JP2000335893A - リーチフォークリフト用の清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーチフォークリフトのリーチレグの下方の
狭い空間にサイドブラシを容易に設置することができる
リーチフォークリフト用の清掃装置を提供すること。 【解決手段】 リーチフォークリフトに配設される清掃
装置１。清掃装置１は，塵埃を回収するダストボックス
と，床面上の塵埃を掃き上げるメインブラシ２と，塵埃
を掃き集めるサイドブラシ３と，メインブラシ２及びサ
イドブラシ３を回転させるモーター４とからなる。サイ
ドブラシ３は，ブラシ部３２とその上端に結合した円盤
部３１とから構成され，リーチレグの底面と床面との間
に配設されている。円盤部３１の周側面３１１には回転
部材５を押し当てて配設してある。モーター４によって
回転部材５を介してサイドブラシ３を回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】本発明は，リーチフォークリフトに装着さ
れ，走行床面の清掃を行なうための清掃装置に関する。

【０００２】

【従来技術】例えば倉庫や工場内においては，リーチフ
ォークリフトが多く使用されている。また，上記リーチ
フォークリフトを利用する倉庫内等においては，一般の
塵埃や，リーチフォークリフトのタイヤの摩耗粉等，種
々の塵埃が発生する。これらの塵埃を除去する清掃作業
を改めて行なうには，作業員の増員，作業時間の増大等
を招き，業務の効率化が妨げられる。更に，上記塵埃
は，発生直後に逐次除去することにより，倉庫や工場内
における製品等への悪影響を防止する必要がある。

【０００３】そこで従来，例えば，特開平９−３０７８
７号公報に開示されるごとく，リーチフォークリフトの
車体の底部に配設される清掃装置が提案されている（図
２参照）。上記従来の清掃装置９は，図８，図９に示す
ごとく，塵埃を回収するダストボックス９１と，該ダス
トボックス９１内に床面上の塵埃を掃き上げるメインブ
ラシ９２と，該メインブラシ９２の清掃領域内へ塵埃を
掃き集めるサイドブラシ９３とを有する。そして，上記
清掃装置９は，上記メインブラシ９２及びサイドブラシ
９３を回転させるためのモーター９４を有する。

【０００４】上記モーター９４とメインブラシ９２とは
ベルト９６１により連結されており，また，メインブラ
シ９２とサイドブラシ９３ともベルト９６２により連結
されている。そして，上記モーター９４を回転し，その
回転駆動力を上記ベルト９６１，９６２によって伝達す
ることにより，上記メインブラシ９２とサイドブラシ９
３を回転させる。これにより，上記サイドブラシ９３が
塵埃を上記メインブラシ９２の清掃領域内に掃き集め，
その塵埃をメインブラシ９２が上記ダストボックス９１
内に掃き上げる。このようにして，倉庫内等の塵埃を回
収除去して清掃する。

【０００５】

【解決しようとする課題】しかしながら，上記従来の清
掃装置９には，以下の問題がある。上記サイドブラシ９
３の上端部には，上記サイドブラシ９３を上記ベルト９
６２を介して回転させるために，上記ベルト９６２を掛
合するためのプーリー部９３２が設けられている。

【０００６】そのため，上記サイドブラシ９３の全高Ｈ
₉が高くなる（図９）。それ故，上記サイドブラシ９３
を上記リーチフォークリフト１０（図２参照）のリーチ
レグ１０２の下方のような狭い空間１０４に設置するこ
とが困難である。また，上記空間１０４に上記サイドブ
ラシ９３を配設することができても，サイドブラシ９３
を上下動させることが困難である。そのため，清掃装置
９を使用しない場合にもサイドブラシ９３が床面と接触
して走行するため，ブラシが激しく消耗するという問題
が生ずる。

【０００７】本発明は，かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので，リーチフォークリフトのリーチレグの下
方の狭い空間にサイドブラシを容易に設置することがで
きるリーチフォークリフト用の清掃装置を提供しようと
するものである。

【０００８】

【課題の解決手段】請求項１に記載の発明は，マストの
左右において前後方向に伸びたリーチレグを有するリー
チフォークリフトに配設され，塵埃を回収するダストボ
ックスと，該ダストボックス内に床面上の塵埃を掃き上
げるメインブラシと，該メインブラシの清掃領域内へ塵
埃を掃き集めるサイドブラシと，上記メインブラシ及び
サイドブラシを回転させるためのモーターとからなる清
掃装置において，上記サイドブラシは，ブラシ部と該ブ
ラシ部の上端に結合した円盤部とから構成されると共
に，上記リーチレグの底面と床面との間に配設され，上
記円盤部の側方には，該円盤部の周側面と当接する回転
部材を押し当てて配設し，上記モーターによって上記回
転部材を回転させることにより，該回転部材に当接して
いる上記円盤部を回転させ，該円盤部の回転に伴って上
記サイドブラシが回転するよう構成してあることを特徴
とするリーチフォークリフト用の清掃装置にある。

【０００９】本発明において最も注目すべきことは，上
記サイドブラシの円盤部の周側面には回転部材が押し当
てられており，上記モーターによって上記回転部材を回
転させることにより，該回転部材に当接している上記円
盤部を回転させ，この回転に伴って上記サイドブラシが
回転するよう構成してあることである。

【００１０】次に，本発明の作用効果につき説明する。
上記サイドブラシの円盤部の周側面には，上記のごと
く，上記モーターの駆動力により回転する回転部材が押
し当てられている。そのため，上記回転部材の回転は，
上記サイドブラシが有する円盤部の周側面に伝達され
る。そして，上記サイドブラシはこの円盤部と共に回転
する。

【００１１】即ち，上記サイドブラシは，その側部から
回転駆動力の伝達を受ける。そのため，上記サイドブラ
シの上部には，例えばベルトを掛合するためのプーリー
部等を設ける必要がない。それ故，上記サイドブラシの
全高（図４のＨ₁参照）を小さくすることができる。そ
のため，上記サイドブラシをリーチフォークリフトのリ
ーチレグの下方の狭い空間に容易に設置することができ
る。

【００１２】以上のごとく，本発明によれば，リーチフ
ォークリフトのリーチレグの下方の狭い空間にサイドブ
ラシを容易に設置することができるリーチフォークリフ
ト用の清掃装置を提供することができる。

【００１３】次に，請求項２に記載の発明のように，上
記サイドブラシは，上記リーチレグと床面との間の空間
内で上下動可能なアームに取付けてあることが好まし
い。これにより，上記アームを上下させて，上記サイド
ブラシを上下させることができる。そのため，例えば上
記清掃装置を使用しない場合には，上記サイドブラシを
床面から離すことができる。これにより，上記サイドブ
ラシの消耗を抑制することができる。また，上記リーチ
フォークリフトの走行効率を上げることができる。

【００１４】次に，請求項３に記載の発明のように，上
記回転部材は，上記モーターに連結したベルトを掛合す
るためのプーリー部と，上記円盤部の周側面に押し当て
るためのローラー部とを有することが好ましい。これに
より，上記回転部材は，上記プーリー部を介して上記モ
ーターの回転駆動力を確実に受けることができると共
に，その回転駆動力を上記ローラー部を介して上記円盤
部に確実に伝達することができる。上記ローラー部に
は，例えばゴムローラー等を用いることができる。

【００１５】次に，請求項４に記載の発明のように，上
記サイドブラシの円盤部と上記回転部材のローラ部と
は，同一水平面領域内にあって，リーチレグに対して上
下動可能なアームに取付けられていることが好ましい。
これにより，上記サイドブラシの全高を小さくすること
ができ（図４のＨ₁参照），リーチレグの底面と床面と
の間の狭い空間内に上記サイドブラシを配設することが
できると共に，モーターの回転駆動力を上記ローラー部
を介して上記円盤部に確実に伝達することができる。

【００１６】また，上記回転部材のローラー部と上記円
盤部との当接面には，互いに噛み合う凹凸形状を設ける
こともできる。これにより，両者の間のスリップを防止
することができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】実施形態例 本発明の実施形態例にかかるリーチフォークリフト用の
清掃装置につき，図１〜図７を用いて説明する。上記清
掃装置１は，図２に示すごとく，マスト１０１の左右に
おいて前後方向に伸びたリーチレグ１０２を車体１０５
の下部に有するリーチフォークリフト１０に配設され
る。

【００１８】そして，上記清掃装置１は，図１，図３，
図４に示すごとく，塵埃を回収するダストボックス１１
と，該ダストボックス１１内に床面７上の塵埃を掃き上
げるメインブラシ２と，該メインブラシ２の清掃領域内
へ塵埃を掃き集めるサイドブラシ３とを有する。また，
上記清掃装置１は，上記メインブラシ２及びサイドブラ
シ３を回転させるためのモーター４を有する。

【００１９】上記サイドブラシ３は，ブラシ部３２と該
ブラシ部３２の上端に結合した円盤部３１とから構成さ
れており，図２，図３に示すごとく，上記リーチレグ１
０２の底面と床面との間に配設されている。上記円盤部
３１の側方には，該円盤部３１の周側面３１１と当接す
る回転部材を押し当てて配設してある。そして，上記サ
イドブラシ３は，上記モーター４によって上記回転部材
５を回転させることにより，該回転部材５に当接してい
る上記円盤部３１の回転に伴って回転するよう構成して
ある。

【００２０】図１，図４に示すごとく，上記回転部材５
と上記モーター４とはベルト６１，６２により連結され
ている。即ち，上記ベルト６１は，上記モーター４のプ
ーリー部４１と中間軸１２の第１プーリー部１２１とに
掛合されおり，上記ベルト６２は，上記中間軸１２の第
２プーリー部１２２と，上記回転部材５のプーリー部５
１とに掛合されている。

【００２１】また，図１，図７に示すごとく，上記サイ
ドブラシ３は，上記リーチレグ１０２に対して上下動可
能なアーム１３に取付けてある。即ち，上記アーム１３
は，固定部１３Ａと可動部１３Ｂ，及びこれらを折り曲
げ可能に連結するヒンジ部１３Ｃとから構成されてい
る。そして，上記固定部１３Ａの後端部１３９をリーチ
フォークリフト１０の車体１０５に固定しており，上記
可動部１３Ｂの先端部１３１に上記サイドブラシ３を回
転可能に取付けている。

【００２２】また，上記ヒンジ部１３Ｃの前後における
上記アーム１３の下面にはスプリング１３２及びストッ
パー１３３が配設されている。これにより，上記清掃装
置１の清掃稼動時に，上記サイドブラシ３が浮き上がら
ないよう下方に付勢すると共に，上記アーム１３が所定
位置よりも下方に折り曲げられない構造となっている。
また，上記可動部１３Ｂの先端部１３１には，ワイヤー
１３４が取付けられており，その他端が上記リーチフォ
ークリフト１０のレバー１０３（図２）に接続されてい
る。これにより，上記レバー１０３を操作して，上記ア
ーム１３を上下させることができる。

【００２３】また，上記固定部１３Ａには，上記中間軸
１２の第２プーリー部１２２と上記回転部材５のプーリ
ー部５１とに掛合されたベルト６２を，その中間部で掛
合する掛合部材１３６が固定してある。該掛合部材１３
６によって，上記ベルト６２の掛合部材１３６からプー
リー部５１までの間を，上記アーム１３の可動部１３Ｂ
に対し略平行となるように保持する。

【００２４】また，上記アーム１３の可動部１３Ｂの先
端部１３１には，上記回転部材５を回転可能に取付ける
ブラケット５３が固定されている。このブラケット５３
により，上記回転部材５のローラー部５２が上記サイド
ブラシ３の円盤部３１と同一水平面領域内に配置される
と共に，周側面３１１に当接し，円盤部３１へ動力伝達
される。なお，上記ローラー部５２は，ゴムローラーで
あることが好ましい。

【００２５】上記清掃装置１の動作につき，図１，図
４，図５を用いて説明する。まず，上記レバー１０３を
操作して，図４に示すごとく，上記メインブラシ２とサ
イドブラシ３とを床面７に接触させる。次いで，上記モ
ーター４を回転駆動させる。これにより，上記ベルト６
１が上記モーター４の回転駆動力を上記中間軸１２に伝
達する。更に，上記ベルト６２が上記中間軸１２の回転
を上記回転部材５に伝達する（図１，図４）。

【００２６】これにより，図５の矢印Ｒ₁に示すごとく
回転する回転部材５は，そのローラー部５２を介して上
記サイドブラシ３の円盤部３１を回転させる（矢印
Ｒ₂）。該円盤部３１の回転Ｒ₂に伴って上記サイドブラ
シ３が回転する（矢印Ｒ₃）。一方，上記中間軸１２の
回転は，上記ベルト６３によって上記メインブラシ２に
も伝達される。このようにして，上記メインブラシ２及
びサイドブラシ３が回転する。

【００２７】次に，本発明の作用効果につき説明する。
上記サイドブラシ３の円盤部３１の周側面３１１には，
上記モーター４の駆動力により回転する回転部材５が押
し当てられている。そして，上記回転部材５を回転させ
ることにより，該回転部材５に当接している上記円盤部
３１を回転させる。この円盤部３１の回転に伴って上記
サイドブラシ３が回転する。

【００２８】即ち，上記サイドブラシ３は，その側部か
ら回転駆動力の伝達を受ける。そのため，上記サイドブ
ラシ３の上部には，ベルト６２を掛合するためのプーリ
ー部を設ける必要がない。それ故，上記サイドブラシ３
の全高Ｈ₁を小さくすることができる（図４）。そのた
め，図２に示すごとく，上記サイドブラシ３をリーチフ
ォークリフト１０のリーチレグ１０２の下方の狭い空間
１０４に容易に設置することができる。

【００２９】また，上記のごとく，上記サイドブラシ３
は，上記リーチレグ１０２に対して上下動可能なアーム
１３に取付けてある（図１，図７）。これにより，上記
アーム１３を上下させて，上記サイドブラシ３を上下さ
せることができる。そのため，例えば上記清掃装置１を
使用しない場合には，上記サイドブラシ３を床面７から
離すことができる。これにより，上記サイドブラシ３の
消耗を抑制することができる。また，上記リーチフォー
クリフト１０の走行効率を上げることができる。

【００３０】

【発明の効果】上述のごとく，本発明によれば，リーチ
フォークリフトのリーチレグの下方の狭い空間にサイド
ブラシを容易に設置することができるリーチフォークリ
フト用の清掃装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態例における，リーチフォークリフトの
清掃装置を表す説明図。

【図２】実施形態例における，リーチフォークリフトの
側面図。

【図３】実施形態例における，リーチフォークリフトの
上面図。

【図４】実施形態例における，清掃装置の側面図。

【図５】実施形態例における，サイドブラシ及び回転部
材の上面図。

【図６】図５のＡ−Ａ線矢視断面図。

【図７】実施形態例における，アームの斜視図。

【図８】従来例における，清掃装置の斜視図。

【図９】従来例における，清掃装置の側面図。

【符号の説明】

１．．．清掃装置， １０．．．リーチフォークリフト， １０２．．．リーチレグ， １１．．．ダストボックス， １２．．．中間軸， １３．．．アーム， ２．．．メインブラシ， ３．．．サイドブラシ， ３１．．．円盤部， ３２．．．ブラシ部， ４．．．モーター， ５．．．回転部材， ５１．．．プーリー部， ５２．．．ローラー部， ６１，６２，６３．．．ベルト，

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マストの左右において前後方向に伸びた
   リーチレグを有するリーチフォークリフトに配設され，
   塵埃を回収するダストボックスと，該ダストボックス内
   に床面上の塵埃を掃き上げるメインブラシと，該メイン
   ブラシの清掃領域内へ塵埃を掃き集めるサイドブラシ
   と，上記メインブラシ及びサイドブラシを回転させるた
   めのモーターとからなる清掃装置において，上記サイド
   ブラシは，ブラシ部と該ブラシ部の上端に結合した円盤
   部とから構成されると共に，上記リーチレグの底面と床
   面との間に配設され，上記円盤部の側方には，該円盤部
   の周側面と当接する回転部材を押し当てて配設し，上記
   モーターによって上記回転部材を回転させることによ
   り，該回転部材に当接している上記円盤部を回転させ，
   該円盤部の回転に伴って上記サイドブラシが回転するよ
   う構成してあることを特徴とするリーチフォークリフト
   用の清掃装置。
2. 【請求項２】 請求項１において，上記サイドブラシ
   は，上記リーチレグと床面との間の空間内で上下動可能
   なアームに取付けてあることを特徴とするリーチフォー
   クリフト用の清掃装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において，上記回転部材
   は，上記モーターに連結したベルトを掛合するためのプ
   ーリー部と，上記円盤部の周側面に押し当てるためのロ
   ーラー部とを有することを特徴とするリーチフォークリ
   フト用の清掃装置。
4. 【請求項４】 請求項３において，上記サイドブラシの
   円盤部と上記回転部材のローラ部とは，同一水平面領域
   内にあって，リーチレグに対して上下動可能なアームに
   取付けられていることを特徴とするリーチフォークリフ
   ト用の清掃装置。