JP2000517192A - Dnaへの特徴付け - Google Patents

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Abstract

(57)【要約】 (a)各cDNA、またはそれらから単離された断片から、各々が、予め決められた長さの未知の配列をもつ粘着末端を含む第一と第二の部分断片でありかつ、第一の断片が該末尾をもつものを作製することを目的として、一つ以上のcDNAまたはそれらから単離された断片の集団であり、そのうちそれぞれが、mRNAの3’ポリ-A側末端に相補的な鎖及び末尾部分をもつものである集団を含むサンプルを、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼによって、末尾に隣接する基準部位からの既知の置換を行なう第一のサンプリング部位で切断すること、(b)第一の部分断片または第二の部分断片を、それらの粘着末端配列によって部分集団に分類し、また、各部分集団の粘着末端配列を第一の粘着末端として記録すること、(c)各部分断片から、予め決められた長さの未知の配列をもつ第二の粘着末端を含む、さらに別の部分断片を作製するために、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼと同じか、または別の第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼによって、第一のサンプリング部位から既知の置換を行なう第二のサンプリング部位で各部分集団中の部分断片を切断すること、および、(d)各第二の粘着末端の配列を決定することを含む、cDNAを特徴付けるための方法において、各部分断片の有する第一と第二の粘着末端配列が集合したものの長さが6個から10個であり、また、基準部位及び第一と第二の粘着末端の配列及び相対的位置が、そのcDNAまたはその各cDNAを特徴付けている方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 DNAへの特徴付け 発明の属する技術分野 本発明は、例えば、DNAの集団から、DNAを同定するために、DNA、特にcDNAを 特徴付けるための方法に関する。本発明は、また、このDNAを測定するための方 法に関係する。 従来の技術 複合的な核酸集団の解析は、分子生物学の多くの分野において共通する問題で あるが、遺伝子発現のパターンの解析においてもっとも問題である。我々が、イ ンビボでの遺伝子発現パターンを理解し始めることが可能になるよう、全mRNA集 団、またはそれらに相当するcDNA集団の同時解析を可能にするためのさまざまな 方法が開発されてきた。 「サブトラクティブクロ−ニング」法(Leeら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 8 8,2825-2829)によって、2つの関連する細胞型の間で異なって発現されるmRNA 、というよりもむしろ、それらに相当するcDNAの同定が可能になる。一つの細胞 型に由来するライブラリーからのcDNAを、関連するが別の細胞型に由来する大過 剰量のmRNAとハイブリダイズさせることによって、2つの関連する細胞型に共通 なcDNAを選択的に除去することができる。第一の型からのcDNAに相補的な、第二 の細胞型のmRNAは、二本鎖を形成する。このような二本鎖ハイブリッドを分解し て除去し、それによって、第一の細胞型にユニークな残ったcDNA集団を豊富にさ せる、さまざまな酵素が存在する。この方法によって、関連する細胞型の間での 遺伝子発現の違いに関する、高度に特異的な比較情報を引き出すことが可能にな り、稀少なcDNAの単離において、まずまずの成功をもたらしてきた。 「デイファレンシャルディスプレイ」法(LaingとPardee、Science,257,967-9 71,1992)は、mRNA集団の特異的な部分集団を選択的に増幅するためのPCRプラ イマーを用いてmRNAを分類する。一方の鎖を増幅するための 汎用のポリ-Tプライマーと、より特異性の大きな逆鎖を増幅するための、おそら く10塩基かそこらの特異的プライマーとによつて、mRNA集団をプライマー増幅す る。このようにして、第二のプライマー配列をもつmRNAのみが増幅されるが、第 二のプライマーが長くなるほど、増幅される全cDNA集団の割合が少なくなるか、 その長さをもつ、用いられた所定の配列である全cDNA集団の割合が少なくなる。 そして、スクリーニング、または配列決定するために、この結果増幅された部分 集団をクローニングすることができ、または、単に、断片を配列決定用ゲル上で 分離することができる。例えば、サブトラクティブクローニングに較べると、こ の種のスキームでは、コピー数の少ないmRNAが失われる可能性が低く、おそらく 、より再現性が高い。この方法は、サブトラクティブクローニングよりもより一 般的ではあるが、時間のかかる解析が必要となる。 「分子インデクシング」法(PCT/GB93/01452)では、切断断片を分類するため に、II型制限酵素(エンドヌクレアーゼ)による核酸の切断によって作製された 、一義的でない(ambiguous)粘着末端にハイブリダイズするアダプター分子の 集団が用いられる。特異的に作製されたアダプターを用いて、ディファレンシャ ルディスプレイと同じようにして、特異的な断片の部分集合を特異的に固定、増 幅、またはクローン化することができる。しかし、よリ高度の調節を行ない、か つ時間を消費する分析の手間が必要である。 Katoの方法(Nucleic Acid Research 12,3685-3690,1995)は、上記の分子 インデクシング法の具体化したものであり、cDNAの末端断片を部分集団に分類し た後、cDNA断片の特異的な部分集合を選択的に増幅することによって、cDNA集団 の解析を行なっている。分類は、II型制限酵素とアダプターを用いて行われる。 このアダプターには、ディファレンシャルディスプレイの場合とおなじように、 汎用のポリ-Tプライマーと一緒になって、cDNAの末端断片の選択的な増幅を可能 にするプライマー部位も含まれている。これは、おそらく、より優れた分類がも たらされるという点で、ディファレンシャルディスプレイよりも正確であろう。 すなわち、一つの部分集合には、およそ100のcDNAしか存在せず、また、分類を 、試行錯誤によって選択されたプラ イマーを用いるよりも、特異的な配列の特徴と関連づけることができる。 「遺伝子発現の連続的解析」法(SAGE法、Science 270,484-487,1995)によ って、一定の細胞型において発現されるmRNAの、またはむしろ、それらに相当す るcDNAの同定が可能になる。また、この方法によって、これらのcDNAのレベルに 関する定量的な情報もわかる。この方法には、アダプターとII型制限酵素を用い て、集団中の各cDNAから「タグ」を単離することが含まれた。タグとは、集団中 で、そのcDNAを特異的に同定するのに充分な、固定した数のヌクレオチドをもつ cDNA配列のサンプルである。次に、タグをまとめてライゲーションし、配列決定 した。この方法によって、遺伝子発現についての定量的なデータがもたらされ、 容易に、新規のcDNAが同定される。しかし、この方法は、非常に大量の配列決定 が必要であるという点で、極めて時間のかかる方法である。 上記の方法はすべて、比較的手間がかかり、従来からのゲル法による配列決定 に依存している。その上、これらの方法は、PCR増幅を必要とするが、これは人 為的な産物を生じやすい。 ハイブリダイゼーション用グリッド、チップ、およびアレイを含む方法は、配 列決定のためのゲル法が避けられ、定量的であるという点に利点がある。これら の方法は、全面的に、溶液中で実施することができるため、容易に自動化される 。これらの方法には2つの形態がある。第一の形態は、標的核酸を、標的核酸の 末端配列に相補的なオリゴヌクレオチドアレイに固定することを含む。固定した 後、これらの断片の部分配列を、例えば、II型制限酵素とアダプターを用いた一 塩基法によって決定する。この特殊な方法は、PCT/US95/12678において、Brenne rによって述べられている。 第二の形態は、N塩基対の長さのオリゴヌクレオチドのアレイを含む。このア レイは、グリッド上の特異的な点に、4N個の考えられるすべてのオリゴヌクレオ チドを載せている。核酸は、一本鎖として、このアレイにハイブリダイズずる。 ハイブリダイゼーションの検出は、核酸を蛍光標識し、グリッド上のどこから蛍 光が発生するかを判定して行われ、それによって、その核酸が結合したオリゴヌ クレオチドが決定される。蛍光標識によって、どのく らいの量の核酸が所定のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたかについての 定量的情報も分かる。各核酸の相対的な量に関する、この情報と知識で、ハイブ リダイズする集団の配列と量を再構成するのには充分なはずである。多くの諭文 において、Lehrachは、この方法を提唱しており、Nucleic Acid Research 22,34 23には、最近の議論が含まれている。この方法の欠点は、大量のオリゴヌクレオ チドアレイを構築するのに、極めて高い技術が必要であることと、高価であるこ とである。 発明が解決しようとする課題 本発明は、cDNAを特徴付けるための方法において、 (a)各cDNA、またはそれらから単離された断片から、各々が、予め決められた 長さの未知の配列をもつ粘着末端を含む第一と第二の部分断片でありかつ、第一 の断片が該末尾をもつものを作製することを目的として、一つ以上のcDNAまたは それらから単離された断片の集団であり、そのうちそれぞれが、mRNAの3'ポリ- A側末端に相補的な鎖及び末尾部分をもつものである集団を含むサンプルを、第 一のサンプリング用エンドヌクレアーゼによって、末尾に隣接する基準部位から の既知の置換を行なう第一のサンプリング部位で切断すること、 (b)第一の部分断片または第二の部分断片を、それらの粘着末端配列によって 部分集団に分類し、また、各部分集団の粘着末端配列を第一の粘着末端として記 録すること、 (c)各部分断片から、予め決められた長さの未知の配列をもつ第二の粘着末端 を含む、さらに別の部分断片を作製するために、第一のサンプリング用エンドヌ クレアーゼと同じか、または別の第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼによ って、第一のサンプリング部位から既知の置換を行なう第二のサンプリング部位 で各部分集団中の部分断片を切断すること、および、 (d)各第二の粘着末端の配列を決定することを含む、cDNAを特徴付けるための 方法において、各部分断片の有する第一と第二の粘着末端配列が集合したものの 長さが6個から10個であり、また、基準部位及び第一と第二の粘着末端の配列及 び相対的位置が、そのcDNAまたはその各cDNAを特徴付けてい る方法を提供する。選択的には、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼで切 断されたサンプルは、一つ以上のcDNAの集団を含むサンプルを、制限酵素で切断 し、その制限部位が、基準部位である断片を単離して作製されたcDNAの単離され た断片を含む。 本発明には、さまざまな方法で作製されたcDNA集団が、部分集団ないし部分集 合に分類されるようにする方法が含まれる。また、この方法によって、部分集合 の中の個別の分子の同定が可能になり、これらの分子の数量を判定することが可 能になる。より特異的には、本発明によって、特異的な細胞型に由来するcDNA集 団を解析して、その細胞に関する遺伝子発現のプロファイルを作成することが可 能になる。このプロファイルは、どのcDNAが存在し、それぞれがどのくらい存在 するのかを明らかにするであろう。そして、このことから、おそらく、インビボ での発現レベルを直接的に判定することができるハウスキーピング遺伝子の発現 に対して、cDNAの数量を対応させることによって、細胞中に存在するmRNAの最初 の量を判定することが可能なはずである。 ユニークなcDNAの存在を同定するためには、全cDNAの配列を決定する必要はな く、すべてのcDNA、仮に、例えば、ヒトゲノム中の約80000の全cDNA集団を個別 に同定するためには、数塩基対からなる短い「シグネチャー(署名)」だけで充 分である。また、もし、この数年間で、ヒトの全ゲノムの配列が決定されたら、 この方法によって得られた、このようなシグネチャーを用いて、配列データベー スから、本来のcDNAの全配列を得ることが可能になるはずである。既存の不完全 なデータベースによれば、データベースから配列が返ってこないようなシグネチ ャーは、新規のものであり、この方法によって、全長の配列決定のために単離さ れやすくなる。もし、あるシグネチャーが、1個以上の配列を返してきたときに は、この方法によって、目的とする配列から、特異的に、さらに配列データを得 ることによって、返ってきた配列を容易に分析することができる。これが、SAGE などの別の方法よりも、本方法を有利なものとしている特徴である。 Velculescuらは、Science 270,484-487(1995)で、特定の基準点である 、「アンカー酵素」切断部位から開始する、考えられるすべての9塩基の配列に よって、GenBank配列データベースの公開バージョン87の中のヒトの配列を調べ た。その結果、9塩基の配列によって、95.5%のタグが、ただ一つの転写産物、 または高度に保存された(少なくとも250bpの長さにわたって、>95%の配列が一 致する)転写産物ファミリーに対応することが示された。タグの塩基対の数を11 塩基対まで増加させて、データベースの調査に用いると、データベースから返っ てくる配列が一つよりも多くなるタグの数は、6%しか減らなかった。 統計的には、同じシグネチャーをもつ2つの配列が同一の配列である確率は、 ベイズの定理: P(同一配列|同じシグネチャー) =P(同じシグネチャー|同一配列×P(同一配列)) (1) P(同じシグネチャー) ここで、「|」は、「だとすると」ということを意味し、また、同様に: P(非同一配列|同じシグネチャー) =P(同じシグネチャー|非一配列)×(P(非同一配列)) (2) P(同じシグネチャー) (1)を(2)で割ると、 同一である事後確率 =P(同じシグネチャー|同一配列)×同一である事前確率 P(同じシグネチャー|非同一配列) =4N×同一である事前確率 を用いて計算することができる。 ここで、Nは、シグネチャーの塩基数である。明らかに、4Nは、Nによって、非 常に速く増大する。同一である事前確率は、2つの任意の配列が同一である既知 の確率である。重複のない配列データベースにおいては、これは実質的にゼロで ある。このため、本発明者らは、ヒトの配列データベースを検索するのに用いる ことのできる、4N個のシグネチャーをもっていることになる。この解析は、塩基 の出現確率が同じで、空間的な相関がないことを仮定しているが、これは、明ら かに実際の配列には当てはまらない。塩基などに空間的な相関性があるとすると 、もっと多数のシグネチャーが必要になろうが、Velculescuらによる解析が、こ れは、そのようなものではないと示唆しているように、シグネチャーを長くして も、配列の解析度がよりよくなるわけでなく、上記で明らかにされているように 、ヒトのゲノムは、おそらく、その多くが密接に関連している、80000の桁数の 配列を含んでいるため、9塩基対で充分である。シグネチャーを8塩基対とする と、65536個の別々のシグネチャーが得られる。実験をするため、すなわち組織 サンプルを解析するためには、平均的な細胞の中にあると予想されている異なる cDNAは推定15000個なので、これで充分であるが、かなりの数のシグネチャーが 、1配列よりも多い配列を返してくるかもしれない。これらは、下で検討するよ うに、さらに別の解析によって、解析できる可能性があろう。 このように、少なくとも、ヒトのcDNAについては、各部分断片の第一と第二の 粘着末端配列の集合したものの長さは、好ましくは8であり、便宜的には、各粘 着末端の長さは4である。 ヒト以外の生物種からのcDNAも、本発明の方法によって、容易に解析すること ができる。第一と第二の有する粘着末端配列の集合したものの長さは、下で検討 されている手順同様の最適化手順によって、特定の生物種に期待されるcDNA集団 のサイズに合わせて調整することができる。シグネチャーのサイズは、解析すべ きゲノムのサイズに応じて変化させることができる。プラスミドや、小さなバク テリアやウイルスのゲノムから作製した制限酵素断片など、より一般的な核酸集 団を解析することもできる。この他、同じようにして作製した集団も、同様に解 析することができよう。 制限酵素を用いて、cDNAから断片を作出するときには、第一のサンプリング用 エンドヌクレアーゼが第一の認識部位に結合して、制限酵素の認識部位からの予 め定められた置換部位である、第一のサンプリング部位で切断することが好まし い。第一の認識部位は、単離された断片の制限部位にハイブリダイズされるか、 ライゲーションされるアダプターオリゴヌクレオチドの中に具備されていること が望ましい。このときには、断片が、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼ に対する認識部位を含んでいる必要はない。好ましくは、4塩基対の結合部位を 認識する類の厳密度の低い制限酵素(例えば、4塩基対の粘着末端を残してCATG で切断するNlaIII)を用いて、cDNA断片を作製する。もし、非常に長い結合部位 を認識しなければならないとすると、特定のcDNAの中に、認識可能な結合部位が 存在しない可能性が非常に高い。 制限酵素を用いる代わりとしては、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼ が、基準部位に結合して、基準部位から、予め定められた置換{部位で}ある、 第一のサンプリング部位で切断する方法もあろう。どちらの例においても、基準 部位が、各「シグネチャー」を確立するのに必要な情報を与えるために、この部 位を用いることが必要である。 このステップの重要性は、cDNAの集団の解析においては顕著なはずである。固 定したcDNAを「基準酵素」(すなわち、制限酵素または第一のサンプリング用エ ンドヌクレアーゼ)によって切断すると、cDNAのもっとも3'側にある基準部位 までに終結することが分かっている断片が残る。データベースを検索するという 目的を念頭に置くと、これは、3'末端に最も近い制限部位から始めることによ って、検索を大いに軽減することになる(図8参照)。また、これによって、い うなれば2つのクアドラット(quadrat)からなる8塩基対のシグネチャーと基 準部位との間には明確な間隔があるという、「シグネチャー」の位置に関する付 加的な空間情報も得られる。特定された制限部位に対して一定の空間関係をもつ 、8塩基対のシグネチャーが存在する確率は、cDNA全体、またはゲノム全体の任 意の位置に所定の8塩基対の配列が出現する確率よりも低い。このようにして、 8塩基対のシグネチャーの決定力 は、あらゆるcDNA、または大半のcDNAを一つずつ同定するのに充分なものとなる ように強化される。 サンプリング用エンドヌクレアーゼ認識部位をもつアダプターを付加する前に は、サンプリング用エンドヌクレアーゼ認識部位が、cDNA断片に存在していない ことを確認することも重要である。この問題を回避するために、制限酵素を用い る前に、サンプリング用エンドヌクレアーゼで、cDNAを事前処理するか、または 、そのために、サンプリング用エンドヌクレアーゼと制限酵素とを同じ酵素にす ることができる。これによって、一義的でない粘着末端をもつ断片が作製される 。異なった「基準酵素」が用いられるとすると、それは、より切断頻度を高くす るために選ばれたのであろうから、「基準酵素」による、その後の切断によって 、これらの粘着末端の大部分が除去されることになる。その残りについては、分 類過程において配慮が必要となろう。このことは、実際上、2つの「基準酵素」 があることを意味するため、その後、両方の可能な基準配列を検索することによ って、データベースの検索を行なうときには、このことを考慮しなければならな い。さまざまな8塩基の配列の各領域ついて、より多くの配列を返して来るかも しれないため、2つの「基準酵素」を使用することは避けた方がよいであろう。 または、好ましくは、サンプリング用エンドヌクレアーゼが、cDNAの中にある 認識部位でなく、アダプターの中の認識部位のみに結合することを確実ならしめ るために、5-メチルシトシンを用いてcDNAを合成し、通常のシトシンヌクレオチ ドによって合成されたアダプターを用いることができる。メチル化感受性のサン プリング用エンドヌクレアーゼを用いさえすれば、このサンプリング用エンドヌ クレアーゼは、アダプター中の認識配列があるところにのみ結合する。 好ましくは、第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼは、第二の認識部位に 結合し、第一のサンプリング部位から除去されると予め定められた、第二のサン プリング部位で切断する。このようにして、第一と第二のサンプリング部位から (第一と第二の粘着末端配列の形態にある)情報が得られ、また、さらに、それ らの部位が互いから、また、基準部位から除去されること が分かる。好ましくは、第一と第二の各サンプリング用エンドヌクレアーゼには 、同一か、または、互いに異なったII型エンドヌクレアーゼが含まれる。第二の 認識部位は、第一の粘着末端にハイブリダイズまたはライゲーションする第二の アダプターオリゴヌクレオチドの中に具備されていてもよい。 余計な配列決定に依存しなくてもよいように、本発明の方法によりもたらされ る配列データは最小限である。最小限の配列情報を得るためには、従来のゲル法 は必要とされない。すべての処理が溶液中で行われるため、含まれるステップを 、液体処理を行なうロボットによって行なうことができるであろう。このため、 この方法は、高度に自動化することができる。そして、細胞中のcDNA集団全体に ついて並行して、自動システム中で配列データを得ることができる。 混合核酸集団 ↓ 分子を部分集団に分類する ↓ 配列をサンプリングするか、さもなければ、部分集団中の分子を同時に特 徴づける この方法は、集団中の各cDNAに対するシグネチャーを作製するために、上記の サンプリング手順を用いて、余計な配列決定を回避する。これらのシグネチャー の好ましい形は、 基準...スペース...サンプル 1...スペース...サンプル 2... 未知のスペース...ポリ-Aテール この種のシグネチャーは、好ましくは、固定されたcDNA集団から得られる であろうし、明らかに、配列中のどこからもシグネチャーを得ることができよう が、利用できる配列データが最小である場合には、それは、比較すべき各配列中 の同一の画定された基準点から得られたものでなければならない。このcDNA集団 は、好ましくは、例えば、固相基質を用いて、3'末端に太字で示したポリAテー ルを用いて固定されている。太字で示された、シグネチャーの最初の4塩基対は 、厳密度の低い、通常のII型制限酵素から得られた基準部位に一致するため、既 知である。細胞中のあらゆるcDNAに関するユニークなシグネチャー情報を作成す るために、この4塩基対を用いて、まず、サンプルが取られる基準点を作出する よう、cDNA集団を断片化してもよい。sの次の太字の4塩基対は、既知の塩基数 で与えられているが、集団中の各cDNAについて同数であり、好ましくは、II型制 限酵素である「第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼ」による「基準部位」 に由来している。これらの4塩基対は未知であるが、明らかに、256通りの可能 性しかない。これらは、分類処理法について下述しているように、考えられる配 列の一つに相補的なオリゴヌクレオチドで、ビーズを用いて、考えられる4塩基 対の配列のそれぞれに一致する部分集団を引き出すことによって決定される。次 の太字の4塩基対は、おそらく同じII型の「サンプリング用エンドヌクレアーゼ 」によって第一にサンプリングされた配列から、集団中のすべてのcDNAについて 同一である、既知の距離のところに再び作出され、下で説明されるように、「ア ダプターサイクル」によって決定されるかもしれない。このように、全てのcDNA に関して、本発明者らは、同じ部位の中では、ポリAテールの前の最後の部位で あり、既知の長さのcDNA配列のサンプルから既知の距離で隔てられている既知の 制限部位を得ている。次に、このサンプルは、次のサンプルと既知の塩基数隔て られており、第二のサンプルの長さが、再び画定される。 現在利用可能な酵素によって判定したところ、サンプルの長さは、5塩基対ま でとすることができる。サンプル間の間隔、または、第一のサンプルと基準部位 との間の間隔は、20塩基対までとすることができるが、それが分かっていなけれ ばならないということ以外には、実際の距離は問題ではない。 制限酵素が切断する配列は、II型制限酵素によって認識される配列である限り 、どのような長さでもよいが、実用的にいえば、その酵素がすべてのcDNAを確実 に切断し、残るcDNAの末端断片が、その後、サンプリング用エンドヌクレアーゼ でサンプリングするのに相応しい長さのものでなければならない。 核酸集団に制限酵素による切断を行なうと、明らかに、核酸の断片の両末端に は、ほとんどの場合には、それぞれの末端が異なる粘着末端ができる。これが、 この分類処理に問題を惹き起こす。 ポリAテールの存在によって、mRNAのUTRの3'末端が特徴づけられるため、本 発明の目的にとっては、mRNAを使用することで、この問題は回避される。これを 用いて、存在する各mRNAの一方の末端を、基質の表面に付着した、相補的なポリ Tオリゴヌクレオチドによって、基質に固定させることができる。これによって 、cDNA合成後に、II型制限酵素によって、引き続き行われる切断には、一方の末 端だけが曝されることが確実になる。制限酵素消化後、固定されていない断片の すべて、すなわち、ポリAテールをもたない断片は洗い流され、固定されている 末端断片のみが残る。この処理の目的は、集団の中に存在するcDNA分子を各々別 個のものとして同定するのに充分な情報を得ることである。末端の断片が、終止 コドンから10から20ヌクレオチド程度でありさえすれば、ヒトのゲノムの中に、 全部で最大約100000のcDNAの集団があったとしても、ユニークなシグネチャーを 得るのに充分なはずである。 II型制限酵素である、「サンプリング用エンドヌクレアーゼ」は、標的DNA分 子中の特異的な配列を認識して、結合するという特質を持つが、これらは、認識 する配列が規定の間隔離れたところで切断を行ない、制限消化によってできた切 断末端部位に、長さは既知であるが配列の未知な一本鎖の粘着末端を作出する。 例えば、fokl酵素は、それの認識配列から9塩基対下流に、4塩基対の一義的 でない(すなわち、未知の)粘着末端を作出する。したがって、この一義的でな い粘着末端は、256種類の考えられる4塩基対のオリゴヌクレオチ ドのうちの一つであろう(図1参照)。数多くの別のII型制限酵素が存在し、下 の制限酵素の節で検討されているようにして、この処理に用いることができよう 。それらの結合部位は、例えば、図2に示されているようにして用いられるアダ プターによって提供される。 数多くのII型制限酵素が存在し、この方法のために、サンプリング用酵素とし て用いることができるかもしれない。下記の表1は、実例を示した表であるが、 決して包括的なものではない。制限酵素を文献的に概説したものが、Roberts,R .,J.Nucl.Acids Res.18,2351-2365,1988に見られる。新しい酵素が、加速 度的に発見されており、現在ではもっと多くのリストが、ネットスケープ(Nets cape)やモザイク(Mosaic)などのソフトウエアパッケージを用いて、インター ネット上で、容易に接続可能であり、ワールドワイドウエッブ(World Wide Web )のアドレス:http://www.neb.com/rebase/に存在するREBaseなどの専門データ ベースに記録されている。REBaseは、分かっているかぎりの制限酵素をすべて列 挙しており、定期的に更新がなされている。その上、認識配列と各酵素のアイソ シジマー、および製造業者と供給業者を列挙している。アダプターにおける、あ る酵素に関する認識部位の間隔は、必要条件と酵素の切断習性にしたがって調整 することができる(上記の図2参照)。 酵素名 認識配列 切断部位 Fokl GGATG 9/13 BstFsl GGATG 2/0 SfaNI GCATC 5/9 HgaI GACGC 5/10 Bbvl GCAGC 8/12 表1:数例のII型制限酵素 この方法に必要な条件は、解析される核酸の末端に、一義的でない粘着末 端を作出することである。これは、また、5'から3'へのエンドヌクレアーゼを 調節して利用すれば、実行することができるかもしれない。明らかに、このよう な粘着末端を作出するいかなる方法も、この処理法にとって充分である。 同様に、好ましくは粘着末端を残して、各cDNAを一度切断するためだけに、厳 密度の低い制限酵素が必要となる。しかし、固定した核酸を切断するならどのよ うな方法でも、本発明にとっては充分である。部位特異的な化学的切断が、Chu, B.C.FとOrgel,L.E.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1985、963−967で報告されて いる。平滑末端をもつ断片を作出するために、非特異的なヌクレアーゼを使用す ることもできる。しかし、好ましくは、その部位を正確に認識すること、最大の 処理性、および安価で容易な利用可能性があるために選択されたII型制限酵素が 用いられよう。 ステップ(b)において、粘着末端の配列にしたがって、部分集団を作出するの に適した、何らかの分類方法によって、第一と第二の部分断片を分類することが できる。一つの方法には、部分断片を、サンプルのアレイに分割して、各サンプ ルを別々の容器に入れること;サンプルのアレイを、固相親和性基体のそれぞれ が第一の粘着末端として予め定められた同じ長さの独自の塩基配列をもっている 固相の親和性基体のアレイと接触させて、各サンプルが、可能な塩基配列の一つ と接触し、また、互いに相補的な、ユニークな塩基配列と第一の粘着末端との間 だけでハイブリダイゼーションが起こるように、サンプルのアレイを、予め定め られた長さのあらゆる可能な塩基配列に接触するようにすること;および、ハイ ブリダイズしなかった材料を容器から洗い流すことが含まれる。 このように、foklのようなサンプリング用エンドヌクレアーゼによって切断し て得られた、核酸の不均一な集団を、粘着末端の特定な配列によって特徴づけら れる核酸の部分集合を「引き出すこと」によって、部分集団に分類することがで きる。例えば、標的となる核酸の部分集合上のオリゴヌクレオチドに相補的な粘 着末端をもつオリゴヌクレオチドでコートされたビーズを用いて、部分集団を単 離することができる。そして、このビーズを単離し、 洗浄し、本処理法の目的にとっては、好ましくは、アレイの中のウエルである、 きれいな容器の中に放出する。明らかに、本発明においては、cDNAを単離する方 法で、不溶性の固相支持体上に相補的なオリゴヌクレオチドを固定することを含 む、いかなる方法を利用することもできる。例えば、これには、アフィニティー クロマトグラフィー、不活性ビーズ、および遠心分離、または、同様の方法が含 まれるが、磁石であろうとなかろうと、ビーズが好ましい。適当な容器ならどの ようなものでも用いることができるが、この方法を自動化した態様においては、 液体操作用ロボットによって用いるために、ウエルのアレイが好ましい。 別の態様において、一義的でない粘着末端を作出するために、II型制限酵素に よる第一の切断によって作出されたcDNA断片を、ハイブリダイゼーション用アレ イを用いて、粘着末端による部分断片集団に分類することができる。典型的には 、本方法は、(i)ユニークな第一の粘着末端をもつ部分集団のそれぞれを、ア レイ中の同定可能な位置でハイブリダイズさせるために、第一の粘着末端として 予め定められた同じ長さのユニークな塩基配列をもっていて、アレイ中の位置に よって同定することができるオリゴヌクレオチドセットで、予め定められた長さ の可能な塩基配列がすべて、そのアレイの中に存在しているようなオリゴヌクレ オチドセットのアレイを含むハイブリダイゼーション用アレイと、該部分断片を 結合させること、および(ii)第一の粘着末端配列を同定するための位置を決定 することを含む。 4塩基対の一義的でない粘着末端については、塩基のあらゆる可能な組み合わ せは、256種のオリゴヌクレオチドセットのアレイによって説明することができ る。 理想的には、用いられる断片は、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼ切 断によって作出された、溶液中に遊離している断片であろう。これらの断片は、 5'末端にアダプターをもっている。サンプリング用エンドヌクレアーゼによる 第二の切断が可能になるように、アレイ上のオリゴヌクレオチドは、第二のサン プリング用エンドヌクレアーゼの認識部位をもっていなければならない。 それぞれの第二の粘着末端配列を判定するステップは、さまざまな方法で実施 することができる。第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼを用いることによ って、さらに2つの断片が作出される。一般的には、固定された断片と、溶液中 に遊離している断片が作出されることなろう。両端に一義的でない粘着末端をも つ、断片のいずれのセットも、付加的な配列情報を決定するために解析すること ができよう。 部分断片を分類するのに、ハイブリダイゼーション用アレイが用いられるとき には、ステップ(c)で切断された部分断片は、その過程によってさらに作出され る部分断片がハイブリダイゼーション用アレイに結合されたままのものであるよ う、ハイブリダイゼーション用アレイに結合しているものであることが好ましい 。この態様において、各第二の粘着末端配列を決定するステップ(d)には、さら なる部分断片を、ハイブリダイゼーションを行なう条件下で、各アダプターオリ ゴヌクレオチドが、標識及び第二の粘着末端と同じ予め定められた長さのユニー クな塩基配列を有し、かつアレイが予め決められた長さのあらゆる可能な塩基配 列を含んでいるようなアダプターオリゴヌクレオチドのアレイと接触させること 、ハイブリダイズしなかったアダプターオリゴヌクレオチドを除去すること、お よび、標識を検出することによって、ハイブリダイズしたアダプターオリゴヌク レオチドの位置を決めることが含まれる。 このようなオリゴヌクレオチドのアレイは、おそらく、2mm2以下の非常に小 さなチップの中に構築することができるため、本態様は特に有利である。これに よって、試薬の使用を最少量限にすることが可能になり、本処理法の律速段階と なっている、アダプターのハイブリダイゼーション速度を上昇させるような高濃 度で使用することができる。 これに代わる態様として、部分断片の部分集団を分類するときには、各第二の 粘着末端配列を決定するステップには、ステップ(c)から生じたさらなる部分断 片を単離すること及び、これらのさらなる断片を、各アダプターオリゴヌクレオ チドが、標識及び第二の粘着末端と同じ、予め定められた長さのユニークな塩基 配列をもっておりかつ、アレイが、予め決められた長さの、 あらゆる可能な塩基配列を含んでいるような該アダプターオリゴヌクレオチドの アレイと、あるサイクルで接触させることが含まれ、該サイクルには、このアレ イの各アダプターオリゴヌクレオチドと単離された部分断片とがハイブリダイズ する条件下で連続的に接触させること、ハイブリダイズしなかったアダプターオ リゴヌクレオチドを除去すること、および、標識を検出することによって、ハイ ブリダイズしたアダプターオリゴヌクレオチドが存在するのを判定することが含 まれ、アレイ中のアダプターを全てテストし終わるまで、このサイクルを繰り返 すことが含まれる。 本処理法の、この特殊な部分を、「アダプターサイクル」と名付けることがで きる。 本処理法の、この部分は、本質的には、ハイブリダイゼーションによる配列決 定であり、まず、一本鎖の核酸の場合について説明することによって理解するこ とができる。一方の末端が、固定された不溶性の基体に固定されている一本鎖の 核酸を、上記のようにして、foklにより、遊離している末端で切断すると、4塩 基対の一義的でない粘着末端が作出されることを想定されたい。 この粘着末端の配列を決定するために、アダプター分子によって、固定された 核酸を検索することができる。これは、既知の、可能な256種類の4塩基対配列 のうち一つをもつオリゴヌクレオチドであろう。このアダプターは、さらに、蛍 光プローブ(および、サンプリング用エンドヌクレアーゼの結合部位をもってい る可能性もある)をもっている。このアダプターが、標的核酸の一義的でない末 端に相補的であれば、ハイブリダイズして、さらに、アダプターを標的に連結さ せることができる。そして、固定した基体を洗って、結合していないアダプター を除去することができる。アダプターが、固定された標的にハイブリダイズした か否かを判定するためには、基質の蛍光を測定するだけでよい。これによって、 どのくらいのアダプターがハイブリダイズしたか、すなわち、固定されたcDNAの 量も明らかになる。本発明では、ハイブリダイゼーションを検出する、これ以外 の方法が用いられよう。蛍光プローブの代わりに、放射性標識したアダプターを 用いることもでき、ま た、色素、安定同位元素、タグ用オリゴヌクレオチド、酵素、炭水化物、とりわ け、ビオチンを用いることもできよう。 アダプターオリゴヌクレオチドの構築は、よく知られており、詳細と概要を、 Gait,M.J.編、「オリゴヌクレオチド合成:実用的な方法(Oligonucleotide Sy nthesis:A Pracitical Approach)」、オクスフォード(Oxford)のIRLプレス社 (IRL Press)、1990年;Eckstein編、「オリゴヌクレオチドと類似化合物:実用的 な方法(Oligonucleotide and Analogues:A Pracitical Approach)」、オクス フォード(Oxford)のIRLプレス社(IRL Press)、1991年;Kricka.編、「非等 方性DNAプローブ技術(Nonisotropic DNA Probe Techniques)」、サンディエゴ (San Diego)のアカデミックプレス社(Academic Press)、1992年;Haugland 、「蛍光プローブと研究試薬のハンドブツク(Handbook of Fluorosecent Probe s ans Research Chemicals)」、ユージーン(Eugene)のモレキュラープローブ 社(Molecular Probe,Inc.)、1992年;KellerとManack、「DNAプローブ、第2 版(DNA Probes,2ndEdition)」、ニューヨーク(New York)のストックトンプ レス社(Stockton Press)、1993年;および、Kessler編、「非放射活性標識と 生体分子の検出(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules) 」、ベルリン(Berlin)のシュプリンガー-フェアラーク社(Springer-verlag) 、1992年などの多くの文献で読むことができる。 このようなアダプターを使用するための条件もよく知られている。核酸プロー ブについてのハイブリダイゼーション条件の効果に関する詳細は、例えば、以下 の文献のいずれかで読むことができる:Wetmurら,Critical Reviews in Bioche mistry and Molecular Biology,26,227-259,1991;Sambrookら、分子クロー ニング:実験マニュアル、第2版(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2n d Edition)、ニューヨーク(New York)のコールドスプリングハーバ一研究所 (Cold Spring Harbour Laboratory)、1989年;および、Hames,B.D.,Higgins ,S.J.、「核酸のハイブリダイゼーション:実際的方法(Nucleic Acid Hybridi sation:A Pracitical Approach)」、オクスフォード(Oxford)のIRLプレス社 (IRL Press)、 1988年。 同様に、アダプターのライゲーションもよく知られており、ライゲーションの 化学的方法は、例えば、Ferrisら、Nucleosides and Nucleotides 8,407-414,1 989;および、Shabarovaら、Nucleic Acids Research 19,4247-4251,1991にお いて検討されている。 好ましくは、酵素的なライゲーションが用いられ、好ましいリガーゼは、T4 D NAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、大腸菌のDNAリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガー ゼ、およびTthリガーゼである。このようなリガーゼに関する詳細は、例えば、L ehman,Science 186,790-797,1974;および、Englerら、「DNAリガーゼ(DNA L igases)」、Boyer編「酵素、第15B巻(The Enzymes,Vol.l5B)」、ニューヨ ーク(New York)のアカデミックプレス社(Academic Press)、1982年に見られ る。このようなリガーゼを使用するためのプロトコールは、上記で引用したSamb rookら;Barany,PCR Methods and Applications,1:5-16,1991;および、Mars hら、Strategies 5,73-76,1992。 アダプターが、標的核酸の一義的でない粘着末端に相補的でないときには、第 二のプローブを試すことができ、256の可能なプローブ全てをテストし終わるま で、上記の処理を繰り返す。 これらの一つが、一義的でない粘着末端に相補的であることは明らかである。 これが見つかると、そのときには、標的核酸の末端には、サンプリング用エンド ヌクレアーゼの結合部位で、解析のために、それに続く塩基を露出している標的 核酸の切断を可能にする結合部位があるので、標的の次の4塩基対のために、上 記の処理法を繰り返すことができる。全標的核酸の配列が決定されるまで、この 反復処理を繰り返すことができる。 さらなる局面において、本発明は、サンプル中のcDNAを同定するための方法を 提供する。この方法は、基準部位と第一ならびに第二の粘着末端の配列および相 対的位置を得るために、上記のようにして、cDNAを特徴づけること、および、サ ンプル中のそのcDNA、または各cDNAを同定するために、これらの配列と相対的位 置を、DNAデータベースから利用できるcDNAのような、 既知のcDNAの基準部位と第一ならびに第二の粘着末端の配列および相対的位置と 比較することを含む。本方法を用いて、一つのcDNA、またはcDNAの集団を同定す ることができる。 さらなる局面において、本発明は、サンプル中の一つ以上の特定のcDNAをアッ セイするための方法を提供する。このアッセイ法には、上記したような、cDNAを 特徴づける方法で、基準部位が予め決められていて、分類ステップ(b)における 第一の粘着末端配列のそれぞれが、予め決められている第一の粘着末端配列であ り、ステップ(d)における第二の粘着末端配列のそれぞれが、予め決められてい る第二の粘着末端配列のアッセイによって決定される方法を実施することが含ま れる。このアッセイ法において、基準部位と第一ならびに第二の粘着末端の相対 的位置によって、その特定のcDNAまたはその特定の各cDNAが特徴づけられる。こ のアッセイ法を用いて、一つの特定のcDNAまたは特定の各cDNAの集団の存在を検 出することができる。基準部位と第一ならびに第二の粘着末端配列は、好ましく は、DNAデータベースから利用できるcDNAなどの既知の一つ以上の標的cDNAに一 致する配列を選択して、予め決定されている。 ここで、本発明は、以下の実施例、および添付の図面に言及しながら、例示の みによって、さらに詳細に説明される。ここで、 図1は、foklの制限作用を示す。 図2は、アダプターオリゴヌクレオチドの切断特性を示す。 図3は、好ましいアダプターオリゴヌクレオチドの構造を示す。 図4は、自己除去するアダプターオリゴヌクレオチドの構造を示す。 図5は、オリゴヌクレオチドアダプター上の複数の色素のセットを示す。 図6a〜cは、本発明の一つの態様にしたがった処理法を概略的に表したものを示 す。 図7a〜cは、本発明の別の態様にしたがった処理法を概略的に表したものを示す 。また、 図8は、シグネチャーに一致するヒトcDNAを単離するために、配列データベース を検索するためのアルゴリズムを示す。 本発明の処理法を、並行して核酸の解析ができるように、固定された核酸の不 均一な集団に応用することができる。核酸の集団に適用されたときにうまく行く かは、本方法が、全集団の中の256分子のうちの一つが、統計的に、foklで切断 した後の、可能な4塩基対の粘着末端のそれぞれをもっているという事実に依存 している。ヒトの平均的な細胞は、15000の異なる種類のmRNAを発現していると 推定されている。上記した分類処理法によって、cDNA集団を256個の部分集団に 分類したら、mRNA集団が約15,000の転写産物からなるとすると、各部分集団は、 平均60の異なるcDNAを含むことになる。そして、これらを、foklで切断したら、 ほとんどすべてが、別々の一義的でない粘着末端をもつことが予想される(同一 の4塩基対の粘着末端をもつ、2つのcDNAが存在する可能性は、100中約1回で ある)ため、ほとんどの目的にとって、ハイブリダイゼーションシグナルは、単 一のcDNA型に対応していると仮定することができる。このように、蛍光標識した アダプターを連続的に付加すると、cDNAの混合集団の末端の4塩基対を決定でき るようになり、集団中の各cDNAについて、全部で8塩基対のシグネチャーができ ることになる。 蛍光検出器は、通常、シグナルが光電子倍増管に到達しさえすれば、たった1 個の分子の蛍光を検出することもできるため、固定化基体の設計における選択が 、処理法の正確さを確実にするのに非常に重要である。しかし、このことは、蛍 光的に標識したアダプターを用いると、ハイブリダイゼーションシグナルが定量 的になることを意味し、何個のアダプター分子が、固定された断片にハイブリダ イズしたかを明らかにする。これが、存在するcDNAの各々のコピー数に直接比例 することは明らかである。このため、各ハイブリダイゼーションシグナルによっ ても、集団中の各cDNAの相対的比率も明らかになるはずである。好ましくは、ハ ウスキーピング遺伝子のような高コピー数をもつmRNAである、特異的なmRNAの量 を、インビボで直接に測定することによって、翻って、これを、mRNAのインビボ でのレベルに関係させることができる。この量の、アダプターサイクルによって 測定された当該mRNAの相対的数量に対する割合が、各mRNAのインビボでの本来の 量を計算するための 変換係数となる。 蛍光シグナルの検出は、容易に利用することができる光学的装置を用いて行な うこともできる。蛍光標識は、通常、励起のための最適な周波数をもち、励起状 態から基底状態に復帰するときに、特異的な波長の蛍光を発する。 特異的な周波数で、レーザーによって励起を行なうことができ、コレクションレ ンズ、ビームスプリッター、およびシグナル分配光学(distribution opitcs) を用いて、蛍光を検出することができる。これらは、光学シグナルを適当な電子 装置を用いて読み取ることができる電子シグナルに変換する光電子倍増システム に、蛍光シグナルを向かわせる。例えば、PCT/US95/12678の26頁から28頁を参照 のこと。固相支持体に関する検討も、同じ文書の12-14頁に見られる。 cDNAを部分集合に分類する処理法において、4塩基対の配列情報を得たら、ウ エルの中の各cDNAに対する8塩基対のシグネチャーを得るために、アダプターサ イクルを一回行なう必要があるだけである。液体処理ロボットを用いて、分類処 理によって作製された256ウエル全部について、同時にこれを行なうことができ る。 アダプター中のfokl認識部位の位置によって、次に露出される4塩基対が、配 列中の次の4塩基対か否かが決まる。あるいは、それらは、最後の4塩基対と部 分的に重複しているために、部分的に重複した情報をもたらすかもしれず、また は、さらに下流で、数塩基が無くなっているために、固定された標的核酸の配列 をサンプリングしているだけかもしれない。これは、図2に例示されている。標 的核酸の中で、どのヌクレオチドが、一本鎖のまま残されるかに関して、アダプ ターの切断特性は、foklの認識部位と標的DNAの間の間隔によって決められる。 時々、アダプター2によるサンプリングを行ないながら、連続的塩基をアダプタ ー1に露出させることができる。アダプター3によって、重複情報が得られる。ア ダプター核酸は太字で示されており、fokl結合部位には下線を施してある。 そのような間隔が用いられていても、4塩基対のオリゴヌクレオチドに関係し た空間情報は保持される。本発明の目的にとって、サンプリング法は、 最も短く、最も経済的なアダプターを構築することができるものであれば充分で ある。図3は、本発明において、シグネチャーを得るときに用いられる、好まし い最小アダプターを示している。foklの認識配列が、太字で示されている。 本処理法の好ましい態様が、図6aからcまでに示されている。ステップ1では 、mRNAが、ビオチニル化されたポリTにハイブリダイズして固定されている。こ れによって、mRNAを逆転写した後に、アビジン化したガラスビーズ上に集団を捕 捉することが可能になる。ステップ2では、ポリAをもつcDNAを、制限酵素によ って処理し、解離した断片を洗い流す。ステップ3では、制限酵素の粘着末端に 相補的な粘着末端をもつアダプターオリゴヌクレオチドが付加される。アダプタ ーは、第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼの認識部位と、場合によっては 、標識をもっている。ステップ4で、初めて、粘着末端をもつ固定された断片と 、溶液の中に遊離している断片とを作出する(固定された粘着末端断片を解析す るのであれば、ステップ2と3は、選択的なものにすぎない)ために、第一のサ ンプリング用エンドヌクレアーゼによって、固定されたcDNAを処理する。本態様 のステップ5では、溶液中に遊離した部分断片を、固定された部分断片から分離 して、256ウエルの中にさらに分別する。各ウエルは、256の可能な粘着末端の一 つに相補的な粘着末端をもつオリゴヌクレオチドによって誘導体化された、不溶 性の基体、好ましくは、ビーズを含んでいる。したがって、ステップ6の各ウエ ルの中のビーズは、サンプルからの256の可能な粘着末端の一つを固定して、ビ ーズに結合させる。そして、固定されていない断片を洗い流して、cDNA断片の25 6の部分集団に分類された集団を作製することができる。 ステップ8では、ステップ7で作製された、固定された断片の部分集団を含む 各ウエルに、第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼが加えられる。この例に おける、第二のサンプリング用酵素は、その認識部位がビーズに付着した同一の サンプリング用アダプターオリゴヌクレオチドに具備されているBspMlである。 ステップ8で作製された、一義的でない粘着末端YYYYは、溶液中のさらな る部分断片と、ビーズに固定されたさらなる部分断片の両方に存在している。し たがって、ステップ9に示されているように、このさらなる部分断片は、切断さ れたアダプターと試薬を除去するために、固定された基質を洗浄することによっ て、容易に分離することができる。 処理法のこの段階で、解析のためのオプションは、固定された断片とともに、 イクル」に入ることである。これは、下で、さらに詳細に検討する。アダプター サイクルによって解析すべき断片が溶液中に遊離したら、まず、それらを固定し なければならない。第二のオプションとして、いずれかの断片を、多くの別の方 法によって、さらに解析することができる。この断片が、蛍光色素で標識されて いれば、ハイブリダイゼーション用チップを用いて、末端配列を決定することが できる。標識が、固定用エフェクターであるときには、一塩基法によって、切断 断片を単離、固定、解析することができる。 図6cのステップ10について説明すると、下でさらに詳細に検討されているよう に、ビーズに付着したさらなる部分断片が、アダプターサイクルに入る。 図7aからcに示されている、本発明の第二の好ましい態様において、ステップ 1から4は、上記されているところと同じである。ステップ5において、さらな る解析のために、部分集合に分類されるのは、固定された断片である。ビーズ上 のcDNAを、256のサンプルに分割して、cDNAをビーズから遊離させて、ビーズを 回収する。図7bのステップ6では、最初のサンプリング用エンドヌクレアーゼに よって作製された、256の可能な4塩基対の一義的でない粘着末端の一つに相補 的なオリゴヌクレオチドをもつマグネチックビーズが、各ウエルに加えられる。 ハイブリダイゼーション後、このビーズを回収して洗浄すると、第一のユニーク な粘着末端をもつ断片の部分集合を結合している各種のビーズが、256個のきれ いなウエルの一つに放出される。このウエルには、アビジン化したガラスビーズ のように、cDNAを永久的に固定する基体が含まれている。 ステップ8ではビーズ(後で回収する)を放出するように、ハイブリダイ ゼーションの条件を変更する。ステップ8の結果、今や、各ウエルには、同じサ ンプリング用エンドヌクレアーゼ(この場合にはfokl)の認識部位をもつ既知の アダプターを加えることができる、既知の第一の粘着末端をもつビーズが含まれ ている。ステップ9は、固定された断片にハイブリダイズするアダプターオリゴ ヌクレオチドを添加するステップを示している。ステップ10では、サンプリング 用エンドヌクレアーゼを加え、それによって、どちらも第二の粘着末端をもつ、 遊離した部分断片と、固定された部分断片が作出される。これらの断片のどちら も、第一の態様に関して検討したのと同様に、さらに解析することができる。 アダプターサイクルの使用については、本発明の第一の態様については図6cで 、第二の態様については図7cで、さらに説明されている。図6cに関しては、ステ ップ10のアダプターサイクルを用いて、第二の粘着末端をもつビーズが解析され ている。蛍光標識をもつアダプターオリゴヌクレオチドを、ビーズに加える。こ のアダプターには、固定された部分断片上に存在するかもしれない、256の可能 な4塩基対の第二の粘着末端の一つに相補的なユニークな粘着末端が含まれてい る。各アダプターオリゴヌクレオチドの粘着末端の配列は、予め決められている 。ハイブリダイズしなかったアダプターを洗い流して、蛍光を測定する。すべて のアダプターを調べ終わるまで、このサイクルを繰り返す。 一つのシグネチャーで、一つよりも多い配列がデータベースから返ってきたら 、既知のシグネチャー情報を用いて、これらの配列の分析を試みることができる 。配列を分析することが必要ならば、下の図4に示されている形のアダプターを 用いて、アダプターサイクルを変更することもできよう。この図は、サンプリン グ用エンドヌクレアーゼを加えることにより、標的核酸に加えられたヌクレオチ ドだけのアダプター切断が起こる自己アダプター除去、及びこれによって起こる 、その配列が決定されている塩基の再露出が示される。この図のアダプターの中 に示されている認識配列はBspMlである。 上記の形状のアダプターを用いて、シグネチャーの第二のクアドラット(quad rat)を決定した後、それらを除去することもでき、その後、特定のシグ ネチャーで、2つ以上の配列が返って来たならば、末端の4塩基対に特異的な第 二のアダプターを付加して、さらにもう一つのサンプルを得ることができよう。 適当なサンプリング用酵素を用いれば、必要に応じて、これに、さらに2、3、 または4塩基対を加えることもできるだろうが、当然、付加する配列の塩基数が 少ないほど、その結果できた粘着末端の配列を決めるために必要とされるアダプ ターの数は少なくなる。 おそらく、以前のプロファイリングによって、cDNAに関する配列情報が、一旦 得られると、同じ方法により、一つの特異的なcDNAに注目しながら、特異的なcD NA断片を単離するために、本発明を用いることができる。したがって、もし、シ グネチャーの最初の4塩基対が既知だとすれば、分類処理で用いられた、対応す る磁気ビーズを用いて、全てのcDNAの部分集合を選択することができる。次に、 アダプターサイクルから得られた、次の塩基対の配列を用いて、その適当な粘着 末端をもつアダプターと、特異的なPCRプライマーとをもつアダプターを構築す ることができよう。そして、汎用のポリTプライマーと、アダプター上の特異的 なプライマーとを用いて、望ましいcDNAを増幅することができよう。増幅された 断片は、サザンブロットやノザンブロットにおいて、完全長のcDNA、またはmRNA を同定するために用いることができるユニークなプライマーを提供しうる。 アダプターサイクルを高速化するために、アダプターの各部分集合が、それぞ れに、異なった蛍光マーカーで標識されて、区別すべき各アダプターの部分集合 とハイブリダイズできるようになっていれば、アダプターをグループにして付加 することができる。この種の修飾をしても、なお、定量的な情報を得ることが可 能であるが、各標識を検出するためには、4つの異なった光電子倍増器が必要と なるだろう。図5は、アダプターのグループを同時に調べることができるよう、 アダプターに、複数の色素を使用することを示している。 「アダプターサイクル」について生じる可能性のある問題は、プローブのハイ ブリダイゼーションが正確に行われることを確実にすることである。すべてのワ トソン-クリック型塩基対を含む、短いオリゴヌクレオチドの二本鎖 の安定性には、大きな違いがある。例えば、アデノシンとチミンだけを含む二本 鎖は、グアニンとシトシンだけからなる二本鎖に較べて不安定である。これらの 安定性の違いは、短いオリゴヌクレオチド(例えば、4塩基長)の混合物を、相 補的な標的DNAにハイブリダイズさせようとするときに、問題となるかもしれな い。A-Tに富む配列をハイブリダイズさせるには、低い温度が必要であるが、そ のような温度では、G-Cに富む配列は、充分に相補的でない配列にハイブリダイ ズしてしまう。このことは、ミスマッチが起きることを意昧し、G-Cに富む配列 については、特異性が失われるうることを意昧する。より高い温度では、G-Cに 富む配列はハイブリダイズするが、A-Tに富む配列はハイブリダイズしない。 これらの効果を標準化するために、ワトソン-クリック型塩基を修飾すること ができる。以下は、例示であって、制限的なものではない: ・アデニンの類似化合物である2,6-ジアミノプリンは、チミンと、2個ではな く、3個の水素結合を形成するため、より安定した塩基対を形成する。 ・チミンの類似化合物である5-プロピニルdUは、アデニンと、より安定的な塩 基対を形成する。 ・グアニンの類似化合物であるヒポキサンチンは、3個ではなく、2個の水素 結合を、シトシンと形成し、それによって、安定性の低い塩基対を形成する。 これらの、または、この他の可能な修飾によって、短いオリゴヌクレオチドの 任意の混合物において、それらに相補的な配列に、特異的にハイブリダイズする ことができる温度の範囲を狭くすることができる。 デオキシイノシン、2-アミノプリンなど、複数の塩基に結合する、塩基の類似 化合物をもつアダプターのセットをより小さく設計することも可能であろう(Ko ng Thoo Linら、Nucleic Acids Research 20,5149-5152)。このようなセット は、下に示すような形のアダプターをもっているかもしれない。 GGATG GGATG CCTACAANG CCTACANTG Nは、その位置で、4種の塩基すべてを表している。したがって、上記の各アダ プターは、4つのアダプターのセットを示している。上に示された2つのセット は、共通の仲間を一組だけもっている。粘着末端の3番目の位置にNをもつのは 、64組しかなく、同様に、2番目の位置にNをもつのも64組しかない。このよう に、すべての塩基を各別に同定するためには、全部で256組ではなく、128組のア ダプターを用いればよい。重複する組合せを分析するために、256個のサンプル のそれぞれにおけるcDNAの数に関する初期情報が少し必要となるであろう。この 処理法で用いられる種類のcDNAを分類したセットは、配列決定用ゲルで分析する ことができる、平均して60個のcDNAをもつであろう。放射性標識するか、蛍光標 識すれば、各cDNAの量を測定することができる。アダプターサイクルで付加され るアダプターセットのそれぞれが、充分にハイブリダイズするには、最大1時間 かかるため、これは、時間を節約するのに有益である。 このように、この処理法を高速化する方法は、どれも有益で、ゲルを作製する 手間をかける価値がある。 また、より大きな組織サンプルが用いられなければならないことも明らかであ る。縮体を抑制するために、「ゆらぎ」をもつ塩基を用いることができれば、上 記の重複セットの構築が、より安価になるだろう。 核酸を解析するための、様々な一塩基法が提唱されており、本発明で利用し得 よう。これらのほとんどは、DNAの配列を決定するゲル技術を避け、上記の分類 処理によって作製された部分集団を、並行して解析するのに適したものであろう 。一塩基法は、例えば、米国特許第5,302,509号;国際公開公報第91/06678号;J .D.HardingとR.A.Keller,Trends in Biotechnology 10,55-58,1992;国際 公開公報第93/21340号;Canardら、Gene 148,1-6,1994;Metzkerら、Nucleic Acids Research 22,4259-4267,1994;PCT/US95/03678;およびPCT/GB95/00109 などで開示されている。 ハイブリダイゼーション用チップ、グリッド、またはアレイの使用も、本発明 とともに用いるのに実用的である。オリゴヌクレオチドのアレイは、「サンプリ ング用酵素」による、cDNA断片の第二の処理によって作出される、256種類の可 能な4塩基対の粘着末端に相当する、256種類だけのオリゴヌクレオチドを含む 必要がある。解析されるべき断片が、蛍光色素で標識されていると、さらに、蛍 光が見られたグリッド上の位置から、cDNAの各部分集合の粘着末端を判定するこ とができる。ハイブリダイゼーション用グリッドを用いた解析も、「アダプター サイクル」と同じようにして、定量的な情報を提供する。このような方法は、Le hrachとPoutska、Trends Genet.2,174-179,1986;および、Pevznerら、Journ al of Biomolecular Structure and Dynamics 9,399-410,1991において説明さ れている。 さらに情報がもたらされると、例えば、データベースの情報を、さらに利用す るための処理法を開発することができる。 明らかに、この処理法を利用して、シグネチャーと、それに関連する遺伝子の 重要なデータベースを得ることができる。10000種もハウスキーピング遺伝子が あると推定されている。ほとんどの目的において、研究者が興味をもっているの は、組織特異的なcDNAである。ハウスキーピング遺伝子が存在することは、疑い ようもなく期待できるので、この処理を用いる度に、いつもこれらの遺伝子を同 定しなければならないというのは、おそらく、発現レベルを測定するとき以外は 、非常に時間の無駄である。アダプターサイクルを用いて、それらの同定する遺 伝子が、既知のハウスキーピング遺伝子であることが分かっているとき、一定の cDNAの部分集合を無視するか、一定のアダプターを排除することが可能である。 これによって、細胞のcDNAのプロファイリングの処理速度が大いに高速化するは ずである。さらに、大部分のアダプターが、どの配列にもハイブリダイズしない という可能性が非常に高い。もし、組織特異的な遺伝子が、既に分かっていて、 含有量に関する情報だけが求められているのならば、予想されるシグネチャーに 相当するアダプターのみを使用することが必要である。 このような種類の処理の改変を行なうには、プログラムの融通がきく、液 体処理ロボットが必要となろう。 さらに改変するとすれば、制限酵素の選択を最適化することができる。塩基と ヌクレオチド頻度との空間的な相関関係は、生物のゲノムの中で、無作為にはな っていないので、サンプリング用酵素の一定の組み合わせの方が、他の組み合わ せよりも、8塩基対のシグネチャーを用いて、より多くの配列を解析することが 、経験的に分かるようになるかもしれない。また、複数の配列を返してくるシグ ネチャーを解析するのにかかる時間を節約することになるので、それらには大き な価値がある。 同様に、細胞型特異的な遺伝子のデータベースが構築されたら、それがどの遺 伝子であるかが分かり、すなわち、その細胞型には、どのようなシグネチャーが あるかが予想できるので、分析ステップは、おそらく必要ではなくなるだろう。 特定の遺伝子の対立遺伝子の配列変異を決定するために、これらの変化が、細 胞における遺伝子の発現パターンをどのように変えるのかを解析するのに関連し て、cDNAを解析することが、開発する価値の高い、さらなる応用であろう。対立 遺伝子における変異は、シグネチャーを変えることになりので、この種の効果は 、本発明を用いたときにだけ明らかになり、長期的に見れば、本発明の利用を向 上させるための、もう一つの非常に有用なデータベースが形成されることになる 。 実施例 実験の設計 3つの異なったPCR産物を用いて、さまざまな発現レベルにある、3つの異な った遺伝子の代表とした。ここで用いられたPCR産物は、本発明者らの研究室に おいて、それらのPCRが既に最適化されていたため、陰イオン交換体(AE1)のエ クソン14、16および19であった。これらをAE14、AE16、およびAE19と名付ける。 これらの産物を、(PCRプライマーの一方にビオチンを取り込ませることによ って)ダイナルビーズ(Dynalbeads)に捕捉させたので、捕捉されたcDNAを効果 的に提示している。AE16は、AE14の半分の濃度で、また、AE19 は、AE14の5分の1の濃度であった。 捕捉後、まず、それらを、切断確率の高いSau 3A1で消化した。この酵素は、G ATCという配列を認識する。 これは、各産物に、次の4塩基対の突出末端を提供した。 Sau 3A1が出現させた4塩基対の突出末端に相補的な、以下のアダプターで、F ok I部位をもつアダプターを、捕捉した断片に結合させた。 これによって、以下の配列が産生される。 次に、これらの配列を、GGATGから9および13塩基のところで切断するFok Iで 消化したところ、次の断片が溶液中に遊離されてきた。 そして、ライゲーションによって、切断した断片を、各々、特異的なアダプタ ー(BbvI部位「GCAGC」を含む)が入っている微量滴定用プレートの3つの異な るウエルに捕捉して、256の部分集団に分割する第一段階をシミュレートして、 第一の4塩基を提供した。Bbv Iは、GCAGCから8および12塩基のところで切断す る。 全長配列を見るには、アダプター表を参照のこと。AE16用(アダプターBbv16) AE19用(アダプターBbv19) ここで、Nは、塩基数である。 これによって、以下の配列が作製される: ここで、FAM標識の蛍光によって、濃度を測定して、第一の4塩基(XXXX)が 決定された。 この後、断片をBbv Iで消化して、次の4塩基対を出現させた。 消化後、次に、「アダプターサイクル」をシミュレートするために、3つの異 なる4塩基突出末端に相補的な、3つの異なるアダプターを各ウエルに結合させ てから、各段階で蛍光を測定した。 これらのアダプターは、 成功した結合は、蛍光によって測定するため、濃度情報と、「タグ」の次の4 塩基(YYYY)を提供する。 ここで、GATCは、Sau 3A1部位に当り、XXXXは、Fok I消化によって出現させられ た最初の4塩基であり、BbV Iによって現れる次の4塩基に相当するYYYYとは、 未知の1塩基Nによって隔てられている。 材料と方法 アダプターの配列と調製 FAM-フルオロセイン PO4-リン酸 プライマーはすべて、オスウエルDNAサービス(Oswell DNA Service)から購 入した。 アダプターはすべて作製したが、各プライマーを20pmol/μlの濃度で含む、2 00μlのTEを、テクネドライブロック(Techne Dryblock)の中で90℃に加熱し て、2時間かけて、このブロックを室温に戻した。そして、アダプターを氷上で 1時間インキュベートしてから、使用時まで、-20℃に凍らせておいた。 Bbv14、16、および19アダプターの微量滴定用プレートへの結合 Fok 1で切断された断片を、ライゲーションによって、「Bbv」アダプターに捕 捉させるために、「Bbv」アダプターを、黒い、ストレプトアビジンでコートし た96ウエルの微量滴定用プレート(ベーリンガーマンハイム社(Boehringer Man nheim)製)に結合させた。これは、10pmolの適当なアダプターを、各ウエルの3 5μlの1×TE+0.1M NaClの中で、一晩4℃でインキュベートして行われた。一晩 インキュベートした後、50μlの1×TE+0.1M NaClで、各ウエルを3回洗浄した 。この1×TE+0.1M NaClを除去してから、50μlの1×リガーゼ用緩衝液を各ウ エルに加えて、このプレートを使用時まで、4℃に保存した。 プレートの結合容量 各ウエルの結合能力を判定するために、ウエル当り25μlの1×TE+0.1M NaCl の中で、10pmolのアダプターを4℃で一晩インキュベートして、10pmolのBioFAMF okアダプターを8個のウエルに結合させた。一晩インキュべートした後、50μl の1×TE+0.1M NaClで、各ウエルを3回洗浄した。1×TE+0.1M NaClに希釈した BioFAMFokの希釈液(5、2.5、1.25、0.625、0.33751pmol)を、一連のウエルに 加えて、ビオルミン微量滴定用プレート読み取り器(Biolumin Microtiter plat e Reader)(モレキュラーダイナミクス(Molecular Dynamics)製)で、プレー トの蛍光を読み取った。 以下の読み取り結果(相対的な蛍光単位で表示されている)が得られた。 希釈用ウエル 5pmol 74575 RFU 2.5pmol 35429 RFU 1.25pmol 16232 RFU 0.625pmol 9388 RFU 0.3375pmol 4807 RFU 10pmolのアダプターとインキュベートして洗浄したウエル 20872 RFU 21516 RFU 22519 RFU 21679 RFU 22658 RFU 21517 RFU 21742 RFU 22417 RFU 平均値=21865 これらの図から、21865 RFUが、1.5pmolのBioFAMFokに等しいことが計算できる 。このデータは、ベーリンガーマンハイム社(Boehringer Mannheim)のテクニ カルヘルプラインによって提供された、ビオチニル化した二本鎖DNA(200ul中で ハイブリダイズする5pmol)に結合する、ウエルの能力と合致する。ライゲーションに対する、トゥイーン20(Tween 20)の効果 Fok1とともに用いられる反応用緩衝液に、0.1%のトゥイーン20(Tween 20) を加えると、この酵素に付随したエンドヌクレアーゼ活性が低下することが公表 されている(Fok1データ表・ニューイングランドバイオラブズ(New England Bi olabs))。トゥイーンの添加が、その後の、切断断片のライゲーションに影響 するか否かを判定するために、以下の実験を行なった。 各反応セットが3つの反応液からなり、各々が、25μlの1×リガーゼ用緩衝 液、10pmolのBioGアダプター、10pmolのGCCGアダプター、および200μlのリガ ーゼ(ニューイングランドバイオラブズ(New England Biolabs)製)の中に、0 、0.05、または0.1%のトゥイーンを含む9つの反応液を用意した。3つの反応 液からなるセットの一つを、上記のように、0.1%のトゥイーンを含み、リガー ゼを含まないように調製した。そして、これらを16℃で1時間インキュベートし てから、各反応液を、黒い、ストレプトアビジンでコートした96ウエルの微量滴 定用プレート(ベーリンガーマンハイム社(Boehringer Mannheim))に移した 。このプレートを、室温で1時間インキュベートしてから、各ウエルを、100μ lのTESで3回洗浄して、ビオルミン微量滴定用プレート読み取り器(Biolumin Microtiter plate Reader)(モレキュラーダイナミクス(Molecular Dynamics )製)で蛍光を測定した。 以下の読み取り結果(相対的な蛍光単位で表示されている)が得られた。 上記のデータは、0.1%トゥイーン20を加えるのは、ライゲーション効率を上 昇させることを示しており、したがって、Fok 1で切断された断片を「Bbv」アダ プターに結合させるのに有害ではないはずである。PCR プライマーと条件および精製 cDNA転写産物を示すために用いられた異なる濃度の3つのPCR産物は、染色体1 7q21-22に位置する、ヒト赤血球の陰イオン交換体遺伝子のエクソン14、16、お よび19であった。 エクソン14、16、および19を増幅するために使用されたプライマーの配列 各セットのプライマーの一方にビオチンを含ませると、ストレプトアビジンで コートされたビーズ(イギリスのダイナル社、(Dynal UK)製)が捕捉できるよ うになる。 PCR反応はすべて、1×Amplitaq用緩衝液(パーキンエルマー社(Perkin Elmer )製)、30pmolのフォワードプライマーとリバースプライマー、200uMのdNTP、1 .25ユニットのAmplitaq(パーキンエルマー社(Perkin Elmer)製)、および、1 00ngのヒトゲノムDNAを含む50μlの反応液の中で行われた。この反応液の上に 、50μlのミネラルオイルを載せて、以下の条件で、テクネ「ジエニー」PCRマ シンで反応を繰り返した。 エクソン14 1サイクル 95℃で2分間 35サイクル 57.5℃で45秒間、72℃で1分間、95℃で35秒間 1サイクル 72℃で5分間 エクソン16 1サイクル 95℃で2分間 35サイクル 52℃で45秒間、72℃で1分間、95℃で35秒間 1サイクル 72℃で5分間 エクソン19 1サイクル 95℃で2分間 35サイクル 57.5℃で45秒間、72℃で1分間、95℃で35秒間 1サイクル 72℃で5分間 精製 PCR産物をダイナビーズに結合させる前に、余分なプライマーと塩を除去する 必要があるが、これは、以下に述べるようにして行われる。 PCR後、精製の前に、それぞれ10反応分を、別々にまとめた。そして、2.5倍容 の100%エタノールと、10分の1容量の3M酢酸ナトリウムを加えて、PCR産物を沈 殿させた。次に、この溶液を、-20℃で30分間インキユュベートしてから、ヘラ エウス(Heraeus)A13ベンチトップ型遠心分離機で、13000rpmで15分間回転させ て、DNAを沈殿させた。次に、この上清を流し捨てて、ペレットを風乾させた。 そして、乾いたペレットを150μlの水に再懸濁させた。この後、各サンプルに ついて、2つのクロモスピン-100(Chromospin-100)カラム(クローンテック社 (Clonetech)製)を、製造業者の指示にしたがって、ヘラエウス(Heraeus)17 RS遠心分離機の中で、3500rpmで3分間遠心して調製した。遠心分離後、調製し たカラムの各々に、75ulのDNA溶液を加えて、前と同じように回転させて、1.5ml のエッペンドルフチューブの中にDNAを集めた。そして、各エクソン毎に2つの サンプルをまとめて、ファルマシアジーンクウォント(Pharmacia Genequant) 分光光度計で、260nmと280nmでの吸光度を読み取って、DNA濃度を測定した。溶液と緩衝液 1×TE pH7.6 10mMトリス塩酸 1mM EDTA TES pH7.5 10mMトリス塩酸 1mM EDTA 2M NaCl 1×Fok I緩衝液 pH7.9 50mM酢酸カリウム 20mMトリス酢酸 10mM酢酸マグネシウム 1mM DTT 1×Bbv I緩衝液 pH7.9 50mM NaCl 20mMトリス塩酸 10mM MgCl2 1mM DTT 1×Sau 3A緩衝液 pH7.9 33mMトリス酢酸 66mM酢酸カリウム 10mM酢酸マグネシウム 0.5mM DTT 1×リガーゼ用緩衝液 pH7.8 50mMトリス塩酸 10mM MgCl2 10mM DTT 1mM ATP 50μl/ml BSA 結果 カラム精製したDNAの濃度 エクソン14 ・ 130ng/μl エクソン16 ・ 120ng/μl エクソン19 ・ 115ng/μl 1μgのエクソン14(255塩基対)=5.9pmol、1μgのエクソン16(272塩基対 )=5.58pmol、1μgのエクソン19(252塩基対)=6.03pmol 1μgのエクソン14=7.7μl、1μgのエクソン16=8.3μl、1μgのエクソ ン19=8.7μl、したがって、エクソン14=0.76pmol/μl、エクソン16=0.67pm ol/μl、エクソン19=0.69pmol/μlである。 Sau 3A1消化 カラム精製したエクソン14、16、および19のそれぞれ、30、15、および6pmol を、100μlの1×Sau 3A1緩衝液中の20ユニットのSau 3A1で、37℃で4時間消化 した。 エクソン14 39.5μl エクソン16 22.4μl エクソン19 8.7μl Sau 3A1 5μl 10×Sau 3A1緩衝液 10μl H2O 14.4ul 消化後、反応混合液を、テクネドライブロック(Techne Dryblock)の中で65℃ で、20分間加熱して、酵素を失活させた。 ダイナビーズM280の調製 製造業者の指示によると、3mgのダイナビーズM280は、60-120pmolのビオチニ ル化した二本鎖DNAに結合する。 300μlの1mg/mlダイナビーズM280を、上清を除去するために、マグネチック パーティクルコンセントレータ(Magnetic Particle Concentrator) (イギリスのダイナル社、(Dynal UK)製)でエッペンドルフチューブの側壁に 保持して、100μlのTESで洗った。これを3回繰り返した(その後のビーズの操 作はすべて、製造業者の指示にしたがって、このようにして行なった)。ビーズ を、100μlのTESに再懸濁してから、Sau 3A1で消化したDNAを加えて、室温で1 時間インキュベートして、ビオチニル化したDNAをビーズに結合させた。 そして、1×リガーゼ緩衝液で、マグネチックパーティクルコンセントレータ (Magnetic Particle Concentrator)(イギリスのダイナル社、(Dynal UK)製 )を用いて、ビーズ/DNAを、前と同じようにして洗浄した。 SauFAMアダプター(Fok 1部位をもっている)のライゲーション 上清を除去して、300pmolのSauFAMアダプターと、4000ユニットのリガーゼ( ニューイングランドバイオラブズ社(New England Biolabs))を含む、75μl の1×リガーゼ緩衝液に、ビーズ/DNAを再懸濁した。 ビーズ/DNA、7.5μlの10×リガーゼ緩衝液、15μlのSauFAM(20pmol/μlで) 、10μlのリガーゼ(400ユニット/μl)、42.5μlのH2O 次に、この反応液を16℃で2時間インキュベートした。 Fok I消化 ライゲーションの後、75μlの1×Fok I緩衝液で、ビーズ/DNAを2回洗浄して から、100μlの1×Fok I緩衝液に再懸濁し、テクネドライブロック(Techne Dr yblock)の中で、65℃で、20分間加熱して、残存しているリガーゼを失活させた 。緩衝液を除去してから、20ユニットのFok I(ニューイングランドバイオラブ ズ社(New England Biolabs)製)を含む、95μlの1×Fok I緩衝液に再懸濁し た。 ビーズ/DNA、9.5μlの10×Fok I緩衝液、5μlのFok I(4ユニット/μlで) 次に、ビーズ/DNAを37℃で2時間インキュベートした。 Fok Iで切断した断片を含む、上清をインキュベートした後、きれいなエッペ ンドルフチューブに移し、65℃で20分間、テクネドライブロック中でFok Iを不 活性化するために加熱した。 Fok Iで切断された断片の、微量滴定用プレート上のBbvアダプターへのライゲー ション 次に、Fok I断片を、3つのチューブに分けると、それぞれが、30μlのFok I 切断断片、5μlの10×リガーゼ緩衝液、3μlのリガーゼ(400ユニット/μl で、・ニューイングランドバイオラブズ社(New England Biolabs))と、12μ lのH2Oを含んでいた。 別々のウエルの中に、アダプタ−Bbv14、16、および19を含む、プレート上の リガーゼ緩衝液(前述したようにして調製される)を除去してから、Fok I切断 断片とリガーゼを含む、上記の反応混合液を各ウエルに加えた。 次に、ウエルを16℃で1時間インキュベートしてから、50μlのTESで3回洗 浄した。ウエルからTESを除去して、また、50μlのTESを加えて、ビオルミン微 量滴定用プレート読み取り器(Biolumin Microtiter plate Reader)(モレキュ ラーダイナミクス(Molecular Dynamics))で蛍光を測定した。断片を加えず、 Bbvアダプターだけを含むウエルをブランクとして用いた。 RFUで表示されたデータ Bbv14ウエル 1774 RFU Bbv16ウエル 1441 RFU Bbv19ウエル 1192 RFU ブランク 1010 RFU バックグランドの読み取りである、ブランクのウエルの読み取り値を、その他 のウエルの読み取り値から引き算して、以下の値を得た。 Bbv14ウエル 764 RFU Bbv16ウエル 431 RFU Bbv19ウエル 182 RFU エクソン14に対して半量のエクソン16(15pmolのエクソン16、30pmolのエクソ ン14)が、処理に入れられると、Bbv16ウエルから得られる読み取り値は、Bbv14 ウエルから得られる読み取り値の半分(すなわち、50%)になり、エクソン14に 対して5分の1の量のエクソン19(6pmolのエクソン19、30pmolのエクソン14) だと、Bbv19ウエルから得られる読み取り値は、Bbv14ウエルから得られる読み取 り値の5分1(すなわち、20%)になるはずである。 百分率で示された理想的な読み取り値 Bbv14ウエル 100 Bbv16ウエル 50 Bbv19ウエル 20 百分率で示された実際の読み取り値(Bbv14ウエルを100%として用いる) Bbv14ウエル 100 Bbv16ウエル 56.4 Bbv19ウエル 23.8 Bbv16ウエル 6.4%誤差 Bbv19ウエル 3.8%誤差 したがって、本処理法は、DNAの混合集団を分離することができ、一方で、同 時に、最小限の誤差で、元の混合物の相対的割合を維持しながら、4塩基対を同 定することができる。また、別の4塩基対、および関連する量的データを得るた めに、再検索することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW 【要約の続き】 中の部分断片を切断すること、および、(d)各第二の 粘着末端の配列を決定することを含む、cDNAを特徴付け るための方法において、各部分断片の有する第一と第二 の粘着末端配列が集合したものの長さが6個から10個で あり、また、基準部位及び第一と第二の粘着末端の配列 及び相対的位置が、そのcDNAまたはその各cDNAを特徴付 けている方法を提供する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.cDNAを特徴付けるための方法において、 (a)各cDNA、またはそれらから単離された断片から、各々が、予め決められた 長さの未知の配列をもつ粘着末端を含む第一と第二の部分断片でありかつ、第一 の断片が該末尾をもつものを作製することを目的として、一つ以上のcDNAまたは それらから単離された断片の集団であり、そのうちそれぞれが、mRNAの3'ポリ- A側末端に相補的な鎖及び末尾部分をもつものである集団を含むサンプルを、第 一のサンプリング用エンドヌクレアーゼによって、末尾に隣接する基準部位から の既知の置換を行なう第一のサンプリング部位で切断すること、 (b)第一の部分断片または第二の部分断片を、それらの粘着末端配列によって 部分集団に分類し、また、各部分集団の粘着末端配列を第一の粘着末端として記 録すること、 (c)各部分断片から、予め決められた長さの未知の配列をもつ第二の粘着末端 を含む、さらに別の部分断片を作製するために、第一のサンプリング用エンドヌ クレアーゼと同じか、または別の第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼによ って、第一のサンプリング部位から既知の置換を行なう第二のサンプリング部位 で各部分集団中の部分断片を切断すること、および、 (d)各第二の粘着末端の配列を決定することを含む、cDNAを特徴付けるための 方法において、各部分断片の有する第一と第二の粘着末端配列が集合したものの 長さが6個から10個であり、また、基準部位及び第一と第二の粘着末端の配列及 び相対的位置が、そのcDNAまたはその各cDNAを特徴付けている方法。 2.第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼで切断されたサンプルが、一つ以 上のcDNAの集団を含むサンプルを、制限酵素で切断し、その制限部位が、基準部 位である断片を単離して作出されたcDNAの単離断片を含む、請求項1記載の方法 。 3.第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼが第一の認識部位に結合して、 制限酵素の認識部位から予め定められた置換位置にある、第一のサンプリング部 位で切断する、請求項2記載の方法。 4.第一の認識部位が、単離された断片の制限部位にハイブリダイズする第一の アダプターオリゴヌクレオチドの中に備えられている、請求項3記載の方法。 5.制限酵素が、4塩基対の結合部位を認識する、請求項2ないし4のいずれか に記載の方法。 6.第二の部分断片が、ステップ(b)で分類される、請求項2ないし5のいずれか に記載の方法。 7.第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼが、基準部位に結合して、基準部 位から予め決められた置換位置にある第一のサンプリング部位で切断を行なう、 請求項1記載の方法。 8.第一のサンプリング用エンドヌクレアーゼが、II型制限酵素を含む、上記請 求項のいずれかに記載の方法。 9.第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼが、第二の認識部位に結合して、 第一のサンプリング部位から予め決められた置換位置にある第二のサンプリング 部位で切断を行なう、上記請求項のいずれかに記載の方法。 10.第二のサンプリング用エンドヌクレアーゼが、II型制限酵素を含む、請求項 9記載の方法。 11.第二の認識部位が、第一の粘着末端にハイブリダイズする第二のアダプター オリゴヌクレオチドの中に備えられている、請求項9または10記載の方法。 12.cDNAの尾部、または、それらの断片が、固相基体に結合している、上記請求 項のいずれかに記載の方法。 13.各部分断片の有する第一と第二の粘着末端配列が集合したものの長さが8個 である、上記請求項のいずれかに記載の方法。 14.各粘着末端の長さが4個である、請求項13記載の方法。 15.部分断片を分類するステップ(b)に、部分断片をサンプルのアレイに分割し て、各サンプルを別々の容器に入れること;サンプルのアレイを、固相 親和性基体のそれぞれが第一の粘着末端として予め定められた同じ長さの独自の 塩基配列をもつている固相親和性基体のアレイと接触させて、各サンプルが、可 能な塩基配列の一つと接触し、また、互いに相補的な、ユニークな塩基配列と第 一の粘着末端との間だけでハイブリダイゼーションが起こるように、サンプルの アレイを、予め定められた長さのあらゆる可能な塩基配列に接触するようにする こと;および、ハイブリダイズしなかった材料を容器から洗い流すことが含まれ る、上記請求項のいずれかに記載の方法。 16.各第二の粘着末端配列を決定するステップ(d)が、ステップ(c)から生じたさ らなる部分断片を単離すること及び、これらのさらなる断片を、各アダプターオ リゴヌクレオチドが、標識及び第二の粘着末端と同じ、予め定められた長さのユ ニークな塩基配列をもっておりかつ、アレイが、予め決められた長さの、あらゆ る可能な塩基配列を含んでいるような該アダプターオリゴヌクレオチドのアレイ と、あるサイクルで接触させることを含み、該サイクルには、このアレイの各ア ダプターオリゴヌクレオチドと単離された部分断片とがハイブリダイズする条件 下で連続的に接触させること、ハイブリダイズしなかったアダプターオリゴヌク レオチドを除去すること、および、標識を検出することによって、ハイブリダイ ズしたアダプターオリゴヌクレオチドが存在するのを判定することが含まれ、ア レイ中のアダプターを全てテストし終わるまで、このサイクルを繰り返すことを 含む、上記請求項のいずれかに記載の方法。 17.部分断片を分類するステップ(b)が、(i)ユニークな第一の粘着末端をもつ 部分集団のそれぞれを、アレイ中の同定可能な位置でハイブリダイズさせるため に、第一の粘着末端として予め定められた同じ長さのユニークな塩基配列をもっ ていて、アレイ中の位置によって同定することができるオリゴヌクレオチドセッ トで、予め定められた長さの可能な塩基配列がすべて、そのアレイの中に存在し ているようなオリゴヌクレオチドセットのアレイを含むハイブリダイゼーション 用アレイと、該部分断片を結合させること、および(ii)第一の粘着末端配列を 同定するための位置を決定す ることを含む、請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。 18.ステップ(c)で切断された部分断片が、その過程によってさらに作出される 部分断片がハイブリダイゼーション用アレイに結合されたままのものであるよう 、ハイブリダイゼーション用アレイに結合しているものであり、各第二の粘着末 端配列を決定するステップ(d)には、さらなる部分断片を、ハイブリダイゼーシ ョンを行なう条件下で、各アダプターオリゴヌクレオチドが、標識及び第二の粘 着末端と同じ予め定められた長さのユニークな塩基配列を有し、かつアレイが予 め決められた長さのあらゆる可能な塩基配列を含んでいるようなアダプターオリ ゴヌクレオチドのアレイと接触させること、ハイブリダイズしなかったアダプタ ーオリゴヌクレオチドを除去すること、および、標識を検出することによって、 ハイブリダイズしたアダプターオリゴヌクレオチドの位置を決めることが含まれ る、請求項17記載の方法。 19.上記請求項のいずれかに記載の方法にしたがって、cDNAを特徴付けることを 含む、サンプル中のcDNAを同定するための方法において、サンプル中のそのcDNA またはその各cDNAを同定することを目的として、上記方法によって得られた基準 部位と第一ならびに第二の粘着末端の配列および相対的位置を、既知のcDNAの基 準部位と第一ならびに第二の粘着末端の配列および相対的位置と比較する方法。 20.請求項1から14のいずれかに記載の方法を実施することを含む、サンプル中 の一つ以上の特定のcDNAをアッセイするための方法において、基準部位が予め決 められており、分類ステップ(b)における第一の粘着末端配列のそれぞれが、予 め決められている第一の粘着末端配列であり、ステップ(d)における第二の粘着 末端配列のそれぞれが、予め決められている第二の粘着末端配列のためのアッセ イによって決定され、基準部位及び予め決められている第一ならびに第二の粘着 末端の相対的位置によって、その各特定のcDNAまたは各特定のcDNAが特徴づけら れる、アッセイするための方法。 21.基準部位と第一ならびに第二の粘着末端配列が、一つ以上の既知の標的 cDNAに一致する配列を選択することによって予め決定されている、請求項20記載 の方法。
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