JP2000354460A - ガラクトキシログルカンの増粘・ゲル化方法 - Google Patents

ガラクトキシログルカンの増粘・ゲル化方法

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JP2000354460A
JP2000354460A JP11167842A JP16784299A JP2000354460A JP 2000354460 A JP2000354460 A JP 2000354460A JP 11167842 A JP11167842 A JP 11167842A JP 16784299 A JP16784299 A JP 16784299A JP 2000354460 A JP2000354460 A JP 2000354460A
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galactose
polyphenol
thickened
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Mayumi Shirakawa
真由美 白川
Hiroyuki Yamada
裕之 山田
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラクトキシログルカン又はその側鎖ガラク
トースを部分除去して製造されるガラクトキシログルカ
ンの増粘・ゲル化方法及びその方法によって製造される
増粘・ゲル状食品を提供する。 【解決手段】 ガラクトキシログルカン又はその側鎖ガ
ラクトースを部分除去したガラクトキシログルカンにポ
リフェノールを加えると、低温でも増粘・ゲル化させる
ことができる。そして、その方法によって食用マトリッ
クス中にこれらを含有した増粘・ゲル状食品を製造する
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラクトキシログ
ルカン又はその側鎖ガラクトースを70%未満部分除去
したガラクトキシログルカンにポリフェノールを加えて
増粘・ゲル化させる方法及びその方法により製造される
増粘・ゲル状食品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ガラ
クトキシログルカンはそれ自体ゲル化しないが、糖ある
いはアルコールの共存下ではゲル化することが知られて
いる。また、ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトー
スを部分除去して製造されるガラクトキシログルカンは
可逆的熱応答性ゲルの挙動を示すことが知られている
(特開平8−283305)。すなわち、側鎖ガラクト
ースを部分除去したガラクトキシログルカンは熱による
可逆的ゾル−ゲル相転移温度を低温側と高温側の2箇所
に有し、低温側の相転移温度以下および高温側の相転移
温度以上ではゾル化し、両相転移温度間ではゲル化する
という性質を有する。例えば、ガラクトキシログルカン
の2%水溶液を酵素反応して製造される、側鎖ガラクト
ースの除去率が40%のガラクトースキシログルカンの
2%水溶液は30℃と90℃でゾル−ゲル相転移が起こ
り、30℃以下及び90℃以上ではゾルであり、30℃
〜90℃の範囲ではゲルである。また、側鎖ガラクトー
スの除去率が44%のガラクトースキシログルカンの2
%水溶液は、20℃〜100℃の範囲でゲルである。し
かしながら、側鎖ガラクトースの除去率が30%未満の
ガラクトースキシログルカンの水溶液はもはやゲル化し
ないし、また、その除去率が70%を越えると0℃でも
ゲル化する。
【0003】ゾル−ゲル相転移温度は、側鎖ガラクトー
スの除去率及びその部分除去して得られたガラクトキシ
ログルカンの水溶液の濃度によって変化する。ガラクト
ースの除去率が高くなるにつれて、また、ガラクトース
を部分除去したガラクトキシログルカンの水溶液の濃度
が高くなるにつれて、相転移温度は低温側ではより低下
し、高温側ではより高くなり、ゲル化の温度領域は拡大
する。また、かかるゾル−ゲル相転移温度は塩、糖の添
加によってもその影響を受け、例えば、食塩の添加では
上昇傾向、砂糖の添加では低温側の相転移温度の下降傾
向が認められる。したがって、塩、糖を添加することに
よって相転移温度を制御することができる。
【0004】このように、側鎖ガラクトースを部分除去
したガラクトキシログルカンは、側鎖ガラクトースの除
去率によって性質が異なり、その除去率が30%未満で
はゲル化せずゾル状態のままで存在し、30%〜55%
の範囲では低温側ゾル−ゲル相転移温度以下の温度領域
でゾル状態で存在する。これまで、これらのゾルをゲル
化させるためには低温側ゾル−ゲル相転移温度以上に加
熱するか、又は、他のゲル化剤(例えば、ゼラチン)の
添加が必要であった。しかしながら、加熱してゲル化し
ても相転移温度以下に冷えれば再びゾル状態になり、ま
た、他のゲル化剤を併用しても加熱したときに相分離を
起こし、均一なゲルができないことがあった。したがっ
て、加熱してゲル化させ相転移温度以下に冷してもゾル
化しない方法、あるいは、その相転移温度以下の低温で
もゲル化する方法、又は、他のゲル化剤を添加しなくて
もゲル化する方法が求められている。
【0005】本発明の目的は、ガラクトキシログルカン
又はその側鎖ガラクトースを部分除去したガラクトキシ
ログルカンを低温(低温側相転移温度以下の温度域)で
も、また、他のゲル化剤を添加しなくても、増粘・ゲル
化させることのできる方法を見出し、その方法によって
製造される増粘・ゲル状食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、ガラクトキシログルカン又はその側鎖ガラクトー
スを部分除去したガラクトキシログルカンにポリフェノ
ールを加えることにより、低温でも、また、他のゲル化
剤を添加しなくても、増粘・ゲル化させることができる
方法を見出した。そしてその方法により食用マトリック
ス中に当該ガラクトキシログルカンとポリフェノールを
含有した増粘・ゲル状食品を製造することが可能となっ
た。
【0007】本発明は、ガラクトキシログルカン又はそ
の側鎖ガラクトースを70%未満部分除去したガラクト
キシログルカンにポリフェノールを加えて増粘・ゲル化
させる方法である。また、本発明は、食用マトリックス
中にガラクトキシログルカン又はその側鎖ガラクトース
を部分除去したガラクトキシログルカンとポリフェノー
ルを加えて増粘・ゲル化させる製造方法である。また、
本発明は、食用マトリックス中にガラクトキシログルカ
ン又はその側鎖ガラクトースを部分除去したガラクトキ
シログルカンとポリフェノールを含有する増粘・ゲル状
食品である。
【0008】本発明によれば、ガラクトキシログルカン
又はその側鎖ガラクトースを70%未満部分除去したガ
ラクトキシログルカンにポリフェノールを加えると増粘
・ゲル化させることができる。また、食品原料混合物
(食用マトリックス)に、ガラクトキシログルカン又は
その側鎖ガラクトースを70%未満部分除去したガラク
トキシログルカンとポリフェノールを加え、混合撹拌す
ると、当該ガラクトキシログルカン単独ではこれまで不
可能であった低温での増粘、ゲル化(保型性の付与)が
可能となる。その結果、懸濁安定性に優れた食品や加熱
しても相分離の起こらない増粘・ゲル状食品を簡便に製
造することができる。使用する側鎖ガラクトースを70
%未満部分部分除去したガラクトキシログルカンの使用
量を増減することにより、また、使用するポリフェノー
ルの添加量を適宜選択することにより、粘性の度合いお
よびゲルの固さを調整することができる。
【0009】ここで、本発明で言う「低温」とは前記ま
たは後記説明の当該ガラクトキシログルカンの低温側ゾ
ル−ゲル相転移温度以下であって、その水溶液が凍結し
ない温度域であり、好ましくは約0℃〜約30℃の温度
範囲を意味する。
【0010】本明細書中では、上記「側鎖ガラクトース
を部分除去したガラクトキシログルカン」は以下、単に
「ガラクトース除去キシログルカン」と略称することも
ある。
【0011】本発明に用いるガラクトキシログルカンは
双子葉,単子葉植物など高等植物の細胞壁(一次壁)に
存在する天然多糖であり、タマリンドをはじめ、大豆、
緑豆、インゲンマメ、イネ、オオムギ、リンゴなどから
抽出される。ガラクトキシログルカンとしては、いかな
るガラクトキシログルカンでもよいが、ガラクトキシロ
グルカンの含有率が高く、入手も容易なタマリンド種子
由来のガラクトキシログルカン〔タマリンド種子ガム:
商品名「グリロイド」大日本製薬(株)製〕が好まし
い。
【0012】ガラクトキシログルカンはグルコース,キ
シロース及びガラクトースを構成糖とし、主鎖はグルコ
ースがβ−1,4結合し、側鎖にキシロース、そのキシ
ロースにさらにガラクトースが結合している。
【0013】本発明に用いるガラクトース除去キシログ
ルカンは特開平8−283305号公報記載の本発明者
らの製造方法に従って製造することができる。すなわ
ち、ガラクトキシログルカンを用いて、その側鎖ガラク
トースを酵素的に若しくは化学的に、好ましくは酵素的
に部分分解することにより製造することができる。より
詳しくは、市販もしくは精製β−ガラクトシダーゼを使
用し、至適の反応温度、pH、濃度などの条件下で基質
のガラクトキシログルカン水溶液を反応させ、反応時間
に応じて側鎖ガラクトースを一定の割合で除去して製造
することができる。反応時間は基質の濃度、酵素濃度、
殊にpHに依存するので、それらのパラメーターを調節
することにより反応時間を適宜変えることができる。
【0014】本発明に用いる側鎖ガラクトースを部分除
去したガラクトキシログルカンは、その除去率が70%
未満、好ましくは30〜55%のものである。また、本
発明において、使用するガラクトキシログルカン又はそ
の側鎖ガラクトースを部分除去したガラクトキシログル
カンは粉末又は水溶液のいずれでもよい。その使用量は
対象とする食品によって変化するが、通常、食品全量に
対し0.01重量%〜5重量%であり、好ましくは0.
1重量%〜3重量%である。
【0015】また、本発明で用いるポリフェノールは化
学合成品又は植物ポリフェノールであり、好ましくは植
物ポリフェノールである。植物ポリフェノールは緑茶
(抹茶煎茶など)、紅茶、ウーロン茶、プーアル茶(黒
茶)、マテ茶等の茶葉、白色野菜、柑橘類の果皮や種
子、ブドウの果皮や種子(赤ワイン、赤ブドウ果汁な
ど)、リンゴ、柿、桃、なし、タマネギの皮、栗、ゴボ
ウ、コーヒー豆、カカオ豆等から温水などで抽出される
抽出物(又は抽出液)であり、この抽出物にはタンニン
類、カテキン類、プロアントシアニジン類(又はプロシ
アニジン)、フラボノイド類などのポリフェノールが多
く含まれている。
【0016】本発明で使用される植物ポリフェノールは
上述の抽出物(又は抽出液)それ自体使用してもよい
し、また、その抽出液から有効成分のポリフェノールを
濃縮した液でもよいし、さらに、その抽出物(又は抽出
液)から有効成分のポリフェノールを精製したものでも
よい。また、ポリフェノールは1種又は複数種の混合物
として用いることもできる。また、単に、通常の緑茶、
紅茶、ウーロン茶、プーアル茶(黒茶)、マテ茶、赤ワ
イン、赤ブドウ果汁やコーヒーなど、あるいは、それら
の市販飲料水をそのまま使用してもよいが、ポリフェノ
ールを多く含んでいるものが好ましい。
【0017】植物ポリフェノールについて具体的に例を
挙げると、タンニン類としてはカテコールタンニン、ピ
ロガロールタンニンなどのタンニン(没食子)、タンニ
ン酸、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸等が挙げられ
る。カテキン類としては(+)―カテキン、(+)―ガ
ロカテキン、(-)―エピカテキンとその没食子エステ
ル、(-)―エピガロカテキンとその没食子エステル、
テアルビジンとその没食子エステル、プロデルフィニジ
ンとその没食子等が挙げられる。フラボノイド類として
は、カテキン類の他に、ケルセチン、ルチン、アントシ
アニン等が挙げられる。本発明で用いるポリフェノール
は上述のものに特に限定されるものではなく、広くポリ
フェノールを含有する植物から得られるものならいずれ
でもよい。
【0018】本発明で使用するポリフェノールは粉末又
は水溶液のいずれでもよい。ポリフェノールの使用量
(有効ポリフェノール濃度)は、ガラクトース除去キシ
ログルカンのガラクトースの除去率およびその使用量に
よって異なるし、また、対象とする食品によって変化す
るが、通常、食品全量に対し0.0001重量%〜3重
量%であり、好ましくは0.001重量%〜0.5重量
%である。ガラクトースの除去率が小さい程ポリフェノ
ールの使用量は多くなるが、その使用量は適宜選択する
ことができる。
【0019】本発明によって製造される増粘・ゲル状食
品は、増粘・ゲル化を必要とする食用マトリックス中に
ガラクトキシログルカン又はその側鎖ガラクトースを7
0%未満部分除去したガラクトキシログルカンとポリフ
ェノールを加え、混合撹拌することにより製造すること
ができる。これらの構成成分の加える順序は特に拘らな
い。また、本発明によって製造される増粘・ゲル状食品
は、増粘・ゲル化に悪影響を及ぼさない他の食品に汎用
される食品素材、多糖、糖類、塩類等と併用することも
できる。
【0020】
【発明の効果】本発明により、ガラクトキシログルカン
又はこれまで低温ではゲル化させることのできなかった
側鎖ガラクトースを70%未満部分除去したガラクトキ
シログルカンを増粘・ゲル化させることが可能である。
その結果、懸濁安定性に優れた食品及び冷やしても温め
ても食せる増粘・ゲル状食品を簡便に製造することがで
きる。
【0021】
【実施例】以下に参考例と実施例を挙げ、本願発明をよ
り詳細に説明する。本願発明は以下の実施例にのみ限定
されるものではなく、本願発明の技術分野における通常
の技術を用いる改変が可能である。
【0022】参考例1 ガラクトース除去キシログルカ
ンの水溶液の調製
【0023】(1)特開平8−283305号公報記載
の方法に準じて、ガラクトース除去キシログルカンを製
造した。すなわち、市販のβ−ガラクトシダーゼ「ラク
ターゼY−AO」〔(株)ヤクルト本社製:Aspergillu
s orizae由来〕を精製して得た精製酵素β−ガラクトシ
ダーゼを用い、基質のガラクトキシログルカン〔グリロ
イド3S, 大日本製薬(株)製〕の1%水溶液を、酵素
濃度2.4×10-5重量%,pH5.6,50℃で約2
0時間酵素反応させた後、100℃,20分間加熱して
酵素を失活させた後、室温に戻し、等重量のエタノール
を加え、1時間放置した。沈殿物を吸引濾過により回収
し、乾燥した後粉砕、篩過して粉末のガラクトース除去
キシログルカン(ガラクトースの除去率約44%)を得
た。
【0024】(2)上記の方法で製造された粉末のガラ
クトース除去キシログルカン(3g)を攪拌下、水(9
7g)に分散させ、氷冷しながら3時間攪拌、溶解して
ガラクトース除去キシログルカンの3重量%水溶液(1
00g)を調製した。以下、ガラクトース除去キシログ
ルカンの3重量%水溶液を単に参考例1の3%水溶液と
略称する。その3%水溶液を希釈し調製した1重量%水
溶液のゾル-ゲル相転移温度は低温側で約25℃、高温
側で約100℃である。したがって、このものは約25
℃以下ではゾル状態である。
【0025】実施例1 ポリフェノール含有飲料による
ガラクトース除去キシログルカンの増粘・ゲル化
【0026】100mlのバイアルに、参考例1の3%
水溶液30gと下記のポリフェノール含有飲料水60g
をそれぞれ入れてよく振り混ぜた後、0℃で1時間放置
後及び5℃で一晩放置後の粘度をB型回転粘度計(0℃
及び5℃,30rpm)〔東京計器(株)製〕を用いて
それぞれ測定した。また、その後40℃で3時間保温
後、クリープメーター〔(株)山電製〕を用いて破断強
度解析を行った。これらの結果を表1に示す。ポリフェ
ノール含有飲料水として、煎茶〔商品名:「おーいお
茶」(株)伊藤園製〕、ウーロン茶〔商品名:「烏龍
茶」サントリー(株)製〕、紅茶〔商品名:「午後の紅
茶(クリアストレート)」キリンビバレッジ(株)製〕
及びコーヒー〔商品名:「ボスブラック」サントリー
(株)製〕を用いた。また、対照品としてポリフェノー
ル含有飲料水の代わりに水を加えたものを用いた。
【0027】
【表1】
【0028】〔註〕表中、A)0℃,1時間放置後の粘
度(mPa・s)、B)5℃,1晩放置後の粘度(mP
a・s)、C)40℃,3時間保温した後の破断応力
(N/m 2)及びD)40℃加熱後冷蔵したときの状態
をそれぞれ示す。
【0029】以上の結果より、参考例1の3%水溶液に
市販飲料水の煎茶、烏龍茶、紅茶又はコーヒーを添加
し、冷却あるいは加熱後冷却すると、増粘・ゲル化が観
察された。
【0030】実施例2 緑茶抽出物の添加によるガラク
キシログルカン水溶液及びガラクトース除去キシログル
カン水溶液のゲル化
【0031】(1)参考例1の3%水溶液、緑茶抽出物
〔註〕及び水をよく混合し、緑茶抽出物の濃度が0.0
5重量%になるように調整して、1重量%ガラクトース
除去グルコース溶液を調製した。この溶液をカップに充
填後5℃に放置するとゲル化した。このゲルは30℃に
加熱しても溶解しなかった。〔註〕市販の緑茶抽出物
〔商品名「テアフラン」(株)伊藤園製〕を使用した。
【0032】(2)(1)における参考例1の3%水溶
液の代わりに3%ガラクキシログルカン水溶液を用いて
(1)と同様に処理するとゲル化した。このゲルは30
℃に加熱すると容易に溶解した。
【0033】(3)(2)における緑茶抽出物の濃度
0.05重量%の代わりに0.25重量%で処理しても
ゲル化した。このゲルは30℃に加熱しても溶解しない
が、40℃では溶解した。
【0034】(4)(1)及び(2)における緑茶抽出
物の濃度0.05重量%の代わりに0.5重量%以上に
するといずれもゲル化せず、生じた不溶物が凝集した。
【0035】実施例3 煎茶ゼリー
【0036】(1)煎茶5gに約90℃の熱湯220g
を注ぎ、1分間蒸らし抽出したもの(200g)に、参
考例1の3%水溶液100gを加えよく混合し、カップ
に充填後5℃の冷蔵庫中に一晩放置し、煎茶ゼリーを調
製した。この煎茶ゼリーは、あっさりとしたフレーバー
リリースの良い、口どけの良い食感であった。また、こ
の煎茶ゼリーを電子レンジ(500W)で1分間加熱す
ると弾力はあるが喉越しの良いゼリーであった。
【0037】(2)また、一晩冷蔵後の煎茶ゼリーと一
晩冷蔵後の40℃で3時間放置した煎茶ゼリーについ
て、それぞれクリープメーター〔(株)山電製〕を用い
て破断強度解析を行った。その結果を図1に示す。
【0038】図1から明らかなように、一晩冷蔵後の煎
茶ゼリーと40℃の煎茶ゼリーとではゲル強度が異な
り、前者の方がしっかりとした程良い固さのゼリーであ
り、後者は煎茶の代わりに水を加えたときとほぼ同じ破
断パターンであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はクリープメーターを用いての破断パター
ンを示す。 縦軸は応力(N/m2)を表し、横軸は歪
を表す。図中破線は一晩冷蔵後の煎茶ゼリーの破断強度
曲線を示し、実線は一晩冷蔵後40℃の煎茶ゼリーの破
断強度曲線を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B041 LC05 LD02 LD03 LH07 LK06 LK32 4C090 AA08 BA24 BB12 BB36 BB52 BC12 DA03 DA27 4J002 AB051 EJ016 EL096 GT00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラクトキシログルカン又はその側鎖ガ
    ラクトースを70%未満部分除去したガラクトキシログ
    ルカンにポリフェノールを加えて増粘・ゲル化させるこ
    とを特徴とする増粘・ゲル化方法。
  2. 【請求項2】 側鎖ガラクトースの除去率が30%〜5
    5%である請求項1記載の増粘・ゲル化方法。
  3. 【請求項3】 ガラクトキシログルカンがタマリンド種
    子ガムである請求項1又は2記載の増粘・ゲル化方法。
  4. 【請求項4】 増粘・ゲル状食品の製造において、食用
    マトリックス中にガラクトキシログルカン又はその側鎖
    ガラクトースを70%未満部分除去したガラクトキシロ
    グルカンとポリフェノールを加えて増粘・ゲル化させる
    ことを特徴とする増粘・ゲル状食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 側鎖ガラクトースの除去率が30%〜5
    5%である請求項4記載の増粘・ゲル状食品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 ガラクトキシログルカンがタマリンド種
    子ガムである請求項4又は5記載の増粘・ゲル状食品の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか1項記載の製造
    方法によって製造される増粘・ゲル状食品。
  8. 【請求項8】 食用マトリックス中に、ガラクトキシロ
    グルカン又はその側鎖ガラクトースを70%未満部分除
    去したガラクトキシログルカンとポリフェノールを含有
    することを特徴とする増粘・ゲル状食品。
  9. 【請求項9】 側鎖ガラクトースの除去率が30%〜5
    5%である請求項8記載の増粘・ゲル状食品。
  10. 【請求項10】 ガラクトキシログルカンがタマリンド
    種子ガムである請求項8又は9記載の増粘・ゲル状食
    品。
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