JP2000333016A - 画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化装置

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JP2000333016A
JP2000333016A JP14300099A JP14300099A JP2000333016A JP 2000333016 A JP2000333016 A JP 2000333016A JP 14300099 A JP14300099 A JP 14300099A JP 14300099 A JP14300099 A JP 14300099A JP 2000333016 A JP2000333016 A JP 2000333016A
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image encoding
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JP14300099A
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English (en)
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Hitoshi Horie
等 堀江
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Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
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Matsushita Graphic Communication Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な構成を付加することなく、ニアロ
スレス符号化によって生じる背景ノイズを除去するこ
と。 【解決手段】 ニアロスレス符号器100内の局部復号器1
14で、量子化された信号を復号し、続いて、復元画像の
ダイナミックレンジが原画像のダイナミックレンジを超
えないように調整するべくクランプ回路160に入力す
る。このクランプ回路160のしきい値(クランプ開始
点)は、原画像の最大値(MAXVAL)と最小値(0)以外の
値に設定し、量子化誤差に起因して生じる画素値のばら
つきを吸収する。具体的には、量子化器130の許容最大
幅を決めるパラメータをNEARとした場合に、クランプし
きい値を「MAXVAL-NEAR」と「NEAR」に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間調画像を効率
よく圧縮・伸長する画像符号化装置に関し、特に、復元
画像の視覚的な劣化を小さく抑えて圧縮率を上げること
が可能なニアロスレス符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真など隣接相関の高い「中間調画像」
を符号化するにはJPEG方式が適するが、急峻なエッジを
多く含む「文字画像」では画質劣化が目立つのでJPEGは
不向きである。一方、文字画像だけを考慮して2値化
(JBIG)方式を使用すると、中間調画像の中間調情報が
損なわれて、画質の劣化が生じる。
【0003】このため、「文字画像や混在画像(文字画
像と中間調画像とが混在している画像)」に対して高い
復元画質を要求する装置では、ロスレス符号化や視覚的
な劣化を小さく抑えたニアロスレス符号化が適してい
る。
【0004】ニアロスレス符号化とは、符号化処理に際
して量子化を伴うために誤差の発生は避けられないもの
の(ロッシー符号化)、その誤差を、人の視覚にほとん
ど影響を与えないほど小さくすることができる符号化方
式であり、例えば、ISO(国際標準化機構)のJPEG-LS規
格の圧縮符号化が該当する。
【0005】このISOの規格のニアロスレス符号化は、J
PEGのようにDCT変換をせずに、画像の画素値の情報をそ
のまま保存して圧縮しようとするものであり、基本的に
は、予測誤差を量子化した後、エントロピー符号化を行
なうものである。ニアロスレス符号化の場合、中間調情
報をそのまま保存できるという利点がある。
【0006】例えば、コピー機能を重視したFAX複合
機では、スキャナで読み込んだ中間調画像を、ニアロス
レス圧縮して一旦メモリに蓄積し、プリントするときは
その圧縮データを復元し、プリンタに適するように解像
度変換や誤差拡散処理など、必要な画像処理を施して出
力する。このような方式によると、2値化した画像を処
理するのに比べて、中間調情報が保存されているため高
い画質の処理画像を得るのが容易である、という利点が
ある。
【0007】図6は、ISO規格のニアロスレス符号化装
置(予測符号化器)の要部構成を示すブロック図であ
る。以下、この装置の特徴的な動作について簡単に説明
する。
【0008】画像データはラインメモリ210に読み込ま
れる。ラインメモリ210は符号化ラインと参照ライン、
2本のラインメモリから構成されている。予測器220
は、符号化画素の周辺画素の状態から符号化画素の値を
予測する。
【0009】図7は、符号化画素と周辺画素の配置例を
示す。図中、「Ix」は符号化画素のレベル(画素値)を
表すものとし、ここでは「0〜255」の範囲に値をとるも
のとする。「Ra」,「Rb」,「Rc」,「Rd」は同様にし
て4つの参照画素のレベルを表している。
【0010】予測器220には4つの参照画素が入力さ
れ、それをもとに「Ix」の値を予測する。予測値を「P
x」とする。
【0011】減算器221では予測誤差信号Errval = Ix
Pxを計算する。ロスレス符号化の場合には、Errvalを量
子化せずそのまま符号化するが、ニアロスレス符号化の
場合は、圧縮率が大きくとれるようにこの値を量子化器
230で量子化して符号化する。
【0012】ここで注目するべき点は、量子化に際し、
その許容誤差の範囲の最大幅を、制御パラメータ(NEA
R)により規定することができるようになっていること
である。すなわち、「NEAR」は量子化の度合いを表すパ
ラメータであり、量子化後の値は、「量子化前の値を基
準として±NEARの範囲」に入ることが保障されることに
なる。
【0013】C言語の表記では量子化は次のように表さ
れる。 If(Errval > 0) Errval = ( Errval + NEAR)/(2*NEAR + 1) else Errval = −(NEAR Errval)/(2*NEAR +1) Errvalは整数なので、例えば、Errval = 15、 NEAR = 3
ならば量子化後のErrvalは端数が切り捨てられて「2」
となる。この値がエントロピ符号器240でコード化され
る。
【0014】一方、予測符号化に際しては、復号とのマ
ッチングをとるため、復号時に使用する参照画素と同じ
値の参照画素を使用して符号化を行なう必要がある。し
たがって、図6に示すように、符号化装置は局部復号器
202を具備しており、量子化器230の出力を復号し、続い
て原画像のダイナミックレンジを超えないように、原画
像の画素値の最小値「0」と最大値「MAXVAL」をしきい
値(クランプ開始点)として、局部復号器202の出力を
原画像の画素値の最小値「0」と最大値「MAXVAL」にク
ランプし、参照画素を復元するようになっている。
【0015】すなわち、量子化器230の出力をErrvalと
すると、これを逆量子化器250によって逆量子化するとE
rrval = Errval*(2*NEAR + 1) となる。上記の数値例で
は、復号器から出力されるErrvalは符号化した値「2」
なので、逆量子化後Errvalは「14」となる。
【0016】この逆量子化した値に、予測値「Px」を加
算して復号がなされる。つまり、加算後の値は Rx= Px
+ Errval*(2*NEAR + 1) となる。この加算は、図6の
回路の加算器251により実行される。
【0017】このようにして得られた「Rx」は、原画素
「Ix」と比べると、±NEARの範囲で変動する可能性があ
る。したがって、画素値の最大値や最小値に近い付近で
±NEARの誤差が生じると、「Rx」は原画像の最大値を上
回ったり,最小値を下回ったりする場合がある。すなわ
ち、復元画像の画素値のダイナミックレンジが原画像の
ダイナミックレンジを超えてしまう場合も想定される。
【0018】そこで、これを防止するために、クランプ
回路260が設けられている。原画像の画素値のダイナミ
ックレンジを「0〜MAXVAL」とすると、クランプ回路260
は、復元画素の信号「Rx」を、「0」と「MAXVAL」をし
きい値としてクランプする。つまり、「Rx」が「0」以
下の値をとるときは「0」にクランプし、「MAXVAL」以
上の値をとるときは「MAXVAL」にクランプする。すなわ
ち、C言語の標記では以下のようになる。 本実施例ではMAXVAL = 255 とする。クランプ回路260か
ら出力される「Rx」は、図7に示されるように、順次、
ラインメモリ210に書き込まれ、これが次の画素を符号
化するための参照画素となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述のニアロスレス符
号化技術では、原画像のレベル「0」の画素は、「0〜NE
AR」の範囲に復元される。また、MAXVALを持つ画素は
「MAXVAL−NEAR〜MAXVAL」の範囲に復元される。
【0020】例えば、1画素を8ビットで表すと、通常
は黒画素がレベル「0」、白画素がレベル「255」であ
る。NEARを「3」とすると、黒画素は「0〜3」、白画素
は「252〜255」となり、背景色が僅かにグレイとなる。
【0021】仮に、この復元信号に対して、2値プリン
タに出力するべく誤差拡散処理(ハーフトーン処理)を
施すと、特に、背景色が白の場合に問題が生じる。すな
わち、「252」のレベルに相当した黒ドットが背景(白
いバックグランド)に現れ、黒い点が混じった背景とな
ってしまい、画質が劣化する。なお、フォアグランドが
黒の場合に、黒がやや薄くなるようなことは視覚的にほ
とんど問題とならない場合が多い。
【0022】上述の問題は、ガンマ補正処理等を行なう
ことで解消することができるが、この場合には、特別の
補正回路が必要となり、処理時間の増大,回路規模の増
大といった新たな問題が生じる。
【0023】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたものであり、特別な構成を用いることなく、ニアロ
スレス符号化の際、量子化誤差に起因して生じる背景ノ
イズを除去することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明では、クランプ回
路のしきい値(クランプ開始点)を変更するという極め
て簡単な方法によって、量子化誤差に起因して、原画素
の上限値あるいは下限値付近にドットが出現することを
防止する。
【0025】例えば、クランプのしきい値を「0」,「M
AXVAL」から、「NEAR」,「MAXVAL-NEAR」に変更し、
「0〜NEAR」のレベルはすべて「0」とし、「MAXVAL-NEA
R〜NEAR」のレベルはすべて「NEAR」とすることによっ
て、量子化誤差に起因して生じる画素値のばらつきを吸
収する。したがって、誤差拡散等の画像処理を行なって
も、背景色(白)に黒い点が混じるような事態が生じな
い。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の画像符号化装置の第1の
態様では、符号化対象の画素の画素値と、以前に符号化
され、局部復号器で復元された画素に基づいて生成され
る予測値との誤差を量子化した後にエントロピー符号化
を行なう符号化手段と、前記局部復号器の出力のダイナ
ミックレンジが原画像の画素値のダイナミックレンジを
超えないように調整する働きをするクランプ手段と、を
有し、前記クランプ手段におけるクランプ開始点を調整
することによって、前記局部復号器により復号されたバ
ックグランドまたはフォアグランドの値が原画像のバッ
クグランドまたはフォアグランドの値と同一となるよう
に制御する。
【0027】クランプの開始点を調整することによっ
て、原画素の値の上限.下限付近に不感帯を形成して、
画素値のばらつきを吸収する。すなわち、復元画素の信
号値が、最大画素値よりやや小さいような場合でも、強
制的に最大画素値に統一してしまうことでばらつきがな
くなる。これにより、復元画像のバックグランド値(最
大画素値)やフォアグランド値(最小画素値)が原画像
と一致する。したがって、復号の後に誤差拡散処理等を
行なっても、背景を白色とすることができる。
【0028】また、本発明の第2の態様では、符号化対
象の画素の値を参照画素の値から予測して符号化する予
測符号化装置において、予測誤差を量子化する量子化器
と、この量子化器の出力を符号化するエントロピー符号
化器と、前記量子化器により量子化された前記予測誤差
および予測値から復号化を行なう局部復号器と、この局
部復号器の出力値が所定のしきい値に達すると、前記出
力値を原画素の画素値の最大値または最小値にクランプ
するクランプ手段と、を有し、前記クランプ手段におけ
る前記所定のしきい値は、前記原画像の画素値の最大値
または最小値以外の値としたものである。
【0029】このような構成によれば、ローカル復号に
おけるクランプ処理を利用して画素値のばらつきを吸収
するため、特別な回路を用いることなく、バックグラン
ドノイズを除去することが可能となる。
【0030】また、本発明の第3の態様では、前記量子
化器は、量子化誤差のレベルを、制御パラメータの値に
よって制御できるようになっている。これにより、量子
化に伴う誤差を所与の範囲内に抑えて、いわゆるニアロ
スレスの符号化を実現することができる。
【0031】また、本発明の第4の態様では、前記制御
パラメータは、許容される量子化誤差の最大幅を規定す
る値であり、かつ、前記クランプ手段における前記所定
の値を、原画像の画素値の最大値から前記許容される量
子化誤差の最大幅の値を減算した値、あるいは原画像の
画素値の最小値に前記許容される量子化誤差の最大幅の
値を加算した値とする。
【0032】これにより、原画像の画素値の上限値・下
限値の近辺(許容される量子化誤差の範囲内)では、復
元画像の画素値は、原画像の画素値の上限値,下限値に
クランプされ、これにより、原画像と復元画像のフォア
グランド値,バックグランド値が一致し、画質劣化が生
じない。
【0033】また、本発明の第5の態様では、ニアロス
レス画像符号化装置に本発明を適用するものであり、中
間調情報をそのまま保存でき、圧縮率が高く、かつ復元
画像の画質劣化を防止できる符号化が実現される。
【0034】また、本発明の第6の態様にかかる画像復
号化装置は、符号化とは逆の処理を行なって復号化し、
復号化された信号を符号化に用いたクランプ条件と同一
の条件でクランプして復号信号を得る。
【0035】符号化の場合と同じクランプ条件を採用す
ることにより、符号化に用いた参照画素と同じ参照画素
を用いた復号化を行なうことができる。
【0036】また、本発明の第7の態様にかかる通信装
置は、画像符号化装置と、画像復号化装置と、符号化あ
るいは復号化された信号を記憶するメモリと、所定の画
像処理を行なう画像処理装置と、を有する。
【0037】この通信装置によれば、中間調画像をその
情報を損なうことなく高効率に圧縮してメモリに蓄積
し、プリント時等には、メモリに蓄積されている符号デ
ータを復号して、プリンタに適するように解像度変換や
誤差拡散処理を実行し、高品質の復元画像を得る、とい
った処理が可能である。
【0038】また、本発明の第8の態様にかかる画像符
号化方法では、符号化対象の画素の画素値と、以前に符
号化され、局部復号器で復元された画素に基づいて生成
される予測値との誤差を量子化した後にエントロピー符
号化を行なう画像符号化方法であって、前記局部復号器
の出力信号のダイナミックレンジが原画像の画素値のダ
イナミックレンジを超えないように前記局部復号器の出
力信号をクランプするに際し、クランプ開始点を、原画
像の画素値の最大値または最小値以外の値とする。
【0039】この方法によれば、クランプ開始点(クラ
ンプのしきい値)を変更するだけで、バックグランドノ
イズを除去することができる。
【0040】また、本発明の第9の態様にかかる画像符
号化方法では、前記量子化に際し、許容される量子化誤
差の最大幅を制御パラメータによって規定すると共に、
前記クランプ開始点を、原画像の画素値の最大値から前
記許容される量子化誤差の最大幅の値を減算した値、あ
るいは原画像の画素値の最小値に前記許容される量子化
誤差の最大幅の値を加算した値とする。
【0041】クランプのしきい値を変更し、原画像の画
素値の上限値・下限値付近(許容される量子化誤差の範
囲内)で不感帯を形成して、画素値のばらつきを吸収す
るものである。
【0042】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照してより具体的に説明する。
【0043】図1は、本発明を適用した通信装置(ファ
クシミリ装置等)の要部構成を示すブロック図である。
【0044】図示されるように、この通信装置は、予測
符号器100と、符号データを一時的に蓄積するメモリ170
と、復号器180と、解像度変換や誤差拡散処理等を行な
う画像処理回路190と、プリンタ192と、を有している。
【0045】ニアロスレス符号器(予測符号器)100の
基本的な構成は、図6に示される従来例と同様である。
【0046】すなわち、局部復号器(逆量子化器150と
加算器151とを具備する)114と、ラインメモリ116と、
予測器120と、減算器121と、誤差の最大幅を規定可能な
量子化器130と、算術符号やゴローム符号等のエントロ
ピー符号器(ロスレス符号器)140と、クランプ回路160
と、を有している。
【0047】ここで、注目するべきは、クランプ回路16
0におけるしきい値(クランプを開始する値)が、図6
の「0」と「MAXVAL」ではなく、「NEAR」と「MAXVAL-NE
AR」に変更されていることである。
【0048】なお、先に説明したように、「NEAR」は、
量子化器130における量子化の度合いを規定する制御パ
ラメータであり、NEARを適宜、設定することによって、
量子化後の値は、「量子化前の値を基準として±NEARの
範囲」に入ることが保障されることになる。
【0049】図1のようにクランプ回路160のしきい値
を変更すると、このクランプ回路160の入力と出力は、
図3(C)に示すような関係となり、原画像の画素値の
ダイナミックレンジの範囲内において、出力が入力に対
して変化しないフラットな特性(不感帯)が形成され
る。
【0050】つまり、最大画素値「255」の近辺(255〜
NEAR)に、フラットな特性が形成され、また、最小画素
値「0」の近辺(0〜NEAR)においてフラットな特性が形
成される。このフラットな特性により、量子化誤差に起
因して復元画像に生じる、不要な画素分布を除去するこ
とができる。
【0051】すなわち、局部復号器によって画像を復号
すると、図3(b)に示すように、復元画像の最大値,
最小値の近辺に、本来は存在しない画素分布(図中、矢
印で示される)が現れる。この状態で、誤差拡散処理等
を行なうと、背景の白に黒がまじって画質が劣化するそ
こで、クランプ回路のしきい値を変更して図3(c)の
ような特性を実現することにより、「255〜NEAR」の値
をもつ画素はすべて「255」の画素に一体化され、「0〜
NEAR」の値をもつ画素はすべて「0」の画素に一体化さ
れる。この結果、復元画像の画素値の分布は、図3
(a)に示すように原画像と一致し、したがって、その
後に画像処理を行なっても画像の劣化が生じない。
【0052】以下、図1の予測符号器100の動作を具体
的に説明する。
【0053】まず、符号化すべき画像データが、ライン
メモリ116に読み込まれる。ラインメモリ116は、従来例
(図7)と同様に、符号化ラインと参照ライン、2本の
ラインメモリから構成されている。
【0054】予測器120には4つの参照画素が入力さ
れ、それをもとに、Ix(図7)の値を予測する。その予
測値をPxとする。
【0055】減算器121では、予測誤差信号Errval = Ix
Pxを計算する。次にその値を量子化器130で量子化す
る。先に説明したように、量子化の度合いを表すパラメ
ータ「NEAR」の値により、最大許容誤差を規定すること
ができる。
【0056】量子化処理をC言語で示すと、以下のよう
になる。 If(Errval > 0) Errval = ( Errval + NEAR)/(2*NEAR + 1) else Errval = −(NEAR Errval)/(2*NEAR +1) そして、量子化器130の出力値がエントロピー符号器140
で符号化される。エントロピー符号器140は、例えば、
算術符号器やGolomb符号器で実現できる。
【0057】局部復号器114では、後に復号化処理が行
なわれる際に復元される画素値Rxを生成する。従って、
Rx = Px + Errval*(2*NEAR + 1)である。
【0058】この「Rx」はクランプ回路160に入力さ
れ、クランプ処理が施される。クランプ回路160の動作
をC言語により示すと、次のようになる。 このようなクランプ処理をすることによって、レベル
「0〜NEAR」までの画素はレベル「0」にクランプされ、
「MAXVALNEAR〜MAXVAL」までの値を持つ画素は、「MAXV
AL」にクランプされる。従って、この処理によって従来
例で発生した淡い背景色を除くことができる。クランプ
処理を経たRxは順次、ラインメモリ116に書き込まれ、
これが次の画素を符号化するための参照画素となる。
【0059】図1の通信装置では、符号化されたデータ
は、メモリ170に一旦、蓄積される。そして、プリント
時に、蓄積データが読み出され、復号器180で復号化処
理が施される。
【0060】復号器180の構成例が図2に示される。図
示されるように、復号器180は、符号器100とは逆の順番
で処理を行なうものであり、エントロピー復号器181
と、逆量子化器182と、予測器183と、加算器184と、ク
ランプ回路185と、ラインメモリ186と、を有している。
【0061】以下、復号化動作について説明する。
【0062】エントロピー符号器140とエントロピー復
号器181の間で情報の欠落はないので、エントロピ復号
器181からは、符号化したErrvalが得られる。それを逆
量子化器182によって逆量子化すると従来例と同様に、E
rrval = Errval*(2*NEAR + 1)が得られる。
【0063】予測器183は、符号器内部の予測器120と同
一の構成である。予測値をPxとすると、加算後の値は
Rx= Px + Errval*(2*NEAR + 1) となる。クランプ回
路185は、符号化器における局部復号器と同様に、以下
のような処理を行なう。 こうすることによって、レベル「0〜NEAR」までの画素
はレベル「0」にクランプされ、「MAXVALNEAR〜MAXVA
L」までの値を持つ画素は、「MAXVAL」にクランプされ
る。従って、この処理によって従来例で発生した淡い背
景色を除くことができる。「Rx」を順次、ラインメモリ
186に書いて1ラインの復号化が終了する。
【0064】図1の構成をもつファクシミリ装置のハー
ドウエア構成の一例を図4に示す。
【0065】図示されるように、ファクシミリ装置101
は、各部の動作を統括的に制御するホストプロセッサ10
2と、ニアロスレス符号化/復号化回路103と、解像度変
換や誤差拡散処理等を行う画像処理回路104と、QM符
号/復号化回路(算術符号・復号化回路)105と、画像
ラインメモリ106と、符号メモリ107と、通信回線113を
介して相手先の通信装置との信号の授受を行なうモデム
等の通信インタフェース回路108と、スキャナ等の画像
入力装置111と、プリンタ等の画像記録/表示装置112
と、を具備している。なお、参照符号109,110は内部バ
スである。
【0066】本実施の形態では、ニアロスレス符号化/
復号化回路103におけるクランプ回路のしきい値を変更
するだけでよく、ガンマ補正回路等の特別な回路は一
切、不要である。したがって、装置の構成が複雑化せ
ず、信号処理の速度の低下を招くこともなく、しかも実
現が容易である。
【0067】なお、図1では、符号化したデータをメモ
リに記憶し、プリント時に復元する際に必要となる構成
を記載してあるが、図5に示すように、符号器100で符
号化したデータを、通信回線L1を介して相手先の通信
機器に伝送し、その相手先の機器における復号器180で
復号することもできる。この場合、受信側におけるクラ
ンプ回路185のクランプ条件は、送信側におけるクラン
プ回路160におけるクランプ条件と同じである。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
別な回路を付加することなく、ニアロスレス符号化によ
って生じる背景ノイズを除くことができる。したがっ
て、ニアロスレス符号化したデータについて、画質劣化
を心配することなく、解像度変換や誤差拡散処理等を自
在に施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる通信装置の要部構
成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態にかかる復号器の構成例を
示すブロック図
【図3】(a)符号化対象の画像の画素値の分布例を示
す図 (b)復号された画像の画素値の分布例を示す図 (c)クランプのしきい値を変更することによって、ク
ランプ回路の出力の所望のレベルに不感帯が形成される
ことを説明するための図
【図4】本発明を適用したファクシミリ装置のハードウ
エア構成例を示すブロック図
【図5】送信側に符号化回路を設け、受信側に復号化回
路を設けた通信システムの構成例を示すブロック図
【図6】従来例の構成を示すブロック図
【図7】参照画素と符号化画素の配置例を説明するため
の図
【符号の説明】
100 予測符号化器 114 局部復号器 116 ラインメモリ 120 予測器 130 量子化器 140 エントロピー符号器 150 逆量子化器 151 加算器 160 クランプ回路 170 メモリ 180 復号器 190 画像処理回路 192 プリンタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化対象の画素の画素値と、以前に符
    号化され、局部復号器で復元された画素に基づいて生成
    される予測値との誤差を量子化した後にエントロピー符
    号化を行なう符号化手段と、前記局部復号器の出力のダ
    イナミックレンジが原画像の画素値のダイナミックレン
    ジを超えないように調整する働きをするクランプ手段
    と、を有し、前記クランプ手段におけるクランプ開始点
    を調整することによって、前記局部復号器により復号さ
    れたバックグランドまたはフォアグランドの値が、原画
    像のバックグランドまたはフォアグランドの値と同一と
    なるように制御することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 符号化対象の画素の値を参照画素の値か
    ら予測して符号化する予測符号化装置において、予測誤
    差を量子化する量子化器と、この量子化器の出力を符号
    化するエントロピー符号化器と、前記量子化器により量
    子化された前記予測誤差および予測値に基づき復号化を
    行なう局部復号器と、この局部復号器の出力値が所定の
    しきい値に達すると、前記出力値を原画素の画素値の最
    大値または最小値にクランプするクランプ手段と、を有
    し、前記クランプ手段における前記所定のしきい値は、
    前記原画像の画素値の最大値または最小値以外の値であ
    ることを特徴とする画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記量子化器は、量子化誤差のレベル
    を、制御パラメータの値によって変化させることを特徴
    とする請求項2記載の画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記制御パラメータは、許容される量子
    化誤差の最大幅を規定する値であり、前記クランプ手段
    における前記所定の値は、原画像の画素値の最大値から
    前記許容される量子化誤差の最大幅の値を減算した値、
    あるいは原画像の画素値の最小値に前記許容される量子
    化誤差の最大幅の値を加算した値であることを特徴とす
    る請求項3記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記画像符号化装置はニアロスレス画像
    符号化装置であることを特徴とする請求項1〜請求項4
    のいずれか記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の
    画像符号化装置によって符号化された信号について、符
    号化とは逆の処理を行なって復号化し、復号化された信
    号を符号化に用いたクランプ条件と同一の条件でクラン
    プして復号信号を得ることを特徴とする画像復号化装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    画像符号化装置と、請求項6記載の画像復号化装置と、
    符号化あるいは復号化された信号を記憶するメモリと、
    所定の画像処理を行なう画像処理装置と、を有すること
    を特徴とする通信装置。
  8. 【請求項8】 符号化対象の画素の画素値と、以前に符
    号化され、局部復号器で復元された画素に基づいて生成
    される予測値との誤差を量子化した後にエントロピー符
    号化を行なう画像符号化方法であって、前記局部復号器
    の出力信号のダイナミックレンジが原画像の画素値のダ
    イナミックレンジを超えないように前記局部復号器の出
    力信号をクランプするに際し、クランプ開始点を、原画
    像の画素値の最大値または最小値以外の値とすることを
    特徴とする画像符号化方法。
  9. 【請求項9】 前記量子化に際し、許容される量子化誤
    差の最大幅を制御パラメータによって規定すると共に、
    前記クランプ開始点を、原画像の画素値の最大値から前
    記許容される量子化誤差の最大幅の値を減算した値、あ
    るいは原画像の画素値の最小値に前記許容される量子化
    誤差の最大幅の値を加算した値とすることを特徴とする
    請求項8記載の画像符号化方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20140074805A (ko) 2012-12-07 2014-06-18 삼성테크윈 주식회사 영상 신호 압축 장치, 영상 신호 신장 장치, 영상 신호 압축 방법 및 영상 신호 신장 방법
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