JP2000353989A - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JP2000353989A
JP2000353989A JP16557699A JP16557699A JP2000353989A JP 2000353989 A JP2000353989 A JP 2000353989A JP 16557699 A JP16557699 A JP 16557699A JP 16557699 A JP16557699 A JP 16557699A JP 2000353989 A JP2000353989 A JP 2000353989A
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JP
Japan
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signal
sub
echo
band
echo signal
Prior art date
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JP16557699A
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English (en)
Inventor
Minoru Matsui
実 松井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ出力ボリュームによる大幅な増幅に
よって発生する出力信号のクリップなどの非線形要素が
含まれている場合でも、エコー信号を消去できるように
する。 【解決手段】 エコー経路の伝達特性を推定して擬似エ
コー信号を生成する適応フィルタ121の入力側に接続
されて、エコー経路に内在する非線形特性とほぼ同一の
非線形特性を有する非線形特性回路122と、遠端側か
らの受信信号をD/A変換して得られるアナログ出力信
号の振幅レベルを調整するレベル調整回路103とを制
御する制御部123を前記を備え、アナログ出力ボリュ
ーム部112の増幅率に応じて非線形特性回路122の
特性を調整することによって、非線形特性のエコー信号
を消去する。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドセットを持
たずにスピーカとマイクロホンで通話できるハンズフリ
ー機能を実現するエコーキャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】遠隔地にいる人同士が映像、音声などを
共有するために、例えばTV会議システム、電話会議シ
ステム、拡声電話、自動車電話など、広範囲の分野にお
いてさまざまな映像音声通信システムが開発されてい
る。これらのシステムでは、音声に関してハンドセット
は利用せず、スピーカとマイクロホンで通話できるよう
になっている。そのために、例えば近端側スピーカから
出力される遠端側話者から発声された音声が、近端側で
音響エコーとして近端側マイクロホンに回り込み、再び
遠端側スピーカから出力され、遠端側では遠端側話者が
マイクロホンに向かって発声した音声が、遠端側スピー
カから遠端側話者の耳に遅れて戻ってきてしまうという
状況が発生し、通話がたいへん困難となる。そこで音響
エコーを抑制するための1つの手段がエコーキャンセラ
であり、スピーカからマイクロホンまでの音響エコーを
適応フィルタを利用して推測し、擬似エコー信号を生成
して、マイクロホンの受信信号から差し引くことによっ
て音響エコーを消去する。
【0003】図6に従来のエコーキャンセラの典型的な
ブロック図を示す。遠端側の話者の音声信号は受信信号
入力端子101に入力される。図6では遠端側と近端側
の通信方法としてデジタル通信を想定して表記している
が、アナログ通信の場合は入力側にA/D変換器を、出
力側にD/A変換器を縦続接続することになる。受信信
号入力端子101に入力された信号は、D/A変換器1
02でアナログ信号に変換され、増幅器104で所定の
レベルに増幅されてスピーカ105から出力される。そ
の出力音声信号が音響エコー106となってマイクロホ
ン107へ回り込む。マイクロホン107で収音された
音声信号は増幅器108で所定レベルまで増幅され、A
/D変換器109でデジタル信号に変換される。適応フ
ィルタ121は、入力信号が受信信号入力端子101の
音声信号で、この音声信号から擬似エコー信号を生成
し、加算器110においてA/D変換器109の出力信
号から擬似エコー信号を差し引いて音響エコー106を
消去する。この適応フィルタ121は、一般的にFIR
形やIIR形などに代表される線形のフィルタが用いら
れており、このフィルタ係数は、適応フィルタ121へ
の入力信号と加算器110の出力信号である残留エコー
信号をもとに適応アルゴリズムに基づいて更新される。
残留エコー信号は、送信信号出力端子111から出力さ
れ、遠端側に送信される。以上説明したエコーキャンセ
ラを用いた場合、音響エコー106は、適応フィルタ1
21と加算器110によって消去できるので、遠端側の
話者の通話を妨げない通話品質を確保することが可能に
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エコー
伝達経路には、前記音響エコー106のほかに、D/A
変換器102、増幅器104、スピーカ105、マイク
ロホン107、増幅器108およびA/D変換器109
などの非線形特性を持った要素が内在しており、エコー
伝達特性は非線形である。適応フィルタ121は、この
ような非線形特性を推定することはできないため、従来
のエコーキャンセラでは、エコー伝達経路に内在する非
線形特性に起因するエコー信号を消去できなかった。例
えば、ハンズフリーホンなどで大きな音量で拡声するこ
とを想定すると、増幅器104の増幅率を上げることに
よって、増幅器の出力信号またはスピーカの出力信号が
定格出力値(以降クリップレベルと表記する)を越えた
場合に、信号のクリップ現象すなわち非線形な要素が発
生するので、この非線形な要素を含んだ信号が残留エコ
ー信号として残り、通話品質が劣化するという問題があ
った。
【0005】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、増幅器やスピーカなどのアナログ回路において信号
がクリップレベルを越えた場合に発生する非線形特性を
持ったエコー信号を消去することができるエコーキャン
セラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、遠端側から送信された音声信号を受信信号
とし、前記受信信号と前記受信信号がエコー経路を通る
ことにより発生するエコー信号に基づいてエコー経路の
伝達特性を推定して擬似エコー信号を生成する擬似エコ
ー信号生成手段と、前記擬似エコー信号生成手段の入力
側に縦続接続され、前記エコー経路に内在する非線形特
性を用いた非線形特性回路と、前記遠端側からの受信信
号をD/A変換して得られるアナログ出力信号の振幅レ
ベルを調整するレベル調整回路と、前記非線形特性回路
と前記レベル調整回路を制御する制御部と、前記擬似エ
コー信号生成手段により生成される擬似エコー信号を前
記エコー信号から差し引くことによって前記エコー信号
を消去する手段と、を有する構成としたものである。こ
の構成により、通常の線形特性のエコー信号だけではな
く、アナログ出力ボリュームによる大幅な増幅によって
発生する出力信号のクリップなどの非線形要素が含まれ
ている場合でも、その増幅率に応じて非線形特性回路の
特性を調整することによって、非線形特性のエコー信号
も消去することができる。
【0007】また、本発明は、上記のエコーキャンセラ
において、擬似エコー信号生成手段の入力側に縦続接続
していた非線形特性回路を、擬似エコー信号生成手段の
出力側に縦続接続することとしたものであり、上記と同
様の作用を有する。
【0008】また、本発明は、遠端側から送信された音
声信号を受信信号とし、前記受信信号をサブバンド分割
処理する受信信号サブバンド分割処理部と、前記受信信
号がエコー経路を通ることにより発生するエコー信号を
サブバンド分割処理してサブバンドエコー信号を生成す
るエコー信号サブバンド分割処理部と、前記受信信号サ
ブバンド分割処理部の出力信号とエコー信号サブバンド
分割処理部の出力信号に基づいて、各サブバンドにおい
てエコー経路の伝達特性を推定してサブバンド擬似エコ
ー信号を生成するサブバンド擬似エコー信号生成手段
と、前記サブバンド擬似エコー生成手段により生成され
るサブバンド擬似エコー信号を前記サブバンドエコー信
号から差し引くことによって前記エコー信号を消去する
手段と、前記サブバンドエコー信号からサブバンド擬似
エコー信号を差し引いて出力されるサブバンド残留エコ
ー信号をサブバンド合成処理して残留エコー信号を生成
するサブバンド合成処理部と、前記サブバンド擬似エコ
ー信号生成手段の入力側に各サブバンドごとに縦続接続
され、前記エコー経路に内在する非線形特性を用いた非
線形特性回路と、前記遠端側からの受信信号をD/A変
換して得られるアナログ出力信号の振幅レベルを調整す
るレベル調整回路と、前記非線形特性回路と前記レベル
調整回路を制御する制御部と、を有する構成としたもの
である。この構成により、通常の線形特性のエコー信号
だけではなく、アナログ出力ボリュームによる大幅な増
幅によって発生する出力信号のクリップなどの周波数特
性を持った非線形要素が含まれている場合でも、その増
幅率に応じて各サブバンドごとに非線形特性回路の特性
を調整することによって、非線形特性のエコー信号も消
去することができる。
【0009】また、本発明は、上記エコーキャンセラに
おいて、各サブバンドごとにサブバンド擬似エコー信号
生成手段の入力側に縦続接続していた非線形特性回路
を、各サブバンドごとにサブバンド擬似エコー信号生成
手段の出力側に縦続接続することとしたものであり、上
記と同様の作用を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図5を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態によ
るエコーキャンセラの構成を示すブロック図であり、図
6に示した従来例と同様な部材には同様な符号を付して
ある。図1では遠端側との送受信信号はデジタル信号と
して示しているが、遠端側との送受信信号がアナログ信
号であれば、受信信号入力端子101から入力した直後
にA/D変換器を縦続接続し、送信信号出力端子111
から出力する直前にD/A変換器を縦続接続することに
なる。図1において、101は受信信号入力端子、10
2はD/A変換器、103はレベル調整回路、104は
増幅器、105はスピーカ、106は音響エコー、10
7はマイクロホン、108は増幅器、109はA/D変
換器、110は加算器、111は送信信号出力端子、1
21は適応フィルタ、122は擬似エコー信号生成手段
である適応フィルタ121の入力側に縦続接続され、エ
コー経路に内在する非線形特性とほぼ同一の非線形特性
を有する非線形特性回路、123は非線形特性回路12
2とレベル調整回路103を制御する制御部である。1
12はレベル調整回路103と増幅器104とで構成さ
れるアナログ出力ボリューム部である。
【0011】以上のように構成されたエコーキャンセラ
について、図1を用いてその動作を説明する。遠端側か
ら送信された音声信号は受信信号入力端子101に入力
され、D/A変換器102でアナログ信号に変換され、
アナログ出力ボリューム部112に入力される。その入
力信号はレベル調整回路103で振幅レベルを調整さ
れ、増幅器104で所定のレベルに増幅されてスピーカ
105から出力される。その出力音声信号が音響エコー
106に示すようにマイクロホン107へ回り込む。マ
イクロホン107で収音された音声信号は増幅器108
で所定レベルまで増幅され、A/D変換器109でデジ
タル信号に変換される。適応フィルタ121は、入力信
号が非線形特性回路122の出力信号であり、この出力
信号をもとに擬似エコー信号を生成し、加算器110に
おいてA/D変換器109の出力信号から擬似エコー信
号を差し引いて残留エコー信号を出力する。この残留エ
コー信号と非線形特性回路122の出力信号を用いて、
適応フィルタ121の係数を適応アルゴリズムによって
更新する。そして残留エコー信号は送信信号出力端子1
11から遠端側に送信される。
【0012】ここで、非線形特性回路122、レベル調
整回路103および制御部123について図2を用いて
説明する。図2において、入力と出力はアナログ出力ボ
リューム部112の入力と出力である。入力はレベル調
整回路103の入力信号の振幅レベル、出力は増幅器1
04の出力信号の振幅レベル、クリップレベルは増幅器
104の出力定格レベルすなわちクリップレベル、設定
1および設定2はレベル調整回路の代表的な設定を示し
ている。設定1では入力信号レベルと出力信号レベルは
線形な関係であり、この場合は増幅器の出力信号のクリ
ップによる非線形要素を含む残留エコー信号は発生しな
い。それに対して設定2の場合、レベル調整回路103
において設定1よりレベルの増幅率が高く設定されてい
るため、増幅器104の出力レベルは、入力レベルがあ
る一定のレベルを超えると、クリップレベルで頭打ちと
なる。すなわち設定2のようにレベル調整回路103の
設定方法によっては、クリップレベルによる非線形な要
素が発生する。そこでこの非線形な要素を消去するため
に、制御部123から非線形特性回路122に対してレ
ベルの増幅率に応じた非線形特性を設定する。適応フィ
ルタの入力信号レベルと増幅器104のクリップレベル
の関係はあらかじめ算出可能であるから、制御部123
は、レベル調整回路103に対して設定2のようにクリ
ップが発生するレベル設定を行う場合には、非線形特性
回路122に対しても、増幅器104のクリップが発生
する信号レベルを越える際に、適応フィルタ121の入
力信号も同様にクリップするように、図2の設定2に示
すような非線形な特性を設定する。その結果、増幅器1
04で発生する非線形な要素も、この非線形特性回路1
22と適応フィルタ121によって消去可能となり、非
線形要素による残留エコー信号の発生を抑制することが
できる。なお、ここではクリップが発生する原因を増幅
器104として説明したが、その他のアナログ回路、例
えばスピーカ105でのクリップによる非線形要素の発
生も考えられる。この場合も前記増幅器104を例に説
明した場合と同様に対応できる。
【0013】以上のように、本発明の実施の形態1によ
れば、制御部123から、レベル調整回路103に設定
する増幅率に応じて、非線形特性回路122に増幅器1
04でのクリップレベルを想定した非線形特性を設定す
ることによって、非線形要素による残留エコー信号の発
生を抑制することができる。
【0014】(実施の形態2)図3は本発明の第2の実
施の形態によるエコーキャンセラの構成を示すブロック
図であり、図1に示した実施の形態1と同様な要素には
同様な符号を付してある。本実施の形態2では、実施の
形態1のエコーキャンセラにおいて、適応フィルタ12
1の入力側に縦続接続していた非線形特性回路122
を、適応フィルタ121の出力側に縦続接続することと
したものである。実施の形態1と同様に、増幅器104
で発生する非線形な要素も、この非線形特性回路122
と適応フィルタ121によって消去可能となり、非線形
要素による残留エコー信号の発生を抑制することができ
る。
【0015】以上のように、本発明の実施の形態2によ
れば、制御部123からレベル調整回路103に設定す
る増幅率に応じて、非線形特性回路122に増幅器10
4でのクリップレベルを想定した非線形特性を設定する
ことによって、非線形要素による残留エコー信号の発生
を抑制することができる。
【0016】(実施の形態3)図4は本発明の第3の実
施の形態によるエコーキャンセラの構成を示すブロック
図であり、図1に示した実施の形態1と同様な要素には
同様な符号を付してある。図4では遠端側との送受信信
号はデジタル信号として示しているが、遠端側との送受
信信号がアナログ信号であれば、受信信号入力端子10
1から入力した直後にA/D変換器を縦続接続し、送信
信号出力端子111から出力する直前にD/A変換器を
縦続接続することになる。図4において、211は受信
信号をサブバンド分割処理する受信信号サブバンド分割
処理部、212は受信信号がエコー経路を通ることによ
り発生するエコー信号をサブバンド分割処理してサブバ
ンドエコー信号を生成するサブバンド分割処理部、23
0は受信信号サブバンド分割処理部212の出力信号と
エコー信号サブバンド分割処理部211の出力信号に基
づいて、各サブバンドにおいてエコー経路の伝達特性を
推定してサブバンド擬似エコー信号を生成する(サブバ
ンド擬似エコー信号生成手段)サブバンド適応フィルタ
231〜233からなるサブバンド適応フィルタ群、2
41〜243はサブバンド適応フィルタ231〜233
により生成されるサブバンド擬似エコー信号をサブバン
ドエコー信号から差し引くことによって前記エコー信号
を消去する加算器、213はサブバンドエコー信号から
サブバンド擬似エコー信号を差し引いて出力されるサブ
バンド残留エコー信号をサブバンド合成処理して残留エ
コー信号を生成するサブバンド合成処理部、221〜2
23は各サブバンドごとにサブバンド適応フィルタ23
1〜233の入力側に縦続接続され、前記エコー経路に
内在する非線形特性とほぼ同一の非線形特性を有する非
線形特性回路である。そして、遠端側からの受信信号を
D/A変換して得られるアナログ出力信号の振幅レベル
を調整するレベル調整回路103と、非線形特性回路2
21〜223とレベル調整回路103を制御する制御部
123は実施の形態1と同じである。
【0017】以上のように構成されたエコーキャンセラ
について、図4を用いてその動作を説明する。遠端側か
ら出力された音声信号は受信信号入力端子101に入力
され、D/A変換器102でアナログ信号に変換され、
アナログ出力ボリューム部112に入力される。その入
力信号はレベル調整回路103で振幅レベルを調整さ
れ、増幅器104で所定のレベルに増幅されてスピーカ
105から出力される。その出力音声信号が音響エコー
106に示すようにマイクロホン107へ回り込む。マ
イクロホン107で収音された音声信号は増幅器108
で所定のレベルまで増幅され、A/D変換器109でデ
ジタル信号に変換される。変換後のデジタル信号はサブ
バンド分割処理部212に入力され、サブバンド分割処
理を行い、複数のサブバンド目標信号を生成する。ま
た、サブバンド分割処理部211は、前記入力端子10
1で受信した音声信号をサブバンド分割処理し、サブバ
ンド参照信号を生成する。これら生成されたサブバンド
参照信号は、サブバンド適応フィルタ群230に入力さ
れ、それぞれ独立しているサブバンド適応フィルタ部A
Fi(i=1〜N)231〜233に供給される。前記
サブバンド適応フィルタ231〜233の出力を、前記
サブバンド分割処理部212から出力される複数のサブ
バンド目標信号から、それぞれ加算器241〜243に
おいて差し引くことによって、各加算器241〜243
から複数のサブバンド残留エコー信号が出力される。そ
の後、複数のサブバンド残留エコー信号は、それぞれサ
ブバンド適応フィルタ231〜233に供給され、各サ
ブバンド適応フィルタ231〜233でのフィルタ係数
更新アルゴリズムの係数更新に用いられるとともに、サ
ブバンド合成処理部213に入力されサブバンド合成処
理が行われた後、送信信号出力端子111から出力され
る。
【0018】非線形特性回路221〜223、レベル調
整回路103および制御部123については実施の形態
1と同様であり、制御部123は、レベル調整回路10
3に対して、図2の設定2のようにクリップが発生する
レベル設定を行う場合には、非線形特性回路221〜2
23に対しても、増幅器104のクリップが発生する信
号レベルを越える際に、適応フィルタ231〜233の
入力信号も同様にクリップするように、図2の設定2に
示すような非線形な特性を各サブバンドごとに設定す
る。その結果、増幅器104で発生する非線形な要素
も、この非線形特性回路221〜223と適応フィルタ
231〜233によって消去可能となり、非線形要素に
よる残留エコー信号の発生を抑制することができる。
【0019】以上のように、本発明の実施の形態3によ
れば、制御部123からレベル調整回路103に設定す
る増幅率に応じて、非線形特性回路221〜223に増
幅器104でのクリップレベルを想定した非線形特性を
各サブバンドごとに設定することによって、非線形要素
による残留エコー信号の発生を抑制することができる。
【0020】(実施の形態4)図5は本発明の第4の実
施の形態によるエコーキャンセラの構成を示すブロック
図であり、図4に示した実施の形態3と同様な要素には
同様な符号を付してある。本実施の形態4では、実施の
形態3のエコーキャンセラにおいて、各サブバンドごと
に適応フィルタ231〜233の入力側に縦続接続して
いた非線形特性回路221〜233を、各サブバンドご
とに適応フィルタ231〜233の出力側に縦続接続す
ることとしたものである。実施の形態3と同様に、増幅
器104で発生する非線形な要素も、この非線形特性回
路221〜223とサブバンド適応フィルタ231〜2
33によって消去可能となり、非線形要素による残留エ
コー信号の発生を抑制することができる。
【0021】以上のように、本発明の実施の形態4によ
れば、制御部123からレベル調整回路103に設定す
る増幅率に応じて、非線形特性回路221〜223に増
幅器104でのクリップレベルを想定した非線形特性を
各サブバンドごとに設定することによって、非線形要素
による残留エコー信号の発生を抑制することができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、通常の
線形特性のエコー信号だけではなく、アナログ出力ボリ
ュームによる大幅な増幅によって発生する出力信号のク
リップなどの非線形要素がエコー信号に含まれている場
合でも、非線形特性回路を線形フィルタである適応フィ
ルタにより構成される擬似エコー信号生成手段と縦続接
続し、その増幅率に応じて非線形特性回路の特性を調整
することによって、非線形特性のエコー信号も消去する
ことができ、通話品質の劣化防止に大きな効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるエコーキャンセラ
を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における動作説明のため
のレベル調整回路の入力と増幅器の出力の相対関係を示
す特性図
【図3】本発明の実施の形態2によるエコーキャンセラ
を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3によるエコーキャンセラ
を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態4によるエコーキャンセラ
を示すブロック図
【図6】従来のエコーキャンセラを示すブロック図
【符号の説明】
101 受信信号入力端子 102 D/A変換器 103 レベル調整回路 104、108 増幅器 105 スピーカ 106 音響エコー 107 マイクロホン 109 A/D変換器 110、241、242、243 加算器 111 送信信号出力端子 112 アナログ出力ボリューム部 121 適応フィルタ(擬似エコー信号生成手段) 122、221、222、223 非線形特性回路 123 制御部 211、212 サブバンド分割処理部 213 サブバンド合成処理部 230 サブバンド適応フィルタ群(サブバンド擬似エ
コー信号生成手段) 231、232、233 サブバンド適応フィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠端側から送信された音声信号を受信信
    号とし、前記受信信号と前記受信信号がエコー経路を通
    ることにより発生するエコー信号に基づいてエコー経路
    の伝達特性を推定して擬似エコー信号を生成する擬似エ
    コー信号生成手段と、前記擬似エコー信号生成手段の入
    力側に縦続接続され、前記エコー経路に内在する非線形
    特性を用いた非線形特性回路と、前記遠端側からの受信
    信号をD/A変換して得られるアナログ出力信号の振幅
    レベルを調整するレベル調整回路と、前記非線形特性回
    路と前記レベル調整回路を制御する制御部と、前記擬似
    エコー信号生成手段により生成される擬似エコー信号を
    前記エコー信号から差し引くことによって前記エコー信
    号を消去する手段と、を有することを特徴とするエコー
    キャンセラ。
  2. 【請求項2】 前記擬似エコー信号生成手段の入力側に
    縦続接続していた非線形特性回路を、前記擬似エコー信
    号生成手段の出力側に縦続接続することを特徴とする請
    求項1記載のエコーキャンセラ。
  3. 【請求項3】 遠端側から送信された音声信号を受信信
    号とし、前記受信信号をサブバンド分割処理する受信信
    号サブバンド分割処理部と、前記受信信号がエコー経路
    を通ることにより発生するエコー信号をサブバンド分割
    処理してサブバンドエコー信号を生成するエコー信号サ
    ブバンド分割処理部と、前記受信信号サブバンド分割処
    理部の出力信号とエコー信号サブバンド分割処理部の出
    力信号に基づいて、各サブバンドにおいてエコー経路の
    伝達特性を推定してサブバンド擬似エコー信号を生成す
    るサブバンド擬似エコー信号生成手段と、前記サブバン
    ド擬似エコー信号生成手段により生成されるサブバンド
    擬似エコー信号を前記サブバンドエコー信号から差し引
    くことによって前記エコー信号を消去する手段と、前記
    サブバンドエコー信号からサブバンド擬似エコー信号を
    差し引いて出力されるサブバンド残留エコー信号をサブ
    バンド合成処理して残留エコー信号を生成するサブバン
    ド合成処理部と、各サブバンドごとに前記サブバンド擬
    似エコー信号生成手段の入力側に縦続接続され、前記エ
    コー経路に内在する非線形特性を用いた非線形特性回路
    と、前記遠端側からの受信信号をD/A変換して得られ
    るアナログ出力信号の振幅レベルを調整するレベル調整
    回路と、前記非線形特性回路と前記レベル調整回路を制
    御する制御部と、を有することを特徴とするエコーキャ
    ンセラ。
  4. 【請求項4】 各サブバンドごとに前記サブバンド擬似
    エコー信号生成手段の入力側に縦続接続していた非線形
    特性回路を、各サブバンドごとに前記サブバンド擬似エ
    コー信号生成手段の出力側に縦続接続することを特徴と
    する請求項3記載のエコーキャンセラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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