JP2000352428A - 動力伝達機構及び圧縮機 - Google Patents

動力伝達機構及び圧縮機

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JP2000352428A
JP2000352428A JP16104099A JP16104099A JP2000352428A JP 2000352428 A JP2000352428 A JP 2000352428A JP 16104099 A JP16104099 A JP 16104099A JP 16104099 A JP16104099 A JP 16104099A JP 2000352428 A JP2000352428 A JP 2000352428A
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transmission mechanism
engagement
compressor
spring
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JP16104099A
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Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Masahiko Okada
昌彦 岡田
Akihito Uryu
明史 瓜生
Hirohiko Tanaka
洋彦 田中
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動源側の第1回転体と被動機器側の第2回
転体を一体回転可能に連結する連結手段を構成する二部
材の過負荷時の動力遮断動作の適時性を保証する。 【解決手段】 圧縮機の駆動軸側に一体回転可能に固定
された2枚の板バネ61,62に形成された係合凹部6
3には、エンジンの出力軸とベルトを介して回転駆動す
るプーリ側に一体回転可能に固定された係合部材71,
72のアーム部73が係入されている。圧縮機の駆動軸
とプーリとは同軸上に相対回転可能に設けられており、
板バネ61,62と係合部材71,72との掛止を介し
てプーリから駆動軸に動力伝達されて両者は一体回転す
る。圧縮機側の負荷トルクが過大になるとアーム部73
が係合面64上を滑って両者の掛止が外れる。アーム部
73には少なくとも係合面64との接触部に相当する表
面にポリテトラフルオロエチレンからなる固体潤滑皮膜
75が形成され、摩擦係数μが小さく設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源と被動機器
とを動力伝達可能に作動連結する一方、被動機器側の負
荷の大きさに応じて両者の作動連結を解除して動力伝達
を遮断することができる動力伝達機構及び圧縮機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンまたはモータ等の駆動源から圧
縮機等の被動機器への動力伝達経路において、被動機器
に異常事態(例えばデッドロック)が生じたときにその
反動として過大な負荷トルクが駆動源に波及するのを阻
止するために、両者間の作動連結を強制解除可能な動力
伝達機構を設けることがある。例えば、実開昭63−1
9083号公報に開示された車輌用クラッチレス圧縮機
は、エンジンとつながるプーリと圧縮機の駆動軸とを過
負荷可破断材(具体的にはシェアピン)を用いて結合す
る動力伝達機構を採用する。即ち、この動力伝達機構で
は、駆動軸に嵌合固定された駆動力受承体に一対のシェ
アピンが立設され、各ピンがプーリの側壁に形成された
穴に係合されることで作動連結関係が構築されている。
そして、圧縮機内部の異常等によって圧縮機側の負荷ト
ルクが高まり、その負荷トルクに起因してシェアピンに
所定の限界値を超える応力が作用すると、二つのピンが
ほぼ同時に破断してエンジンと圧縮機との作動連結を解
除するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、負荷トルク
がシェアピンを破断させる予定値(想定破断トルク)に
達するやそのピンが予定通りに破断するようにシェアピ
ンを設計しておいても、想定破断トルク未満の負荷トル
クによってシェアピンが破断してしまうことがある。こ
れは、通常運転時に変動する負荷トルク(破断トルクよ
りも小さい)による繰り返し応力を受けてシェアピンが
次第に疲労し、その結果、シェアピンを破断させるのに
必要な限界応力が時間の経過と共に次第に低くなるため
である。他方、このような応力疲労による破断を防止す
るためにピン径を太くする等の強度向上策を採用する
と、今度は逆に応力疲労の影響がない新品同様のシェア
ピンを想定破断トルクで破断させるのが困難になるとい
うジレンマがある。
【0004】このように従来の動力伝達機構では、破断
トルクの精度向上とシェアピンの強度(即ち繰り返し応
力に対する機械的耐性)の確保とを両立させることは非
常に困難であった。
【0005】なお、上記の例は部材の破断によって動力
遮断を達成するタイプの動力伝達機構での話であるが、
二つの部材の係合に基づいて駆動源と被動機器との作動
連結を確保する一方で過大な負荷トルクに起因する前記
二つの部材間での係合の解除により動力遮断を達成する
タイプの動力伝達機構においても、同様の二律背反的課
題が存在する。例えば、二つの回転体の一方に設けられ
て回転体の他方との係合および離脱に関与する弾性連結
部材の機械的強度を十分に確保しようとすると、その連
結部材の弾性まで必要以上に高めてしまい、結果として
その弾性連結部材の離脱動作に支障を来たす(即ち、予
定した負荷トルクで適時に動力遮断されない)というよ
うな問題がある。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、駆動源側の第1回転体と被動機器
側の第2回転体を一体回転可能に連結する連結手段を構
成する部材の過負荷時の動力遮断動作の適時性をより確
実に保証することができる動力伝達機構及び圧縮機を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、駆
動源側の第1回転体と被動機器側の第2回転体とが同軸
上に相対回転可能に設けられ、前記第1及び第2回転体
を作動連結する一方で被動機器側の負荷の大きさに応じ
て両者の作動連結を解除可能な連結手段とを備えた動力
伝達機構において、前記連結手段は、前記第1及び第2
回転体のうちいずれか一方に設けられたバネ材と、前記
第1及び第2回転体のうち前記バネ材とは他方の側に設
けられてバネ材と動力伝達可能に係合可能な係合部材と
から構成されており、前記バネ材と前記係合部材との接
触面の摩擦係数を、両者の作動連結を解除すべき目標範
囲の離脱トルクで両者が安定離脱可能な程度に小さな値
に設定した。
【0008】この構成によれば、駆動源側の第1回転体
と被動機器側の第2回転体との作動連結は、連結手段を
構成するバネ材と係合部材との係合により担保される。
この作動連結時において、第1回転体から第2回転体へ
の動力伝達はバネ材と係合部材との接触面を介して行わ
れる。被動機器側の負荷が過大となったときにはバネ材
が係合部材から係合離脱することで第1回転体と第2回
転体との作動連結が解除されるが、そのときの接触面の
摩擦係数が小さな値に設定されているため、第2回転体
の負荷トルクが作動連結を解除すべき目標範囲の値にな
ると、ほぼ確実に両者の作動連結が解除される。つま
り、連結手段を構成する部材の動力遮断動作の適時性が
保証される。
【0009】請求項2の発明では、請求項1に記載の発
明において、前記バネ材と前記係合部材のうち少なくと
も一方は動力伝達方向に対して鋭角に傾斜した係合面を
有する。
【0010】この構成によれば、係合面上がバネ材と係
合部材との接触面となる。被動機器側の負荷が過大とな
ったときには係合面を滑ってバネ材と係合部材の係合が
外れる。すなわち、被動機器側の負荷が過大となったと
きにバネ材と係合部材の係合が動力伝達方向に対して鋭
角に傾斜する係合面に案内されて外れ易くなる。
【0011】請求項3の発明では、請求項1又は2に記
載の発明において、前記バネ材と前記係合部材との接触
部の摩擦係数を、0.05〜0.2の範囲内の値に設定
した。
【0012】この構成によれば、例えばバネ材と係合部
材との接触部に油がかかるなどしてその接触面での摩擦
が非常に小さくなっても、バネ材と係合部材との接触部
の摩擦係数が0.05〜0.2の範囲内と元々小さな値
であるので、油等の付着の有無にかかわらず、安定な離
脱トルクが得られる。
【0013】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れか一項に記載の発明において、前記バネ材と前記係合
部材との接触部には、両者のうち少なくとも一方の表面
に固体潤滑層が形成されている。
【0014】この構成によれば、固体潤滑層によってバ
ネ材と係合部材との接触面の摩擦係数が、それら母材の
材質に影響されることなく小さくすることが可能とな
る。つまり、両部材の接触部を固体潤滑層によって効果
的に小さな摩擦係数とすることができる。また、バネ材
と係合部材の各材質の選択の自由度が高まる。
【0015】請求項5の発明では、請求項4に記載の発
明において、前記固体潤滑層はフッ素樹脂製である。こ
の構成によれば、固体潤滑層の材質としてフッ素樹脂と
いう潤滑性能の非常に高い材質を採用するので、バネ材
と係合部材の接触部の摩擦係数を非常に小さくすること
が可能となる。
【0016】請求項6の発明では、請求項1〜3のいず
れか一項に記載の発明において、前記係合部材は樹脂製
である。この構成によれば、たとえバネ材が金属であっ
ても、係合部材が樹脂製であるため、両部材の接触が金
属と樹脂との接触となり、その接触面での摩擦係数が小
さくなる。また、樹脂製の係合部材によって動力伝達機
構の軽量化が図られる。
【0017】請求項7の発明では、請求項6に記載の発
明において、前記第1の回転体としてのプーリと、前記
係合部材は共に樹脂からなる。この構成によれば、プー
リと係合部材の軽量化が図られ、駆動源側の負荷を小さ
くすることができる。
【0018】請求項8の発明では、請求項1〜7のいず
れか一項に記載の発明において、前記バネ材は、偏平な
板状で、前記第1及び第2回転体の作動連結時において
第1回転体から第2回転体への動力伝達が該バネ材の主
に面方向で行われ、且つ、作動連結解除のための該バネ
材の前記係合部材からの離脱動作が該バネ材の主に厚み
方向で行われるように配設されている。
【0019】この構成によれば、第1回転体から第2回
転体への動力伝達はバネ材の主に面方向で行われ、動力
伝達方向たる面方向に関する限りバネ材は十分な機械的
強度を備えるため、バネ材の繰り返し応力に対する耐性
は十分に確保される。他方、被動機器側の負荷が過大化
して第1回転体と第2回転体との作動連結が解除される
とき、バネ材の係合部材からの係合離脱するときの離脱
動作がバネ材の主に厚み方向で行われる。バネ材は、そ
の面方向によって繰り返し応力に対する機械的耐性を確
保する一方、その厚みによって係合解除に必要な力(又
は離脱動作を許容する負荷)を調節可能としている。そ
れ故、この動力伝達機構によれば、離脱動作の適時性と
繰り返し応力に対する耐性の確保とを見事に両立させる
ことが可能となる。
【0020】請求項9の発明では、請求項1〜8のいず
れか一項に記載の発明において、前記被動機器は圧縮機
であり、前記第2回転体は圧縮機の駆動軸を含んでお
り、前記第1及び第2回転体の作動連結時において、前
記バネ材は前記駆動軸を圧縮機の外に向けて付勢するよ
うに配設されている。
【0021】この構成によれば、連結手段を構成するバ
ネ材が駆動軸を圧縮機の外に向けて付勢する付勢手段と
しても機能する。このため、例えば駆動軸を含む圧縮機
の内部機構の位置決めといった目的に前記バネ材を役立
てることができ、圧縮機の内部機構の簡略化に貢献する
ことができる。
【0022】請求項10の発明では、請求項1〜9のい
ずれか一項に記載の発明において、前記係合部材は、少
なくとも前記バネ材との接触部分が弾性を有している。
この構成によれば、係合部材に接触圧が加わると、弾性
変形してバネ材との当たり面積が広く確保されるととも
に、バネ材と係合部材との接触面に伝わる振動が弾性吸
収されて係合面に均等な荷重がかかるようになり動力伝
達が安定する。また、均等に荷重がかかることで接触面
の隙間に微小な異物などが侵入し難くなり、摩擦係数を
小さく維持するのに寄与する。
【0023】請求項11の発明では、圧縮機には、請求
項1〜10のいずれか一項に記載の動力伝達機構が駆動
軸に装備されている。この圧縮機によれば、請求項1〜
10のいずれか一項に記載の動力伝達機構が駆動軸に装
備されていることから、請求項1〜10のいずれか一項
の発明と同様の作用効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を車輌用空調装置の可変容
量圧縮機に具体化した第1および第2実施形態を説明す
る。この可変容量圧縮機は、駆動源たる車輌のエンジン
との間に電磁クラッチ等のクラッチ機構を必要としない
ため、クラッチレス圧縮機と呼ばれる。本発明の動力伝
達機構は、エンジンと可変容量圧縮機との間の動力伝達
経路に配設されて、通常時の動力伝達と非常時の動力遮
断とを選択的に行うためのものである。
【0025】(第1実施形態)第1実施形態を図1〜図
9に基づいて説明する。図1に示すように、車輌用空調
装置は、斜板式可変容量圧縮機(以下、単に圧縮機とす
る)10と、外部冷媒回路30と、該空調装置の制御全
般を司る制御装置34とを備えている。外部冷媒回路3
0は例えば、凝縮器31、温度式の膨張弁32および蒸
発器33を備え、圧縮機10とともに冷凍サイクルを構
成する。
【0026】まず、圧縮機10の構成と空調制御の基本
動作について説明する。被動機器としての圧縮機10
は、シリンダブロック11と、その前端面に接合固定さ
れたフロントハウジング12と、シリンダブロック11
の後端面に弁形成体14を介して接合固定されたリヤハ
ウジング13とを備えている。これら部材11,12,
13,14は全体として圧縮機10のハウジングを構成
する。
【0027】前記フロントハウジング12内には、シリ
ンダブロック11の前端面によってクランク室15が区
画形成されている。クランク室15には、回動可能な駆
動軸16と、該駆動軸16上に止着された回転支持体
(ラグプレート)18と、カムプレートとしての斜板1
9と、ラグプレート18と斜板19との間に介在された
ヒンジ機構20とが設けられている。ラグプレート18
はスラストベアリング17を介してフロントハウジング
12の内壁面に接している。斜板19は駆動軸16によ
ってその軸線方向へのスライド可能且つ傾動可能に支持
されている。また、ラグプレート18およびヒンジ機構
20により、斜板19は駆動軸16に対しスライドおよ
び傾動可能で且つ駆動軸16と一体回転可能となってい
る。
【0028】前記シリンダブロック11には複数のシリ
ンダボア11a(一つのみ図示)が、駆動軸16を等角
度間隔にて取り囲むように形成されている。各シリンダ
ボア11aは駆動軸16と平行に延び、各ボア11a内
には片頭型のピストン21が往復動可能に収容されてい
る。各ピストン21の一端は一対のシュー22を介して
斜板19の外周部に係留されている。各ボア11a内に
おいてピストン端面と弁形成体14との間には圧縮室が
区画されている。そして、傾斜状態の斜板19が駆動軸
16と共に回転すると、それに伴う斜板19の波打ち運
動がシュー22を介して各ピストン21の往復運動を生
じさせる。
【0029】前記リヤハウジング13内には弁形成体1
4によって吸入室25および吐出室26がそれぞれ区画
形成されている。吐出室26と吸入室25とは外部冷媒
回路30によって接続されている。弁形成体14は、複
数の金属板材を重ね合わせて構成される。この弁形成体
14には各シンンダボア11a(または圧縮室)毎に吸
入孔および吐出孔が形成され、さらには、この吸入孔に
対応してフラッパ弁よりなる吸入弁14aが、吐出孔に
対応してフラッパ弁よりなる吐出弁14bがそれぞれ形
成されている。そして、ピストン21の往動により吸入
室25内の冷媒ガスが吸入弁14aを押し開けてシリン
ダボア11a内へ吸入され、その後ピストン21の復動
によって圧縮された冷媒ガスが吐出弁14bを押し開け
て吐出室26へ吐出される。
【0030】前記クランク室15と吐出室26とを連通
する給気通路23は、シリンダブロック11、弁形成体
14およびリヤハウジング13を所定経路で貫通するよ
うに穿孔されている。リヤハウジング13には給気通路
23上に介在する状態で容量制御弁24が組み込まれて
いる。容量制御弁24は、ソレノイド24a、弁体24
bおよびポート24c(給気通路23の一部を構成す
る)を備えた電磁弁からなる。容量制御弁24は、ソレ
ノイド24aが制御装置34によって励消磁制御される
ことで、弁体24bによるポート24cの開度調節が行
われる。
【0031】他方、前記駆動軸16の内部には、放圧通
路16aが一端をクランク室15に他端をシリンダブロ
ック11の略中央に形成された凹部11b内にそれぞれ
開口させた貫通する状態に形成されている。凹部11b
はシリンダブロック11および弁形成体14に穿孔され
た絞りとしての放圧孔27を通じて吸入室25と連通し
ている。放圧通路16aと凹部11bと放圧孔27によ
って、クランク室15の圧力(クランク圧Pc)を吸入
室25に逃がすための抽気通路が構成される。
【0032】前記斜板19は、それに設けられたストッ
パ19aがラグプレート18に当接することで最大傾角
に規制され、駆動軸16の略中央部に装着された規制リ
ング28に当接することで最小傾角に規制される。ま
た、凹部11b内には付勢バネ29が配設され、駆動軸
16全体が付勢バネ29の付勢力によって前方へ付勢さ
れることにより、ラグプレート18はスラストベアリン
グ17を介してフロントハウジング12の内壁面に常時
接触する状態に保たれる。
【0033】このような斜板式可変容量圧縮機10の吐
出容量は、容量制御弁24によってクランク圧Pcを制
御することで可変調節される。クランク圧Pcは、容量
制御弁24が開弁されることで給気通路23を介して吐
出室26からクランク室15へ流入する高圧冷媒ガスの
供給量と、抽気通路(16a,11b,27)を介して
クランク室15から吸入室25へ流出する冷媒ガスの放
出量とのバランスによって決まる。そして、クランク圧
Pcを高めに誘導すれば、斜板19の傾角が小さくなり
各ピストン21のストロークが小さくなって吐出容量が
減少する。また、クランク圧Pcを低めに誘導すれば、
斜板19の傾角が大きくなり各ピストン21のストロー
クが大きくなって吐出容量が増大する。つまり制御装置
34は、蒸発器33に設けた温度センサやその他のセン
サ類(いずれも図示せず)からの検知情報に基づいて車
室内の冷房負荷の大きさを判断し、その冷房負荷に応じ
て容量制御弁24への通電量を調節する。そして、通電
制御された容量制御弁24の開度に応じてクランク圧P
cを、ひいては斜板19の傾角を決定し、圧縮機10の
吐出容量を冷房負荷に応じた値に調節する。このように
可変容量圧縮機10においては、冷房負荷の変化に応じ
た斜板19の傾角制御に基づき、吐出容量(圧縮能力)
がフィードバック制御される。
【0034】次に、動力伝達機構の構成を説明する。図
1に示すように、前記フロントハウジング12の前端部
中央には支持筒部41がスリーブ状に延出形成されてい
る。この支持筒部41の外周面上にはアンギュラベアリ
ング42を介して第1回転体としてのプーリ43が回転
可能に支持されている。このプーリ43は、Vベルト等
の動力伝達用のベルト44を介して駆動源としての車輌
のエンジン35に備えられた出力軸と作動連結されてい
る。
【0035】図2,図3に示すように、駆動軸16の前
端部には受承部材50がロックボルト45によって固定
されており、受承部材50が駆動軸16と一体回転可能
となっている。受承部材50は、駆動軸16の前端部に
外嵌される円筒部51と、その円筒部51から半径方向
に延びる一対のプレート腕部52とを有している。一対
のプレート腕部52はロックボルト45を挟んで直線状
の位置(180°の角度位置)に配置されている。な
お、第2回転体は、駆動軸16と受承部材50とロック
ボルト45とにより構成されている。
【0036】前記一対のプレート腕部52の上面には、
バネ材としての2枚の半円板状の板バネ61,62が、
各半円弧がプーリ43と同心円の円を描くように円弧側
を外側に向けた対向配置の状態でリベット46により固
定されている。2枚の板バネ61,62は、各プレート
腕部52の先端部上面に、それぞれプーリ43の回転方
向(図2における時計回り方向)と反対側端部にてリベ
ット46により固定されている。2枚の板バネ61,6
2には固定端と反対側となる先端部に、裏面(図3では
下面)から見て凹む係合凹部63が例えばプレス成形等
の手法によって折り曲げ形成されている。係合凹部63
は図2の平面視においてプーリ43の中心側ほど幅狭と
なる台形状を有している。
【0037】前記プーリ43においてベルト44の掛装
部位となるリング状部43aの前端面(図3では上端
面)には、一対の係合部材71,72がロックボルト4
5を挟んで対向する二位置(180゜の角度位置)に固
定されている。係合部材71,72は図3に示すように
縦断面略L字形を有し、その先端部分のアーム部(係合
部)73がプーリ43の中心に向かって延出している。
アーム部73は図2に示すように平面視において係合凹
部63に係入可能に先端側ほど幅狭となる台形状を有し
ている。アーム部73は、板バネ61,62の固定端よ
り前方向(図3における上方)に所定距離だけ離間して
位置している。
【0038】図4,図5は、前記板バネ61,62が係
合部材71,72に掛止されていない板バネ61,62
が自然状態(常態)にあるときの状態を示す。板バネ6
1,62は自然状態においては、図5に示すように板バ
ネ61,62は真っ直ぐに延びてその下面(後端面)が
プレート腕部52の表面(前面)に密接している。
【0039】そして、本件の動力伝達機構を圧縮機10
に組み付ける場合には、図4,図5に示す状態から各板
バネ61,62の先端部がその板バネ61,62の厚み
方向のバネ弾性に抗してプレート腕部52の表面から離
間するように持ち上げられ、その先端部がそれと対応す
る係合部材71,72のアーム部73の前面に覆いかぶ
せられる。そして、図2,図3に示すように板バネ6
1,62の係合凹部63にアーム部73が係入され、板
バネ61,62と係合部材71,72とが掛止されてい
る。板バネ61,62と係合部材71,72との掛止に
よって、プーリ43と駆動軸16は動力伝達可能に作動
連結されている。なお、連結手段は、板バネ61,62
と係合部材71,72とにより構成されている。
【0040】前記板バネ61,62は、エンジン35お
よび圧縮機10から伝わる各振動の振動数と共振しない
ようなバネ定数に設定されている。板バネ61,62の
バネ定数の設定は、板バネ61,62の幅(プーリ43
の径方向の長さ)の調整により行っている。このように
板バネ61,62は共振防止機能と作動連結機能との2
つの機能を主に果たしている。
【0041】また、前記板バネ61,62は、係合部材
71,72と掛止状態にあるとき、自然状態に復元しよ
うとする復元力(バネ弾性力)によって、受承部材50
を介して駆動軸16を前方(圧縮機外部へ向かう方向)
に付勢し、付勢バネ29と同様の機能をしている。つま
り、駆動軸16は板バネ61,62によっても、ラグプ
レート18をスラストベアリング17を介してフロント
ハウジング12の内壁面に常時接触させる状態に保つ方
向に付勢されている。なお、両板バネ61,62の付勢
力だけで十分な場合は、付勢バネ29を省くことができ
る。
【0042】次に、前記板バネ61,62と係合部材7
1,72の掛止部分の構成について説明する。図7は板
バネ61,62の係合凹部63の断面を示す。同図に示
すように係合凹部63の内周面幅方向両側には裏面側
(同図では下側)ほど拡開する斜面(テーパ面)となっ
た係合面64,65が形成されている。つまり、係合面
64,65は、プーリ43の回転面(図7における紙面
直交面)に対する傾斜角θが鋭角(0<θ<90゜)と
なるように形成されている。つまり、係合面64は、傾
斜面として動力伝達方向に対して非直角に傾斜してい
る。係合凹部63に係入されたアーム部73は二つの係
合面64,65に接触している。
【0043】前記板バネ61,62の先端部分には、そ
の弾性変形を復元しようとするバネ弾性力に起因する予
荷重Fが、図7に示す矢印の向きに係合凹部63からの
アーム部73の離脱を妨げる向きに働いている。このた
め、アーム部73と係合凹部63は比較的強い力で掛止
されている。つまり、アーム部73が係合凹部63から
外れるためには、図6(b)に示すように予荷重F(図
7)に打ち勝って板バネ61,62の先端部をさらに持
ち上げる力が必要になる。なお、動力伝達面としては係
合面64が機能するため、係合凹部63がアーム部73
から外れるときは、図6(a),(b)に示すようにプ
ーリ43の回転方向前側の係合面64がアーム部73上
を滑って外れるので、係合面64,65のうち係合面6
4が少なくとも傾斜面になっていればよい。
【0044】図7に示すように、アーム部73の表面に
は固体潤滑層としての固体潤滑皮膜75が形成されてい
る。本実施形態では、固体潤滑皮膜75の材質としてポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)を使用してい
る。アーム部73と係合面64との接触面における摩擦
係数を固体潤滑皮膜75によって小さな値に設定してい
る。なお、PTFEに代え、他の固体潤滑材質を用いる
ことができる。
【0045】また、固体潤滑被膜75としては、例えば
樹脂マトリクス中に固体潤滑剤を分散させた被膜でもよ
く、この場合、樹脂に添加する固体潤滑剤としては、二
硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、
窒化ホウ素、酸化アンチモン、酸化鉛、鉛(Pb)、イ
ンジウム(In)およびスズ(Sn)があげられる。固
体潤滑皮膜75の形成方法は、樹脂を塗布して硬化させ
る方法、樹脂シートを貼る方法など公知の方法を採用す
ることができる。前記固体潤滑剤のマトリクス樹脂とし
ては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂(例えばPTF
E)および不飽和ポリエステル樹脂があげられる。
【0046】図9は、プーリ43の回転面に対する係合
面64の傾斜角θと、離脱トルクとの関係を示したグラ
フである。ここで、離脱トルクTとは、板バネ61,6
2とアーム部73との掛止が外れるときのプーリ43と
駆動軸16との間での伝達トルクである。この離脱の際
は、予荷重Fに逆らってアーム部73が係合面64を滑
ることで板バネ61,62が離脱方向へ変位して外れる
ので、離脱トルクTは図8に示すようにアーム部73と
係合面64との接触摩擦抵抗fにも影響される。接触摩
擦抵抗fは係合面64からアーム部73が受ける抗力を
Nとおくと、 (式) f=μ・N で表される。ここでμは、係合面64とアーム部73と
の接触面での摩擦係数である。
【0047】図9のグラフから分かるように、離脱トル
クTは、係合面64の傾斜角θが大きいほど(つまり動
力伝達方向に対する動力伝達面の勾配が急であるほど)
大きくなる。また、離脱トルクTは、係合面64とアー
ム部73との接触面での摩擦係数μが大きいほど大きく
なる。係合面64の傾斜角θが鋭角(0<θ<90゜)
の範囲では、離脱トルクTの曲線は摩擦係数μの値が大
きいほど傾きが大きくなっており、これは摩擦係数μが
大きいほど離脱トルクTがばらつき易いことを意味す
る。
【0048】本実施形態では、圧縮機10の駆動軸16
がデッドロックしたときにプーリ43と駆動軸16との
作動連結が解除されるように離脱トルクTの値を設定し
ている。離脱トルクTが環境変化など種々の要因により
ばらつくことはやもえないが、離脱トルクTの目標値を
同グラフに示す目標範囲(T1≦T≦T2)に収めるよ
うに設定している。
【0049】前記係合面64の傾斜角θが鋭角(0<θ
<90゜)となる条件では、同グラフから分かるよう
に、離脱トルクTを目標範囲(T1≦T≦T2)に設定
するための摩擦係数μの条件は、0.05≦μ≦0.2
の範囲となる。特に傾斜角θを20〜70゜の範囲に設
定しようとすると、摩擦係数μの好適な範囲は0.08
≦μ≦0.17の範囲である。傾斜角θは本実施形態で
は20゜〜70゜の範囲の値に設定している。離脱トル
クTは予荷重Fの影響も受けるが、通常この種の動力伝
達機構において採用されるバネ材のバネ弾性力に基づく
予荷重においては、摩擦係数μは上記の条件に設定する
ことが好ましい。なお、離脱トルクTの目標値を上記の
目標範囲に設定するのは、離脱トルクTが目標範囲の下
限値T1未満で作動連結が解除されることは正常な駆動
トルクのときに動力伝達が解除されることになり、離脱
トルクTが目標範囲の上限値T2を超えると、ベルト4
4が滑ってエンジンストール(ロック)が起こるからで
ある。
【0050】また、固体潤滑皮膜75を設けて摩擦係数
μを小さく設定するのは他にも理由がある。摩擦係数μ
は環境変化によって変化し易く、金属同士の接触だと摩
擦係数μが安定しないためである。例えば金属面同士の
接触の場合、接触面が乾燥しているときの摩擦係数μは
μ≒0.4となる。一方、固体潤滑被膜75を介した接
触の場合、接触面が乾燥しているときの摩擦係数μはμ
≒0.15となる。ここでいう環境変化とは、接触部分
の接触条件を変化させうる因子で、荷重、温度、水、
油、結露の氷結、砂埃などが挙げられる。例えば油が接
触部分に付着した場合、接触面の摩擦係数μは材質には
あまり影響されずμ≒0(<0.05)となる。このた
め、金属同士の接触であると、乾燥時と油付着時とで摩
擦係数μのばらつきが大きくなるのに対し、固体潤滑皮
膜75を表面に形成することでは、乾燥時と油付着時と
で摩擦係数μのばらつきが小さくなる。このように環境
変化によっても摩擦係数μのばらつき(変化)を小さく
することで、たとえ接触面に油が付着したときでも動力
伝達機構の作動連結が解除されないことを狙いとして固
体潤滑皮膜75を施している。なお、固体潤滑皮膜75
の形成域は、アーム部73の板バネ61,62との接触
箇所に少なくともあれば足りる。
【0051】次に動力伝達機構の作用を説明する。通常
の運転状態においては、駆動源としてのエンジン35の
動力は、ベルト44、プーリ43、係合部材71,72
および板バネ61,62を介して駆動軸16に伝達され
る(図2,図3,図6(a)参照)。このとき、図2,
図6(a)に示すようにプーリ43と駆動軸16はそれ
ぞれ角速度ω1,ω2で均衡した状態で同期回転する。
【0052】駆動軸16に連結された斜板19が波打ち
運動することで各ピストン21が往復動し、冷媒ガスの
吸入および圧縮という仕事をする。この仕事が駆動軸1
6にプーリ43の回転方向とは逆向きの負荷トルクを生
む。しかしながら、その負荷トルクがエンジン35に対
して許し難い影響を及ぼさない程度のものであるなら
ば、その負荷トルクは離脱トルクTの目標値に達するこ
とはなく、プーリ43から駆動軸16への動力伝達が係
合部材71,72と板バネ61,62との掛止を介して
維持される。
【0053】これに対し、圧縮機10で何らかの不具合
(例えばデッドロック)が生じ、圧縮機側の負荷トルク
が離脱トルクTの目標値に達するほど過大になると、プ
ーリ43と駆動軸16との同期回転が維持できなくな
り、プーリ43の角速度ω1と駆動軸16の角速度ω3
との間にギャップが生じ(ω3<ω1)、図6(b)に
示すように回転するプーリ43に引っ張られた係合部材
71,72のアーム部73が係合面54を滑りながら板
バネ61,62を上方に持ち上げる(一次離脱)。そし
て、各板バネ61,62の先端部がアーム部73の上面
に沿って移動し、ついには図4,図5,図6(c)に示
すように板バネ61,62の先端部は係合部材71,7
2から外れ、そのバネ弾性力(復元力)によってプレー
ト腕部52上に引き戻される(二次離脱)。両板バネ6
1,62の離脱動作はほぼ同時に起きる。
【0054】この離脱の際、アーム部73と係合面64
との接触面の摩擦係数μが固体潤滑皮膜75によって小
さくなっているため、動力伝達が遮断されるときの離脱
トルクTはほぼ常に目標範囲の値をとる。つまり、摩擦
係数μが小さい(0.08≦μ≦0.17)ことからア
ーム部73が係合面64を滑るときの摩擦抵抗f(図8
参照)のばらつきが小さく抑えられ、その結果として離
脱トルクTのばらつきが小さく抑えられる。よって、圧
縮機10にデッドロックなどの異常があるときのみ動力
伝達は遮断される。なお、動力伝達遮断後も、エンジン
35が駆動し続ける限りプーリ43は圧縮機10側の事
情に関係なく回転し続ける。
【0055】また、車両のエンジンルーム内に配設され
る圧縮機10の動力伝達機構には油が付着する場合があ
るが、油が付着すると係合面64とアーム部73との接
触面での摩擦係数μが極端に小さくなる。しかし、固体
潤滑被膜75によって元々の摩擦係数μが金属同士の接
触の場合の摩擦係数に比べ十分小さな値に設定されてい
るので、油が付着したときでも圧縮機10にデッドロッ
クなどの異常がない限り、動力伝達は遮断されない。
【0056】以上詳述したようにこの第1実施形態によ
れば、以下の効果が得られる。 (1) アーム部73の表面に固体潤滑被膜75を形成
してアーム部73と係合面64との接触面の摩擦係数μ
を小さく設定したので、圧縮機10にデッドロックなど
の異常によって過大な負荷トルクが生じたとき、板バネ
61,62と係合部材71,72との掛止が確実に外
れ、エンジン35と圧縮機10との間の動力伝達を確実
に遮断することができる。すなわち、離脱トルクTのば
らつき範囲を小さく抑えることができ、エンジン35と
圧縮機10との間の動力伝達の遮断の適時性を保証する
ことができる。それ故、過大な反発負荷トルクからエン
ジン35等を確実に保護することができる。
【0057】(2) 固体潤滑皮膜75の形成により摩
擦係数μを0.08≦μ≦0.17の範囲に設定したの
で、適度な傾斜角θにおいて離脱トルクTを目標範囲に
設定することができる。
【0058】(3) 板バネ61,62を用いることで
係合部材71,72との掛止のためのバネ弾性力は主に
厚み方向に、動力伝達面から受ける繰り返し応力は主に
面方向にかかるので、従来の動力伝達機構にありがちな
二律背反的な要求、即ち、部材の繰り返し応力に対する
耐性の確保と動力遮断動作の適時性の確保とを見事に両
立させることができる。
【0059】(4) 板バネ61,62の各端部は、駆
動軸16の軸心回り周方向に等角度間隔の位置(つまり
互いに180°反対側の位置)で、受承部材50および
係合部材71,72のそれぞれと連結されている。それ
故、エンジン35からの動力伝達に際して駆動軸16を
その中心軸線に対し傾けるようなモーメントが発生せ
ず、駆動軸16の姿勢が安定してトルクが無駄なく伝達
される。
【0060】(5) 板バネ61,62と係合部材7
1,72との掛止を介してプーリ43と駆動軸16とを
作動連結した状態では、板バネ61,62のバネ弾性力
(復元力)の作用によって駆動軸16が圧縮機10のフ
ロント側に付勢される。よって、付勢バネ29のような
駆動軸16全体を前方に付勢するためのバネ材を小型化
さらには廃止することができ、ひいては圧縮機10の内
部構造を簡素化できる。
【0061】(6) プーリ43と駆動軸16との作動
連結は、板バネ61,62をその反発付勢力に抗して湾
曲させ、その先端部を厚み方向(軸方向)に移動させて
係合部材71,72に掛止させる構造をとるので、板バ
ネ61,62と係合部材71,72との掛止が外れた
後、板バネ61,62と係合部材71,72との干渉を
防ぐことができる。
【0062】(第2実施形態)この第2実施形態では、
固体潤滑皮膜を使用せずに板バネ61,62とアーム部
73との接触面の摩擦係数μを小さくしている。以下、
第2実施形態を第1実施形態と異なる点を中心に図10
〜図12に基づいて説明する。なお、第1実施形態と共
通する部分については図面において同じ符号を用いるこ
とで重複説明を極力避ける。
【0063】被動機器としての圧縮機10の構成は前記
第1実施形態と同様である。図10,図11に示すよう
に、動力伝達機構の構成は前記第1実施形態と基本的に
同様であるが、プーリ48と係合部材81,82の材質
が前記第1の実施形態と異なる。
【0064】プーリ48および係合部材81,82の材
質はプラスチック(樹脂)製である。図12に示すよう
に板バネ61,62とアーム部83との接触は金属とプ
ラスチックとの接触であるため、アーム部83と係合面
64との接触面の摩擦係数μは金属同士の接触に比べ小
さくなっている。その摩擦係数μは、0.05〜0.2
の範囲の値となっており、特に0.08〜0.17の好
適な範囲をも満たしている。例えばプラスチックの選択
により摩擦係数μが0.17を超える場合(例えば0.
17<μ≦0.25)は、予荷重Fおよび傾斜角θの設
定を変更して離脱トルクTを目標範囲(T1≦T≦T
2)内に設定するようにする。すなわち、板バネ61,
62のバネ定数を小さくしたり、板バネ61,62を掛
止状態に湾曲させたときの変位量を小さくして予荷重F
を小さく設定したり、傾斜角θを小さめに設定する。
【0065】よって、前記第1の実施形態と同様に、摩
擦係数μが小さく設定したうえで離脱トルクTが目標範
囲となるように予荷重Fおよび傾斜角θ(つまり接触
角)を設定しているので、圧縮機10にデッドロック等
の異常があったときにはほぼ確実にバネ61,62とア
ーム部83との掛止が外れ、プーリ48と駆動軸16と
の動力伝達が遮断される。
【0066】第2実施形態によれば、第1実施形態にお
ける前記(1)〜(6)と同様の効果を得ることがで
き、更に以下のような追加的効果が得られる。 (7)係合部材の母材である金属の表面に樹脂を付着さ
せるという技術的に面倒な固体潤滑皮膜を設けなくて済
む。このため、例えば金属表面を粗くするなどの前処理
工程および皮膜形成工程など固体潤滑皮膜形成のための
各種工程を廃止することができる。
【0067】(8)固体潤滑皮膜に使用されるような低
摩擦係数の樹脂を係合部材81,82の材質として使用
すれば、係合部材81,82のアーム部83と係合面6
4との触部面の摩擦係数μを非常に小さくすることがで
きる。
【0068】(9)係合部材81,82の材質であるプ
ラスチック(樹脂)自体の低摩擦係数を利用するので、
固体潤滑皮膜の剥がれ・摩耗・穴開きなどの問題を解消
できる。すなわち、係合部材81,82が摩耗してもそ
の表面は常に樹脂が露出した低摩擦係数に保たれるの
で、離脱トルクTを長期に亘り安定に維持することがで
きる。
【0069】(10)プーリ43および係合部材81,
82がプラスチック製であることから、動力伝達機構の
軽量化を図ることができる。よって、動力伝達機構の軽
量化によって燃費の向上にも貢献する。
【0070】尚、発明の実施の形態は、上記構成に限定
されることなく以下の態様で実施することもできる。 ○ バネ材と係合部材の少なくともいずれか一方の接触
部分を金属より弾性に富む柔らかい材質で形成すること
ができる。例えば図13に示すように、係合部材71,
72のアーム部73の母材(例えば金属)77の表面を
ゴム層78で被覆し、ゴム層78の表面に固体潤滑皮膜
75を施す。図13(b)に示すように、ゴム層78が
変形することで係合面64とアーム部73との接触面積
が広く確保されるとともに荷重のアンバランスが解消さ
れて均等にトルクが伝達可能となる。また、圧縮機10
の振動、エンジン35からの振動、他の補器からの振動
によってアーム部と係合面との接触部分に微小振動が起
こるが、ゴム層78のような柔らかい材料が振動を吸収
して振動のショックを和らげるので、伝達トルクが変動
する心配がない。さらに接触部分に荷重が均等に作用す
るようになるとその隙間に砂埃等の微小な異物が入り難
くなり、摩擦係数の安定化に貢献する。なお、ゴム層の
ように柔らかい材質の層を施す構成に限定されず、例え
ば係合部材の母材自体を金属よりも柔らかい材料(弾性
部材、樹脂)とし、母材の表面に固体潤滑層を形成して
もよい。また、固体潤滑層自体を柔らかい材質で形成す
ることもできる。
【0071】○ 固体潤滑皮膜を形成する部材は、係合
部材に限定されない。固体潤滑皮膜をバネ材に形成して
もよい。例えば図14(a)に示すように、板バネ6
1,62の係合凹部63の内面を少なくとも覆うように
固体潤滑皮膜76を形成する。また、図14(b)に示
すように、第2実施形態のようなプラスチック製の係合
部材を使用する構成において、板バネ61,62の係合
凹部63内面を少なくとも覆うように固体潤滑皮膜76
を形成する。さらに図14(c)に示すように、係合部
材71,72と板バネ61,62の両方に少なくとも接
触部表面を覆うように固体潤滑皮膜75,76をそれぞ
れ形成する。これらの構成によれば、図14(a),
(b)の場合、板バネ61,62の摩擦係数を小さくす
ることができ、アーム部73(83)と係合凹部63の
係合面との接触摩擦抵抗を小さくすることができる。ま
た、図14(c)の場合、アーム部73と係合凹部63
の係合面との接触摩擦抵抗をさらに小さくすることがで
きる。よって、いずれの場合も、バネ材と係合部材との
掛止が外れる際に離脱トルクを安定にすることができ
る。
【0072】○ 図15に示すように、第2実施形態の
ようなプラスチック製の係合部材81,82のアーム部
83の表面に固体潤滑皮膜75を形成してもよい。この
場合、係合部材81,82の母材(プラスチック)をそ
のまま接触させる場合に比べ摩擦係数をより小さくし、
離脱トルクをさらに一層安定にすることができる。ま
た、金属に樹脂を付着させるのに比べプラスチック上に
樹脂を付着させる方が技術的に簡単なので皮膜形成工程
を簡素化できる。
【0073】○ 図16に示すように、アーム部73の
係合面64,65と相対する部位にテーパ面からなる係
合面74を形成し、アーム部73と係合面64,65と
が面接触する構成を採用できる。
【0074】○ 動力伝達面となる傾斜面はバネ材が有
することに限定されない。例えば図17に示すように、
板バネ61,62には動力伝達方向とほぼ直交する面を
有する係合凹部66が形成され、係合部材71,72に
動力伝達方向に対して鋭角をなす傾斜角の係合面74が
形成された構成を採ることができる。この構成によって
も、アーム部73の表面に固体潤滑皮膜75を形成する
ことで離脱トルクを安定にする効果は同様に得られる。
また、この場合、バネ材のみに固体潤滑皮膜を形成した
り、両部材共に固体潤滑皮膜を形成してよいことは勿論
である。
【0075】○ 係合部材をバネ材から構成することも
できる。例えば図18に示すように、係合部材としての
バネ材91が板バネ61,62の係合凹部63に接触す
ることで両部材61(62),91が掛止される。板バ
ネ61(62)とバネ材91はそれぞれ接近する方向に
弾性付勢されて掛止を助ける方向に予荷重がかかってい
る。板バネ61(62)とバネ材91は共に表面に固体
潤滑皮膜75,76を有する。このような構成でも、離
脱トルクを安定にすることができる。
【0076】○ プーリ側に係合部材、駆動軸側にバネ
材を設ける組合せに限定されない。例えば図19,図2
0に示すように、プーリ側にバネ材、駆動軸側に係合部
材を設ける組合せにしてもよい。同図に示すように駆動
軸16の前端部にはロックボルト45によって係合部材
としての受承部材50が固定されている。受承部材50
は、駆動軸16の前端部に外嵌される円筒部51から半
径方向に延びる一対のプレート腕部52を有している。
両プレート腕部52はボルト45を挟んで直線状(18
0°の角度位置)に配置されそれぞれ先端部がL字型に
屈曲した下端から再び径方向に延出するアーム部55を
有する。
【0077】プーリ43の内周凹部内には、バネ材とし
ての2枚の略半円弧形状の板バネ61,62が配設され
ている。プーリ43のリング状部43aの内周壁には一
対の取付具47がボルト45を挟んで対向する位置に固
着されており、各板バネ61,62の基端部は各取付具
47の下面にリベット46により固定されている。各板
バネ61,62の先端部には上面が凹む係合凹部63が
折り曲げ形成されており、板バネ61,62は先端部が
持ち上げられた湾曲状態で係合凹部63にてアーム部5
5と掛止されている。アーム部55は係合凹部63の係
合面64,65と面接触している。この掛止状態におい
ては板バネ61,62のバネ弾性力によって駆動軸16
がフロント側へ付勢されている。アーム部55の表面に
は固体潤滑層が形成されている。
【0078】○ 摩擦係数μは0.05≦μ≦0.2の
範囲に限定されない。金属同士の摩擦係数(約0.4)
よりも小さい0.3未満であれば従来技術に比べて離脱
トルクを所望する程度に安定させることができる。摩擦
係数が0.2<μ<0.3の場合は予荷重Fや傾斜角θ
の値を適宜設定することにより離脱トルクTを目標範囲
に設定することはできる。この場合、金属同士の接触の
場合に比べ離脱トルクTを安定にすることはできる。
【0079】○ バネ材の配設数は2つに限定されず適
宜変更できる。但し、回転体に力が伝達される箇所(ア
ームの取付箇所またはバネ材の固定箇所)は回転体の中
心に対して等角度間隔の位置にするのがよい。このよう
にすれば、駆動軸の軸心に対して、偏ったモーメントが
かかり難くなる。
【0080】○ バネ材と係合部材とが、予荷重が付与
されない状態で係合される構成の動力伝達機構において
具体化すること。本明細書中で使用するバネ材とは、板
バネなどのバネのみの構成に限定されず、係合部材(板
など)が板バネ等のバネによって弾性支持されている、
係合部材とバネとを有する部品を含むものとする。
【0081】前記実施形態及び変更例から把握できる請
求項以外の技術的思想を、以下に記載する。 (1) 請求項1において、前記バネ材及び前記係合部
材の少なくとも一方には動力伝達面が形成され、その動
力伝達面は前記連結手段における動力伝達方向に対して
非直角に傾斜している。この構成によれば、バネ材及び
係合部材の作動連結が外れる際、動力伝達方向に対して
非直角に傾斜している動力伝達面が、係合部材からバネ
材が離脱する際のガイド面として機能し、被動機器側の
負荷が予定した限界値に達するや否や、バネ材を係合部
材から円滑且つ確実に離脱させることができる。
【0082】(2) 請求項1及び前記(1)の技術的
思想のいずれかにおいて、前記バネ材と前記係合部材と
の接触面の摩擦係数を、0.05以上0.3未満の範囲
の値に設定した。この場合、金属同士の接触の場合に比
べ離脱トルクを安定にすることができる。
【0083】(3) 請求項1及び前記(1),(2)
の技術的思想のいずれかにおいて、前記バネ材は、前記
第1回転体の回転方向に沿って円弧状に延びる板バネ材
である。
【0084】この板バネ材では、第1回転体の回転方向
に沿った円弧方向が長さ方向となるため、その円弧長の
設定によって繰り返し応力に対する耐性を確保すること
ができる。このため、板バネ材の幅をさほど大きくする
必要がなく、また、板バネ材自体が円弧状にまとまるこ
とから、第1回転体または第2回転体への取り付けが容
易となる。さらに、バネ材の厚み調整によってバネ定数
を所望する値に設定でき、駆動源や被動機器との共振を
防止できる。
【0085】(4) 請求項9において、前記係合部材
の少なくとも前記バネ材との接触部分は樹脂又はゴム
と、該樹脂又はゴムの表面に施された固体潤滑層とから
なる。この場合、請求項9と同様の効果が得られる。
【0086】(5) 前記(4)の技術的思想におい
て、前記樹脂又はゴムは前記係合部材の母材の表面を覆
うように設けられている。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように各請求項に記載の発
明によれば、駆動源側の第1回転体と被動機器側の第2
回転体を一体回転可能に連結する連結手段を構成する各
部材の動力遮断動作の適時性をより確実に保証すること
ができる。よって、被動機器側の負荷が過大化したとき
にバネ材と係合部材との係合を適時に離脱させ、過大な
負荷トルクから駆動源を確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における可変容量圧縮機の縦断面
図。
【図2】動力伝達機構の動力伝達時における正面図。
【図3】図2のX1−X1線での断面図。
【図4】動力伝達機構の動力遮断時における正面図。
【図5】図4のX2−X2線での断面図。
【図6】バネ板材の一連の離脱動作を説明するための
図。
【図7】板バネと係合部材との掛止部分を示す断面図。
【図8】同じく係合部材が板バネから外れる際の状態を
示す断面図。
【図9】傾斜角、摩擦係数及び離脱トルクの関係を示す
グラフ。
【図10】第2実施形態の動力伝達機構の動力伝達時に
おける正面図。
【図11】図10のX3−X3線での断面図。
【図12】板バネと係合部材との掛止部分を示す断面
図。
【図13】別例の板バネの係合凹部の部分を示す断面
図。
【図14】図13と異なる別例の同じく掛止部分を示す
断面図。
【図15】図14と異なる別例の同じく掛止部分を示す
断面図。
【図16】図15と異なる別例の同じく掛止部分を示す
断面図。
【図17】図16と異なる別例の同じく掛止部分を示す
断面図。
【図18】図17と異なる別例の同じく掛止部分を示す
断面図。
【図19】別例の動力伝達機構の動力伝達時における正
面図。
【図20】図19のX4−X4線での断面図。
【符号の説明】
10…被動機器としての圧縮機、16…第2回転体を構
成する駆動軸、35…駆動源としてのエンジン、43,
48…第1回転体としてのプーリ、49…係合部材、5
0…第2回転体を構成する受承部材、61,62…連結
手段を構成するとともにバネ材としての板バネ、63,
66…係合凹部、64,74…係合面、71,72,8
1,82…連結手段を構成する係合部材、55,73,
83…アーム部、75,76…固体潤滑層としての固体
潤滑皮膜、91…係合部材としてのバネ材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瓜生 明史 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 田中 洋彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB50 CC07 CC12 CC17 CC20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源側の第1回転体と被動機器側の第
    2回転体とが同軸上に相対回転可能に設けられ、前記第
    1及び第2回転体を作動連結する一方で被動機器側の負
    荷の大きさに応じて両者の作動連結を解除可能な連結手
    段とを備えた動力伝達機構において、 前記連結手段は、前記第1及び第2回転体のうちいずれ
    か一方に設けられたバネ材と、前記第1及び第2回転体
    のうち前記バネ材とは他方の側に設けられてバネ材と動
    力伝達可能に係合可能な係合部材とから構成されてお
    り、 前記バネ材と前記係合部材との接触面の摩擦係数が、両
    者の作動連結を解除すべき目標範囲の離脱トルクで両者
    が安定離脱可能な程度に小さな値に設定されていること
    を特徴とする動力伝達機構。
  2. 【請求項2】 前記バネ材と前記係合部材のうち少なく
    とも一方が動力伝達方向に対して鋭角に傾斜した係合面
    を有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機
    構。
  3. 【請求項3】 前記バネ材と前記係合部材との接触面
    の摩擦係数を、0.05〜0.2の範囲内の値に設定し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の動力伝達機
    構。
  4. 【請求項4】 前記バネ材と前記係合部材との接触部に
    は、両者のうち少なくとも一方の表面に固体潤滑層が形
    成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の動力伝達機構。
  5. 【請求項5】 前記固体潤滑層はフッ素樹脂製であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の動力伝達機構。
  6. 【請求項6】 前記係合部材は樹脂製であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の動力伝達機
    構。
  7. 【請求項7】 前記第1の回転体としてのプーリと、前
    記係合部材は共に樹脂からなることを特徴とする請求項
    6に記載の動力伝達機構。
  8. 【請求項8】 前記バネ材は、偏平な板状で、前記第1
    及び第2回転体の作動連結時において第1回転体から第
    2回転体への動力伝達が該バネ材の主に面方向で行わ
    れ、且つ、作動連結解除のための該バネ材の前記係合部
    材からの離脱動作が該バネ材の主に厚み方向で行われる
    ように配設されていることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか一項に記載の動力伝達機構。
  9. 【請求項9】 前記被動機器は圧縮機であり、前記第2
    回転体は圧縮機の駆動軸を含んでおり、前記第1及び第
    2回転体の作動連結時において、前記バネ材は前記駆動
    軸を圧縮機の外に向けて付勢するように配設されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    動力伝達機構。
  10. 【請求項10】 前記係合部材は、少なくとも前記バネ
    材との接触部分が弾性を有していることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれか一項に記載の動力伝達機構。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の動力伝達機構が駆動軸に装備されていることを特徴と
    する圧縮機。
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