JP2001009628A - スローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタ - Google Patents
スローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタInfo
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- JP2001009628A JP2001009628A JP11188268A JP18826899A JP2001009628A JP 2001009628 A JP2001009628 A JP 2001009628A JP 11188268 A JP11188268 A JP 11188268A JP 18826899 A JP18826899 A JP 18826899A JP 2001009628 A JP2001009628 A JP 2001009628A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 チップ取り付け姿勢がずれても仕上げ切削加
工を良好に行える。 【解決手段】チップ上面１２のコーナー部１４におい
て、コーナー刃１５の一方に主切刃１３を形成し他方に
副切刃１６を形成する。コーナー刃１５はチップ下面と
平行でコーナー刃第一逃げ面２１の逃げ角θ１は可変で
中央がネガで両端で例えば１５°をなすように漸次変化
する。副切刃１６は主切刃１３との接続点ａからコーナ
ー刃１５との接続点ｄまで漸次高さが増大し、平面視で
外側に凸をなす略円弧状に形成されている。副切刃第一
逃げ面２４は逃げ角θ３がコーナー刃第一逃げ面２１か
ら接続点ａまで漸次逃げ角が増大する可変でポジの逃げ
角θ３をなす。チップ１０をカッタ１に装着して副切刃
１６が正面刃を構成する。
工を良好に行える。 【解決手段】チップ上面１２のコーナー部１４におい
て、コーナー刃１５の一方に主切刃１３を形成し他方に
副切刃１６を形成する。コーナー刃１５はチップ下面と
平行でコーナー刃第一逃げ面２１の逃げ角θ１は可変で
中央がネガで両端で例えば１５°をなすように漸次変化
する。副切刃１６は主切刃１３との接続点ａからコーナ
ー刃１５との接続点ｄまで漸次高さが増大し、平面視で
外側に凸をなす略円弧状に形成されている。副切刃第一
逃げ面２４は逃げ角θ３がコーナー刃第一逃げ面２１か
ら接続点ａまで漸次逃げ角が増大する可変でポジの逃げ
角θ３をなす。チップ１０をカッタ１に装着して副切刃
１６が正面刃を構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイチ
ップ及びこのスローアウェイチップを装着した正面フラ
イスやエンドミル等のスローアウェイ式カッタに関する
ものであって、好ましくはカッタの先端外周部に装着さ
れて被削材の直角削り（９０度肩壁削り）ができるよう
なスローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタに
関する。
ップ及びこのスローアウェイチップを装着した正面フラ
イスやエンドミル等のスローアウェイ式カッタに関する
ものであって、好ましくはカッタの先端外周部に装着さ
れて被削材の直角削り（９０度肩壁削り）ができるよう
なスローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタに
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種のスローアウェイチップと
して、例えば図１２及び図１３に示すように、正面フラ
イス１の先端外周側に取り付けられた略四角形板状のチ
ップ２がある。このスローアウェイチップ２は、図１２
に示すように、着座面をなす下面３と対向する上面４を
有しており、その四周側面５は下面３から上面４に向け
て外側に傾斜する平面をなしている。各側面５と上面４
とが交差する稜線でなる稜辺部はそれぞれ主切刃６をな
し、各主切刃６の同一稜辺部上のコーナー部４ａ近傍に
は副切刃７が形成されている。そして、上面４がすくい
面をなし、側面５が主切刃６と副切刃７の逃げ面をなし
ており、主切刃逃げ面と副切刃逃げ面とが同一面（側面
５）上に形成されている。また、上面４の中央部には、
上下面を貫通してチップ２を正面フライス１に装着固定
するための挿通穴８が穿設されている。
して、例えば図１２及び図１３に示すように、正面フラ
イス１の先端外周側に取り付けられた略四角形板状のチ
ップ２がある。このスローアウェイチップ２は、図１２
に示すように、着座面をなす下面３と対向する上面４を
有しており、その四周側面５は下面３から上面４に向け
て外側に傾斜する平面をなしている。各側面５と上面４
とが交差する稜線でなる稜辺部はそれぞれ主切刃６をな
し、各主切刃６の同一稜辺部上のコーナー部４ａ近傍に
は副切刃７が形成されている。そして、上面４がすくい
面をなし、側面５が主切刃６と副切刃７の逃げ面をなし
ており、主切刃逃げ面と副切刃逃げ面とが同一面（側面
５）上に形成されている。また、上面４の中央部には、
上下面を貫通してチップ２を正面フライス１に装着固定
するための挿通穴８が穿設されている。
【０００３】このようなスローアウェイチップ２を正面
フライス１の外周側先端部で取付座に取り付ける際、カ
ッタ本体１ａの回転軸線Ｏに対して正の角度α（図示せ
ず）をなすようにポジティブのアキシャルレーキ角を持
たせて位置させる。しかも、カッタ本体１ａの半径方向
の軸線に対して負の角度β（図示せず）をなすように、
ネガティブのラジアルレーキ角を持たせて位置させる。
このようなカッタ１で被削材Ｗを直角削り（９０度肩壁
削り）しようとする場合、図１３に示すように、スロー
アウェイチップ２のカッタ外周側に位置する主切刃６で
被削材Ｗの直角壁面をつくるよう切削し、先端側に位置
する稜辺部の外側の副切刃７がポジのアキシャルレーキ
角とネガのラジアルレーキ角によって切込み角を付けら
れているので、略四角形板状のチップ２で直角削りを行
うことができる。
フライス１の外周側先端部で取付座に取り付ける際、カ
ッタ本体１ａの回転軸線Ｏに対して正の角度α（図示せ
ず）をなすようにポジティブのアキシャルレーキ角を持
たせて位置させる。しかも、カッタ本体１ａの半径方向
の軸線に対して負の角度β（図示せず）をなすように、
ネガティブのラジアルレーキ角を持たせて位置させる。
このようなカッタ１で被削材Ｗを直角削り（９０度肩壁
削り）しようとする場合、図１３に示すように、スロー
アウェイチップ２のカッタ外周側に位置する主切刃６で
被削材Ｗの直角壁面をつくるよう切削し、先端側に位置
する稜辺部の外側の副切刃７がポジのアキシャルレーキ
角とネガのラジアルレーキ角によって切込み角を付けら
れているので、略四角形板状のチップ２で直角削りを行
うことができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような正面フライス１では、スローアウェイチップ２は
副切刃７が直線状に形成されて仕上げ切削するように配
設されているために、正面フライス１へのチップ装着状
態で副切刃７が仕上げられるべき加工面と平行をなすよ
うに装着されていれば高精度に仕上げ加工できるが、チ
ップ装着時にチップ２の取り付け位置が多少でも傾いた
り角度がずれたりして装着されると、カッタ本体１ａの
回転軸線Ｏに直交する方向に送りつつ断続切削すること
によって被削材Ｗの仕上げ加工面は鋸刃状に仕上げられ
しまい仕上げ面粗さが著しく悪くなるという問題が生じ
る。しかもこのような場合には副切刃７やコーナー刃等
の欠損を生じ易くチップの寿命を短くするという欠点も
ある。
ような正面フライス１では、スローアウェイチップ２は
副切刃７が直線状に形成されて仕上げ切削するように配
設されているために、正面フライス１へのチップ装着状
態で副切刃７が仕上げられるべき加工面と平行をなすよ
うに装着されていれば高精度に仕上げ加工できるが、チ
ップ装着時にチップ２の取り付け位置が多少でも傾いた
り角度がずれたりして装着されると、カッタ本体１ａの
回転軸線Ｏに直交する方向に送りつつ断続切削すること
によって被削材Ｗの仕上げ加工面は鋸刃状に仕上げられ
しまい仕上げ面粗さが著しく悪くなるという問題が生じ
る。しかもこのような場合には副切刃７やコーナー刃等
の欠損を生じ易くチップの寿命を短くするという欠点も
ある。
【０００５】本発明は、このような実情に鑑みて、カッ
タへの取り付け位置がずれても仕上げ面粗さが良好であ
り、切刃寿命を向上できるようにしたスローアウェイチ
ップ及びスローアウェイ式カッタを提供することを目的
とする。
タへの取り付け位置がずれても仕上げ面粗さが良好であ
り、切刃寿命を向上できるようにしたスローアウェイチ
ップ及びスローアウェイ式カッタを提供することを目的
とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によるスローアウ
ェイチップは、着座面と対向する上面の稜線部が切刃を
なしており、稜線部のコーナー部に設けられたコーナー
刃を挟んで一方に主切刃が設けられ他方に副切刃が設け
られていると共に、上面がすくい面とされ着座面から上
面に向けた側面が逃げ面とされているスローアウェイチ
ップにおいて、副切刃が平面視で凸曲線状に形成されて
いることを特徴とする。スローアウェイチップをカッタ
に装着して被削材の切削加工する際に、副切刃で仕上げ
切削等する場合にカッタに対するスローアウェイチップ
の装着角度等が多少ずれても被削材の加工面には凸曲線
状の副切刃が接触して切削加工するために副切刃の切削
領域の形状にほとんど変化がなく良好な加工が行える。
ェイチップは、着座面と対向する上面の稜線部が切刃を
なしており、稜線部のコーナー部に設けられたコーナー
刃を挟んで一方に主切刃が設けられ他方に副切刃が設け
られていると共に、上面がすくい面とされ着座面から上
面に向けた側面が逃げ面とされているスローアウェイチ
ップにおいて、副切刃が平面視で凸曲線状に形成されて
いることを特徴とする。スローアウェイチップをカッタ
に装着して被削材の切削加工する際に、副切刃で仕上げ
切削等する場合にカッタに対するスローアウェイチップ
の装着角度等が多少ずれても被削材の加工面には凸曲線
状の副切刃が接触して切削加工するために副切刃の切削
領域の形状にほとんど変化がなく良好な加工が行える。
【０００７】また側面において、副切刃につながる副切
刃第一逃げ面はコーナー刃との接続部から副切刃の他端
に向けて漸次逃げ角が増大するねじれ逃げ面とされてい
てもよい。副切刃について、切り込み切削を行うコーナ
ー刃に近い領域の方が逃げ角が小さいために刃物角が大
きく耐欠損性が高い。また副切刃はコーナー刃との接続
部から他端に向けて着座面との距離が漸次減少するよう
に傾斜していてもよい。切り込み切削を行う際にコーナ
ー刃から仕上げ切削を行う副切刃に向けて漸次被削材に
接触することになるために断続切削に用いても衝撃が小
さく耐欠損性が高い。
刃第一逃げ面はコーナー刃との接続部から副切刃の他端
に向けて漸次逃げ角が増大するねじれ逃げ面とされてい
てもよい。副切刃について、切り込み切削を行うコーナ
ー刃に近い領域の方が逃げ角が小さいために刃物角が大
きく耐欠損性が高い。また副切刃はコーナー刃との接続
部から他端に向けて着座面との距離が漸次減少するよう
に傾斜していてもよい。切り込み切削を行う際にコーナ
ー刃から仕上げ切削を行う副切刃に向けて漸次被削材に
接触することになるために断続切削に用いても衝撃が小
さく耐欠損性が高い。
【０００８】またコーナー刃につながるコーナー刃第一
逃げ面の中央部から副切刃第一逃げ面にかけて逃げ角が
漸次増大するようにねじれ逃げ面とされていてもよい。
切り込み切削を行うコーナー刃から仕上げ切削を行う副
切刃に向けて漸次逃げ角が増大することで、コーナー刃
の中央部寄りの刃物角が大きくなり耐欠損性が高い。ま
た副切刃の他端に他の主切刃が接続されており、平面視
で副切刃は他の主切刃より（上面）外側に突出していて
もよい。副切刃で仕上げ切削する際に、この副切刃につ
ながる切削に用いない他の主切刃は加工面に接触するこ
とがなく仕上げ面粗さを悪化させない。尚、主切刃はコ
ーナー刃との接続部から他の副切刃との接続部に向けて
漸次着座面に近づくように傾斜して形成され、主切刃の
逃げ面は主切刃第一逃げ面と主切刃第二逃げ面とを備
え、副切刃の逃げ面は副切刃第一逃げ面とより逃げ角が
小さい副切刃第二逃げ面とを備え、副切刃第二逃げ面は
主切刃第二逃げ面より逃げ角が大きく、着座面に近い側
が幅広に形成されていてもよい。
逃げ面の中央部から副切刃第一逃げ面にかけて逃げ角が
漸次増大するようにねじれ逃げ面とされていてもよい。
切り込み切削を行うコーナー刃から仕上げ切削を行う副
切刃に向けて漸次逃げ角が増大することで、コーナー刃
の中央部寄りの刃物角が大きくなり耐欠損性が高い。ま
た副切刃の他端に他の主切刃が接続されており、平面視
で副切刃は他の主切刃より（上面）外側に突出していて
もよい。副切刃で仕上げ切削する際に、この副切刃につ
ながる切削に用いない他の主切刃は加工面に接触するこ
とがなく仕上げ面粗さを悪化させない。尚、主切刃はコ
ーナー刃との接続部から他の副切刃との接続部に向けて
漸次着座面に近づくように傾斜して形成され、主切刃の
逃げ面は主切刃第一逃げ面と主切刃第二逃げ面とを備
え、副切刃の逃げ面は副切刃第一逃げ面とより逃げ角が
小さい副切刃第二逃げ面とを備え、副切刃第二逃げ面は
主切刃第二逃げ面より逃げ角が大きく、着座面に近い側
が幅広に形成されていてもよい。
【０００９】本発明に係るスローアウェイ式カッタは、
１または複数のスローアウェイチップが、ラジアルレー
キ角がネガ（負角）になると共にアキシャルレーキ角が
ポジ（正角）となるように、工具本体の先端外周側に装
着されてなるスローアウェイ式カッタにおいて、スロー
アウェイチップは請求項１乃至５のいずれかに記載のス
ローアウェイチップであることを特徴とする。コーナー
部が先端外周部に位置して切り込み切削するようにスロ
ーアウェイチップをカッタ本体に装着し、コーナー刃の
一端につながる主切刃を外周刃とし、他端につながる副
切刃を正面刃として肩削り加工に用いることができる。
１または複数のスローアウェイチップが、ラジアルレー
キ角がネガ（負角）になると共にアキシャルレーキ角が
ポジ（正角）となるように、工具本体の先端外周側に装
着されてなるスローアウェイ式カッタにおいて、スロー
アウェイチップは請求項１乃至５のいずれかに記載のス
ローアウェイチップであることを特徴とする。コーナー
部が先端外周部に位置して切り込み切削するようにスロ
ーアウェイチップをカッタ本体に装着し、コーナー刃の
一端につながる主切刃を外周刃とし、他端につながる副
切刃を正面刃として肩削り加工に用いることができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図１
乃至図１１により説明するが、上述の従来技術と同様の
部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図１
は実施の形態によるスローアウェイチップの平面図、図
２は側面図、図３は下面図、図４は副切刃をその逃げ面
方向から見た要部側面図、図５はコーナー部の部分平面
図、図６は図５に示すコーナー部の副切刃に交差する方
向のＡ−Ａ線断面図、図７は同じくＢ−Ｂ線断面図、図
８は同じくＣ−Ｃ線断面図、図９は実施の形態によるチ
ップを装着した正面フライスの一部を破断して縦断面で
示す側面図、図１０は図９に示す正面フライスの側面
図、図１１は図９に示す正面フライスの底面図である。
図１乃至図３において、本実施の形態によるスローアウ
ェイチップ１０は略多角形板状、例えば略四角形（図で
は略正方形）板状をなしていて、着座面をなす下面１１
と対向する上面１２とを有している。上面１２の略四辺
をなす稜線の稜辺部には主切刃１３がそれぞれ形成さ
れ、４つのコーナー部１４にはそれぞれ円弧状のコーナ
ー刃１５が設けられている。隣接する二つの稜辺部の各
主切刃１３，１３は互いに略直交している（図１参
照）。
乃至図１１により説明するが、上述の従来技術と同様の
部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図１
は実施の形態によるスローアウェイチップの平面図、図
２は側面図、図３は下面図、図４は副切刃をその逃げ面
方向から見た要部側面図、図５はコーナー部の部分平面
図、図６は図５に示すコーナー部の副切刃に交差する方
向のＡ−Ａ線断面図、図７は同じくＢ−Ｂ線断面図、図
８は同じくＣ−Ｃ線断面図、図９は実施の形態によるチ
ップを装着した正面フライスの一部を破断して縦断面で
示す側面図、図１０は図９に示す正面フライスの側面
図、図１１は図９に示す正面フライスの底面図である。
図１乃至図３において、本実施の形態によるスローアウ
ェイチップ１０は略多角形板状、例えば略四角形（図で
は略正方形）板状をなしていて、着座面をなす下面１１
と対向する上面１２とを有している。上面１２の略四辺
をなす稜線の稜辺部には主切刃１３がそれぞれ形成さ
れ、４つのコーナー部１４にはそれぞれ円弧状のコーナ
ー刃１５が設けられている。隣接する二つの稜辺部の各
主切刃１３，１３は互いに略直交している（図１参
照）。
【００１１】そして、各コーナー部１４においてコーナ
ー刃１５に接続される一方の稜辺部には主切刃１３が配
置され、他方の稜辺部には平面視で略凸曲線状、例えば
大径の半径ｒ（例えばｒ＝２００ｍｍ）をなす略円弧状
の副切刃１６が形成されている。この副切刃１６は同一
稜辺部において接続点ａを以て他の主切刃１３に接続さ
れている。しかもこの同一稜辺部をなす主切刃１３と副
切刃１６は平面視で主切刃１３が副切刃１６よりも上面
１２の中央側に引っ込められて配設されている。次に上
面１２は主切刃１３、副切刃１６、コーナー刃１５を備
えた各稜辺部の内側が稜辺部より下面１１との距離を小
さくするように漸次下面１１側に傾斜する凹曲面状また
は平面状をなすポジのすくい面１２Ａを備え、すくい面
１２Ａの内側中央部には、下面１１まで貫通するチップ
ネジ止め用の挿通穴１８が穿設されている。尚、この中
央部にクランプ部材で押圧固定するためのクランプ面等
を形成してもよい。また、下面１１と上面１２との間の
四周の側面１９は、図２に示すように上面１２から下面
１１に向けてそれぞれ逃げ角の異なる複数段、例えば二
段の逃げ面を構成する。
ー刃１５に接続される一方の稜辺部には主切刃１３が配
置され、他方の稜辺部には平面視で略凸曲線状、例えば
大径の半径ｒ（例えばｒ＝２００ｍｍ）をなす略円弧状
の副切刃１６が形成されている。この副切刃１６は同一
稜辺部において接続点ａを以て他の主切刃１３に接続さ
れている。しかもこの同一稜辺部をなす主切刃１３と副
切刃１６は平面視で主切刃１３が副切刃１６よりも上面
１２の中央側に引っ込められて配設されている。次に上
面１２は主切刃１３、副切刃１６、コーナー刃１５を備
えた各稜辺部の内側が稜辺部より下面１１との距離を小
さくするように漸次下面１１側に傾斜する凹曲面状また
は平面状をなすポジのすくい面１２Ａを備え、すくい面
１２Ａの内側中央部には、下面１１まで貫通するチップ
ネジ止め用の挿通穴１８が穿設されている。尚、この中
央部にクランプ部材で押圧固定するためのクランプ面等
を形成してもよい。また、下面１１と上面１２との間の
四周の側面１９は、図２に示すように上面１２から下面
１１に向けてそれぞれ逃げ角の異なる複数段、例えば二
段の逃げ面を構成する。
【００１２】図４及び図５に示すコーナー部１４におい
て、各コーナー刃１５の領域の側面１９では、コーナー
刃１５と交差し且つコーナー刃１５に沿って延在する一
定幅（例えば１ｍｍ程度）の部分がコーナー刃第１逃げ
面２１とされ、その中央部から隣接する副切刃１６との
接続部に向けて逃げ角θ１が例えばネガ（θ＝０°）か
らポジの角度（例えばθ１＝１５°）に漸次変化するね
じれ逃げ面をなしており、またコーナー刃１５の中央部
から隣りの辺の主切刃１３との接続部に向けてネガの逃
げ角に設定されている。コーナー刃１５は全長に亘って
下面１１から同一距離にあって下面１１と平行に形成さ
れている。コーナー刃第１逃げ面２１の下方領域は、下
面１１から上面１２に向けて外側に傾斜して延びてコー
ナー刃第１逃げ面２１に接続され、逃げ角θ１より大き
いポジの一定逃げ角θ２（例えばθ２＝１５°）を有す
るコーナー刃第二逃げ面２２とされている。コーナー刃
第二逃げ面２２は円筒側面形状に形成されている。
て、各コーナー刃１５の領域の側面１９では、コーナー
刃１５と交差し且つコーナー刃１５に沿って延在する一
定幅（例えば１ｍｍ程度）の部分がコーナー刃第１逃げ
面２１とされ、その中央部から隣接する副切刃１６との
接続部に向けて逃げ角θ１が例えばネガ（θ＝０°）か
らポジの角度（例えばθ１＝１５°）に漸次変化するね
じれ逃げ面をなしており、またコーナー刃１５の中央部
から隣りの辺の主切刃１３との接続部に向けてネガの逃
げ角に設定されている。コーナー刃１５は全長に亘って
下面１１から同一距離にあって下面１１と平行に形成さ
れている。コーナー刃第１逃げ面２１の下方領域は、下
面１１から上面１２に向けて外側に傾斜して延びてコー
ナー刃第１逃げ面２１に接続され、逃げ角θ１より大き
いポジの一定逃げ角θ２（例えばθ２＝１５°）を有す
るコーナー刃第二逃げ面２２とされている。コーナー刃
第二逃げ面２２は円筒側面形状に形成されている。
【００１３】コーナー刃１４に隣接する副切刃１６の領
域の側面１９においては、副切刃１６と交差し且つ各副
切刃１６に沿って延在する小幅の副切刃第一逃げ面２４
が形成され、この副切刃第一逃げ面２４はコーナー刃１
４との接続部から副切刃１６と主切刃１３との接続点ａ
に向けて漸次幅が狭くなるように例えば略三角形状に形
成されている。そのため副切刃１６はコーナー刃１５と
の接続点ｄから主切刃１３との接続点ａに向けて漸次下
面１１との距離が小さくなるように上下方向に傾斜して
おり、主切刃１３との接続点ａ近傍に設けられた屈曲点
ｂで傾斜角が変化している。ここで副切刃１６の接続点
ａ及び屈曲点ｂ間を補助副切刃１６ａとする。この副切
刃第一逃げ面２４は可変の逃げ角θ３を有するポジの逃
げ面とされ、コーナー刃第一逃げ面２１との接続部では
逃げ角θ３はθ１（＝１５°）に等しく、主切刃１３と
の接続点ａに向けて漸次増大して屈曲点ｂで例えば３０
°に至り、屈曲点ｂから接続点ａまでの補助逃げ面２４
ａの領域は同一の逃げ角θ３（＝３０°）を備えたねじ
れ逃げ面に設定されている。尚、副切刃１６及び副切刃
第一逃げ面２４は補助副切刃１６ａ及び補助逃げ面２４
ａを設けなくてもよく、この場合、副切刃１６は屈曲点
ｂの位置で主切刃１３に接続される接続点ａを構成する
ことになる。
域の側面１９においては、副切刃１６と交差し且つ各副
切刃１６に沿って延在する小幅の副切刃第一逃げ面２４
が形成され、この副切刃第一逃げ面２４はコーナー刃１
４との接続部から副切刃１６と主切刃１３との接続点ａ
に向けて漸次幅が狭くなるように例えば略三角形状に形
成されている。そのため副切刃１６はコーナー刃１５と
の接続点ｄから主切刃１３との接続点ａに向けて漸次下
面１１との距離が小さくなるように上下方向に傾斜して
おり、主切刃１３との接続点ａ近傍に設けられた屈曲点
ｂで傾斜角が変化している。ここで副切刃１６の接続点
ａ及び屈曲点ｂ間を補助副切刃１６ａとする。この副切
刃第一逃げ面２４は可変の逃げ角θ３を有するポジの逃
げ面とされ、コーナー刃第一逃げ面２１との接続部では
逃げ角θ３はθ１（＝１５°）に等しく、主切刃１３と
の接続点ａに向けて漸次増大して屈曲点ｂで例えば３０
°に至り、屈曲点ｂから接続点ａまでの補助逃げ面２４
ａの領域は同一の逃げ角θ３（＝３０°）を備えたねじ
れ逃げ面に設定されている。尚、副切刃１６及び副切刃
第一逃げ面２４は補助副切刃１６ａ及び補助逃げ面２４
ａを設けなくてもよく、この場合、副切刃１６は屈曲点
ｂの位置で主切刃１３に接続される接続点ａを構成する
ことになる。
【００１４】図５に示すコーナー部１４の平面図におい
て、例えば副切刃１６とコーナー刃１５との接続部ｄを
通るＡ−Ａ線断面、副切刃１６の中間点ｅを通るＢ−Ｂ
線断面、屈曲点ｂを通るＣ−Ｃ線断面をそれぞれ図６，
図７，図８で示すと、副切刃第一逃げ面２４の逃げ角θ
３は、Ａ−Ａ線断面で逃げ角θ３（＝θ１）＝１５°、
Ｂ−Ｂ線断面で逃げ角θ３＝２２．０５°、Ｃ−Ｃ線断
で逃げ角θ３＝３０．００°となる。この副切刃第一逃
げ面２４がコーナー刃１５側の接続点ｄから接続点ａに
向けて逃げ角θ３を漸次増大させつつその幅を減少させ
ることで、副切刃１６は上述のように上面１２の外側に
突出する大きな半径ｒの略円弧状に形成されることにな
る。副切刃第一逃げ面２４の下方領域は、下面１１から
上面１２に向けて外側に傾斜して延びて、例えば逃げ角
θ３以下のポジの逃げ角θ４（例えば、θ４＝１５°）
が設定された副切刃第二逃げ面２５とされている。副切
刃第二逃げ面２５は副切刃第一逃げ面２４との接続領域
から下面１１に向けて漸次幅広となるように略台形状の
平面に形成されている。
て、例えば副切刃１６とコーナー刃１５との接続部ｄを
通るＡ−Ａ線断面、副切刃１６の中間点ｅを通るＢ−Ｂ
線断面、屈曲点ｂを通るＣ−Ｃ線断面をそれぞれ図６，
図７，図８で示すと、副切刃第一逃げ面２４の逃げ角θ
３は、Ａ−Ａ線断面で逃げ角θ３（＝θ１）＝１５°、
Ｂ−Ｂ線断面で逃げ角θ３＝２２．０５°、Ｃ−Ｃ線断
で逃げ角θ３＝３０．００°となる。この副切刃第一逃
げ面２４がコーナー刃１５側の接続点ｄから接続点ａに
向けて逃げ角θ３を漸次増大させつつその幅を減少させ
ることで、副切刃１６は上述のように上面１２の外側に
突出する大きな半径ｒの略円弧状に形成されることにな
る。副切刃第一逃げ面２４の下方領域は、下面１１から
上面１２に向けて外側に傾斜して延びて、例えば逃げ角
θ３以下のポジの逃げ角θ４（例えば、θ４＝１５°）
が設定された副切刃第二逃げ面２５とされている。副切
刃第二逃げ面２５は副切刃第一逃げ面２４との接続領域
から下面１１に向けて漸次幅広となるように略台形状の
平面に形成されている。
【００１５】次に、主切刃１３の領域の側面１９では、
主切刃１３と交差し且つ主切刃１３に沿って延在してコ
ーナー刃１５との接続部から副切刃１６との接続点ａに
向けて漸次幅が狭くなる略三角形をなす領域が主切刃第
一逃げ面２６とされている。主切刃第一逃げ面２６の逃
げ角θ５はコーナー刃第一逃げ面２１との接続部がネガ
（０°）に設定され、副切刃１６との接続点ａで逃げ角
θ３に設定されており、そのためにこの逃げ角θ５は０
°〜θ３に漸次変化するねじれ逃げ面となっている。主
切刃１３はコーナー刃１５との接続部から副切刃１６と
の接続点ａに向けて下面１１との距離が漸次小さくなる
ように上下方向に傾斜して形成されている。また、主切
刃第一逃げ面２６の下方領域は、下面１１から上面１２
に向けて主切刃第一逃げ面２６との接続領域まで外側に
傾斜して延びる主切刃第二逃げ面２７とされ、その逃げ
角θ６は例えば１２°とされ、主切刃第一逃げ面２６の
逃げ角θ５より大きいが、副切刃第二逃げ面２５の逃げ
角θ４より小さい。主切刃第二逃げ面２７は、主切刃第
一逃げ面２６との接続領域から下面１１に向けて漸次幅
が狭くなる略台形状の平面をなしている。
主切刃１３と交差し且つ主切刃１３に沿って延在してコ
ーナー刃１５との接続部から副切刃１６との接続点ａに
向けて漸次幅が狭くなる略三角形をなす領域が主切刃第
一逃げ面２６とされている。主切刃第一逃げ面２６の逃
げ角θ５はコーナー刃第一逃げ面２１との接続部がネガ
（０°）に設定され、副切刃１６との接続点ａで逃げ角
θ３に設定されており、そのためにこの逃げ角θ５は０
°〜θ３に漸次変化するねじれ逃げ面となっている。主
切刃１３はコーナー刃１５との接続部から副切刃１６と
の接続点ａに向けて下面１１との距離が漸次小さくなる
ように上下方向に傾斜して形成されている。また、主切
刃第一逃げ面２６の下方領域は、下面１１から上面１２
に向けて主切刃第一逃げ面２６との接続領域まで外側に
傾斜して延びる主切刃第二逃げ面２７とされ、その逃げ
角θ６は例えば１２°とされ、主切刃第一逃げ面２６の
逃げ角θ５より大きいが、副切刃第二逃げ面２５の逃げ
角θ４より小さい。主切刃第二逃げ面２７は、主切刃第
一逃げ面２６との接続領域から下面１１に向けて漸次幅
が狭くなる略台形状の平面をなしている。
【００１６】そして主切刃第二逃げ面２７と副切刃第二
逃げ面２５との境界をなす境界線２８は側面１９上を下
面１１に対して傾斜して延びて、副切刃第一逃げ面２４
から補助逃げ面２４ａを仕切るべく屈曲点ｂから下ろし
た垂線ｂ１と交差している。そのため、主切刃第二逃げ
面２７は副切刃第一逃げ面２４の補助逃げ面２４ａの領
域まで延在している。尚、スローアウェイチップ１０は
四つのコーナー部１４即ち四コーナーを備えていて、各
稜辺部にそれぞれ主切刃１３、副切刃１６、コーナー刃
１５が設けられ、それぞれの側面１９には上述の二段の
各逃げ面２１，２２、２４，２５、２６，２７を備えて
いる。そして、各稜辺部の主切刃１３、副切刃１６、コ
ーナー刃１５にはホ−ニング２８が形成されていてもよ
い。
逃げ面２５との境界をなす境界線２８は側面１９上を下
面１１に対して傾斜して延びて、副切刃第一逃げ面２４
から補助逃げ面２４ａを仕切るべく屈曲点ｂから下ろし
た垂線ｂ１と交差している。そのため、主切刃第二逃げ
面２７は副切刃第一逃げ面２４の補助逃げ面２４ａの領
域まで延在している。尚、スローアウェイチップ１０は
四つのコーナー部１４即ち四コーナーを備えていて、各
稜辺部にそれぞれ主切刃１３、副切刃１６、コーナー刃
１５が設けられ、それぞれの側面１９には上述の二段の
各逃げ面２１，２２、２４，２５、２６，２７を備えて
いる。そして、各稜辺部の主切刃１３、副切刃１６、コ
ーナー刃１５にはホ−ニング２８が形成されていてもよ
い。
【００１７】このようなスローアウェイチップ１０が正
面フライス１に装着された状態が、図９乃至図１１に示
されている。このチップ１０は下面１１が着座面として
カッタ本体１ａの取付座３０の底面３０ａに装着された
状態で、図９に示すように、副切刃１６が先端面外側に
正面刃として位置し、コーナー刃１５を挟んで外周先端
側に隣接する稜辺部の主切刃１３がカッタ本体の回転軸
線Ｏと（図上で）略平行に位置する外周刃となる。ま
た、カッタ本体１ａの取付座３０に装着されるスローア
ウェイチップ１０は、取付座３０の隣接する二つの側面
受け３０ｂ，３０ｃに、隣接する二つの側面１９の主切
刃第二逃げ面２７，２７が当接した状態で位置ぎめされ
て、固定されるようになっている。また図１０に示すよ
うにアキシャルレーキ角αがポジで、図１１に示すよう
にラジアルレーキ角βがネガになるよう位置決めされて
いる。
面フライス１に装着された状態が、図９乃至図１１に示
されている。このチップ１０は下面１１が着座面として
カッタ本体１ａの取付座３０の底面３０ａに装着された
状態で、図９に示すように、副切刃１６が先端面外側に
正面刃として位置し、コーナー刃１５を挟んで外周先端
側に隣接する稜辺部の主切刃１３がカッタ本体の回転軸
線Ｏと（図上で）略平行に位置する外周刃となる。ま
た、カッタ本体１ａの取付座３０に装着されるスローア
ウェイチップ１０は、取付座３０の隣接する二つの側面
受け３０ｂ，３０ｃに、隣接する二つの側面１９の主切
刃第二逃げ面２７，２７が当接した状態で位置ぎめされ
て、固定されるようになっている。また図１０に示すよ
うにアキシャルレーキ角αがポジで、図１１に示すよう
にラジアルレーキ角βがネガになるよう位置決めされて
いる。
【００１８】特に、図１０に示すアキシャルレーキ角α
を有するチップ１０において、カッタ１の外周面側に位
置する側面１９に関して、外周刃をなす主切刃１３は被
削材Ｗの直角壁面を形成するべく回転軸線Ｏ方向先端側
に位置し、基端側に切削に関与しない副切刃１６が位置
することになる。しかも、基端側の逃げ面である副切刃
第二逃げ面２５が主切刃第二逃げ面２７よりも逃げ角が
大きいために、切削時にこの側面１９が被削材Ｗの加工
壁面に接触することを回避できる。また主切刃１３が下
面１１に対して傾斜していることでアキシャルレーキ角
αをチップ１０自体の傾斜角より大きく設定でき、切れ
味を向上できる。
を有するチップ１０において、カッタ１の外周面側に位
置する側面１９に関して、外周刃をなす主切刃１３は被
削材Ｗの直角壁面を形成するべく回転軸線Ｏ方向先端側
に位置し、基端側に切削に関与しない副切刃１６が位置
することになる。しかも、基端側の逃げ面である副切刃
第二逃げ面２５が主切刃第二逃げ面２７よりも逃げ角が
大きいために、切削時にこの側面１９が被削材Ｗの加工
壁面に接触することを回避できる。また主切刃１３が下
面１１に対して傾斜していることでアキシャルレーキ角
αをチップ１０自体の傾斜角より大きく設定でき、切れ
味を向上できる。
【００１９】そして、外周刃をなす主切刃１３で被削材
Ｗの直角壁面を形成するべく主たる切削を行いつつカッ
タ本体１ａの回転軸線Ｏに略直交する方向に送ること
で、正面刃をなす副切刃１６で加工面の仕上げ切削を行
う。このとき、スローアウェイチップ１０の取付座３０
への取り付け姿勢が若干角度ズレ等を起こして傾いてい
ても、副切刃１６は大径の円弧状を形成しているために
被削材Ｗの加工面に対する接触領域の形状は実質的にほ
とんど変化せず、良好な仕上げ切削加工ができる。特に
副切刃１６はコーナー刃１５との接続点ｄの逃げ角θ３
がコーナー刃１５の逃げ角θ１と同一であり、コーナー
刃１５から離れるに従って漸次逃げ角θ３が大きくなる
ために食い付き時に接触するコーナー刃１５及びその付
近の副切刃１６の刃物角が大きく欠損を抑制できる。
Ｗの直角壁面を形成するべく主たる切削を行いつつカッ
タ本体１ａの回転軸線Ｏに略直交する方向に送ること
で、正面刃をなす副切刃１６で加工面の仕上げ切削を行
う。このとき、スローアウェイチップ１０の取付座３０
への取り付け姿勢が若干角度ズレ等を起こして傾いてい
ても、副切刃１６は大径の円弧状を形成しているために
被削材Ｗの加工面に対する接触領域の形状は実質的にほ
とんど変化せず、良好な仕上げ切削加工ができる。特に
副切刃１６はコーナー刃１５との接続点ｄの逃げ角θ３
がコーナー刃１５の逃げ角θ１と同一であり、コーナー
刃１５から離れるに従って漸次逃げ角θ３が大きくなる
ために食い付き時に接触するコーナー刃１５及びその付
近の副切刃１６の刃物角が大きく欠損を抑制できる。
【００２０】以上のように本実施の形態によれば、副切
刃１６を略円弧状に突出形成したから、スローアウェイ
チップ１０のカッタ本体１ａの取付座３０に対する取り
付け姿勢が多少ずれても被削材Ｗの加工面に対する副切
刃１６の仕上げ加工を良好に行うことができて仕上げ面
粗さが良好である。しかも副切刃１６は下面１１と非平
行をなしていて主切刃１３との接続点ａからコーナー刃
１５との接続点ｄまで漸次下面１１との距離が増大する
ように略円弧状に昇り傾斜して下面１１と平行なコーナ
ー刃１５に滑らかに接続されているから、切り込み時や
食い付き時等の切削加工時にコーナー部１４の各切刃１
５，１６にかかる衝撃を抑制でき欠損を抑えることがで
きる。しかもコーナー部１４では、コーナー刃１５の中
央から副切刃１６の接続点ａにかけて逃げ角θ１〜θ３
即ちネガ（０°）〜１５°〜３０°と漸次ポジ側に滑ら
かに変化するために、最も衝撃の大きいコーナー刃１５
の中央での刃先強度が高く耐欠損性が高い。また同一稜
辺部で副切刃１６を主切刃１３に対して突出するように
形成したために仕上げ切削する副切刃１６に隣接する主
切刃１３が加工面に接触することがなく、この点でも仕
上げ面粗さが良好である。
刃１６を略円弧状に突出形成したから、スローアウェイ
チップ１０のカッタ本体１ａの取付座３０に対する取り
付け姿勢が多少ずれても被削材Ｗの加工面に対する副切
刃１６の仕上げ加工を良好に行うことができて仕上げ面
粗さが良好である。しかも副切刃１６は下面１１と非平
行をなしていて主切刃１３との接続点ａからコーナー刃
１５との接続点ｄまで漸次下面１１との距離が増大する
ように略円弧状に昇り傾斜して下面１１と平行なコーナ
ー刃１５に滑らかに接続されているから、切り込み時や
食い付き時等の切削加工時にコーナー部１４の各切刃１
５，１６にかかる衝撃を抑制でき欠損を抑えることがで
きる。しかもコーナー部１４では、コーナー刃１５の中
央から副切刃１６の接続点ａにかけて逃げ角θ１〜θ３
即ちネガ（０°）〜１５°〜３０°と漸次ポジ側に滑ら
かに変化するために、最も衝撃の大きいコーナー刃１５
の中央での刃先強度が高く耐欠損性が高い。また同一稜
辺部で副切刃１６を主切刃１３に対して突出するように
形成したために仕上げ切削する副切刃１６に隣接する主
切刃１３が加工面に接触することがなく、この点でも仕
上げ面粗さが良好である。
【００２１】尚、主切刃１３、副切刃１５、コーナー刃
１４の各逃げ面は、それぞれ二段で形成するようにした
が、この構成に限定されることなく、３段以上の構成、
或いは各第二逃げ面２２，２５，２７以降を曲面形状の
構成としてもよい。また、すくい面１２Ａは、凹曲面や
平面である必要はなく適宜形状に形成でき、例えばブレ
ーカ等が設けられていてもよい。また本発明によるスロ
ーアウェイチップ１０は略四角形板状等に限定されるこ
となくコーナー部１４を有する各種多角形形状等のチッ
プを採用できる。また本発明によるスローアウェイチッ
プ１０を装着するカッタは正面フライス１に限定される
ことなくエンドミルなど各種の転削工具等に適用でき
る。
１４の各逃げ面は、それぞれ二段で形成するようにした
が、この構成に限定されることなく、３段以上の構成、
或いは各第二逃げ面２２，２５，２７以降を曲面形状の
構成としてもよい。また、すくい面１２Ａは、凹曲面や
平面である必要はなく適宜形状に形成でき、例えばブレ
ーカ等が設けられていてもよい。また本発明によるスロ
ーアウェイチップ１０は略四角形板状等に限定されるこ
となくコーナー部１４を有する各種多角形形状等のチッ
プを採用できる。また本発明によるスローアウェイチッ
プ１０を装着するカッタは正面フライス１に限定される
ことなくエンドミルなど各種の転削工具等に適用でき
る。
【００２２】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスローアウ
ェイチップは、副切刃が平面視で凸曲線状に形成されて
いるから、副切刃で仕上げ切削等する際にカッタに対す
るスローアウェイチップの装着角度等が多少ずれても被
削材の加工面には凸曲線状の副切刃が接触して切削加工
するために副切刃の切削領域の形状にほとんど変化がな
く良好な加工が行える。
ェイチップは、副切刃が平面視で凸曲線状に形成されて
いるから、副切刃で仕上げ切削等する際にカッタに対す
るスローアウェイチップの装着角度等が多少ずれても被
削材の加工面には凸曲線状の副切刃が接触して切削加工
するために副切刃の切削領域の形状にほとんど変化がな
く良好な加工が行える。
【００２３】また側面において、副切刃につながる副切
刃第一逃げ面はコーナー刃との接続部から副切刃の他端
に向けて漸次逃げ角が増大するねじれ逃げ面とされてい
るから、切り込み切削を行うコーナー刃に近い領域の方
が逃げ角が小さいために刃物角が大きく耐欠損性が高
い。また副切刃はコーナー刃との接続部から他端に向け
て着座面との距離が漸次減少するように傾斜しているか
ら、切り込み時にコーナー刃から副切刃に向けて漸次被
削材に接触することになるために衝撃が小さく耐欠損性
が高い。
刃第一逃げ面はコーナー刃との接続部から副切刃の他端
に向けて漸次逃げ角が増大するねじれ逃げ面とされてい
るから、切り込み切削を行うコーナー刃に近い領域の方
が逃げ角が小さいために刃物角が大きく耐欠損性が高
い。また副切刃はコーナー刃との接続部から他端に向け
て着座面との距離が漸次減少するように傾斜しているか
ら、切り込み時にコーナー刃から副切刃に向けて漸次被
削材に接触することになるために衝撃が小さく耐欠損性
が高い。
【００２４】またコーナー刃につながるコーナー刃第一
逃げ面の中央部から副切刃第一逃げ面にかけて逃げ角が
漸次増大するようにねじれ逃げ面とされているから、コ
ーナー刃の中央部寄りの刃物角が大きくなり耐欠損性が
高い。また副切刃の他端に他の主切刃が接続されてお
り、平面視で副切刃は主切刃より上面外側に突出してい
るから、副切刃で仕上げ切削する際に他の主切刃は加工
面に接触することがなく仕上げ面粗さを悪化させない。
逃げ面の中央部から副切刃第一逃げ面にかけて逃げ角が
漸次増大するようにねじれ逃げ面とされているから、コ
ーナー刃の中央部寄りの刃物角が大きくなり耐欠損性が
高い。また副切刃の他端に他の主切刃が接続されてお
り、平面視で副切刃は主切刃より上面外側に突出してい
るから、副切刃で仕上げ切削する際に他の主切刃は加工
面に接触することがなく仕上げ面粗さを悪化させない。
【００２５】本発明に係るスローアウェイ式カッタは、
スローアウェイチップが請求項１乃至５のいずれかに記
載のスローアウェイチップであるから、コーナー部が先
端外周部に位置するようにカッタ本体にスローアウェイ
チップを装着し、コーナー刃の一端につながる主切刃を
外周刃とし他端につながる副切刃を正面刃として肩削り
加工に用いることができる。
スローアウェイチップが請求項１乃至５のいずれかに記
載のスローアウェイチップであるから、コーナー部が先
端外周部に位置するようにカッタ本体にスローアウェイ
チップを装着し、コーナー刃の一端につながる主切刃を
外周刃とし他端につながる副切刃を正面刃として肩削り
加工に用いることができる。
【図１】 本発明の実施の形態によるスローアウェイチ
ップの平面図である。
ップの平面図である。
【図２】 図１に示すスローアウェイチップの側面図で
ある。
ある。
【図３】 図１に示すスローアウェイチップの下面図で
ある。
ある。
【図４】 実施の形態によるスローアウェイチップのコ
ーナー部の斜視図である。
ーナー部の斜視図である。
【図５】 コーナー部の平面図である。
【図６】 図５に示すコーナー部のＡ−Ａ線縦断面図で
ある。
ある。
【図７】 図５に示すコーナー部のＢ−Ｂ線縦断面図で
ある。
ある。
【図８】 図５に示すコーナー部のＣ−Ｃ線縦断面図で
ある。
ある。
【図９】 実施の形態によるスローアウェイチップを装
着した正面フライスを一部破断状態で示す側面図であ
る。
着した正面フライスを一部破断状態で示す側面図であ
る。
【図１０】 実施の形態によるスローアウェイチップを
装着した正面フライスの側面図である。
装着した正面フライスの側面図である。
【図１１】 実施の形態によるスローアウェイチップを
装着した正面フライスの底面図である。
装着した正面フライスの底面図である。
【図１２】 従来のスローアウェイチップの斜視図であ
る。
る。
【図１３】 図１２に示すスローアウェイチップを装着
した正面フライスで肩削りを行う状態を示す説明図であ
る。
した正面フライスで肩削りを行う状態を示す説明図であ
る。
１ 正面フライス １０ スローアウェイチップ １３ 主切刃 １４ コーナー部 １５ コーナー刃 １６ 副切刃 ２４ 副切刃第一逃げ面 ２５ 副切刃第二逃げ面
フロントページの続き (72)発明者 林崎 弘章 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Ｆターム(参考） 3C022 HH01 HH04 HH12 HH13 KK12 KK23 KK25 LL01 LL02 MM01 MM12 MM13
Claims (6)
- 【請求項１】 着座面と対向する上面の稜線部が切刃を
なしており、稜線部のコーナー部に設けられたコーナー
刃を挟んで一方に主切刃が設けられ他方に副切刃が設け
られていると共に、上面がすくい面とされ着座面から上
面に向けた側面が逃げ面とされているスローアウェイチ
ップにおいて、 前記副切刃が平面視で凸曲線状に形成されていることを
特徴とするスローアウェイチップ。 - 【請求項２】 前記側面において、副切刃につながる副
切刃第一逃げ面は前記コーナー刃との接続部から副切刃
の他端に向けて漸次逃げ角が増大するねじれ逃げ面とさ
れていることを特徴とする請求項１に記載のスローアウ
ェイチップ。 - 【請求項３】 前記副切刃はコーナー刃との接続部から
他端に向けて着座面との距離が漸次減少するように傾斜
していることを特徴とする請求項１または２記載のスロ
ーアウェイチップ。 - 【請求項４】 前記コーナー刃につながるコーナー刃第
一逃げ面の中央部から副切刃第一逃げ面にかけて逃げ角
が漸次増大するようにねじれ逃げ面とされていることを
特徴とする請求項１乃至３のいずれか記載のスローアウ
ェイチップ。 - 【請求項５】 前記副切刃の他端に他の主切刃が接続さ
れており、平面視で前記副切刃は他の主切刃より外側に
突出していることを特徴とする請求項１乃至４のいずれ
か記載のスローアウェイチップ。 - 【請求項６】１または複数のスローアウェイチップが、
ラジアルレーキ角がネガになると共にアキシャルレーキ
角がポジとなるように、工具本体の先端外周側に装着さ
れてなるスローアウェイ式カッタにおいて、前記スロー
アウェイチップは請求項１乃至５のいずれかに記載のス
ローアウェイチップであることを特徴とするスローアウ
ェイ式カッタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11188268A JP2001009628A (ja) | 1999-07-01 | 1999-07-01 | スローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11188268A JP2001009628A (ja) | 1999-07-01 | 1999-07-01 | スローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001009628A true JP2001009628A (ja) | 2001-01-16 |
Family
ID=16220709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11188268A Withdrawn JP2001009628A (ja) | 1999-07-01 | 1999-07-01 | スローアウェイチップ及びスローアウェイ式カッタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001009628A (ja) |
Cited By (11)
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1999
- 1999-07-01 JP JP11188268A patent/JP2001009628A/ja not_active Withdrawn
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