JP2000503041A

JP2000503041A - ２サイクル合成潤滑油

Info

Publication number: JP2000503041A
Application number: JP9519390A
Authority: JP
Inventors: ジョンヘンリースマイス
Original assignee: エクソンケミカルパテンツインコーポレイテッド
Priority date: 1995-11-22
Filing date: 1996-11-20
Publication date: 2000-03-14
Also published as: EP0862606A1; WO1997019153A1; MX9804097A; CN1202924A; US5965498A; BR9611641A

Abstract

(57)【要約】以下の(a)〜(f)を含む２サイクルオイル組成物：(a)第１合成エステルのベースストックオイル１０〜２０％（ジカルボン酸のエステルとαオレフィンとのコポリマー、１００℃での粘度２０〜５０ｃＳｔ）、(b)第２合成エステルのベースストックオイル１８〜３０％（ジカルボン酸のオキソアルコールエステル、１００℃での粘度３〜１０ｃＳｔ）、(c)ポリブテンポリマー３０〜４０％（Ｍｎ３００〜１５００）、(d)通常液体の溶剤１５〜２５％（沸点３００℃まで、引火点６０〜１２０℃）、(e)油溶性の銅化合物0.２〜2.０％、及び(f)他の潤滑油添加剤０〜５％。

Description

【発明の詳細な説明】２サイクル合成潤滑油本発明は、２サイクルオイルとして有用な潤滑剤組成物に関するものである。より具体的には、本発明は、陸上の装置、ガソリンが供給された２サイクルエンジン（例えば、モーターサイクルエンジン、モペットエンジン、スノーモービルエンジン及び芝刈り機のエンジン等）についての試験規格に従った２サイクル合成オイルに関するものである。２ストロークサイクルのガソリンエンジンは５０ｃｃ未満の小型エンジンから、２００〜５００ｃｃの高性能エンジンにまで及ぶ。そのような高性能エンジンの開発により、新規な２サイクルオイルの規格及び試験手順の必要性が生じている。本発明の組成物は、改良された洗浄性及び発煙の低減という特性を示す。２サイクルエンジンは、燃料及び潤滑剤を混合し、その混合組成物を該エンジンに通すことにより潤滑化される。燃料と適合性の種々のタイプの２サイクルオイルが当該技術分野において知られている。典型的には、そのようなオイルは、２サイクルエンジンにおける使用が可能となるような、工業的な規格試験に適合するように、種々の添加剤成分を含む。カナダ特許第1,238,448 号（1988年）には、本発明の組成物の１つの成分として使用されるジカルボン酸エステルとαオレフィンとのコポリマーが開示されている。米国特許第4,994,196 号（1991年）には、カルシウムフェナート及びペンタエリトリトールのエステルと組み合わせて同一のαオレフィンジカルボン酸エステルコポリマーを含む２サイクルエンジンオイルが開示されている。米国特許第5,378,249 号（1995年）には、１００℃で少なくとも７ｃＳｔの粘度を有する重(heavy)エステル２０〜８０％と１００℃で６.０ｃＳｔ未満の粘度を有する軽(light)エステルとを組み合わせて含む、生分解性の２サイクルエンジンオイル組成物が開示されている。米国特許第5,171,461 号（1992年）には、硫黄化合物と、油溶性の又は分散性の銅源とを組み合わせて含み、改良された酸化防止及び耐極圧特性を示す潤滑油を提供する潤滑剤組成物が開示されている。米国特許第4,664,822 号（1987年）には、分散剤／洗浄剤並びに酸化及び腐食防止剤として作用する銅過塩基化材料を含む金属含有潤滑剤組成物が開示されている。米国特許第4,867,890 号には、酸化防止剤として銅を極少割合、すなわち、５〜５００ｐｐｍ含む潤滑油組成物が開示されている。本発明は、合成エステルをベースとする２サイクルオイル配合物における油溶性のカルボン酸銅の使用により、発煙及び洗浄性における改良を示す（２サイクルエンジン試験により測定）潤滑剤が提供されるという知見に基づくものである。以下の(a)〜(f)を含む２サイクル潤滑油組成物を見出した： (a)ジカルボン酸のエステルとαオレフィンとのコポリマーであり、１００℃ で２０〜５０ｃＳｔの粘度を有する第１合成エステルのベースストックオイル１０〜２０重量％、 (b)ジカルボン酸のオキソアルコールエステルであり１００℃で３〜１０ｃＳｔの粘度を有する第２合成エステルのベースストックオイル１８〜３０重量％、 (c)約３００〜１５００の数平均分子量を有するポリブテン、ポリイソブチレン、又はポリブテンとポリイソブチレンとの混合物であるポリブテンポリマー３０〜４０重量％、 (d)３００℃までの沸点を有する、通常液体の溶剤１５〜２５重量％、 (e)油溶性の銅化合物0.２〜２重量％、及び (f)ポリブテン以外の潤滑油添加剤０〜５重量％。本発明には、また、２サイクルエンジンにおける前記オイルの使用が含まれる。第１合成エステル成分は、当該技術分野において公知であり、ジカルボン酸エステルとαオレフィンとのコポリマーである。そのような流体コポリマーは、典型的には、３〜２０個、より好ましくは６〜１８個の炭素原子を有するαオレフィン（例えば、プロピレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−ヘプテン及び１−オクテン等）から製造される。そのような材料を製造するのに適切なジカルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸及びイタコン酸が挙げられる。アルコールは、好ましくは１〜２０個、より好ましくは３〜８個の炭素原子を有するもの、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール及びウンデカノール等である。この材料は、上述のαオレフィンと上述のジカルボン酸のエステルとを共重合させることにより製造される。Akzo Chemicalsにより、“Ketjenlube 135”として商業的に販売されている、オレフィンのマレイン酸モノマーに対する比が約１〜1.３である、１００℃で３５ｃＳｔの粘度及び約１８００の平均分子量を有するαオレフィンマレイン酸ポリマーのブタノールエステルが好ましい。本発明の組成物中におけるこの成分の好ましい量は１５％である。第２合成エステル成分は、ジカルボン酸のオキソアルコールエステルを含むベースストックオイルである。適切なオキソアルコールには、約８〜２０個、好ましくは約１０〜１５個の炭素原子を有するもの、特にオキソトリデシルアルコールが含まれる。そのようなオキソアルコールは、約１４９〜２０４℃（約３００〜４００゜F）の高温で約２５００〜４０００ｐｓｉｇの圧力下での一酸化炭素及び水素とオレフィンとの触媒反応（特にはコバルト触媒の存在下で、オレフィン供給原料よりも炭素原子が１個以上多いアルデヒドを形成し、その後、該アルデヒドを水素化して対応アルデヒドとする）を含む当該技術分野において周知の方法により製造される。本発明において使用するオキソジエステル流体を合成するのに使用可能な二塩基酸の適切な例は、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ポメリン酸(pomelic acid)、スベリン酸及びアゼライン酸等であり、一般的に、これは、約２〜１０個の炭素原子を有する。特に好ましくは、アジピン酸及びアジピン酸アルキル（例えばアジピン酸メチル及びアジピン酸ジエチル等）である。そのようなオキソエステルの合成ベースオイルは、本発明における使用のためには１００℃で３〜１０ｃＳｔの範囲の粘度を有し、好ましくは約１９〜２５％の量で使用される。Exxon Chemical Companyにより“VistoneA -30”として販売されている材料、１００℃で5.３ｃＳｔの粘度を有するオキソトリデシルアルコールアジペートが特に好ましい。本発明において使用するポリブテンポリマーは、典型的には、ポリブテンの混合物、通常はＣ₄オレフィンの重合により生じるポリイソブチレン及びポリ−ｎ −ブテンの混合物であり、かつ、約３００〜１５００の数平均分子量を有しており、また、約４００〜１３００の数平均分子量を有するポリブテン又はポリイソブチレンが特に好ましく、約９５０の数平均分子量を有するポリイソブチレン及びポリブテンの混合物が最も好ましい。数平均分子量（Ｍｎ）は、ゲル透過クロマトグラフィーでの測定による。１００％ポリイソブチレン又は１００％ポリ− ｎ−ブテンからなるポリマーもまた、本発明の範囲内にあり、用語“ポリブテンポリマー”に含まれる。好ましいポリブテンポリマーは、約６〜５０重量％のイソブチレンを含む（その残部はブテン（シス−及びトランス−）イソブチレンと１重量％未満のブタジエンとの混合物である）Ｃ₄オレフィン精油ストリームから製造されたポリイソブチレンとポリブテンとの混合物である。特に、６〜４５重量％のイソブチレン、２５〜３５重量％の飽和ブテン、並びに１５〜５０重量％の１−及び２−ブテンからなるＣ₄ストリームから製造されたポリマーが好ましい。そのポリマーは、ルイス酸触媒により製造される。好ましくは、本発明のオイルは、約３５重量％のポリブテンを含む。本発明に有用な溶剤は、一般的に、大気圧で約３００℃以下の沸点を有する、通常液体の石油又は合成炭化水素溶剤であるとして特徴付けることができる。その好ましい量は約２０重量％である。そのような溶剤は、また、本発明の２サイクルオイルの引火点が７０℃より高くなるように、約６０〜１２０℃の範囲の引火点を有する。典型的な例としては、ケロセン、水素化ケロセン、中間留出燃料油、イソパラフィン系及びナフテン系脂肪族炭化水素溶剤、プロピレンブテン及び類似オレフィンのダイマーや高分子オリゴマー、パラフィン系及び芳香族系炭化水素溶剤、並びに、それらの混合物が挙げられる。そのような溶剤は、炭素及び水素以外の官能基を含んでいてもよいが、そのような基は、２サイクルオイルの性能に悪影響を与えてはならない。Exxon Chemical Companyにより、“Exxsol D80”として販売されている、約９１.１〜１１3.９℃（１９６〜２３７°F）の沸点範囲を有するナフテン系炭化水素溶剤が好ましい。本発明に有用な油溶性の銅化合物は、約0.２〜２重量％の量で存在し、0.５〜１．５重量％の量が好ましい。幅広い種々の油溶性銅化合物が、本発明の組成物に有用である。油溶性とは、その化合物が、通常の混合条件下でオイル又は添加剤パッケージ中に油溶解性であることを意味する。銅化合物は、第一銅又は第二銅の形態であってもよい。銅は、ジヒドロカルビルチオ−又はジチオ−リン酸銅の形態であってもよく、上述した化合物及び反応においては、銅が亜鉛の代わりに置換されていてもよいが、第一銅又は第二銅酸化物１モルは、それぞれ、１モル又は２モルのジチオリン酸と反応し得る。あるいはまた、銅は、合成又は天然のカルボン酸の銅塩として加えてもよい。その例としては、Ｃ_10-18 脂肪酸（例えばステアリン酸又はパルミチン酸等）が挙げられるが、オレイン酸又は分枝カルボン酸（例えば２００〜５００の分子量を有するナフテン酸）又は合成カルボン酸等の不飽和酸が、得られるカルボン酸銅の取扱い及び溶解特性の改良のために好ましい。また、一般式（ＰＲ’ＮＣＳＳ）_nＣｕの油溶性ジチオカルバミド酸銅が有用であり、該式中ｎは、１又は２であり、Ｒ及びＲ’は１〜１８個、及び好ましくは２〜１２個の炭素原子を含むヒドロカルビル基（同一であっても異なっていてもよい）であり、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アルカリール及び脂環式基等の基を含む。Ｒ及びＲ’基として特に好ましいものは、２〜８個の炭素原子を有するアルキル基である。従って、その基は、例えば、エチル、ｎ−プロピル、ｉ−プロピル、ｎ−ブチル、ｉ−ブチル、ｓｅｃ−ブチル、アミル、ｎ−ヘキシル、ｉ−ヘキシル、ｎ−ヘプチル、ｎ−オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、２−エチルヘキシル、フェニル、ブチルフェニル、シクロヘキシル、メチルシクロペンチル、プロペニル及びブテニル等であってもよい。油溶解性を得るために、全炭素原子数（Ｒ及びＲ’）は、一般には、約５以上とする。銅のスルホネート、フェナート及びアセチルアセトネートもまた使用可能である。有用な銅化合物の例は、アルケニルコハク酸又は無水物の銅塩である。それらの塩は、塩基性、中性又は酸性であってもよい。それらは、(a)少なくとも１つの遊離カルボン酸（無水物）基を有する無灰分散剤材料のいずれかと(b)反応性金属化合物とを反応させることにより形成することができる。適切な酸（又は無水物）反応性金属化合物には、第一又は第二銅の水酸化物、酸化物、酢酸塩、硼酸塩及び炭酸塩又は塩基性の炭酸銅がある。本発明の金属塩の例は、ポリイソブテニルコハク酸無水物のＣｕ塩（以降Ｃｕ −ＰＩＢＳＡと称する）、及びポリイソブテニルコハク酸のＣｕ塩である。好ましくは、用いる選択金属は、その二価形態のもの、例えばＣｕ⁺²とする。好ましい基体(substrate)は、アルケニル基の分子量が約７００より高いポリアルケニルコハク酸である。アルケニル基は、望ましくは、約９００から１４００、及び２５００までのＭｎを有し、約９５０のＭｎが最も好ましい。ポリイソブチレンコハク酸（ＰＩＢＳＡ）が特に好ましい。これらの材料は、望ましくは、鉱油等の溶剤に溶解し、金属含有材料の水溶液（又はスラリー）の存在下で加熱することができる。加熱は約７０〜２００℃で行うことができる。１１０〜１４０℃の温度が特に好ましい。生成される塩に依存して、例えば５時間より長い時間、又は塩の分解が生じ得るような延長時間、約１４０℃より高い温度で反応を行わないことが必要とされ得る。本発明の２サイクルオイルにおける銅塩の使用により、該オイルが、発煙の低減、及び従来の比較的多量の金属洗浄剤（例えばフェナート及びポリブテン）等を用いることのない場合の洗浄性についての工業的要求を満たすようになる。そのような塩は、典型的には、オイル中に約４０重量％の銅塩を含む溶液等の濃縮油溶液の形態で使用される。本発明のオイルにおける使用に特に好ましいのは、オレイン酸銅、リノール酸銅及びナフテン酸銅、並びにその他の、Ｍ_w２００〜５００のＣ_10-18 の脂肪酸又はナフテン酸の銅塩である。本発明は、更に、特定目的のための従来の潤滑油添加剤の１以上を５重量％まで含み、これらは、特定目的のために潤滑油に通常含まれる添加剤のいずれのものであってもよい。本発明の組成物に存在し得る従来の添加剤の更なるものとしては、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦特性改良剤、分散剤、消泡剤、耐摩耗剤、流動点降下剤、洗浄剤及び錆防止剤等がある。典型的な油溶性の粘度調整ポリマーは、一般には、ゲル透過クロマトグラフィーでの測定で約10,000〜1,000,000 重量平均分子量を有する。腐食防止剤の例としては、リン酸硫化炭化水素、及びリン酸硫化炭化水素とアルカリ土類金属酸化物又は水酸化物とを反応させることにより得られた生成物がある。プロピレングリコール中のベンゾトリゾールである“Cobratech 356”は、本発明において約0.０３重量％の量で使用するのが好ましい。酸化防止剤の例としては、カルシウムのノニフェノールスルフィド、バリウムのｔ−オクチルフェノールスルフィド、ジオクチルフェニルアミン及び硫化又はリン酸硫化炭化水素等の、好ましくはＣ_5-12のアルキル側鎖を有するアルキルフェノールチオエステルのアルカリ土類金属塩がある。摩擦特性改良剤としては、脂肪酸エステル及びアミド、二量体化脂肪酸のグリセロールエステル、及びコハク酸エステル又はそれらの金属塩が挙げられる。洗浄剤は、潤滑油業界においては周知であり、油溶性のポリイソブチレンコハク酸無水物とエチレンアミン（テトラエチレンペンタミン及びそれらの硼酸塩等）との反応生成物である高分子量アルキルスクシンイミドを含む。本発明における使用に好ましいのは、硼酸塩化された、Ｍｎ９５０のポリイソブテニルスクシンイミドを含む分散剤2.１４％である。潤滑油の流動性改良剤としても知られる流動点降下剤は、流体が流動する温度を低下することができ、これらの添加剤の典型例は、Ｃ_8-18のジアルキルフマレートビニルアセテートコポリマー、ポリメタクリレート及びワックスナフタレンである。気泡調整は、例えばシリコーン油及びポリジメチルシロキサン等のポリシロキサン系の消泡剤により行うことができる。耐摩耗剤により、金属部の摩耗が低減され、その典型的な材料は、亜鉛のジアルキルジチオホスフェート及び亜鉛のジアリールジホスフェートである。洗浄剤及び金属錆防止剤としては、スルホン酸、アルキルフェノール、硫化アルキルフェノール、アルキルサリチレート、ナフテネート及び他の油溶性のモノ及びジカルボン酸の金属塩が挙げられる。中性又は高塩基性の金属塩(例えば、高塩基性アルカリ土類金属スルホネート(特にはカルシウム塩及びマグネシウム塩))が、そのような洗浄剤として多用される。ノニルフェノールスルフィドが有用である。類似の材料が、アルキルフェノールと商業的な硫黄ジクロライドとを反応させることにより製造される。適切なアルキルフェノールスルフィドは、また、アルキルフェノールと硫黄元素とを反応させることにより製造することができる。本発明の使用に好ましいのは、1.５重量％のノニルフェノールスルフィドである。また、洗浄剤として適切なものは、一般にはフェナートとして知られる、フェノールの中性及び塩基性の塩（フェノールは、一般に、アルキル置換フェノール基であり、該置換基は、約４〜４００個の炭素原子を有する脂肪族系炭化水素基である）である。本発明の使用に好ましいのは、カルシウムのフェナート０.５８重量％である。本発明の潤滑油組成物は、そのような２サイクルエンジンに使用される燃料とは自由に混合され得る。そのような潤滑油と燃料油の混合物は、本発明の更なる態様に含まれる。２サイクルエンジンに有用な燃料は、当該技術分野における当業者に周知であり、一般には炭化水素系の石油留出燃料等の通常液体である燃料を多割合含む（例えば、モーターガソリンではＡＳＴＭ規格Ｄ-439-73 による）。そのような燃料は、アルコール、エーテル、オルガノニトロ化合物等の非炭化水素系材料（例えば、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ニトロメタン等）を含んでいてもよく、また、コーン、αシェール及び石炭等の植物及び鉱油源から誘導された液体燃料であるそのような燃料は本発明の範囲内である。そのような燃料混合物の例は、ガソリンとエタノール、ディーゼル燃料とエーテル、ガソリンとニトロメタンの組合せ等である。ガソリン、即ち、１０％蒸留点で６０℃、９０％蒸留点で約２０５℃のＡＳＴＭ沸点を有する炭化水素の混合物が特に好ましい。本発明の潤滑剤は、潤滑油１部あたり約２０〜２５０重量部の燃料油、より具体的には約３０〜１００重量部の燃料油と組合せて使用される。そのような混合物、及び２サイクルエンジンにおけるそれらの使用は、本発明の更なる態様に含まれる。本発明を、更に、以下の実施例により例示するが、決して本発明の範囲を制限するものと解釈すべきでない。実施例２及び３は、比較のためのものであり、本発明の一部でない。全ての割合は重量によるものである。実施例１（ＥＥＣ１６２７５Ａ）本発明の２つのオイルを、以下のように製造した（商標成分(ａ)、(ｂ)、(ｃ) 及び(ｉ)は前述のものである）：成分オイル１−Ａオイル１−Ｂ (a) “Ketjenlube 135” １5.００％１5.００％ (b) “Vistone A-30” ２4.２５％１9.７８％ (c) “Exxol D-80” ２0.００％２5.００％ (d) ポリイソブチレンＭｎ９５０３5.００％３5.００％ (e) オレイン酸銅（活性成分） 1.２３％ 0.７０％ (f) 硼酸化Ｍｎ９５０ポリイソブテニルスクシンイミド分散剤 2.４１％ 2.４１％ (g) カルシウムフェナート 0.５８％ 0.５８％ (h) ノニルフェノールスルフィド 1.５０％ 1.５０％(i) “Cobratech 35Ｇ” 0.０３％ 0.０３％１００％１００％これらの２つのオイルを、ＪＡＳＯＭ３４５試験手順、ＪＡＳＯＭ３４０、Ｍ３４１、Ｍ３４２及びＭ３４３に従って評価した。これは、２サイクルガソリンエンジンオイルについての日本自動車技術者協会（ＪＳＡＥ）により確立されたエンジン試験である。１９９４年７月１日現在では、、２サイクルエンジンに使用されるオイルは日本自動車規格機構（ＪＡＳＯ）によるＪＡＳＯ−Ｍ３４５規格に従ってラベルされている。ＪＡＳＯにより１９９４年４月にＪＡＳＯＭ−３４５規格が規定された。“ＥＧＤ洗浄性”は、通常のＪＡＳＯＭ３４１洗浄性試験（１時間）手順の更なる変更をしたものであり、その試験は３時間行われる。これは、その第２８技術委員会の１９９５年１月５日の委員会草案に記載されたように、ＩＳＯ（国際標準化機構）により採用されることが期待されるより過酷な規格である。“ＦＣ”は、ＪＡＳＯＭ３４５規格についての最も高い性能の規格である。オイル１-Ａ及び１-Ｂについてのエンジン試験の結果を以下の表に記載する。オイル１-Ａ及び１-Ｂエンジン試験結果−ＪＡＳＯＭ３４５＆ＩＳＯ−ＥＧＤ実施例２（比較例）２５.４８％のVistone A-30を含ませ、オレイン酸銅を含ませなかった以外は実施例１と同一のオイルを配合した。このオイルは、ＪＡＳＯ煙Ｍ３４２試験での値が１３７であり、この値は本発明のオイル１−Ａ及び１−Ｂより有意に低かった。実施例３（比較例）２４.８１％のVistone A-30及び０.２５重量％のカルシウムスルホナートを含ませ、オレイン酸銅を含ませなかった以外は実施例１と同一である、他のオイルを配合した。このオイルは、ＥＤＧ洗浄性試験での値が１２１（不合格な値）であった。実施例４１９．２５のVistone A-30及び25％のExxsol D-50を含ませた以外は同一である、オイル１−Ａと類似の、他のオイルを調製した。このオイルは、ＥＤＧ洗浄性試験での値が１５９であり、ＪＡＳＯ煙Ｍ３４２試験での値が１８３であった。銅塩を含まない実施例２及び３は、２サイクルエンジンにおいて測定した場合に、発煙及び洗浄性の両方の点においてその特性が劣っていた。

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Claims

【特許請求の範囲】１．以下の(ａ)〜(ｆ)を含む２サイクルオイル組成物： (a)ジカルボン酸のエステルとαオレフィンとのコポリマーであり、１００℃ で２０〜５０ｃＳｔの粘度を有する第１合成エステルのベースストックオイル１０〜２０％、 (b)ジカルボン酸のオキソアルコールエステルであり１００℃で３〜10ｃＳｔの粘度を有する第２合成エステルのベースストックオイル１８〜３０％、 (c)３００〜１５００のＭｎを有するポリブテン、ポリイソブチレン、又はポリブテンとポリイソブチレンとの混合物であるポリブテンポリマー３０〜４０％、 (d)３００℃Cまでの沸点及び６０〜１２０℃の引火点を有する、通常液体の溶剤１５〜２５％、 (e)油溶性の銅化合物0.２〜２.０％、及び (f)他の潤滑油添加剤０〜５％。２．(a)の量が１５％で、(b)の量が２５％で、(c)の量が３５％で、(d)の量が２０％で、かつ(e)の量が0.５〜１.５％である請求項１に記載の組成物。３．(a)が、ブタノールエステルを含み、かつ、１００℃で３５ｃＳｔの粘度を有し、１８００のＭｗを有する請求項１又は２に記載の組成物。４．(b)が、１００℃で５.３ｃＳｔの粘度を有するオキソトリデシルアジペートである請求項１又は２に記載の組成物。５．(c)ポリブテンが９５０のＭｎを有する請求項１又は２に記載の組成物。６．(d)が、９１.１〜１１3.９℃の沸点範囲を有するナフテン系溶剤である請求項１又は２に記載の組成物。７．(e)がオレイン酸銅である請求項１又は２に記載の組成物。８．請求項１又は２に記載の組成物１重量部あたり２０〜２５０重量部の燃料を含み、改良された洗浄性を示し、かつ燃焼の際の発煙が低減される２サイクルエンジン用の燃料潤滑剤混合物。９．前記組成物１部あたり３０〜１００部の範囲の燃料を含む請求項８に記載の混合物。 10．２サイクルエンジンにおける請求項１に記載の組成物の使用。 11．２サイクルエンジンにおける請求項８に記載の燃料潤滑剤混合物の使用。 12．発煙を低減しかつ洗浄性を改良するための、２サイクルエンジンにおける油溶性の銅化合物0.５〜２重量％の使用。