロール壁との間のシールを互いの端部
が僅かな隙間を介して対向する端面シールとするのが好
ましい。また、前記羽根車を駆動する電動機を前記ケー
シングの側部に一体に設けると共に、前記羽根車におけ
る前記主板の高さ位置を前記電動機と反対方向へ偏らせ
て設けるとよい。
【0009】このような両吸込多翼送風装置によれば、
ケーシングの大きさを変えることなく、低騒音特性を維
持してシール性能を向上させることができる。また、主
板外周部の一部に採用した端面シールは、シール隙間を
小さくできるので、漏れ通路の面積比に応じてシール性
が向上する。そして、主板の高さ位置を電動機の反対側
へ偏らせることで、風量のアンバランスを調整すること
ができる。
【0010】請求項4に記載の両吸込多翼送風装置は、
主板、側板、及び前記主板と前記側板との間に円周方向
に配列された羽根で構成される羽根車と、該羽根車を囲
う渦巻き型のケーシングとを具備し、前記主板と協働し
てそれぞれが独立した二つの通風路を形成する仕切部材
を前記ケーシングに設けると共に、前記主板の外周部と
前記ケーシングとの間にシールを施した独立通風形の両
吸込多翼送風装置であって、前記ケーシングのスクロー
ル角に応じて拡大する通風路の断面積が、その横幅を漸
次大きくなるようにした分だけスクロール半径を小さく
して各スクロール角における断面積を所定値に保って少
なくとも前記外周部の一部が前記ケーシングのスクロー
ル壁の外側へはみ出すように前記主板の外径とスクロー
ル壁の最大半径を定めると共に、前記主板がはみ出す部
位に対応して前記ケーシングのスクロール壁外側から外
方に張り出すU字状断面の凹所を設け、前記主板の外周
部を前記凹所でU字状にシール可能にしたことを特徴と
するものである。
【0011】この場合も、前記主板の外周部が前記ケー
シングのスクロール壁をはみ出さない部位では、前記主
板と前記仕切部材との間のシールを互いの端部が僅かな
隙間を介して対向する端面シールとするのが好ましい。
また、前記羽根車を駆動する電動機を前記ケーシングの
側部に一体に設けると共に、前記羽根車における前記主
板の高さ位置を前記電動機と反対方向へ偏らせて設ける
とよい。
【0012】このような両吸込多翼送風装置によれば、
幅を変化させることでスクロール断面積を拡大させるよ
うにしたので、スクロール半径を小さく設定できて小型
化が可能となり、さらに、低騒音特性を維持してシール
性能を向上させることもできる。また、主板外周部の一
部に採用した端面シールは、シール隙間を小さくできる
ので、漏れ通路の面積比に応じてシール性が向上する。
そして、主板の高さ位置を電動機の反対側へ偏らせるこ
とで、風量のアンバランスを調整することができる。
【0013】なお、上述した両吸込多翼送風装置におい
ては、前記主板の外周部がスクロール曲線の全域にわた
って前記スクロール壁外側へはみ出すようにするのが好
ましく、これによりシール性能の優れたシール構造を全
周にわたって採用できる。なおまた、好適には前記ケー
シングを前記主板の厚さ中心の断面で左と右との2分割
構成にするとよく、これにより組立が容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る両吸込多翼送
風装置の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1
は本発明による両吸込多翼送風装置の第1の実施形態を
示しており、図1(a)は電動機のない吸込口側から見
た一部断面正面図、第1図(b)は(a)のA−A断面
図である。図1において、符号の10は第1ケース、2
0は第2ケース、30はケーシング、40は羽根車、5
0は電動機である。
【0015】ケーシング30は、第1ケース10と第2
ケース20とが互いの合せ面で結合されて一体化された
渦巻き型のものであり、内部で回転する羽根車40を収
納するとともに、送風する流体流路となるスクロール断
面の通風路80を形成するものである。ケーシング30
の合わせ面には、ノーズ部Nから羽根車40の回転方向
への角度であるスクロール角ψ(図4参照)の小さい範
囲にU字状断面の凹所31が形成され、また、スクロー
ル角ψが大なる範囲には仕切部材として突起32が形成
されている。なお、第2ケース20の符号23はブラケ
ット、24は通風孔、25は電動機取付座を示し、ま
た、ケーシング30の符号33は第1吸込口、34は第
2吸込口、35はスクロール壁、36は鍔部である。
【0016】一方の凹所31は、第1ケース10側の第
1凹部11と第2ケース20側の第2凹部21とを組み
合わせてU字断面形状に形成され、内部を後述する羽根
車40の主板42が回転するようになっている。また、
突起32は、第1ケース10側の第1突起12と第2ケ
ース側の第2突起22とを組み合わせて形成され、その
先端面32aは、回転する主板42における外周部42
aの外周端面との間に若干の隙間を形成して、いわゆる
端面シール100を形成するように設定されている。す
なわち、ケーシング30において、ノーズ部Nから回転
方向へのスクロール角ψが大きな範囲では、羽根車40
の外周壁としてスクロール曲線を描くスクロール壁35
の内側に板状の突起32が突出して設けられており、ま
た、ノーズ部Nに近いスクロール角ψの小さな範囲で
は、凹所31を内部に形成する鍔部36がスクロール壁
35の外側に突出して設けられている。
【0017】羽根車40は、中心部にハブ41を備えた
主板42、一対の側板43,44及び主板42と側板4
3,44との間に円周方向に配列された多数の羽根45
により構成されている。そして、この羽根車40は、駆
動源となる電動機50の駆動軸とハブ41を介して結合
することで一体化されている。このように構成された羽
根車40は、円形の主板42の外周の少なくとも一部が
スクロール壁35から外側へはみ出すようにケーシング
30内に設置されていて、該はみ出し部の外周部42a
がケーシング30の凹所31内に適当な隙間をもって嵌
まり込んでいる。すなわち、外周部42aの両面と凹所
31との間、及び外周部42aの先端面と凹所31との
間には、主板42の回転を妨げないように、そしてシー
ル性を確保できるように、適度な隙間が設けられてい
る。このように、U字状の凹所31と主板42との間に
形成されるシール構造を、以下ではU字状シール部90
と呼ぶ。
【0018】上述したケーシング30内は、板状の仕切
部材である突起32と羽根車40の主板42との中心線
を一致させることで電動機50の駆動軸と直交する分割
面が形成されるので、該分割面により通風路80が第1
通風路81及び第2通風路82に分割されている。すな
わち、突起32と主板42とが協働して、それぞれ独立
した第1通風路81及び第2通風路82の二つの送風流
路を形成している。一方の第1通風路81は、上述した
突起32及び主板42と第1ケース10との間に形成さ
れ、他方の第2通風路82は、上述した突起32及び主
板42と第2ケース20との間に形成される。
【0019】上述した構成の両吸込多翼送風装置におい
ては、スクロール壁35と羽根車40の外径との間のス
クロール断面積Aが次のような考え方で設定される。図
4に示すように、r=スクロール半径、ψ=スクロール
角度とすれば、スクロール断面内の任意の位置を(r,
ψ)とすると、羽根車40の回転方向に沿うスクロール
の断面積は、対数螺旋形に設計する場合と、アルキメデ
ス螺旋形に設計する場合とがある。
【0020】スクロール断面積を対数螺旋形に設計する
と、ケーシング30におけるスクロール壁35のスクロ
ール半径rは次のようになる。 r=r0 EXP(C*ψ) ここで、Cは定数、r0 はノーズ部N(ψ=0)の半径
である。
【0021】また、アルキメデス螺旋形に設計する場合
は、下記のようになる。 A=A0*K*ψ ここで、Kは定数、A0 は基準となるスクロール角位置
の断面積である。
【0022】これらは、いずれの場合にもスクロールの
断面積Aは断面内平均速度が一定になるように、スクロ
ールのノーズ部Nから計ったスクロール角度ψに略比例
ないし比例して増大するように設計するのが一般的であ
る。また、図4に示すように、H:スクロール断面の高
さ、B:スクロール断面の幅 、 とすると、 A=B*H なる関係において、一般的にはB=一定 の関係で設計
される。従って、スクロールの半径rは、対数的または
比例的に増大するのが一般的である。
【0023】このように、スクロール半径rを増大させ
てスクロール断面積Aを一定に保った場合、鍔部36の
分だけケーシング30の形状は大きくなるものの、主板
42の外周(外径)を大きくしてケーシング30のスク
ロール壁35からはみ出すようにしても、U字状シール
部90で第1通風路81と第2通風路82との間をシー
ルすることができる。この場合、U字状シール部90の
流体速度は、スクロール半径rに略比例して減少するの
で、すなわち羽根車40から離れた分だけ流速が遅くな
るので、本来通り騒音は低いものとなる。また、U字状
シール部90によってシールするため、シール長さを長
く取れるようになって気密性能が向上する。この結果、
端面シール100とU字状シール部90とを併用するこ
とで、ケーシング30は鍔部36を除いて本来の大きさ
とし、しかも、本来の騒音特性を維持しながら、両吸込
多翼送風装置全体としては両通風路81,82間のシー
ル性能が向上する。
【0024】また、スクロール断面積Aを同じにするた
めには、図1に示すように、スクロール壁35の幅Bを
スクロール角度ψに応じて増大させ、その分スクロール
半径rを小さくすることも可能である。これにより、最
大となるスクロール半径rも小さくすることができる。
なお、図4に示すように、幅Bを一定にすればスクロー
ル半径rが大となればスクロール断面の高さHも大とな
る。従って、図1に示した例では、スクロール壁35の
幅Bをスクロール角度ψの増加につれて大にし、その分
だけスクロール半径rを小さく設定している。このよう
にすれば、ケーシング30の形状を大きくすることな
く、あるいは全体の外径寸法を小さくして、主板42の
外径の少なくとも一部が容易にスクロール壁35をはみ
出すように設定できる。この場合、スクロール半径rの
最大寸法は、幅B方向を増大させることで断面積Aを増
大させている結果、幅Bを一定に保つ通常の場合よりは
るかに小さく設定可能である。
【0025】この結果、少なくとも一部において、上述
したようにU字状シール部90による高性能なシールが
可能である。すなわち、主板42の外周部42aは、す
くなくとも一部がスクロール壁35でU字状シール部9
0によりシールされているから、羽根(ブレード)45
を流出する流体はスクロール壁35に当たるが、突起物
に直接衝突するようなことはない。従って、両吸込多翼
送風装置の低騒音化が可能になり、また、スクロール壁
35の最大半径R(図4参照)も小さくできるから、羽
根車40の軸断面内での最大寸法を低減して小型化さ
れ、しかも、高性能シールで低騒音化されたものとな
る。
【0026】また、電動機50をケーシング30の一
方、すなわち第2ケース20側の側部に一体化して設け
るとともに、主板42の羽根車40における高さ位置を
電動機50と反対側の第1ケース10側へ偏らせて設け
る。すなわち、図1における羽根車40の高さhを主板
42によりh1<h2となるように偏った状態に設ける
ことで、第1通風路81及び第2通風路82における風
量のアンバランスを調整している。これは、電動機50
をケーシング30の一方の側面に設けると、電動機50
が羽根車40の開口面積を低下させ、流体抵抗を増大さ
せるのは否めないためであり、これによって風量のアン
バランスを調整して、独立する各通風路81,82に均
等な風量が得られるようになる。また、h1及びh2の
比率を適宜調整することで、必要に応じて所望の風量に
分配することも可能である。
【0027】かくして、ケーシング30と羽根車40と
は、凹所31が主板42の外周部42aとの間でU字状
シール部90によりシールすると共に、突起32が主板
42との間で端面シール100によりシールを行うよう
に構成されている。羽根車40が回転すると、吸込口3
3,34から吸い込まれた空気60及び71,72はそ
れぞれ羽根45で速度変換され、半径方向に流出する。
羽根45を流出した空気は一部主板42に沿って流出す
るが、残る主流はケーシング30のスクロール壁35に
沿って流れる。この時、突起物に衝突する流れが生じな
いから、騒音発生の原因は内在せず、低騒音特性を奏す
るのである。
【0028】また、U字状シール90は、シール長さを
長く取れるから気密性能が良い。一方、端面シール10
0は、従来と異なり部分的に採用されるのみであるから
このタイプのシール長さは短くてすみ、さらに、従来よ
りもそのシール隙間を小さく設定できるようになるの
で、漏れ通路の面積比に相当する分だけシール性能の低
下を抑制できる。従って、第1通風路81と第2通風路
82との間に圧力差があっても、端面シール部100で
の漏れ性能を一定能力に維持可能になる。
【0029】ケ−シング内部における漏れについての実
験では、上述したような従来の端面シール100のみに
よる単純仕切りでは漏れが15%程度あったものが、図
1に示すような本発明のケーシング構造にすることによ
って内部漏れは1%未満となり、大幅に改善されたこと
が確認されている。これは、シール部の少なくとも一部
にU字状シール部90を採用してオーバラップ方式にし
たため、従来の単純なシール構造(端面シール100)
に比べ、リング(主板42)両面とケーシング面(凹所
31)によるシールが2個所及びリング端面とケーシン
グ面とのシールが1個所の合計3個所あり、全体のシー
ル長さが大きくとれてシール効果が大幅に改善されたた
めであると考えられる。
【0030】図3は、U字状シール90及び端面シール
100を併用した本発明と、全周に端面シール100を
施した第3従来例(図7参照)との性能比較例として、
流量係数に対する比騒音、圧力係数及び全圧効率を示し
ている。図中の白丸が本発明の値で、三角印が第3従来
例の値である。これらの比較結果より、本発明は空力性
能(風量・圧力特性)、効率及び騒音においても従来タ
イプより優れていることがわかった。これは、従来タイ
プでは羽根車40から流出したおよそ周速の2倍ある非
常に速い流れが単純仕切り(仕切部材04)との間で大
きな摩擦損失を発生し、これにより流体損失が増え、空
力・騒音特性が低下していたものと考えられる。
【0031】続いて、本発明の第2の実施形態を図2に
示す。これは、主板42が全周にわたりスクロール壁3
5をはみ出すようにした場合であり、この様に端面シー
ル100を出口通路部を除き全く使用しない構成として
実施することも可能なことを示している。このようにす
れば、シール性の高いU字状シール90を全周にわたっ
て採用できるので、両吸込多翼送風装置全体として両通
風路間のシール性をより一層向上させることができる。
【0032】また、上述した第1の実施形態及び第2の
実施形態では、主板42の厚さ中心を通る断面は構造の
特徴線であるから、ケーシング30の分割面に適してい
る。従って、第1ケース10と第2ケース20との合わ
せ面をこの特徴線と一致させておけば、第2ケース20
に羽根車40と一体化された電動機50を組み付けた
後、第1ケース10を組み付けることにより、干渉部分
を生じることなく全体の組み付けを容易に実施できるよ
うになる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の両吸込多
翼送風装置によれば、以下の効果を奏する。 (1) U字状シール部を少なくとも一部に採用すれ
ば、ケーシングを大きくすることなく、しかも低騒音特
性を維持しながらシール性を向上させた両吸込送風装置
を提供することができる。 (2) スクロール角とともに変化するスクロール断面
積Aの決定に際し、幅Bを変化させてその分スクロール
半径rを小さく設定することでU字状シール部を形成す
るようにしたので、最大のスクロール半径も小さくなっ
てケーシングの小型化が可能となる。従って、ケーシン
グを小型化してU字状シール部を採用することができ、
コンパクトで低騒音特性に優れ、しかもシール性の高い
両吸込送風装置を提供できる。 (3) 上記(1)及び(2)において、U字状シール
部と併用して部分的に設けられる端面シールは、その隙
間を小さく設定できるようになる。このため、端面シー
ル部のシール性についても、全周にわたって採用する場
合よりも格段に向上するので、全体としてのシール性は
極めて高いものとなる。 (4) 羽根車における主板の位置を電動機設置側と反
対側へ偏らせて設置したので、風量のアンバランスを調
整して両通風路に均等な風量を提供できる。 (5) 全周にわたってシール性の高いU字状シールを
採用すれば、低騒音特性を維持したまま、両吸込多翼送
風装置のシール性をより一層高いものとすることができ
る。この時、幅Bを変化させてその分スクロール半径r
を小さく設定すれば、合わせて小型化も可能となる。 (6) 主板の中心線をケーシングの分割面としたの
で、両吸込多翼送風装置全体の組立が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る両吸込多翼送風装置の第1の実
施形態を示す図で、(a)は一部断面正面図、(b)は
(a)のA−A断面図である。
【図2】 本発明に係る両吸込多翼送風装置の第2の実
施形態を示す図で、(a)は一部断面正面図((b)の
C−C断面図)、(b)は(a)の半断面B矢視図であ
る。
【図3】 図1に示した本発明の両吸込多翼送風装置と
図7に示した第3従来例との性能比較図である。
【図4】 スクロール断面の説明補助図である。
【図5】 両吸込多翼送風装置に係る第1の従来例を示
す斜視図である。
【図6】 両吸込多翼送風装置に係る第2の従来例を示
す断面図である。
【図7】 両吸込多翼送風装置に係る第3の従来例を示
す断面図である。
【符号の説明】
10 第1ケース 11 第1凹部 12 第1突起 20 第2ケース 21 第2凹部 22 第2突起 23 ブラケット 24 通風孔 25 電動機取付座 30 ケーシング 31 凹所 32 突起(仕切部材) 32a 先端面 33、34 吸込口 35 スクロール壁(面) 36 鍔部 40 羽根車 41 ハブ 42 主板 42a 外周部 43、44 側板 45 羽根 50 電動機 80 通風路 81 第1通風路 82 第2通風路 90 U字状シール部 100 端面シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 哲夫 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内 (72)発明者 加藤 守 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内 Fターム(参考) 3H022 AA02 BA02 CA32 DA07 DA08 DA11 3H033 AA02 BB02 BB06 BB10 BB20 CC01 DD04 DD12 DD27 EE05 EE06 EE09 EE10 EE13 3H034 AA02 BB02 BB06 BB10 BB20 CC01 CC04 DD08 DD12 DD16 DD25 EE05 EE06 EE09 EE13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主板、側板、及び前記主板と前記側板と
    の間に円周方向に配列された羽根で構成される羽根車
    と、該羽根車を囲う渦巻き型のケーシングとを具備し、
    前記主板と協働してそれぞれが独立した二つの通風路を
    形成する仕切部材を前記ケーシングに設けると共に、前
    記主板の外周部と前記ケーシングとの間にシールを施し
    た独立通風形の両吸込多翼送風装置であって、 前記主板の外周部の少なくとも一部が前記ケーシングの
    スクロール壁の外側へはみ出すように前記主板の外径を
    定めると共に、前記主板がはみ出す部位に対応して前記
    ケーシングのスクロール壁の外方に張り出すU字状断面
    の凹所を設け、前記主板の外周部を前記凹所でU字状に
    シール可能にしたことを特徴とする両吸込多翼送風装
    置。
  2. 【請求項2】 前記主板の外周部が前記ケーシングのス
    クロール壁をはみ出さない部位では、前記主板の外周と
    前記スクロール壁との間のシールを互いの端部が僅かな
    隙間を介して対向する端面シールとしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の両吸込多翼送風装置。
  3. 【請求項3】 前記羽根車を駆動する電動機を前記ケー
    シングの側部に一体に設けると共に、前記羽根車におけ
    る前記主板の高さ位置を前記電動機と反対方向へ偏らせ
    て設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の両
    吸込多翼送風装置。
  4. 【請求項4】 主板、側板、及び前記主板と前記側板と
    の間に円周方向に配列された羽根で構成される羽根車
    と、該羽根車を囲う渦巻き型のケーシングとを具備し、
    前記主板と協働してそれぞれが独立した二つの通風路を
    形成する仕切部材を前記ケーシングに設けると共に、前
    記主板の外周部と前記ケーシングとの間にシールを施し
    た独立通風形の両吸込多翼送風装置であって、 前記ケーシングのスクロール角に応じて拡大する通風路
    の断面積が、その横幅を漸次大きくした分だけスクロー
    ル半径を小さくして各スクロール角における所定値に保
    たれ、かつ、少なくとも前記外周部の一部が前記ケーシ
    ングのスクロール壁外側へはみ出すように前記主板の外
    径を定めると共に、前記主板がはみ出す部位に対応して
    前記ケーシングのスクロール壁外側から外方に張り出す
    U字状断面の凹所を設け、前記主板の外周部を前記凹所
    でU字状にシール可能にしたことを特徴とする両吸込多
    翼送風装置。
  5. 【請求項5】 前記主板の外周部が前記ケーシングのス
    クロール壁をはみ出さない部位では、前記主板の外周と
    前記スクロール壁との間のシールを互いの端部が僅かな
    隙間を介して対向する端面シールとしたことを特徴とす
    る請求項4に記載の両吸込多翼送風装置。
  6. 【請求項6】 前記羽根車を駆動する電動機を前記ケー
    シングの側部に一体に設けると共に、前記羽根車におけ
    る前記主板の高さ位置を前記電動機と反対方向へ偏らせ
    て設けたことを特徴とする請求項4または5に記載の両
    吸込多翼送風装置。
  7. 【請求項7】 前記主板の外周部がスクロール曲線の全
    域にわたって前記スクロール壁の外側へはみ出すように
    したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載の両吸込多翼送風装置。
  8. 【請求項8】 前記ケーシングを前記主板の厚さ中心の
    断面で左と右との2分割構成にしたことを特徴とする請
    求項1ないし7のいずれかに記載の両吸込多翼送風装
    置。
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