JP2000509926A - 整合手段を有するアンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、携帯無線装置、特にポケットサイズのセル型電話用のアンテナ装置である。この新規なアンテナ装置は、電話３に取り付けるための取り付け手段２を有するハウジング１と、このハウジングに支持された螺旋形状の第１送信アンテナと、印刷回路パターンが設けられた誘電性基板上の反応部材によって形成されたインピーダンス整合手段と、を含む。インピーダンス整合手段は、ハウジングによって指示され、第１送信アンテナのインピーダンスを電話のトランシーバー回路のインピーダンスに整合させる。本発明のアンテナ装置は第１送信アンテナに加えて、１つまたはそれ以上の送信アンテナを含むものであってもよい。本発明のアンテナ手段はアンテナ装置が少なくとも１つの半波長アンテナを含む場合、特に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 整合手段を有するアンテナ装置 本発明は、支持構造及び整合手段を有するアンテナ装置に関するものであり、 特に携帯電話用のアンテナ装置に関する。さらに詳述すると半波長特性を有する 少なくとも１つの放射素子（radiating element）を有するアンテナ装置に関す る。 本発明のいくつかの利点を利用する有効な方法の１つに固定式ヘリカルアンテ ナと伸長且つ収納可能な棒状の送信アンテナ（radiator）を組み合わせ、その内 の少なくとも１つが半波長型であるアンテナ装置に本発明を用いることが挙げら れる。 無線通信装置では、送受信回路が給電線（feed line）を介して送信（radiato r）手段の給電ポイントに結合されている。通常、送受信回路の公称インピーダ ンスは、５０＋ｊ０オームとなる。送信手段の給電ポイントのインピーダンスが 、実質的に送受信回路のインピーダンスと異なる場合、これらインピーダンスを 等しくさせるためのインピーダンス整合手段が必要となる。 送信アンテナとインピーダンス整合手段は、従って第１給電ラインまたは所定 の長さの類似のものによって相互に連結させてもよい。この第１給電ラインは、 その周囲の異なる導電または誘電体、例えば無線装置が支えられている支持体、 使用者の手及び頭、無線装置のシャシーまたは導電部材によって電磁的影響を受 ける。特に送信アンテナの給電ポイントインピーダンスが高い時、第１給電線の 長さによってアンテナ性能の外部からの影響をより受けやすくなる。給電ポイン トのインピーダンスが高くなり、第１供給線が長くなるほど、外部の影響をより 受けやすくなる。 １／４波長の送信アンテナの場合、５０オームの回路構成に接続される整合手 段を用いなくともよい。場合によってはアンテナ手段を比較的短くすることがで き邪魔にならないということから、１／４波長送信アンテナが好ましく用いられ ることがある。しかしながら、このような１ ／４波長送信アンテナを例えばセル方式の携帯無線電話に使用した場合、電流が 電話のシャシーに必然的に発生するという欠点がある。このアンテナの性能は、 例えば電話を保持して耳に当てて使用する際の使用者による影響を受けやすい。 また別の観点からも比較的高インピーダンスの送信アンテナ、例えば半波長ア ンテナを使用するのが好ましい。一般に半波長送信アンテナは、高効率であり且 つ全長が長いので、遮蔽（screening）されにくくなる。特に小型のセル方式の 携帯無線電話の場合、使用者の頭による遮蔽が作動領域並びに人体による放射吸 収の点で問題となる。 １９９３年にアルゴンアンテナＡＢ社によって設計されたＲＡ３１３７という アンテナ装置は、棒状の実質的に半波長送信アンテナを支持するハウジングと、 同軸コネクターと、送信アンテナとコネクターを接続するインピーダンス整合手 段と、から構成されている。このインピーダンス整合手段は、筒状の接地部の内 側に位置し、送信アンテナの給電ポイントとコネクターの中央ピンを内部連結す るコイルから主になる。これらコイル及びコネクターは製造及び組み立てコスト が高くなる。このＲＡ３１３７型アンテナが本発明に最も近しい先行技術である と考えられる。 米国特許第５，３００，９４０号には移動用無線通信装置用の類似のアンテナ が開示されている。このアンテナは螺旋又は棒状の送信アンテナと、送信アンテ ナのインピーダンスを調節し、所望のバンド幅を得るためのコアにコイル状に設 けられた少なくとも１つの反応部材と、から構成されている。 しかしながら、上述の２つのアンテナ装置は、高価であり、大量生産には不向 きである。 ＷＯ９４／１０７２０号には螺旋状の送信アンテナと伸長自在な棒状の半波長 型送信アンテナを支持するハウジングからなり、これらアンテナが携帯電話の内 側でインピーダンス整合手段に接続されているアンテナ装置が開示されている。 ＷＯ９４／１０７２０号の内容をここで 参照する。 移動用無線通信装置（電話）に半波長型送信アンテナを使用することによって 、妨害に影響されやすい高インピーダンス給電線が存在し、電話またはアンテナ ベースの内側の空間を過剰に占領するインピーダンス整合ネットワークが必要に なる等の問題が生じる。 本発明の第１の目的は、本願請求項１の導入部に記載されているような第１放 射部材が実質的にインピーダンス整合手段に接続されており、該インピーダンス 整合手段が小型であるアンテナ装置を提供することである。 本発明の他の目的は、大量生産が可能で且つ設計工程を簡略化できるアンテナ 装置を提供することである。 これらの目的は、本願請求項１の特徴部に記載されているアンテナ装置により 達成される。 本発明のアンテナ装置のさらなる利点は、電話器のインターフェースのインピ ーダンスを明確に標準化することができるということである。このような利点に よりアンテナを取り外した際の製造及び点検時の試験を促進することできる。こ れは試験用の機器が標準インピーダンスのインターフェースを有しているからで ある。 本発明のアンテナ装置の放射部材は、トランシーバー回路への接続用にインピ ーダンス変圧（transformation）を必要とする異なる種類のものであってもよい が、半波長型の放射部材が好ましい。このようなアンテナは、基本的には接地面 から独立している。 大量生産において、基板は小型プリント回路板または可能であれば反応構造物 を含む導電性フィルム回路を有する弾性フィルム基板であると有効である。さら に基板が環状のものが、第１部材が延びる方向に対して垂直にハウジングのベー スに容易に取り付けることができるので好ましい。基板は他の形状および配向が 可能であり、第１部材（可能であれば電話を接続するための縁部または縁部搭載 型コネクターを有する）に平行に配される長尺または矩形のものでもよく、湾曲 部または角 度を有する基板であってもよい。 本発明のアンテナ装置は、複雑且つ高価なコネクターの使用を避けるために同 軸でない伝送線路を介して無線装置に接続することが有効である。 小型のセル型電話器のアンテナ装置では、少なくとも１つの螺旋形状の放射部 材を有するのが好ましい。必要に応じてアンテナの性能を向上させるために螺旋 状放射部材を伸長及び収納可能な実質的に棒状の送信アンテナと組み合わせても よい。これに応じて基板に棒状の送信アンテナが延伸した状態の時に接触する接 触部材を支持させてもよい。 特に本発明は、さらなる放射部材がより広い周波数帯域または２つ以上の別個 の周波数帯域内で作動するように共通のハウジングに含まれる場合に用いると効 果的である。この場合、インピーダンスはより多くの数の反応部材を必要とする が、それぞれ別の周波数領域用に電話に別個に接続することも可能である。 本発明の態様を添付の図面を参照し詳述する。 図１は、ヘリカル送信アンテナ及びインピーダンス整合ネットワークを有しセ ル型電話器に取り付けられる本発明のアンテナ装置の第１の態様を一部断面にて 示した図である。 図２は、反応部品を有するＰＣＢ形状の図１のインピーダンスネットワークの 斜視図である。 図３は、本発明のアンテナ装置の第２の態様の一部断面図であり、このアンテ ナ装置は、図１のものと主に下方部に棒状の送信アンテナを有する伸長及び収納 可能なホイップアンテナをさらに含むという点で異なる。 図４は、図３のアンテナ装置のインピーダンス整合ネットワークの斜視図であ り、図２のものとはホイップが延びた際に棒状アンテナと接触するためのネット ワークの一部として接触部材をさらに含むという点で主に異なる。 図５は、本発明のアンテナ装置の第３の態様を示す一部断面図であり、 このアンテナ装置は、図３のものとはヘリカル送信アンテナが実質的に直線状の 部分から始まりそのインピーダンス整合手段が電話器のシャシー内に延びるアン テナハウジングの底部に位置するという点で主に異なる。 図６は、図５に示したアンテナ装置及び電話器の底面図である。 図１に示す本発明の第１の態様のアンテナ装置は、セル型電話器３のシャシー １３の実質的に環状の開口部にスナップ式に取り付けられる弾性の誘電性材から なる実質的に筒状のアンテナハウジング１からなる。ハウジング１は、比較的高 い、例えば２００オームのインピーダンスを呈する給電ポイント５を有するヘリ カル送信アンテナ４と、ディスク形状の小型印刷回路板１２によって形成された インピーダンス整合手段６と、を支持し、該インピーダンス整合手段は、ハウジ ングとヘリカル送信アンテナに共通の軸に対して垂直なハウジングの下端部に位 置し、表面取り付けされた反応部品１１及び送信アンテナ４に接続され且つ金属 性ワイヤ部（第１及び第２導電部材）９，１０によって比較的低い、例えば５０ オームのインピーダンスを呈する電話器３のトランシーバー回路に接続される第 １及び第２接続手段７，８を有する。 電話器３は、前記金属ワイヤ部９，１０を受けるための接続手段１５，１６を 有する印刷回路板１４を含む。接続手段１５，１６は、通常トランシーバー回路 部品へと続く回路板コンダクター１７，１８にはんだ付けされる雌型コネクター として使用される。 図２にインピーダンス整合手段６の印刷回路板１２を示す。この回路板１２は 、第１接続手段７と第１反応部材１１の第１側部を内部接続するコンダクター部 １９と、第２接続手段８，９、第２反応部材１１の第１側部及び第１反応部品１ １の第２側部を内部接続するコンダクター部２０と、第２接続手段８，１０と第 ２反応部材１１の第２側部を内部接続するコンダクター部２１と、を含む。 ハウジング２にインピーダンス整合手段６を組み込む際、給電ポイント５と反 応部材１１との間に高インピーダンスを有する長い伝送経路 を実質的に必要としない。従って、このような高インピーダンス経路に対する周 囲の物からの影響を最小限にすることになる。さらに５０オームの送電線または ケースに依存する類似物は金属ワイヤ部９，１０、コネクター１５，１６及び印 刷回路１７，１８を介して得られる。また電話の回路板１４のコネクター１５， １６を弾性金属からなる舌部形状に形成してもよい。 図３に本発明の第２の態様のアンテナ装置を示す。このアンテナ装置は第１の 態様で説明した全ての特徴を有する。さらにこの第２の態様の装置は、非導電性 の上方端部２４を有するホイップアンテナ２２と、その下端部に含まれる実質的 に直線状の送信アンテナ２３と、を有する。ホイップアンテナ２２は、ハウジン グ１とヘリカル送信アンテナ４の共通の軸に沿って伸長及び収納されるようにハ ウジング１によって支持されている。インピーダンス整合手段６の印刷回路板１ ２には、開口部が設けられており、この開口部を介してホイップアンテナが伸長 する。 ホイップアンテナ２２は、収納されている時（図示せず）、アンテナハウジン グ１に嵌め込まれた非導電性管２６を介して電話３のシャシー内に延び、ホイッ プアンテナの上方端部２４は、ヘリカル送信アンテナ４の全長に亘ってその内部 に位置する。この収納状態では、ヘリカル送信アンテナ４が、全てのアンテナ機 能を奏する。 ホイップアンテナ２２は、延びている状態（図３に示すように）では、インピ ーダンス整合手段６からハウジング１とヘリカル送信アンテナ４を介して上方に 延びる。直線状の送信アンテナ２３は、従ってヘリカル送信アンテナ４に並列し たインピーダンス整合手段６にその回路板１２の開口部で接続部材２５によって 接続される。ホイップアンテナが伸長位置にある時、直線状の送信アンテナ２３ は、実質的にアンテナ機能の一部を果たす。 図４には第２の態様のインピーダンス整合手段６の印刷回路板１２を示し、該 回路板は第１の態様のインピーダンス整合手段の全ての特徴を具え、さらに第１ 接触手段７、第１反応部材１１の第１側部及びホイ ップアンテナ２２が伸長位置にある時、直線状の送信アンテナ２３の下方端と接 触する接続部材２５を内部接続するコンダクター部２７を有する。 この第２の態様におけるインピーダンス整合手段６でもハウジングに組み込む 際、第１の態様と同様な利点が得られる。また電話回路板１４のコンダクター１ ５，１６を弾性の金属からなる舌部形状に形成してもよい。 図５及び６に第３の態様のアンテナ装置を示し、このアンテナ装置はアンテナ ハウジングの取り付け手段２が、電話のシャシー３０の幾分高さを有する開口部 内に取り付けられるように設けられている点、インピーダンス整合手段６がハウ ジングの下端部の円錐形状の凹部に取り付けられ且つ電話器のシャシー３０（非 導電性）の内側に囲い込まれている点、ヘリカル送信アンテナの下方端部３１が 実質的に直線状に、シャシー３０の上方端部レベルからインピーダンス整合手段 ６（その図示していない反応部材）へと延びているという点、該下方端部３１に は直線部分とは別に湾曲部３２が設けられており、この湾曲部は直線状の送信ア ンテナが伸長位置にある時、インピーダンス整合手段の代わりに直線状送信アン テナの下方部分への接続のための接続手段を形成している点及び電話の印刷回路 板１４にはアンテナ手段への接続のための弾性金属からなる舌部２８、２９が設 けられているという点で異なる。 本発明を特定の実施例を参照して詳述したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲 で、本発明に種々の変更を加えることが可能である。例えば、異なる種類（半波 長及び１／４波長）の放射部材が使用できるように摺動自在なホイップアンテナ の伸長によって作動する切替手段をインピーダンス整合手段に設けたり、アンテ ナハウジング及び送信アンテナの軸に平行に位置する円筒状または実質的に平ら な形状のインピーダンス整合手段の基板を配したり、あるいは２つ以上の別個の 放射部材用にインピーダンス整合手段に別個の回路を設けることも可能である。 他の変更例として、上述の態様で述べたヘリカル送信アンテナをジグ ザグ形状の送信アンテナに代えて、共通のまたは別個の給電ポイントを有する単 独または複合ジグザグ形状アンテナを用いてもよい。さらには上述の態様で述べ たヘリカル送信アンテナを複合ヘリカル送信アンテナに代えてもよい。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 無線通信装置３に取り付けるための取り付け手段２を有するハウジング １と、 ハウジング１によって支持され且つ第１インピーダンスＺ１を示す第１ 給電ポイント５を有する放射第１部材４と、 第１給電ポイント５に隣接してハウジング１によって支持され、第１イ ンピーダンスＺ１と第２インピーダンスＺ２をそれぞれ示す第１及び第２接続手 段７，８を有するインピーダンス整合手段と、からなり、前記第１接続手段７は 第１給電ポイント５に接続され、第２接続手段８は前記無線通信装置に接続され る第１及び第２導電部材９，１０を含み、前記インピーダンス整合手段は第１及 び第２接続部材７，８の間で接続される少なくとも１つの反応部材１１を含む、 ＵＨＦまたは隣接する周波数域で作動する携帯無線通信装置用のアンテナ装置に おいて、 前記インピーダンス整合手段６が、ハウジング１によって支持される誘電性基板 １２を含み、この誘電性基板１２が反応部材１１及び接続手段７，８と反応部材 １１を内部接続する導電パターン１９，２０，２１，２７を支持することを特徴 とするアンテナ装置。 ２． 放射第１部材４が実質的に半波長型であることを特徴とする請求項１記 載のアンテナ装置。 ３． 前記基板が印刷回路板であることを特徴とする請求項１または２記載の アンテナ装置。 ４． 前記基板が導電性フィルム回路を有する弾性フィルムであることを特徴 とする請求項１または２記載のアンテナ装置。 ５． 前記基板がハウジングの底部の溝または凹部に取り付けられるための少 なくとも１部環状の外方縁部を有し、第１部材が延びる方向に対して実質的に垂 直に取り付けられることを特徴とする先行請求項いずれか１項記載のアンテナ装 置。 ６． 前記第１及び第２導電部材９，１０が非同軸形状であることを特徴とす る先行請求項いずれか１項記載のアンテナ装置。 ７． 前記放射第１部材が螺旋形状であることを特徴とする先行請求項いずれ か１項記載のアンテナ装置。 ８． 前記放射第１部材が実質的に直線状であることを特徴とする先行請求項 いずれか１項記載のアンテナ装置。 ９． 前記放射第１部材が螺旋形状であり、実質的に直線状の送信アンテナで ある放射第２部材が、実質的に共通な軸に沿って前記放射第１部材を介して摺動 自在であり、前記基板が環状であり、この基板を介して前記放射第２部材が収納 されることを特徴とする請求項１乃至６いずれか１項に記載のアンテナ装置。 １０． 前記基板が放射第２部材が延伸された時に接触することを特徴とする請 求項９記載のアンテナ装置。 １１． より広域な周波数帯域内あるいは２つ以上の周波数帯域内で作動するた めの放射手段をさらに含むことを特徴とする先行請求項いずれか１項記載のアン テナ装置。 １２． 基板１２によって支持される反応部材１１が第１及び第２導電部材９， １０間で接続されていることを特徴とする先行請求項いずれか１項記載のアンテ ナ装置。