JP2000512319A - 原油の腐食性及び酸性度の低下方法 - Google Patents

原油の腐食性及び酸性度の低下方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、適当な量の第IA族若しくは第IIA族の酸化物、水酸化物、水和物又はナフテン酸塩を、酸性腐食性原油に添加することによって、あるいはナフテン酸塩含有原油を適当な割合で酸性腐食性原油に配合することによって、その腐食性を低下又は除去するための、酸性原油又はその留分の処理方法に関する。この方法は、液体溶媒を使用して酸性原油を処理することに付随する材料取り扱い問題を減少させるとともにエマルジョン形成を減少させる追加の利点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 原油の腐食性及び酸性度の低下方法 本特許出願は、1996年6月4日出願の米国特許出願第655,261号、 1996年2月6日出願の米国特許出願第597,310号及び1995年8月 25日出願の米国特許出願第519,554号の部分係属出願である。発明の分野 本発明は、原油及び石油酸(petroleum acids)を含有する原油留分の酸性度及 び腐食性を低下させるための方法に関する。発明の背景 ナフテン酸を含有する全原油のような高い有機酸含有量を有する多数の石油原 料は、パイプスチル及びトランスファーラインのような、原油を抽出、輸送及び 処理するために使用される装置に対して腐食性である。 ナフテン酸腐食を最少にするための努力には、多数のアプローチが含まれてい る。米国特許第5,182,013号は、高いナフテン酸含有量の油を低いナフ テン酸含有量の油とブレンドすることのような認められたアプローチに関係して いる。更に、炭素鋼又は低合金鋼を、より高価でより高く合金を含有させたステ ンレススチールで置き換えることによって、酸に曝露される装置の金属表面用の 腐食抑制剤を使用することによって、又は油を中和し、油から酸を除去すること によってこの問題を処理するために、種々の試みがなされてきた。幾つかの抑制 剤会社は、特定の硫黄及びリンをベースとする有機腐食抑制剤を使用することが 、 ナフテン酸による腐食を低下させる上で有効であることを特許請求している。こ のような技術の例には、金属表面をポリスルフィド(米国特許第5,182,0 13号)又はアルキンジオールとポリアルケンポリアミンとの油溶性反応生成物 (米国特許第4,647,366号)のような腐食抑制剤で処理すること及び液 体炭化水素を薄いアルカリ性水溶液、特に薄いNaOH又はKOH水溶液で処理 すること(米国特許第4,199,440号)が含まれる。しかしながら、米国 特許第4,199,440号には、より高い濃度の水性塩基を含有する水溶液を 使用することで問題点が生じることが記載されている。これらの溶液は油と共に エマルジョンを形成し、薄い塩基水溶液のみを使用することを必要とする。米国 特許第4,300,995号には、炭素系物質、特に、酸性官能性を有する、石 炭及び重質油のようなその生成物、減圧軽油並びに石油残油を、液体(アルコー ル又は水)中でテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのような第四級塩基で処 理することが開示されている。水酸化アルカリ水溶液を使用する別の方法には、 Kalichevsky及びKobe著、「化学薬品による石油精製(Petroleum Refining With Chemica1s)」、(1956年)第4章、並びに米国特許第3,806,437号、同 第3,847,774号、同第4,033,860号、同第4,199,440 号及び同第5,011,579号、ドイツ特許第2,001,054号及び同第 2,511,182号、カナダ特許第1,067,096号、特開昭59−17 9588号、ルーマニア特許第104,758号並びに中国特許第1,071, 189号に記載されているものが含まれる。ある種の処理は、鉱物油留出油及び 炭化水素油について(例えば、石灰、溶融NaOH又はKOH、坦体媒体に懸濁 させた、ある種の高度に多孔質で焼成したカルボン酸の塩によって)実施されて きた。全原油は処理され なかった。 米国特許第2,795,532号及び同第2,770,580号(Honeycutt) には、「重質鉱油留分」及び「石油蒸気」を別々に処理する方法が開示されてい る。’532号特許には更に、「フラッシュした蒸気」を、なかんずくアルカリ 金属水酸化物を含有する「液体アルカリ性物質」及び「液体油」と接触させるこ とが開示されている。溶融状態でのNaOHとKOHとの単なる混合物が、好ま しい処理剤として開示されているけれども、「他のアルカリ性物質、例えば、石 灰を少量で使用することもできる。」重要なことに、’532号特許には、全原 油又は1050プラス°F(565+℃)の沸点を有する留分の処理は開示され ていない。むしろ’532特許では、1050マイナス°F(565-℃)留分 、即ち、’532号特許で開示された条件で蒸発性である留分の蒸気及び凝縮し た蒸気のみが取り扱われている。ナフテン酸を含有する石油残油及びその他の( ’532方法条件で)非蒸発性の留分は、この方法によって処理できないであろ う。ナフテン酸は全ての原油留分(それらの多くは蒸発性ではない)全体に分布 しているので、また原油はナフテン酸含有量が広範囲に異なっているので、’5 32号特許は、種々の沸点の原油の広い種類(slate)を成功裡に処理することが できるという期待を与えない。 米国特許第2,068,979号には、石油スチル内の腐食を防止するために ナフテン酸塩が使用されたことが開示されている。この特許では、ナフテン酸カ ルシウムを石油に添加して、塩酸及び硫酸のような強い遊離酸と反応し、これら の酸を捕捉することが教示されている。これは、これらの強酸による蒸留装置内 の腐食を防止することを意図しており、ナフテン酸に関する特許請求の範囲は記 載されていない。実際に、強酸が塩に転換されたとき、ナフテン酸が生成された であろう。幾つか の先行技術には、燃料製品及び潤滑油製品に於ける腐食抑制剤として、炭酸カル シウム分散液(Cheng他の米国特許第4,164,472号)又は酸化マグネシ ウム分散液(Cheng他の米国特許第4,163,728号及び同第4,179, 383号並びに同第4,226,739号)を添加すること又は生成することが 含まれていたが、全原油又は常圧蒸留原油に於いては無かった。同様に、Mustaf aev他(Azerb.Inst.Neft.Khim.(1971年)64-6頁)は、潤滑油中の水酸化カル シウム、水酸化バリウム及び水酸化亜鉛添加剤の改良された洗浄性及び耐食性に ついて報告した。ナフテン酸アミン(Wasson他の米国特許第2,401,993 号)及びナフテン酸亜鉛(Johnson他の米国特許第2,415,353号、Rouau ltの米国特許第2,430,951号及びZisman他の米国特許第2,434,9 78号)も、種々の潤滑油製品中の耐食性添加物として特許請求されていた。石 油と一緒のカルシウム化合物の他の用途には、ガラス上石灰石抽出(limestone-o n-glass abstraction)による(Elkin他のソ連邦特許第1,786,060号) 又はハイドロタルク石に関係する金属酸化物による(Gillespie他の米国特許第 5,389,240号)炭化水素油からのナフテン酸の除去が含まれている。最 後に、水酸化カルシウム(Kessickのカナダ特許第1,249,760号)は、 重質原油廃物からの水の分離で役立つ。 これらの方法は、変化した成功度を達成したけれども、全原油及びその留分、 特に残油及びその他の650+°F(343+℃)留分の酸性度及び腐食性を低下 させるための一層有効な方法を開発するための継続した要求が存在している。発明の要約 本発明によれば、出発酸含有腐食性原油を、有効量の、第IIA族金属ナフテ ン酸塩と接触させて、低下した腐食性を有する処理した原油を製造することから なる、酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法、及び、出発酸含有腐食性原油を、 有効量の、第IA族及び第IIA族の中から選択された金属のナフテン酸金属塩 で処理された第2の原油と配合させて、低下した腐食性を有する最終品の処理し た原油を製造することからなる酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法、 が提供される。 本発明は適切に、開示された要素を含有し、これからなり若しくはこれから本 質的になっていてよく、そして開示されていない要素の不存在下で実施すること ができる。図面の簡単な説明 第1図は実施例7についての、Ca濃度の関数としての原油の腐食速度を示す 。 第2図は実施例8についての、原油の腐食速度に対するナフテン酸中和%を示 す。 第3図は実施例9についての、785〜970°F(418〜521℃)原油 留分の腐食速度に対するナフテン酸中和%を示す。発明の詳細な説明 幾つかの全原油には、精製装置の腐食又は汚れの原因となる、カルボン酸のよ うな有機酸が含有されている。これらの有機酸は一般的に、ナフテン酸及びその 他の有機酸の範疇に入る。ナフテン酸は、石油原料中に存在する有機酸の混合物 を同定するために使用される一般的な用語で ある。ナフテン酸は、約65℃(150°F)から420℃(790°F)まで の範囲内の温度で腐食を起こし得る。ナフテン酸は、酸含有原油中の広範囲の沸 点物(即ち、留分)に亘って分布している。本発明は、最も望ましくはこれらの 酸がしばしばその中に濃縮されている、より重い(より高い沸点の)液体留分か ら、このような酸を広範囲に除去するための方法を提供する。ナフテン酸は、単 独で又はフェノールのような他の有機酸との組合せで存在していてよい。 全原油は、多数の競合反応が起こり得る非常に複雑な混合物である。予想外に 、酸は大過剰の原油及び典型的に存在するその他の反応性種に比較して薄いけれ ども、これらの反応は起こる。そして望ましいことに、得られるナフテン酸塩は 油溶性のままであり、より低い沸点の側流の中に濃縮するのではなくて、残油中 に濃縮する傾向がある。 本発明の方法は、例えば、金属表面の液相腐食を抑制又は制御することが望ま れる方法で有用性を有する。更に一般的に、本発明は、典型的に、酸性原油の中 和価の低下又は処理した(中和した)原油の約1708cm-1での赤外スペクト ルでのカルボキシルバンドの強度の低下によって証明されるような酸性度の低下 が、有益である応用並びに油−水エマルジョンの形成及び大きい溶媒体積が望ま しくない応用で使用することができる。本発明はまた、このようなエマルジョン の主原因成分、ナフテン酸及び類似の有機酸を処理することによって並びに付随 する取り扱い及び処理問題を減少させることによって、酸性原油中のエマルジョ ン形成を制御するための方法を提供する。 原油中の酸の濃度は、典型的に、1グラムの油の酸性度を中和するために必要 なKOHのミリグラム数である、酸中和価又は酸価として表現される。これはA STM D−664に従って決定することができる。 典型的に、酸含有量の低下は、中和価の低下又は約1708cm-1での赤外スペ クトルでのカルボキシルバンドの強度の低下によって決定することができる。約 1.0mgKOH/g以下の全酸価(TAN)を有する原油は、低腐食性まで緩 和されたものであると考えられる(0.2以下の全酸価を有する原油は一般的に 低腐食性のものであると考えられる)。1.5より大きい全酸価を有する原油は 腐食性であると考えられる。TANはASTM方法D−664によって測定され る。遊離カルボキシル基を有する酸性原油を、本発明の方法を使用して有効に処 理することができる。IR分析は、KOHより弱い塩基での処理で生じることが 見出されたように、中和価の低下が塩基十分な酸性度での処理の際でない場合に 特に有用である。 使用することができる原油は、本発明を実施する温度で液体又は液化性である 全てのナフテン酸含有原油である。本明細書で使用するとき、用語「全原油」は 未精製で未蒸留の原油を意味する。 本明細書で使用するとき、用語「化学量論的量」は、原油中の酸性官能基1モ ルを中和するための、モル基準での金属酸化物、金属水酸化物又は金属水酸化物 水和物の十分な量を意味する。モルに於いて、第IA族の酸化物、水酸化物及び 水酸化物水和物の場合に、この比は1:1の金属のモル対酸官能基であり、第I IA族の酸化物及び水酸化物について、この比は0.5:1の金属のモル対酸官 能基である。用語化学量論的(stoichiometric)量「より上」、「より大きい」又 は「より過剰」は前記に関して規定され、用語「不足当量(substoichiometric) 」も同様である。不足当量は、第IIA族について0.025:1モルから化学 量論的量まで、好ましくは0.25:1モル〜0.5:1(即ち化学量論的量) 未満の範囲であり、第IA族について、これは0.05:1モル 〜1:1(即ち化学量論的量)未満、好ましくは0.5:1モル〜1:1モル未 満である。化学量論的量より大きいものは、第IA族及び第IIA族について1 0:1以下、好ましくは第IIA族について5:1以下の範囲であってよい。好 ましい金属は、第IA族についてナトリウム、リチウム及びカリウムであり、第 IIA族についてカルシウム、マグネシウム、バリウム及びストロンチウムであ り、カルシウム及びマグネシウムが好ましく、カルシウムが最も好ましい。 接触は典型的に、環境温度又は溶液を還流させるために十分な高温度で実施さ れる。典型的に、この範囲は200℃以下であり、約20℃〜200℃、好まし くは50℃〜200℃、更に好ましくは75℃〜150℃のより狭い範囲が適し ている。 腐食性で酸性の原油、即ち、ナフテン酸を単独で又はフェノールのような他の 有機酸との組合せで含有するものを、本発明によって処理することができる。 この酸性原油は好ましくは全原油である。しかしながら、常圧蒸留残油及び他 の高沸点留分のような全原油の酸性留分を処理することもできる。それで、例え ば、500°F(260℃)留分、650+°F(343+℃)留分、減圧軽油及 び最も望ましくは1050+°F(565+℃)留分及び常圧蒸留残油を処理する ことができる。 1.酸化物、水酸化物及び水酸化物水和物処理 本発明の一面に於いて、原油を、有効量の第IA族及び第IIA族金属含有化 合物、即ち、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び水酸化 物水和物と、存在するとき、低下した腐食性及び酸性度を有する処理した原油を 製造するために添加することができるか又は自然に発生する、有効量の水の存在 下で接触させる。この物質は固体と して添加され、また、液体中固体スラリー、即ち水中固体スラリー若しくは有機 液体中固体スラリー又は水性懸濁液を含んでいてよい。本発明の方法は、酸性原 油を処理するために使用された酸化物、水酸化物及び水酸化物水和物の比及び種 類に依存して、完全に中和された又は部分的に中和された、低下した腐食性及び ナフテン酸含有量を有する処理した原油を製造するために使用することができる 。第IA族及び第IIA族金属の酸化物及び混合物又は水酸化物及び混合物又は 水酸化物水和物及びこれらの混合物は、酸含有原油に、中和された又は部分的に 中和された(即ち、非腐食性の)原油を製造するために有効なモル比で添加され 、中和は所望により全部又は部分的であってよい。腐食性低下及び酸性度の低下 は、添加される酸化物、水酸化物及び水酸化物水和物の量によって影響を受ける 。広範囲に、添加の範囲は化学量論的量から酸1モル当たり10:1モルまでで ある。更に特に、これは、酸1モル当たり0.05モルから1:1モル未満まで の、0.5:1から1:1モル未満までの、1:1〜10:1の第IA族金属の 酸化物若しくは混合物、水酸化物若しくは混合物又は水酸化物水和物若しくは混 合物の比で添加することができる。第IIA族について、範囲はもっと低くてよ い。典型的に、0.025モルから化学量論的量までの又は0.25モルから化 学量論的量未満まで、10:1モル以下の、第IIA金属の酸化物若しくは混合 物、水酸化物若しくは混合物又は水酸化物水和物若しくは混合物の全酸に対する 比、しかし0.5:1から約5:1まで及び1:1から0.5:1までの比も使 用することができる。(化学量論的量よりも)少ない量の第IA族及び第IIA 族金属の酸化物、水酸化物又は水酸化物水和物を添加すると、出発酸性原油の不 完全な(即ち、部分的)中和になるであろう。CaO及びCa(OH)2が好ま しい。 幾つかの原油自体には十分な量の水が含有されており、その他のものは本明細 書に特定する範囲まで水を添加することが必要である。水の全量は、原油のゼロ から7重量%までの有効量である。第IIA金属含有化合物についての水の全量 は、(酸含有油基準で)少なくとも0.3重量%から、更に好ましくは0.3重 量%〜7重量%の範囲であるが、下記の範囲、即ち0.2〜1.5重量%、0. 3〜1.2%及び0.6〜1%の中に入ってよい。第IA族金属の酸化物、水酸 化物及び水酸化物水和物を使用するとき、これらは水の添加を必要としないが、 第IIA族についての特定範囲内の水の不存在下又は存在下で使用することがで きる。この処理によって、処理に依存して部分的中和から酸性度の本質的な不存 在までの範囲内であってよい、低下した腐食性及び低下した酸性度を有する処理 した原油が製造される。無水の酸性原油は、この原油を、有効量の第IIA族金 属の酸化物、水酸化物、水酸化物水和物又は酸化物、水酸化物若しくは水酸化物 水和物の混合物から選択された金属含有化合物と、酸を中和するために有効な塩 基にするための対応する十分な量の水の存在下で接触させることによって処理す ることができる。それで、第IIA族金属の酸化物、水酸化物及び水酸化物水和 物を使用するとき、反応を有効にするために少量の水が存在しなくてはならない 。 原油−水(即ち、油中水滴型又は水中油滴型)エマルジョンの形成は、原油相 と水相との有効な分離を妨害し、そうして処理した原油の回収を妨害する傾向が ある。エマルジョン形成は望ましくなく、ナフテン酸含有原油を水性塩基で処理 する間に遭遇する特別の問題点である。本発明の方法は、エマルジョン形成の本 質的不存在下で実施することができる。それで、この処理の追加の利点は、エマ ルジョン形成の不存在又は実質的不存在である。 第IA族及び第IIA族金属の酸化物、水酸化物及び水酸化物水和物は、商業 的に購入するか又は公知の方法を使用して合成することができる。固体形では、 これらは粒子の大きさにされた又は耐火物(セラミック)マトリックス上に坦持 された、粉末又はコンポジットの形であってよい。典型的な水酸化物には、KO H、NaOH、水酸化カルシウム、水酸化リチウム−水和物及び水酸化バリウム 八水和物が含まれ、他方、酸化物には酸化カルシウム、酸化ナトリウム及び酸化 バリウムが含まれる。酸化カルシウム及び水酸化カルシウムが好ましい。固体の 幾らかは典型的に水和物の結晶として生じる。 反応時間は、処理する原油の温度及び性質、その酸含有量並びに添加される第 IA族及び第IIA族金属の酸化物、水酸化物水和物の量及び種類に依存するが 、典型的に腐食性及び酸含有量の低下を有する製品を製造するために、約1時間 以下から約20時間まで実施することができる。処理した原油には、処理に使用 した対応する第IA族及び第IIA族金属の酸化物、水酸化物又は水酸化物水和 物のナフテン酸塩が含有されている。 2.ナフテン酸塩処理 原油の腐食性を低下させるための本発明の他の面に於いて、腐食性及び酸性度 低下は、腐食性原油に金属カルボン酸塩を直接添加すること又は金属カルボン酸 塩をインシトゥで発生させることを含む方法によって達成される。その熱力学的 安定性がカルボン酸鉄の安定性に等しいか又はそれを越える金属カルボン酸塩が 、本発明に於いて有用である。好ましい金属はアルカリ土類の種類に属し、即ち Ca、Mg、Ba及びSrである。 ナフテン酸塩処理のための出発酸性原油は少なくとも0.3重量%の 水含有量を有し、更に好ましくは該水含有量は0.3重量%〜7重量%である。 直接添加のために、金属ナフテン酸塩は、5:1以下の金属のモルの原油中の 酸性官能基に対する有効量で添加される。特に、本発明のこの面に於いて、酸含 有腐食性原油の腐食性は、出発酸含有腐食性原油を、第IIA族金属のナフテン 酸完全又は部分塩(例えば、半塩)からなる群から選択されたナフテン酸塩の有 効量と接触させることによって低下される。更に、金属ナフテン酸塩は、出発酸 含有原油を、第二の金属ナフテン酸塩含有原油又は留分とブレンドする(「原油 を処理する」)ことにより添加することができる。金属ナフテン酸塩は、「1. 酸化物、水酸化物及び水酸化物水和物処理」及びこの節に開示されているように インシトゥで製造される。中和された原油は、それを製造するために使用された 金属の酸性官能基に対する比率に依存して、完全に又は部分的に中和されている であろう。この金属は、前記したような第IA族及び第IIA族金属である。有 効量のナフテン酸塩を含有する処理した原油が使用されるが、実際にはこれは、 処理した原油中の金属ナフテン酸塩の、出発酸含有原油中の酸に対する比が、1 :1モルより小さいことを意味する。しかしながら、実際に、出発酸性原油の酸 含有量基準で0.025:1〜1:1金属モル、更に典型的に0.25〜1:1 モルの範囲を有する量のナフテン酸塩が添加され使用される。酸含有量に対して 1:1モルより大きい、典型的に10:1モルまでの比も使用することができる けれども、処理した原油中でインシトゥ中和によって生成されるものよりも過剰 のナフテン酸塩を添加することが必要であろう。それで出発原油の酸性度及び腐 食性低下は、出発酸含有原油の、インシトゥ添加により又は直接添加により及び /又は第二のナフテン酸塩含有(即 ち、中和した)原油とブレンドすることにより生じるナフテン酸塩に対する比を 変えることによって、所望の程度まで達成することができる。出発酸性原油及び 第二のナフテン酸塩含有原油は、匹敵する沸点範囲及び特性を有していなくては ならない。それで、例えば、酸性全原油をナフテン酸塩含有全原油と、500+ °F(260+℃)留分を対応する留分と、650+°F(343+℃)留分を対 応する留分と、1050+°F(565+℃)留分を対応する留分と、減圧軽油 を対応する減圧軽油と、常圧蒸留原油を匹敵する常圧蒸留原油と等々、ブレンド すべきである。 広く言って、インシトゥ生成を実施するとき、この方法には、金属酸化物又は 水酸化物を化学量論的量で出発酸含有原油に添加して、対応するナフテン酸塩を 形成することが含まれる。それで、他の面に於いて、アルカリ土類金属酸化物、 特にCaO又は水酸化カルシウムを、不足当量の量で、カルボン酸、特にナフテ ン酸を含有する原油に添加する。これによって、酸を完全に中和するために必要 なものよりも少ないCaO又は水酸化カルシウムを添加することが意味される。 特別の理論に結び付けることを望むものではないけれども、不足当量のCa添 加によって、二つのこと、即ち(1)幾らかのナフテン酸の初期中和及び(2) 一般的なイオン効果による残留する酸中のH+の抑制によって、腐食が抑制され ると信じられる。Caは優先的により強いナフテン酸と反応する。 腐食へのCa効果についての仮説を下記に示す。 水素イオン(H+)は、腐食反応のための一つのドライバーと信じられる。 Fe0+2H+→Fe+++H2 ナフテン酸とのCaO反応はH2Oを必要とし、また下記によりH2O を生成する。 CaO+2RCOO-H→(RCOO)2-Ca+H2O 次いで幾らかのH2Oが存在すると、弱くイオン化したナフテン酸が下記に従 ってH+源である。 RCOO-H→H++RCOO- ナフテン酸Caは追加のナフテン酸塩イオンを形成して(次式)、酸平衡を左 へシフトさせ、一般的なイオン効果によりH+濃度を減少させる。 (RCOO)2-Ca→(RCOO)-Ca++RCOO-→Ca+++2RCOO- これによって、塩解離が酸解離よりも大きい場合には、均衡しないH+濃度低 下になる。 有利なことに、前記の処理に於いてエマルジョン形成は減少するか又は実質的 に不存在になり得る。 本発明を、下記の限定されない実施例を参照して示す。 実施例1 反応装置は、撹拌機及び還流凝縮器を取り付けた200mlのフルートガラス 容器であった。4mgKOH/gの全酸価を有するグリフオン(Gryphon)原油( 150g)を、反応器の中に入れた。グリフォン150gには、10.7ミリ当 量の酸が含有されている。5.35ミリモル又は10.7ミリ当量に相当する酸 化カルシウム300mgを添加した。次いで、この混合物を100℃にし、7時 間撹拌した。赤外検査によって、未処理のグリフォンと比較したとき、酸の二量 体形及び単量体形に対応する、1708cm-1及び1760cm-1でのバンドに 於ける変化は示 されなかった。1.5mlの水を添加した。30分後に、赤外検査によって、1 708cm-1及び1760cm-1でのバンドが消失した、即ち酸が中和されたこ とが示された。 実施例2 反応装置は実施例1に於けるものと同じものであった。2.8mgKOH/g の全酸価を有するハイドラン(Heidrun)原油50gを、反応器の中に入れた。ハ イドラン50gには、2.5ミリ当量の酸が含有されている。1.25ミリモル 又は2.5ミリ当量に相当する酸化カルシウム70mgを添加した。次いで、こ の混合物を100℃で7時間撹拌した。赤外検査によって、未処理のハイドラン と比較したとき、酸の二量体形及び単量体形に対応する、1708cm-1及び1 760cm-1でのバンドの強度に於ける変化は示されなかった。0.5mlの水 を添加し、混合物を100℃で30分間撹拌した。赤外検査によって、1708 cm-1及び1760cm-1でのバンドが消失した、即ち酸が中和されたことが示 された。 実施例3 反応装置は、撹拌機、ディーンシュタルクトラップ及び還流凝縮器を取り付け た、300mlのガラス反応器であった。4.2mgKOH/gの全酸価を有す るサン・フワキン・バレー(San Juaquin Val1ey)原油200mlを、反応器の中 に入れ、より以上の水がディーンシュタルクトラップに凝縮しなくなるまで、約 4時間を要して、120℃で加熱した。このようにして得られた無水のサン・フ ワキン・バレー原油100gを、実施例1で使用した反応器の中に入れた。サン ・フワキン・バレー原油100gには、7.5ミリ当量の酸が含有されている。 3.75ミリモル又は7.5ミリ当量に相当する酸化カルシウム210mgを この原油に添加した。次いで、この混合物を100℃で5時間撹拌した。赤外検 査によって、未処理のサン・フワキン・バレー原油と比較したとき、酸の二量体 形及び単量体形に対応する、1708cm-1及び1760cm-1でのバンドの強 度に於ける変化は示されなかった。1mlの水を添加した。100℃で30分間 撹拌した後、赤外検査によって、1708cm-1及び1760cm-1でのバンド が消失した、即ち酸の中和を示すことが示された。 実施例4 反応装置は、撹拌機、ディーンシュタルクトラップ及び還流凝縮器を取り付け た、300mlのガラス容器であった。8.2mgKOH/gの全酸価を有する ボロボ(Bolobo)2/4の200gを、反応器の中に入れ、より以上の水がディー ンシュタルクトラップに凝縮しなくなるまで、150℃で加熱した。これに約4 時間を要した。このようにして得られた無水のボロボ2/4の100gを、実施 例1で使用したものと同じ反応器の中に入れた。ボロボ2/4の100gには、 14.6ミリ当量の酸が含有されている。7.3ミリモル又は14.6ミリ当量 に相当する酸化カルシウム410mgを添加した。この混合物を100℃で4時 間撹拌した。赤外検査によって、未処理のボロボ2/4と比較したとき、酸の二 量体形及び単量体形に対応する、1708cm-1及び1760cm-1でのバンド の強度に於ける変化は示されなかった。1mlの水を添加し、この混合物を10 0℃で30分間撹拌した。赤外検査によって、1708cm-1及び1760cm-1 でのバンドが消失した、即ち酸の中和を示すことが示された。 実施例5(比較) この実施例は比較のためであり、即ち、乾燥原油の酸と反応させるために、ア ルカリ金属水酸化物が水添加を必要としないことを示すためのものである。反応 装置は実施例1に於けるものと同じものであった。4mgKOH/gの全酸価を 有するグリフォン原油100gを、反応器の中に入れた。グリフォン100gに は、7.14ミリ当量の酸が含有されている。7.14ミリ当量に相当する水酸 化ナトリウム286mgを添加した。次いで、この混合物を100℃で3時間加 熱した。赤外検査によって、酸の二量体形及び単量体形に対応する、1708c m-1及び1760cm-1でのピークが殆ど消失し、本質的に完全な中和を示すこ とが示された。 実施例6(比較) この実施例は比較のためであり、即ち、乾燥原油の酸と反応させるために、ア ルカリ金属酸化物が水添加を必要としないことを示すためのものである。反応装 置は実施例1に於けるものと同じものであった。グリフォン原油100gを、反 応器の中に入れた。3.57ミリモル又は7.14ミリ当量に相当する酸化ナト リウム221mgを添加した。この混合物を100℃で2時間加熱した。赤外検 査によって、酸の二量体形及び単量体形に対応する、1708cm-1及び176 0cm-1でのピークが殆ど消失し、本質的に完全な中和を示すことが示された。 実施例7 高いナフテン酸含有量を有する原油(全酸価=8mgKOH/油g) 250gを、腐食試験オートクレーブの中に入れた。原油中の炭素鋼の腐食速度 は、600°F(316℃)の温度で測定し、〜125ミル/年(mpy)の値 が得られた。この原油には〜150ppmのカルシウム濃度が含まれていた。次 いで、同じ原油250gの新しいバッチに、ナフテン酸カルシウムを添加して、 混合物中のカルシウム含有量が、190ppmの値まで変化するようにした。炭 素鋼の腐食速度をこの混合物中で再測定した。図1に示されるように、腐食速度 は2.5下方の係数であるであることが見出された。腐食速度に於ける均衡しな い低下は、ナフテン酸Caによる腐食抑制に帰因される。 実施例8 実施例1に記載された出発高TAN原油中のナフテン酸含有量を、化学量論的 量のCaOで210度F(98.9℃)の温度で処理することによって完全に中 和した。次いで、ヴァージンの高TAN原油を、完全に中和した原油と、それぞ れ9:1及び7:3の重量比で混合した。二つのブレンド物中の炭素鋼の腐食速 度を、600°F(316℃)で測定した。その結果を図2中の黒色バーとして 示す。9:1ブレンド物(10%中和)の腐食性は、バージン原油と比較したと き6下方の係数であり、7:3ブレンド物(30%中和)の腐食性は、50下方 の係数である。共働腐食抑制無しに中和のみ生じた場合、中和の程度に比例する 腐食速度に於ける直線状の低下は、図2の影付きバーで示されるようになる。測 定された腐食速度に於けるより大きな低下は、中和の間に生成された金属カルボ ン酸塩による腐食抑制のより以上の証拠である。 実施例9 この実施例は、グリフォン原油から得られた785〜970°F(418〜5 21℃)留出分を出発物質として使用した以外は、実施例8と概念が類似してい る。再び、CaOによって10、30及び50%で中和したこのサンプルの別の 留分で、腐食試験を600°F(316℃)で実施した。ここで、50%中和で の腐食速度に於ける80%低下以下が測定され(図3の黒色バー)、腐食低下が 中和の程度に比例する場合、各測定は仮定の結果(影付きバー)を越えていた。 実施例10 反応装置は、機械式撹拌機及び還流凝縮器を取り付け、油浴中に浸漬させたフ ラスコであった。4.17mgKOH/gの中和価を有するサン・フワキン・バ レー原油50g及び微細に粉砕した水酸化カリウム2O8mgを、フラスコの中 に入れた。油浴温度を100℃に上昇させ、フラスコ内容物を激しく撹拌しなが らその温度に5時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。 原油を分析し、1.09mgKOH/gの中和を有していることが見出された。 実施例11 反応装置は、実施例10で使用したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化ナトリウム150mgを、フラス コの中に入れた。油浴を100℃にし、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらそ の温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理 した原油は、1.02mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例12 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化ナトリウム300mgを、フラス コの中に入れた。油浴を100℃にし、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらそ の温度に8時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理 した原油は、0.39mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例13 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化リチウム一水和物156mgを、 フラスコの中に入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌 しながらその温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離 した。処理した原油は、1.30mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例14 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び水酸化バリウム八水和物580mgを、フラスコの中に 入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらその温 度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理した 原油は、最初の酸性度の31%が未だ存在していることに対応する、1.37m gKOH/gの中和価を有していた。しかしながら、赤外分光法による検査によ って、カルボキシル基に対応する1708cm-1でのバンドは、未処理の原油の もののわず か12%であった強度を有していたことが示された。 実施例15 反応装置は、撹拌機及び還流凝縮器を取り付け、油浴中に浸漬させたフラスコ であった。4.17mgKOH/gの中和価を有するサン・フワキン・バレー原 油50g及び酸化バリウム0.566gを、フラスコの中に入れた。油浴温度を 100℃にし、その温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体 を分離した。処理した原油を分析し、0.24mgKOH/gの中和価を有して いることが見出された。 実施例16 反応装置は、実施例15に於けるものと同じものである。実施例15で使用し た同じ原油50g及び酸化ナトリウム0.23gを、フラスコの中に入れた。油 浴を100℃に加熱し、その温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によ って固体を分離した。処理した原油を分析し、測定できないほど低い中和価を有 していることが見出された。 実施例17 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び水酸化ストロンチウム八水和物490mgを、フラスコ の中に入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌しながら その温度に8時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処 理した原油は、3.20mgKOH/gの中和価を有していた。これは最初の酸 性度の76%に相当した。しかしながら、赤外分光法による検査によって、カル ボキシル基に対応 する1708cm-1でのバンドは、未処理の原油のもののわずか36%であった 強度を有していたことが示された。 実施例18 反応装置は、実施例10に於けるものと同じものであった。8.2mgKOH /gの中和価を有するボロボ2/4原油175g及び酸化バリウム3.9gを、 反応器の中に入れた。油浴温度を100℃にし、反応器内容物を8時間撹拌した 。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。この油は、1.08mgKO H/gの中和価を有していた。 実施例19 反応装置は、実施例10に於けるものと同じものであった。実施例10で使用 した同じ原油50g及び酸化カルシウム1.04gを、反応器の中に入れた。油 浴を100℃に加熱し、その温度に8時間維持した。冷却した後、遠心分離によ って固体を分離した。処理した原油は、3.4mgKOH/gの中和価を有して いた。最初の酸性度の81%に相当するものが未だ存在していた。しかしながら 、赤外分光法による検査によって、カルボキシル基に対応する1708cm-1で のバンドは、未処理の原油のもののわずか30%であった強度を有していたこと が示された。 実施例20 反応装置は、実施例10に於けるものと同じものであった。実施例10で使用 した同じ原油50g及び酸化カルシウム2.08gを、反応器の中に入れた。油 浴を100℃に加熱し、その温度に6時間維持した。 冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理した原油は、最初の酸性度 の55%が未だ存在していることに相当する、2.3mgKOH/gの中和価を 有していた。しかしながら、赤外分光法による検査によって、カルボキシル基に 対応する1708cm-1でのバンドは、未処理の原油のもののわずか9%であっ た強度を有していたことが示された。 実施例21 反応装置は、実施例10に於けるものと同じものであった。8.2mgKOH /gの中和価を有するボロボ2/4原油50g及び酸化カルシウム0.42gを 、反応器の中に入れた。油浴を100℃にし、その温度に7時間維持した。冷却 した後、遠心分離によって固体を分離した。処理した原油は、最初の酸性度の7 2%が未だ存在していることに相当する、5.9mgKOH/gの中和価を有し ていた。しかしながら、赤外分光法による検査によって、カルボキシル基に対応 する1708cm-1でのバンドは、事実上消失していたことが示された。 実施例22 反応装置は、酸化バリウム100gを充填し、約120℃に加熱した、内径が 1cmで高さが37cmのガラスカラムであった。8.2mgKOH/gの中和 価を有するボロボ2/4原油96.2gを、このカラムに通した。このようにし て処理した原油は、最初の酸性度の24%が未だ存在していることに対応する、 1.7mgKOH/gの中和価を有していた。しかしながら、赤外分光法による 検査によって、カルボキシル基に対応する1708cm-1でのバンドは、未処理 の原油のもののわずか5%であった強度を有していたことが示された。 実施例23 反応装置は、撹拌機及び還流凝縮器を取り付けた200mlのフラスコであっ た。2.1mgKOH/gの中和価を有する北海ブレンド(North Sea Blend)1 00g、水1ml及びCa(OH)2137mgを、反応器の中に入れ、100 ℃で5時間撹拌した。赤外検査によって、カルボキシル基に対応する1708c m-1でのバンドが事実上消失していたことが示された。 実施例24 反応装置は、撹拌機及び還流凝縮器を取り付けた100mlのフラスコであっ た。8.2mgKOH/gの中和価を有するボロボ2/4の50g及び酸化マグ ネシウム302mgを、反応器の中に入れた。この混合物を100℃で7時間撹 拌した。赤外検査によって、カルボキシル基に対応する1708cm-1でのバン ドが事実上消失していたことが示された。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年3月20日(1997.3.20) 【補正内容】 本発明によれば、出発酸含有腐食性原油を、有効量の、第IIA族金属ナフテ ン酸塩と接触させて、低下した腐食性を有する処理した原油を製造することから なる、酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法、及び、出発酸含有腐食性原油を、 有効量の、第IA族及び第IIA族の中から選択された金属のナフテン酸金属塩 を含有する第2の原油と配合させて、低下した腐食性を有する最終品の処理した 原油を製造することからなる酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法、 が提供される。 本発明は適切に、開示された要素を含有し、これからなり若しくはこれから本 質的になっていてよく、そして開示されていない要素の不存在下で実施すること ができる。図面の簡単な説明 第1図は実施例7についての、Ca濃度の関数としての原油の腐食速度を示す 。 第2図は実施例8についての、原油の腐食速度に対するナフテン酸中和%を示 す。 第3図は実施例9についての、785〜970°F(418〜521℃)原油 留分の腐食速度に対するナフテン酸中和%を示す。発明の詳細な説明 幾つかの全原油には、精製装置の腐食又は汚れの原因となる、カルボン酸のよ うな有機酸が含有されている。これらの有機酸は一般的に、ナフテン酸及びその 他の有機酸の範疇に入る。ナフテン酸は、石油原料中に存在する有機酸の混合物 を同定するために使用される一般的な用語で 典型的に、酸含有量の低下は、中和価の低下又は約1708cm-1での赤外スペ クトルでのカルボキシルバンドの強度の低下によって決定することができる。約 1.0mgKOH/g以下の全酸価(TAN)を有する原油は、低腐食性まで緩 和されたものであると考えられる(0.2以下の全酸価を有する原油は一般的に 低腐食性のものであると考えられる)。1.5より大きい全酸価を有する原油は 腐食性であると考えられる。遊離カルボキシル基を有する酸性原油を、本発明の 方法を使用して有効に処理することができる。IR分析は、KOHより弱い塩基 での処理で生じることが見出されたように、中和価の低下が塩基での処理で明ら かでない場合に特に有用である。 使用することができる原油は、本発明を実施する温度で液体又は液化性である 全てのナフテン酸含有原油である。本明細書で使用するとき、用語「全原油」は 未精製で未蒸留の原油を意味する。 本明細書で使用するとき、用語「化学量論的量」は、原油中の酸性官能基1モ ルを中和するための、モル基準での金属酸化物、金属水酸化物又は金属水酸化物 水和物の十分な量を意味する。モルに於いて、第IA族の酸化物、水酸化物及び 水酸化物水和物の場合に、この比は1:1の金属のモル対酸官能基であり、第I IA族の酸化物及び水酸化物について、この比は0.5:1の金属のモル対酸官 能基である。用語化学量論的(stoichiometric)量「より上」、「より大きい」又 は「より過剰」は前記に関して規定され、用語「不足当量(substoichiometric) 」も同様である。不足当量は、第IIA族について0.025:1モルから化学 量論的量まで、好ましくは0.25:1モル〜0.5:1(即ち化学量論的量) 未満の範囲であり、第IA族について、これは0.05:1モル3 この実施例は、グリフォン原油から得られた785〜970°F(418〜5 21℃)留出分を出発物質として使用した以外は、実施例8と概念が類似してい る。再び、CaOによって10、30及び50%で中和したこのサンプルの別の 留分で、腐食試験を600°F(316℃)で実施した。ここで、50%中和で の腐食速度に於ける80%低下以下が測定され(図3の黒色バー)、腐食低下が 中和の程度に比例する場合、各測定は仮定の結果(影付きバー)を越えていた。 実施例10 反応装置は、機械式撹拌機及び還流凝縮器を取り付け、油浴中に浸漬させたフ ラスコであった。4.17mgKOH/gの中和価を有するサン・フワキン・バ レー原油50g及び微細に粉砕した水酸化カリウム208mgを、フラスコの中 に入れた。油浴温度を100℃に上昇させ、フラスコ内容物を激しく撹拌しなが らその温度に5時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。 原油を分析し、1.09mgKOH/gの中和を有していることが見出された。 実施例11 反応装置は、実施例10で使用したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化ナトリウム150mgを、フラス コの中に入れた。油浴を100℃にし、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらそ の温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理 した原油は、1.02mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例12 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化ナトリウム300mgを、フラス コの中に入れた。油浴を100℃にし、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらそ の温度に8時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理 した原油は、0.39mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例13 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び微細に粉砕した水酸化リチウム一水和物156mgを、 フラスコの中に入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌 しながらその温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離 した。処理した原油は、1.30mgKOH/gの中和価を有していた。 実施例14 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び水酸化バリウム八水和物580mgを、フラスコの中に 入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌しながらその温 度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処理した 原油は、最初の酸性度の31%が未だ存在していることに対応する、1.37m gKOH/gの中和価を有していた。しかしながら、赤外分光法による検査によ って、カルボキシル基に対応する1708cm-1でのバンドは、未処理の原油の もののわず か12%であった強度を有していたことが示された。 実施例15 反応装置は、撹拌機及び還流凝縮器を取り付け、油浴中に浸漬させたフラスコ であった。4.17mgKOH/gの中和価を有するサン・フワキン・バレー原 油50g及び酸化バリウム0.566gを、フラスコの中に入れた。油浴温度を 100℃にし、その温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体 を分離した。処理した原油を分析し、0.24mgKOH/gの中和価を有して いることが見出された。 実施例16 反応装置は、実施例15に於けるものと同じものである。実施例15で使用し た同じ原油50g及び酸化ナトリウム0.23gを、フラスコの中に入れた。油 浴を100℃に加熱し、その温度に6時間維持した。冷却した後、遠心分離によ って固体を分離した。処理した原油を分析し、測定できないほど低い中和価を有 していることが見出された。 実施例17 反応装置は、実施例10に記載したものと同じものであった。サン・フワキン ・バレー原油50g及び水酸化ストロンチウム八水和物490mgを、フラスコ の中に入れた。油浴を100℃に加熱し、フラスコ内容物を激しく撹拌しながら その温度に8時間維持した。冷却した後、遠心分離によって固体を分離した。処 理した原油は、3.20mgKOH/gの中和価を有していた。これは最初の酸 性度の76%に相当した。しかしながら、赤外分光法による検査によって、カル ボキシル基に対応
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/655,261 (32)優先日 平成8年6月4日(1996.6.4) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,C N,JP,KR,MX,NO,RU,SG,US (72)発明者 アンダーソン・ミカエル・ピー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08809、クリントン、ウエストウェイ 10 (72)発明者 ラマナラヤナン・トリクル・エー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08873、ソマーセット、チェストナット サークル 33 (72)発明者 サルトリ・グイド アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08801、アナンデール、メードウビュー ドライブ 73 (72)発明者 サーベイジ・デビッド・ダブリュー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08833、レバノン、フィールドストーン ドライブ 5 (72)発明者 ゴルバティー・マーチン・エル アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07090、ウエストフィールド、ツイン オ ークス テラス 204 (72)発明者 バリンガー・ブルース・エッチ アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08804、ブルームスバリー、オーバールッ ク ロード 18 (72)発明者 マーテラ・デビッド・ジェー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 08540、プリンストン、ブロックライン コート 11エフ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 出発酸含有腐食性原油を、有効量の、第IIA族金属ナフテン酸塩 と接触させて、低下した腐食性を有する処理した原油を製造することからなる、 酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法。 2. 前記ナフテン酸塩の有効量は原油中の酸性官能基1モルに対し0: 1より大きく5:1モルまでの量であり、対応する水の有効量は酸含有腐食性原 油の合計量の0重量%より大きく7重量%までの量である請求の範囲1項の方法 。 3. 前記金属はマグネシウム及びカルシウムの中から選ばれるものであ る請求の範囲2項の方法。 4. 前記ナフテン酸塩の有効量は出発原油中の酸含有量基準で0.02 5:1以上0.5:1モル未満の量である請求の範囲2項の方法。 5. 前記ナフテン酸塩の有効量は出発原油中の酸含有量基準で1:1か ら5:1モルである請求の範囲2項の方法。 6. 前記水の有効量は酸含有原油の合計量基準で少なくとも0.3重量 %以上である請求の範囲2項の方法。 7. 前記水の有効量は酸含有原油の合計量基準で0.3から7 重量%である請求の範囲2項の方法。 8. 前記原油は全原油である請求の範囲1項の方法。 9. 前記原油は酸含有腐食性原油留分である請求の範囲1項の方法。 10. 前記原油は650+°F(343+℃)の沸点を持つ原油留分である 請求の範囲1項の方法。 11. 前記原油は1050+°F(565+℃)の沸点を持つ原油留分であ る請求の範囲1項の方法。 12. 前記原油は減圧軽油である請求の範囲1項の方法。 13. 前記原油は常圧蒸留残油である請求の範囲1項の方法。 14. 前記酸含有原油はナフテン酸含有腐食性原油である請求の範囲1項 の方法。 15. 前記酸含有腐食性原油は0.2から10mgKOH/gの中和価を 有するものである請求の範囲1項の方法。 16. 出発酸含有腐食性原油を、有効量の、第IA族及び第IIA族の中 から選択された金属のナフテン酸金属塩を含有する第2の原油 と配合させて、低下した腐食性を有する最終品の処理した原油を製造することか らなる酸含有腐食性原油の腐食性の低下方法。 17. 前記ナフテン酸金属塩がナフテン酸カルシウム及びナフテン酸マグ ネシウムの中から選ばれるものである請求の範囲16項の方法。 18. 前記ナフテン酸金属塩は出発酸含有原油の酸含有量基準で0より大 きく10:1モルまでの量である請求の範囲16項の方法。 19. 前記ナフテン酸金属塩は出発酸含有原油の酸含有量基準で0.02 5から1:1モルの量である請求の範囲16項の方法。 20. 前記ナフテン酸金属塩は出発酸含有原油の酸含有量基準で0.25 から1:1モルの量である請求の範囲16項の方法。 21. 前記出発原油及び前記第2原油は全原油である請求の範囲16項の 方法。 22. 前記出発原油及び前記第2原油は同等な沸点の範囲を有する原油留 分である請求の範囲16項の方法。 23. 前記出発原油及び前記第2原油は650+°F(343+℃)の沸点 を持つ原油留分である請求の範囲16項の方法。 24. 前記出発原油及び前記第2原油は1050+°F(565+ ℃)の沸点を持つ原油留分である請求の範囲16項の方法。 25. 前記出発原油及び前記第2原油は常圧蒸留残油である請求の範囲1 6項の方法。 26. 前記出発原油はナフテン酸含有腐食性原油である請求の範囲16項 の方法。 27. 前記出発酸含有腐食性原油が0.2から10mgKOH/gの中和 価を有するものである請求の範囲16項の方法。 28. 前記ナフテン酸金属塩は完全な塩又は半塩である請求の範囲1項又 は16項の方法。
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