JP2000329235A - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2000329235A
JP2000329235A JP11141714A JP14171499A JP2000329235A JP 2000329235 A JP2000329235 A JP 2000329235A JP 11141714 A JP11141714 A JP 11141714A JP 14171499 A JP14171499 A JP 14171499A JP 2000329235 A JP2000329235 A JP 2000329235A
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JP
Japan
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lip
insertion hole
piston
outer peripheral
seal lip
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JP11141714A
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Kokichi Hamamoto
耕吉 濱本
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物の影響による性能の低下を防止すること
ができる、シール性の向上した信頼性の高い密封装置を
提供する。 【解決手段】 外周シールリップ8(シールリップ)
は、保持環3の径方向部32A(ピストン挿入穴の端
面)に常に当接するコンタミキャッチャー9(サブリッ
プ)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用自
動変速機等の変速切り替え装置のクラッチを切り替え作
動させるピストン部等に用いられる密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の密封装置としては、例え
ば自動車の自動変速機(A/T,CVT,T/F)にお
ける変速切り替えの入力に関係する環状のピストン部材
で、主として、油圧を受け、クラッチに入力伝達させる
働きを持つピストン部材の内外周にシールリップを備え
たものがある。
【0003】このような従来の密封装置を用いた自動変
速機の要部断面図を図4に示す。
【0004】図において、100は図示しない軸に装着
されたスリーブ101に取付けられている断面略コ字の
形状を有する保持環で、その保持環100の断面略コ字
状部が環状のピストン挿入穴102を成している。つま
り、保持環100は環状のピストン挿入穴102を有す
るハウジングを成している。
【0005】ピストン挿入穴102には、環状で断面略
コ字状のピストン部材103を摺動自在に配置してある
と共に、そのピストン部材103の図中下部の外周側に
は多板クラッチ104を設けてある。
【0006】また、ピストン部材103と多板クラッチ
104との間には、ピストン挿入穴102の内周側に取
付けられているキャンセルプレート105を設けてあ
る。このキャンセルプレート105はストッパ106に
て軸方向の移動を規制してある。
【0007】また、キャンセルプレート105の外周に
はシール部材としてのシールリップ112を設けてあ
り、シールリップ112はピストン部材103の外周側
の円筒部103Aの内周面に密封接触している。
【0008】さらに、キャンセルプレート105とピス
トン部材103との間には、付勢手段としての板ばね状
のスプリング107を設けてあり、スプリング107は
ピストン部材103をキャンセルプレート105から離
れる方向、即ち、図中上方へと付勢している。
【0009】ピストン部材103はピストン挿入穴10
2の閉塞面102Aにゴム状弾性体108を介して接触
して静止する。
【0010】そして、ピストン部材103の内,外周に
はピストン挿入穴102の内,外周面に摺動自在に密封
接触するシールリップ109A,Bを設けてある。
【0011】このようにして、ピストン挿入穴102内
に圧力室X、油室Yを区分形成している。
【0012】また、ピストン挿入穴102を形成する保
持環100の断面略コ字状部の内周側の円筒部には、外
部と圧力室Xと連通する圧力ポート110と、外部と油
室Yと連通するポート111とを有している。
【0013】上記構成において、保持環100の圧力ポ
ート110を介して圧力室Xに作動圧PAが作用し、圧
力が上昇すると、ピストン部材103がスプリング10
7の付勢力に抗して軸方向図中下方向へ移動し、ピスト
ン部材103の円筒部103Aの端部にて多板クラッチ
104を押し、動力を伝達させる。
【0014】一方、保持環100のポート111を介し
て油室Yに油を供給し、圧力室Xの圧力を低くすること
で、スプリング107の付勢力によりピストン部材10
3は軸方向図中上方向に移動し、ピストン部材103の
円筒部103Aの端部は多板クラッチ104から離れ、
動力の伝達を解除させる。
【0015】このように、ピストン部材103を軸方向
に往復動して、多板クラッチ104をON−OFFする
ようにしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、自動変速機(A/T)の、
構造上コンタミと呼ばれる金属の切削粉、摩耗粉、ごみ
等の異物が、遠心油圧により外周シールリップ109B
の摺動部にかみ込み、外周シールリップ109Bの摺動
部に傷、摩耗が発生し、シール性の低下が問題となって
いた。
【0017】本発明は、上記した従来技術の問題点を解
決するためになされたもので、その目的とするところ
は、異物の影響による性能の低下を防止することができ
る、シール性の向上した信頼性の高い密封装置を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、ピストン挿入穴を備えたハウジ
ングと、前記ハウジングのピストン挿入穴内に摺動自在
に挿入されるピストン部材と、前記ピストン部材に設け
られ、前記ピストン挿入穴の周面に摺動自在に密封接触
するシールリップと、を備えた密封装置において、前記
シールリップは、前記ピストン挿入穴の端面に常に当接
するサブリップを備えることを特徴とする。
【0019】この構成によると、シールリップの摺動面
に異物が侵入するのを防ぐことができ、リップ傷や摩耗
の発生を防止することが可能となる。
【0020】さらに、油漏れの原因となるリップ傷や摩
耗の発生を防止できるので、異物の影響による性能の低
下を防止し、より高いシール性が確保でき、耐久性を向
上させることが可能となる。
【0021】前記サブリップは、前記シールリップのリ
ップ先端近傍から軸方向に延出し、断面略R形状部を経
て、リップ先端部にて前記ピストン挿入穴の端面に当接
し、前記ピストン部材の動作に応じて、撓むことにより
常に前記ピストン挿入穴の端面に当接することも好適で
ある。
【0022】これにより、ピストン部材のストロークが
短く、シールリップと同一摺動面にダストリップを設け
るスペースがないような場合でも、シールリップの摺動
面に異物が侵入するのを防ぐことができ、より高いシー
ル性が確保できる。
【0023】前記サブリップは、前記ピストン挿入穴と
前記ピストン部材と前記シールリップで囲まれる圧力室
を2つに分けるとともに、前記2つに分けられる圧力室
の一方と他方を接続するスリットを備えることも好適で
ある。
【0024】これにより、前記シールリップのリップ部
の潤滑を確保することができ、高いシール性を得ること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される
装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきもので
あり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣
旨のものではない。
【0026】本発明の実施の形態に係る密封装置を図1
及び図2に示す。本実施の形態に係る密封装置1は、図
2に示す通り、従来と同様自動車等の自動変速機(A/
T,CVT,T/F)のピストン部に用いられるもので
ある。
【0027】即ち、密封装置1は、概略、自動変速機に
おける変速切り替えの入力に関係する環状のピストン部
材で、主として、油圧を受け、クラッチに入力伝達させ
る働きを持つピストン部材の内外周にシールリップを備
えたものである。
【0028】図において、2はスリーブであり、スリー
ブ2は図示しない回転軸に装着されている。そしてスリ
ーブ2の外周側には、ハウジングを成す保持環3を備え
ている。
【0029】保持環3は、断面略S字状で、軸方向外側
(図中上側)に開口する第1環状凹部31と軸方向内側
(図中下側)に開口する第2環状凹部32を有してお
り、第1環状凹部31の内周側円筒部31Bの軸方向外
側端部をストッパ14にて軸方向の移動を規制してスリ
ーブ2に取付けてある。
【0030】第2環状凹部32は、径方向部32Aと外
周側円筒部32Bと内周側円筒部32C(第1環状凹部
31の外周側円筒部)とから成っており、外周側円筒部
32Bは第1環状凹部31の径方向部31Aより軸方向
内側に延びている。
【0031】また外周側円筒部32Bは段付となってお
り、軸方向内側が外周側に位置し大径となっている。さ
らに内周側円筒部32Cも段付となっており、第1環状
凹部31の径方向部31A寄りが内周側に位置し、小径
となっている。
【0032】そして、外周側円筒部32Bの軸方向内側
の大径部321Bと小径部322Bとの境目は内周側円
筒部32Cの小径部321Cより軸方向外側寄りとなっ
ており、大径部321Bの方が軸方向外側の小径部32
2Bより長くなっている。この長くなっている大径部3
21Bの内周側に多板クラッチ4を収納してある。
【0033】一方、第2環状凹部32の外周側円筒部3
2Bの小径部322B側は、その小径部322Bと径方
向部32Aと内周側円筒部32Cの大径部322Cとで
環状のピストン挿入穴5を形成している。
【0034】この環状のピストン挿入穴5内に環状のピ
ストン部材6を軸方向に摺動自在に挿入してある。
【0035】ピストン部材6は断面略コ字状の金属環
で、保持環3の第2環状凹部32の径方向部32Aの端
面に面するワッシャ状の端壁61と、端壁61の内外径
端部から軸方向に多板クラッチ4側に向って延びる一対
の内周及び外周スカート部62,63と、から構成して
いる。尚、端壁61の外周側(外周スカート部63側)
寄りは多板クラッチ4側にずれている。
【0036】そして、内周スカート部62の先端には、
半径方向内方に若干延びる内向きフランジ部62Aを設
けており、この内向きフランジ部62Aの内径端にゴム
状弾性体製の内周シールリップ7を一体的に焼き付け固
定してある。
【0037】この内周シールリップ7は、軸方向第2環
状凹部32の径方向部32A側に延びて半径方向内方に
向って開くように傾斜しており、リップ先端がピストン
挿入穴5の外周面(内周側円筒部32Cの大径部322
Cの外周面)に摺動自在に密封接触している。
【0038】さらに、外周スカート部63と端壁61と
の角部にゴム状弾性体製の外周シールリップ8を一体的
に焼き付け固定してある。
【0039】この外周シールリップ8は、軸方向第2環
状凹部32の径方向部32A側に延びて半径方向外方に
向って開くように傾斜しており、リップ先端がピストン
挿入穴5の外周面(外周側円筒部32Bの小径部322
Bの内周面)に摺動自在に密封接触している。
【0040】また、外周シールリップ8(シールリッ
プ)には、サブリップとしてのコンタミキャッチャー9
が設けられている。コンタミキャッチャー9は、外周シ
ールリップ8のリップ先端の近傍から軸方向に延出し、
断面略R形状部を経て、リップ先端部にてピストン挿入
穴5の端面としての径方向部32Aに常に当接してお
り、コンタミが外周シールリップ8に侵入するのを防い
でいる。
【0041】このようにして、内周シールリップ7及び
外周シールリップ8を介してピストン部材6と保持環3
の第2環状凹部32の径方向部32A側との間に圧力室
Aを形成している。
【0042】さらに、内周シールリップ7と外周シール
リップ8の摺動面には、円周上に凹凸として、並行溝と
しての平行溝、あるいは並行突起としての平行突起を設
けてある。
【0043】また、内外周シールリップ7,8はモール
ド成形により形成しても、メスカットして形成しても良
い。
【0044】さらに、端壁61の端面、内周スカート部
62の内周面及び外周スカート部63の外周面を、ゴム
状弾性材による端面、内周及び外周被覆部10,11,
12とによって全面を被覆しており、内周シールリップ
7と外周シールリップ8及びコンタミキャッチャー9
を、端面、内周及び外周被覆部10,11,12と一体
成形している。
【0045】上記端面被覆部10には、ピストン挿入穴
5の奥端面である第2環状凹部32の径方向部32Aの
端面に当接することでピストン部材6の位置決めするた
めの凸部10Aを設けている。
【0046】このピストン部材6に対向して第2環状凹
部32の多板クラッチ4側には、軸方向の移動を規制し
た環状の規制部材としてのキャンセルプレート13を設
けてある。このキャンセルプレート13は、薄鋼板の金
属環で、第2環状凹部32の内周側円筒部32Cの小径
部321Cに対して着脱自在な内径に設定してあり、ス
トッパ14Aにより軸方向、具体的にはピストン部材6
から離れる方向の移動を規制してある。
【0047】そして、キャンセルプレート13の外径は
ピストン部材6の外周スカート部63の内径より小さく
なっている。
【0048】即ち、このキャンセルプレート13は、半
径方向第2環状凹部32の内周側円筒部32Cの小径部
321Cからピストン部材6の外周スカート部63まで
延びる金属環で、その半径方向中途部に円筒部13Aを
有しており、その円筒部13Aの多板クラッチ4側端部
から小径部321C側に向って延びる内向きフランジ部
13Bと、ピストン部材6側端部から外周スカート部6
3側に向って延びる外向きフランジ部13Cを有してお
り、その外径端にピストン部材6の外周スカート部63
の内周面に摺動自在に密封接触するシール部材としての
オイルシール15を設けてある。
【0049】このようにして、キャンセルプレート13
とピストン部材6との間に油室Bを形成すると共に、多
板クラッチ4側の油室Cと区分している。
【0050】尚、保持環3の第2環状凹部32の内周側
円筒部32Cの大径部322Cには圧力室Aに連通する
通路16を、小径部321Cには油室Bに連通する通路
17を設けてある。
【0051】そして、キャンセルプレート13とピスト
ン部材6との間に、ピストン部材6をキャンセルプレー
ト13から離れる方向、即ち図2中上方へと付勢する付
勢手段としてのスプリング18を設けてある。
【0052】このスプリング18は、板ばね状で、半径
方向外側に若干傾斜する円筒部18Aと、その円筒部1
8Aのピストン部材6側端部から半径方向外方に延びて
ピストン部材6の端壁61側に傾く外向きフランジ部1
8Bと、キャンセルプレート13側端部から半径方向内
方に延びる内向きフランジ部18Cとから成っている。
【0053】この内向きフランジ部18Cの端面がキャ
ンセルプレート13の内向きフランジ部13Bの端面に
当接し、傾斜している外向きフランジ部18Bの外径端
部がピストン部材6の端壁61に当接してピストン部材
6をキャンセルプレート13から離れる方向に付勢して
いる。 そして、保持環3の第1環状凹部31内に密封
装置1が組み付けられる自動車等の組付スペースDを形
成する相手取付部である相手側ハウジング19に有する
ポート部20が流体密に挿入してある。
【0054】ポート部20には、外部と第1環状凹部3
1内と連通するポート20Aを有しているが、その開口
端部は球体20Bにて閉塞している。このポート20A
には保持環3の通路16と連通する連通路20Cを有し
ており、外部から圧力室Aに作動圧PAが供給されるよ
うになっている。
【0055】上記構成においては、ピストン部材6及び
キャンセルプレート13は、保持環3を介してスリーブ
2に取付けているため、そのスリーブ2が装着される回
転軸の回転によって、そのユニットと共回りする(0〜
8000rpm 程度)。
【0056】そして、油室Bに保持環3の通路17を介
して油を供給して、圧力室Aが低圧となる際は、スプリ
ング18の付勢力がピストン部材6に加わっており、端
面被覆部10の凸部10Aが保持環3の第2環状凹部3
2の径方向部32Aに接触して静止している。
【0057】また、圧力室Aに相手側ハウジング19の
ポート部20のポート20A,連通路20C及び保持環
3の通路16を介して作動圧PAが作用し(5〜30k
gf/cm2 程度)、圧力が上昇すると、ピストン部材
6がスプリング18の付勢力に抗して図2中下方向へ移
動し、ピストン部材6の外周スカート部63の端部にて
多板クラッチ4を押し、動力を伝達させる。
【0058】そして、動力の伝達を解除する時は、上記
したように油室Bに油を供給し、圧力室Aの圧力を低く
することで、スプリング18の付勢力によりピストン部
材6を図2中上方向に移動させる。これにより、元の位
置へと復帰することになる。
【0059】上記構成の密封装置にあっては、コンタミ
キャッチャー9を設けることにより、自動変速機(A/
T)作動時において、スリーブ2が装着される回転軸の
回転による遠心油圧により圧力室Aに移動してくるコン
タミが外周シールリップ8の摺動面に侵入するのを防ぐ
ことができ、油漏れの原因となるリップ傷や摩耗の発生
を防止することが可能となる。
【0060】図3に示すように、コンタミキャッチャー
9は、ピストン部材6の移動に応じて撓むことにより、
ストローク上限時、下限時においても、常に保持環3の
径方向部32Aに当接して、外周シールリップ8の摺動
面へのコンタミの侵入を防止している。
【0061】ここで、外周シールリップ8部に通常のダ
ストリップを使用してもよいが、ピストンのストローク
が短い場合、シールリップと同一摺動面にダストリップ
を設けるスペースがとれないという問題があり、また、
遠心油圧によりコンタミが溜まる位置で、常に溜まった
コンタミを掻きながら摺動することになるが、コンタミ
キャッチャー9は、スペースを問題とせず、コンタミが
溜まる位置より内周側にリップ先端部を備えるので、常
に溜まったコンタミを掻きながら摺動することもなく耐
久性にも優れている。
【0062】また、コンタミキャッチャー9に、円周2
箇所以上の通油穴又はスリット21を設けることも好ま
しく、これにより、外周シールリップ8の摺動面の潤滑
を確保することができる。通油穴又はスリット21は円
周2箇所程度であれば、そこからのコンタミの侵入の影
響は少なく、従来形状に比べより高いシール性の確保が
可能となる。
【0063】尚、本実施の形態では自動車等の自動変速
機のピストン部に用いたものを例にとって説明したが、
その他の機構のピストン部に用いても良い。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、シール
リップに、ピストン挿入穴の外周面との接触部より内周
側端面に常に当接するサブリップを備えるので、シール
リップの摺動面に異物が侵入するのを防ぐことができ、
シールリップにおけるリップ傷や摩耗の発生を防止する
ことが可能となる。
【0065】さらに、油漏れの原因となるリップ傷や摩
耗の発生を防止できるので、異物の影響による性能の低
下を防止し、より高いシール性が確保でき、耐久性を向
上させた信頼性の高い密封装置を提供することが可能と
なる。
【0066】また、サブリップはピストン部材の動作に
応じて撓むことにより、常に前記ピストン挿入穴の端面
に当接するので、ピストン部材のストロークが短く、シ
ールリップと同一摺動面にダストリップを設けるスペー
スがないような場合でも、シールリップの摺動面に異物
が侵入するのを防ぐことができ、より高いシール性が確
保できる。
【0067】また、2つに分けられる圧力室の一方と他
方を接続するスリットにより、シールリップのリップ部
の潤滑を確保することができ、高いシール性を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係る密封装置の断
面図である。
【図2】図2は本発明の密封装置を適用した自動変速機
のピストン部を示す断面図である。
【図3】図3(a)はストローク上限時の状態を示す
図、同図(b)はストローク下限時の状態を示す図であ
る。
【図4】図4は従来の密封装置を用いた自動変速機のピ
ストン部の断面図である。
【符号の説明】
1 密封装置 2 スリーブ 3 保持環(ハウジング) 31 第1環状凹部 31A 径方向部 31B 内周側円筒部 32 第2環状凹部 32A 径方向部 32B 外周側円筒部 321B 大径部 322B 小径部 32C 内周側円筒部 321C 小径部 322C 大径部 4 多板クラッチ 5 ピストン挿入穴 6 ピストン部材 61 端壁 62 内周スカート部 62A 内向きフランジ部 63 外周スカート部 7 内周シールリップ 8 外周シールリップ(シールリップ) 9 コンタミキャッチャー(サブリップ) 10 端面被覆部 10A 凸部 11 内周被覆部 12 外周被覆部 13 キャンセルプレート 13A 円筒部 13B 内向きフランジ部 13C 外向きフランジ部 14,14A ストッパ 15 オイルシール 16,17 通路 18 スプリング 18A 円筒部 18B 外向きフランジ部 18C 内向きフランジ部 19 相手側ハウジング 20 ポート部 20A ポート 20B 球体 20C 連通路 21 スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン挿入穴を備えたハウジングと、 前記ハウジングのピストン挿入穴内に摺動自在に挿入さ
    れるピストン部材と、 前記ピストン部材に設けられ、前記ピストン挿入穴の周
    面に摺動自在に密封接触するシールリップと、 を備えた密封装置において、 前記シールリップは、前記ピストン挿入穴の端面に常に
    当接するサブリップを備えることを特徴とする密封装
    置。
  2. 【請求項2】 前記サブリップは、前記シールリップの
    リップ先端近傍から軸方向に延出し、断面略R形状部を
    経て、リップ先端部にて前記ピストン挿入穴の端面に当
    接し、 前記ピストン部材の動作に応じて、撓むことにより常に
    前記ピストン挿入穴の端面に当接することを特徴とする
    請求項1に記載の密封装置。
  3. 【請求項3】 前記サブリップは、前記ピストン挿入穴
    と前記ピストン部材と前記シールリップで囲まれる圧力
    室を2つに分けるとともに、 前記2つに分けられる圧力室の一方と他方を接続するス
    リットを備えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の密封装置。
JP11141714A 1999-05-21 1999-05-21 密封装置 Withdrawn JP2000329235A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225046A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Nok Corp シール一体型ピストン
JP2020118217A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 Nok株式会社 密封装置

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