JP2000336079A - トリアジン系化合物高融点型結晶の製造方法 - Google Patents

トリアジン系化合物高融点型結晶の製造方法

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JP2000336079A
JP2000336079A JP11147714A JP14771499A JP2000336079A JP 2000336079 A JP2000336079 A JP 2000336079A JP 11147714 A JP11147714 A JP 11147714A JP 14771499 A JP14771499 A JP 14771499A JP 2000336079 A JP2000336079 A JP 2000336079A
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dimethylphenoxy
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Takahisa Muramoto
隆久 村本
Hidehiro Matsunami
秀博 松浪
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学合成で得られる(RS)−N−〔2−
(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕
−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,
5−トリアジン−2,4−シアミンの結晶の全量を、効
率よく高融点型結晶として得る方法および該高融点型結
晶を提供する。 【解決手段】化学合成で得られる(RS)−N−〔2−
(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕
−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,
5−トリアジン−2,4−シアミンの結晶に、その難溶
解性溶媒と可溶性溶媒との混合溶媒に加え、30℃以上
かつその低融点型結晶の融点未満の温度で熱処理するこ
とにより高融点型の結晶を製造する方法、およびこの方
法で得られる該高融点型結晶。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除草剤の有効成分
として有用性の高いトリアジン系化合物の高融点型結晶
の製造方法およびその方法で得られた該高融点型結晶に
関する。さらに詳しくは、(RS)−N−〔2−(3,
5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−
(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジアミンの高融点型結晶の製造方法
およびその方法で得られた該高融点型結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ある種のトリアジン系化合物は、
除草剤の有効成分としてよく知られている。例えば、2
−メチルチオ−4,6−ビス(アルキルアミノ)−s−
トリアジンは、広範な種類の雑草に対して強力な殺草力
を有することが知られている。しかしながら、この化合
物は、土壌や温度条件によって、その効果が大きく左右
される。具体的には、温暖な地域では通常の施用量でも
栽培作物に薬害が発生することがあり、また、寒冷地に
おいては通常の施用量では、その効果が充分に発現しな
いという問題がある。
【0003】このような問題を解決するため、特開昭6
3−264465号公報において、様々な土壌や温度条
件下でも、同等の除草効果を発揮し、水稲をはじめとす
る種々の栽培作物に対する薬害がなく、広範な雑草に対
して優れた除草効果を発現する特定な化学構造を有する
トリアジン系化合物を提案している。ところで、ここで
提案されているトリアジン系化合物は、上記のとおりの
優れた性能を有するのであるが、これらの中でも、とく
に性能の優れた化合物である(RS)−N−〔2−
(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕
−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,
5−トリアジン−2,4−ジアミンは、化学合成により
得られたものは、その結晶形がα型で相対的に融点の低
いものと、結晶形がβ型で相対的に融点の高いものが混
在している。これら結晶のうち、α型の低融点型結晶
は、その保管にために放置しておくと塊状化し易い性質
を有している。このような塊状化は、α型の低融点型結
晶単独ではもちろん、α型の低融点型結晶とβ型の高融
点型結晶との混合物においても見られる。そして、この
ように塊状化した除草剤の有効成分は、除草剤用担体上
に均一に担持しがたいという問題がある。一方、β型の
高融点型結晶は安定性に優れ、長期間放置しても塊状化
することはない。
【0004】したがって、化学合成されたこのトリアジ
ン化合物の結晶の全量を、効率よくβ型の高融点型結晶
として得る方法の開発が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学合成さ
れた除草剤の有効成分の(RS)−N−〔2−(3,5
−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−
(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジアミンの低融点型結晶または該化
合物の低融点型結晶と高融点型結晶との混合物の全量
を、効率よくβ型の高融点型結晶として得ることを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、(RS)−N−
〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエ
チル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの低融点型
結晶、あるいは該低融点型結晶と高融点型結晶との混合
物に、その難溶解性溶媒と可溶性溶媒との混合溶媒を添
加し、30℃以上かつ該低融点型結晶の融点未満の温度
領域において熱処理することにより、効率よく該トリア
ジン化合物の高融点型結晶に変換し得ることを見出し、
これら知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、下記のとおり
である。 〔1〕(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノ
キシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1
−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジアミンの低融点型結晶または該低融点型結晶と高融点
型結晶との混合物に、その難溶解性溶媒と可溶性溶媒と
の混合溶媒を添加し、30℃以上かつ該低融点型結晶の
融点未満の温度領域において熱処理することを特徴とす
る(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−
メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
アミンの高融点型結晶の製造方法。 〔2〕(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノ
キシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1
−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジアミンの低融点型結晶または該低融点型結晶と高融点
型結晶との混合物に、その難溶解性溶媒と可溶性溶媒と
の混合溶媒を添加し、30℃以上かつ該混合溶媒の沸点
未満の温度領域において熱処理することを特徴とする
(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチ
ルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミ
ンの高融点型結晶の製造方法。 〔3〕難溶解性溶媒が、水である前記〔1〕または
〔2〕に記載の(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチ
ルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フル
オロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジアミンの高融点型結晶の製造方法。 〔4〕可溶性溶媒が、アルコール系溶媒、ケトン系溶
媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、環状エーテル系溶媒お
よびアセトニトリルの群から選ばれる1種または2種以
上の溶媒である前記〔1〕または〔2〕に記載の(R
S)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1
−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエ
チル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの
高融点型結晶の製造方法。 〔5〕混合溶媒が、難溶解性溶媒20〜99容量%と可
溶性溶媒1〜80容量%との混合物である、前記〔1〕
または〔2〕に記載の(RS)−N−〔2−(3,5−
ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1
−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリア
ジン−2,4−ジアミンの高融点型結晶の製造方法。 〔6〕原料の(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチル
フェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオ
ロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジアミン結晶1重量部に対し、混合溶媒0.0
1〜10重量部を添加する前記〔1〕または〔2〕に記
載の(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−
メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
アミンの高融点型結晶の製造方法。 〔7〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法によ
り製造された(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチル
フェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオ
ロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジアミンの高融点型結晶。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法における(RS)−
N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチ
ルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)
−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンは、下記
の化学構造を有している。
【0009】
【化1】
【0010】そして、この化合物を合成する場合には、
例えば、2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メ
チルエチルアミンの塩酸塩に、ジシアンジアミドを反応
させて、1−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−
1−メチルエチル〕ピグアニドの塩酸塩とする。つい
で、得られた1−〔2−(3,5−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチル〕ピグアニドの塩酸塩に、2−
フルオロイソ酪酸メチルナトリウムメトキサイドを反応
させることにより製造される。
【0011】このようにして得られる(RS)−N−
〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエ
チル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの結晶は、
α型の低融点型結晶あるいはα型の低融点型結晶とβ型
の高融点型結晶との混合物として得られる。ところで、
前述したとおり、このように化学合成して得られた該ト
リアジン系化合物のα型の低融点型結晶や、α型の低融
点型結晶とβ型の高融点型結晶との混合物は、これを保
管や移送する間に塊状化して、除草剤用担体への均一な
担持が困難になることがある。
【0012】そこで、本発明においては、化学合成によ
り得られた上記トリアジン系化合物のα型の低融点型結
晶単独、あるいはこのα型の低融点型結晶とβ型の高融
点型結晶との混合物に、難溶解性溶媒と可溶性溶媒との
混合溶媒を添加し、30℃以上かつ該トリアジン系化合
物の低融点型結晶の融点、すなわち107℃未満の温度
領域において熱処理することにより、これら原料結晶の
全量を安定性の高いβ型の高融点型結晶に変換させるの
である。
【0013】また、上記トリアジン系化合物のα型の低
融点型結晶単独、あるいはこのα型の低融点型結晶とβ
型の高融点型結晶との混合物に、難溶解性溶媒と可溶性
溶媒との混合溶媒を添加し、30℃以上でかつ該混合溶
媒の沸点未満の温度領域において熱処理することによ
り、これら原料結晶の全量を安定性の高いβ型の高融点
型結晶に変換させてもよい。
【0014】ここで、本発明において用いる難溶解性溶
媒とは、上記トリアジン系化合物の溶解度が約7g/リ
ットル未満、ことに0.8g/リットル未満であるもの
を指す。この難溶解性溶媒としては、例えば水や、n−
ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−ノナン、n−デカンなどの炭素数5〜13の脂
肪族炭化水素類が挙げられる。これらの中でも、水が最
も適している。
【0015】また、可溶性溶媒とは、上記トリアジン系
化合物の溶解度が約7g/リットル以上、ことに約50
g/リットル以上であるものを指す。そして、この可溶
性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール
などのアルコール系溶媒や、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン系溶媒、クロロホルム、ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフランなど
の環状エーテル類およびアセトニトリルの群から選ばれ
る1種または2種以上の溶媒が好適なものとして挙げら
れる。
【0016】そして、上記トリアジン系化合物に加える
混合溶媒は、これらの混合比率が、難溶解性溶媒20〜
99容量%と可溶性溶媒1〜80容量%としてある混合
溶媒を用いるのがよい。この混合溶媒として、難溶解性
溶媒が20容量%未満であると、該トリアジン系化合物
が溶解したままで結晶として析出しないことがあり、ま
た、難溶解性溶媒が99容量%を超えるものでは、該ト
リアジン系化合物の溶解量が少なく効率が低下するから
である。
【0017】さらに、上記トリアジン系化合物に加える
混合溶媒の添加量については、該トリアジン系化合物1
重量部につき、この混合溶媒を0.01〜10重量部の
範囲内とするのがよい。この混合溶媒の添加量が0.0
1重量部未満であると、該トリアジン系化合物の溶解量
が少なくて効率が低下し、また、この添加量が10重量
部を超えると、該トリアジン系化合物が溶解したままで
結晶として析出しないことがあるからである。
【0018】つぎに、この混合溶媒の添加した後の熱処
理については、その処理温度を30℃以上でかつ上記ト
リアジン系化合物の低融点型結晶の融点未満の温度、好
ましくは60℃以上でかつ上記トリアジン系化合物の低
融点型結晶の融点未満の温度とする。ここでの熱処理温
度の上限については、上記トリアジン系化合物の低融点
型結晶の融点未満であって、さらに使用する混合溶媒の
沸点未満の温度とするのがより好ましい。また、この熱
処理時間については、処理温度に依存するが、少なくと
もα型の低融点型結晶が消失し、原料結晶の全てがβ型
の高融点型結晶に変換するまで行うのがよい。
【0019】ここでの熱処理の方式としては、上記トリ
アジン系化合物に対して大量の混合溶媒を加えて、懸濁
状態において熱処理をする方法を採用してもよい。この
場合には、温度調節が容易であるが、熱処理後の混合溶
媒の分離除去や乾燥などの操作を必要とする。また、上
記トリアジン系化合物に対して少量の混合溶媒を加え
て、気固加熱や固体加熱による方法を採用してもよい。
【0020】このようにして得られる本発明の(RS)
−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メ
チルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエチ
ル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンのβ
型の高融点型結晶は、その融点が117〜127℃であ
り、また結晶サイズが30〜70μmである。そして、
この高融点型結晶は、安定性に優れており、長時間の保
存期間を経過した後においても、塊状化することはな
い。したがって、このものは、除草剤用の固体担体に均
一に担持することができる。またこの高融点型結晶を用
いて除草剤の製剤化をする際の他の成分と均質に混合す
ることができる。
【0021】ここで用いる除草剤用の固体担体として
は、例えば、ケイソウ土や消石灰などの酸化物、リン灰
石などのリン酸塩、セッコウなどの硫酸塩、タルク、パ
イロフェライト、クレー、カオリン、ベントナイト、酸
性白土、ホワイトカーボン、石英粉末、ケイ石粉などの
鉱物質の微粉などが好適なものとして挙げられる。そし
て、上記のβ型の高融点型結晶を該固体担体に担持して
粒剤を製造する場合には、通常、このβ型の高融点型結
晶を0.1〜15重量%、固体担体を80〜97.9重
量%、さらに界面活性剤を2〜5重量%の割合で配合し
た組成物を製造し、これを粒状に成形したものが好まし
い。ここで用いる界面活性剤としては、アルキルベンゼ
ンスルホネートやアルキルスルホネート、ラウリン酸ア
ミドスルホネートなどのアニオン型、ポリオキシエチレ
ンオクチルエーテル、ポリエチレングリコールラウレー
ト、ソルビタンアルキルエステルなどのノニオン型、ジ
メチルラウリルベンジルアンモニウムクロライド、ラウ
リルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イドなどのカチオン型またはアミノ酸やベタインなどの
両性イオン型の界面活性剤のいずれも使用することがで
きる。
【0022】このようにして上記トリアジン系化合物を
単独で除草剤の有効成分として使用してもよいし、ま
た、必要に応じて、他の除草活性を有する化合物を含有
させて使用することもできる。上記トリアジン系化合物
と併用するのに適した他の除草活性を有する化合物とし
ては、例えばフェノキシ系、ジフェニルエーテル系、ト
リアジン系、尿素系、カーバメイト系、チオカーバメイ
ト系、酸アニリド系、ピラゾール系、リン酸系、スルホ
ニルウレア系、ニトリル系、ジニトロアニリン系、イミ
ダゾリノン系、オキサジアゾン系などの除草活性化合物
が挙げられる。これらトリアジン系化合物と他の除草活
性化合物の配合割合には、特に制約はなく、任意の配合
割合で併用することができる。
【0023】さらに、この除草剤には、必要に応じて、
殺虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤、肥料などを含有させ
ることもできる。つぎに、上記で得られる除草剤を耕作
地に施用するに際しては、雑草の発芽前または発芽後
に、雑草またはその生育地に施用する。この場合の施用
手段としては、栽培植物の種類や使用環境によって異な
るが、たとえば噴霧、散布などの一般的な方法を採用す
ることができる。また、この除草剤の施用量について
は、有効成分である上記トリアジン系化合物を、耕作地
10アール当たり、0.1〜1000g、好ましくは1
〜100gとすればよい。
【0024】そして、前記栽培植物としては、たとえば
イネ、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、エンバク、ソ
ルガムなどの作物のほか、果樹、果菜類や根菜類、葉菜
類などの野菜、芝生などが挙げられる。このトリアジン
系化合物を有効成分とする除草剤により防除の対象とす
る雑草としては、水田雑草(Paddy weeds)
のヘラオモダカ(Alismacanaliculat
um)、オモダカ(Sagittaria trifo
lia)、ウリカワ(Sagittaria pygm
aea)などのオモダカ科(Alismatacea
e)雑草、タマガヤツリ(Cyperus diffo
rmis)、ミズカヤツリ(Cyperus sero
tinus)、ホタルイ(Scirpus diffo
rmis)、クログワイ(Eleocharis ku
roguwai)などのカヤツリグサ科(Cypera
ceae)雑草、アゼナ(Lindernia pyx
idaria)などのゴマノハグサ科(Scrothu
lariaceae)雑草、コナギ(Monochor
iavaginalis)などのミズアオイ科(Pon
tenderiaceae)雑草、ヒルムシロ(Pot
amogeton distinctus)などのミソ
ハギ科(Potamogetonaceae)雑草、キ
カシグサ(Rotala indica)等のミソハギ
科(Lythraceae)雑草、タイヌビエ(Ech
inochloa crug−galli)などのイネ
科(Gramineae)雑草などがある。
【0025】また、畑雑草としては、イヌホウズキ(S
olanum nigrum)、チョウセンアサガオ
(Datura stramonium)などのナス科
(Solanaceae)雑草、イチビ(Abutil
on theophrasti)、アメリカキンゴジカ
(sida spinosa)などのアオイ科(Mal
vaceae)雑草、マルバアサガオ(Ipomoea
purpurea)などのヒルガオ科(Convol
vulaceae)雑草、イヌビユ(Amaranth
us lividus)などのヒユ科(Amarant
haceae)雑草、オナモミ(Xanthium s
trumarium)、ブタクサ(Ambrosia
artemisifolia)、ハキダメギク(Gal
insoga ciliata)、セイヨウトゲアザミ
(Cirsium arvense)、ノボロギク(S
enecio Vulgaris)、ヒメジヨン(Er
igeron annus)などのキク科(Compo
sitae)雑草、イヌガラシ(Rorippa in
dica)、ノハラガラシ(Sinapis arve
nsis)、ナズナ(Capsella bursa−
pastoris)などのアブラナ科(Brassic
aceae)雑草、イヌタデ(Polygonum b
ulumei)、ソバカズラ(Polygonum c
onvolvulus)などのタデ科(polygon
aceae)雑草、スベリヒユ(Portulaca
oleracea)などのスベリヒユ科(Portul
acaceae)雑草、シロザ(Chenopodiu
m alubum)、コアカザ(Chenopodiu
m ficiolium)、ホウキザ(Kochia
scoparia)などのアカザ科(Chenopod
iaceae)雑草、ハコベ(Stellaria m
edia)等のナデシコ科(Caryophyllac
eae)雑草、オオイヌノフグリ(Veronica
persica)などのゴマノハグサ科(Scroph
ulariaceae)雑草、ツユクサ(Commel
ina communis)などのツユクサ科(Com
melinaceae)雑草、ホトケノザ(Lamiu
m amplexicaule)、ヒメオドニシキソウ
(Euphorbia supina)、オオニシキソ
ウ(Euphorbia maculata)などのト
ウダイグサ科(Euphorbiaceae)雑草、ト
ゲナシヤエムグラ(Galium spurium)、
ヤエムグラ(Galium aparine)、アカネ
(Rubia akane)などのアカネ科(Rubi
aceae)雑草、スミレ(Viola arvens
is)などのスミレ科(Vilaceae)雑草、アメ
リカツノクサネム(Sesbania exaltat
a)、エビスグサ(Cassia obtusifol
ia)などのマメ科(Leguminosae)雑草な
どの広葉雑草(Broad−leaved weed
s)、野性ソルガム(Sorghumbicolo
r)、オオクサキビ(Panicum dichoto
miflorum)、ジョンソングラス(Sorghu
m haepense)、イヌビエ(Echinoch
loa crus−galli)、メヒシバ(Digi
taria adscendes)、カラスムギ(Av
ena fatua)、オヒシバ(Eleusine
indica)、エノコログサ(Setariavir
idis)もしくはスズメノテッポウ(Alopecu
rus aequalis)などのイネ科雑草(Gra
minaceous weeds)、ハマスゲ(Cyp
erus rotundus、Cyperus esc
ulentus)などのカヤツリグサ科雑草(Cype
raceous weeds)などがある。
【0026】
〔実施例1〕
(1)トリアジン系化合物の合成 乾燥したメタノール200ミリリットルに、ナトリウム
9.2g(0.4モル)を徐々に加え、ナトリウムメト
キシドを生成させたところに、2−(3’,5’−ジメ
チルフェノキシ)イソプロピルピグアニドの塩酸塩0.
2モルを加え、室温下、30分間攪拌した。
【0027】ついで、この溶液に、α−フルオロ−α−
メチルプロピオン酸エチル48ミリリットル(0.4モ
ル)を滴下し、室温において、10時間攪拌した。反応
終了後、生成物を水1リットルに注入し、酢酸エチル
0.5リットルで3回抽出した。ついで、抽出液を無水
硫酸ナトリウムにより乾燥し、減圧下に酢酸エチルを留
去した。そして、残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー〔展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=4/1〕
により精製し、さらにヘキサン/エチルエーテルにより
再結晶して、白色の結晶25.3gを得た。
【0028】ここで得られた結晶の元素分析値は、炭素
53.9%(計算値:61.2%)、水素7.3%(計
算値:7.3%)、窒素21.0%(計算値:21.0
%)であり、これら結果から、2−アミノ−4−(α−
フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−(3’,
5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチルアミ
ノ〕−s−トリアジンであることが確認された。また、
ここで得られた結晶の融点は102.4〜104.9℃
であった。さらに、示差走査熱量測定における吸熱ピー
クの面積比から求めたα型の低融点型結晶の含有割合は
99.8重量%であり、β型の高融点型結晶の含有割合
は0.2重量%であると認められた。
【0029】(2)高融点型結晶の製造 内容積2リットルのジャケット付き反応フラスコに、上
記(1)と同様にして得られた2−アミノ−4−(α−
フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−(3’,
5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチルアミ
ノ〕−s−トリアジンのα型の低融点型結晶とβ型の高
融点型結晶の混合物60gと、難溶解性溶媒の水80容
量%と可溶性溶媒のメチルアルコール20容量%との混
合溶媒240gを仕込み、懸濁液を調製した。
【0030】つぎに、反応フラスコのジャケットに温水
を通じ、攪拌下に、40℃に加温して50時間にわたり
熱処理をした。熱処理終了後、得られた液中に懸濁して
いる2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチ
ル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンの一部を
濾取し、乾燥して、示差走査熱量測定をしたところ、そ
の結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確認され
た。
【0031】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成懸濁液を冷却した。ついで、室温に
おいて、生成懸濁液中に懸濁している2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを濾取し、35℃において
乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をし
たところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であるこ
とが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融点
は、121℃であり、またその結晶の平均径は、45μ
mであった。
【0032】〔実施例2〕内容積2リットルのジャケッ
ト付き反応フラスコに、実施例1の(1)と同様にして
得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチル
エチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα
型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物60g
と、難溶解性溶媒の水70容量%と可溶性溶媒のエチル
アルコール30容量%との混合溶媒340gを仕込み、
懸濁液を調製した。
【0033】つぎに、反応フラスコのジャケットに温水
を通じ、攪拌下に、60℃に加温して40時間にわたり
熱処理をした。熱処理終了後、得られた液中に懸濁して
いる2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチ
ル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンの一部を
濾取し、乾燥して、示差走査熱量測定をしたところ、そ
の結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確認され
た。
【0034】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成懸濁液を冷却した。ついで、室温に
おいて、生成懸濁液中に懸濁している2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを濾取し、35℃において
乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をし
たところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であるこ
とが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融点
は、125℃であり、またその結晶の平均径は、35μ
mであった。
【0035】〔実施例3〕内容積2リットルのジャケッ
ト付き反応フラスコに、実施例1の(1)と同様にして
得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチル
エチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα
型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物50g
と、難溶解性溶媒の水60容量%と可溶性溶媒のアセト
ン40容量%との混合溶媒340gを仕込み、懸濁液を
調製した。
【0036】つぎに、反応フラスコのジャケットに温水
を通じ、攪拌下に、45℃に加温して70時間にわたり
熱処理をした。熱処理終了後、得られた液中に懸濁して
いる2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチ
ル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンの一部を
濾取し、乾燥して、示差走査熱量測定をしたところ、そ
の結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確認され
た。
【0037】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成懸濁液を冷却した。ついで、室温に
おいて、生成懸濁液中に懸濁している2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを濾取し、35℃において
乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をし
たところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であるこ
とが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融点
は、127℃であり、またその結晶の平均径は、30μ
mであった。
【0038】〔実施例4〕内容積2リットルのジャケッ
ト付き反応フラスコに、実施例1の(1)と同様にして
得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチル
エチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα
型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物30g
と、難溶解性溶媒の水65容量%と可溶性溶媒のアセト
ニトリル35容量%との混合溶媒170gを仕込み、懸
濁液を調製した。
【0039】つぎに、反応フラスコのジャケットに温水
を通じ、攪拌下に、65℃に加温して65時間にわたり
熱処理をした。熱処理終了後、得られた液中に懸濁して
いる2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチ
ル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンの一部を
濾取し、乾燥して、示差走査熱量測定をしたところ、そ
の結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確認され
た。
【0040】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成懸濁液を冷却した。ついで、室温に
おいて、生成懸濁液中に懸濁している2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを濾取し、30℃において
乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をし
たところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であるこ
とが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融点
は、123℃であり、またその結晶の平均径は、38μ
mであった。
【0041】〔実施例5〕内容積2リットルのジャケッ
ト付き反応フラスコに、実施例1の(1)と同様にして
得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチル
エチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα
型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物60g
と、難溶解性溶媒の水70容量%と可溶性溶媒のテトラ
ヒドロフラン30容量%との混合溶媒140gを仕込
み、懸濁液を調製した。
【0042】つぎに、反応フラスコのジャケットに温水
を通じ、攪拌下に、60℃に加温して60時間にわたり
熱処理をした。熱処理終了後、得られた液中に懸濁して
いる2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチ
ル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンの一部を
濾取し、乾燥して、示差走査熱量測定をしたところ、そ
の結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確認され
た。
【0043】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成懸濁液を冷却した。ついで、室温に
おいて、生成懸濁液中に懸濁している2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを濾取し、30℃において
乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をし
たところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であるこ
とが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融点
は、122℃であり、またその結晶の平均径は、43μ
mであった。
【0044】〔実施例6〕内容積20リットルの2軸U
トラフ型ジャケット付きニーダーに、実施例1の(1)
と同様にして得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ
−α−メチルエチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメ
チルフェノキシ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−ト
リアジンのα型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の
混合物18kgと、難溶解性溶媒の水80容量%と可溶
性溶媒のメチルアルコール20容量%との混合溶媒2k
gを仕込み、混合した。
【0045】つぎに、ニーダーのジャケットに温水を通
じ、混練下に、60℃に加温して80時間にわたり熱処
理をした。熱処理終了後、得られた2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンの一部を抜き出して乾燥
し、示差走査熱量測定をしたところ、その結晶全量がβ
型の高融点型結晶であることが確認された。
【0046】その後、反応フラスコのジャケットより温
水を抜き出し、生成物を冷却した。ついで、室温におい
て、得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メ
チルエチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェ
ノキシ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジン
を、30℃において乾燥した。得られた結晶につき、示
差走査熱量測定をしたところ、その結晶全量がβ型の高
融点型結晶であることが確認された。ここで得られた高
融点型結晶の融点は、126℃であり、またその結晶の
平均径は、33μmであった。
【0047】〔実施例7〕内容積10リットルのジャケ
ット付き攪拌乾燥機に、実施例1の(1)と同様にして
得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチル
エチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα
型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物5kg
と、難溶解性溶媒の水90容量%と可溶性溶媒のメチル
アルコール10容量%との混合溶媒0.5kgを仕込
み、攪拌混合した。
【0048】つぎに、攪拌乾燥機のジャケットに温水を
通じ、攪拌下に、50℃に加温して90時間にわたり熱
処理をした。熱処理終了後、得られた2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを、30℃において乾燥し
た。得られた結晶につき、示差走査熱量測定をしたとこ
ろ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であることが確
認された。ここで得られた高融点型結晶の融点は、11
8℃であり、またその結晶の平均径は、63μmであっ
た。
【0049】〔実施例8〕内容積5リットルのジャケッ
ト付きコニカルドライヤーに、実施例1の(1)と同様
にして得られた2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−
メチルエチル)−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフ
ェノキシ)−1−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジ
ンのα型の低融点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物
1.5kgと、難溶解性溶媒の水80容量%と可溶性溶
媒のアセトン20容量%との混合溶媒0.2kgを仕込
み、混合した。
【0050】つぎに、コニカルドライヤーのジャケット
に温水を通じ、混合しながら、50℃に加温して100
時間にわたり熱処理をした。熱処理終了後、得られた2
−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチル)−
6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−
メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンを、30℃にお
いて乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定
をしたところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶であ
ることが確認された。ここで得られた高融点型結晶の融
点は、125℃であり、またその結晶の平均径は、36
μmであった。
【0051】〔実施例9〕内容積10リットルの円錐型
気流乾燥機に、実施例1の(1)と同様にして得られた
2−アミノ−4−(α−フルオロ−α−メチルエチル)
−6−〔2−(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1
−メチルエチルアミノ〕−s−トリアジンのα型の低融
点型結晶とβ型の高融点型結晶の混合物4.5kgと、
難溶解性溶媒の水70容量%と可溶性溶媒のメチルアル
コール30容量%との混合溶媒0.5kgを仕込み、加
熱用空気を吹き込み、50℃に加温して、50時間熱処
理した。
【0052】熱処理終了後、得られた2−アミノ−4−
(α−フルオロ−α−メチルエチル)−6−〔2−
(3’,5’−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチ
ルアミノ〕−s−トリアジンを取り出し、30℃におい
て乾燥した。得られた結晶につき、示差走査熱量測定を
したところ、その結晶全量がβ型の高融点型結晶である
ことが確認された。
【0053】ここで得られた高融点型結晶の融点は、1
19℃であり、またその結晶の平均径は、65μmであ
った。
【0054】
【発明の効果】本発明の方法によれば、化学合成で得た
(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)
−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチ
ルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミ
ンの結晶の全量を、温和な条件下での処理のみで効率よ
く、安定性に優れ塊状化することのない高融点型結晶と
して得ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (RS)−N−〔2−(3,5−ジメチ
    ルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フル
    オロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
    2,4−ジアミンの低融点型結晶または該低融点型結晶
    と高融点型結晶との混合物に、その難溶解性溶媒と可溶
    性溶媒との混合溶媒を添加し、30℃以上かつ該低融点
    型結晶の融点未満の温度領域において熱処理することを
    特徴とする(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフ
    ェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ
    −1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,
    4−ジアミンの高融点型結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 (RS)−N−〔2−(3,5−ジメチ
    ルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フル
    オロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
    2,4−ジアミンの低融点型結晶または該低融点型結晶
    と高融点型結晶との混合物に、その難溶解性溶媒と可溶
    性溶媒との混合溶媒を添加し、30℃以上かつ該混合溶
    媒の沸点未満の温度領域において熱処理することを特徴
    とする(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノ
    キシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1
    −メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−
    ジアミンの高融点型結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 難溶解性溶媒が水である、請求項1また
    は2に記載の(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチル
    フェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオ
    ロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
    2,4−ジアミンの高融点型結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 可溶性溶媒が、アルコール系溶媒、ケト
    ン系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、環状エーテル系
    溶媒およびアセトニトリルの群から選ばれる1種または
    2種以上の溶媒である、請求項1または2に記載の(R
    S)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1
    −メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1−メチルエ
    チル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの
    高融点型結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 混合溶媒が、難溶解性溶媒20〜99容
    量%と可溶性溶媒1〜80容量%との混合物である、請
    求項1または2に記載の(RS)−N−〔2−(3,5
    −ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−
    (1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−ト
    リアジン−2,4−ジアミンの高融点型結晶の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 原料の(RS)−N−〔2−(3,5−
    ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1
    −フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリア
    ジン−2,4−ジアミン結晶1重量部に対し、混合溶媒
    0.01〜10重量部を添加する、請求項1または2に
    記載の(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチルフェノ
    キシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フルオロ−1
    −メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−
    ジアミンの高融点型結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法に
    より製造された(RS)−N−〔2−(3,5−ジメチ
    ルフェノキシ)−1−メチルエチル〕−6−(1−フル
    オロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−
    2,4−ジアミンの高融点型結晶。
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