JP2000331646A - 二重管式放電管及びその製造方法 - Google Patents

二重管式放電管及びその製造方法

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JP2000331646A
JP2000331646A JP11140271A JP14027199A JP2000331646A JP 2000331646 A JP2000331646 A JP 2000331646A JP 11140271 A JP11140271 A JP 11140271A JP 14027199 A JP14027199 A JP 14027199A JP 2000331646 A JP2000331646 A JP 2000331646A
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tube
sealing
double
discharge
electrode
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Toyomi Yamashita
豊美 山下
Takao Ushikubo
隆夫 牛窪
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Sanken Electric Co Ltd
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃を加えてしまった場合でも、内部封体管
の破損を確実に防止することができる二重管式放電管を
提供する。 【解決手段】 第1の内管接続部2D及びこの第1の内
管接続部2Dから一定距離L1だけ離間した第1の外管
接続部2Pを有する第1の電極封止部2Aと、第2の内
管接続部2D及びこの第2の内管接続部2Dから一定距
離L2だけ離間した第2の外管接続部2Qを有する第2
の電極封止部2Bと、第1及び第2の内管接続部の間に
接続された第1封体管2と、第1及び第2の外管接続部
の間に接続され、第1封体管2との間に気密空間6を形
成すべく配置された第2封体管3とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温度環境下にお
いて充分な輝度が得られる二重管式放電管に係り、特に
落下、衝撃等による内管の破損を確実に防止することが
できる二重管式冷陰極蛍光放電管及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】冷陰極放電管は対向配置される一対の電
極を1つのガラス管で包囲した構造を備えている。この
冷陰極放電管においては、低温度環境下で使用する場
合、放電管内部の温度が充分に上昇しないために、放電
管内部の水銀蒸気圧が低下して発光効率が低くなってし
まい、充分な発光輝度を得ることができなかった。
【0003】このような技術課題を解決するために、低
温度環境下においては二重管式冷陰極放電管が一般的に
使用される傾向にある。図12は従来技術に係る二重管
式冷陰極放電管の断面構造図である。二重管式冷陰極放
電管11は、対向配置される一対の放電用電極14A及
び14Bを気密に封止する内管(発光管)12と、この
内管12を気密空間16を介在させて被覆する外管13
と、一対の放電用電極14A、14Bのそれぞれに結合
され内管12内から外管13外まで導出された端子15
A、15Bのそれぞれとを備えて構成されている。
【0004】内管12には細長いガラス管が使用され、
外管13には内管12の外径よりも内径が大きい細長い
ガラス管が使用されており、内管12、外管13のそれ
ぞれは両端部分において溶融結合により一体的に形成さ
れている。内管12の内壁には放電によって発生する紫
外線の照射を受けて可視光線を放出する蛍光膜が塗布さ
れている。さらに、内管12内部は気密に封じられてお
り、この内管12内部にはネオン(Ne)ガスとアルゴン(A
r)ガスとの混合ガスからなる放電用ガスが一般的に封入
されている。放電用ガスは、通常、5.3kPa〜13kPa程度
の範囲の圧力で封入されている。外管13内部は、内管
12内部と同様に気密に封じられ、133mPa〜1.3Pa程度
の範囲の圧力で高真空状態に保持されており、内管12
の断熱効果が高められている。
【0005】このように構成される二重管式冷陰極放電
管11は、内管12と外管13との間の気密空間6を熱
伝導率が低い高真空状態に保持しているので、内管12
の熱が外管13を通して外部に逃散しにくく、断熱効果
が充分に得られるので、低温度環境下でも充分な発光輝
度を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
図12に示す二重管式冷陰極蛍光放電管11において
は、以下の点について配慮がなされていなかった。
【0007】二重管式冷陰極蛍光放電管11は、一対の
放電用電極14A、14Bがそれぞれ配設された両端部
分において、溶融結合により内管12と外管13とを一
体的に形成している。この内管12と外管13との溶融
結合部分は、図12中、符号17を付して破線で示した
部分であり、この溶融結合部分17において端子15A
は内管12の管肉厚部12Aで被覆され、端子15Bは
管肉厚部12Bで被覆されている。一対の放電用電極1
4A及び14Bを包囲するのは内管12の管肉薄部12
Cであり、この管肉薄部12Cの図12中左側の一端は
管肉厚部12Aに一体的に形成され、管肉薄部12Cの
右側の他端は管肉厚部12Bに一体的に形成されてい
る。外管13の図12中左側の一端は内管12の管肉薄
部12Cと管肉厚部12Aとの境界12Dにかかった状
態で管肉厚部12Aに結合され、外管13の図12中右
側の他端は内管12の管肉薄部12Cと管肉厚部12B
との境界12Eにかかった状態で管肉厚部12Bに結合
されており、管肉薄部12Cの両端は溶融結合部分17
で支持されてはいるものの、管肉薄部12Cの中央部分
は浮いた状態で支持されている。このため、二重管式冷
陰極蛍光放電管11それ自体又は二重管式冷陰極蛍光放
電管11が取り付けられたパーソナルコンピュータを誤
って落下させてしまった場合や強い衝撃を加えてしまっ
た場合には、内管12の管肉薄部12Cが外管13内で
振動したり管肉薄部12Cに撓みを生じてしまい、内管
12を破損させてしまうという問題点があった。
【0008】特に、外管13の一端は内管12の管肉薄
部12Cと管肉厚部12Aとの境界12Dにかかった状
態で管肉厚部12Aに結合され、外管13の他端は内管
12の管肉薄部12Cと管肉厚部12Bとの境界12E
にかかった状態で管肉厚部12Bに結合されているの
で、二重管式冷陰極蛍光放電管11を落下させてしまっ
たり強い衝撃を加えてしまった場合に内管12を破損さ
せてしまうことが多かった。即ち、落下や強い衝撃に伴
うこれらの外力は、本来外管13から溶融結合部分17
を通して内管12の管肉薄部12Cや管肉薄部12Cを
支持する根本(管肉薄部12Cと管肉厚部12Aとの境
界12D、管肉薄部12Cと管肉厚部12Bとの境界1
2Eのそれぞれ)に伝搬され、管肉薄部12Cは肉厚が
薄く又管肉薄部12Cを支持する根本は応力集中しやす
い。特に、外管13の一端を内管12の管肉薄部12C
と管肉厚部12Aとの境界12Dにかかった状態で管肉
厚部12Aに結合し、外管13の他端を内管12の管肉
薄部12Cと管肉厚部12Bとの境界12Eにかかった
状態で管肉厚部12Bに結合すると、内管12に歪みが
残り、この応力集中が生じやすい。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。
【0010】従って、本発明の目的は、落下、衝撃等に
よる封体管の破損を確実に防止することができる二重管
式放電管を提供することである。特に、本発明の目的
は、落下、振動等による内管(第1封体管)の破損、さ
らに詳細には内管の管肉薄部並びに管肉薄部を支持する
部分の破損を確実に防止することができる二重管式放電
管を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、断熱効果を向上させ
ることができ、低温度環境下において優れた輝度特性を
得ることができる二重管式放電管を提供することであ
る。
【0012】本発明のさらに他の目的は、落下、振動等
による破損を確実に防止することができる二重管式放電
管の製造方法を提供することである。
【0013】本発明のさらに他の目的は、断熱効果を向
上させることができ、低温度環境下において優れた輝度
特性を得ることができる二重管式放電管の製造方法を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、第1の内管接続部及びこの
第1の内管接続部から一定距離だけ離間した第1の外管
接続部とを具備し、第1電極端子の両端が露出するよう
に第1電極端子の一部を被覆する第1電極封止部と、第
2の内管接続部及びこの第2の内管接続部から一定距離
だけ離間した第2の外管接続部とを具備し、第2電極端
子の両端が露出するように第2電極端子の一部を被覆す
る第2電極封止部と、第1及び第2の内管接続部の間に
接続され、内部に放電用ガスが封入された第1封体管
(内管)と、第1及び第2の外管接続部の間に接続さ
れ、且つ、第1封体管との間に気密空間を形成すべく第
1封体管の外周を取り囲んで配置された第2封体管(外
管)とを備えた二重管式放電管であることである。「第
1及び第2の内管接続部」及び「第1及び第2の外管接
続部」は現実には一定の面積を有する領域である。本発
明の第1の特徴に係る二重管式放電管においては、これ
らの「接続部」は一定の面積を有する領域の端部であっ
て、第1封体管(内管)及び第2封体管(外管)の力学
的支点として機能する部分の意である。「内管接続部か
ら一定距離だけ離間して」とは、二重管式放電管それ自
体や二重管式放電管が組み込まれた電子機器を誤って落
下させてしまったり、強い衝撃を加えてしまい、外管で
ある第2封体管に加わる外力が直接的に内管接続部に及
ばないような所定の距離だけ離れてという意味で使用さ
れる。この一定距離(所定の距離)は通常、二重管式放
電管の長手方向に測られる距離である。
【0015】上記のように、本発明の第1の特徴に係る
二重管式放電管においては、第1及び第2の内管接続部
から、長手方向に、それぞれ一定距離だけ離れた第1及
び第2の外管接続部で、第1及び第2の電極封止部とそ
れぞれ第2封体管と結合させている。このため、第1封
体管の破損しやすい管肉薄部や、応力集中が生じやすい
第1封体管の管肉薄部と第1及び第2の電極封止部との
境界に、第2封体管に加わる外力が及ぶことを減少させ
ることができる。つまり、本発明の第1の特徴に係る二
重管式放電管それ自体、若しくはこれを取り付けたパー
ソナルコンピュータ等の電子機器等を誤って落下させて
しまったり衝撃を加えてしまった場合でも、第2封体管
から第1及び第2の外管接続部を介して、第1及び第2
の電極封止部中を長手方向に一定距離伝搬し、さらに第
1及び第2の内管接続部を介して、第1封体管に伝搬さ
れる外力を、第1及び第2の電極封止部で減衰させるこ
とができる。従って、第2封体管から第1封体管に伝搬
され影響を及ぼす振動又は撓みを有効に防止することが
でき、第1封体管の破損を確実に防止することができ
る。そして、本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管
においては、第1及び第2の内管接続部は、第1及び第
2の外管接続部よりも、二重管式放電管の(長手方向
の)中心軸より遠い位置(より外形側)に配置すること
が好ましい。これは、図12に示した従来の二重管式放
電管においては、力学的支点となる内管接続部が、外管
接続部よりも、より内径側に配置されているのと対照的
である。このように、第1の内管接続部と第1の外管接
続部の間、及び第2の内管接続部と第2の外管接続部と
の間に段差部を設けることにより、内管接続部と外管接
続部の間の一定距離を、実効的に、さらに長くできる。
この結果、外管接続部から内管接続部へ伝搬される外力
を、より有効に減衰させることができる。
【0016】本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管
において、気密空間内に、その長手方向に沿って等間隔
で複数個配設された破損防止用部材をさらに備えること
が好ましい。ここで、「破損防止用部材」とは、誤って
落下させてしまったり、予期しない衝撃の発生により第
1封体管に加わる振動又は撓みを防止し、第1封体管の
破損を防止するための破損防止用部材である。破損防止
用部材は、第1封体管の中心軸に関して約180度回転
した位置に2個で1組として配置しても良く、更に、第
2封体管の円周方向に、3個、4個もしくはそれ以上の
個数の破損防止用部材を等間隔で配列し、3個、4個も
しくはそれ以上で1組としても良い。さらに、円周方向
に配列された破損防止用部材の数を増大し、互いに連続
した極限として、破損防止用部材を第1封体管の外周面
の全域、若しくは第2封体管の内周面の全域に沿って、
閉環状に形成してもよい。「複数個配設」とは少なくと
も2組以上を、第1封体管と第2封体管との間の気密空
間内に配設されることが好ましいという意である。この
内の少なくとも1組の破損防止用部材を、第1封体管の
振動又は撓みを防止できるように、第1放電用電極と第
2放電用電極との間の長手方向の中央部分近傍に配置し
てもよい。あるいは、2組の破損防止用部材を、第1放
電用電極と第2放電用電極との中心線に関して対称にな
るように第1放電用電極と第2放電用電極との間の長手
方向の中央部分近傍に均等配置してもよく、更に、両端
の2組と合わせて計4組を均等配置するようにしても良
い。このように、本発明の第1の特徴に係る二重管式放
電管において、複数個の破損防止用部材で第2封体管の
中心軸部分に第1封体管を固定させるようにすれば、結
果的に第1封体管と第2封体管との間の気密空間の寸法
を均一に保つことができる。複数個の破損防止用部材
が、第1放電用電極と第2放電用電極との間(特にその
中央部近傍)において、第1封体管、第2封体管のそれ
ぞれの長手方向に沿って等間隔で配設することにより、
第1封体管に発生する振動や撓みをこれらの複数個の破
損防止用部材により分散させ、破損防止用部材1個当た
りの応力を減少させることができる。従って、上記の本
発明の第1の特徴に係る二重管式放電管で得られる効果
に加えて、二重管式放電管それ自体、若しくはこれを取
り付けたパーソナルコンピュータ等の電子機器を誤って
落下させてしまったり衝撃を加えてしまった場合でも、
破損防止用部材を介在させて、より有効に、第1封体管
を第2封体管の中心軸部分に支持することができる。こ
のため、第1封体管に伝搬する振動を有効に減衰させる
と共に、第1封体管に影響を与える振動又は撓みを防止
することができ、第1封体管の破損を確実に防止するこ
とができる。さらに、第1封体管と第2封体管との間の
気密空間(気密空間の厚さ)を複数個の破損防止用部材
により、放電用電極間で均一な寸法に保つことができる
ので、断熱性効果を向上させることができ、特に低温度
環境下での輝度特性を向上させることができる。
【0017】本発明の第1の特徴にかかる二重管式放電
管においては、第1及び第2の電極封止部と第2封体管
とは、第1及び第2の外管接続部において溶融結合によ
り一体的に形成することが好ましい。すなわち、第1及
び第2の電極封止部と第2封体管との結合、ひいては第
1封体管と第2封体管との結合に別途結合部材を必要と
しないので、部品点数を削減することができ、二重管式
放電管の構造を簡易に実現することができる。
【0018】同様に、本発明の第1の特徴にかかる二重
管式放電管において、第1及び第2の電極封止部と第1
封体管とは、第1及び第2の内管接続部において溶融結
合により一体的に形成されことが好ましい。すなわち、
第1及び第2の電極封止部と第1封体管との結合、に別
途結合部材を必要としないので、部品点数を削減するこ
とができ、二重管式放電管の構造を簡易に実現すること
ができる。
【0019】この場合、第1及び第2の電極封止部は、
それぞれ、第1封体管の内径と実質的に等しい外形寸法
からなる部分を少なくとも一部に有するようにすれば、
第1及び第2の電極封止部と第1封体管との結合が容易
になり、二重管式放電管の組立も簡単になる。
【0020】また、本発明の第1の特徴に係る二重管式
放電管において、破損防止用部材が、第1封体管又は第
2封体管に一体的に形成され、第1封体管又は第2封体
管と同一材料で形成されたことが好ましい。すなわち、
第1封体管又は第2封体管がガラス材で形成される場
合、破損防止用部材は第1封体管又は第2封体管と同一
のガラス材で形成されることが好ましい。このように構
成される二重管式放電管においては、破損防止用部材が
第1封体管又は第2封体管と同一の材料で一体的に形成
されるので、部品点数を削減することができ、構造を簡
易に実現することができる。
【0021】さらに、本発明の第1の特徴に係る二重管
式放電管において、破損防止用部材を、第1封体管から
第2封体管に向かって又は第2封体管から第1封体管に
向かって気密空間内に突出させ、第2封体管又第1封体
管に点接触できるような突起形状で形成することが好ま
しい。ここで、「破損防止用部材の点接触できるような
突起形状」とは、破損防止用部材の突起形状の先端部分
が第1封体管又は第2封体管に接触したとしても第1封
体管の熱が破損防止用部材を通して第2封体管に逃げに
くくした形状を意味する表現である。例えば、破損防止
用部材は、針形状、円錐形状のいずれかの突起形状で形
成されることが実用的である。さらに、本発明の第1の
特徴に係る二重管式放電管において、第2封体管の中心
軸部分に第1封体管を確実に保持するために、破損防止
用部材は、第1封体管の周囲の均等な位置に2組又はそ
れ以上の個数で配設してもよい。破損防止用部材の個数
は、二重管式放電管の長さと、二重管式放電管に印加さ
れる振動応力に応じて適宜増やせばよい。このように構
成される二重管式放電管においては、破損防止用部材が
第1封体管又は第2封体管に接触した場合の接触部分の
熱抵抗値を高くすることができ、第1封体管の熱を第2
封体管に逃げにくくできるので、断熱性効果を向上させ
ることができ、より一層、輝度特性を向上させることが
できる。
【0022】本発明の第2の特徴は、(1)第1の内管
接続部において第1封体管(内管)の一端を第1の電極
封止部に接続し、第2の内管接続部において第1封体管
(内管)の他端を第2の電極封止部に接続する工程と、
(2)第1封体管の周囲を被覆可能な幾何学的形状を有
した第2封体管(外管)を形成する工程と、(3)第1
の内管接続部から一定距離だけ離間した第1の外管接続
部において、第2封体管の一端と第1の電極封止部とを
互いに溶融結合し、第2の内管接続部から一定距離だけ
離間した第2の外管接続部において、第2封体管の他端
と第2の電極封止部とを互いに溶融結合する工程とを少
なくとも備えた二重管式放電管の製造方法であることで
ある。
【0023】本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管
の製造方法によれば、第1及び第2の内管接続部から、
長手方向に、それぞれ一定距離だけ離れた第1及び第2
の外管接続部で、第1及び第2の電極封止部とそれぞれ
第2封体管と結合させるので、第2封体管接続時のピン
ホールの発生等の不良も少なく、二重管式放電管の組立
が容易である。さらに、第1及び第2の外管接続部から
それぞれ長手方向に一定距離だけ離れた第1及び第2の
内管接続部が位置するので、第1封体管の破損しやすい
管肉薄部や、応力集中が生じやすい第1封体管の管肉薄
部と第1及び第2の電極封止部との境界に、第2封体管
に加わる外力が及ぶことを減少させることができる。つ
まり、本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管それ自
体、若しくはこれを取り付けたパーソナルコンピュータ
等の電子機器等を誤って落下させてしまったり衝撃を加
えてしまった場合でも、第2封体管から第1及び第2の
外管接続部を介して、第1及び第2の電極封止部中を伝
搬し、さらに第1及び第2の内管接続部を介して、第1
封体管に伝搬される外力を、第1及び第2の電極封止部
で減衰させることができる。
【0024】さらに、本発明の第2の特徴に係る二重管
式放電管の製造方法において(イ)第2封体管の内側又
は第1封体管の外側に、複数個の破損防止用部材を、そ
の長手方向に沿って等間隔で形成する工程と、(ロ)第
2封体管の内部に第1封体管を配置するとともに、破損
防止用部材で第1封体管と第2封体管との間の気密空間
の寸法を調節する工程とを、第2封体管と第1及び第2
の電極封止部とをそれぞれ互いに溶融結合し、第1封体
管と第2封体管との間に気密空間を形成する工程の前に
更に実行することが好ましい。こうすれば、第2封体管
の内部に第1封体管を配置する際に、第1封体管又は第
2封体管に予め形成した複数個の破損防止用部材が位置
決め部材となって第2封体管の中心軸部分に第1封体管
の配置位置を調節することができる。従って、従来のス
ペーサの使用をなくすことができ、第1封体管にスペー
サを装着する工程、第1封体管にスペーサを介在させて
第2封体管を装着する工程、及びスペーサを排出する工
程をなくすことができるので、二重管式放電管の製造工
程を簡略化する(製造工程数を減少させる)ことができ
る。さらに、スペーサの装着動作や排出動作等、スペー
サの複雑な動作をなくすことができるので、二重管式放
電管の製造の自動化を実現することができる。さらに、
スペーサの装着動作や排出動作等に起因する封体管の損
傷や破損をなくすことができるので、製造上の歩留まり
を向上させることができる。さらに、製造工程の簡略化
を実現することにより、製造コストを減少させることが
できる。また、二重管式放電管それ自体、若しくはこれ
を取り付けた電子機器等を誤って落下させてしまったり
衝撃を加えてしまった場合でも、第2封体管から第1及
び第2の外管接続部を介して、減衰させると同時に、複
数個の破損防止用部材により力を分散できるので、より
機械的衝撃に強い二重管式放電管を提供することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記
載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符
号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、
肉厚と長さとの関係、各管の肉厚の比率等は現実のもの
とは異なることに留意すべきである。したがって、具体
的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきもの
である。
【0026】(第1の実施の形態)図2は本発明の第1
の実施の形態に係る二重管式放電管(二重管式冷陰極蛍
光放電管)の断面構造図、図1は図2に示す二重管式放
電管の左側の要部拡大断面構造図である。図1及び図2
に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る二重管
式放電管1は、第1の電極端子5Aの両端が露出するよ
うに第1の電極端子5Aの一部を被覆する第1の電極封
止部2A(図1及び図2中左側)と、第2の電極端子5
Bの両端が露出するように第2の電極端子5Bの一部を
被覆する第2の電極封止部2B(図2中右側)と、第1
及び第2の電極封止部2A及び2Bの間に接続され、内
部に放電用ガスが封入された第1封体管(内管)2と、
第1及び第2の電極封止部2A及び2Bの間に接続さ
れ、且つ、第1封体管2との間に気密空間6を形成すべ
く第1封体管の外周を取り囲んで配置された第2封体管
(外管)3とを備えて構成されている。ここで、第1の
電極封止部2Aは、第1の内管接続部2D及びこの第1
の内管接続部2Dから長手方向に一定距離L1だけ離間
した第1の外管接続部2Pとを具備し、第2の電極封止
部2Bは、第2の内管接続部2E及びこの第2の内管接
続部2Eから長手方向に一定距離L2だけ離間した第2
の外管接続部2Qとを具備している。従って、第1封体
管(内管)2は、第1及び第2の内管接続部2D及び2
Eの間に接続され、第2封体管(外管)3は、第1及び
第2の外管接続部2P及び2Qの間に接続されている。
このため、第2封体管(外管)3は、第1封体管(内
管)よりもL1+L2だけ長いことになる。
【0027】第1の電極端子5Aの一端側には、第1放
電用電極4Aが、第2の電極端子5Bの一端側には第2
放電用電極4Bが接続され、第1放電用電極4A及び第
2放電用電極4Bは互いに対向している。第1封体管
(内管)2は、第1放電用電極4A及び第2放電用電極
4Bを包囲し、第1の電極封止部2Aに一端が一体化さ
れ、第2の電極封止部2Bに他端が一体化された管肉薄
部2Cにより気密空間を構成し、内部に放電用ガスが封
入している。
【0028】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1は、第1封体管2と第2封体管3との
間の気密空間6内において、その長手方向に沿って等間
隔で複数個配設された破損防止用部材7A、7B、7
C、7D、7E、7F、7G及び7Hを備えて構成させ
ている。
【0029】第1封体管2は例えば1.4mm〜1.7mmの外径
寸法の細長い筒状のガラス材料で形成された封止管であ
る。第1封体管2の中央部分の管肉薄部2Cは、このよ
うな細長い筒状の封止管の本来の肉厚であり、その肉厚
は例えば0.1mm〜0.3mmの範囲内に設定されている。第
1封体管2の第1の電極封止部2Aは、第1封体管2の
内部を気密に封じるために一端部を溶融させた部分であ
り、ほぼ第1封体管2の外径寸法から第1の電極端子5
Aの外径寸法を差し引いた例えば0.9mm〜0.6mmの範囲
内の管肉薄部2Cよりも厚い肉厚管であると解すること
も可能である。図1に示すように、第1の電極封止部2
Aは第1封体管2の一端部を溶融させて形成しているの
で、第1の電極封止部2Aと管肉薄部2Cとは一体的に
形成されており(実質的に同一のガラス材料で形成され
ており)、第1の電極封止部2Aと管肉薄部2Cとの間
の境界となる第1の内管接続部2Dは急激に肉厚が変化
する箇所である。第1封体管2の第2の電極封止部2B
は、第1封体管2の内部を気密に封じるために他端部を
溶融させた部分であり、第1の電極封止部2Aと同様の
寸法と構造に設定されている。第1の電極封止部2Aと
同様に、第2の電極封止部2Bと管肉薄部2Cとは一体
的に形成されており、第2の電極封止部2Bと管肉薄部
2Cとの間の境界に位置する第2の内管接続部2Eは急
激に肉厚が変化する箇所である。
【0030】第2封体管3は第1封体管2の外径寸法よ
りも大きい例えば2.4mm〜2.6mmの外径寸法で形成された
細長い筒状のガラス材料で形成された封止管である。こ
のように両者の外形寸法を選ぶことにより、第2封体管
3の内部に第1封体管2を配設することができる。そし
て、第1封体管2、第2封体管3のそれぞれの両端部分
は図1及び図2に破線で示す第1の外管接続部2Pから
伸延する第1溶融結合部8A、第2の外管接続部2Qか
ら伸延する第2溶融結合部8Bの各々を介在させて一体
的に形成されている。
【0031】そして、図1及び図2に示すように、第1
の内管接続部2D及び第2の内管接続部2Eは、第1の
外管接続部2P及び第2の外管接続部2Qよりも、二重
管式放電管1の(長手方向の)中心軸より遠い位置(よ
り外形側)に配置されている。これは、図12に示した
従来の二重管式放電管においては、力学的支点となる内
管接続部が、外管接続部よりも、より内径側に配置され
ているのと対照的である。このように、第1の内管接続
部2Dと第1の外管接続部2Pの間、及び第2の内管接
続部2Eと第2の外管接続部2Qとの間に段差部を設け
ることにより、一定距離L1及びL2を実効的に、さら
に長くしている。
【0032】第1の内管接続部2Dから第1の外管接続
部2Pに至る長手方向に測った一定距離L1(左側への
オフセット寸法)は、二重管式放電管1それ自体や二重
管式放電管1が組み込まれた電子機器(例えばパーソナ
ルコンピュータ)を誤って落下させてしまったり、強い
衝撃を加えてしまい、第2封体管3に加わる外力が直接
的に境界2D部分に及ばないような距離であり、ガラス
材料の物理的性質、二重管式放電管1の寸法等により差
があるが、第1の実施の形態においては例えば0.2mm〜
0.7mmの程度に設定されることが好ましい。
【0033】また、第2の内管接続部2Eから第2の外
管接続部2Qに至る長手方向に測った一定距離L2(右
側へのオフセット寸法)は一定距離L1と同様な理由で
同等の寸法に設定されている。すなわち、第1封体管2
の第1の電極封止部2Aと管肉薄部2Cとの間の機械的
に強度が低く応力が集中しやすい境界(第1の内管接続
部)2Dに外力が及ばないように、境界2Dから外側に
一定距離L1以上離れた領域(第1の外管接続部2Pか
ら更に外側に延びる領域)8Aにおいて第1封体管2と
第2封体管3とが溶融結合され、同様に第1封体管2の
第2の電極封止部2Bと管肉薄部2Cとの間の機械的に
強度が低く応力が集中しやすい境界2Eに外力が及ばな
いように、境界(第2の内管接続部)2Eから外側に一
定距離L2以上離れた領域(第2の外管接続部2Qから
更に外側に延びる領域)8Bにおいて第1封体管2と第
2封体管3とが溶融結合されている。
【0034】このように、第1封体管2の管肉薄部2C
と第1の電極封止部2Aとの境界(第1の内管接続部)
2Dから長手方向に一定距離L1だけ離れた第1の外管
接続部2Pから外側に延びる第1溶融結合部8Aで第2
封体管3の一端側を結合させ、さらに管肉薄部2Cと第
2の電極封止部2Bとの境界(第2の内管接続部)2E
から長手方向に一定距離L2だけ離れた第2の外管接続
部2Qから外側に延びる第2溶融結合部8Bで第2封体
管3の他端側を結合させているので、第1封体管2の破
損しやすい管肉薄部2Cや、応力集中が生じやすい第1
封体管2の管肉薄部2Cと第1の電極封止部2Aとの境
界(第1の内管接続部)2D、管肉薄部2Cと第2の電
極封止部2Bとの境界(第2の内管接続部)2Eのそれ
ぞれに、第2封体管3に加わる外力が直接的に及ぶこと
を減少させることができる。従って、二重管式放電管1
それ自体、若しくはこれを取り付けたパーソナルコンピ
ュータの電子機器等を誤って落下させてしまったり衝撃
を加えてしまった場合でも、第2封体管3から第1封体
管2に伝搬される外力を第1封体管2の第1の電極封止
部2A、2Bのそれぞれで減衰させる(吸収させる)こ
とができるので、第1封体管2特に管肉薄部2Cに発生
する振動又は撓みを防止することができ、第1封体管2
の破損を確実に防止することができる。
【0035】さらに、第1封体管2の第1の電極封止部
2Aと第2封体管3の一端とを溶融結合により一体的に
形成し、第2の電極封止部2Bと第2封体管3の他端と
を溶融結合により一体的に形成することで、第1封体管
2と第2封体管3との結合に別途結合部材を必要としな
いので、部品点数を削減することができ、二重管式放電
管1の構造を簡易に実現することができる。
【0036】なお、第1封体管2と第2封体管3との間
の気密空間6の寸法は、それぞれの外径寸法から肉厚を
考慮すれば、約0.45mm〜0.6mmになる。
【0037】図示しないが、第1封体管2の内壁には、
放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放
出させるために蛍光膜が塗布されている。さらに、第1
封体管2の内部には、水銀放電を発生させるための必要
一定量の水銀(水銀粒)と、点灯を助けるための放電用
ガスとが封入されている。放電用ガスにはアルゴン(Ar)
ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスが使用され、第1封
体管2の内部の圧力は5.3kPa〜13kPa程度に設定され
ている。第2封体管3の内壁には、破損防止用部材7A
〜7Hのそれぞれの表面を含めて、基本的には蛍光膜が
塗布されていない。なお、可視光線の放出率を高くする
等の目的で、第2封体管3の内壁に蛍光膜を塗布するこ
とができる。
【0038】対をなす第1、第2放電用電極4A、4B
は、第1の実施の形態においていずれも円筒形状で形成
され、ニッケル(Ni)等の電極材料で形成されている。
この第1及び第2放電用電極4A及び4Bのそれぞれの
電極形状は、特に限定されないが、皿形状、棒形状、ワ
イヤ形状等、様々な形状を採用することができる。
【0039】第1の電極端子5Aの一端側は放電用電極
4Aに電気的に接続され、他端側は第2封体管3の外部
に導出されている。同様に、第2の電極端子5Bの一端
側は放電用電極4Bに電気的に接続され、他端側は第2
封体管3の外部に導出されている。第1の電極端子5
A、5Bはいずれも例えばニッケル等の電気伝導性が良
好な金属材料で形成されており、第1の電極端子5Aと
第1放電用電極4Aとの間、第2の電極端子5Bと第2
放電用電極4Bとの間のそれぞれは、例えば、溶融結
合、ろう接又は半田接合等により接合されている。
【0040】第1封体管2と第2封体管3との間の気密
空間6の内部は第1の実施の形態において断熱性効果が
最も期待できる高真空状態に保持されている。例えば、
気密空間6の内部は133mPa〜1.3mPa程度の高真空状態に
保持されることが好ましい。さらに、気密空間6の内部
には熱伝導率の悪い(熱抵抗値の高い)断熱性気体、例
えばアルゴンガス、エチレン(CH=CH)ガス、エタ
ン(CH)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、クリプトン(K
r)ガス、或いはフルオロメタン(CF,CF)若しく
はクロロフルオロメタン(CClF)等の多ハロゲン化
誘導体のいずれか1種類のガス、又はこれらの内から選
ばれた複数種類のガスを混合した混合ガスを充填するこ
とができる。
【0041】第1の実施の形態において、破損防止用部
材7A〜7Hは、第2封体管3と同一のガラス材料で形
成され、第2封体管3と一体に形成されている。この破
損防止用部材7A〜7Hは、第2封体管3の内壁から第
1封体管2の方向に向かって(好ましくは第2封体管3
の中心軸部分に向かって)突出するように形成されてお
り、さらに第1封体管2の長さ方向に沿って等間隔で配
設(配列)されている。
【0042】詳細には、複数個の破損防止用部材7A〜
7Hは、第1封体管2の一端側と第2封体管3の一端側
との溶融結合部8Aと、第1封体管2の他端側と第2封
体管3の他端側との溶融結合部8Bとの間において、第
1封体管2、第2封体管3のそれぞれの間で、それぞれ
の長手方向に沿って等間隔で互いに離間して配列されて
いる。さらに、第1の破損防止用部材7Aと第2の破損
防止用部材7Bとは互いに対向する位置に、同様に第3
の破損防止用部材7Cと第4の破損防止用部材7Dとは
互いに対向する位置に、第5の破損防止用部材7Eと第
6の破損防止用部材7Fとは互いに対向する位置に、第
7の破損防止用部材7Gと第8の破損防止用部材7Hと
は互いに対向する位置にそれぞれ配設されている。すな
わち、第1封体管2を中心軸として、約180度回転し
た位置に破損防止用部材7Aと7B、破損防止用部材7
Cと7D、破損防止用部材7Eと7F、破損防止用部材
7Gと7Hのそれぞれが配設されている。溶融結合部8
Aと第1の破損防止用部材7Aとの間隔、第1の破損防
止用部材7Aと第3の破損防止用部材7Cとの間隔、第
3の破損防止用部材7Cと第5の破損防止用部材7Eと
の間隔、第5破損防止用部材7Eと第7の破損防止用部
材7Gとの間隔、第7の破損防止用部材7Gと溶融結合
部8Bとの間隔はいずれも等しく設定されている。同様
に、溶融結合部8Aと第2の破損防止用部材7Bとの間
隔、第2の破損防止用部材7Bと第4の破損防止用部材
7Dとの間隔、第4の破損防止用部材7Dと第6の破損
防止用部材7Fとの間隔、第6の破損防止部材7Fと第
8の破損防止用部材7Hとの間隔、第8の破損防止用部
材7Hと溶融結合部8Bとの間隔はいずれも等しく設定
されている。
【0043】このように構成される破損防止用部材7A
〜7Hは、二重管式放電管1それ自体又はこの二重管式
放電管1を取り付けた機材を誤って落下させてしまった
り、或いはこれらに予期せぬ衝撃を加えてしまった場合
でも、第2封体管3の中心軸部分において第1封体管2
を実質的に動かないように支持することができるので、
第1封体管2に生じる振動又は撓みによる第1封体管2
の破損を確実に防止することができる。
【0044】図3は図2のF3−F3切断線部で切った
二重管式放電管1の拡大断面構造図である。破損防止用
部材7A〜7Hの先端部分は、いずれも第1封体管2の
外周面に接触するか僅かな間隔を保持して近接するよう
に形成されている。すなわち、破損防止用部材7A、7
C、7E、7Gの最先端と破損防止用部材7B、7D、
7F、7Hの最先端との間の寸法は、第1封体管2の外
形寸法と実質的に同一か、又は第1封体管2の外形寸法
よりも僅かに大きな寸法に設定されている。
【0045】図3に示すように、第2封体管3の上側と
下側に互いに対向するように配設された破損防止用部材
7A、7Bのそれぞれは、振動や撓みで第1封体管2が
移動しないように(破損を生じないように)、第1封体
管2を上下方向から支持するようになっている。図3に
おいては示していないが、前述の図2に示すように、互
いに対向する破損防止用部材7C及び7D、7E及び7
F、7G及び7Hのそれぞれも同様に第1封体管2が振
動や撓みで動かないように第1封体管2を上下方向から
支持するようになっている。従って、二重管式放電管1
又は二重管式放電管1を取り付けた電子機器を誤って落
下させてしまった場合や外部から強い衝撃を与えてしま
った場合でも、第2封体管3の内部の第1封体管2に大
きな振動や撓みが生じることなく、第1封体管2の破損
を確実に防止することができる。
【0046】破損防止用部材7A〜7Hの先端部分の形
状は、いずれも第1封体管2の外周面に接触したときに
点接触となるような形状で形成されている。図2及び図
3においては、破損防止用部材7A〜7Hの先端部分の
形状は円錐形状で形成されているが、本発明の第1の実
施の形態においては、これらの破損防止用部材7A〜7
Hの先端部分の形状は針形状等の他の形状で形成しても
かまわない。
【0047】以上説明したような本発明の第1の実施の
形態に係る二重管式放電管1においては、第1封体管2
の管肉薄部2Cと第1の電極封止部2Aとの境界に位置
する第1の内管接続部2Dから長手方向に一定距離L1
だけ離れた第1の外管接続部2Pにおいて、第1の電極
封止部2Aと第2封体管3の一端側とを溶融結合させて
いる。同様に、第1封体管2の管肉薄部2Cと第2の電
極封止部2Bとの境界に位置する第2の内管接続部2E
から長手方向に一定距離L2だけ離れた第2の外管接続
部2Qにおいて、第2の電極封止部2Bと第2封体管3
の他端側とを溶融結合させているので、第1封体管2の
破損しやすい管肉薄部2Cや、応力集中が生じやすい第
1封体管2の境界2D、境界2Eのそれぞれに、第2封
体管3に加わる外力が直接的に及ぶことを減少させるこ
とができる。結果的に、二重管式放電管1自身又はこの
二重管式放電管1を取り付けた電子機器等を落下させて
しまったり、これに強い衝撃を加えてしまった場合で
も、第2封体管3から第1封体管2に伝搬される外力を
第1封体管2の第1の電極封止部2A、2Bのそれぞれ
で減衰させることができるので、第1封体管2特に管肉
薄部2Cに、影響を及ぼす振動又は撓みを防止すること
ができ、第1封体管2の破損を確実に防止することがで
きる。従って、二重管式放電管1の破損又は電子機器等
の破損を防止することができる。
【0048】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1においては、第1封体管2の第1の電
極封止部2Aと第2封体管3とを溶融結合により一体的
に形成し、第2の電極封止部2Bと第2封体管3とを溶
融結合により一体的に形成することで、第1封体管2と
第2封体管3との結合に別途結合部材を必要としないの
で、部品点数を削減することができ、二重管式放電管1
の構造を簡易に実現することができる。
【0049】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1においては、第2封体管3に設けられ
た破損防止用部材7A〜7Hによって第1封体管2がそ
の上下方向から支持されるために、二重管式放電管1自
身又はこの二重管式放電管1を取り付けた電子機器等を
落下させてしまったり、これに強い衝撃を加えてしまっ
た場合でも、この破損防止用部材7A〜7Hによって第
2封体管3の内側で第1封体管2が大きく振動すること
又は撓むことを防止することができるので、第1封体管
2の破損を防止することができる。結果的に二重管式放
電管1の破損又は電子機器等の破損を防止することがで
きる。
【0050】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1においては、破損防止用部材7A〜7
Hが気密空間調節用部材として機能し、第1封体管2と
第2封体管3との間の気密空間6の寸法(気密空間6の
厚さ)を第1封体管2の全長に渡って均一に保つことが
できるので、気密空間6の断熱性効果を向上させること
ができ、特に低温度環境下における輝度特性を安定に維
持することができる。
【0051】さらに、このように構成される本発明の第
1の実施の形態に係る二重管式放電管1においては、破
損防止用部材7A〜7Hが第1封体管2に接触した場合
の接触部分の熱抵抗値を点接触としたことで高くするこ
とができ、第1封体管2の熱を第2封体管3に逃げにく
くできるので、断熱性効果を向上させることができ、よ
り一層、輝度特性を向上させることができる。
【0052】次に、本発明の第1の実施の形態に係る二
重管式放電管1の製造方法を、図4乃至図9に示す工程
断面図を用いて、簡単に説明する。
【0053】(1)まず、周知のガラス切断技術、ガラ
スシールド技術等を使用し、内壁に蛍光膜が塗布され、
管肉薄部からなるガラス管2C、第1電極端子5Aの両
端が露出するように第1電極端子5Aの一部を被覆した
第1の電極封止部2A、及び第2電極端子5Bの両端が
露出するように第2電極端子5Bの一部を被覆した第2
の電極封止部2Bを用意する。第1電極端子5Aの一端
には第1放電用電極4Aが、第2電極端子5Bの一端に
は第2放電用電極4Bが接続されている。そして、図4
に示すように、第1の内管接続部2Dにおいて第1封体
管(内管)2Cの一端を第1の電極封止部2Aに接続
し、第2の内管接続部2Eにおいて第1封体管(内管)
2Cの他端を第2の電極封止部2Bに接続する。このと
き、第1封体管2の内部には、放電用ガスを封入する。
この結果、第1封体管2の内部には、一対の放電用電極
4A及び4Bが配置され、さらに内部から外部に第1の
電極端子5A及び5Bが導出された状態となる。
【0054】(2)第2封体管3を形成するために、図
5に示すガラス管3Aを用意する。ガラス管3Aは細長
い筒状で形成されており、図5中、右側及び左側のガラ
ス管3Aの両端は開放状態にある。
【0055】(3)次に、図6に示すように、第2封体
管3となるガラス管3Aの所定の位置に、ガラス管3A
の内壁からガラス管3Aの中心軸に向かって突出した複
数の破損防止用部材7A〜7Hを形成する。ここで、
「所定の位置」とは、二重管式放電管1の完成後に破損
防止用部材7A〜7Hが第1封体管2、第2封体管3の
それぞれの溶融結合部8Aと溶融結合部8B(図2参
照。)との間において互いに離間して等間隔に配置され
る位置という意である。所定の位置は、溶融結合部8A
と溶融結合部8Bとの間の距離を予め測定しておけば容
易に推定することができ、或いは設計データから容易に
推定(設計)することができる。
【0056】これらの破損防止用部材7A〜7Hは、例
えば、ガラス管3Aの所定の部分をガスバーナーで加熱
溶融し、加熱溶融された部分を所定のストロークをもっ
たピンで突いて形成する。ピンのストロークにより、破
損防止用部材7A〜7Hのガラス管3Aの内周面からの
高さが、図2及び図3に示す気密空間6の寸法(気密空
間6の厚さ)と実質的に同一か又は僅かに低くなるよう
に、内側に突き出る破損防止用部材7A〜7Hの最先端
の高さを調節することができる。このように破損防止用
部材7A、7C、7E、7Gのそれぞれの最先端と、破
損防止用部材7B、7D、7F、7Hのそれぞれの最先
端との間の寸法は、第1封体管2の外形寸法と実質的に
同一か又は僅かに大きい寸法に設定することができる。
なお、若干工程数が増大するものの、ガラス管3Aの内
部を所定の真空排気装置で減圧し、この減圧状態で、ガ
スバーナーでガラス管3Aの所定の位置を選択的に加熱
溶融し、この所定の位置において溶融されたガラスをそ
れぞれ内部に引き込ませて、破損防止用部材7A〜7H
のそれぞれを形成してもよい。
【0057】(4)このようにして形成された複数の破
損防止用部材7A〜7Hを利用しながら、図7に示すよ
うに、第1封体管2をガラス管3Aの内部に挿入して行
き、このガラス管3Aの内部に第1封体管2を配設す
る。ここで、第1封体管2は破損防止用部材7A〜7H
の先端部分に当接させ滑らせながらガラス管3A内に挿
入され配設されるので、ガラス管3Aのほぼ中央部分に
第1封体管2の配設位置が自動的に調節される。すなわ
ち、図2及び図3に示す第1封体管2と第2封体管3と
の間の気密空間6の寸法が自動的に均一に調節される。
【0058】(5)図8に示すように、第1の内管接続
部2Dから一定距離L1だけ離間した(左側にオフセッ
トされた)第1の外管接続部2Pにおいて、ガラス管3
A(第2封体管)の一端と第1の電極封止部2Aとを互
いに溶融結合する。具体的には、第1の外管接続部2P
から外側に延びる領域において、第1の電極封止部2A
とガラス管3Aの一端側とを溶融により結合させて溶融
結合部8A(図8中、破線で示す。)を形成し、この一
端側を気密に封じる。なお、ガラス管3Aの他端側は開
放された状態のままである。
【0059】(6)そして、ガラス管3Aの開放状態に
ある他端側からガラス管3Aの内部をターボ分子ポン
プ、クライオポンプ、油拡散ポンプ等の真空排気装置に
より排気し、ガラス管3Aの内部の圧力を133mPa〜1.3m
Pa程度のバックグランド圧力(到達圧力)に設定する。
【0060】(7)ガラス管3Aの内部圧力が133mPa〜
1.3mPaの範囲内の圧力に到達した時点で排気を停止し、
この内部圧力を維持した状態で図9に示すように、第2
の電極封止部2B及び第2電極端子5Bを内包する位置
において、ガスバーナーを用いて、ガラス管3Cを加熱
し、ガラス管(第2封体管)3Aの他端を溶融結合す
る。この結果、ガラス管(第2封体管)3Aの内部が真
空に封じ切られる。
【0061】(8)そして、ガスバーナーを用いて、第
2の内管接続部2Eから一定距離L2だけ離間した(右
側にオフセットされた)第2の外管接続部2Qにおい
て、第2封体管3Aの他端と第2の電極封止部2Bとを
互いに溶融結合する。具体的には、第2の外管接続部2
Qから外側に延びる領域8B(図1参照)において、第
2電極封止部2Bとガラス管3Aの他端側とを溶融によ
り結合させる。この結果、前述の図1に示すように、ガ
ラス管3Aから第2封体管3が形成される。そして、余
分なガラス管3Aを切り取る。これら一連の製造工程に
より第1の実施の形態に係る二重管式放電管1が完成す
る。
【0062】以上において説明した本発明の第1の実施
の形態に係る二重管式放電管1の製造方法においては、
第2封体管3の内部に第1封体管2を配置する際に、ガ
ラス管3A(第2封体管3)に予め形成した破損防止用
部材7A〜7Hで第1封体管2の配置位置を自動的に調
節することができる。従って、第2封体管3の内部に第
1封体管2を配置する際に、別途、スペーサ等の製造用
治具を必要としないので、この製造用治具の取り付け工
程や取り外し工程をなくすことができ、二重管式放電管
1の製造工程を簡略化する(製造工程数を減少させる)
ことができる。さらに、製造用治具の取り付け工程や取
り外し工程等の複雑な製造用治具の制御動作をなくすこ
とができるので、二重管式放電管1の製造の自動化を実
現することができる。さらに、製造用治具の取り付け動
作や取り外し動作等に起因する第1封体管2や第2封体
管3の損傷や破壊をなくすことができるので、製造上の
歩留まりを向上させることができる。さらに、製造工程
の簡略化を実現することにより、製造コストを減少させ
ることができる。
【0063】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1の製造方法においては、ガラス管3A
(第2封体管3)の破損防止用部材7A〜7Hはガスバ
ーナーによる部分的な加熱溶融で形成することができる
ので、破損防止用部材7A〜7Hを容易に形成すること
ができ、生産性を向上させることができる。
【0064】以上の本発明の第1の実施の形態の説明で
は、破損防止用部材7A〜7Hを、第1封体管2の中心
軸に関して約180度回転した位置に2個で1組として
配置した場合について説明したが、第2封体管3の円周
方向に、3個、4個もしくはそれ以上の個数の破損防止
用部材を等間隔で配列し、3個、4個もしくはそれ以上
で1組として、一対の放電用電極の長手方向に沿って等
間隔で少なくとも2組以上配設てもよい。さらに、円周
方向に配列された破損防止用部材の数が増大し、互いに
連続した極限として、図10に示すように、破損防止用
部材7Aを第1封体管2の外周面(若しくは第2封体管
3の内周面)の全域に沿って、閉環状に形成してもよ
い。この閉環状の破損防止用部材7Aの断面形状はほぼ
三角形等にし、接触時には、小さな接触面積となるよう
にすればよい。
【0065】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、前述の第1の実施の形態に係る二重管式放電管と同
様に、第1及び第2の内管接続部から長手方向に一定距
離だけ離間(オフセットさせた)した第1及び第2の外
管接続部に第2封体管(外管)を結合させた構造であ
る。しかし、第1の実施の形態に係る二重管式放電管と
は異なり、第1封体管側に破損防止用部材を配設した例
を説明するものである。図11は本発明の第2の実施の
形態に係る二重管式放電管(二重管式冷陰極蛍光放電
管)の断面構造図である。
【0066】図11に示す二重管式放電管1は、第1溶
融結合部8Aと第2溶融結合部8Bとの間の気密空間6
内において、その長手方向に沿って等間隔で複数個配設
され、気密空間6に突出するように第1封体管2に配設
された破損防止用部材9A〜9Hを備えている。破損防
止用部材9A〜9Hはいずれも第1封体管2の外周面に
設けられている。本発明の第2の実施の形態において、
破損防止用部材9A〜9Hは、いずれも第1封体管2と
同一のガラス材料で形成されている。この破損防止用部
材9A〜9Hは、第1封体管2とは別途用意したガラス
材料を、第1封体管2の外周面に溶融結合により取り付
けたものである。
【0067】なお、第2の実施の形態に係る二重管式放
電管1においては、第1の実施の形態に係る二重管式放
電管1と同様に、第1封体管2の管肉薄部2Cと第1の
電極封止部2Aとの境界(第1の内管接続部)2Dから
長手方向に一定距離L1だけ離れた第1の外管接続部2
Pにおいて、第1の電極封止部2Aと第2封体管3の一
端側とが溶融結合されている。同様に、管肉薄部2Cと
第2の電極封止部2Bとの境界(第2の内管接続部)2
Eから長手方向に一定距離L2だけ離れた第2の外管接
続部2Qにおいて、第2の電極封止部2Bと第2封体管
3の他端側とが溶融結合されている。このため、第1封
体管2の破損しやすい管肉薄部2Cや、応力集中が生じ
やすい境界部(第1の内管接続部)2D、境界(第2の
内管接続部)Eのそれぞれに、第2封体管3に加わる外
力が直接的に及ぶことを減少させるようになっている。
【0068】以上説明したような本発明の第2の実施の
形態に係る二重管式放電管1においては、本発明の第1
の実施の形態に係る二重管式放電管1と同様の効果を得
ることができる。さらに、別途用意する破損防止用部材
9A〜9Hを形成するガラス材料の寸法を予め統一して
おくことにより、第1封体管2の外周面に均一の高さの
破損防止用部材9A〜9Hを簡単に取り付けることが可
能となり、第1封体管2の破損を簡単に防止することが
できるとともに、製造における第1封体管2と第2封体
管3との間の位置調節(気密空間6の厚さ)の精度を簡
単に向上させることができる。
【0069】なお、本発明の第2の実施の形態の変形と
して、互いに等間隔に離間して配置されて気密空間6に
向かって突出した破損防止用部材9A〜9Hを外周面に
有するガラス管を用いて、第1封体管2を構成してもよ
い。こうすれば、破損防止用部材9A〜9H用のガラス
材を、第1封体管2に溶融結合する工程の必要はない。
【0070】また、破損防止用部材9A〜9Hを、第2
封体管3の円周方向に、3個、4個もしくはそれ以上の
個数の破損防止用部材を等間隔で配列し、3個、4個も
しくはそれ以上で1組として、一対の放電用電極の長手
方向に沿って等間隔で少なくとも2組以上配設てもよ
い。さらに、円周方向に配列された破損防止用部材の数
が増大し、互いに連続した極限として、前述の図10と
同様に、破損防止用部材を第1封体管2の外周面(若し
くは第2封体管3の内周面)の全域に沿って、閉環状に
形成してもよい。この閉環状の破損防止用部材の断面形
状は、接触時には、小さな接触面積となるようなほぼ三
角形等の形状にすればよい。
【0071】(その他の実施の形態)本発明は上記の第
1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示
の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するもので
あると理解すべきではない。この開示から当業者には様
々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとな
ろう。
【0072】例えば、上記の第1及び第2の実施の形態
においては、第1封体管2の両側と第2封体管3の両側
とはそれぞれ溶融結合により結合されているが、本発明
においては、第1封体管2と第2封体管3との双方とは
別部材で形成された保持具を介して結合させることがで
きる。
【0073】また、上記第1の実施の形態(若しくは第
2の実施の形態)においては、第1溶融結合部8Aと第
2溶融結合部8Bとの間において、第2封体管3の上面
側に4個の破損防止用部材7A、7C、7E及び7G、
下面側に4個の破損防止用部材7B、7D、7F及び7
Hの合計8個の破損防止用部材7A〜7Hを形成した
が、これよりも少ない数又はこれよりも多い数の破損防
止用部材を形成してもよい。
【0074】なお、この場合でも上面側又は下面側にお
いて隣り合う破損防止用部材の間の間隔、破損防止用部
材と溶融結合部8Aとの間の間隔、破損防止用部材と溶
融結合部8Bとの間の間隔はそれぞれ等しく設定する。
このようにすることで、第1封体管2に伝搬する振動や
撓みを有効に分散し減少させることができる。
【0075】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の妥当な特許請求の範囲
に係る発明特定事項によってのみ定められるものであ
る。
【0076】
【発明の効果】本発明は、落下、衝撃等による封体管の
振動や撓みによる破損を確実に防止することができる二
重管式放電管を提供することができる。特に、本発明に
よれば、落下、振動等による内管(第1封体管)の損傷
を確実に防止することができる二重管式放電管を提供す
ることができる。
【0077】また、本発明によれば、断熱効果を向上さ
せることができ、低温度環境下において優れた輝度特性
を得ることができる二重管式放電管を提供することがで
きる。
【0078】さらに、本発明によれば、衝撃等による破
損を確実に防止することができる構造の二重管式放電管
を容易に製造できる製造方法を提供することができる。
【0079】さらに、本発明によれば、低温度環境下に
おいて優れた輝度特性を得ることができる二重管式放電
管を、低コストで、かつ高い製造歩留まりで製造できる
製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の長手方向に沿った要部拡大断面構造図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の長手方向に沿った断面構造図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の長手方向に対して垂直に切った拡大断面構造図(図
2のF3−F3切断線で切った拡大断面構造図)であ
る。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その1)。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その2)。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その3)。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その4)。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その5)。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その6)。
【図10】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る二
重管式放電管の長手方向に対して垂直に切った断面構造
図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る二重管式放
電管の長手方向に沿った断面構造図である。
【図12】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
長手方向に沿った断面構造図である。
【符号の説明】
1 二重管式放電管 2 第1封体管(内管) 2A 第1の電極封止部 2B 第2の電極封止部 2C 管肉薄部 2D 第1の内管接続部 2E 第2の内管接続部 2P 第1の外管接続部 2Q 第2の外管接続部 3 第2封体管(外管) 3A ガラス管 4A 第1放電用電極 4B 第2放電用電極 5A 第1電極端子 5B 第2電極端子 6 気密空間 7A〜7H,9A〜9H 破損防止用部材 8A 第1溶融結合部 8B 第2溶融結合部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の内管接続部及び該第1の内管接続
    部から一定距離だけ離間した第1の外管接続部とを具備
    し、第1電極端子の両端が露出するように前記第1電極
    端子の一部を被覆する第1電極封止部と、 第2の内管接続部及び該第2の内管接続部から一定距離
    だけ離間した第2の外管接続部とを具備し、第2電極端
    子の両端が露出するように前記第2電極端子の一部を被
    覆する第2電極封止部と、 前記第1及び第2の内管接続部の間に接続され、内部に
    放電用ガスが封入された第1封体管と、 前記第1及び第2の外管接続部の間に接続され、且つ、
    前記第1封体管との間に気密空間を形成すべく前記第1
    封体管の外周を取り囲んで配置された第2封体管とを備
    えたことを特徴とする二重管式放電管。
  2. 【請求項2】 前記気密空間内に、その長手方向に沿っ
    て等間隔で複数個配設された破損防止用部材をさらに備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の二重管式放電
    管。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極封止部と前記第2封体管
    とは、前記第1の外管接続部において溶融結合され、前
    記第2の電極封止部と前記第2封体管とは、前記第2の
    外管接続部において溶融結合され、一体的に形成された
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の二重管式放電
    管。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極封止部と前記第1封体管
    とは、前記第1の内管接続部において溶融結合され、前
    記第2の電極封止部と前記第1封体管とは、前記第2の
    内管接続部において溶融結合され、一体的に形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の二重管式放電管。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の電極封止部は、それ
    ぞれ、前記第1封体管の内径と実質的に等しい外形寸法
    からなる部分を少なくとも一部に有することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二重管式放電
    管。
  6. 【請求項6】 前記破損防止用部材は、前記第1封体管
    又は第2封体管に一体的に形成され、前記第1封体管又
    は第2封体管と同一材料で形成されたことを特徴とする
    請求項2乃至5のいずれか1項に記載の二重管式放電
    管。
  7. 【請求項7】 前記破損防止用部材は、前記第1封体管
    から第2封体管に向かって又は第2封体管から第1封体
    管に向かって気密空間内に突出し、第2封体管又は第1
    封体管に点接触できるような突起形状で形成されたこと
    を特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の二
    重管式放電管。
  8. 【請求項8】 少なくとも以下の工程を備えたことを特
    徴とする二重管式放電管の製造方法。 (1) 第1の内管接続部において第1封体管の一端を
    第1の電極封止部に接続し、第2の内管接続部において
    前記第1封体管の他端を第2の電極封止部に接続する工
    程 (2)前記第1封体管の周囲を被覆可能な幾何学的形状
    を有した第2封体管を形成する工程 (3)前記第1の内管接続部から一定距離だけ離間した
    第1の外管接続部において、前記第2封体管の一端と前
    記第1の電極封止部とを互いに溶融結合し、前記第2の
    内管接続部から一定距離だけ離間した第2の外管接続部
    において、前記第2封体管の他端と前記第2の電極封止
    部とを互いに溶融結合する工程
  9. 【請求項9】 前記第2封体管と前記第1及び第2の電
    極封止部とをそれぞれ互いに溶融結合し、前記第1封体
    管と前記第2封体管との間に気密空間を形成する工程の
    前に、更に、以下の工程を備えたことを特徴とする請求
    項8記載の二重管式放電管の製造方法。 (イ)前記第2封体管の内側又は前記第1封体管の外側
    に、複数個の破損防止用部材を、その長手方向に沿って
    等間隔で形成する工程 (ロ)前記第2封体管の内部に第1封体管を配置すると
    ともに、前記破損防止用部材で第1封体管と第2封体管
    との間の気密空間の寸法を調節する工程
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1371899A1 (en) * 2001-03-19 2003-12-17 Fujitsu Limited Light source device and display device
JP2007141612A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Sanken Electric Co Ltd 冷陰極蛍光放電管及び面光源装置

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