JP2001021229A - 冷媒循環式熱移動装置 - Google Patents

冷媒循環式熱移動装置

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JP2001021229A
JP2001021229A JP11193579A JP19357999A JP2001021229A JP 2001021229 A JP2001021229 A JP 2001021229A JP 11193579 A JP11193579 A JP 11193579A JP 19357999 A JP19357999 A JP 19357999A JP 2001021229 A JP2001021229 A JP 2001021229A
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bypass passage
refrigerant
heat exchanger
pressure
refrigerant circuit
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Hirobumi Yoshihara
博文 吉原
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒循環式熱移動装置の冷媒回路に高圧側圧
力の過度上昇の防止や放熱能力と吸熱能力とのバランス
調整等のためにバイパス通路を設けるとともに、冷媒が
バイパス通路を通過する際の騒音の発生を防止する 【解決手段】 冷媒循環式熱移動装置の冷媒回路30
に、高圧冷媒回路と低圧冷媒回路とを電子膨張弁34と
並列に連結するバイパス通路36を設け、このバイパス
通路36の途中に、減圧弁としての機能を有する開度調
節可能な制御弁37を設ける。さらに、この制御弁37
の上流部と下流部との間で熱交換を行わせる熱交換器3
8を設けることにより、バイパス通路36に流入する高
圧冷媒の放熱、凝縮を行わせるとともに、その熱を低圧
側冷媒に与えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機から吐出し
た冷媒を凝縮器、絞り、蒸発器を経て圧縮機に戻すよう
に循環させる冷媒回路を備えた冷媒循環式熱移動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の冷媒循環式熱移動装置に
おいて、上記絞りをバイパスして高圧冷媒回路(圧縮機
から凝縮器を経て絞りに至る回路)と低圧冷媒回路(絞
りから蒸発器を経て圧縮機に至る回路)とを連結するバ
イパス通路を設け、このバイパス通路に流量調節可能な
減圧弁を介設することにより、何らかの原因で高圧冷媒
回路内の圧力が異常に高くなった場合や、急速に負荷を
減少させる場合等に、上記バイパス通路を通して高圧冷
媒回路から高圧冷媒の一部を上記バイパス通路を通して
低圧側にバイパスさせるようにしたものは知られてい
る。
【0003】例えば、特開平10−38410号公報に
は、高圧冷媒回路のうちで圧縮機と凝縮器との間の部分
と、低圧冷媒回路のうちで膨張弁と蒸発器との間の部分
とをバイパス通路で連結し、かつ、このバイパス通路に
開閉制御弁を設け、圧力センサにより検出される高圧冷
媒回路の圧力が高いときに上記開閉制御弁を開くように
した装置が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の装置で
は、上記バイパス通路を開いて高圧側から低圧側へ冷媒
をバイパスさせるとき、高圧冷媒回路からバイパス通路
に流入する冷媒は高温、高圧のガス状であって、ボリュ
ーム及び流速が大きいため、上記開閉制御弁等からなる
減圧弁を通過するときに大きな気流音を生じ易く、騒音
対策の面で課題が残されていた。
【0005】本発明はこのような事情に鑑み、バイパス
通路により負荷調節等を効果的に行い得るようにしつ
つ、冷媒がバイパス通路を通過する際の騒音の発生を防
止することができる冷媒循環式熱移動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧縮機から吐
出した冷媒を凝縮器、絞り、蒸発器を経て圧縮機に戻す
ように循環させる冷媒回路を備えた冷媒循環式熱移動装
置において、圧縮機から凝縮器を経て絞りに至る高圧冷
媒回路と絞りから蒸発器を経て圧縮機に至る低圧冷媒回
路とを上記絞りと並列に連結するバイパス通路と、上記
バイパス通路の途中に設けられた開度調節可能な減圧弁
と、上記バイパス通路における減圧弁の上流部と下流部
との間で熱交換を行わせる熱交換器とを備えたものであ
る。
【0007】この装置によると、運転状態等に応じて減
圧弁が制御されつつバイパス通路を冷媒が流通する状態
とされた場合に、高圧冷媒回路からバイパス通路に流入
したガス状の高圧冷媒が、上記熱交換機で放熱、凝縮し
て液状もしくは気液2相状態に変化し、これによりボリ
ューム及び流速が減少するため、上記減圧弁を通過する
ときに殆ど音が生じなくなる。
【0008】この発明において、上記バイパス通路は、
例えば、高圧冷媒回路における凝縮器上流部と、低圧冷
媒回路における蒸発器上流部とを連結するものである。
【0009】このようにすると、外気温や運転条件等に
より相対的に凝縮器による放熱能力に対して蒸発器によ
る吸熱能力が低くなるというように、上記放熱能力と吸
熱能力とのアンバランスが生じる状況になった場合に、
上記バイパス通路が開かれることにより、放熱能力と吸
熱能力のバランスが適正に調整される。そして、このよ
うな調整機能が発揮されつつ、騒音の発生を抑制する作
用が得られる。
【0010】また、上記バイパス通路は、高圧冷媒回路
における凝縮器上流部と、低圧冷媒回路における蒸発器
下流部とを連結するものであってもよい。
【0011】このようにすると、例えば空調装置におい
て要求冷房能力や要求暖房能力が急激に低下した場合、
または冷凍装置において要求冷凍能力が急激に低下した
場合、あるいは何らかの原因で高圧冷媒回路内の圧力が
過度に上昇した場合等に、上記バイパス通路が開かれる
ことにより、負荷が低減されて、要求に応じた冷房能力
等の低下促進あるいは圧力上昇抑制が図られる。そし
て、このような調整機能が発揮されつつ、騒音の発生を
抑制する作用が得られる。
【0012】また、低圧冷媒回路の蒸発器と圧縮機との
間に第2蒸発器を備えるとともに、上記バイパス通路
は、高圧冷媒回路における凝縮器の出口と絞りの入口と
の間の部分のうちで凝縮器の出口寄りの位置と、低圧冷
媒回路における蒸発器と第2蒸発器との間の位置とを連
結するようにしてもよい。
【0013】このようにすると、凝縮器による放熱能力
と蒸発器による吸熱能力とのアンバランスが生じるよう
な状況になった場合に、上記バイパス通路が開かれるこ
とにより、放熱能力と吸熱能力のバランスが適正に調整
される。そして、このような調整機能が発揮されつつ、
騒音の発生を抑制する作用が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0015】図1は、本発明の冷媒循環式熱移動装置の
一例としての空調装置を示しており、この空調装置は、
室外ユニット1aと、複数の室内ユニット1bとで構成
されている。この空調装置には、水冷式ガスエンジン2
(以下、エンジン2と略す)と、このエンジン2により
駆動される圧縮機20を備えた冷媒回路30と、上記エ
ンジン2を冷却するための冷却水回路90とが設けられ
ており、上記冷媒回路30が室外ユニット1aと各室内
ユニット1bとにわたって配設されるとともに、その冷
媒回路30中の圧縮機20とエンジン2及び冷却水回路
90等が室外ユニット1aに配設されている。
【0016】上記エンジン2には吸気管3が接続され、
この吸気管3にはエアクリーナ4、ミキサー5及びスロ
ットル弁6等が配設されている。上記ミキサー5には、
図外の燃料ガス供給源から燃料を導く燃料供給管7が接
続されており、この燃料供給管7に流量制御弁8、電磁
弁9,10等が介設されている。そして、上記ミキサー
5で燃料ガスと空気とが混合され、スロットル弁6で混
合気量が制御されることによりエンジン2の出力が制御
されるようになっている。
【0017】また、エンジン2から排気管11が導出さ
れ、この排気管11に排ガス熱交換器12が介設されて
いる。さらに、エンジン2のオイルパンには、オイル供
給管13を介してオイルタンク14が接続されており、
上記オイル供給管13にはオイル供給量を調節するため
の電磁弁15が設けられている。なお、16はエンジン
2のオイルパン内のオイル温度を調節するためのヒータ
である。また、17は排気温度を検出する排気温度セン
サである。
【0018】上記圧縮機20は、図示の例では2個の単
位圧縮機20a,20bを有するマルチ型圧縮機からな
り、その各単位圧縮機20a,20bが電磁クラッチ2
1a,21bを介してエンジン2の出力軸22に接続さ
れている。24,25は圧縮機温度を検出する圧縮機温
度センサである。
【0019】上記冷媒回路30は、圧縮機20から吐出
される冷媒を凝縮器、絞り、蒸発器を通して圧縮機20
に戻すように循環させるための閉回路を構成するもので
ある。当実施形態では、冷房時と暖房時とに応じて冷媒
循環経路を切替えるための四方弁31を備えるととも
に、凝縮器及び蒸発器のうちの一方を構成する室外熱交
換器32と、他方を構成する室内熱交換器33と、絞り
を構成する電子膨張弁34とを備えている。そして、冷
媒回路30のうちの室外ユニット側回路に四方弁31及
び室外熱交換器32が配設される一方、複数の室内ユニ
ット側回路にそれぞれ室内熱交換器33及び電子膨張弁
34が配設されている。
【0020】さらに、上記電子膨張弁34と並列に、圧
縮機から凝縮器を経て電子膨張弁(絞り)に至る高圧冷
媒回路と電子膨張弁(絞り)から蒸発器を経て圧縮機に
至る低圧冷媒回路とを連結するバイパス通路36が設け
られ、このバイパス通路36に、開度調節可能な減圧弁
を構成する制御弁37が設けられるとともに、制御弁3
7の上流部と下流部との間で熱交換を行わせる熱交換器
38が設けられている。
【0021】冷媒回路30を具体的に説明すると、圧縮
機20と四方弁31との間には、圧縮機20の吐出口と
四方弁31の第1ポート31aとを接続する吐出側ライ
ン41と、四方弁31の第2ポート31bと圧縮機20
の吸込口とを接続する吸込側ライン42とが配設されて
いる。上記吐出側ライン41には、高圧冷媒からオイル
を分離するオイルセパレータ43が設置されており、分
離されたオイルはストレーナ44及び毛細管45を経て
吸込側ライン42の下流部に導かれるようになってい
る。
【0022】また、上記吸込側ライン42にはアキュム
レータ46が介設されている。吸込側ライン42は、四
方弁31とアキュムレータ46の入口とをつなぐ上流側
ライン42aと、アキュムレータ46の気相冷媒の出口
に接続されたライン42bと、このライン42bに毛細
管47及びこれと並列のU字形のライン42dを介して
接続された下流側ライン42cとを有し、下流側ライン
42cが圧縮機20の吸込口に接続されるとともに、下
流側ライン42cから分岐した通路42eが毛細管4
8、弁49及びストレーナ50を介して圧縮機20に接
続されている。
【0023】そして、上記アキュムレータ46で気相冷
媒と液相冷媒とが分離され、気相冷媒がライン42b、
毛細管47及びライン42cを経て圧縮機20に吸入さ
れるようになっている。また、必要に応じアキュムレー
タ46内の潤滑油を導出し得るように、アキュムレータ
46の下端部がストレーナ51及び制御弁52を有する
通路を介してライン42dに接続されている。
【0024】アキュムレータ46の所定高レベル位置と
所定低レベル位置(例えば最低位置)とは液面レベル検
出用通路53,54を介してライン42dに接続され、
その各通路53,54にそれぞれストレーナ55,56
及び毛細管57,58が配設されるとともに、各通路5
3,54に対してヒータ59,60及び温度センサ6
1,62が具備されている。そして、通路53,54に
液相冷媒が導出されたときの通路内の温度変化の検出に
よってアキュムレータ内の液面レベル、つまり液相冷媒
の貯留量が検出されるようになっている。
【0025】アキュムレータ46にはヒーター63が具
備されている。また、四方弁31とアキュムレータ46
との間のライン42aには、エンジン廃熱で冷媒を加熱
する熱交換器64が設けられている。
【0026】上記四方弁31の第3ポート31cにはラ
イン65を介して室外熱交換器32が接続され、さらに
室外熱交換器32にライン66が接続されている。この
ライン66は、熱交換器38を通り、ストレーナ67及
び手動弁68を経てジョイント69に達している。四方
弁31の第4ポート31dにはライン70が接続され、
このライン70は、ストレーナ71及び手動弁72を経
てジョイント73に達している。
【0027】一方、各室内ユニット1bには、それぞ
れ、室内熱交換器33と電子膨張弁34とが直列に接続
された状態で設けられ、室外ユニット側回路のライン7
0にジョイント73を介して接続されるライン74に室
内熱交換器33が接続されるとともに、室外ユニット側
回路のライン66にジョイント69を介して接続される
ライン75に電子膨張弁34が接続されている。
【0028】さらに冷媒回路30には、電子膨張弁34
と並列に高圧冷媒回路と低圧冷媒回路とを連結するバイ
パス通路36が設けられ、当実施形態では、室外ユニッ
ト側回路において四方弁31の第4ポート31dに通じ
るライン70の途中と、室外熱交換器32に接続された
ライン66の途中とを連結するようにバイパス通路36
が形成されている。つまり、暖房時に高圧冷媒回路にお
ける凝縮器(室内熱交換器33)上流部と低圧冷媒回路
における蒸発器(室外熱交換器32)上流部とを連結す
るようにバイパス通路36が形成されている。
【0029】このバイパス通路36の途中に制御弁37
が設けられ、この制御弁37は、電子膨張弁と同様の構
造であって、この弁37を通過する冷媒を膨張、減圧さ
せるようになっており、かつ、全閉状態から無段階に冷
媒流通量の調節が可能となっている。また、当実施形態
では上記バイパス通路36のうちでライン70に対する
接続部と制御弁37との間の部分が熱交換器38を通る
ように配置されることにより、後に詳述するように暖房
時に、制御弁37より上流のバイパス通路36内の高圧
冷媒と、制御弁37の下流側となるライン66内の低圧
冷媒との間で熱交換が行われるように構成されている。
【0030】さらに上記バイパス通路36には、ストレ
ーナ76が設けられるとともに、冷媒温度センサ77が
具備されている。また、ライン66における熱交換機3
8の上流側及び下流側にも冷媒温度センサ78,79が
具備されている。
【0031】このほかに冷媒回路30に対して具備され
る各種検出要素として、高圧側圧力センサ81、低圧側
圧力センサ82、圧縮機吐出側冷媒温度センサ83、圧
縮機吸込側冷媒温度センサ84、外気温センサ85等が
室外ユニット1a側に配設されるとともに、電子膨張弁
34の上流側及び下流側の冷媒温度センサ86,87、
室内温度センサ88等が室内ユニット1b側に配設され
ている。
【0032】また、上記冷却水回路90は、主ウォータ
ポンプ92、排ガス熱交換器12、エンジン側ウォータ
ポンプ93、エンジンウォータジャケット、サーモスタ
ット94、リニア三方弁95、ラジエータ96等が配設
された主冷却水通路91を備えるとともに、エンジン廃
熱を熱交換器63に導くための通路97を有している。
この通路97は、主冷却水通路91を循環する冷却水が
エンジンウォータジャケットからラジエータ96へ向か
う経路の途中で、リニア三方弁95を介して主冷却水通
路91から分岐し、熱交換器64を通ってから、主冷却
水通路91に合流するように形成されている。
【0033】上記リニア三方弁95は、主冷却水通路9
1から通路97へ冷却水が分流する割合をリニアに変え
ることができるようになっており、エンジン廃熱を受け
取った冷却水が上記リニア三方弁95に導かれ、リニア
三方弁95の作動位置に応じた量だけ通路97を介して
熱交換器64に導かれることにより、この熱交換器64
で冷媒回路30の吸込側ライン42中の低圧冷媒にエン
ジン廃熱が供給されるようになっている。
【0034】図2は上記空調装置の制御系を示してい
る。この図に示す制御系は、システム全体の制御を行う
システムCPU100と、エンジン2の制御を行うエン
ジンCPU106を有し、これらのCPU100、10
6は互いに関連して制御を行うことができるように電気
的に接続されている。さらにシステムCPU100に
は、室内ユニット1aに設けられた操作部101、冷媒
温度センサ86,87、室内温度センサ88、電子膨張
弁34及び室内ファン102が接続されるとともに、室
外ユニットに設けられた高圧側圧力センサ81、低圧側
圧力センサ82、外気温度センサ85、アキュムレータ
液面センサ(温度センサ)61,62、圧縮機温度セン
サ24,25、冷媒温度センサ77,78,79,8
4、除霜スイッチ103、四方弁31、リニア三方弁9
5、室外ファン104及び制御弁37等が接続されてい
る。また、プログラムや各種データ等を記憶するメモリ
105がシステムCPU100に接続されている。
【0035】そして、上記操作部101によって運転モ
ード(冷房または暖房)及び設定温度が決定され、その
運転モードに応じて四方弁31が切換制御されるととも
に、この運転モード及び設定温度と各種センサによる温
度、圧力等の検出値に応じ、上記電子膨張弁34、室内
ファン102、リニア三方弁95、室外ファン104、
制御弁37等が制御されるようになっている。
【0036】以上のような当実施形態の空調装置の作用
を、次に説明する。
【0037】当該空調装置の冷房運転時には、四方弁3
1が図1に破線で示すように、吐出側ライン41とライ
ン65とを接続するとともに、吸込側ライン42とライ
ン70とを接続する状態に制御される。これにより、圧
縮機20から吐出される高圧の冷媒は、図1中に破線矢
印で示すように、吐出側ライン41、四方弁31、ライ
ン65、ライン65、室外熱交換器32、ライン66、
ライン75、電子膨張弁34、室内熱交換器33、ライ
ン74、ライン70、四方弁31及び吸込側ライン42
をこの順に通って圧縮機20に戻される。
【0038】従って、室外熱交換器32が凝縮器となっ
て、ここで放熱が行われるとともに、室内熱交換器33
が蒸発器となって、ここで吸熱が行われることにより、
室内が冷房される。
【0039】一方、暖房運転時には、四方弁31が図1
に実線で示すように、吐出側ライン41とライン70と
を接続するとともに、吸込側ライン42とライン65と
を接続する状態に制御される。これにより、圧縮機20
から吐出される高圧の冷媒は、図1中に実線矢印で示す
ように、吐出側ライン41、四方弁31、ライン70、
ライン74、室内熱交換器33、電子膨張弁34、ライ
ン75、ライン66、室外熱交換器32、ライン65、
四方弁31及び吸込側ライン42をこの順に通って圧縮
機20に戻される。
【0040】従って、室内熱交換器33が凝縮器となっ
て、ここで放熱が行われることにより室内の暖房が行わ
れるとともに、室外熱交換器32が蒸発器となって、こ
こで吸熱が行われる。
【0041】ところで、上記バイパス通路36が、暖房
運転時に凝縮器となる室内熱交換器33の上流と蒸発器
となる室外熱交換器32の上流とを連結するように形成
されている当実施形態では、暖房運転時で、かつ、相対
的に室内熱交換器33による放熱能力に対して室外熱交
換器32による吸熱能力が低くなるというように上記放
熱能力と吸熱能力とのアンバランスが生じる状況になっ
た場合に、上記バイパス通路36の制御弁37が開かれ
る。
【0042】具体的に説明すると、暖房運転中に外気温
度が低く、蒸発器となる室外熱交換機32に霜がつくよ
うな場合に、制御弁37が開とされる。そして、圧力セ
ンサ82による低圧側冷媒圧力の検出もしくは冷媒温度
センサ84による低圧側冷媒温度の検出または外気温度
センサ85による外気温度の検出に基づき、これらが低
いほど制御弁37の開度が大きくされる。これにより、
室内熱交換器33による放熱能力と室外熱交換器32に
よる吸熱能力のバランスが適正に調整される。
【0043】このように制御弁37が開かれていると
き、蒸発器となる室外熱交換器32の上流からバイパス
通路36に流れ込む冷媒は、高温、高圧のガス状であっ
て、ボリューム及び流速が大きいが、熱交換器38を通
過する際、制御弁37より下流側の低温の冷媒との熱交
換により放熱、凝縮して気液2相もしくは液状となり、
ボリューム及び流速が減少する。このため、制御弁37
を通過するときの騒音が充分に低減される。
【0044】とくに当実施形態では、上記熱交換器38
において、バイパス通路36の制御弁37上流の冷媒
と、バイパス通路36を経た冷媒に室内熱交換器33及
び電子膨張弁34を経た冷媒が合流した低温低圧の冷媒
とが熱交換を行なうようになっているので、熱交換の効
率が高められ、高温冷媒の凝縮とそれによる騒音低減作
用が高められる。
【0045】また、上記熱交換器38で高温の冷媒の放
熱、凝縮が行われるとともに、その熱が低圧側の冷媒に
与えらることにより、低温低圧側の冷媒の加熱とそれに
よる蒸発器での蒸発促進に有効利用される。
【0046】なお、冷房中で冷房対象部屋数が少ない場
合、使用しない部屋の室内熱交換器33の不図示の空気
ファンを停止させるとともに、電子膨張弁34を全閉に
することが行われる。この場合、室外熱交換器32の凝
縮能力と、室内熱交換器33の吸熱能力がアンバランス
になるのを防ぐため、バイパス通路36の制御弁37を
開とし且つ適正な絞りに設定することにより、減圧しつ
つ冷媒を高圧側から低圧側へ電子膨張弁34及び室内熱
交換器33を迂回して流すことが行われる。この場合に
は熱交換器38により、高圧側の冷媒を過冷却状態とし
て効率を向上させることができる。また、凝縮器となる
室外熱交換器32を経て液化した冷媒を多く含む冷媒の
うち、気相冷媒を熱交換器38でさらに液化するので、
制御弁37を通過する冷媒による騒音は確実に防止する
ことができる。バイパス通路36を通過する液相の冷媒
は熱交換器64で気化させることができる。
【0047】本発明の熱移動装置におけるバイパス通路
等の構成は上記実施形態に限定されず、種々変更可能で
あり、以下、各種実施形態を図3〜図9によって説明す
る。なお、図3〜図9は、各種実施形態につき、熱移動
装置の要部の構造を概略的に示している。また、図1に
示すものと同等の部分には同一符号を付している。
【0048】図3は、図1に示す実施形態(第1実施形
態)の変形例であって、装置全体が圧縮機20、四方弁
31、室外熱交換器32、室内熱交換器33、電子膨張
弁34等を備えた冷暖房切換可能な空調装置となってい
る点は図1の第1実施形態と同様である。また、高圧冷
媒回路と低圧冷媒回路とを連結するバイパス通路36A
を備え、このバイパス通路36Aは暖房運転時に凝縮器
となる室内熱交換器33の上流と蒸発器となる室外熱交
換器32の上流とを連結するように形成されており、こ
のバイパス通路36Aに流量調節可能な制御弁37Aが
設けられるとともに、熱交換器38Aが設けられている
点も、図1の第1実施形態と同様である。
【0049】ただし、上記熱交換器38Aは、制御弁3
7A上流部と、バイパス通路36A中の制御弁37下流
部(室内熱交換器33及び膨張弁34を経た冷媒と合流
する前の部分)との間で熱交換を行わせるように構成さ
れている。
【0050】この変形例によっても、制御弁37Aが上
記第1実施形態の場合と同様に制御されることにより、
暖房運転時において外気温度が低い場合等にも室内熱交
換器33による放熱能力と室外熱交換器32による吸熱
能力のバランスが適正に調整されるとともに、バイパス
通路36Aを冷媒が通路するときの騒音が充分に低減さ
れることとなる。
【0051】図4は本発明の第2実施形態を示し、この
実施形態では、空調装置において、高圧冷媒回路と低圧
冷媒回路とを連結するバイパス通路36Bが、冷房運転
時に凝縮器となる室外熱交換器32の上流と蒸発器とな
る室内熱交換器33の上流とを連結するように形成され
ている。
【0052】すなわち、圧縮機20、四方弁31、室外
熱交換器32、室内熱交換器33、電子膨張弁34等を
備えた冷暖房切換可能な空調装置の全体構成は第1実施
形態と同様であるが、四方弁31と室外熱交換器32と
の間のラインにバイパス通路36Bの上流端が接続され
るとともに、電子膨張弁34と室内熱交換器33との間
のラインにバイパス通路36Bの下流端が接続されてい
る。そして、このバイパス通路36Bに、流量調節可能
な制御弁37Bと、この制御弁37Bの上流部と下流部
との間で熱交換を行わせる熱交換器38Bとが設けられ
ている。
【0053】なお、この実施形態のような通路構成とす
る場合に、電子膨張弁34が室内側ユニット1bにある
とバイパス通路36Bを室外ユニット1aと室内ユニッ
ト1bとにわたって配設しなければならなくなるので、
図示のように上記電子膨張弁34を室外ユニット1aに
設けることにより、バイパス通路36Bを室外ユニット
1a内に配置できるようにしておくことが好ましい。
【0054】この実施形態によると、圧縮機20から吐
出された冷媒が図4中の実線矢印のように四方弁31、
室外熱交換器32、電子膨張弁34、室内熱交換器33
をこの順に通って圧縮機20に戻るように循環する冷房
時において、相対的に室外熱交換器32(凝縮器)によ
る放熱能力に対して室内熱交換器33(蒸発器)による
吸熱能力が低くなるというようなアンバランスが生じる
状況になった場合に、上記バイパス通路36Bの制御弁
37Bが開かれる。例えば、冷房中に室外熱交換器32
と熱交換する外気温度が低い場合や、室内熱交換器33
の複数台分の吸熱能力に見合うような放熱能力の高い室
外熱交換器32を備え、かつ、少数台の室内ユニット1
bのみ冷房運転されるような場合に上記制御弁37Bが
開かれる。
【0055】そして、低圧側冷媒圧力もしくは低圧側冷
媒温度または外気温度の検出に基づき、これらが低いほ
ど制御弁37Bの開度が大きくされることにより、室外
熱交換器32による放熱能力と室内熱交換器33による
吸熱能力のバランスが適正に調整される。
【0056】このように制御弁37Bが開かれている状
態において、バイパス通路36Bに流れ込む高温、高圧
の冷媒が熱交換器38Bを通過する際に放熱、凝縮して
ボリューム及び流速が減少することにより、制御弁37
Bを通過するときの騒音が充分に低減されるとともに、
上記熱交換器38Bで高圧側の冷媒から放出された熱が
低圧側の冷媒の加熱に利用される等の作用は、他の実施
形態と同様である。
【0057】図5は本発明の第3実施形態を示し、この実
施形態では、冷凍機(冷蔵庫を含む)において、高圧冷
媒回路と低圧冷媒回路とを連結するバイパス通路36C
が、凝縮器132の上流と蒸発器133との上流とを連
結するように形成されている。
【0058】すなわち、冷凍機もしくは冷蔵庫の冷媒回
路30は、圧縮機20の吐出口に通じる吐出側ライン1
41に接続された凝縮器132と、圧縮機20の吸込口
に通じる吸込側ライン142に接続された蒸発器133
と、これら凝縮器132と蒸発器133との間に介設さ
れた電子膨張弁134とを備え、圧縮機20から吐出さ
れた冷媒が吐出側ライン141、凝縮器132、電子膨
張弁134及び蒸発器133及び吸込側ライン142を
この順に通って圧縮機20に戻るように循環する構成と
なっている。
【0059】また、バイパス通路36Cは、圧縮機20
から凝縮器132に至るまで吐出側ライン141の途中
と、電子膨張弁134から蒸発器133に至るまでのラ
インの途中とを連結するように形成されている。このバ
イパス通路36Cに、流量調節可能な制御弁37Cと、
この制御弁37Cの上流部と下流部との間で熱交換を行
わせる熱交換器38Cとが設けられている。
【0060】この実施形態によると、相対的に凝縮器1
32による放熱能力に対して蒸発器133による吸熱能
力が低くなるようなアンバランスが生じる状況になった
場合、例えば冷凍庫(冷蔵庫)内の熱容量が小さくなる
ことにより凝縮器132の放熱能力とアンバランスが生
じた場合に、バイパス通路36Cの制御弁37Cが開か
れる。また、冷凍庫(冷蔵庫)内の熱交換器の霜取り操
作時に、運転が継続されつつ、バイパス通路36Cの制
御弁37Cが開かれる。
【0061】このように制御弁37Cが開かれている状
態において、高圧側からバイパス通路36Cに流れ込む
冷媒が熱交換器38Cを通過する際に放熱、凝縮するこ
とにより制御弁通過時の騒音が低減されるとともに、上
記熱交換器38Cで高圧側の冷媒から放出された熱が低
圧側の冷媒の加熱に利用される等の作用は、他の実施形
態と同様である。
【0062】なお、図5中に実線で示す冷媒回路では、
サブクール制御(高圧側の膨張弁近傍の冷媒温度を飽和
液温度よりも低い温度に引き下げるように電子膨張弁の
開度を調節する制御)に適応するように、蒸発器133
と圧縮機20との間の吸込側ライン142の途中にアキ
ュムレータ46を介設しているが、スーパーヒート制御
(圧縮機吸込部の冷媒温度を飽和蒸気温度よりも高い温
度にまで上昇させるように電子膨張弁の開度を調節する
制御)に適応するように、同図に二点鎖線で示すように
凝縮器132と電子膨張弁134との間のラインにレシ
ーバー150を介設してもよい。
【0063】図6は本発明の第4実施形態を示し、この
実施形態では、空調装置において、高圧冷媒回路と低圧
冷媒回路とを連結するバイパス通路36Dが、冷房時、
暖房時のいずれにおいても凝縮器の上流と蒸発器の下流
とを連結するように形成されている。
【0064】すなわち、圧縮機20、四方弁31、室外
熱交換器32、室内熱交換器33、電子膨張弁34等を
備えた冷暖房切換可能な空調装置の全体構成は第1,第
2実施形態と同様であるが、圧縮機20から四方弁31
に至るまでの吐出側ライン41の途中にバイパス通路3
6Dの上流端が接続されるとともに、四方弁31から圧
縮機20に至るまでの吸込側ライン42の途中(望まし
くは吸込側ライン42中のアキュムレータ46の上流)
にバイパス通路36Dの下流端が接続されている。そし
て、このバイパス通路36Dに、流量調節可能な制御弁
37Dと、この制御弁37Dの上流部と下流部との間で
熱交換を行わせる熱交換器38Dとが設けられている。
【0065】この実施形態によると、冷房または暖房の
運転中に要求冷房能力または要求暖房能力が急激に低下
した場合や、何らかの原因で高圧側圧力が所定値以上に
上昇した場合等に、圧縮機回転数を低下させるようなエ
ンジン等の制御に加え、上記バイパス通路36Dの制御
弁37Dが開かれるにより、要求に応じた冷房能力また
は暖房能力の調整あるいは高圧側圧力の異常上昇の防止
が応答性良く行われる。すなわち、圧縮機回転数を低下
させるようなエンジン等の制御だけでも負荷及び高圧側
圧力が低減されるが、これに加えてバイパス通路36D
が開かれることで負荷及び高圧側圧力の低減が促進さ
れ、応答性が高められる。
【0066】このように制御弁37Dが開かれている状
態において、高圧側からバイパス通路36Dに流れ込む
冷媒が熱交換器38Dを通過する際に放熱、凝縮するこ
とにより制御弁通過時の騒音が低減されるとともに、上
記熱交換器38Dで高圧側の冷媒から放出された熱が低
圧側の冷媒の加熱に利用される等の作用は、他の実施形
態と同様である。
【0067】図7は本発明の第5実施形態を示し、この
実施形態では、冷凍機(冷蔵庫を含む)において、高圧
冷媒回路と低圧冷媒回路とを連結するバイパス通路36
Eが、凝縮器132の上流と蒸発器133の下流とを連
結するように形成されている。
【0068】すなわち、圧縮機20、吐出側ライン14
1、凝縮器132、電子膨張弁134、蒸発器133、
吸込側ライン142等を備えた冷凍機の全体構成は第3
実施形態と同様であるが、圧縮機20から凝縮器132
に至るまでの吐出側ライン141の途中にバイパス通路
36Eの上流端が接続されるとともに、蒸発器133か
ら圧縮機20に至るまでの吸込側ライン42の途中にバ
イパス通路36Eの下流端が接続されている。そして、
このバイパス通路36Eに、流量調節可能な制御弁37
Eと、この制御弁37Eの上流部と下流部との間で熱交
換を行わせる熱交換器38Eとが設けられている。
【0069】この実施形態によると、要求冷凍能力が急
激に低下した場合や、何らかの原因で高圧側圧力が所定
値以上に上昇した場合等に、圧縮機回転数を低下させる
ようなエンジン等の制御に加え、上記バイパス通路36
Eの制御弁37Eが開かれるにより、要求に応じた冷凍
能力の調整あるいは高圧側圧力の異常上昇の防止が応答
性良く行われる。
【0070】このように制御弁37Eが開かれている状
態において、高圧側からバイパス通路36Eに流れ込む
冷媒が熱交換器38Eを通過する際に放熱、凝縮するこ
とにより制御弁通過時の騒音が低減されるとともに、上
記熱交換器38Eで高圧側の冷媒から放出された熱が低
圧側の冷媒の加熱に利用される等の作用は、他の実施形
態と同様である。
【0071】図8は本発明の第6実施形態を示し、この
実施形態では、空調装置において、低圧冷媒回路の蒸発
器と圧縮機との間に第2蒸発器160が設けられるとと
もに、高圧冷媒回路と低圧冷媒回路とを連結するバイパ
ス通路36Fが、冷房時において凝縮器の下流と、蒸発
器と第2蒸発器との間の位置とを連結するように形成さ
れている。
【0072】すなわち、圧縮機20、四方弁31、室外
熱交換器32、室内熱交換器33、電子膨張弁34等を
備えた冷暖房切換可能な空調装置の全体構成は第1,第
2,第4実施形態と略同様であるが、四方弁31と圧縮
機20との間の吸込側ラインの途中に、第2蒸発器16
0が介設されている。この第2蒸発器160は冷媒と外
気との間で熱交換を行うものであってもよいが、蒸発作
用を高めるべくヒーターを用いてもよく、あるいは、圧
縮機20を水冷式エンジンで駆動する場合にエンジン廃
熱を回収するエンジン冷却水で冷媒を加熱するようにし
たものでもよい。
【0073】また、バイパス通路36Fの上流端は室外
熱交換器32から電子膨張弁34に至るまでのラインの
途中に接続され、一方、バイパス通路36Fの下流端
は、冷房時に蒸発器となる室内熱交換器33と第2蒸発
器160との間の位置に接続され、例えば実線のように
室内熱交換器33から四方弁31に至るまでのラインの
途中に接続されるか、あるいは二点鎖線のように四方弁
31から第2蒸発器160に至るまでのラインの途中に
接続されている。
【0074】上記バイパス通路36Fの上流端の接続位
置は、室外ユニット側回路内において室外熱交換器32
に近い位置、つまり高圧冷媒回路における凝縮器(冷房
時において室外熱交換器32)の出口と電子膨張弁34
の入口との間の部分において凝縮器出口寄りの位置とさ
れている。
【0075】そして、このバイパス通路36Fに、流量
調節可能な制御弁37Fと、この制御弁36Fの上流部
と下流部との間で熱交換を行わせる熱交換器38Fとが
設けられている。
【0076】この実施形態によると、圧縮機20から吐
出された冷媒が図8中の実線矢印のように四方弁31、
室外熱交換器32、膨張弁34、室内熱交換器33をこ
の順に通って圧縮機20に戻るように循環する冷房時に
おいて、室外熱交換器32(凝縮器)による放熱能力と
室内熱交換器33(蒸発器)による吸熱能力とのバラン
スを調整する必要が生じた場合に上記バイパス通路36
Fが開かれる。例えば、冷房中に室外熱交換器32と熱
交換する外気温度が低い場合や、室内熱交換器の複数台
分の吸熱能力に見合うような放熱能力の高い室外熱交換
器32を備え、かつ、少数台の室内ユニットのみ冷房運
転されるような場合にバイパス通路36Fが開かれる。
【0077】そして、低圧側冷媒圧力もしくは低圧側冷
媒温度または外気温度の検出に基づき、これらが低いほ
ど制御弁37Fの開度が大きくされることにより、室外
熱交換器32による放熱能力と室内熱交換器33による
吸熱能力のバランスが適正に調整される。
【0078】また、上記のようにバイパス通路36Fの
上流端が冷房時に凝縮器となる室外熱交換器32と電子
膨張弁34との間に接続される場合でも、電子膨張弁3
4が室内ユニット1b側に設けられるとともにバイパス
通路36Fが室外ユニット1a側に設けられる場合に、
高圧冷媒回路におけるバイパス通路上流端接続位置は室
外熱交換器32の出口に近く、この位置から電子膨張弁
34までの距離が長くなるので、冷房時に室外熱交換器
32を経た高圧冷媒のうちの液冷媒は電子膨張弁34の
近くに溜り、バイパス通路上流端接続位置付近では冷媒
がガス状となり易い。
【0079】このため、バイパス通路の上流端が凝縮器
の下流に接続される構成でも、バイパス通路が開かれた
ときに、高温、高圧のガス状の冷媒がバイパス通路に流
入して、これがそのまま制御弁を通過すると騒音が生じ
るが、バイパス通路36Fに設けられた熱交換器38F
で放熱、凝縮が行われることにより、騒音が低減される
こととなる。
【0080】また、上記熱交換器38Fで高圧側の冷媒
から放出された熱が低圧側の冷媒に与えられ、さらに低
圧側の冷媒が第2蒸発器160を通過することにより、
低圧冷媒の蒸発、気化が充分に行われることとなる。
【0081】図9は本発明の第7実施形態を示し、この
実施形態では、冷凍機(冷蔵庫を含む)において、低圧
冷媒回路の蒸発器133と圧縮機20との間に第2蒸発
器160が設けられるとともに、バイパス通路36G
が、高圧冷媒回路における凝縮器132の下流と、低圧
冷媒回路における蒸発器133と第2蒸発器160との
間の位置とを連結するように形成されている。
【0082】すなわち、圧縮機20、吐出側ライン14
1、凝縮器132、電子膨張弁134、蒸発器133、
吸込側ライン142等を備えた冷凍機の全体構成は第3
実施形態と略同様であるが、蒸発器133と圧縮機20
との間の吸込側ライン142の途中に、第2蒸発器16
0が介設されている。また、バイパス通路36Gの上流
端は、高圧冷媒回路における凝縮器132の出口と電子
膨張弁134との間の部分うちで凝縮器132の出口寄
りの位置に接続され、一方、バイパス通路36Gの下流
端は、蒸発器133と第2蒸発器160との間の位置に
接続されている。
【0083】そして、上記バイパス通路36Gに、流量
調節可能な制御弁37Gと、この制御弁37Gの上流部
と下流部との間で熱交換を行わせる熱交換器38Gとが
設けられている。
【0084】また、図9中に実線で示すように第2蒸発
器160の下流にアキュムレータ46が設けられるか、
あるいは、同図中に二点鎖線で示すように電子膨張弁1
34の上流にレシーバー150が設けられている。
【0085】この実施形態によると、凝縮器132によ
る放熱能力と蒸発器133による吸熱能力とのバランス
を調整する必要が生じた場合、例えば冷凍庫(冷蔵庫)
内の熱容量が小さくなることにより凝縮器132の放熱
能力とのアンバランスが生じた場合に、上記バイパス通
路36Gの制御弁37Gが開かれることにより、放熱能
力と吸熱能力のバランスが適正に調整される。
【0086】また、当実施形態でも、バイパス通路36
Gの上流端が高圧冷媒回路における凝縮器132の出口
と電子膨張弁134との間の部分うちで凝縮器132の
出口寄りの位置に接続され、このバイパス通路上流端接
続部分の付近は凝縮器下流であっても冷媒がガス状とな
り易いので、バイパス通路36Gの制御弁37Gが開い
た状態ではガス状の高圧冷媒がバイパス通路36Gに流
入するが、バイパス通路36Gに設けられた熱交換器3
8Gで放熱、凝縮が行われることにより、騒音が低減さ
れるとともに、その熱が低圧冷媒に与えられることとな
る。
【0087】なお、上記各実施形態において、圧縮機2
0を駆動する駆動源は、図示のエンジン2に限らず、電
動モータ等であってもよい。
【0088】また、各実施形態の冷媒回路において、凝
縮器と蒸発器との間で冷媒の膨張を行わせる絞りとして
は、図示の電子膨張弁34,134の替わりに毛細管を
用いるようにしてもよい。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明は、冷媒循環式熱移
動装置において、高圧冷媒回路と低圧冷媒回路とを絞り
と並列に連結するバイパス通路を設け、このバイパス通
路の途中に開度調節可能な減圧弁を備えるとともに、こ
の減圧弁の上流部と下流部との間で熱交換を行わせる熱
交換器を備えている。このため、高圧冷媒回路内の圧力
上昇の抑制や放熱能力と吸熱能力のバランスの調整が要
求されるような場合等に上記バイパス通路を開くことに
よって高圧冷媒回路の冷媒の一部を低圧冷媒回路にバイ
パスさせることができ、しかもこの際、高圧冷媒回路か
らバイパス通路に流入した高圧冷媒を上記熱交換機で凝
縮させることにより、高圧冷媒が減圧弁を通過するとき
の騒音を充分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷媒循環式熱移動装置の第1実施形態
を示す回路構成図である。
【図2】第1実施形態の装置の制御系を示すブロック図
である。
【図3】第1実施形態の装置の変形例を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図4】本発明の装置の第2実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図5】本発明の装置の第3実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図6】本発明の装置の第4実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図7】本発明の装置の第5実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図8】本発明の装置の第6実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【図9】本発明の装置の第7実施形態を示す冷媒回路主
要部の概略回路構成図である。
【符号の説明】
1a 室外ユニット 1b 室内ユニット 2 エンジン 20 圧縮機 30 冷媒回路 32 室外熱交換器 33 室内熱交換器 34 電子膨張弁 36,36A,36B,36C,36D,36E,36
F,36G バイパス通路 37,37A,37B,37C,37D,37E,37
F,37G 制御弁(減圧弁) 38,38A,38B,38C,38D,38E,38
F,38G 熱交換器 132 凝縮器 133 蒸発器 160 第2蒸発器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出した冷媒を凝縮器、絞
    り、蒸発器を経て圧縮機に戻すように循環させる冷媒回
    路を備えた冷媒循環式熱移動装置において、 圧縮機から凝縮器を経て絞りに至る高圧冷媒回路と絞り
    から蒸発器を経て圧縮機に至る低圧冷媒回路とを上記絞
    りと並列に連結するバイパス通路と、 上記バイパス通路の途中に設けられた開度調節可能な減
    圧弁と、 上記バイパス通路における減圧弁の上流部と下流部との
    間で熱交換を行わせる熱交換器とを備えたことを特徴と
    する冷媒循環式熱移動装置。
  2. 【請求項2】 上記バイパス通路は、高圧冷媒回路にお
    ける凝縮器上流部と、低圧冷媒回路における蒸発器上流
    部とを連結するものであることを特徴とする請求項1記
    載の冷媒循環式熱移動装置。
  3. 【請求項3】 上記バイパス通路は、高圧冷媒回路にお
    ける凝縮器上流部と、低圧冷媒回路における蒸発器下流
    部とを連結するものであることを特徴とする請求項1記
    載の冷媒循環式熱移動装置。
  4. 【請求項4】 低圧冷媒回路の蒸発器と圧縮機との間に
    第2蒸発器を備えるとともに、上記バイパス通路は、高
    圧冷媒回路における凝縮器の出口と絞りの入口との間の
    部分のうちで凝縮器の出口寄りの位置と、低圧冷媒回路
    における蒸発器と第2蒸発器との間の位置とを連結する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の冷媒循環式
    熱移動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002243285A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2009156563A (ja) * 2007-12-28 2009-07-16 Mac:Kk 自己平衡する凝縮、蒸発熱交換器装置及びそれを組み込んだ冷凍サイクルとそれを用いた凝縮液の一部回収装置
CN115095931A (zh) * 2022-06-29 2022-09-23 美的集团(上海)有限公司 一种热气旁通组件、空调器及其控制方法和控制装置

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