JP2000328070A - 廃棄物ガス化処理方法 - Google Patents

廃棄物ガス化処理方法

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JP2000328070A
JP2000328070A JP2000063503A JP2000063503A JP2000328070A JP 2000328070 A JP2000328070 A JP 2000328070A JP 2000063503 A JP2000063503 A JP 2000063503A JP 2000063503 A JP2000063503 A JP 2000063503A JP 2000328070 A JP2000328070 A JP 2000328070A
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gas
gasification
waste
ammonia
temperature gasification
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JP2000063503A
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Makoto Terauchi
誠 寺内
Toshiaki Nakamura
敏明 中村
Shigeya Hayashi
茂也 林
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Ube Industries Ltd
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  • Industrial Gases (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温ガス化炉による一次ガス化と高温ガス化
炉による二次ガス化を行うに際して、余剰の低圧スチー
ムの熱を回収し、さらに廃プラスチック処理の際に発生
する塩化水素を中和除去し、系全体の効率と経済性を改
善する。 【解決手段】 低温ガス化炉に有機性廃棄物を供給して
一次ガス化させる低温ガス化工程と、得られたガス状物
を高温ガス化炉へ導入して高温下にて二次ガス化し、得
られた合成ガスをガス洗浄塔で除塵洗浄する高温ガス化
除塵工程と、洗浄ガスを冷却、精製するガス冷却精製工
程と、高温ガス化工程から排出されるスラグを回収する
スラグ回収工程と、スラグ回収工程から出る廃水を処理
する廃水処理工程とを含む廃棄物ガス化処理において、
廃水処理工程中に塩化アンモニウム回収設備を設け、低
圧スチームを主たる熱源として廃水を減圧下で蒸発し塩
化アンモニウムを濃縮、晶出させ固液分離して系外に抜
き出すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低温ガス化炉と高温
ガス化炉による廃棄物ガス化処理の方法に係り、特に都
市ごみ、下水汚泥、廃プラスチック、廃FRP、バイオ
マス廃棄物、自動車廃棄物、廃油その他の有機性廃棄物
をガス化燃焼し、上記の廃棄物中に含まれる金属をリサ
イクル利用可能な未酸化の状態で排出するとともに、ガ
ス状物から有用ガスに転換してこれを資源化し、同時
に、高温ガス化炉からのスラグの排出方法を改善し、か
つ廃水処理工程において処理工場内で発生する低圧スチ
ームを利用して塩化アンモニウムを回収することによっ
て効率的かつ経済的な廃棄物処理ができるようにした廃
棄物ガス化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、下水汚泥、廃プラスチック、
廃FRP、バイオマス廃棄物、自動車廃棄物、廃油等に
代表される有機性廃棄物は、一般的に焼却処理により減
容化されるか、あるいは未処理のまま埋立処分されてお
り、これらがリサイクル利用される量は全体からみれば
ごく僅かである。上記の焼却処理においても、これまで
はストーカ炉や流動層炉が用いられてきたが、燃焼時の
空気比が高いため排ガス量が多く、また、炉から排出さ
れた金属類は酸化されているためリサイクルには適さな
かった。こうした焼却処理設備に灰溶融設備を併設する
ところも増えつつあるが、装置全体の建設コストや運転
コストを押し上げる結果となった。
【0003】こうした問題を解決するために発明された
のが特開平7−332614号で、ここでは有機性廃棄
物を流動層ガス化炉へ供給して比較的低温でガス化し、
有価金属を取り出すとともに、生成ガスを後段の溶融燃
焼炉へ供給して灰の溶解温度以上の高温下で完全燃焼さ
せることにより、灰分を溶融スラグ化することで減容化
して埋立可能な安定なスラグにして埋立処分地を延命化
したり、土建材としてリサイクルする方法が提示されて
いる。上記の方法は、前段の流動層ガス化炉により廃棄
物から未燃チャーを含む可燃性ガスを生成させ、後段の
溶融燃焼炉へ供給し、高温下で完全焼焼することによ
り、ダイオキシン類の完全分解と灰分の溶融スラグ化を
期待するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、廃プラスチ
ック中のポリ塩化ビニル等に由来する塩素は低温ガス化
炉および高温ガス化炉で塩化水素となり、発生ガス中の
塩化水素はアンモニアでで中和固定され、塩化アンモニ
ウムの形で廃水処理工程に入ってくる。このため、塩化
水素を固定しようとすると苛性ソーダ、消石灰、等のア
ルカリを使用する方法が考えられるが、これらを使用す
ると最終的に環境悪化を生じることのないように処理し
て系外に排出する必要があるので、そのために設備が複
雑になるといった問題があった。
【0005】本発明は、低温ガス化炉による一次ガス化
と高温ガス化炉による二次ガス化を行うに際して、上記
の問題点を解決し、設備コストと運転コストの低減を図
ることができるとともに、合成ガスを効率的に生成する
ことのできる廃棄物ガス化処理方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る廃棄物ガス化処理方法は、第1に、流
動層を用いた低温ガス化炉に有機性廃棄物を供給して一
次ガス化させる低温ガス化工程と、得られたガス状物を
高温ガス化炉で二次ガス化し得られた合成ガスをガス洗
浄塔で除塵する高温ガス化除塵工程と、ガス洗浄塔から
の洗浄ガスを冷却、精製して後工程へ送給するガス冷却
精製工程と、前記高温ガス化炉から排出されるスラグを
回収するスラグ回収工程と、スラグ回収工程から出る廃
水を処理する廃水処理工程とを用いて廃棄物をガス化処
理する方法において、前記廃水処理工程で廃水を廃棄物
ガス化処理した際に発生する低圧スチームを主たる熱源
として減圧下で蒸発させて塩化アンモニウムを系外に抜
き出すようにした廃棄物ガス化処理方法である。第2に
は、前記第1の廃棄物ガス化処理方法において、塩化ア
ンモニウム回収設備の減圧蒸発で発生する蒸発水のコン
デンセート中のアンモニア分を加熱放散して濃縮アンモ
ニア水を回収し、該濃縮アンモニア水を中和用アンモニ
アとして前記高温ガス化炉および/またはガス洗浄塔へ
再循環することにより高温ガス化炉からの発生ガス中の
塩化水素を中和しかつ系内循環水を弱アルカリ性に保持
することとした。第3には、前記冷却精製工程からの合
成ガスに同伴されるアンモニア分を前記加熱放散して得
られるアンモニアを含まない洗浄水で洗浄・吸収するこ
とで回収して得たアンモニア水を前記中和用アンモニア
の少なくとも一部として使用することを特徴とする前記
第2の廃棄物ガス化処理方法である。第4には、上記方
法により低温ガス化炉および高温ガス化炉内で発生する
アンモニア分も回収し中和用に使うことを特徴とする前
記第2または第3の廃棄物ガス化処理方法である。第5
には、前記第1または第2の廃棄物ガス化処理方法にお
いて、廃水処理工程に流入する廃水を塩化アンモニウム
回収設備で処理するに前に、イオン交換膜を使用する電
気透析法(EO法)または逆浸透膜を使用する逆浸透法
(RO法)によって該廃水を予濃縮することとした。第
6には、前記第1〜5のいずれかの廃棄物ガス化処理方
法において、ガス洗浄塔から抜き出したスラリー水の少
なくとも一部を前記高温ガス化炉へ再循環して急冷用水
として利用することとした。
【0007】
【発明の実施の形態】有機性廃棄物を低温ガス化炉によ
り比較的低温(550〜850℃)下にて含酸素ガスと
接触させて、熱分解ガス化することにより廃棄物を一次
ガス化させ、得られたガス状物と少量の固形物を高温ガ
ス化炉に導入し、ここで高温(1200〜1600℃)
下にて再度含酸素ガスと接触させることにより二次ガス
化させて、合成ガスとしてのH2(水素)、CO(一酸
化炭素)主体の合成ガスを生成することができる。ガス
化の圧力は通常常圧〜90気圧、好ましくは10〜40
気圧である。この場合、低温ガス化炉を内部循環式流動
層炉とすることにより、有機性廃棄物を粗破砕程度の前
処理で供給することができ、また、ガス化剤として酸素
ガスを使用することにより流動化ガス中の酸素濃度を任
意に調節することができる。これによって流動化ガス中
の酸素濃度を低くして流動層内容物のアグロメ(塊状
化)の発生を防ぐとともに、炉内を還元雰囲気とするこ
とで、廃棄物中に含まれる金属を未酸化状態で回収する
ことが可能となる。
【0008】以下に、本発明に係る廃棄物ガス化処理の
具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
1は、塩化アンモニウム回収設備のフローシートであ
る。本発明の第1の態様を同図に従って説明する。当該
ガス化処理装置では、廃プラスチック中のポリ塩化ビニ
ル等に由来する塩素は低温ガス化炉および高温ガス化炉
で塩化水素となり、発生ガス中の塩化水素はアンモニア
で中和固定され塩化アンモニウムの形で廃水処理工程に
入ってくる。一方当該ガス化処理装置は発熱系であり、
余剰の熱は主にガス冷却精製工程とスラグ回収工程で低
圧スチームとして出てくる。このスチームの圧力は0〜
2kg/cmG程度であり、通常の方法では有効な熱
回収は期待できない。本発明の方法は、廃水処理工程内
に塩化アンモニウム回収設備を設け、スラグ回収工程か
ら廃水処理工程に流入する廃水を上記の回収低圧スチー
ムを熱源として減圧蒸発し、塩化アンモニウムを結晶と
して系外に取り出すことにより、回収低圧スチームの熱
を有効活用し、系内の塩化アンモニウムの蓄積を避け、
かつ塩化アンモニウムを有価な製品として外部へ抜き出
すものである。
【0009】減圧蒸発は例えば図1に示す工程で実施さ
れる。0.66%の塩化アンモニウムを含む65℃の廃
水は循環ヒータ210でガス冷却精製工程から来る低圧
スチーム(約100℃)によって熱交換され、蒸発缶2
12で355トール、80℃で減圧蒸発され塩化アンモ
ニウム濃度約1%まで濃縮される。塩化アンモニウム水
溶液は温度が80℃を超えると腐食性が強くなるので8
0℃またはそれ以下の温度で蒸発することが望ましい。
濃縮液を晶析缶214で100トール50℃でさらに濃
縮・晶析して濃度36%のスラリー水とし、遠心分離機
216で製品(塩化アンモニウム結晶)を分離回収す
る。遠心分離機216の分離液は蒸発缶212からの濃
縮液(濃度約1%)の一部で濃度約10%に希釈して晶
析缶214に送り返すが、その一部は低温ガス化炉およ
び/または高温ガス化炉燃焼室へ吹き込む。これは液中
に溶存する重金属等の不純物が塩化アンモニウム回収工
程内で蓄積するのを防ぐと共にガス化炉で同伴水分を蒸
発させて残った重金属等の不純物を高温ガス化炉内の溶
融スラグ中に固定するためである。
【0010】図2は、当該ガス化処理装置全体の各工程
を示すブロック工程図である。本発明の第2の態様を図
2に従って説明する。廃水処理工程塩化アンモニウム回
収設備では余分のアンモニアは塩化アンモニウム濃縮の
過程で発生する蒸発水および熱源として利用されるスラ
グ回収工程の二段フラッシュによって生ずる低圧スチー
ムに同伴するが、同蒸発水および同スチームのコンデン
セートを加熱放散にかけることによってこの余分のアン
モニアを濃縮アンモニア水として回収する。この濃縮ア
ンモニア水を高温ガス化炉および/またはガス洗浄塔へ
リサイクルし、発生ガス中の塩化水素の中和固定用に再
利用する。ガス冷却精製工程からの合成ガスに同伴する
アンモニア分も上記の加熱放散からのアンモニアを除去
した洗浄水で洗浄・吸収し回収して高温ガス化炉および
/またはガス洗浄塔へリサイクルし、同様に再利用す
る。また装置、配管等の腐食防止のため、上記濃縮アン
モニア水を塩化水素固定に必要な理論量より過剰に入れ
てその過剰分をリサイクルして系内循環水を弱アルカリ
性(pH7〜9)に保持する。
【0011】化石燃料等を原料とする従来の合成ガス製
造装置においては還元性雰囲気の中で燃料中の窒素分が
炉内の水素と反応してアンモニアが合成される。このア
ンモニアを系外に抜き出すことが必要であったため、ア
ンモニア除去装置を別途設ける必要があった。本発明の
方法では、廃プラスチック等の有機性廃棄物を原料とす
るため塩素系のプラスチック等から生じる塩化水素の中
和固定のために従来は不要の”やっかい物”に過ぎなか
ったアンモニアを有効に利用できることに加えて、中和
固定に必要な量より幾分過剰にアンモニアを供給してそ
の過剰分のアンモニアを循環させて、反応系を弱アルカ
リ性に保つことにより装置の腐食を防止できるという効
果が得られた。すなわち、従来技術では、ガス化炉内で
発生するアンモニアは”やっかい物”として扱われ、そ
れの系内蓄積を防止するために特別に分離、抜出しの設
備を設ける必要があったが、本発明方法ではその”やっ
かい物”も回収して有効利用するようにしている。
【0012】塩化水素の固定にはアンモニア以外の苛性
ソーダ、消石灰等のアルカリを使用する方法もあるが、
これらを使用する場合最終的に環境悪化を生じることの
ないように処理して系外に排出する必要があるので、そ
のための設備が複雑になる。本発明の方法では、揮発性
のアルカリであるアンモニアを使用するので排水中の余
剰のアンモニアを揮発回収して合理的に循環再利用する
ことができる。また該ガス化処理工場の発生合成ガスか
らアンモニアを製造する場合には製品の一部を前記中和
用アンモニアとして利用できるので外部からのアンモニ
アの補給が不要になる。
【0013】図3は、電気透析法による廃水の予濃縮工
程を示すフロー図である。本発明の第3の態様を同図に
従って説明する。原液(スラグ回収工程からの廃水)は
タンク410に集められ、ここで必要に応じて水で塩化
アンモニウム濃度を例えば5,000mg/Lに調整し
た後、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜で構成される電
気透析装置412へポンプ414で1〜3kg/cm
の圧力で給送される。塩素イオンとアンモニウムイオン
はそれぞれ陽極水と陰極水に濃縮され、タンク416に
集められる。タンク416から抜き出された濃縮液(塩
化アンモニウム濃度約20,000mg/L)は減圧蒸
発晶析設備へ送られる。処理液(塩化アンモニウム濃度
500mg/L)は系内に循環水として戻され再利用さ
れる。この設備を塩化アンモニウム回収設備に挿入して
予濃縮することにより、塩化アンモニウム濃度を4倍ま
で濃縮し、従って処理液量を1/4程度まで減少するこ
とが可能であり、次工程の減圧蒸発晶析設備の規模を大
幅に縮小することができる。上記の電気透析法に代えて
逆浸透膜を使用する逆浸透法を使用しても同様な効果を
上げることができる。
【0014】図4は、高温ガス化炉とガス洗浄塔の間の
スラリ水循環を示すフロー図である。本発明の第4の態
様を同図に従って説明する。低温ガス化炉から高温ガス
化炉100に流入するガス状物は高温ガス化炉内で部分
酸化反応により二次ガス化して、H(水素)、CO
(一酸化炭素)主体の合成ガスを生成し、ガス洗浄塔5
10で洗浄される。高温ガス化炉100とガス洗浄塔5
10から抜き出されるスラリー水はスラグ回収工程を経
て廃水処理工程に送られ、塩化アンモニウムを回収され
る。この抜き出し量は、物質収支の点では、循環水中の
塩化アンモニウム濃度を安価な炭素鋼を使用する上で許
容できる程度の濃度例えば5,000ppm〜6,00
0ppm以下に維持するべく塩化アンモニウムの濃度に
見合った量(例えば20m/H程度)でよい 。
【0015】高温ガス化炉では1200〜1600℃の
高温下で反応が行われるので、下降管111を通って下
降する発生ガスおよびスラグを冷却するため、高温ガス
化炉の寸法形状上、大量(例えば70m/H)の冷却
水が必要である。従って従来の方法では、物質収支上必
要な量より余分な水を高温ガス化除塵工程外の低圧系か
ら持ってくる必要があり、熱収支の点でも大量の水を昇
圧するための昇圧エネルギーの点でも極めて不経済であ
った。
【0016】これに対し、本発明の方法は、高温ガス化
炉100とガス洗浄塔510との間に図5の点線で示す
ように大量(例えば70m/H)のスラリー水を循環
させるようにするものである。すなわち、ガス洗浄塔5
10の側底部より抜き出したスラリー水1(70m
H)は下降管111冷却用スラリー水2と急冷スプレー
用スラリー水3として高温ガス化炉100へ再循環され
る。高温ガス化炉100側底部からは、例えば50m
/Hのスラリー水4が抜き出されてガス洗浄塔510へ
自圧を利用して循環される。このとき、ガス洗浄塔51
0への補給循環水5とスラグ回収工程に抜き出されるス
ラリー水6は例えば20m/Hでよい。
【0017】このように、本発明の方法によれば、高温
ガス化炉が必要とする冷却水の大半を循環スラリー水で
賄うことができ、冷却水の補給量を大幅に削減すること
が可能になり、熱収支および昇圧エネルギーを大幅に改
善できる。循環スラリー水方式は、スラグ分の少ない有
機性廃棄物原料で、2段ガス化方式により高炭素転換率
が得られる系、すなわち、高温ガス化炉発生ガスに同伴
する未燃炭素やスラグ分の少ない場合に効果的である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、廃水処理工程内に
塩化アンモニウム回収設備を設け、スラグ回収工程から
廃水処理工程に流入する廃水を上記の回収低圧スチーム
を熱源として減圧蒸発し、塩化アンモニウムを結晶とし
て系外に取り出すことにより、回収低圧スチームの熱を
有効活用し、系内の塩化アンモニウムの蓄積を避け、か
つ塩化アンモニウムを有価な製品として外部へ抜き出す
ことが可能になり、廃棄物ガス化処理システム全体の効
率と経済性を改善することができる。
【0019】また、塩化水素の固定にはアンモニア以外
の苛性ソーダ、消石灰等のアルカリを使用する方法もあ
るが、これらを使用する場合最終的に環境悪化を生じる
ことのないように処理して系外に排出する必要があるの
で、そのための設備が複雑になるという問題があった。
これに対し、本発明の方法では、揮発性のアルカリであ
るアンモニアを使用するので排水中の余剰のアンモニア
を揮発回収して合理的に循環再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る塩化アンモニウム回収
設備のフローシートである。
【図2】本発明の実施形態に係るガス化処理装置全体の
各工程を示すブロック工程図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電気透析法による廃水
の予濃縮工程を示すフロー図である。
【図4】本発明の実施形態に係る高温ガス化炉とガス洗
浄塔の間のスラリー水循環を示すフロー図である。
【符号の説明】
100 高温ガス化炉 111 下降管 114 スラグロックホッパ 118 スラグポット 122 振動ふるい 210 循環ヒータ 212 蒸発缶 214 晶析缶 216 遠心分離機 318 ポンプ 410 タンク 412 電気透析装置 414 ポンプ 416 タンク 510 ガス洗浄塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/44 C02F 1/44 E 1/469 C10K 1/02 C10K 1/02 1/12 1/12 F23G 5/027 ZABZ F23G 5/027 ZAB F23J 1/00 B F23J 1/00 1/08 1/08 C02F 1/46 103

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層を用いた低温ガス化炉に有機性廃
    棄物を供給して一次ガス化させる低温ガス化工程と、得
    られたガス状物を高温ガス化炉で二次ガス化し得られた
    合成ガスをガス洗浄塔で除塵する高温ガス化除塵工程
    と、ガス洗浄塔からの洗浄ガスを冷却、精製して後工程
    へ送給するガス冷却精製工程と、前記高温ガス化炉から
    排出されるスラグを回収するスラグ回収工程と、スラグ
    回収工程から出る廃水を処理する廃水処理工程とを用い
    て廃棄物をガス化処理する方法において、前記廃水処理
    工程で廃水を廃棄物ガス化処理した際に発生する低圧ス
    チームを主たる熱源として減圧下で蒸発させて塩化アン
    モニウムを系外に抜き出すようにしたことを特徴とする
    廃棄物ガス化処理方法。
  2. 【請求項2】 前記塩化アンモニウム回収工程の減圧蒸
    発で発生する蒸発水のコンデンセート中のアンモニア分
    を加熱放散して濃縮アンモニア水を回収し、該濃縮アン
    モニア水を中和用アンモニアとして前記高温ガス化炉お
    よび/またはガス洗浄塔へ再循環することにより高温ガ
    ス化炉からの発生ガス中の塩化水素を中和しかつ系内循
    環水を弱アルカリ性に保持することを特徴とする請求項
    1記載の廃棄物ガス化処理方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却精製工程からの合成ガスに同伴
    されるアンモニア分を前記加熱放散して得られるアンモ
    ニアを含まない洗浄水で洗浄・吸収することで回収して
    得たアンモニア水を前記中和用アンモニアの少なくとも
    一部として使用することを特徴とする請求項2記載の廃
    棄物ガス化処理方法。
  4. 【請求項4】 前記中和用アンモニアの少なくとも一部
    として前記低温ガス化炉および高温ガス化炉内で発生す
    るアンモニア分も回収して使うことを特徴とする請求項
    2または3記載の廃棄物ガス化処理方法。
  5. 【請求項5】 前記廃水処理工程に流入する廃水を塩化
    アンモニウム回収設備で処理する前に、イオン交換膜を
    使用する電気透析法(EO法)または逆浸透膜を使用す
    る逆浸透法(RO法)によって該廃水を予濃縮すること
    を特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の廃棄物ガ
    ス化処理方法。
  6. 【請求項6】 前記ガス洗浄塔から抜き出したスラリー
    水の少なくとも一部を前記高温ガス化炉へ再循環して急
    冷用水として利用することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の廃棄物ガス化処理方法。
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