JP2000346579A - 伝熱管 - Google Patents

伝熱管

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JP2000346579A
JP2000346579A JP16052199A JP16052199A JP2000346579A JP 2000346579 A JP2000346579 A JP 2000346579A JP 16052199 A JP16052199 A JP 16052199A JP 16052199 A JP16052199 A JP 16052199A JP 2000346579 A JP2000346579 A JP 2000346579A
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heat transfer
transfer tube
tube
fins
fin
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JP16052199A
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Hidemitsu Kameoka
秀光 亀岡
Kotaro Tsuri
弘太郎 釣
Takeshi Nishizawa
武史 西澤
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重力によって液が管の表面を長さ方向へ移動
するときに、液膜の薄い部分を出現させて伝熱性能の高
い伝熱管を提供すること。 【解決手段】 外周面には管軸に対するねじれ角θが大
きい複数条のフィン10が所定のピッチで螺旋状に形成
され、前記各フィン10にはその長さ方向に沿って谷部
11と山部12とが交互に形成されている伝熱管であっ
て、一部のフィン10の谷部11は管軸に対して一方向
へねじれ角θ1=15〜60度の範囲で傾斜し、他の一
部のフィン10の谷部11は管軸に対して他方向へねじ
れ各θ2=−60度までの範囲で傾斜し、又は管軸に沿
っていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伝熱管に関するもの
であり、さらに具体的には、吸収式冷凍機やターボ冷凍
機等に用いられる熱交換器用の伝熱管に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば吸収式冷凍機等における吸収器や
蒸発器は、伝熱管を多列状かつ上下方向へ多段になるよ
うに水平に設置し、上下方向に隣り合う伝熱管相互の端
部を連通させ、伝熱管の外面に吸収液や冷媒を滴下して
流下させながら、伝熱管内を流通する水と熱交換させる
いわゆる流下液膜式熱交換器である。この種の熱交換器
では、外周面に管軸に対するねじれ角度が大きい複数条
のフィンを所定のピッチで螺旋状に形成した伝熱管(ロ
ーフィン管)が使用されている。
【0003】前述のような流下液膜式熱交換器の特徴
は、伝熱管の表面を流れる液膜が薄くなると伝熱性能が
向上することであるが、前述のローフィン管では上方よ
り滴下される液が重力によって流下するとき、長さ方向
への液流れが鈍くなり、伝熱管の表面構造によっては濡
れ面積が拡大せず、いわゆるドライアウトと称されてい
る濡れない部分が生じ易い。このドライアウト現象が生
ずると、伝熱性能が低下する。
【0004】従来ドライアウトを防ぐため、例えば特公
平3−70159号公報に記載されているような伝熱管
が提案されている。前記公報に記載された伝熱管は、図
10で示すように、外周面の各フィン30にその長さ方
向に沿って谷部31と山部32を交互に形成するととも
に、各谷部31を管軸に対して10〜60度の範囲内で
一方向へ互いに平行になるように傾斜させている。この
ような構成により、液が傾斜した谷部31を経て伝熱管
の長さ方向へ流れ易くなり、ドライアウトが防止され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載された伝熱管は、各フィンの谷部の傾きが一方
向であるため、表面を管軸方向(長さ方向)に移動しな
がら流下するとき、管軸の一方向にのみ流れる結果、伝
熱管表面での液の滞留時間が長くなって液膜が厚くなり
易い。伝熱管上の液膜が厚くなるとドライアウトは防止
されるが、液膜が厚くなることによって伝熱性能が低下
する。また、液が管軸の一方向にのみ流れると液の乱流
効果が小さくなる。
【0006】本発明の目的は、重力によって液が管の表
面を移動するときに管軸の一方向にのみ流れるのを防止
し、液膜の薄い部分を出現させることによってより伝熱
性能が高まる伝熱管を提供することにある。本発明の他
の目的は、液が管の表面を流れるときに乱流が促進され
易い伝熱管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る伝熱管は、
前述の課題を解決するため以下のように構成したもので
ある。すなわち、請求項1に記載の伝熱管は、外周面に
管軸に対するねじれ角θが大きい複数条のフィン10を
所定のピッチで螺旋状に形成し、前記各フィン10には
その長さ方向に沿って谷部11と山部12とを交互に形
成し、一部のフィン10の谷部11を管軸に対して一方
向へねじれ角θ1=15〜60度の範囲で傾斜させ、他
の一部のフィン10の谷部11は管軸に対して他方向へ
ねじれ各θ2=−60度までの範囲で傾斜し、又は管軸
に沿っていることを特徴としている。
【0008】請求項2に記載の伝熱管は、請求項1の伝
熱管において、各フィン10の谷部11の深さが、当該
フィン10の高さを限度として0.2mm以上であるこ
とを特徴としている。
【0009】請求項3に記載の伝熱管は、請求項1又は
2の伝熱管において、フィン10の谷部11のピッチが
0.4〜1.4mmであることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図1〜9を参照しながら、本
発明に係る伝熱管の好ましい実施形態を説明する。 第1実施形態 図1は本発明による第1実施形態の伝熱管の部分正面
図、図2は図1の伝熱管の表面の部分拡大展開図であ
る。
【0011】伝熱管1には銅や銅合金その他の熱伝導性
のよい材質の金属が用いられ、この伝熱管1の外周面に
は、管軸に対するねじれ角度θが大きい(70〜85
度)複数条のフィン10が、所定のピッチで螺旋状に連
続して形成されている。各フィン10には、それらの長
さ方向に沿って谷部11と山部12が交互に形成されて
いるが、一部のフィン10の谷部11は管軸に対して一
方向へねじれ角θ1=15〜60度の範囲で傾斜してお
り、他の一部のフィン10の谷部11は管軸に対して他
方向へねじれ角θ2=−60度までの範囲で傾斜してい
る。前記一部のフィン10と他の一部のフィン10が一
条ずつ交互に位置することにより、隣り合うフィン10
相互の谷部11はその管軸に対する傾斜が正逆(右ねじ
と左ねじ)になっている。また、隣り合うフィン10相
互の間には、谷部11が合流状になる溝10aか、又は
谷部11が分流状になる溝10bが形成される。
【0012】第1実施形態の伝熱管は以下説明する要領
で製造される。図6及び図7で示すように、素管1a内
に図示しないプラグを挿入し、この素管1aのプラグ挿
入位置の外周面にフィン加工具2を押し付け、このフィ
ン加工具2を図6の矢印イの方向へ回転させる。フィン
加工具2は、軸22と、この軸22へフィン10相互の
ピッチに対応する厚みのスペーサディスク23を介して
固定された複数のフィン加工ディスク20と、軸22へ
固定された歯車状の凹凸加工ディスク21とによって構
成されている。各フィン加工ディスク20は、その外周
縁部の厚みがフィン10相互間の溝10aの幅に対応し
ており、一方の端に位置するものから他方の端に位置す
るものへと順次外径が大きくなっていて、最大外径のフ
ィン加工ディスの20の隣にスペーサ24を介して凹凸
加工ディスク21が取り付けられている。
【0013】凹凸加工ディスク21は、図7で示すよう
に同じ厚みの二枚のディスク21a,21bを重ね合わ
せたもので、各ディスク21a,21bには、それぞれ
フィン10へ谷部11と山部12を交互に形成するため
の多数の凸部21c,21dがそれぞれ形成されてお
り、各凸部21cと各凸部21dは、それぞれ回転軸心
に対して谷部11の傾斜角度θ1,θ2に相当する角度
だけ傾斜(ねじれ)している。図示の形態では、凹凸加
工ディスク21の凸部21c,21dの頂部が形成する
円は、最大外径のフィン加工ディスク20の外径よりや
や小さくしてあるが、両者は同じ大きさに形成すること
もできる。
【0014】図6のように、素管1aの管軸に対して軸
22を僅かな角度(5〜30度)傾斜させた状態で、フ
ィン加工具2を素管1aのプラグ挿入位置の外周面に押
し付け、これを矢印イの方向へ回転させる。これによ
り、素管1aはその逆方向へ回転しながら矢印ロの方向
へ移動し、この過程で素管1aの外周面にフィン10が
螺旋状に形成され、その直後において、各フィン10へ
その長さ方向に沿って谷部11と山部12が順次形成さ
れ、第1実施形態の伝熱管1が製造される。この形態に
おいては、素管1aが一回転する毎に互いに平行な2条
ずつのフィン10が形成される。
【0015】第1実施形態の伝熱管1によれば、例えば
吸収式冷凍機の蒸発器に組み込まれて使用される際、隣
り合うフィン10には、それらの長さ方向に沿って管軸
に対するねじれ角θ1,θ2が逆になった谷部11が所
定のピッチで形成されているので、散布される冷媒は、
フィン10相互の間の溝10a及び10bに沿って管の
周方向に流れるとき、管の側面で谷部11が下り傾斜す
る部分で溝10bから隣の溝10aに移動することによ
って管の長さ方向(管軸方向)へ移動する。この冷媒の
移動に伴って、伝熱管の側面において隣り合うフィン1
0相互の谷部11が合流状に下り傾斜する溝1aの部分
では液膜が厚くなるが、隣り合うフィン10相互の谷部
11が分流状に傾斜する溝1bの部分では液膜が薄くな
り、この液膜が薄くなった溝部分の伝熱性能が高まるた
め、伝熱管全体としての伝熱性能がより向上する。ま
た、谷部11が管軸方向へ不連続なジグザグ状になるの
で液の乱流が促進され、この点からも伝熱性能が向上す
る。
【0016】各フィン10の谷部11の深さ(山部12
の頂部から谷部11の底面まで)は、フィン10の高さ
を限度として0.2mm以上であるのが好ましい。谷部
11の深さが0.2mm未満では前述の効果が発揮され
ないか、又はその効果が不十分である。また、各フィン
10の谷部11のピッチ(谷部11の中央から隣の谷部
11の中央までの間隔)は、0.4〜1.4mmである
のが好ましい。谷部11のピッチが0.4mm以下では
谷部11の加工が困難であり、当該ピッチが1.4mm
を超えると前述の効果が発揮されないか、又はその効果
が不十分である。
【0017】第2実施形態 図3は本発明による第2実施形態の伝熱管の部分拡大展
開図である。この実施形態では、隣り合う二条のフィン
10の各谷部11は、管軸に対してθ1のねじれ角で傾
斜しており、前記二条のフィン10と隣り合う一条のフ
ィン10の各谷部11は、管軸に対してθ2のねじれ角
で逆方向に傾斜している。隣り合うフィン10相互の間
には、両側の谷部11が合流状になる溝10a,両側の
谷部11が分流状になる溝10b、又は、一方の側の谷
部11が流入状で他方の側の谷部11が流出状になる溝
11cが形成され。この実施形態の伝熱管1も、これを
例えば吸収式冷凍機の蒸発器に組み込んで使用する際、
伝熱管1の側面において隣り合うフィン10相互の谷部
11が合流状に下り傾斜する溝10aの部分では液膜が
厚くなるが、隣り合うフィン10相互の谷部11が分流
状に傾斜する溝1bの部分では液膜が薄くなるほか、そ
の中間の溝10cの部分では液膜が中程度になり、前記
の液膜が薄くなった溝10bの部分の伝熱性能が高まる
ため、伝熱管全体としての伝熱性能が向上する。同一方
向へ傾斜する谷部11を有する二条のフィン10,10
の部分では、他の部分よりも液の管軸方向への移動が促
進される。また、谷部11が管軸方向へ不連続かつ不規
則なジグザグ状になるので液の乱流が促進され、この点
からも伝熱性能が向上する。 この実施形態の伝熱管の
他の構成や作用,効果は、第1実施形態の伝熱管とほぼ
同様なので、それらの説明は省略する。
【0018】第2実施形態の伝熱管1を製造するには、
図7の凹凸加工ディスク21に代えて図8のような凹凸
加工ディスク21を使用する。図8の凹凸加工ディスク
21は、隣り合う二条のフィン10へθ1のねじれ角を
有する谷部11を所定のピッチで形成するための凸部2
1cを、外周部に多数形成した二枚のディスク21a,
21aと、その隣のフィン10へθ2のねじれ角を有す
る谷部11を所定のピッチで形成するための凸部21d
を、外周部に多数形成した一枚のディスク21bを重ね
合わせたものである。この実施形態の伝熱管1は、素管
1aが一回転する毎にその外周に三条のフィン10が螺
旋状に連続して形成される。
【0019】第3実施形態 図4は本発明による第3実施形態の伝熱管の部分拡大展
開図である。この実施形態では、隣り合う三条のフィン
10の各谷部11は、管軸に対してθ1のねじれ角で傾
斜しており、次の三条のフィン10の各谷部11は、管
軸に対してθ2のねじれ角で逆方向に傾斜している。こ
の実施形態の伝熱管1も、これを例えば吸収式冷凍機の
蒸発器に組み込んで使用する際、伝熱管1の側面におい
て隣り合うフィン10相互の谷部11が合流状に下り傾
斜する溝10aの部分では液膜が厚くなるが、隣り合う
フィン10相互の谷部11が分流状に傾斜する溝10b
の部分では液膜が薄くなるほか、他の溝10cの部分で
は液膜が中程度になり、前記液膜が薄くなった溝10b
の部分の伝熱性能が高まるため、伝熱管全体としての伝
熱性能が向上する。この実施形態の伝熱管1は、同じ方
向へ傾斜した谷部11を有するフィン10が三条ずつ交
互に形成されているので、液の管軸方向への移動は第1
実施形態の伝熱管よりも促進される。また、谷部11が
管軸方向へ不連続で大きくかつ不規則なジグザグ状にな
るので液の乱流が促進され、この点からも伝熱性能が向
上する。 この実施形態の伝熱管の他の構成や作用,効
果は、第1実施形態の伝熱管とほぼ同様なので、それら
の説明は省略する。
【0020】第3実施形態の伝熱管1を製造するには、
図7の凹凸加工ディスク21に代えて、図7のディスク
21a三枚とディスク21b三枚とを重ねた凹凸加工デ
ィスクを使用する。この実施形態の伝熱管1は、素管が
一回転する毎にその外周に六条のフィン10が螺旋状に
連続して形成される。
【0021】第4実施形態 図5は本発明による第4実施形態の伝熱管の部分拡大展
開図である。この実施形態では、一条のフィン10の各
谷部11は管軸に対してθ2(又はθ1)のねじれ角で
傾斜しており、その隣の一条のフィン10の各谷部11
は管軸方向に沿っている。各フィン10相互の間には溝
10dが形成されている。この実施形態の伝熱管1は、
液が溝10dを管の周方向に沿って流れるとき、各フィ
ン10の下り傾斜している谷部11の部分で隣の溝10
dに移動するので、液の管軸方向への移動が促進され
る。液がこのように管軸方向へ移動する際、下り傾斜し
た谷部11部分では液の流れが速くなり、管軸方向に沿
う谷部11の部分では液の移動が遅くなる結果、下り傾
斜した谷部11の部分での液膜が薄くなるので、この液
膜が薄くなった部分での伝熱性能が高まり、伝熱管全体
としての伝熱性能が向上する。下り傾斜した谷部11の
部分で液の乱流が促進されるので、乱流効果も向上す
る。この実施形態の伝熱管の他の構成は、第1実施形態
の伝熱管と同様であるのでその説明は省略する。
【0022】第4実施形態の伝熱管1を製造するには、
図7の凹凸加工ディスク21に代えて図9のような凹凸
加工ディスク21を使用する。図9の凹凸加工ディスク
21は、隣り合う二条のフィン10へθ2(又はθ1)
のねじれ角を有する谷部11を所定のピッチで形成する
ための凸部21d(又は凸部21c)を、外周部に多数
形成した一枚のディスク21b(又は21a)と、その
隣のフィン10へ管軸に沿う谷部11を所定のピッチで
形成するための凸部21fを、外周部に多数形成した一
枚のディスク21eを重ね合わせたものである。この実
施形態の伝熱管1は、素管1aが一回転する毎にその外
周に二条のフィン10が螺旋状に連続して形成される。
【0023】その他の実施形態 第2実施形態では、管軸に対して同一方向に傾斜した谷
部11を所定のピッチで形成した隣り合うフィン10に
おいて、各フィン10の谷部11のねじれ角θ1はそれ
ぞれ異なっていても実施することができる。第3実施形
態の伝熱管においても、同一方向に傾斜した谷部11を
有する三条の各フィン10の谷部11のリート角θ1相
互及びθ2相互が、それぞれ異なっていても実施するこ
とができる。同一方向に傾斜した谷部11を有するフィ
ン10を何条形成するかは、適宜選択される。
【0024】実施例 素管に外径15.88mm,肉厚1.00mmのリン脱
酸銅管を用い、フィン高さ0.5mm,フィンピッチ
(隣り合うフィン10の頂部相互の間隔)0.64m
m,フィンの管軸に対するねじれ角θが85度であっ
て、表1で示すように、フィンに形成する谷部の深さ、
谷部のピッチ(隣り合う谷部の中央相互の間隔)、谷部
の管軸に対するねじれ角θ1(右ねじ),θ2(左ね
じ、又はθ2=0度)、及び、右ねじ傾斜の谷部を有す
るフィンと左ねじ傾斜の谷部を有するフィンの繰返し条
数等を、それぞれ異にした実施例1〜17の伝熱管サン
プルを試作した。
【0025】比較例 素管の材質,外径,肉厚、及びフィン高さ,フィンピッ
チが実施例と同じであって、図10のような基本的構成
を有し、表1で示すように、フィンに形成する谷部の深
さ、谷部のピッチ(隣り合う谷部の中央相互の間隔)、
フィンの管軸に対するねじれ角θ、及び谷部の管軸に対
するねじれ角θ1が、実施例1〜11の伝熱管サンプル
とそれぞれ対応している比較例1〜11の伝熱管サンプ
ルを試作した。また、実施例17の伝熱管サンプルと
は、左ねじ傾斜の谷部のねじれ角度θ2が60度を超え
ている(75度)点で異なる比較例17の伝熱管サンプ
ルを試作したほか、実施例14の伝熱管ダンプルとは、
右ねじ傾斜の谷部のねじれ各θ1が15度未満である点
で(10度)異なる比較例14の伝熱管サンプルを試作
した。なお、すべての伝熱管サンプルの外径や肉厚(溝
10aの底部肉厚)は同じになるように製造した。
【0026】図11で示すような実験装置を用い、各伝
熱管サンプルについて(蒸発)伝熱性能試験を実施し
た。図11において、5は蒸発器であり、その内部には
有効長さ500mmのサンプル伝熱管50を一列五段に
なるように水平に配管し、上下方向に隣接するサンプル
伝熱管50相互を全体が蛇行状を呈するように連通し
た。6は吸収器であり、同様な有効長さの伝熱管60を
一列五段になるように水平に配管し、上下方向に隣接す
る伝熱管60相互を全体が蛇行状を呈するように連通し
た。伝熱管50,60に水を通す一方、蒸発器5のサン
プル伝熱管50には散布パイプ51により冷媒(純水)
を散布し、吸収器6の伝熱管60には散布パイプ61に
より吸収液(臭化リチュウム水溶液)を散布した。蒸発
器5では、サンプル伝熱管50へ散布される冷媒が蒸発
し、その潜熱で内部を流れる水が冷却される。蒸発器5
内で発生した冷媒蒸気を、吸収器6の伝熱管60に散布
される吸収液に吸収させ、冷媒蒸気を吸収して希釈され
た吸収液は希釈溶液槽7に溜め、その希釈吸収液を濃溶
液槽8へ供給して濃度調整するとともに、当該濃溶液槽
8で加熱沸騰させて温度調整を行った。濃度調整後の吸
収液をポンプ80により吸収液の散布パイプ61へ戻す
ように構成した。
【0027】 実験条件 冷媒:水・・・・・入口温度:15±1℃ 冷媒流量:1.0リットル/m・min 冷媒散布装置・・・孔径:1.5mm、孔間隔:12.5mm 蒸発器冷水・・・・入口温度:28±0.3℃ 流速:2.0m/sec 蒸発器内圧力・・・12±0.5mmHg 伝熱管配列・・・・長さ500mmの伝熱管を上下方向へ一列・五段配列
【0028】各伝熱管サンプル伝熱性能試験は、それら
をそれぞれ蒸発器5に組込んで管外熱伝達率を測定し、
比較例1の伝熱管サンプルの管外熱伝達率を基準(10
0)とし、冷媒流量:1.0リットル/m・minのと
きの伝熱性能比率で比較し、その結果を表1に示した。
表1では、実施例1〜11の伝熱管サンプルと比較例1
〜11の伝熱管サンプルとがそれぞれ対応し、実施例1
7の伝熱管サンプルと比較例17の伝熱管サンプルとが
対応しており、対応するもの相互は上下に並べて記載さ
れている。
【0029】
【表1】
【0030】表1で示されているように、各実施例の伝
熱管は、それらに対応する比較例の伝熱管と比べ、伝熱
性能が向上している。表1の結果により、フィン10に
形成される谷部11の管軸に対する一方向のねじれ角θ
1は、15〜60の範囲内にあることが必要である(比
較例14の伝熱管と比較例17の伝熱管参照)。フィン
10の高さが0.5mmである場合、谷部11の深さは
フィン高さを限度として0.2mm以下であることが好
ましく(比較例5,実施例5の伝熱管参照)、その最適
値は0.3mm以上である。また、フィン10の谷部1
1のピッチは1.4mm以下であるのが好ましい(実施
例11の伝熱管参照)。前記伝熱性能試験結果は、蒸発
器のみについてのものであるが、吸収器,再生器及び凝
縮器についても同様な効果を奏する。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明に係る伝熱管によれば、
各フィン10にはその長さ方向に沿って谷部11と山部
12とが交互に形成され、一部のフィン10の谷部11
は管軸に対して一方向へねじれ角θ1=15〜60度の
範囲で傾斜し、他の一部のフィン10の谷部11は管軸
に対して他方向へねじれ角θ2=−60度までの範囲で
傾斜し、又は管軸に沿っていることにより、管の外周を
流下する液がフィンの谷部11の部分を通じて管の長さ
方向へ移動するとき、他の部分よりも液膜の薄い部分が
生じ、この液膜が薄くなった溝部分の伝熱性能が高まる
ため、伝熱管全体としての伝熱性能がより向上する。ま
た、前述の構成により液の乱流が促進されるので、この
点からも伝熱性能が向上する。
【0032】請求項2の発明に係る伝熱管は、フィン1
0の谷部11の深さが、当該フィン10の高さを限度と
して0.2mm以上であるので、前述の効果がよりよく
発揮される。
【0033】請求項3の発明に係る伝熱管は、フィン1
0の谷部11のピッチが0.4〜1.4mmであるの
で、前述の効果がさらによく発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の伝熱管の部分正面
図である。
【図2】図1の伝熱管の表面の部分拡大展開図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態の伝熱管の部分拡大
展開図である。
【図4】本発明に係る第3実施形態の伝熱管の部分拡大
展開図である。
【図5】本発明に係る第4実施形態の伝熱管の部分拡大
展開図である。
【図6】第1実施形態の伝熱管の製造方法を説明するた
めの部分断面図である。
【図7】図6で示されている加工装置における凹凸加工
具の部分拡大正面図である。
【図8】第2実施形態の伝熱管を加工する装置における
凹凸加工具の部分拡大正面図である。
【図9】第4実施形態の伝熱管を加工する装置における
凹凸加工具の部分拡大正面図である。
【図10】 従来の伝熱管の部分拡大展開図である。
【図11】本発明の実施例で使用した実験装置の概略図
である。
【符号の説明】
θ,θ1,θ2 ねじれ角 1 伝熱管 1a 素管 10,30 フィン 10a,10b,10c,10d 溝 11,31 谷部 12,32 山部 2 フィン加工具 20 フィン加工ディスク 21 凹凸加工ディスク 21a,21b,21e ディスク 21c,21d,21f 凸部 22 軸 23 スペーサディスク 24 スペーサ 49 押潰し用のディス 5 蒸発器 50 サンプル伝熱管 6 吸収器 60 伝熱管 51,61 散布パイプ 7 希釈溶液槽 8 濃溶液槽 80 ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面には管軸に対するねじれ角θが大
    きい複数条のフィン10が所定のピッチで螺旋状に形成
    され、 前記各フィン10にはその長さ方向に沿って谷部11と
    山部12とが交互に形成され、 一部のフィン10の谷部11は管軸に対して一方向へね
    じれ角θ1=15〜60度の範囲で傾斜し、 他の一部のフィン10の谷部11は管軸に対して他方向
    へねじれ各θ2=−60度までの範囲で傾斜し、又は管
    軸に沿っていることを特徴とする、伝熱管。
  2. 【請求項2】 フィン10の谷部11の深さが、当該フ
    ィン10の高さを限度として0.2mm以上であること
    を特徴とする、請求項1に記載の伝熱管。
  3. 【請求項3】 フィン10の谷部11のピッチが0.4
    〜1.4mmであることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載の伝熱管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012083006A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Furukawa Electric Co Ltd:The 伝熱管及びその製造方法並びにその製造装置
CN103471441A (zh) * 2013-09-22 2013-12-25 江苏萃隆精密铜管股份有限公司 降膜蒸发器用的热交换管
CN104048544A (zh) * 2014-06-25 2014-09-17 上海理工大学 扭齿纵向翅片管

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