JP2000505499A - ポリ(エステル無水物)およびこれらの中間体 - Google Patents

ポリ(エステル無水物)およびこれらの中間体

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Abstract

(57)【要約】 二段階の生分解を行うように設計された生分解可能なポリ(エステル無水物)について開示する。無水物結合の存在が、鎖に沿う無水物結合の数に応じて分子量が比較的急減されるのを許容する。続いては残留オリゴマーが溶解され、さらにゆっくりと分解される。これはポリエステルプレポリマーの構造に支配されて起こる。このようなポリ(エステル無水物)およびポリエステルの前駆体の調製法についても開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリ(エステル無水物)およびこれらの中間体発明の属する技術分野 本発明は、医療用材料、例えば、生物活性を有する物質を放出制御するインプ ラントなどに用いられる生分解性ポリマーに関する。ことさらに、本発明は、ポ リ(エステル無水物)化合物およびその合成方法、更にはポリエステル中間体の 合成方法に関するものである。背景技術および概要 医療用材料としては、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポ リオルトエステル、およびポリ無水物を含む多くのポリマーが使用されてきた。 ポリ無水物およびポリエステルを医療用材料として使用する利点としては、両者 とも、生分解性であるとともに生体適合性であることが挙げられる。 脂肪族ポリエステルは、インプラント式ドラッグディリバリ担体、縫合糸、お よび負傷または手術後の一般組織の補綴材を含むバイオマテリアルの分野で広く 使用されてきた。これらの脂肪族ポリエステル内のエステル結合は、加水分解的 におよび/または触媒反応的に不安定であり、そのポリマーを水媒体中で分解さ れやすくしている。バイオマテリアルの分野において以前から最も興味を持たれ てきたのは、各種のターモノマーの組み合わせを介し、比較的広範囲の分解プロ フィールを有するラクチド、グリコリド、およびε−カプロラクトンモノマーの 誘導体である。しかし多くの場合、エステル基よりも分解されやすい官能基、あ るいは、分解されにくい官能基をポリマーの基本骨格に沿って結合させることで 、前記の範囲外で独特な分解プロフィールを設計することが望まれる。一般的に 、初期段階での急激な分解、あるいは表面浸食のような特有の分解プロフィール が要求されるが、このような場合、エステル結合の代わりに無水物結合が使用さ れるとともに、大量分解(bulk degradation)を防止するためにポリマー鎖に疎 水性修飾が使用される。 文献には、医療用材料として使用される各種のポリ無水物の合成法が報告され てきた。芳香族ポリ無水物は、まず2価の酸を無水酢酸と反応させることで混合 無水物を調製し、続いて、無水酢酸を脱離させて溶融重縮合させることで合成さ れる。Langerらは、ホスゲンまたはジホスゲンをカップリング剤として用 い、室温での1段階重合反応によりポリ無水物を合成した。ポリ(無水物−コ− イミド)の合成法および性質に関しては多くの研究がなされてきた。不飽和ポリ (無水物)は、架橋構造を形成するために合成されてきた。実際、従来のポリ無 水物に関する研究は、単量体ジカルボン酸の縮合重合によって生成された高分子 量のホモポリマーおよびコポリマーに関するものであった。 本発明において、ポリマーの基本骨格に沿って1つあるいはそれ以上の無水物 基を有するポリエステルは、カルボン酸基末端の直鎖脂肪族ポリエステルプレポ リマーの縮合重合によって合成される。このような無水物は、従来のポリ無水物 とは対照的に、自然界に存在する代謝産物にまで分解される。このようなポリエ ステルプレポリマーおよび関連するポリエステル化合物を、好ましくは環無水物 停止剤の存在下で含水素開始剤を使用して、非触媒系で調製する方法の改良を進 め、構造明確、無触媒かつ高純度のポリエステルプレポリマーを高収率で得る。 本ポリ(エステル無水物)系においては、ポリマー基本骨格内の無水物基の位置 は、ポリエステルプレポリマーの分子量によって制御される。無水物結合を形成 する際には、非常に緩やかな反応条件を用い、ポリエステル基本骨格を破壊しな いように配慮する。 本発明の一特徴として、プレポリマーの分子量および官能性は、水に対する溶 解度限界値が25℃で約.01ないし約400mg/mlであるように選択され おり、これにより前記不安定な無水物結合の***によって溶解可能な分子量の限 界値以下のポリエステルフラグメントを得る。 更に本発明は、二段階分解プロフィールを実現する生分解性ポリ(エステル無 水物)を提供することを目的とする。 更に本発明は、カルボキシル基末端ポリエステルプレポリマーを用いて、ポリ (エステル無水物)化合物を合成する方法を提供することを目的とする。更に本 発明は、構造明確、無触媒、かつ高純度のポリ(エステル無水物)の合成に用い る、カルボキシル基末端プレポリマーを含むポリエステルプレポリマーの合成法 の改良を提供することを目的とする。図面の簡単な説明 図1は、(a)エタノール開始のε−カプロラクトンの重合反応スキーム、( b)コハク酸によるエタノール開始ポリ(ε−カプロラクトン)の停止反応、お よび(c)コハク酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)とクロロりん酸ジフェニル (Diphenylchlorophosphate)との反応、を図示したものである。 図2は、(a)エタノール開始、水酸基末端ポリ(ε−カプロラクトン)、( b)カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)、および(c)1つの無水物基 を含むポリ(ε−カプロラクトン)それぞれのカルボニル基に対応する13C NM Rスペクトルを図示したものである。 図3は、(a)エタノール開始、水酸基末端ポリ(ε−カプロラクトン)、( b)カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)、および(c)1つの無水物基 を含むポリ(ε−カプロラクトン)それぞれのε、α、δ位領域の13C NMRス ペクトルを図示したものである。 図4は、(a)カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)、および(b)1 つの無水物基を含むポリ(ε−カプロラクトン)それぞれのFT−IRスペクト ルを図示したものである。 図5は、(a)(2−1)カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)、(b )(3−1)1つの無水物基を含むポリ(ε−カプロラクトン)、および(c) (3−1−D)37℃緩衝生理食塩水中で72時間分解を行った後のポリ(エス テル無水物)それぞれのゲルパーミエーションクロマトグラフィを図示したもの である。 図6は、1末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)(2)、両末端カ ルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)(5)およびクロロりん酸ジフェニル (Diphenylchlorophosphate)の反応式を図示したものである。 図7は、(a)両末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)、(b)1 末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)、および(c)鎖状ポリ(エス テル無水物)それぞれのカルボニル基領域の13C NMRスペクトルを図示したも のである。 図8は、(a)両末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)、(b)1 末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)、および(c)鎖状ポリ(エス テル無水物)それぞれのε位領域13C NMRスペクトルを図示したものである。 図9は、(a)両末端カルボキシル基のポリ(ε−カプロラクトン)、(b) 1末端カルボキシル基のポリ(ε−カプロラクトン)、および(c)連鎖ポリ( エステル無水物)それぞれのαおよびδ位に対応する13C NMRスペクトルを図 示したものである。 図10は、(a)1末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)(2−2 )、(b)両末端カルボン酸基のポリ(ε−カプロラクトン)(5−1)、(c )鎖状ポリ(エステル無水物)(6−1)、および(d)37℃緩衝生理食塩水 中で72時間分解を行った後の鎖状ポリ(エステル無水物)(6−1−D)のゲ ルパーミエーションクロマトグラフをそれぞれ図示したものである。 図11は、α−ヒドロキシ−ω−カルボン酸基末端ポリ(ε−カプロラクトン )の反応スキームを図示したものである。 図12は、オリゴマー(A)の合成過程におけるε−カプロラクトンの結合を 表すGPCトレースを図示したものである。 図13は、カルボン酸テレキレート(telechelic)ポリ(ε−カプロラクトン )(オリゴマーB)の反応スキームを図示したものである。 図14は、オリゴマーの合成過程における両ε−カプロラクトンおよび無水コ ハク酸の結合を表すGPCトレースを図示したものである。発明の詳細な説明 本発明に係るポリ(エステル無水物)化合物は、2ないし20のポリエステル セグメントが無水物結合によって共有結合され、各セグメントの数平均分子量が 約400ないし約5000g/mol、好ましくは約700ないし約2500g /molであることを特徴とする。ポリエステルセグメント成分は、生体適合性 ヒドロキシ酸のホモポリマー、コポリマー、あるいはターポリマーを含み、例え ば、乳酸、グリコール酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、およびγ−ヒドロキシ吉 草酸を含む。あるいは、ポリエステルセグメントは、多価アルコールと生体適合 性の多価カルボン酸の共重合によって形成される。最も一般的には、このような コポリマーは、生体適合性を持たせるためにプロピレングリコールのような二価 アルコールと、生体適合性のジカルボン酸との反応で形成される。本発明におけ るポリ(エステル無水物)を調製にするにあたって、有用なポリエステルプレポ リマーを形成する代表的なカルボン酸には、クエン酸回路の中間体であるクエン 酸、イソクエン酸、cis−アコニット酸、α−ケトグルタル酸、コハク酸、マ レイン酸、オキサロ酢酸、およびフマル酸が挙げられる。このようなカルボン酸 には付加的な官能性があり、要望に応じて更なる架橋構造をとることが可能であ る。 本発明の第一の実施形態においては、本ポリ(エステル無水物)を形成するた めのポリエステルプレポリマー複合セグメントは、水に対する溶解度限界値が約 0.01ないし約400mg/mlであり、よって無水物結合の加水分解開裂後 に、ポリエステル成分の生体内(in vivo)分解が促進されるように選択 される。漿液中のインプラント地点から除かれた箇所で、可溶化されたポリエス テル成分をさらに加水分解する事で、例えば、周辺組織の生存度に障害となりう る、局所的なpHの偏りの発生を防止することができる。 本発明に係るポリ(エステル無水物)は、一般式PE−COOHで表されるカ ルボキシル基末端ポリエステルプレポリマーを、単一でクロロりん酸ジフェニル (Diphenylchlorophosphate)に反応させて、一つの無水物結合を有するポリ( エステル無水物)を調製するか、または一般式HOOC−PE’−COOHで表 されるbis−カルボキシル基末端ポリエステルプレポリマーに反応させること で、複数の無水物結合を有する生成物を形成するかのいずれかで得られる。無水 物結合形成は、その他のプロセスによっても行うことができるが、ここで特にク ロロりん酸ジフェニル(Diphenylchlorophosphate)が好ましいのは、これによ り穏やかな反応条件が得られ、この条件下でのポリエステル成分が安定するから である。反応は、例えばエーテルまたはハロゲン化炭水化物を含む非水非プロト ン性溶媒中で、酸スカベンジャー、好ましくはターシャリーアミン塩基存在下で 、約0℃ないし室温で行うものとする。この反応により、高収率で本ポリ(エス テル無水物)を調製することができる。 上記の式中のPEおよびPE’とは、ポリエステルの一部であり、(上述のよ うに)その種類の相違を問わず、また分子量に関しても相違を問わない。このよ うな化合物のカルボキシル基末端(または両末端)は、水酸基ポリエステルと、 例えば、化学量論量のC1−C6カルボン酸の環状無水物とを反応させることで生 成されうる。bis−水酸基官能性ポリエステルは、2価のアルコール、例えば 、プロピレングリコールまたはエチレングリコールを、1つまたはそれ以上の環 状ヒドロキシ酸エステル、例えば、ラクチド、グリコリド、またはカプロラクト ンと反応させることで調製される。このようなbis−水酸基官能性ポリエステ ルと、環状無水物とを反応させることで、上述の本ポリ(エステル無水物)の調 製に有用なbis−カルボキシル基ポリエステルを生産することができる。 本ポリ(エステル無水物)化合物に用いられるポリエステルプレポリマーは、 その他の技術に見られるポリエステル生成反応化学、例えば、金属触媒存在下で エステル形成反応を促進する方法を用いることでも調製されうる。このような従 来技術行程の問題の1つとして、生成されたポリエステルから、金属触媒を除去 するのが困難であるという点があげられる。このポリエステルが医療用材料とし て使用される場合、これは非常に重大な問題である。これまでに、ヒドロキシ酸 ポリエステルは、対応する環状エステルと水酸基官能性開始剤とを、高温かつほ ぼ無水状態で反応させることによって、高収率、高純度で、構造/官能性を制御 されて調製されうることが発見されている。従って、本発明においては、一般式 R2OCO−PE−OHで表され、内PEとはヒドロキシ酸ポリマーを含むポリ エステルの2価の残基で、R2とは一般式R2OHで表される水酸基官能性開始剤 の残基であることを特徴とするポリエステル化合物を調製する方法を提供する。 この製造法は、開始剤と、少なくとも1つの環状ヒドロキシ酸エステルとを、ほ ぼ無水状態かつ高温で反応させることを本質とする。反応は、好ましくは約10 0ないし180℃、より好ましくは、約120ないし160℃で、ニート(溶媒 の存在しない)状態下で行われる。ポリエステル形成の状態を説明するにあたっ て使用した用語である「ほぼ無水状態」とは、単純に、反応混合物から水分を除 去するための一般的な操作が行われることを意味し、ここでいう操作とは、典型 的に、予め反応に使用する器具を加熱することで乾燥させたり、反応を乾燥 条件下で行ったりする工程を含めることができる。 ポリエステルの構造は、環状ヒドロキシ酸エステル反応物の選択性および化学 量論、ならびに開始剤の使用量により制御され、開始剤に関しては、相対的に少 量の開始剤を使用した場合、平均分子量の比較的大きい生成物が得られ、また、 相対的に多量の開始剤を使用した場合、平均分子量の比較的小さい生成物が得ら れる。 水酸基官能性開始剤として使用される物質としては、例えば、C1−C4アルカ ノールのような1価アルコール、または2価若しくは多価アルコールが挙げられ る。あるいは、水酸基官能性開始剤として、例えばグリコール酸(R2=CH2C HOOH)のようなヒドロキシ酸を使用してもよい。生成された水酸基末端ポリ エステルと、化学量論量の環状無水物とを反応させることで、本ポリ(エステル 無水物)の調製に使用するカルボキシル基末端ポリエステルを、容易に合成する ことができる。 本ポリ(エステル無水物)の調製に使用するポリエステルプレポリマーを調製 するための改良された本方法においては、環状カルボン酸無水物の存在下で、一 般式R2OCO−PE−OCOR3COOHで表され、内R3は、一般式OCOR3 COで表される環状カルボン酸無水物の2価の残基であることを特徴とするカル ボキシル基末端ポリエステル化合物を、直接的に調製することができる。その反 応は、上記の一般式R2OCO−PE−OHで表されるポリエステルプレポリマ ーの調製の場合と、同一の条件下で行われるものとする。最も一般的には、反応 はほぼ等モル量の開始剤と環状無水物とを用いて実施される。開始剤が2価アル コールの場合、環状無水物と開始剤とのモル比は、好ましくは、約2:1にまで 上昇される。 本発明に係るポリ(エステル無水物)は、生体吸収性インプラントの調製に使 用される。従って、本ポリ(エステル無水物)は、単独で使用することも、生物 学的活性成分と組み合わせて、インプラント後の長期的な生物活性物質の放出源 を提供することも可能である。このような手段の用法および構造は、先行技術で 周知であるが、本ポリ(エステル無水物)はこのような手段の調製に使用された 先行技術のポリマー合成物に代わるものとして用いられるものである。例1 原 料。 以下の試薬は、更なる精製を行うことなく使用された:クロロホ ルム−d(99.8atom%、1%TMS)(Aldrich)、ε−カプロラクトン( Union Carbide)、1,2−ジクロロエタン(DCE)(Aldrich)、ジエチレング リコール、99%(DEG)(Aldrich)、クロロりん酸ジフェニル、99%(D PCP)(Aldrich)、エタノール(EtOH)100%(AAPER Alcohol and Chem ical Co.)、ヘキサン類(Fisher)、塩酸(HCl)(Fisher)、硫酸マグネシウム( Fisher)、塩化メチレン(Fisher)、1−メチルイミダゾール、99+%(NMI M)(Aldrich)、硫酸ナトリウム(Fisher)、2−エチルヘキサノエート第一スズ (オクタン酸第1スズ)(Sigma)、無水コハク酸97%(Aldrich)、テトラヒドロ フラン(THF)(Fisher)、およびトリエチルアミン、99%(TEA)(Aldri ch)。 水酸基末端ポリエステル。 ε−カプロラクトン(20−40g)の重合を 、窒素下の大量処理で、触媒のオクタン酸第一スズ(stannous octoate)をモノ マー1モル当たり1.4×10-4モルの濃度に調整した状態で行った。ガラス器 具を145−155℃で24時間乾燥した上で、ゴム膜を装着し、乾燥窒素下で 冷却した。表1に、各重合の開始剤、モノマー/開始剤比、ならびに反応時間お よび温度を示した。表1および本例の説明において、特定のポリマーサンプルは ハイフンによって区切られた2つの数字によって指示される。第1の数字(太字 )が、ポリマーの属するタイプを表し、第2の数字がサンプルの逐次番号を表す 。ポリマーのタイプのみを参照する場合、太字の第1の数字のみで表される。タ イプ1のポリマーは、エタノールを開始剤とした1価ポリ(ε−カプロラクトン )であり、タイプ4はジエチレングリコールを開始剤とした2価ポリ(ε−カプ ロラクトン)である。 表1 ε−カプロラクトン重合反応における開始剤、 モノマー/開始剤比、 および反応時間および温度 典型的な重合行程は次のように行われた: 250ml沸騰フラスコにε−カ プロラクトン(32.43g、N2.84×10-1mol)、エタノール(3. 29g、7.14×10-2mol)、およびオクタン酸第一スズ(0.02g) を入れた。フラスコを窒素で通じ、すりガラスストッパーをテフロンテープで包 巻して封止し、はじめ65℃で5時間、続いて115℃で15時間、油浴中で加 熱した。フラスコを氷水浴中で冷却することで重合を抑えた後、ポリマーを塩化 メチレン25−35%(w/v)に溶解し、続いて10倍量の攪拌されたヘキサ ン類中に投入した。その後、ヘキサン層をデカンタし、ポリマーをヘキサン(3 ×100ml)で洗った。単離されたポリマーを再溶解し、サンプル瓶に封入し 、80℃の乾燥機中で24時間、続いて80℃の真空乾燥機中で24−48時間 乾燥した。 カルボン酸末端ポリエステル。ポリ(ε−カプロラクトン)の水酸基末端を 、無水コハク酸との反応によりカルボン酸末端基に転化した。タイプ2のポリマ ー は、エタノール開始されたタイプ1ポリマーの誘導体で、1つのカルボン酸末端 基を有す;タイプ5のポリマーは、ジエチレングリコール開始されたタイプ4の ポリマーの誘導体で、2つのカルボン酸末端基を有す。典型的な反応行程を以下 に示す:冷却器、高温油浴およびマグネチックスターラを備え、窒素を通じた2 50ml沸騰用フラスコに、エタノール開始されたポリ(ε−カプロラクトン) (11.28g、2.26×10-2eq)、無水コハク酸(3.39g、3.3 8×10-2mol)、ジクロロエタン(250ml)および1−メチルイミダゾ ール(1.27ml)を入れた。混合液を65−70℃で、15時間加熱した。 冷却後、混合液を分液漏斗に移し、10%塩酸(2×200ml)、続いて水( 3×250ml)で洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過した後 、減圧状態で溶媒を除去した。 ポリ(エステル無水物)(単一無水物結合)。無水物形成反応は、メストレ ス−パルモ(Mestres-Palomo)法(Snthesis、1981,218.)に 類似した方法で実施した。エタノール開始、カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラ クトン)(2.35g、2.15×10-3eq)およびトリエチルアミン(0. 30ml、2.15×10-3mol)のDCE(0℃、15ml)溶液を入れた 250ml沸騰用フラスコに、25℃のクロロりん酸ジフェニル(Diphenylchlo rophosphate)(0.22ml、1.07×10-3mol)を加えた。混合液を 室温にまで温め、5時間撹拌した。混合液を冷水(3×100ml)で洗った後 、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧状態で溶媒を除去し、生 成物を冷凍保存した。同一の反応を、DPCP溶液にプレポリマーおよびTEA とを合わせた溶液を加える方法でも実施した。 ポリ(エステル無水物)(変数無水物結合)。0℃のDPCP(0.36m l、1.75×10-3eq)のDCE(15ml)溶液を入れた250ml沸騰 用フラスコに、エタノール開始、カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)( 1.75g、1.75×10-3eq)およびTEA(0.24ml、1.75× 10-3mol)のDCE(25ml)溶液とを混合した溶液を少しずつ加えた。 これとは別に、0℃のDPCP(0.73ml、3.504×10-3eq)のD CE(15ml)溶液を入れた250ml沸騰用フラスコに、DEG開始、カル ボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(5.65g、8.76×10-3eq) およびTEA(1.22ml、8.76×10-3mol)のDCE(25ml) 溶液とを混合した溶液をゆっくり加えた。両混合液を室温で1時間撹拌しながら 0℃にまで再冷却した後、1官能性ポリマー溶液に、2官能性ポリマー溶液を加 えることで両混合液を混合した。この混合溶液を室温にまで温め、5時間撹拌し た。最終溶液を冷水(3×150ml)で洗った後、有機層を分離し、硫酸ナト リウムで乾燥した。減圧状態で溶媒を除去し、生成物を冷凍保存した。 測定。 5mmのo.d.チューブを使用したブルカー(Bruker)A C−200分光測定器を用いて、モデルポリマーの13C NMRスペクトル測定 を実施した。サンプル濃度は、クロロホルム−dを溶媒として約25%(w/v )とし、基準点化合物として1%TMSを含む。パーキン−エルマー(Perk in−Elmer)1600シリーズFT−IR分光測定器を用いて、FT−I Rスペクトル測定を実施した。ポリマーサンプルの0.5%(w/v)塩化メチ レン溶液を用いて薄膜を作成し、塩化ナトリウム板上で分析を行った。ゲルパー ミエーションクロマトグラフィを用いて、標準ポリスチレン(Polysciences Cor poration)に対するポリマーサンプルの相対分子量および多分配率(polydisper sities)Mw/MNを決定した。サンプル濃度は、THFを溶媒として約0.5% (w/v)とした。結果と考察 1つの無水物基をポリエステル基本骨格に含むポリ(エステル無水物)を合成 した。モデルポリエステル基本骨格としてポリ(ε−カプロラクトン)を使用し た理由として、13C NMRスペクトルが簡素であり、また、末端官能基の詳細 な分析が可能であるという点が挙げられる。エタノールを開始剤とし、オクタン 酸第一スズ存在下でε−カプロラクトンの重合反応させ、1水酸基ポリ(ε−カ プロラクトン)(1)を調製する、全合成反応の初期段階を図1aに示した。重 合反応の初期温度を低く保つことで、エタノールの蒸発を防ぎ、目的分子量のポ リ(ε−カプロラクトン)を正確に合成することができる。NMIM存在下で、 1の1水酸基を無水コハク酸と反応させ、カルボン酸末端プレポリマー(2)を 形成する、全合成反応の次の段階を図1bに示した。水酸基末端をカルボン酸末 端に転化することで、脱水反応を行って無水物を形成することを可能とする。ま た、2(カルボン酸1eq)を、クロロりん酸ジフェニル(Diphenylchlorophos phate)0.5mol(塩化ホスホリル0.5eq)と反応させ、対応する無水 物含有ポリマー(3)を生成する無水物形成反応を、図1cに示した。室温のD PCP試薬を、0℃の(2)とTEAのDCE溶液とを混合した溶液に加えた; 撹拌行程中、混合溶液は室温まで温まることを許容され、反応の平衡に達せられ た。無水物形成の穏やかな条件は、ポリエステルの反応に適することが証明され た。 無水物形成行程におけるポリ(ε−カプロラクトン)の繰り返し単位内にある 各カルボニル基炭素ならびにε−、α−およびδ−炭素領域の13C NMRスペ クトルの変化を、図2および3に示した。1水酸基ポリ(ε−カプロラクトン) (1)のカルボニル基炭素の領域を、図2aに示した。173.3ppmに位置 する強大なシグナル(a)は、主鎖カルボニル基炭素に帰属され、このシグナル に伴うシグナル(b)は173.5ppmに位置し、水酸基末端に最隣接する端 のカルボニル基炭素に帰属された。これらは水酸基末端ポリ(ε−カプロラクト ン)に典型的なものである。驚くべきことに、末端エタノール基に隣接するカル ボニル基炭素のシグナルを、主鎖カルボニル基炭素のシグナルと区別することが できなかった。水酸基末端プレポリマーを無水コハク酸と末端停止反応(endcap) させて得られたカルボン酸末端プレポリマー(2)のカルボニル基領域のシグナ ルを、図2bに示した。主鎖カルボニル基炭素のシグナル(a)は、上記同様1 73.3ppmに表れた;しかし、水酸基末端に最隣接するカルボニル基炭素に 帰属する別個の共鳴シグナルを伴わなかった。その代わり、コハク酸部分のカル ボニル基炭素の特性を表す2つの新たなシグナルが確認された。高磁場方向のシ グナル(c)は、171.9ppmに表れ、ε−カプロラクトン繰り返し単位末 端に隣接するカルボニル基炭素に帰属され、また、低磁場方向のシグナル(d) は176.0ppmに表れ、カルボン酸末端基のカルボニル基炭素に帰属された 。また、1つの無水物基を含むポリ(ε−カプロラクトン)のカルボニル領域( 3)のシグナルを、図2cに示した。ここでも、主鎖カルボニル基炭素のシグナ ル(a)は、173.2ppmに表れ、本質的には上記と同一であった。しかし 、 ε−カプロラクトン部分末端に隣接するカルボニル基炭素のシグナル(c)は、 高磁場方向へ0.5ppmシフトし、171.4ppmに表れたが、このシフト は、末端カルボン酸プロトンとの水素結合が消滅したことに起因する。酸末端カ ルボニル基炭素のシグナル(d)のシフトが最も特徴的で、無水物基が形成され たことで、176.0ppmから167.7ppmにシフトした。この高磁場方 向へのシフトは、酸のカルボニル基が無水物のカルボニル基に転化したことに起 因し、また、部分的には水素結合効果の消滅にも起因する。 ポリ(ε−カプロラクトン)を基本とするプレポリマ−1,2および3のε− 、α−およびδ−炭素領域の13C NMRスペクトルを図3に示した。ポリ(ε −カプロラクトン)主鎖のε−、α−およびδ−炭素領域の共鳴はそれぞれ63 .9,33.8および28.1ppmに位置し、各プレポリマー毎に大きく変化 するものではない。60.0ppmに位置する全プレポリマーのシグナル(a) は、エタノール開始剤のメチレン炭素に帰属された。ε−およびδ−炭素の末端 基共鳴が最も重要で、ポリマー鎖末端の反応に関する最大の情報を提供する。プ レポリマー1の13C NMRスペクトルを図3aに示した。特性的な水酸基末端 共鳴(εOH)および(δ0H)は、前述の通りそれぞれ62.0ppmおよび32 .0ppmに見られた。図3bに示したカルボン酸末端のプレポリマー(2)の スペクトルにおいて、εOH−炭素ピークは消滅し、64.3ppmに新たな共鳴 (ε’)が表れた。ε’の共鳴は、前段階では水酸基に隣接していた、新たに形 成されたエステル基に隣接する炭素に起因する。この2.3ppmの低磁場方向 へのシフトは、末端水酸基のエステル化と矛盾しない。このスペクトル中、28 .6ppm(b)および28.7ppm(c)に2つの新たな炭素共鳴が見られ 、末端コハク酸部分のサクシニルメチレン炭素に帰属する。低磁場側の共鳴(c )は、カルボン酸基に隣接するメチレン炭素に理論上帰属された。コハク酸停止 でそのδ−炭素シグナルは消滅した。おそらく主鎖のδ−炭素のシグナルと区別 できなくなったと考えられる。従って、コハク酸部分を鎖末端に付加することで 、水酸基はエステル基に転化され、隣接するε−、ことさらにδ−炭素は主鎖上 の相対物と化学的に相似する。さらに、無水物結合含有ポリマー(3)の13C NMRスペクトルを図3cに図示する。無水物結合から遠隔のサクシニルメチレ ン炭素 は28.2ppm(b)に観測され、高磁場方向へ0.4ppmシフトしたこと を反映し、無水物結合に近接する方は30.0ppm(c)に観測され、低磁場 方向へ0.3ppmシフトしたことを表した。シグナルε’は、前段階の64. 3ppmの位置から64.5ppmへ僅かに低磁場方向へシフトしたが、これは 無水物結合の形成で環水素結合が消滅したことに帰因する。 FT−IRスペクトル測定も、ポリ(ε−カプロラクトン)内の無水物基の出 現を確定するに、非常に有効な手段であった。図4aおよびbに、それぞれプレ ポリマー2および3を示した。無水物の形成を示す最も重要な根拠として、スペ クトル(b)中の無水物カルボニル基を示すカルボニル伸縮が、1800cm-1 の位置に新たに出現することが挙げられる。 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて、無水物結合形成 を確実に証明した。GPCを用いることで、ポリ(ε−カプロラクトン)の相対 数平均分子量(MN)および分子量分配(MWD)を測定した。全カルボン酸末 端プレポリマーおよび無水物含有類似物のGPCデータを表2に示した。 表2 カルボン酸末端ポリマーおよびその含無水物類似物の 分子量および分子量分配 サンプル# MN MWD 2-1 1200 1.22 2-2 1500 1.28 5-1 1600 1.33 3-1 2000 1.25 3-2 3000 1.27 6-1 4700 2.33 3-1-D* 1100 1.37 3-2-D 1400 1.41 6-1-D 1600 1.40 *=37℃緩衝生理食塩水中で72時間加水分解 1官能性カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(2−1)、その無水物 結合生成物(3−1)および、後者を37℃緩衝生理食塩水中で72時間加水分 解した物質(3−1−D)のクロマトグラムを図5に示した。標準ポリスチレン に対する2−1のMNは1,200g/molで、MWD=1.22であった。 無水物結合を介して2−1を結合した3−1において、GPC分析値はMN=2 ,000g/molおよびMWD=1.25であった。MNが2倍化した事実は 、無水物結合形成が成功したことを確実に証明する根拠となる。3−1を37℃ 緩衝塩溶液中で72時間分解した物質において、GPC分析値はMN=1,10 0g/molおよびMWD=1.37であり、MWDは僅かに増幅したが、ポリ マーが元のカルボン酸末端類似物に完全に加水分解されたことを示した。予想通 り、緩衝溶液中に短時間置いても安定であることから、ポリ(ε−カプロラクト ン)の基本骨格は破壊されなかった。別の1官能性カルボン酸末端プレポリマー (2−2)を用い、反応行程中の反応物を加える順序を変えて、無水物形成反応 を繰り返し実施した。この場合、2−2(MN=1,500g/molおよびM WD=1.28)およびTEAとを混合した溶液をDPCP溶液に加えたが、こ の逆ではない。反応過程を変えたことにより、理論値と等しい数平均分子量(MN =3,000g/molおよびMWD=1.27)を有する無水物結合生成物 (3−2)が得られた。3−2を37℃緩衝生理食塩水中に72時間に置いた物 質(3−2−D)において、MNは1,400g/mol(MWD=1.41) であった。 変数の無水物基をポリマー基本骨格中に含む鎖状ポリ(エステル無水物)を、 図6に示した反応スキームをもって合成した。エタノール開始、1官能性カルボ ン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(2)と、DEG開始、2官能性カルボン 酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(5)とのモル比を2/nとすることで、1 鎖中の無水物基の平均数n+1を決定することができた。13C NMRを用いて 、n=5のポリマー生成物の詳細な分析を行った。プレポリマーおよび鎖状生成 物のカルボニル領域、ε領域、ならびにαおよびδ領域の13C NMRスペクト ルをそれぞれ図7,8および9に示した。DEG開始、カルボン酸末端ポリ(ε −カプロラクトン)(5)のカルボニル基炭素領域を図7(a)に示した。すで に 図2bで詳細に説明したエタノール開始プレポリマー(2)を、図7bに示す。 その2つのスペクトルで異なる点は5の共鳴(a)のみで、これは主鎖カルボニ ル基炭素より僅かに高磁場方向に位置し、DEG開始剤の残基に最も近接するカ ルボニル基炭素に起因する。図7cにポリ(エステル無水物)生成物(6)を示 すが、無水物形成反応が相当進行したことが明らかである。カルボン酸カルボニ ル基炭素(dおよびg)はかなり高磁場方向へシフトしたが、これは無水物結合 が形成されたことと相一致する。しかし、173.2ppmおよび171.4p pmとの間にかすかに認識可能なシグナルが表れており、エステル結合が形成さ れる際、僅かに鎖が伸長したことを示す。後者は、コハク酸末端部分を有するプ レポリマー(ここでは2官能性プレポリマー5)の官能性が不完全であったこと を示す。DPCP存在下では、少量の残留水酸末端基は末端カルボン酸末端基と 直ちに反応し、エステル結合を形成するのが観測される。 無水物形成過程のε−炭素領域の変化を図8a,bおよびcに示した。68. 6ppm(a)および62.9ppm(b)に位置し、プレポリマー5における DEG開始剤部分のメチレン基にそれぞれ帰属するシグナルを、図8aに示した 。63.7ppm(ε)および64.1ppm(ε’)に位置するシグナルは、 それぞれ主鎖および末端コハク酸部分に隣接するε−炭素にそれぞれ帰属された 。63.3ppm(ε0H)に位置するシグナルは、残留水酸基末端に隣接する炭 素に帰属され、すなわち、この特定のプレポリマーと無水コハク酸との反応は量 的に完全に一致しなかったことを示した。図8a中その他のシグナルおよび図8 b中のすべてのシグナルは、図3bに前述したものと同様の対応関係である。2 および5とを反応させて得られた鎖状ポリ(エステル無水物)のε−炭素領域に ついて図8cに示した。主鎖ε−炭素は、通常の63.9ppmの位置に表れた 。68.9ppm(a)および63.1ppm(c)に位置するシグナルは、5 のDEG開始剤部分のメチレン基に帰属され、無水物形成での事実上の変化を示 さなかった。同様に、59.9ppm(c)に位置するシグナルは、2のエタノ ール開始剤部分のメチレン基に帰属され、本質的な変化を示さなかった。64. 6ppmに位置するシグナルは、ポリ(エステル無水物)を形成する反応におけ る、2および5の両ポリマーのε−炭素に帰属された。64.4ppm(ε’) に位 置する微少なシグナルは、5の残留水酸基末端とエステル結合を形成したコハク 酸部分に隣接するε−炭素に帰属された。 無水物形成過程のα−およびδ−炭素領域の変化を図9a、bおよびcに示し た。図9aにおいて、33.6および27.8ppmに位置する主なシグナルは 、5.6の主鎖α−およびδ−炭素に帰属された。33.5ppm(α’’)に 位置するシグナルは、DEG開始剤部分0に隣接するα−炭素に帰属された。2 8.6ppm(b)および28.4ppm(a)に位置する2つのシグナルは、 5の鎖末端のサクシニルメチレン炭素に帰属された。図9bの指標は、図3bと 同一のものである。鎖伸長に際して、33.9ppmおよび28.1ppmに位 置するα−およびδ主鎖シグナルは、予想通り、実質的には不変であった。5に 帰する33.7ppm(α’’)のシグナルも、実質的には不変であった。30 .0ppm(bおよびd)に位置するシグナルは、無水物結合に隣接するサクシ ニルメチレン炭素に帰属された;28.3ppmに位置するシグナルは、その他 のサクシニルメチレン炭素に帰属された。これらの指標は、図3cと同一のもの である。また、28−30ppmの領域に微少なシグナル(ε’)が出現したが 、これはポリ(エステル無水物)生成物内のエステル結合のサクシニルメチレン 炭素に帰属され、5に残留した水酸基末端に起因する。 表2に列記した1官能性カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(2−2 )、2官能性カルボン酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)(5−1)、2−2お よび5−1を、モル比2:5で反応させ誘導された鎖状ポリ(エステル無水物) (6−1)、および後者のポリ(エステル無水物)を37℃緩衝生理食塩水中に 72時間置いた物質(6−1−D)のGPCクロマトグラムを図10に示した。 GPCの結果、2−2のMNは1,500g/mol(MWD=1.28)であ り、5−1のMNは1,600g/mol(MWD=1.33)であった。2− 2および5−1をモル比2:5で反応させた際、ポリ(エステル無水物)のMN は4,700g/molで、MWD=2.38であった。DPCP存在下での鎖 伸長により、プレポリマーの分子量は明らかに増大したが、予測した値には至ら なかった(理論上10,500g/mol)。また、このMWDは反応物のMW Dよりもかなり広がったが、これは重縮合反応を行った場合に予測されるであろ う。さ らに、加水分解によって、MNが1,600g/mol、かつMWDが1.40 である生成物(6−1−D)が生成されたことを、図10に示した。このGPC データは、ポリ(エステル無水物)ポリマー内の無水物結合が非常に急激に分解 されることを示唆した。前述した含エステル結合成分は、減成したポリマー中で はGPCでは確認できないほど微少量であるか、あるいは、このエステル結合は 主鎖ポリ(ε−カプロラクトン)基本骨格よりも加水分解されやすいかのいずれ である。例2 原料。 すべての試薬を、更なる精製を行わずに使用した。グリコール酸(9 9%)および無水コハク酸(97%)はアルドリッチケミカルカンパニー(Aldr ich Chemical Co.)より購入した。2−エチル−ヘキサン酸第一スズ(オクタン 酸第一スズ、95%)はシグマケミカルカンパニー(Sigma Chemical Co.)より 購入した。ε−カプロラクトン(高純度)はユニオンカーバイドカンパニー(Un ion Carbide Co.)より寄付された。 機器分析。 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて、ポリスチレン( Polysciences Corporation)を標準として、ポリマーサンプルの分子量および分 子量分配、Mw/MN、を決定した。 5mmのo.d.チューブを用いたブルカー(Bruker)AC−200分光測定 器を使用して、ポリマーの13C NMRスペクトル測定を行った。サンプル濃度 を、基準点試薬として1%TMSを含む約25%(w/v)CDC13溶液とし た。 α−ヒドロキシル−ω−(カルボン酸)ポリ(ε−カプロラクトン)の合成。 ガラス器具および撹拌子は145−155℃で24時間乾燥した後、ゴム膜を 装着し、乾燥窒素流通下で冷却した。24/40すりガラス接合およびマグネチ ック撹拌子を有する40ml試験管に、グリコール酸(5.1×10-3mol、 0.39g)、ε−カプロラクトン(8.8×10-2mol、10g)およびオ クタン酸第一スズ触媒(1.4×10-4mol/モノマー1mol)を入れた。 管を乾燥窒素ガスで通じ、ガラス栓を用いて封止し、140℃定温油浴中に放置 した。3.5時間継続的に撹拌して重合反応を行った後、氷水浴に浸けて反応を 抑制した。生成物を精製せずに、13C NMRを用いて定性分析した。 (カルボン酸)−テレキレートポリ(ε−カプロラクトン)の合成。 24/40すりガラス接合およびマグネチック撹拌子を有する40ml試験管 に、グリコール酸(5.4×10-3mol、0.41g)、ε−カプロラクトン (8.8×10-2mol、10g)、無水コハク酸停止剤(5.4×10-3mo 1、0.55g)およびオクタン酸第一スズ触媒(1.4×10-4mol/モノ マー1mol)を入れた。チューブを乾燥窒素ガスで通じ、封止し、140℃定 温油浴に放置した。12時間継続的に撹拌して重合反応を行った後、氷水浴に浸 けて反応を抑制した。生成物を精製せずに、13C NMRを用いて定性分析した 。 図11に示したα−ヒドロキシル−ω−(カルボン酸)ポリ(ε−カプロラク トン)の合成法は、オクタン酸第一スズ触媒存在下でのグリコール酸とε−カプ ロラクトンとの反応に関する。開環重合の開始剤として水酸基グループを捉えた 場合、この反応においては、一方の末端がグリコール酸の単一末端基から誘導さ れたカルボン酸基で開始し、n個のε−カプロラクトンを含み、鎖の他方の末端 が一級水酸基で終結するようなオリゴマー(A)を生成することを期待した。重 合反応中の様々な時間帯に採取したサンプルのGPCクロマトグラム(図12) から、3.5時間でモノマーの転化が完結したことは明白である。しかし、最終 分子量(2700g/mol)は理論値(2,000g/mol)よりも大きか った。これはα−ヒドロキシル−ω−(カルボン酸)オリゴマーの縮合重合に起 因する。縮合重合が起こったことを示すこの他の根拠として、抑制行程中フラス コ壁に水蒸気が出現した点が挙げられる。 カルボン酸−テレキレートポリ(ε−カプロラクトン)。 カルボン酸−テレキレートポリ(ε−カプロラクトン)の合成法を図13に示 した。この縮合は、グリコール酸によって開始され、無水コハク酸との反応をも って停止されるε−カプロラクトンの開環に関する。 GPCを用いて、ε−カプロラクトンが転化し、無水コハク酸がポリマー鎖末 端に結合する様子を測定した。重合反応中の様々な時間帯に採取したサンプルの GPCクロマトグラムを図14に示したが、12時間でモノマーを完全に転化し 、 かつ無水コハク酸をポリマーに結合させることができることは明らかである。例3 酸末端ポリマーの合成法。 ガラス器具は145−155℃で24時間乾燥した後、ゴム膜を装着し、乾燥 窒素流通下で冷却した。重合は、250ml三角フラスコを24/40すりガラ スジョイント付きで、真空ガラスストッパーをテフロンテープで包巻することで 封止した中で行った。マグネチック撹拌子を備えたフラスコ(250ml)に、 D,L−ラクチド(18.17g、1.26×10-1mol)、グリコリド(1 4.63g、1.26×10-1mol)、ε−カプロラクトン(7.20g、6 .30×10-2mol)、グリコール酸(1.66g、2.18×10-2mol )、無水コハク酸(2.19g、2.18×10-2mol)を入れた。フラスコ を窒素で通じ、20時間連続撹拌しながら135℃定温浴中で温めた。65時間 反応させた後、温度を110℃に下げた。146時間重合行程を行った後、氷水 浴中で抑制した。 分析滴定行程(2,000g/molサンプル): 125ml三角フラスコに、(〜2,000g/mol)のポリマーサンプル (0.30g−0.40g)を入れた。ポリマーサンプルをTHF(50ml) 中に完全に溶かした後、水(15ml)を溶液に加えた。フェノールフタレン( 1g/100mlMeOH)(5滴)をポリマー溶液に加え、フラスコを氷浴中 に放置した。NaOH水溶液(0.5047N)を用いてサンプルの滴定を行い 、終点を薄ピンク色とした。少なくとも3回の滴定値から平均等量を計算した。例4 金属触媒非存在下でのポリ(ε−カプロラクトン)の合成法。 ガラス器具および撹拌子は145−155℃で24時間乾燥した後、ゴム膜を 装着し、乾燥窒素流通下で冷却した。24/40すりガラス接合を有し、真空ガ ラスストツパーをテフロンテープで包巻することで封止した40ml試験管内に おいて重合を行った。この試験管に、目的分子量を得るのに必要な量のε−カプ ロラクトンモノマーおよびグリコール酸開始剤を入れた。管に窒素を通じ、ガラ スを火炎乾燥して残留した水分を除去した。その後、適当な時間(1000g/ mol当たり2.5時間)135℃定温浴中で加熱した。例5 金属触媒非存在下での酸末端ポリ(ε−カプロラクトン)の合成法。 ガラス器具および撹拌子は145−155℃で24時間乾燥した後、ゴム膜を 装着し、乾燥窒素流通下で冷却した。24/40すりガラス接合を有し、真空ガ ラスストッパーをテフロンテープで包巻することで封止した40ml試験管内に おいて重合を行った。この試験管に、目的分子量を得るのに必要な量のε−カプ ロラクトンモノマー、グリコール酸開始剤および無水コハク酸停止剤を入れた。 管に窒素を通じ、ガラスを火炎乾燥して残留した水分を除去した。その後、適当 な時間(通常11時間)135℃定温浴中で加熱した。例6 金属触媒非存在下での酸末端ポリ (D,L−ラクチド−co−グリコリド−co−ε−カプロラクトン)の合成法 。 ガラス器具および撹拌子は145−155℃で24時間乾燥した後、ゴム膜を 装着し、乾燥窒素流通下で冷却した。24/40すりガラス接合を有し、真空ガ ラスストッパーをテフロンテープで包巻することで封止した40ml試験管内に おいて重合を行った。この試験管に、目的分子量を得るに適する量のD,L−ラ クチド、グリコリド、ε−カプロラクトンモノマーグリコール酸開始剤及び無水 コハク酸末端封止剤を入れた。管に窒素を通じ、ガラスを火炎乾燥して残留した 水分を除去した。それから102時間135℃定温浴中で温め、温度を130℃ に下げ37.5時間後、更に100℃に温度を下げて50時間加熱した。こうし て189.5時間経過時に、D,L−ラクチドは最大結合値に達した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デング,ゼット.,デヴィッド アメリカ合衆国・インディアナ州 46032・カーメル・ゴールドフィンチ ド ライブ 13722 (72)発明者 ピーターソン,デイル,アール. アメリカ合衆国・インディアナ州 46032・カーメル・リーズ サークル 488 (72)発明者 グランシー,トッド,ピー. アメリカ合衆国・インディアナ州 46928・フェアモント・イースト 1050 サウス 4240

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.2ないし20のポリエステルセグメントが無水物結合によって共有結合され 、各前記セグメントの数平均分子量は約400ないし約5000であることを特 徴とするポリ(エステル無水物)化合物。 2.前記ポリエステルセグメントは、生体適合性ヒドロキシ酸のホモポリマー、 コポリマー、またはターポリマーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の化 合物。 3.前記ポリエステルセグメントそれぞれの水に対する溶解度は、25℃で約0 .01ないし約400mg/mlであることを特徴とする、請求項1に記載の化 合物。 4.前記ポリエステルセグメントは、2価アルコールと生体適合性ジカルボン酸 からなるコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。 5.生体適合性ヒドロキシ酸のホモポリマー、コポリマー、またはターポリマー を含む2ないし10のポリエステルセグメントを有することを特徴とする、請求 項1に記載の化合物。 6.前記ポリエステルセグメントの数平均分子量は、約700ないし約2500 であることを特徴とする、請求項2に記載の化合物。 7.前記ヒドロキシ酸は、乳酸、グリコール酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、お よびδ−ヒドロキシ吉草酸からなるグループから選択されることを特徴とする、 請求項6に記載の化合物。 8.カルボキシル基末端のポリエステル化合物をクロロりん酸ジフェニル(Diph enylchlorophosphate)と反応させる工程を有することを特徴とする、請求項1 に記載のポリ(エステル無水物)化合物の調製法。 9.更に、bis−カルボキシル基のポリエステルを、前記カルボキシル基末端の ポリエステル化合物および前記クロロりん酸ジフェニル(Diphenylchlorophosph ate)と反応させることを特徴とする、請求項8に記載の調製法。 10.前記ポリエステル反応物の水に対する溶解度は、25℃で約0.01ない し約400mg/mlであることを特徴とする、請求項8に記載の調製法。 11.前記ポリエステル反応物は、2価アルコールおよび生体適合性ジカルボン 酸からなるコポリマーを含むことを特徴とする、請求項8に記載の調製法。 12.前記ポリエステル反応物は、生体適合性ヒドロキシ酸のホモポリマー、コ ポリマーおよびターポリマーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の調製法 。 13.前記ポリエステル反応物の数平均分子量は、約500ないし約5000で あることを特徴とする、請求項8に記載の調製法。 14.乳酸、グリコール酸、ε−ヒドロキシカプロン酸、およびδ−ヒドロキシ 吉草酸からなるグループから選択したヒドロキシ酸を含むことを特徴とする、請 求項12に記載の調製法。 15.構造式がR2OCO−PE−OHであり、そのうち、PEはヒドロキシ酸 リマー含有ポリエステルの2価の残基であり、R2は構造式R2OHの水酸基含有 開始剤の残基であるポリエステル化合物の調製法であって、 本質的に、前記開始剤を、少なくとも1種類の環状ヒドロキシ酸エステルと実 質的に無水状態かつ高温で反応させる工程を有することを特徴とするポリエステ ル化合物の調製法。 16.構造式がR2OCO−PE−OCOR3COOHであり、そのうち、PEは ヒドロキシ酸ポリマー含有ポリエステルの2価の残基であり、R2は構造式R2O Hの水酸基含有開始剤の残基であり、R3は構造式OCOR3COの環状無水物の 2価の残基であるポリエステル化合物の調製法であって、 本質的に、前記開始剤を、少なくとも1種類の環状ヒドロキシ酸エステルと実 質的に無水状態かつ高温で前記環状無水物の存在下で反応させる工程を有するこ とを特徴とするポリエステル化合物の調製法。 17.反応混合物中の前記環状エステルの濃度が一定するまで前記反応を続行す ることを特徴とする、請求項15に記載の調製法。 18.反応混合物中の前記環状エステル濃度が一定するまで反応を続行すること を特徴とする、請求項16に記載の調製法。 19.前記開始剤はヒドロキシ酸または1価アルコールであり、また、前記開始 剤および前記環状無水物がほぼ等モル比に設定されることを特徴とする、請求項 16に記載の調製法。 20.前記開始剤は2価アルコールであり、また、前記環状無水物と前記開始剤 とのモル比が約2:1であることを特徴とする、請求項16に記載の調製法。
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