JP2000331644A - 高圧水銀放電ランプ - Google Patents

高圧水銀放電ランプ

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JP2000331644A
JP2000331644A JP13820899A JP13820899A JP2000331644A JP 2000331644 A JP2000331644 A JP 2000331644A JP 13820899 A JP13820899 A JP 13820899A JP 13820899 A JP13820899 A JP 13820899A JP 2000331644 A JP2000331644 A JP 2000331644A
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JP
Japan
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arc tube
mercury
discharge lamp
sealed
free halogen
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JP13820899A
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English (en)
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Yoshitaka Kurimoto
嘉隆 栗本
Kazuhisa Tanaka
和久 田中
Shingo Tsutsumi
伸吾 堤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤・緑・青のバランスのとれた発光スペクト
ルが得られ、かつ、発光管の破損のおそれのない、より
安全な高圧水銀放電ランプを得る。 【解決手段】 内部に一対の電極2a,2bが設けられ
た発光管1内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動
作中に遊離ハロゲンとなる封入物が封入されている。遊
離ハロゲンは発光管1内に10-3〜1μmol/cm3
の範囲で存在し、水銀3は発光管1の単位体積当たり1
00mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入され
ている。発光管1内にNa、Li、Kのうち少なくとも
1つが封入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧水銀放電ラン
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶プロジェクタやオーバーヘッ
ドプロジェクタ等の光学機器のバックライトとして、点
灯中の水銀の蒸気圧を20MPa〜35MPaの範囲内
に上昇させることにより可視域の連続発光を増大させた
高圧水銀放電ランプと、反射鏡とを組み合わせた投射型
光源が知られている(特開平2−148561号公
報)。
【0003】この種の高圧放電ランプは、電極間距離が
短く、点光源に近いため、反射鏡と組み合わせた場合、
光の利用効率が高く、また、寿命中の光量や光色の変化
が少ないという利点を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな高圧水銀放電ランプは、水銀蒸気圧を高めたことに
より水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるが、赤(600nm以上)
の発光強度の上昇は少ないため、色バランスが悪いとい
う問題がある。
【0005】また、点灯中の水銀の蒸気圧が20Mpa
〜35Mpaと高いため発光管が破損するおそれもあ
り、点灯中の水銀蒸気圧をできるだけ低くした、より安
全な高圧水銀放電ランプが望まれていた。
【0006】本発明は、赤・緑・青のバランスのとれた
発光スペクトルを得ることができるとともに、発光管の
破損のおそれのない、より安全な高圧水銀放電ランプを
得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
高圧放電ランプは、内部に一対の電極が設けられた発光
管内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動作中に遊
離ハロゲンとなる封入物が封入され、前記遊離ハロゲン
は前記発光管内に10-3〜1μmol/cm3の範囲で
存在し、前記水銀は前記発光管の単位体積あたり100
mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入されてい
る高圧水銀放電ランプにおいて、Na、Li、Kのうち
少なくとも1つが前記発光管内に封入された構成を有す
る。
【0008】これにより、水銀蒸気圧を高めたことによ
り水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるとともに、Na(ナトリウ
ム)(590nm)、Li(リチウム)(671n
m)、K(カリウム)(766nm、770nm)の発
光により赤の発光が増大するため、緑、青、赤のバラン
スの取れた発光スペクトルを得ることができる。
【0009】請求項2記載の高圧放電ランプは、請求項
1記載の高圧放電ランプにおいて、前記Na、Li、K
封入総量は、前記遊離ハロゲンの封入量に対しmol比
で1/10以下である構成を有する。
【0010】これにより、緑、青、赤のバランスの取れ
た発光スペクトルが得られるとともに、Na、Li、K
は点灯中にすべて蒸発し、余剰なNa、Li、Kが発光
管内壁に堆積することがないため、光学的な障害となる
ことなく、またNa、Li、Kと発光管内壁の反応によ
る発光管失透を生じることもない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態である点灯電
力120Wの高圧水銀放電ランプは、図1に示すよう
に、発光部1aと、この発光部1aの両端に連設された
封止部4a,4bとを有する石英ガラス製の発光管1を
備えている。発光部1aの内部には、タングステンから
なる一対の電極2a,2bが電極間距離を1.2mmと
して設けられている。封止部4a,4b側の電極2a,
2bの端部は、モリブデンからなる金属箔5a,5bの
一端部に接続されている。金属箔5a,5bの他端部に
は外部導線6a,6bの一端部が接続されている。電極
2a,2bの封止部4a,4b側端部、金属箔5a,5
b、外部導線6a,6bの一端部は封止部4a,4bに
気密封止されている。外部導線6a,6bの他端部は封
止部4a,4bから発光管1外部に導出されている。
【0012】発光管1の発光部1a内には水銀3が15
0mg/cm3の密度で封入され、かつ始動用希ガスと
してアルゴンガスが100hPa、点灯動作中に遊離し
てハロゲンとなる封入物としてCH2Br2が5×10
-2μmol/cm3の密度でそれぞれ封入されている。
さらにLi、K、Naの3種が総量で1×10-2μmo
l/cm3の密度で封入されている。
【0013】封入物であるCH2Br2はランプ点灯動
作中に分解され、遊離ハロゲンBrは発光管1内に1×
10-1μmol/cm3の密度で存在することとなる。
【0014】上記高圧水銀放電ランプ(以下、本発明品
という)と、本発明品と同様な構成で、発光管内にN
a、Li、Kが封入されていない点で異なる従来の高圧
水銀放電ランプ(以下、従来品という)とを、点灯電力
120Wで点灯させたときの分光スペクトルを図2にそ
れぞれ示す。なお、図2において、本発明品を実線で、
従来品を破線でそれぞれ示す。
【0015】図2から明らかなように、従来品では、水
銀の可視域の輝線は波長405nm、436nm、54
6nm、578nmであり、578nmを超える波長の
発光は水銀分子による連続発光に頼っているのに対し、
本発明品では、Na(590nm)、Li(671n
m)、K(766nm、770nm)の発光により57
8nmを超える波長の発光が補われていることが分か
る。
【0016】このように本発明品においては、水銀以外
の発光、すなわちLi、K、Naの発光により赤成分を
補って、緑、青、赤のバランスのとれた発光スペクトル
を得ることができる。
【0017】次に、発光管単位体積当たり75mg/c
3〜320mg/cm3の範囲で水銀量を各々封入した
ランプを試作して点灯試験を行った。この点灯試験にお
いて、それぞれのランプの発光強度バランス、破損数に
ついて観察し、そして、その結果を表1に示した。な
お、表1中記号○は好ましいことを、記号×は好ましく
なかったことを示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、100mg/c
3〜320mg/cm3の水銀を封入したランプは、水
銀発光とLi、K、Naの発光により、良好な発光強度
バランスが得られた。しかし、水銀が320mg/cm
3封入されたものは1000時間までの間に10本中2
本のランプが破損した。75mg/cm3の水銀を封入
したランプは、破損は生じなかったが、発光強度バラン
スが好ましくなかった。
【0020】この結果から、良好な発光強度バランスを
保ち、寿命中の破損を抑制するためには、発光管単位体
積当たり100mg/cm3〜300mg/cm3の水銀
量(すなわち点灯中の水銀の蒸気圧が10Mpa〜30
Mpaとなる範囲)とするのが好ましいことがわかっ
た。前述の従来技術(特開平2−148561号公報)
によると、赤成分の改善のため水銀蒸気圧は20MPa
以上必要であるが、本発明ではLi、Na、Kの発光に
より赤成分を補うため、必要とする水銀蒸気圧を10M
Paまで下げることができ、発光管の破損のおそれもな
く、より安全な高圧水銀放電ランプを得ることができ
る。
【0021】また、発光管1に遊離ハロゲンとなる封入
物を封入せず、水銀と始動用希ガス、Li、K、Naを
封入したランプを点灯寿命試験した結果、点灯100時
間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管内
壁に付着して黒化が発生した。一方、Li、K、Naが
封入され、遊離ハロゲンCl、Br、Iが10-4〜1μ
mol/cm3の範囲で存在するランプを点灯寿命試験
した結果、点灯100時間以内でほとんど黒化は観察さ
れなかった。3000時間まで点灯したランプでも顕著
な黒化は発生しなかったが、遊離ハロゲンCl、Br、
Iが10-3〜1μmol/cm3の範囲で存在するもの
は特に良好な結果を示した。これはランプの点灯中に電
極から蒸発した電極材料であるタングステンが、ハロゲ
ンサイクルにより発光管内壁に付着することなく電極に
戻るため、発光管内壁の黒化を抑制したためであると考
えられる。またハロゲンCl、Br、Iの中では、特に
Brの発光管内壁黒化抑制効果が高かった。
【0022】なお、上記実施形態では、点灯動作中にお
いて遊離ハロゲンとなる封入物として、CH2Br2を
用いたが、CH2Cl2、CH2I2、CH3Cl、C
H3Br、CH3I、CHCl3、CHBr3、CHI
3のうちいずれか1つを用いても同様な効果を得ること
ができる。
【0023】次に、Na、Li、Kを発光管の体積当た
りの封入量として、4×10-2〜4×1μmol/cm
3封入した発光管を試作し、点灯寿命試験を行った結果
を表2に示す。遊離ハロゲンBrは10-1μmol/c
3で存在しており、存在する遊離ハロゲン密度と封入
されたNa、Li、Kの総量との密度の比をあわせて表
2に示してある。なお、表2中記号○は発光管黒化の発
生がない、また結果として良好であったことを示す。同
じく記号×は発光管黒化の発生があった、また結果とし
て好ましくなかったことを示す。
【0024】
【表2】
【0025】点灯寿命試験の結果、Na、Li、K封入
総量が、遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/1
0を超えるランプは、点灯寿命試験の結果、点灯500
時間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管
内壁に付着して黒化が発生した。これは、Na、Li、
Kが遊離ハロゲンと結合してしまうため、遊離ハロゲン
が減ることによって、タングステンによる黒化を抑制す
るハロゲンサイクルが阻害されたためと考えられる。
【0026】また、封入されたNa、Li、Kの密度が
遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/10を超え
るランプは、Na、Li、Kと遊離ハロゲンとの化合物
が点灯中に一部が蒸発せずに発光管内壁に堆積し、点灯
500時間以内で発光管材料である石英ガラスと反応し
発光管に失透が生じることがわかった。失透が生じると
光学的に悪影響を与えてしまうこととなる。
【0027】一方、封入Na、Li、Kの密度が遊離ハ
ロゲンの封入量に対しmol比で1/10以下である
と、ハロゲンサイクルが阻害されることがないため、点
灯500時間以内では黒化が発生することはなかった。
さらにNa、Li、Kは点灯中にすべて蒸発し、余剰な
Na、Li、Kが発光管内壁に堆積することがないた
め、光学的な障害となることなく、またNa、Li、K
と発光管内壁の反応による発光管失透を生じることもな
かった。
【0028】そのため、封入するNa、Li、Kの封入
総量は発光管1の体積当たり遊離ハロゲンの封入量に対
しmol比で1/10以下が好ましい。
【0029】なお、遊離ハロゲンはBrに限らず、C
l、Iでも同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、高輝度
で、かつ赤、緑、青のバランスのとれた発光スペクトル
が得られるとともに、点灯寿命中に発光管が黒化・失透
することを抑制することができるとともに、発光管の破
損のおそれのないより安全な高圧水銀放電ランプを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である高圧水銀放電ランプ
の正面図
【図2】本発明の一実施形態である高圧水銀放電ランプ
と従来の高圧水銀放電ランプとの分光分布の比較を示す
【符号の説明】
1 発光管 1a 発光部 2a,2b 電極 3 水銀 4a,4b 封止部 5a,5b 金属箔 6a,6b 外部導線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 伸吾 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5C015 QQ02 QQ03 QQ04 RR01 RR05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に一対の電極が設けられた発光管内
    に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動作中に遊離ハ
    ロゲンとなる封入物が封入され、前記遊離ハロゲンは前
    記発光管内に10-3〜1μmol/cm3の範囲で存在
    し、前記水銀は前記発光管の単位体積あたり100mg
    /cm3〜300mg/cm3の範囲で封入されている高
    圧水銀放電ランプにおいて、Na、Li、Kのうち少な
    くとも1つが前記発光管内に封入されていることを特徴
    とする高圧水銀放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記Na、Li、Kの封入総量は、前記
    遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/10以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の高圧水銀放電ラン
    プ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002304971A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Harison Toshiba Lighting Corp 高圧放電ランプおよび紫外線照射装置
JP2007005588A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Ushio Inc 紫外線照射装置および光照射方法

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