JP2000334970A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JP2000334970A
JP2000334970A JP14800699A JP14800699A JP2000334970A JP 2000334970 A JP2000334970 A JP 2000334970A JP 14800699 A JP14800699 A JP 14800699A JP 14800699 A JP14800699 A JP 14800699A JP 2000334970 A JP2000334970 A JP 2000334970A
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Masahiro Fujii
正寛 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程により、精度良くフィルタ孔を備
えたインク取り入れ口を有するインクジェットヘッドを
製造できるようにすること。 【解決手段】 インクジェットヘッドのノズルプレート
形成用のシリコンウエハ100におけるインクノズル形
成部分220、インク供給口形成部分230およびフィ
ルタ孔形成部分270に、ICP放電によるトレンチエ
ッチングを施して、インクノズル用の溝221、インク
供給口用の溝231およびフィルタ孔用の多数の微細な
盲孔271を形成する。次に、シリコンウエハ100の
反対側から異方性ウエットエッチングを施して、凹部2
61を形成して盲孔271をフィルタ孔用の貫通孔27
2とする。簡単な工程で精度良くフィルタ孔を形成でき
る。また、フィルタ孔を、インクノズル、インク供給口
と同時に形成できるので、双方の大きさの関係を精度良
く管理でき、この結果、目詰まりが発生するような微細
な異物を確実に捕捉できるフィルタ孔を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルの目詰まり
を防止するためにインク取り入れ口とインクノズルの間
の流路にインクフィルタが設けられた構成のインクジェ
ットヘッドおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドにおいては、その
インクノズルに目詰まりが生ずるとインク吐出性の劣化
等を引き起こすので、インクノズルに供給される前のイ
ンクから、そこに含まれている微細な異物等を除去する
必要がある。そこで、外部のインク供給源からインクが
供給されるインクジェットヘッドに形成されたインク取
り入れ口にフィルタを取り付けることが提案されてい
る。例えば、特開平4−292950号公報にはこの構
成のインクジェトヘッドが開示されている。
【0003】ここで、このようなフィルタはインクノズ
ルのノズル径よりも小さな多数の微細な孔から形成され
ている。孔径が大きいとフィルタとしての機能が低下し
てしまうので、孔径を小さくすると共に、これに伴う流
路抵抗の増加を抑制するためにフィルタ領域を広くとっ
ている。すなわち、多数の微細な孔を形成するようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、このように多
数の微細な孔を備えたフィルタを、一般的なエッチング
により、半導体基板に形成するためには、特殊な工程や
特殊なエッチングマスクが必要である。従って、フィル
タ付きのインクジェットヘッドは、簡単な工程により製
造できないという弊害がある。
【0005】また、近年においては印刷速度の向上に対
応してインクジェットヘッドのノズル数は増加傾向にあ
り、ノズル数が増加するのに伴って、ノズル詰まりの可
能性も増加する。よって、ノズル数の多いインクジェッ
トヘッド、あるいはラインインクジェットヘッドにとっ
ては、フィルタを設ける必要性が高い。このような観点
からも、簡単な工程でフィルタ付きのインクジェットヘ
ッドを製造できることが望ましい。
【0006】本発明の課題は、このような点に鑑みて、
簡単な工程により製造されたフィルタ付きのインクジェ
ットヘッドを提案することにある。また、簡単な工程に
よりフィルタ付きのインクジェットヘッドを製造可能な
製造方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、インクノズルと、このインクノズルか
らインク液滴を吐出させるためのインク吐出圧力を生成
する圧力室と、この圧力室にインクを供給するインク取
り入れ口とを有するインクジェットヘッドにおいて、前
記インク取り入れ口は、シリコン単結晶基板の第1の面
に形成された凹部と、この凹部の底面から当該シリコン
単結晶基板の反対側の第2の面に貫通している複数本の
フィルタ孔とを備えており、前記凹部は、前記シリコン
単結晶基板の第1の面に異方性ウエットエッチングを施
すことにより形成されたものであり、前記フィルタ孔
は、前記シリコン単結晶基板の第2の面にICP放電に
よるトレンチエッチングを施すことにより形成されたも
のであることを特徴としている。
【0008】ここで、前記シリコン単結晶基板の第2の
面に、前記インクノズルを規定するノズル溝が形成され
ている場合には、このノズル溝も、前記凹部および前記
フィルタ孔のうちの何れかの形成時に同一工程により形
成されたものとすることが望ましい。
【0009】また、一般的なインクジェットヘッドは、
前記インク取り入れ口が開口している共通インク室と、
この共通インク室のインクを前記圧力室に供給するため
のインク供給口とを有している。この場合に、前記シリ
コン単結晶基板の第2の面には前記インク供給口を規定
するインク供給溝が形成されている場合においては、こ
のインク供給溝も、前記凹部および前記フィルタ孔のう
ちの何れかの形成時に同一工程により形成されたものと
することが望ましい。
【0010】この場合において、前記共通インク室に面
している前記シリコン単結晶基板の部分の第1の面に、
前記圧力室に対応した数のダイヤフラム形成用凹部が形
成されており、これらのダイヤフラム形成用凹部のうち
の少なくとも一つが前記インク取り入れ口の前記凹部で
ある場合には、これらの凹部の全てを、前記異方性ウエ
ットエッチングにより形成されたものとすることが望ま
しい。
【0011】一方、本発明は、インクノズルと、このイ
ンクノズルからインク液滴を吐出させるためのインク吐
出圧力を生成する圧力室と、この圧力室にインクを供給
するインク取り入れ口とを有し、当該インク取り入れ口
は、シリコン単結晶基板の第1の面に形成された凹部
と、この凹部の底面から当該シリコン単結晶基板の反対
側の第2の面に貫通している複数本のフィルタ孔とを備
えているインクジェットヘッドの製造方法であって、前
記シリコン単結晶基板の第2の面に、前記フィルタ孔形
成用の所定の深さの盲孔を複数形成するICP放電によ
るトレンチエッチング工程と、前記シリコン単結晶基板
の第1の面に、異方性ウエットエッチングを施して、前
記盲孔が当該シリコン単結晶基板を貫通して前記フィル
タ孔となるような所定の深さの前記凹部を形成する異方
性ウエットエッチング工程とを含むことを特徴としてい
る。
【0012】ここで、前記トレンチエッチング工程時あ
るいは前記異方性ウエットエッチング工程時に、前記シ
リコン単結晶基板の第2の面に、前記インクノズルを規
定するノズル溝を形成することが望ましい。
【0013】また、前記インクジェットヘッドが、前記
インク取り入れ口が開口している共通インク室と、この
共通インク室のインクを前記圧力室に供給するためのイ
ンク供給口とを有している場合には、前記トレンチエッ
チング工程時あるいは前記異方性ウエットエッチング工
程時に、前記シリコン単結晶基板の第2の面に、前記イ
ンクノズルを規定するノズル溝を形成することが望まし
い。
【0014】さらに、前記インクジェットヘッドが、前
記共通インク室に面している前記シリコン単結晶基板の
部分の第1の面に、前記圧力室に対応した数のダイヤフ
ラム形成用凹部を備えており、これらのダイヤフラム形
成用凹部のうちの少なくとも一つが前記インク取り入れ
口の前記凹部である場合には、これら凹部の全てを、前
記異方性ウエットエッチング工程時に形成することが望
ましい。
【0015】本発明のインクジェットヘッドおよびその
製造方法においては、インクフィルタを構成する多数の
フィルタ孔をICP放電によるトレンチエッチングによ
り形成しているので、多くのフィルタ孔を精度良く形成
できる。また、特殊なエッチングマスクや専用の工程を
経ることなくインクフィルタ部分を構成できる。さら
に、ノズル溝、インク供給口用の溝と、フィルタ孔とを
同時に形成しているので、ノズルやインク供給口の大き
さと、フィルタ孔の大きさとの関係を管理することが容
易である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した静電型インクジェットヘッドおよびその製造
方法の例を説明する。
【0017】図1〜3は、本発明によるインクジェット
ヘッドの全体構成を示す概略斜視図、そのII−II線
で切断した部分の概略断面図、およびそのIII−II
I線で切断した部分の概略断面図である。なお、本発明
は、図示のインクジェットヘッドとは異なる形状、構造
のもの、異なるインク吐出機構を備えたものにも適用で
きる。
【0018】これらの図に示すように、本例インクジェ
ットヘッド1は、シリコン単結晶基板からなるノズルプ
レート2と、同じくシリコン単結晶基板からなるキャビ
ティープレート3と、電極ガラス基板4とを貼り合わせ
ることにより構成されている。キャビテープレート3に
は、複数のインク圧力室31と、各インク圧力室31に
インクを供給するための共通インク室32が形成されて
いる。各インク圧力室31の底面部分は面外方向に弾性
変位可能な振動板33となっている。
【0019】ノズルプレート2の側においては、キャビ
ティープレート3に接合されている裏面(第2の面)2
1に、各インク圧力室31に連通した複数のインクノズ
ル22と、各インク圧力室31を共通インク室32に連
通しているインク供給口23が形成されている。さら
に、当該ノズルプレート2の表面(第1の面)24に
は、共通インク室32に対応する部分に、各インク圧力
室31に対応した位置に凹部25が形成されている。こ
れらの凹部25は表面24の側に広がった所定の深さの
四角錐台形状をしており、その底面部分は面外方向に弾
性変位可能なダイヤフラム26とされている。
【0020】キャビティープレート3の裏面に貼り付け
た電極ガラス基板4においては、各振動板33に対峙す
る部分に凹部41が形成され、各凹部41の底面には振
動板33に対峙した個別電極42が形成されている。
【0021】ここで、キャビティープレート3における
両端に位置している凹部25A、25Bの底面部分を規
定しているダイヤフラム26A、26Bには、インクノ
ズル22よりも小さな径のフィルタ孔27A、27Bが
一定の間隔で多数個形成されている。これらの凹部25
Aおよびフィルタ孔27A、並びに、凹部25Bおよび
フィルタ孔27Bによって、フィルタ付きインク取り入
れ口28A、28Bが構成されている。
【0022】これらのインク取り入れ口28A、28B
には、それぞれ、インク供給管29A、29Bの接続部
30A、30Bが接続されている。外部に配置されてい
る不図示のインク供給源から供給されるインクは、イン
ク取り入れ口28A、28Bのフィルタ孔27A、27
Bを通ることにより、インクノズル31に目詰まりを起
こすおそれのある微細な異物が除去された後に、共通イ
ンク室32に供給される。
【0023】キャビティープレート3に形成したインク
圧力室31の底面を規定している振動板33は、共通電
極端子34を介して電圧が印加される共通電極として機
能する。このキャビティープレート3と、各個別電極4
2との間に、駆動電圧印加手段5によって駆動電圧を印
加すると、電圧が印加された個別電極42に対峙してい
る振動板33が静電気力によって振動し、これに伴って
インク圧力室31の容積変化が起こり、インクノズル2
1からインク液滴の吐出が行われる。
【0024】(インクジェットヘッドの製造方法)この
ように構成したインクジェットヘッド1は、ノズルプレ
ート2、キャビティープレート3および電極ガラス基板
4を個別に製造し、しかる後に、これらを貼り合わせる
ことにより製造される。キャビティープレート3および
ガラスプレート4は、例えば、本願人による特開平5−
50601号公報に記載されている公知の方法によって
製造できる。
【0025】従って、本明細書においては、図4(a)
のフローチャート、および図4(b)〜(e)の説明図
を参照して、インク取り入れ口の形成方法を中心に、ノ
ズルプレート2の製造方法を説明する。
【0026】(第1の熱酸化膜形成・パターニング工程
A)まず、所定厚さのシリコンウエハ100を用意し、
このシリコンウエハ100を熱酸化させて、その全面に
レジスト膜としてのSiO2 膜を形成する。次に、スピ
ンコーティングによりレジスト(感光性樹脂)を塗布し
た後に、レジストを露光し、現像して、フィルタ孔27
A、27Bを形成するための孔形成部分270、インク
ノズル22を形成するためのインクノズル形成部分22
0、およびインク供給口23を形成するための供給口形
成部分230を開口する。しかる後に、SiO2 膜をB
HF(フッ化アンモニウム)でパターニングし、次にレ
ジストを剥離する。
【0027】この結果、図4(b)に示すように、シリ
コンウエハ100の表面を覆うSiO2 膜110に、フ
ィルタ孔27A、27Bを形成するための孔形成部分2
70、インクノズル22を形成するためのインクノズル
形成部分220、およびインク供給口23を形成するた
めの供給口形成部分230がパターニングされる。
【0028】(ドライエッチング工程B)次に、図4
(c)に示すように、ICP放電によるトレンチエッチ
ングをシリコンウエハ100に施す。これにより、Si
2 膜のパターンに対応した形状で、シリコンウエハ1
00の表面が垂直にエッチングされて、フィルタ孔27
A、27Bを形成するための孔形成部分270に多数個
の所定の深さの盲孔271が形成され、また、インクノ
ズル形成部分220にはインクノズル22を形成するた
めのインクノズル形成溝221が形成され、さらには、
インク供給口形成部分230にはインク供給口23を形
成するための供給口形成溝231が形成される。エッチ
ング後は、SiO2 膜110を除去する。
【0029】(第2の熱酸化膜形成・パターニング工程
C)この後は、再度、シリコンウエハ100を熱酸化さ
せて、その全面にレジスト膜としてのSiO2 膜を形成
する。次に、スピンコーティングによりレジスト(感光
性樹脂)を塗布した後に、レジストを露光し、現像し
て、ダイヤフラム26およびインク取り入れ口26A、
26Bの形成部分260を開口する。しかる後に、Si
2 膜をBHF(フッ化アンモニウム)でパターニング
し、次に感光性樹脂からなるレジストを剥離する。
【0030】この結果、図4(d)に示すように、シリ
コンウエハ100の表面を覆うSiO2 膜120に、ダ
イヤフラム26およびインク取り入れ口26A、26B
の形成部分260がパターニングされる。
【0031】(ウエットエッチング工程D)この後は、
シリコンウエハ100をエッチング液(KOH等)に漬
けて、当該シリコンウエハ100の露出部分260に対
して異方性ウエットエッチングを施す。シリコンウエハ
100の表面の(100)結晶方位面であり、(11
1)結晶方位面に沿ってエッチングが進行して、所定の
深さの凹部261が形成される。
【0032】この結果、図4(e)に示すように、イン
ク取り入れ口26A、26Bの形成部分には、前述した
ようにトレンチエッチングにより反対側から所定の深さ
の盲孔271が形成されており、凹部261の深さを盲
孔271に連通する寸法に調整することにより、盲孔2
71は、フィルタ孔27A、27Bに対応した貫通孔2
72となる。インク取り入れ口以外の部分に形成した凹
部261の底面部分は面外方向に弾性変位可能なダイヤ
ラフム26に対応する部分となる。
【0033】このようにして異方性ウエットエッチング
を行った後は、SiO2 膜120を除去する。
【0034】(最終熱酸化工程)最後に、シリコンウエ
ハの耐インク性とノズル面の撥水処理の密着性を確保す
るために、再度、シリコンウエハを熱酸化して、SiO
2 膜を形成する。以上により、ノズルプレート2が得ら
れる。
【0035】(ノズルプレートの各部位の形成例)表1
には、ノズルプレート2の各部分25、25A、25
B、22、23、27A、27Bの形成方法の組み合わ
せを列記してある。
【0036】
【表1】
【0037】ここで、基本的な点は、フィルタ孔27
A、27BはICP放電によるトレンチエッチング(表
1においては「ICP」として表示してある。)により
形成し、ダイヤフラム用の凹部25およびインク取り入
れ口用の凹部25A、25Bは異方性ウエットエッチン
グ(表1においては「Wet」として表示してある。)
により形成することである。
【0038】従って、これ以外の部分であるインクノズ
ル22、インク供給口23をいずれの方法により形成す
るのかによって、表1に示すように、4通りのノズルプ
レートの製造方法がある。
【0039】インクノズル22をウエットエッチングに
より形成する場合には、(111)結晶方位面に沿った
エッジストップによりノズル溝が形成される。この場合
にはノズル形状を精度良く形成できるという利点があ
る。これに対して、インクノズルをICP放電によるド
ライエッチングにより形成する場合には、インクノズル
溝の断面形状を矩形にできるので、ノズル断面形状を対
称形状にできるという利点がある。
【0040】一方、インク供給口23をウエットエッチ
ングにより形成する場合には精度良く形成できるという
利点がある。これに対して、ICP放電によりドライエ
ッチングにより形成する場合には、その断面形状を変え
ることができるので、流路抵抗を変更し易いという利点
がある。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットヘッドおよびその製造方法においては、シリコン
単結晶基板の一方の面から、ICP放電によるトレンチ
エッチングによって、多数のフィルタ孔形成用の盲孔を
形成し、次にシリコン単結晶基板の他方の面から、異方
性ウエットエッチングによって、所定の深さの凹部を形
成することにより、フィルタ付きのインク取り入れ口を
形成している。
【0042】従って、本発明によれば、インクフィルタ
として機能する多数の微細なフィルタ孔を精度良く簡単
な工程により形成できる。
【0043】また、本発明においては、フィルタ付きの
インク取り入れ口の形成を、インクノズルやインク供給
口の形成工程と同時に行うことができるので、インクフ
ィルタを形成するために製造工程が増加することがな
い。よって、生産効率が低下することがない。
【0044】さらに、インクノズル、インク供給口の形
成と同時にフィルタ孔を形成しているので、インクノズ
ル、インク供給口の大きさと、フィルタ孔の大きさとの
関係を管理することが容易になり、目詰まりのおそれの
ある微細な異物を確実に捕捉可能なフィルタ孔を形成で
きる。この結果、目詰まりに対する信頼性の高いインク
ジェットヘッドを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した静電型のインクジェットヘッ
ドを示す概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線で切断した部分の概略断面
図である。
【図3】図1のIII−III線で切断した部分の概略
断面図である。
【図4】(a)は図1のインクジェットヘッドにおける
ノズルプレートの製造工程を示すフローチャートであ
り、(b)〜(e)はノズルプレートの各製造工程を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 ノズルプレート 3 キャビティープレート 4 電極ガラス基板 5 駆動電圧制御手段 21 ノズルプレートの裏面(第2の面) 22 インクノズル 23 インク供給口 24 ノズルプレートの表面(第1の面) 25、25A、25B 凹部 26、26A、26B ダイヤラフム 27A、27B フィルタ孔 28A、28B インク取り入れ口 100 シリコンウエハ 110、120 SiO2 膜 220 インクノズル形成部分 230 インク供給口形成部分 270 フィルタ孔形成部分 221 インクノズル用の溝 231 インク供給口用の溝 271 フィルタ孔用の盲孔 260 凹部形成部分 261 凹部 272 貫通孔 A 第1の熱酸化膜形成・パターニング工程 B ICP放電によるトレンチエッチング工程 C 第2の熱酸化膜形成・パターニング工程 D 異方性ウエットエッチング工程 E 最終熱酸化工程

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクノズルと、このインクノズルから
    インク液滴を吐出させるためのインク吐出圧力を生成す
    る圧力室と、この圧力室にインクを供給するインク取り
    入れ口とを有するインクジェットヘッドにおいて、 前記インク取り入れ口は、シリコン単結晶基板の第1の
    面に形成された凹部と、この凹部の底面から当該シリコ
    ン単結晶基板の反対側の第2の面に貫通している複数本
    のフィルタ孔とを備えており、 前記凹部は、前記シリコン単結晶基板の第1の面に異方
    性ウエットエッチングを施すことにより形成されたもの
    であり、 前記フィルタ孔は、前記シリコン単結晶基板の第2の面
    にICP放電によるトレンチエッチングを施すことによ
    り形成されたものであることを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記シリコン単結晶基板の第2の面には前記インクノズ
    ルを規定するノズル溝が形成されており、 このノズル溝は、前記凹部および前記フィルタ孔のうち
    の何れかの形成時に同一工程により形成されたものであ
    ることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記インク取り入れ口が開口している共通インク室と、
    この共通インク室のインクを前記圧力室に供給するため
    のインク供給口とを有しており、 前記シリコン単結晶基板の第2の面には前記インク供給
    口を規定するインク供給溝が形成されており、 このインク供給溝は、前記凹部および前記フィルタ孔の
    うちの何れかの形成時に同一工程により形成されたもの
    であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記共通インク室に面している前記シリコン単結晶基板
    の部分には、その第1の面に、前記圧力室に対応した数
    のダイヤフラム形成用凹部が形成されており、これらの
    ダイヤフラム形成用凹部のうちの少なくとも一つが前記
    インク取り入れ口の前記凹部であり、 これらの凹部の全ては、前記異方性ウエットエッチング
    により形成されたものであることを特徴とするインクジ
    ェットヘッド。
  5. 【請求項5】 インクノズルと、このインクノズルから
    インク液滴を吐出させるためのインク吐出圧力を生成す
    る圧力室と、この圧力室にインクを供給するインク取り
    入れ口とを有し、当該インク取り入れ口は、シリコン単
    結晶基板の第1の面に形成された凹部と、この凹部の底
    面から当該シリコン単結晶基板の反対側の第2の面に貫
    通している複数本のフィルタ孔とを備えているインクジ
    ェットヘッドの製造方法であって、 前記シリコン単結晶基板の第2の面に、前記フィルタ孔
    形成用の所定の深さの盲孔を複数形成するICP放電に
    よるトレンチエッチング工程と、 前記シリコン単結晶基板の第1の面に、異方性ウエット
    エッチングを施して、前記盲孔が当該シリコン単結晶基
    板を貫通して前記フィルタ孔となるような所定の深さの
    前記凹部を形成する異方性ウエットエッチング工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記トレンチエッチ
    ング工程時あるいは前記異方性ウエットエッチング工程
    時に、前記シリコン単結晶基板の第2の面に、前記イン
    クノズルを規定するノズル溝を形成することを特徴とす
    るインクジェットヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または2において、前記インク
    ジェットヘッドは、前記インク取り入れ口が開口してい
    る共通インク室と、この共通インク室のインクを前記圧
    力室に供給するためのインク供給口とを有しており、 前記トレンチエッチング工程時あるいは前記異方性ウエ
    ットエッチング工程時に、前記シリコン単結晶基板の第
    2の面に、前記インクノズルを規定するノズル溝を形成
    することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記インクジェット
    ヘッドは、前記共通インク室に面している前記シリコン
    単結晶基板の部分の第1の面に、前記圧力室に対応した
    数のダイヤフラム形成用凹部を備えており、これらのダ
    イヤフラム形成用凹部のうちの少なくとも一つが前記イ
    ンク取り入れ口の前記凹部であり、 これらの凹部の全てを、前記異方性ウエットエッチング
    工程時に形成することを特徴とするインクジェットヘッ
    ドの製造方法。
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