JP2001026580A - 光学活性1−アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類の製造法 - Google Patents

光学活性1−アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類の製造法

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JP2001026580A
JP2001026580A JP2000134491A JP2000134491A JP2001026580A JP 2001026580 A JP2001026580 A JP 2001026580A JP 2000134491 A JP2000134491 A JP 2000134491A JP 2000134491 A JP2000134491 A JP 2000134491A JP 2001026580 A JP2001026580 A JP 2001026580A
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aryl
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English (en)
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Hasuira Heiki
ハスィラ ヘイキ
Hideyuki Ikehira
秀行 池平
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学活性1-アリール−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン類の製造法を提供すること。 【解決手段】 一般式(1) で示される1-アリール−3,4−ジヒドロイソキノリン類
を、第VIII族遷移金属の錯体、光学活性ホスフィン化合
物の存在下に、水素と反応させることを特徴とする一般
式(2) で示される光学活性1-アリール−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン 類の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬農薬の合成中
間体あるいは多くの汎用化学品の合成中間体として有用
な、あるいはカルボン酸類の光学分割剤として有用な光
学活性1-アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン類(2)の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、1-アリール−3,4−ジヒドロイソ
キノリン類(1)から光学活性1-アリール−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン類(2)を得るためには、
次のような2工程で行われていた。まず1-アリール−3,
4−ジヒドロイソキノリン類(1)をラセミ還元しラセ
ミ体の1-アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン類を調製し(J.Med.Chem.,(1989),32(6),p1242)、次
に光学活性カルボン類を用い光学分割により光学活性1
-アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類
(2)得ていた(Chem.Pharm.Bull.,(1996),44(1),p9
5)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来法は、逆の鏡像体が無駄になるので、工業的に大量に
目的物を得るためには必ずしも充分なものではなかっ
た。そこで、水素添加反応による1-アリール−3,4−ジ
ヒドロイソキノリン類(1)から光学活性1-アリール
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類(2)を得る
不斉合成の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、1
-アリール−3,4−ジヒドロイソキノリン類(1)を原料
として用いこれに不斉水素添加反応させるという新たな
ルートを開発すべく鋭意検討した結果、本発明に至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、一般式(1) (式中、R1は置換基を有していてもよいアリ−ル基を
示す。R2〜R9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有
していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい
アラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有し
ていてもよいアルコキシル基、アリールオキシ基、アル
キルオキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニ
ル基をそれぞれ示す。)で示される1-アリール−3,4−
ジヒドロイソキノリン類を、第VIII族遷移金属の錯体、
光学活性ホスフィン化合物の存在下に、水素と反応させ
ることを特徴とする一般式(2) (式中、R1〜R9は、前記と同じ意味を表わす。*は光
学活性炭素を示す。)で示される光学活性1-アリール
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類の製造法を提
供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる一般式(1)で示される1-アリー
ル−3,4−ジヒドロイソキノリン類の置換基R1で示され
るアリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェ
ニル基、フリル基、チエニル基などが例示される。ま
た、イミン類の置換基R2〜R9において、ハロゲン原子
としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
などが、アルキル基としては、たとえばメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、ネオ
ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基、メンチル基、2,3,4−ト
リメチル−3−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペ
ンチル基などが、アラルキル基としてはベンジル基、2
−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニ
ルメチル基などが、アリール基としてはフェニル基、ナ
フチル基、ビフェニル基、フリル基、チエニル基など
が、アルケニル基としては2−メチル−1−プロペニル
基、2−ブテニル基、トランス−β−スチリル基、3−
フェニル−1−プロペニル基、1−シクロヘキセニル基
などが、アルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基などが、アリール
オキシ基としてはフェノキシ基などが、アルキルオキシ
カルボニル基としてはメトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基などが、アリールオキシカルボニ
ル基としてはフェニルオキシカルボニル基などがそれぞ
れ例示される。これらの基がさらに置換基で置換されて
いる場合の置換基としては、前記したと同様のハロゲン
原子、前記したと同様のアルコキシル基、前記したと同
様のアリールオキシ基、メチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−
ヘキシル基などの低級アルキル基、n−プロピルチオ
基、t−ブチルチオ基などの低級アルキルチオ基、フェ
ニルチオ基などのアリールチオ基、ニトロ基、水酸基な
どが例示される。
【0007】1-アリール−3,4−ジヒドロイソキノリン
類(1)は、一例として、2−フェニルエチルアミン類
とベンゾイルクロライド類から得られるアミド化合物を
環化させる方法(J.Med.Chem.,(1989),32(6),1242-124
8)などにより製造できる。本発明における1-アリール
−3,4−ジヒドロイソキノリン類(1)の具体的な例と
しては、例えば1-フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリ
ン、1-パラメチルフェニル−3,4−ジヒドロイソキノリ
ン、1-パラメトキシフェニル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン、1-(2,6−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロ
−8−メチルイソキノリン、1-(3,4,5−トリメトキシ
フェニル)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノ
リン、1-(3,4,5−トリメチルフェニル)−3,4−ジヒ
ドロ−6,7−ジメトキシイソキノリンなどの3,4−ジヒド
ロイソキノリン類を挙げることができる。
【0008】本発明に使用する光学活性ホスフィン化合
物としては、遷移金属を用いる不斉合成などに用いられ
る公知のホスフィン化合物が使用できる。具体的には例
えば、(R,R)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、
(R)-2,2'-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-6,6'-ジ
メチル-1,1'-ビフェニル、(R)-2,2'-ビス(ジフェニルホ
スフィノ)-1,1'-ビナフチル、(S,S)-2,3-ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタン、(R)-1-シクロヘキシル-1,2-ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン、(2R,3R)-1,4-ビス(ジ
フェニルホスフィノ)-2,3-O-イソプロピリデン-2,3-ブ
タンジオール、(R,R)-1,2-ビス[(o-メトキシフェニル)-
フェニルホスフィノ]エタン、(4R,5R)-4,5-ビス[ビス
(4'-メトキシ-3',5'-ジメチルフェニル)ホスフィノメチ
ル]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン、,1,2-ビス((2R,5
R)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベンゼン、(2R,3R)-2,3-ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-
エン、(2S,4S)-1-BOC-4-ジシクロヘキシルホスフィノ-2
-ジフェニルホスフィノメチルピロリジン、(2S,4S)-1-B
OC-4-ジフェニルホスフィノ-2-ジフェニルホスフィノメ
チル ピロリジン、N,N'-ジメチル- N,N'-ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)-(1R,2R)-トランス-1,2-ジアミノシクロ
ヘキサン、(R,R)-2,3-ビス(トリエチルシリルオキシ)-
1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメチルフェニル)
ホスフィノ]ブタン、(R,R)-2,3-ビス(tert-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-
ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン、などが例示され
る。特に好ましくは、(R,R)-2,3-ビス(トリエチルシリ
ルオキシ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメチル
フェニル)ホスフィノ]ブタン、(R,R)-2,3-ビス(tert-ブ
チルジメチルシリルオキシ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキ
シ-3',5'-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン、(2R,3
R)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)-ビシクロ[2.2.1]
ヘプト-5-エン、(4R,5R)-4,5-ビス[ビス(4'-メトキシ-
3',5'-ジメチルフェニル)ホスフィノメチル]-2,2-ジメ
チル-1,3-ジオキソラン、N,N'-ジメチル- N,N'-ビス(ジ
フェニルホスフィノ)-(1R,2R)-トランス-1,2-ジアミノ
シクロヘキサンなどの光学活性ホスフィン配位子が用い
られる。
【0009】上記の光学活性ホスフィン化合物の使用量
は反応条件や経済性によって異なるが反応系内に共存す
る第VIII族遷移金属の錯体に対するモル比で、通常、1
/10〜50倍量程度用いることができ、好ましくは9
/10〜5倍量程度の範囲である。
【0010】第VIII族遷移金属の錯体としては、例えば
一般式(3) (式中、M1はロジウム、ルテニウム、イリジウム、白
金などの第VIII族遷移金属を示し、Xは水素原子、ハロ
ゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基またはヒドロ
キシ基を示し、Lは有機配位子を示し、mおよびnはそ
れぞれ0〜6の整数を示す。)で示される第VIII族遷移
金属の錯体が挙げられる。上記で有機配位子(L)は、
CO, NO, NH2, NH3 なども含め、 オレフィン類配位子、
アセチレン類配位子、芳香族化合物配位子、有機含酸素
化合物配位子、有機含硫黄化合物配位子、有機含窒素化
合物配位子などが挙げられる。
【0011】上記オレフィン類配位子としては、例え
ば、エチレン、アリル、ブタジエン、シクロヘキセン、
1,3−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジ
エン、シクロオクタトリエン、ノルボルナジエン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、シクロペンタ
ジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル、などが
例示される。また一般に配位子としてよく用いられる5
員環化合物として、下記一般式(4)で示される5員環化
合物が挙げられる。 (式中、Ra〜Reは同一または相異なり、水素原子、ハロ
ゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換
基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有してい
てもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルケ
ニル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基また
はアルキルオキシカルボニル基をそれぞれ示す。具体的
には、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子などが、アルキル基としては、たと
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−
アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘ
キシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、メンチル基、
2,3,4−トリメチル−3−ペンチル基、2,4−ジ
メチル−3−ペンチル基などが、アラルキル基としては
ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチ
ル基、ジフェニルメチル基などが、アリール基としては
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フリル基、チ
エニル基、などが、アルケニル基としては2−メチル−
1−プロペニル基、2−ブテニル基、トランス−β−ス
チリル基、3−フェニル−1−プロペニル基、1−シク
ロヘキセニル基などが、アルコキシル基としてはメトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基な
どが、アリールオキシ基としてはフェノキシ基などが、
アルキルオキシカルボニル基としてはメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル基などが、アリール
オキシカルボニル基としてはフェニルオキシカルボニル
基などがそれぞれ例示される。これらの基がさらに置換
基で置換されている場合の置換基としては、前記したと
同様のハロゲン原子、前記したと同様のアルコキシル
基、前記したと同様のアリールオキシ基、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、
n−アミル基、n−ヘキシル基などの低級アルキル基、n
−プロピルチオ基、t−ブチルチオ基などの低級アルキ
ルチオ基、フェニルチオ基などのアリールチオ基、ニト
ロ基、水酸基などが例示される。置換基はその数は1〜
5の任意の数であり、置換位置は任意の位置を選ぶこと
ができる。
【0012】アセチレン類配位子としては、アセチレ
ン、1,2−ジメチルアセチレン、1,4−ペンタジイ
ン、1,2−ジフェニルアセチレンなどが例示される。
【0013】芳香族化合物配位子としては、ベンゼン、
p−シメン、メシチレン、ヘキサメチルベンゼン、ナフ
タレン、アントラセンなどが例示されるが、一般に配位
子としてよく用いられる芳香族化合物としては、下記一
般式(5)で示される環式芳香族化合物が挙げられる。 (式中、Rは、同一または相異なり、水素原子、飽和ま
たは不飽和炭化水素基、アリル基、異原子を含む官能基
を示し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル等のアルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、
ベンジル、ビニル、アリル、フェニル、ナフチルなどの
不飽和炭化水素等の基、ヒドロキシル基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基等の異原子を含む官能基を
示すことができる。置換基の数は1〜6の任意の数であ
り、置換位置は任意である。)
【0014】有機含酸素化合物配位子としては、例え
ば、アセテート、ベンゾエート、アセチルアセトナート
などが例示される。有機含硫黄化合物配位子としては、
例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルフィド、
チオフェン、二硫化炭素、硫化炭素、チオフェノールな
どが例示される。有機含窒素化合物配位子としては、例
えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、t−ブチルイ
ソシアニド、ピリジン、1,10−フェナントロリン、
2,2’−ビピリジルなどが例示される。
【0015】本発明における第VIII族遷移金属の錯体と
しては、例えば、クロロトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ロジウム(I)、シクロペンタジエニルビス(トリ
フェニルホスフィン)ロジウム(I)、ビス(シクロオ
クタジエン)ジヨード二ロジウム(I)、クロロ(シク
ロペンタジエニル)ビス(トリフェニルホスフィン)ル
テニウム(II)、クロロ(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン)ルテニウム(II)、クロロ(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)、ジクロロトリス(トリフェニルホ
スフィン)ルテニウム(II)、クロロトリス(トリフ
ェニルホスフィン)イリジウム(I)、ペンタメチルシ
クロペンタジエニルビス(エチレン)イリジウム
(I)、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)
白金(0)、トランス−[クロロ(エチル)ビス(トリ
エチルホスフィン)白金(II)]、シス−[ジエチル
ビス(トリエチルホスフィン)白金(II)]、ジクロ
ロ(ノルボルナジエン)白金(II)、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)白金(0)などが例示され、な
かでもルテニウム錯体が特に高い活性を有する。もちろ
ん本発明に用いられる錯体はこれらに何ら限定されるも
のではない。
【0016】上記の第VIII族遷移金属の錯体の使用量は
反応条件や経済性によって異なるが反応基質である1-
アリール−3,4−ジヒドロイソキノリン類(1)に対す
るモル比で、通常、1/10〜1/100,000程度
用いることができ、好ましくは1/50〜1/10,0
00程度の範囲である。
【0017】本発明においては、このような1-アリー
ル−3,4−ジヒドロイソキノリン類(1)の水素添加還
元反応で、特に使用される金属がイリジウムの場合に
は、収率および選択率(生成物の光学純度)を向上させ
るため通常使われる添加剤を加えることが望ましい。こ
のような添加剤の具体的な例としては、ベンジルアミ
ン、ノルマルブチルアミン、トリエチルアミン、などの
アミン化合物、テトラノルマルブチルアンモニウムヨー
ド、トリヨウ化ビスマス、ヨウ化カリウムなどのヨウ化
物、フタルイミドなどのイミド化合物が例示される。こ
れらの添加剤の使用量は、第VIII族遷移金属の錯体1モ
ルに対して0.1〜20モル程度、好ましくは1〜5モル程度
用いられる。
【0018】また本発明では通常、溶媒が用いられる。
かかる溶媒としては、反応原料、触媒系を可溶化するも
のが好ましく用いられる。具体例としては例えばトルエ
ン、キシレンなどの芳香族溶媒、ペンタン、ヘキサンな
どの脂肪族溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化
水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル系溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノー
ル、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール
系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリド
ン、ピリジン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶媒を用
いることができる。これら溶媒は単独で用いることも、
混合溶媒として用いることもできる。溶媒の使用量は反
応基質の溶解度および経済性により適宜決めることがで
きる。
【0019】本発明における水素の圧力は、通常、1〜
200気圧程度の範囲で、好ましくは3〜100気圧程
度の範囲が望ましい。
【0020】反応温度は、通常、−40〜120℃程度
の範囲で行うことができるが、経済性を考慮して、15
〜100℃程度で実施され、好ましく、25〜40℃付
近で反応を実施することができる。
【0021】反応時間は反応基質濃度、温度、圧力等の
反応条件によって異なるが通常、数分から30時間程度
で反応は完結する。本発明において、一般式(1)で示
される1-アリール−3,4−ジヒドロイソキノリン類を一
般式(3)第VIII族遷移金属の錯体および光学活性ホス
フィン化合物の存在下に水素と反応させる前に、通常、
一般式(3)で示される第VIII族遷移金属の錯体と光学
活性ホスフィン化合物および溶媒は混合攪拌したのち反
応に供する。混合攪拌の時間は通常10分から10時間
である。さらに一般式(3)で示される第VIII族遷移金
属の錯体と溶媒を混合攪拌した後に光学活性ホスフィン
化合物を加え更なる混合攪拌したのち反応に供すること
で、得られる一般式(1)で示される1-アリール−3,4
−ジヒドロイソキノリン類の反応転化率や光学純度が向
上する。
【0022】また本発明における反応は反応形式がバッ
チ式においても連続式においても実施することができ
る。
【0023】かくして得られる光学活性1-アリール−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類(2)として
は、具体的には、例えば1-フェニル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン、1-パラメチルフェニル−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン、1-パラメトキシフェ
ニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、1-(2,
6−ジメチルフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−8
−メチルイソキノリン、1-(3,4,5−トリメトキシフェ
ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−6,7−ジメトキシイ
ソキノリン、1-(3,4,5−トリメチルフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリンな
どの1,2,3,4−ジヒドロイソキノリン、などの光学活性
化合物が挙げられる。
【0024】
【発明の効果】本発明により、優れた収率および優れた
光学純度で光学活性1-アリール−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン類(2)を得ることができる。かかる
光学活性1-アリール−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン類(2)はカルボン酸類の光学分割剤として使用
でき、また光学活性な医薬農薬合成の中間体としても汎
用性がある。
【0025】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0026】実施例1 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(2R,3R)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)-ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン 13.4mg(0.029mmol)を仕込み、
さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)を加え
た。この溶液をアルゴン置換した後、1時間攪拌して固
体を完全に溶かした。この溶液を40℃まで加熱し5分間
攪拌し、再び室温まで冷却した。その後、ヨウ化テトラ
ブチルアンモニウム35.6mg(0.092mmmol)を仕込み10分間
攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン100mg(0.48mmol)を別のシュレンク管(20ml)に仕込
み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)混
合溶液を加えた。この溶液を脱気しアルゴン置換した。
30分間攪拌した後、上記にて調製しておいた錯体溶液に
混合した。その後、10分間攪拌しこの混合した溶液を内
部をアルゴン置換したオートクレーブに移した。次に、
オートクレーブ内部を十分水素置換した後、水素を50
気圧に加圧した。30℃で22時間攪拌し水素添加反応
させた。反応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を溜去
し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通過さ
せ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトにより精製し目的の1-フェニル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン55.2mg(0.264mmol,収率55%,6
4%ee)を得た。
【0027】実施例2 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(4R,5R)-4,5-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメ
チルフェニル)ホスフィノメチル]-2,2-ジメチル-1,3-ジ
オキソラン21.2mg(0.029mmol)を仕込み、さらに2.5mlの
トルエン:メタノール(1:1)を加えた。この溶液を
アルゴン置換した後、6時間攪拌して固体を完全に溶か
した。その後、ヨウ化テトラブチルアンモニウム35.6mg
(0.092mmmol)を仕込み10分間攪拌した。一方、1-フェ
ニル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別
のシュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのトルエ
ン:メタノール(1:1)混合溶液を加えた。この溶液
を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌した後、上記に
て調製しておいた錯体溶液に混合した。その後、10分間
攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴン置換したオー
トクレーブに移した。次に、オートクレーブ内部を十分
水素置換した後、水素を50気圧に加圧した。30℃で
20時間攪拌し水素添加反応させた。反応終了後、反応
混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶かし
シリカゲルカラムを通過させ錯体触媒などを除去し再び
濃縮後、シリカゲルカラムクロマトにより精製し目的の
1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン87.
3mg(0.418mmol,収率87%,36%ee)を得た。
【0028】実施例3 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(R)-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナ
フチル18.1mg(0.029mmol)を仕込み、さらに2.5mlのトル
エン:メタノール(1:1)を加えた。この溶液をアル
ゴン置換した後、6時間攪拌して固体を完全に溶かし
た。その後、フタルイミド13.5mg(0.092mmmol)を仕込み
10分間攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−ジヒドロイ
ソキノリン100mg(0.48mmol)を別のシュレンク管(20ml)
に仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:
1)混合溶液を加えた。この溶液を脱気しアルゴン置換
した。30分間攪拌した後、上記にて調製しておいた錯体
溶液に混合した。その後、10分間攪拌しこの混合した溶
液を内部をアルゴン置換したオートクレーブに移した。
次に、オートクレーブ内部を十分水素置換した後、水素
を50気圧に加圧した。30℃で62時間攪拌し水素添
加反応させた。反応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を
溜去し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通
過させ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シリカゲルカ
ラムクロマトにより精製し目的の1-フェニル−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン17.05mg(0.0816mmol,収率
17%,50%ee)を得た。
【0029】実施例4 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(2S,4S)-1-BOC-4-ジフェニルホスフィノ-2-ジフェ
ニルホスフィノメチル ピロリジン16.1mg(0.029mmol)を
仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:
1)を加えた。この溶液をアルゴン置換した後、6時間
攪拌して固体を完全に溶かした。その後、ヨウ化テトラ
ブチルアンモニウム35.6mg(0.092mmmol)を仕込み10分間
攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−ジヒドロイソキノ
リン100mg(0.48mmol)を別のシュレンク管(20ml)に仕込
み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)混
合溶液を加えた。この溶液を脱気しアルゴン置換した。
30分間攪拌した後、上記にて調製しておいた錯体溶液に
混合した。その後、10分間攪拌しこの混合した溶液を内
部をアルゴン置換したオートクレーブに移した。次に、
オートクレーブ内部を十分水素置換した後、水素を50
気圧に加圧した。30℃で16時間攪拌し水素添加反応
させた。反応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を溜去
し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通過さ
せ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトにより精製し目的の1-フェニル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン47.2mg(0.226mmol,収率47%,2
1%ee)を得た。
【0030】実施例5 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(2R,3R)-1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)-2,3-O-
イソプロピリデン-2,3-ブタンジオール14.4mg(0.029mmo
l)を仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール
(1:1)を加えた。この溶液をアルゴン置換した後、
6時間攪拌して固体を完全に溶かした。その後、ヨウ化
テトラブチルアンモニウム35.6mg(0.092mmmol)を仕込み
10分間攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−ジヒドロイ
ソキノリン100mg(0.48mmol)を別のシュレンク管(20ml)
に仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:
1)混合溶液を加えた。この溶液を脱気しアルゴン置換
した。30分間攪拌した後、上記にて調製しておいた錯体
溶液に混合した。その後、10分間攪拌しこの混合した溶
液を内部をアルゴン置換したオートクレーブに移した。
次に、オートクレーブ内部を十分水素置換した後、水素
を50気圧に加圧した。30℃で18時間攪拌し水素添
加反応させた。反応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を
溜去し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通
過させ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シリカゲルカ
ラムクロマトにより精製し目的の1-フェニル−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン70.2mg(0.336mmol,収率70
%,8%ee)を得た。
【0031】実施例6 シュレンク管(20ml)にRh(cod)2BF4錯体3.4mg(0.0084mmo
l)とN,N'-ジメチル- N,N'-ビス(ジフェニルホスフィノ)
-(1R,2R)-トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン5.28mg
(0.01mmol)を仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノ
ール(1:1)を加えた。この溶液をアルゴン置換した
後、6時間攪拌して固体を完全に溶かした。一方、1-フ
ェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を
別のシュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのトル
エン:メタノール(1:1)混合溶液を加えた。この溶
液を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌した後、上記
にて調製しておいた錯体溶液に混合した。その後、10分
間攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴン置換したオ
ートクレーブに移した。次に、オートクレーブ内部を十
分水素置換した後、水素を50気圧に加圧した。30℃
で19時間攪拌し水素添加反応させた。反応終了後、反
応混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶か
しシリカゲルカラムを通過させ錯体触媒などを除去し再
び濃縮後、シリカゲルカラムクロマトにより精製し目的
の1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン7
5.2mg(0.36mmol,収率75%,38%ee)を得た。
【0032】実施例7 シュレンク管(20ml)にRh(cod)2BF4錯体 9.71mg(0.024mm
ol)と,1,2-ビス((2R,5R)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベン
ゼン10.44mg(0.030mmol)を仕込み、さらに2.5mlのメタ
ノールを加えた。この溶液をアルゴン置換した後、6時
間攪拌して固体を完全に溶かした。一方、1-フェニル
−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別のシ
ュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのメタノール
を加えた。この溶液を脱気しアルゴン置換した。30分間
攪拌した後、上記にて調製しておいた錯体溶液に混合し
た。その後、10分間攪拌しこの混合した溶液を内部をア
ルゴン置換したオートクレーブに移した。次に、オート
クレーブ内部を十分水素置換した後、水素を50気圧に
加圧した。30℃で15時間攪拌し水素添加反応させ
た。反応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エ
ーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通過させ錯体
触媒などを除去し再び濃縮後、シリカゲルカラムクロマ
トにより精製し目的の1-フェニル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン14.0mg(0.067mmol,収率14%,31%ee)
を得た。
【0033】実施例8 シュレンク管(20ml)にRh(cod)2BF4錯体 9.71mg(0.024mm
ol)と(2S,4S)-1-BOC-4-ジシクロヘキシルホスフィノ-2-
ジフェニルホスフィノメチル ピロリジン16.97mg(0.030
mmol)を仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール
(1:1)を加えた。この溶液をアルゴン置換した後、
6時間攪拌して固体を完全に溶かした。一方、1-フェニ
ル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別の
シュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのトルエ
ン:メタノール(1:1)混合溶液を加えた。この溶液
を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌した後、上記に
て調製しておいた錯体溶液に混合した。その後、10分間
攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴン置換したオー
トクレーブに移した。次に、オートクレーブ内部を十分
水素置換した後、水素を50気圧に加圧した。30℃で
15時間攪拌し水素添加反応させた。反応終了後、反応
混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶かし
シリカゲルカラムを通過させ錯体触媒などを除去し再び
濃縮後、シリカゲルカラムクロマトにより精製し目的の
1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン28.
1mg(0.13mmol,収率28%,14%ee)を得た。
【0034】実施例9 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(R,R)-2,3-ビス(tert-ブチルジメチルシリルオキ
シ)-1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、20.5mg
(0.029mmol)を仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノ
ール(1:1)を加えた。この溶液をアルゴン置換した
後、6時間攪拌して固体を完全に溶かした。その後、ヨ
ウ化テトラブチルアンモニウム35.6mg(0.092mmmol)を仕
込み10分間攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−ジヒド
ロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別のシュレンク管(20
ml)に仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノール
(1:1)混合溶液を加えた。この溶液を脱気しアルゴ
ン置換した。30分間攪拌した後、上記にて調製しておい
た錯体溶液に混合した。その後、10分間攪拌しこの混合
した溶液を内部をアルゴン置換したオートクレーブに移
した。次に、オートクレーブ内部を十分水素置換した
後、水素を50気圧に加圧した。30℃で22時間攪拌
し水素添加反応させた。反応終了後、反応混合液を濃縮
し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲルカ
ラムを通過させ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シリ
カゲルカラムクロマトにより精製し目的の1-フェニル
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン67.2mg(0.322mm
ol,収率67%,17%ee)を得た。
【0035】実施例10 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(R,R)-2,3-ビス(tert-ブチルジメチルシリルオキ
シ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメチルフェニ
ル)ホスフィノ]ブタン、26.7mg(0.029mmol)を仕込み、
さらに2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)を加え
た。この溶液をアルゴン置換した後、6時間攪拌して固
体を完全に溶かした。その後、ヨウ化テトラブチルアン
モニウム35.6mg(0.092mmmol)を仕込み10分間攪拌した。
一方、1-フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg
(0.48mmol)を別のシュレンク管(20ml)に仕込み、さらに
2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)混合溶液を加
えた。この溶液を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌
した後、上記にて調製しておいた錯体溶液に混合した。
その後、10分間攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴ
ン置換したオートクレーブに移した。次に、オートクレ
ーブ内部を十分水素置換した後、水素を50気圧に加圧
した。30℃で22時間攪拌し水素添加反応させた。反
応終了後、反応混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル
(20ml)に溶かしシリカゲルカラムを通過させ錯体触媒な
どを除去し再び濃縮後、シリカゲルカラムクロマトによ
り精製し目的の1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン64.2mg(0.308mmol,収率64%,38%ee)を得
た。
【0036】実施例11 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(R,R)-2,3-ビス(トリエチルシリルオキシ)-1,4-ビ
ス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメチルフェニル)ホスフ
ィノ]ブタン、26.7mg(0.029mmol)を仕込み、さらに2.5m
lのトルエン:メタノール(1:1)を加えた。この溶
液をアルゴン置換した後、6時間攪拌して固体を完全に
溶かした。その後、ヨウ化テトラブチルアンモニウム3
5.6mg(0.092mmmol)を仕込み10分間攪拌した。一方、1-
フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)
を別のシュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのト
ルエン:メタノール(1:1)混合溶液を加えた。この
溶液を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌した後、上
記にて調製しておいた錯体溶液に混合した。その後、10
分間攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴン置換した
オートクレーブに移した。次に、オートクレーブ内部を
十分水素置換した後、水素を50気圧に加圧した。30
℃で22時間攪拌し水素添加反応させた。反応終了後、
反応混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶
かしシリカゲルカラムを通過させ錯体触媒などを除去し
再び濃縮後、シリカゲルカラムクロマトにより精製し目
的の1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン67.2mg(0.322mmol,収率67%,32%ee)を得た。
【0037】実施例12 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と(R,R)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1
2.4mg(0.029mmol)を仕込み、さらに2.5mlのトルエン:
メタノール(1:1)を加えた。この溶液をアルゴン置
換した後、6時間攪拌して固体を完全に溶かした。その
後、ヨウ化テトラブチルアンモニウム35.6mg(0.092mmmo
l)を仕込み10分間攪拌した。一方、1-フェニル−3,4−
ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別のシュレン
ク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのトルエン:メタノ
ール(1:1)混合溶液を加えた。この溶液を脱気しア
ルゴン置換した。30分間攪拌した後、上記にて調製して
おいた錯体溶液に混合した。その後、10分間攪拌しこの
混合した溶液を内部をアルゴン置換したオートクレーブ
に移した。次に、オートクレーブ内部を十分水素置換し
た後、水素を50気圧に加圧した。30℃で22時間攪
拌し水素添加反応させた。反応終了後、反応混合液を濃
縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶かしシリカゲル
カラムを通過させ錯体触媒などを除去し再び濃縮後、シ
リカゲルカラムクロマトにより精製し目的の1-フェニ
ル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン26.1mg(0.125
mmol,収率26%,38%ee)を得た。
【0038】実施例13 シュレンク管(20ml)に[IrCl(cod)]2錯体 8.1mg(0.012mm
ol)と2.5mlのトルエン:メタノール(1:1)を加えこ
の溶液をアルゴン置換し6時間攪拌した後、(2R,3R)-2,
3-ビス(ジフェニルホスフィノ)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト
-5-エン 13.4mg(0.029mmol)を仕込みさらに1時間攪拌
した。その後、ヨウ化テトラブチルアンモニウム35.6mg
(0.092mmmol)を仕込み10分間攪拌した。一方、1-フェ
ニル−3,4−ジヒドロイソキノリン100mg(0.48mmol)を別
のシュレンク管(20ml)に仕込み、さらに2.5mlのトルエ
ン:メタノール(1:1)混合溶液を加えた。この溶液
を脱気しアルゴン置換した。30分間攪拌した後、上記に
て調製しておいた錯体溶液に混合した。その後、10分間
攪拌しこの混合した溶液を内部をアルゴン置換したオー
トクレーブに移した。次に、オートクレーブ内部を十分
水素置換した後、水素を50気圧に加圧した。30℃で
22時間攪拌し水素添加反応させた。反応終了後、反応
混合液を濃縮し溶媒を溜去し、エーテル(20ml)に溶かし
シリカゲルカラムを通過させ錯体触媒などを除去し再び
濃縮後、シリカゲルカラムクロマトにより精製し目的の
1-フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン98.
2mg(収率98%,80%ee)を得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1は置換基を有していてもよいアリ−ル基を
    示す。R2〜R9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有
    していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい
    アラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
    置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有し
    ていてもよいアルコキシル基、アリールオキシ基、アル
    キルオキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニ
    ル基をそれぞれ示す。)で示される1-アリール−3,4−
    ジヒドロイソキノリン類を、第VIII族遷移金属の錯体、
    光学活性ホスフィン化合物の存在下に、水素と反応させ
    ることを特徴とする一般式(2) (式中、R1〜R9は、前記と同じ意味を表わす。*は光
    学活性炭素を示す。)で示される光学活性1-アリール
    −1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン類の製造法。
  2. 【請求項2】第VIII族遷移金属の錯体が、一般式(3) (式中、M1はイリジウム、ロジウム、ルテニウムまた
    は白金の第VIII族遷移金属を示し、Xは水素原子、ハロ
    ゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基またはヒドロ
    キシ基を示し、Lは有機配位子を示し、mおよびnはそ
    れぞれ0〜6の整数を示す。)で示される第VIII族遷移
    金属の錯体である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載されている光学活性ホスフ
    ィン化合物類が、(R,R)-2,3-ビス(トリエチルシリルオ
    キシ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'-ジメチルフェ
    ニル)ホスフィノ]ブタン、(R,R)-2,3-ビス(tert-ブチル
    ジメチルシリルオキシ)-1,4-ビス[ビス(4'-メトキシ-
    3',5'-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン、(2R,3R)-
    2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)-ビシクロ[2.2.1]ヘプ
    ト-5-エン、(4R,5R)-4,5-ビス[ビス(4'-メトキシ-3',5'
    -ジメチルフェニル)ホスフィノメチル]-2,2-ジメチル-
    1,3-ジオキソラン、N,N'-ジメチル- N,N'-ビス(ジフェ
    ニルホスフィノ)-(1R,2R)-トランス-1,2-ジアミノシク
    ロヘキサンである請求項1または2記載の製造法。
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