JP2001026059A - ノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方法 - Google Patents

ノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方法

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JP2001026059A
JP2001026059A JP2000057410A JP2000057410A JP2001026059A JP 2001026059 A JP2001026059 A JP 2001026059A JP 2000057410 A JP2000057410 A JP 2000057410A JP 2000057410 A JP2000057410 A JP 2000057410A JP 2001026059 A JP2001026059 A JP 2001026059A
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polymerizable composition
ruthenium
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JP2000057410A
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Hajime Naito
一 内藤
Nobuhiro Goto
信弘 後藤
Masafumi Nakatani
政史 中谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ強度、曲げ弾性、衝撃強度が高いノルボ
ルネン系ポリマー連続成形体を、硬化不良を生じさせる
ことなく、環境に左右されず、設備投資も比較的少なく
て得ることのできる、ノルボルネン系ポリマー連続成形
体の製造方法。 【解決手段】 引抜方向に平行に配設されたマンドレル
3aに対して、基材10(コンテニュアスマット11) の少
なくとも1層を、フープワインダー8により、フープ状
(巻回角度ほぼ90度)に巻き上げつつ、引抜金型3内に
挿入するとともに、引抜金型3内に、ノルボルネン系モ
ノマー1とルテニウム−カルベン錯体又はルテニウムビ
ニリデン錯体2とを混合した重合性組成物を、基材10(
コンテニュアスマット11及びロービング12) に含浸する
ように注入し、引抜金型3内で重合性組成物を重合し基
材10( 11及び12) と一体的に硬化させつつ、 重合成形連
続体として引抜方向に引き抜いてノルボルネン系ポリマ
ー連続成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノルボルネン系モ
ノマーを用いて、所謂引き抜き成形法に相当する方法に
よって、ノルボルネン系ポリマーの連続成形体を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの連続成形方法の1種とし
て、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フ
ェノール樹脂、及びエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を、
ガラス繊維等の補強基材に含浸させるか、あるいはプリ
プレグ状態で、引抜金型内に引き込みつつ、型内で硬化
させることによって、繊維強化樹脂成形連続体を得る引
抜成形方法が知られていた(特開昭61−3731号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者等の
検討によれば、例えば、汎用されている、不飽和ポリエ
ステル樹脂やビニルエステル樹脂をマトリックス樹脂と
した上記引抜成形品の場合は、以下の問題点があった。 (1)これらの樹脂は、柔軟性に乏しく、靱性が低いた
めに、衝撃に弱い。 (2)補強基材を引抜方向のみに配列しているので、異
方性の高い成形品となるため、荷重が負荷されると引抜
方向に縦割れが生じ易いという問題があった。この点
は、成形品が異形になる程顕著となり、丸型パイプや角
型パイプのような場合は、応力が集中し易くなるため、
その影響が大きくなる。
【0004】この場合、耐衝撃性を確保するために、樹
脂として靱性を有するノルボルネン系モノマーの重合体
を用いることが考えられる。ノルボルネン系モノマーを
重合成形する技術は従来より一般に知られており、例え
ば、金型内の空気を不活性ガスに置換させてからノルボ
ルネン系モノマーを成形材料として金型内に射出し、閉
塞空間内で重合反応させる反応射出成形方法が挙げられ
る(特公平7−73859号公報参照)。
【0005】かかるノルボルネン系モノマーを反応射出
成形する場合、以下の、A液及びB液の2種の溶液が用
いられており、これらA液とB液とを金型の直前で衝突
混合させ、金型内に重合性溶液として射出して重合反応
させることにより、ノルボルネン系モノマーの重合成形
体を得ていた。 (A液)ノルボルネン系モノマーと活性剤及び活性調節
剤を含む溶液 (B液)ノルボルネン系モノマーと触媒を含む溶液
【0006】このような溶液において、触媒としては、
タングステン、モリブデン、レニウム、タンタルなどの
ハロゲン化物、 オキシハロゲン化物、酸化物、有機アン
モニウム塩などが用いられており、活性剤としては、ア
ルキル、もしくはアルコキシアルミニウムハライドや有
機スズ化合物などが用いられている。また、活性調節剤
としては、n−プロピルアルコールなどのアルコール類
が使用されている。
【0007】しかし、ノルボルネン系モノマーを用いて
重合成形をする場合、酸素や水分の存在により重合反応
が阻害され、完全な不活性ガス雰囲気下でないと、良好
な重合が進行しないという重要な問題があり、このた
め、反応射出成形(Reaction injection Molding:RI
M)のような、閉じられた金型の中に重合性組成物を射
出成形する以外には成形することができなかったのであ
り、連続成形については、これまで報告されていなかっ
た。
【0008】本発明は、上記従来の、引抜成形の一般的
技術の問題点及びノルボルネン系モノマーの重合成形技
術の問題点に鑑みてなされたもので、曲げ強度・曲げ弾
性・衝撃強度が高いノルボルネン系ポリマー連続成形体
を、硬化不良を生じさせることなく、環境に左右され
ず、設備投資も比較的少ない設備・装置で得ることので
きる、その製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、引抜方向に配されたマン
ドレルに対し、基材を所定の巻回角度をもって巻回しな
がら引抜金型内に挿入するとともに、引抜金型内に、ノ
ルボルネン系モノマーと下記一般式(I)で表されるル
テニウム−カルベン錯体とを含有してなる重合性組成物
を供給し、その引抜金型内で重合性組成物を重合し前記
基材と一体的に硬化させつつ、 重合成形連続体として引
き抜くノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方法を
提供する。
【化3】 (式中、R1 及びR2 は、互いに独立に、水素、C2 〜
C20−アルケニル基、C1 〜C20−アルキル基、アリー
ル基、C1 〜C20−カルボキシレート、C1 〜C20−ア
ルコキシ基、C2 〜C20−アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、C2〜C20−アルコキシカルボニル基、又
はC1 〜C20−アルキルチオ基(これらは、C1 〜C5
−アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基に
よって置換されていてもよいし、あるいはC1 〜C5 −
アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5−アルコキシ基によ
って置換されたフェニル基によって置換されていてもよ
い)を表し、X1 及びX2 は、互いに独立に、任意のア
ニオン性配位子を表し、L1及びL2 は、互いに独立
に、任意の中性電子供与体を表し、X1 、X2 、L1
びL2 の内、2個または3個は、一緒に多座キレート化
配位子を形成してもよい)
【0010】又、請求項2記載の本発明は、引抜方向に
配されたマンドレルに対し、基材を所定の巻回角度をも
って巻回しながら引抜金型内に挿入するとともに、引抜
金型内に、ノルボルネン系モノマーと下記一般式(II)
で表されるルテニウムビニリデン錯体とを含有してなる
重合性組成物を供給し、その引抜金型内で重合性組成物
を重合し前記基材と一体的に硬化させつつ、 重合成形連
続体として引き抜くことを特徴とするノルボルネン系ポ
リマー連続成形体の製造方法。
【化4】 (式中、R3 及びR4 は、互いに独立に、水素、C2 〜
C20−アルケニル基、C1 〜C20−アルキル基、アリー
ル基、C1 〜C20−カルボキシレート、C1 〜C20−ア
ルコキシ基、C2 〜C20−アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、C2〜C20−アルコキシカルボニル基、C1
〜C20−アルキルチオ基(これらは、C1 〜C5 −ア
ルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基によっ
て置換されていてもよいし、あるいはC1 〜C5 −アル
キル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基によって
置換されたフェニル基によって置換されていてもよ
い)、又はフェロセン誘導体を表し、X3 及びX4 は、
互いに独立に、任意のアニオン性配位子を表し、L3
びL4 は、互いに独立に、任意の中性電子供与体を表
し、X3 、X4 、L3 及びL4 の内、2個または3個
は、一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい)
【0011】更に、請求項3記載の本発明は、ノルボル
ネン系モノマーが、ジシクロペンタジエンである請求項
1又は2記載のノルボルネン系ポリマー連続成形体の製
造方法を提供する。
【0012】以下に、本発明のポリマー連続成形体の製
造方法を具体的に説明する。まず、ノルボルネン系モノ
マーと、酸素や水分に対して安定な一般式(I)で表さ
れるルテニウム−カルベン錯体4又は一般式(II)で表
されるルテニウムビリニデン錯体(触媒)とを、ギアポ
ンプ等にて、引抜金型への注入直前において混合しなが
ら、得られた重合性組成物を引抜金型に一定量(単位時
間当たり一定)を送り込む。その重合性組成物の送り込
み量は、引き抜き速度に合わせて決定する。例えば、直
径50mm、厚み5mmのパイプ形状の成形体を、ガラ
ス繊維の体積含有率50%毎分2mで引き抜くのであれ
ば、毎分0.8Lで注入を行えばよい。なお、重合性組
成物を引抜金型に送り込む際に漏れが生じなくてもよい
が、より均一なボイドのないポリマー連続成形体を得る
には、引抜金型前方から少し漏れる程度の状態で成形す
るのが好ましい。
【0013】そして、以上のように引抜金型内に送り込
んだ重合性組成物は、空気を含んだ引抜金型内であって
も、引き抜かれながら重合を開始するので、良好なノル
ボルネン系ポリマー連続成形体(長尺体)を得ることが
できる。
【0014】次に、本発明のポリマー連続成形体の製造
方法の具体的な例を図1及び図2に示す。尚、図1は、
本発明のノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方法
を好適に採用し得る製造装置の一例を説明するための模
式的側面図であり、図2は、他の例を説明するための模
式的側面図である。図1において、引抜方向に平行に配
設されたマンドレル3aに対して、基材の少なくとも1
層を、フープワインダー8(図3参照)により、フープ
状(巻回角度ほぼ90度)に巻き上げつつ、引抜金型3
内に挿入するとともに、引抜金型3内に、ノルボルネン
系モノマー1とルテニウム−カルベン錯体又はルテニウ
ムビニリデン錯体2とを混合した重合性組成物を、基材
10に含浸するように注入し、引抜金型3内で重合性組
成物を重合し基材10と一体的に硬化させつつ、 重合成
形連続体として引き抜くのである。尚、図1における基
材10は、マンドレル3aの外周面に沿って引き抜き方
向に配されたロービングと、その外側をフープ状に巻回
したテープ状繊維との2種類からなるが、場合によって
は、ロービングの使用を省略することも可能である。
【0015】又、図2においては、引抜方向に平行に配
設されたマンドレル3aに対して、基材の少なくとも1
層を、筒状・網状に巻く構造の織物状巻回機9(図4参
照)により、へリカル状(巻回角度は90度より小さ
い)に巻き上げつつ、引抜金型3内に挿入するととも
に、引抜金型3内に、ノルボルネン型モノマー1とルテ
ニウム−カルベン錯体又はルテニウムビニリデン錯体2
とを混合した重合性組成物を、基材10に含浸するよう
に注入し、引抜金型3内で重合性組成物を重合し基材1
0と一体的に硬化させつつ、 重合成形連続体として引き
抜くのである。尚、図2における基材10も、マンドレ
ル3aの外周面に沿って引き抜き方向に配されたロービ
ングと、その外側をへリカル状に巻回した繊維との2種
類からなるが、場合によっては、ロービングの使用を省
略することも可能である。なお、図1及び図2において
符号7を付した部材はガイドである。
【0016】ここで、引抜金型3の外部から内部に渡っ
て引抜方向に平行に配設された上記マンドレル3aは定
位置に固定的に配されていて、マンドレル3aに巻回さ
れて基材10と一体的に硬化したノルボルネン系ポリマ
ーは、最終的にはマンドレル3aから離脱してノルボル
ネン系ポリマー連続成形体が得られる。但し、これらの
形態に限定されることなく、マンドレル3aが最終成形
体において芯材となり得る材質で製造しておいて、巻回
された基材と共に移動可能として、巻回した基材10と
マンドレル3aとが重合硬化した重合性組成物によって
一体化した最終成形体を得ることも可能である。
【0017】又、上記バインダー8及び織物状巻回機9
等の巻回機は、成形ライン上に1台配置してもよいし、
複数台を配置してもよい。また、複数台配置する場合、
同じ巻回機が複数並んでいてもよいし、フープワインダ
ー8や織物状巻回機9等を1ラインに組み合わせて配置
してもよい。
【0018】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
おいて、引き取り速度は30cm/分〜5m/分程度が
好ましく、さらには50cm/分〜3m/分程度が好ま
しい。引き取り速度が5m/分を超えると硬化が追いつ
かず、30cm/分未満であると注入部において樹脂が
硬化する。なお、巻回機も成形ライン速度に合わせた速
度で巻回を行うのが好ましい。
【0019】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
おいて、マンドレルに対し所定の角度をもって巻回する
ための基材としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維、PET等の熱可塑性繊維のロービング形状、シー
ト形状のものが好ましく用いられる。形状追随性の点か
ら、シートを用いる場合は幅が10mm以下であるもの
が好ましい。マンドレルの外周面に沿って引き抜き方向
に配するための基材としては、ガラス繊維、炭素繊維、
アラミド繊維を始めとする有機繊維、PET等の熱可塑
性繊維のマット、クロス、ロービング等の他、ポリエチ
レン等の熱可塑延伸フィルムが挙げられる。
【0020】これら基材は、必要強度に応じて使い分け
て、単一または複合の基材として用いてもよい。また、
基材については、その種類に応じて、ノルボルネン系ポ
リマーと良好な接着性を示す表面処理等を行えばよい。
本発明のポリマー連続成形体の製造方法に用いる引抜金
型の長さは、加工性の点から1m50cm以下が好まし
く、さらに重合性の点から1m程度が最も好ましい。な
お、引抜金型は40℃〜120℃程度に加熱しておくの
が好ましい。
【0021】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
用いるノルボルネン系モノマーとは、ノルボルネン環を
有するモノマーのことであって、ノルボルネン、ノルボ
ルナジエンなどの二環体、ジシクジシクロペンタジエン
やジヒドロジシクロペンタジエンのような三環体、テト
ラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、
フェニルテトラシクロドデセンなどの四環体、トリシク
ロペンタジエンなどの五環体、テトラシクロペンタジエ
ンなどの七環体及びこれらのアルキル置換体(例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体など)、アル
キリデン置換体(例えばエチリデン置換体)、アリール
置換体(例えば、フェニル、トリル置換体)はもちろん
の事、エポキシ基、メタクリル基、水酸基、アミノ基、
カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン基、エーテル基、
エステル結合含有基等の極性基を有する誘導体などが挙
げられる。これらノルボルネン系モノマーのうち、入手
の容易さ、反応性、ポリマーの物性バランス、価格等の
観点から、請求項3記載野如く、ジシクロペンタジエン
が最も好ましい。
【0022】成形品に強度・耐熱性を付与させたい場合
には、架橋性モノマーを用いて架橋させればよく、その
例としては、反応性の二重結合を有する多環ノルボルネ
ン系モノマーが挙げられ、具体的には、ジシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが挙げられる。
ここで、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同
一である場合には、特に他の架橋性モノマーを使用する
必要はない。
【0023】これらのノルボルネン型モノマーは単独で
使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい
し、上記ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なシ
クロブテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シ
クロオクテン、シクロドデセンなどの単環シクロオレフ
ィンを本発明の目的を損なわない範囲で使用しても差し
支えない。
【0024】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
用いる重合性組成物には、消泡剤、酸化防止剤、充填
材、着色剤、高分子改質剤、難燃剤、発泡剤、揺変性付
与剤、帯電防止剤、分子量調節剤、顔料、染料、耐衝撃
性向上剤としてのエラストマーなどの各種添加剤を配合
してもよい。充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、クレー、タルク、マイカ、カオリン、フライアッシ
ュ、モンモリロナイト、ガラスバルーン、シリカバルー
ン、熱膨張性塩化ビニリデン粒子等が挙げられる。エラ
ストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共集
合体、EPDM、エチレン−酢酸ビニル共集合体及びこ
れらの水素化物等が挙げられる。
【0025】次に、一般式(I)のルテニウム−カルベ
ン錯体について以下に詳述する。上記一般式(I)で表
されるルテニウム−カルベン錯体の内、好ましい錯体は
以下のものである。
【0026】すなわち、式中、R1 及びR2 が、互いに
独立に、水素、C2 〜C5 −アルケニル基、C1 〜C5
−アルキル基、フェニル基、C1 〜C5 −カルボキシレ
ート、C1 〜C5 −アルコキシ基、フェノキシ基、又は
C2 〜C5 −アルコキシカルボニル基(これらは、C1
〜C5 −アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキ
シ基によって置換されていてもよく、あるいはC1 〜C
5 −アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基
によって置換されたフェニル基によって置換されていて
もよい)であり、また、X1 及びX2 が、互いに独立
に、C1 、Br、C1 〜C5 −カルボキシレート、C1
〜C5 −アルコキシ基、フェノキシ基、C1 〜C5 −ア
ルキルチオ基(これらは、C1 〜C5 −アルキル基、ハ
ロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基によって置換されて
いてもよいし、あるいはC1 〜C5−アルキル基、ハロ
ゲン、 C1 〜C5 −アルコキシ基によって置換されたフ
ェニル基によって置換されていてもよい)の群からのア
ニオン性配位子であり、さらに、L1 及びL2 が、互い
に独立に、アリール基またはC1 〜C10−アルキルホス
フィン基(これらは、C1 〜C5 −アルキル基、ハロゲ
ン、C1 〜C5 −アルコキシ基によって置換されていて
もよいし、あるいはC1 〜C5 −アルキル基、ハロゲ
ン、C1 〜C5 −アルコキシ基によって置換されたフェ
ニル基によって置換されていてもよい)の群からの中性
配位子である、ルテニウム−カルベン錯体が好ましい。
【0027】更に好ましい一般式(I)で表されるルテ
ニウム−カルベン錯体としては、式中、R1 及びR2
が、互いに独立に、水素、メチル基、エチル基、フェニ
ル基、またはメチル基、エチル基もしくはフェニル基に
よって必要に応じて置換されたビニルであり、また、X
1 及びX2 が、互いに独立に、C1 またはBrであり、
さらに、L1 及びL2 が、互いに独立に、トリメチルホ
スフィン基、トリエチルホスフィン基、トリフェニルホ
スフィン基またはトリシクロヘキシルホスフィン基であ
る、ルテニウム−カルベン錯体が挙げられる。
【0028】次に、一般式(II)で表されるルテニウム
ビニリデン錯体について以下に詳述する。上記一般式
(II)で表されるルテニウムビニリデン錯体の内、好ま
しい錯体は以下のものである。すなわち、式中、R3 及
びR4 は、互いに独立に、水素、メチル基、エチル基、
フェニル基、フェロセニル基、又はメチル基、エチル
基、フェニル基もしくはフェロセニル基によって必要に
応じて置換されたビニル基であり、X3 及びX4は、互
いに独立に、Cl、Brであり、L3 及びL4 は、互い
に独立に、トリメチルホスフィン基、トリエチルホスフ
ィン基、トリフェニルホスフィン基又はトリシクロヘキ
シルホスフィン基である、ルテニウムビニリデン錯体が
好ましい。
【0029】上記一般式(I)で表されるルテニウム−
カルベン錯体又は一般式(II)で表されるルテニウムビ
ニリデン錯体については、一定量のノルボルネン系モノ
マーに混合する必要があることから、液状にすることが
好ましい。その好ましい一例として溶媒に希釈して用い
る方法が挙げられる。溶媒の例としては、トルエン、ベ
ンゼン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタ
ンなどが挙げられる。なお、ルテニウム−カルベン錯体
を活性水素が存在する溶媒あるいは酸に溶解させるの
は、錯体の安定性を損なうので好ましくない。また、一
般式(II)で表されるルテニウムビニリデン錯体につい
ては、一般式(I)で表されるルテニウム−カルベン錯
体よりは空気中での安定性が高いが、同様のことが言え
る。
【0030】ノルボルネン系モノマーに対する一般式
(I)で表されるルテニウム−カルベン錯体又は一般式
(II)で表されるルテニウムビニリデン錯体の混合比率
は、1/5〜1/500000モルの範囲が好ましく、
更に好ましくは、1/30〜1/200000モルの範
囲である。この範囲で必要な硬化時間を基に、触媒の混
合比率を設定すればよい。
【0031】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
おいて、ノルボルネン型モノマーと触媒とを定量的に混
練しながら、引抜金型内に注入する際に、その両者の供
給を定量ポンプにて行うが、特に触媒の供給には厳密な
定量供給が要求されるので、ギアポンプ等の定量性に優
れたポンプを用いることが好ましい。
【0032】本発明のポリマー連続成形体の製造方法引
抜成形方法で成形される成形品の具体的な例としては、
内圧が発生するようなパイプや、曲げの際に剪断の発生
する中空角材等が挙げられる。
【0033】本発明のポリマー連続成形体の製造方法に
おいて、ノルボルネン系モノマーと触媒とを定量的に混
合しながら、引抜金型内に供給する際に、その両者の供
給を定量ポンプにて行うが、特に触媒の供給には厳密な
定量供給が要求されるので、ギアポンブ等の定量性に優
れたポンプを用いることが好ましい。また、特に混練性
を必要とする場合には、スタティックミキサーやダイナ
ミックミキサー等による混練部を設けてもよい。また、
本発明のポリマー連続成形体の製造方法引抜成形方法で
成形される成形品は、土木建築用の補強材や道路・鉄道
補強部材等衝撃がかかる部分への使用に適している。
【0034】<作用>本発明は、ノルボルネン系モノマ
ーを、酸素や水分に対して安定なルテニウム−カルベン
錯体又はルテニウムビニリデン錯体(触媒)を用いて重
合させているので、空気存在下でも殆ど不硬化不良を生
じさせることなく、ノルボルネン系ポリマー連続成形体
を製造することができるる。従って、本発明によれば、
従来不可能であった空気存在下の成形法である引抜成形
を適用してノルボルネン系モノマーを重合成形すること
が可能となり、曲げ強度・曲げ弾性・衝撃強度が高いノ
ルボルネン系ポリマー連続成形体を得ることができる。
また、空気中での失活がないため、界面での硬化不良が
なく、臭気のない、良好な物性を示すノルボルネン系ポ
リマー成形品を得ることができる。
【0035】しかも、補強用の基材(繊維補強材)を引
抜方向に対し有角度で巻回しながら引抜金型内に引き込
んで引抜成形を行うので、引抜方向以外の方向も強化さ
れ、荷重負荷時の縦割れを防ぐことができる。従って、
本発明の製造方法は、例えば、周方向に力がかかるよう
なパイプの成形や剪断が発生する角材の製造に対して非
常に有効である。
【0036】
【実施例】<実施例1> モノマー:ジシクロペンタジエン ルテニウム−カルベン錯体:ビス(トリシクロヘキシル
ホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド 非極性溶媒:トルエン 基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製 45
0番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製 44
50)
【0037】図1に示すように、引抜方向に平行に配設
されたマンドレル3aの外周面に沿って引抜金型3の前
方から含浸用の基材10(ガラスロービング12)を型
内に挿入し、さらにフープワインダー9により最外層に
基材10(コンティニアスマット11)を巻回角度90
度で巻回(パラレル巻き)しながら型内に挿入すると共
に、トルエン100部にビス(トリシクロヘキシルホス
フィン)ベンジリデンルテニウムクロリド20部を溶解
させた溶液を、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)
ベンジリデンルテニウムジクロリドのジシクロペンタジ
エンに対するモル比が1/7000になるように、ギア
ポンプにより定量的に混合しながら、得られた重合性組
成物を、図1に示す引抜金型3(60mm×60mm×
厚み6mmの中空角材成形用、長さ1m)内に、送り込
み量:3L/分で注入・加熱して重合し、基材10と一
体的に硬化させつつ、 重合成形連続体として引抜機6に
より1.5m/分にて引き抜いた。
【0038】得られた成形体の構成は図5の模式的断面
図に示す通りであった。なお、図5において符号Pを付
した部材はノルボルネン系ポリマーである。ただし、繊
維体積含有率は50%になるようにした。また、引抜金
型3は加熱ヒータ4により80℃に加熱した。さらに、
基材10(11)の最外層の厚さを3mmとした。以上
の成形により、曲げ強度・曲げ弾性・衝撃強度の高い中
空角材形状の成形品を得ることができた。
【0039】<実施例2> モノマー:ジシクロペンタジエン ルテニウム−カルベン錯体:ビス(トリシクロヘキシル
ホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド 非極性溶媒:トルエン 補強基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製
450番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製
4450) 実施例1と同条件で繊維体積含有率が50%になるよう
にし、図2に示すように、引抜方向に平行に配設された
マンドレル3aの外周面に沿って引抜金型3の前方から
含浸用の基材10(ガラスロービング12)を型内に挿
入し、さらに織物状巻回機9により、最外層に基材10
(コンティニアスマット11)を編み状態(巻回角度4
5度)で巻回しながら型内に挿入して、重合性組成物
を、注入・加熱して重合し、基材10と一体的に硬化さ
せつつ、 重合成形連続体として引抜機6により1.5m
/分にて引き抜いた。その成形体の構成は図5の模式的
断面図に示す通りである。以上の成形により、強度・剛
性・衝撃強度の高い中空角材形状成形品を得ることがで
きた。
【0040】<実施例3> モノマー:ジシクロペンタジエン ルテニウムビニリデン錯体:下記の化5で表されるもの
を用いた。
【0041】
【化5】 (式中、Cyはシクロヘキシル基を表し、Fcはフェロ
セニル基を表す。)
【0042】非極性溶媒:トルエン 基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製 45
0番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製 44
50)
【0043】図1に示すように、引抜方向に平行に配設
されたマンドレル3aの外周面に沿って引抜金型3の前
方から含浸用の基材10(ガラスロービング12)を型
内に挿入し、さらにフープワインダー9により最外層に
基材10(コンティニアスマット11)を巻回角度90
度で巻回(パラレル巻き)しながら型内に挿入すると共
に、トルエン100部にルテニウムビニリデン錯体20
部を溶解させた溶液を、ルテニウムビニリデン錯体のジ
シクロペンタジエンに対するモル比が1/3000にな
るように、ギアポンプにより定量的に混合しながら、得
られた重合性組成物を、図1に示す引抜金型3(60m
m×60mm×厚み6mmの中空角材成形用、長さ1
m)内に、送り込み量:3L/分で注入・加熱して重合
し、基材10と一体的に硬化させつつ、 重合成形連続体
として引抜機6により1.5m/分にて引き抜いた。
【0044】得られた成形体の構成は図5の模式的断面
図に示す通りであった。なお、図5において符号Pを付
した部材はノルボルネン系ポリマーである。ただし、繊
維体積含有率は50%になるようにした。また、引抜金
型3は加熱ヒータ4により80℃に加熱した。さらに、
基材10(コンティニアスマット11)の最外層の厚さ
を3mmとした。以上の成形により、曲げ強度・曲げ弾
性・衝撃強度の高い中空角材形状の成形品を得ることが
できた。
【0045】<実施例4> モノマー:ジシクロペンタジエン ルテニウム−カルベン錯体:実施例3と同じ錯体を用い
た。 非極性溶媒:トルエン 補強基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製
450番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製
4450)
【0046】実施例3と同条件で繊維体積含有率が50
%になるようにし、図2に示すように、引抜方向に平行
に配設されたマンドレル3aの外周面に沿って引抜金型
3の前方から含浸用の基材10(ガラスロービング1
2)を型内に挿入し、さらに織物状巻回機9により、最
外層に基材10(コンティニアスマット11)を編み状
態(巻回角度45度)で巻回しながら型内に挿入して、
重合性組成物を、注入・加熱して重合し、基材10と一
体的に硬化させつつ、 重合成形連続体として引抜機6に
より1.5m/分にて引き抜いた。その成形体の構成は
図5の模式的断面図に示す通りである。以上の成形によ
り、曲げ強度・曲げ弾性・衝撃強度の高い中空角材形状
成形品を得ることができた。
【0047】<比較例1> 樹脂成分:イソ系不飽和ポリエステル 硬化剤:化薬アクゾ社製カヤブチルB 基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製 45
0番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製 44
50)
【0048】図6に示すように、含浸層14において基
材10にイソ系不飽和ポリエステル樹脂15を含浸させ
たものを、引抜機6により、引抜金型3(60mm×6
0mm×厚み6mmの中空角材成形用、長さ1m)内
に、速度0.7m/分で引き込んで引抜成形を行った。
なお、引抜金型3は加熱ヒータ4にて145℃に加熱し
た。以上の成形により、中空角材形状成形品を得ること
はできたが、強度・衝撃特性は実施例1、2と比べて低
いものとなった。
【0049】<比較例2> モノマー:メトンA液(帝人メトン社製 ジシクロペン
タジエン含有)、メトンB液(帝人メトン社製 ジシク
ロペンタジエン含有) 基材:コンティニアスマット(旭ファイバー社製 45
0番手)、ガラスロービング(旭ファイバー社製 44
50)
【0050】実施例1と同条件で繊維体積含有率が50
%になるようにし、実施例1と同じ注入法により、A液
とB液とを1:1の比率で混練しながら、図1に示す引
抜金型3に注入し、図1に示すように、引抜金型3の前
方から含浸用の基材10(ガラスロービング12)を型
内に挿入し、さらにフープワインダー8により最外層に
基材10(コンティニアスマット11)を巻回角度90
度で巻回しながら型内に挿入して、引抜機6により1.
5m/分にて引抜成形を行った。以上の引抜成形では、
重合性組成物が酸素阻害を受けて重合失活し、メトンが
重合硬化せず、成形体を引き抜くことはできなかった。
【0051】次に、以上の実施例1〜4と、比較例1の
各例で得られた成形品について、曲げ強度(スパン10
00mm、クロスヘッドスピード5cm/分、治具形状
はJIS K 7055に準拠)、曲げ弾性率(JIS
K 7055準拠)及びアイゾット衝撃(JIS K
7110準拠)の各物性値を測定した。
【0052】その結果を、下記の表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】以上の結果から、本発明のポリマー連続成
形体の製造方法引抜成形方法により得られる繊維強化ノ
ルボルネン型ポリマー連続成形体は、強度・弾性率・耐
衝撃性に優れることがわかった。また、繊維で強化しな
くとも、十分な衝撃強度が得られることがわかった。
【0055】さらに、実施例1〜4の各例において重合
が十分に進み、残存モノマーがほとんどないという結果
が得られ、これにより臭気を感じない成形体を得ること
ができることも確認できた。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ノルボ
ルネン系モノマーと特定の一般式で表されるルテニウム
−カルベン錯体又はルテニウムビニリデン錯体とを含有
してなる重合性組成物を用いるもので、本発明のポリマ
ー連続成形体の製造方法によれば、従来品に比べ、曲げ
強度・曲げ弾性・衝撃強度が高いノルボルネン系ポリマ
ー連続成形体を、硬化不良を生じさせることなく、環境
に左右されず、設備投資も比較的少ない設備・装置で得
ることができる。また、生産性を高めることも可能とな
る。さらに、副次的ではあるが、ノルボルネン系モノマ
ーの重合阻害がないため残存モノマーが少なくなり、臭
気の少ない成形品を得ることができるという効果も奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノルボルネン系ポリマー連続成形体の
製造方法を好適に採用し得る製造装置の一例を説明する
ための模式的側面図である。
【図2】本発明のノルボルネン系ポリマー連続成形体の
製造方法を好適に採用し得る製造装置の他の例を説明す
るための模式的側面図である。
【図3】図1のX−X矢視図であり、フープワインダー
を模式的に示すものである。
【図4】図2のY−Y矢視図であり、織物状巻回機を模
式的に示すものである。
【図5】本発明の実施例1、2の説明図である。
【図6】本発明の比較例1の説明図である。
【符号の説明】
1 ノルボルネン系モノマー 2 ルテニウム−カルベン錯体又はルテニウムビニリデ
ン錯体 3 引抜金型 3a マンドレル 4 加熱ヒータ 5 ポンプ 6 引抜機 7 ガイド 8 フープワインダー 9 織物状巻回機 10 基材 11 コンティニアスマット 12 ガラスロービング P ノルボルネン系ポリマー
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 65:00 Fターム(参考) 4F071 AA21 AB18 AB21 AB27 AH19 BA09 BB01 BB12 BC02 4F205 AA12L AB04 AD16 AH43 HA05 HA27 HA34 HA37 HA47 HB02 HF01 HF02 HL14 HT22 4J032 CA34 CA35 CA36 CA38 CA53 CA54 CB01 CB04 CC03 CC04 CD02 CE06 CE07 CE16 CG07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引抜方向に配されたマンドレルに対し、
    基材を所定の巻回角度をもって巻回しながら引抜金型内
    に挿入するとともに、引抜金型内に、ノルボルネン系モ
    ノマーと下記一般式(I)で表されるルテニウム−カル
    ベン錯体とを含有してなる重合性組成物を供給し、その
    引抜金型内で重合性組成物を重合し前記基材と一体的に
    硬化させつつ、 重合成形連続体として引き抜くことを特
    徴とするノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方
    法。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、互いに独立に、水素、C2 〜
    C20−アルケニル基、C1 〜C20−アルキル基、アリー
    ル基、C1 〜C20−カルボキシレート、C1 〜C20−ア
    ルコキシ基、C2 〜C20−アルケニルオキシ基、アリー
    ルオキシ基、C2〜C20−アルコキシカルボニル基、又
    はC1 〜C20−アルキルチオ基(これらは、C1 〜C5
    −アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基に
    よって置換されていてもよいし、あるいはC1 〜C5 −
    アルキル基、ハロゲン、C1 〜C5−アルコキシ基によ
    って置換されたフェニル基によって置換されていてもよ
    い)を表し、X1 及びX2 は、互いに独立に、任意のア
    ニオン性配位子を表し、L1及びL2 は、互いに独立
    に、任意の中性電子供与体を表し、X1 、X2 、L1
    びL2 の内、2個または3個は、一緒に多座キレート化
    配位子を形成してもよい)
  2. 【請求項2】 引抜方向に配されたマンドレルに対し、
    基材を所定の巻回角度をもって巻回しながら引抜金型内
    に挿入するとともに、引抜金型内に、ノルボルネン系モ
    ノマーと下記一般式(II)で表されるルテニウムビニリ
    デン錯体とを含有してなる重合性組成物を供給し、その
    引抜金型内で重合性組成物を重合し前記基材と一体的に
    硬化させつつ、 重合成形連続体として引き抜くことを特
    徴とするノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方
    法。 【化2】 (式中、R3 及びR4 は、互いに独立に、水素、C2 〜
    C20−アルケニル基、C1 〜C20−アルキル基、アリー
    ル基、C1 〜C20−カルボキシレート、C1 〜C20−ア
    ルコキシ基、C2 〜C20−アルケニルオキシ基、アリー
    ルオキシ基、C2〜C20−アルコキシカルボニル基、C1
    〜C20−アルキルチオ基(これらは、C1 〜C5 −ア
    ルキル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基によっ
    て置換されていてもよいし、あるいはC1 〜C5 −アル
    キル基、ハロゲン、C1 〜C5 −アルコキシ基によって
    置換されたフェニル基によって置換されていてもよ
    い)、又はフェロセン誘導体を表し、X3 及びX4 は、
    互いに独立に、任意のアニオン性配位子を表し、L3
    びL4 は、互いに独立に、任意の中性電子供与体を表
    し、X3 、X4 、L3 及びL4 の内、2個または3個
    は、一緒に多座キレート化配位子を形成してもよい)
  3. 【請求項3】 ノルボルネン系モノマーが、ジシクロペ
    ンタジエンであることを特徴とする請求項1又は2記載
    のノルボルネン系ポリマー連続成形体の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100965018B1 (ko) 2002-06-28 2010-06-21 니폰 제온 가부시키가이샤 열가소성 수지, 가교 수지 및 가교 수지 복합 재료의 제조방법
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