JP2000327323A - メソポーラスシリケートの製造方法 - Google Patents
メソポーラスシリケートの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比表面積が大きく、かつ耐圧性の優れたメソ
ポーラスシリケートの製造方法を提供しようとするもの
である。 【解決手段】 コロイダルシリカまたは水ガラスから調
製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチル
アンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有機
テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して水
熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH1
2〜13からpH7以下まで段階的に調節することを特
徴とする。
ポーラスシリケートの製造方法を提供しようとするもの
である。 【解決手段】 コロイダルシリカまたは水ガラスから調
製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチル
アンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有機
テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して水
熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH1
2〜13からpH7以下まで段階的に調節することを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒担体や吸着剤
等に使用されるメソポーラスシリケートの製造方法に関
する。
等に使用されるメソポーラスシリケートの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】メソポーラスシリケートは、非常に大き
な比表面積を有し、700℃程度までの耐熱性を有する
ため、活性炭に代わる触媒担体または吸着材として有望
視されている。
な比表面積を有し、700℃程度までの耐熱性を有する
ため、活性炭に代わる触媒担体または吸着材として有望
視されている。
【0003】ところで、前記メソポーラスシリケートは
従来より次のような方法により製造されている。まず、
ケイ素化合物と有機テンプレートの混合溶液をpH12
〜13に調節した後、この溶液を80℃以上に加熱す
る。加熱後の反応溶液中に生成した固形生成物を取出
す。この固形生成物を水または有機溶剤で洗浄し、70
0℃以下で焼成することによりメソポーラスシリケート
を製造する。
従来より次のような方法により製造されている。まず、
ケイ素化合物と有機テンプレートの混合溶液をpH12
〜13に調節した後、この溶液を80℃以上に加熱す
る。加熱後の反応溶液中に生成した固形生成物を取出
す。この固形生成物を水または有機溶剤で洗浄し、70
0℃以下で焼成することによりメソポーラスシリケート
を製造する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の方法により製造されたメソポーラスシリケート
は、耐圧性が低く、例えば触媒担体としてハニカム構造
等に成形する際に崩壊を生じて表面積が極端に低下する
という問題があった。
た従来の方法により製造されたメソポーラスシリケート
は、耐圧性が低く、例えば触媒担体としてハニカム構造
等に成形する際に崩壊を生じて表面積が極端に低下する
という問題があった。
【0005】本発明は、比表面積が大きく、かつ耐圧性
の優れたメソポーラスシリケートの製造方法を提供する
ことを目的とする。
の優れたメソポーラスシリケートの製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるメソポー
ラスシリケートの製造方法は、コロイダルシリカまたは
水ガラスから調製されるケイ素化合物を含む溶液とアル
キルトリメチルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8
〜18)を有機テンプレートとして含む溶液との混合溶
液を加熱して水熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反
応初期のpH12〜13からpH7以下まで段階的に調
節することを特徴とするものである。
ラスシリケートの製造方法は、コロイダルシリカまたは
水ガラスから調製されるケイ素化合物を含む溶液とアル
キルトリメチルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8
〜18)を有機テンプレートとして含む溶液との混合溶
液を加熱して水熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反
応初期のpH12〜13からpH7以下まで段階的に調
節することを特徴とするものである。
【0007】本発明に係わる別のメソポーラスシリケー
トの製造方法は、コロイダルシリカまたは水ガラスから
調製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチ
ルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有
機テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して
水熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH
12〜13からpH7以下まで段階的に調節するととも
に、前記pHの調節途中の工程でさらに前記ケイ素化合
物を含む溶液を添加することを特徴とするものである。
トの製造方法は、コロイダルシリカまたは水ガラスから
調製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチ
ルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有
機テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して
水熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH
12〜13からpH7以下まで段階的に調節するととも
に、前記pHの調節途中の工程でさらに前記ケイ素化合
物を含む溶液を添加することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるメソポーラ
スシリケートの製造方法を詳細に説明する。
スシリケートの製造方法を詳細に説明する。
【0009】まず、コロイダルシリカまたは水ガラスか
ら調製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメ
チルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を
有機テンプレートとして含む溶液とを混合してpH12
〜13の混合溶液を調製する。
ら調製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメ
チルアンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を
有機テンプレートとして含む溶液とを混合してpH12
〜13の混合溶液を調製する。
【0010】前記ケイ素化合物を含む溶液は、例えば水
酸化ナトリウムを純水に溶かした溶液にコロイダルシリ
カのようなコロイド状のシリカを含む溶液を添加し、加
熱、攪拌して前記コロイド状のシリカを一部解膠するこ
とにより調製される。
酸化ナトリウムを純水に溶かした溶液にコロイダルシリ
カのようなコロイド状のシリカを含む溶液を添加し、加
熱、攪拌して前記コロイド状のシリカを一部解膠するこ
とにより調製される。
【0011】前記アルキルトリメチルアンモニウム塩と
しては、例えばドデシルトリメチルアンモニウムブロミ
ド(DTAB)、セチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド(CTAC)、ステアリルトリメチルアンモニウムク
ロリド(STAC)等を用いることができる。
しては、例えばドデシルトリメチルアンモニウムブロミ
ド(DTAB)、セチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド(CTAC)、ステアリルトリメチルアンモニウムク
ロリド(STAC)等を用いることができる。
【0012】次いで、前記混合溶液を加熱して水熱合成
を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH12〜1
3からpH7以下まで段階的に調節する。
を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH12〜1
3からpH7以下まで段階的に調節する。
【0013】前記水熱合成工程における加熱温度は、8
0℃以上、より好ましくは120〜140℃にすること
が望ましい。加熱温度を80℃未満にすると、水熱合成
後の生成物の構造規則性が低下し、細孔分布が広がると
ともに、焼成時に構造が崩壊して表面積が低下する恐れ
がある。一方、加熱温度が140℃を超えると構造がヘ
キサゴナル相からラメラ相への変化が起こり、構造規則
性が低下して表面積が低下する恐れがある。
0℃以上、より好ましくは120〜140℃にすること
が望ましい。加熱温度を80℃未満にすると、水熱合成
後の生成物の構造規則性が低下し、細孔分布が広がると
ともに、焼成時に構造が崩壊して表面積が低下する恐れ
がある。一方、加熱温度が140℃を超えると構造がヘ
キサゴナル相からラメラ相への変化が起こり、構造規則
性が低下して表面積が低下する恐れがある。
【0014】前記水熱合成工程は、具体的には次のよう
な工程によりなされる。pH12〜13の前記混合溶液
に塩酸のような酸を滴下してpHを下げた後、80℃以
上に加熱して反応溶液中の前記有機テンプレートの構造
を基にして前記ケイ素化合物の縮合反応を起こし、第1
段反応を行なう。この第1段の反応溶液を用いて塩酸の
ような酸の滴下によるpHの低減、80℃以上の加熱を
逐次繰り返し、最終段の反応におけるpHを7以下にし
て反応を終結させる。
な工程によりなされる。pH12〜13の前記混合溶液
に塩酸のような酸を滴下してpHを下げた後、80℃以
上に加熱して反応溶液中の前記有機テンプレートの構造
を基にして前記ケイ素化合物の縮合反応を起こし、第1
段反応を行なう。この第1段の反応溶液を用いて塩酸の
ような酸の滴下によるpHの低減、80℃以上の加熱を
逐次繰り返し、最終段の反応におけるpHを7以下にし
て反応を終結させる。
【0015】前記水熱合成工程においては、反応段階数
を増加させるほど、耐圧性の優れたメソポーラスシリケ
ートを製造できるものの、操作が煩雑になり、製造コス
トが増大することから、反応段階数を2〜3にすること
が好ましい。
を増加させるほど、耐圧性の優れたメソポーラスシリケ
ートを製造できるものの、操作が煩雑になり、製造コス
トが増大することから、反応段階数を2〜3にすること
が好ましい。
【0016】前記水熱合成工程において、前記pHの調
節途中の工程(例えば第1反応段階後、第2反応段階後
等)でさらに前記ケイ素化合物を含む溶液を添加するこ
とを許容する。
節途中の工程(例えば第1反応段階後、第2反応段階後
等)でさらに前記ケイ素化合物を含む溶液を添加するこ
とを許容する。
【0017】次いで、前記水熱合成工程により生成した
固形生成物を取出し、この固形生成物を水または有機溶
剤で洗浄した後、所望の温度(例えば500℃以下)で
焼成することによりメソポーラスシリケートを製造す
る。
固形生成物を取出し、この固形生成物を水または有機溶
剤で洗浄した後、所望の温度(例えば500℃以下)で
焼成することによりメソポーラスシリケートを製造す
る。
【0018】以上説明した本発明によれば、コロイダル
シリカまたは水ガラスから調製されたケイ素化合物を含
む溶液とアルキルトリメチルアンモニウム塩(アルキル
基は炭素数8〜18)を有機テンプレートとして含む溶
液との混合溶液を加熱して水熱合成を行なう際、反応溶
液のpHを反応初期のpH12〜13からpH7以下ま
で段階的に調節することによって、メソポーラスシリケ
ートを構成するシリケート骨格の縮合度が向上して骨格
の安定性を増大できる。その結果、非常に大きな比表面
積を有するとともに、耐圧性の優れたメソポーラスシリ
ケートを得ることができる。
シリカまたは水ガラスから調製されたケイ素化合物を含
む溶液とアルキルトリメチルアンモニウム塩(アルキル
基は炭素数8〜18)を有機テンプレートとして含む溶
液との混合溶液を加熱して水熱合成を行なう際、反応溶
液のpHを反応初期のpH12〜13からpH7以下ま
で段階的に調節することによって、メソポーラスシリケ
ートを構成するシリケート骨格の縮合度が向上して骨格
の安定性を増大できる。その結果、非常に大きな比表面
積を有するとともに、耐圧性の優れたメソポーラスシリ
ケートを得ることができる。
【0019】また、前記反応溶液のpHを反応初期のp
H12〜13からpH7以下まで段階的に調節する途中
でさらに水ガラスのようなケイ素化合物を含む溶液を反
応溶液に添加することによって、シリケート壁の厚さが
増大され、優れた耐圧性を有するメソポーラスシリケー
トを得ることができる。
H12〜13からpH7以下まで段階的に調節する途中
でさらに水ガラスのようなケイ素化合物を含む溶液を反
応溶液に添加することによって、シリケート壁の厚さが
増大され、優れた耐圧性を有するメソポーラスシリケー
トを得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、好ましい実施例を説明する。
【0021】(実施例1)まず、4.6gの純水(イオ
ン交換水を蒸留したもの)に0.8gのNaOHを溶解
してNaOH溶液を調製した。このNaOH溶液に攪拌
しながら6.0gのコロイダルシリカ(SiO2;20
〜21wt%,Na2O;0.1〜0.35wt%,残
余;水)を加え、恒温槽中で80℃、1時間攪拌を続け
た後、室温まで冷却して水ガラス(A液)を調製した。
コロイダルシリカの滴下直後は白濁していたが、加温後
は透明な溶液になった。
ン交換水を蒸留したもの)に0.8gのNaOHを溶解
してNaOH溶液を調製した。このNaOH溶液に攪拌
しながら6.0gのコロイダルシリカ(SiO2;20
〜21wt%,Na2O;0.1〜0.35wt%,残
余;水)を加え、恒温槽中で80℃、1時間攪拌を続け
た後、室温まで冷却して水ガラス(A液)を調製した。
コロイダルシリカの滴下直後は白濁していたが、加温後
は透明な溶液になった。
【0022】また、12gの純水に2.8gのセチルト
リメチルアンモニウムクロリド(CTAC)を攪拌しな
がら溶解させてCTAC溶液(B液)を調製した。
リメチルアンモニウムクロリド(CTAC)を攪拌しな
がら溶解させてCTAC溶液(B液)を調製した。
【0023】次いで、前記B液を激しく攪拌しながら前
記A液を少量づつ添加した。添加後、そのまま室温で1
時間攪拌した。この混合溶液の組成(モル比)は、Si
O2:0.4CTAC:0.5NaOH:75H2Oであ
った。また、前記混合溶液はpHが12であった。
記A液を少量づつ添加した。添加後、そのまま室温で1
時間攪拌した。この混合溶液の組成(モル比)は、Si
O2:0.4CTAC:0.5NaOH:75H2Oであ
った。また、前記混合溶液はpHが12であった。
【0024】前記混合溶液を用いて以下に示す3段階の
水熱合成を行なった。
水熱合成を行なった。
【0025】(第1段反応)前記混合溶液に2モルの塩
酸を滴下してpH10の混合溶液を調製した。つづい
て、この混合溶液をポリテトラフルオロエチレン製の内
筒を有する耐圧容器内に収容した後、恒温乾燥器内で1
30℃、24時間加熱した。
酸を滴下してpH10の混合溶液を調製した。つづい
て、この混合溶液をポリテトラフルオロエチレン製の内
筒を有する耐圧容器内に収容した後、恒温乾燥器内で1
30℃、24時間加熱した。
【0026】(第2段反応)前記耐圧容器を前記恒温乾
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H8〜9の反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H8〜9の反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
【0027】(第3段反応)前記耐圧容器を前記恒温乾
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H6〜7の反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H6〜7の反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
【0028】次いで、前記耐圧容器を前記恒温乾燥器か
ら取出し、この耐圧容器の円筒内の反応溶液から固形生
成物を濾取し、水で洗浄した後、120℃、6時間乾燥
させた。つづいて、乾燥した生成物を550℃、6時間
焼成し、鋳型として利用した界面活性剤を除去した。
ら取出し、この耐圧容器の円筒内の反応溶液から固形生
成物を濾取し、水で洗浄した後、120℃、6時間乾燥
させた。つづいて、乾燥した生成物を550℃、6時間
焼成し、鋳型として利用した界面活性剤を除去した。
【0029】得られた固形物をCu−Kα線を用いた粉
末X線回折法により分析した。その結果、図1に示すX
線回折パターンが得られた。この図1に示すX線回折パ
ターンから2θが小さい方から(100)、(11
0)、(200)および(210)の4つの面に帰属す
るピークが観測され、固形物はヘキサゴナル構造を持つ
メソポーラスシリケートであることがわかる。また、回
折ピークの線幅が狭く、強度も大きいことから非常に高
い構造規則性を有するメソポーラスシリケートであるこ
とがわかる。
末X線回折法により分析した。その結果、図1に示すX
線回折パターンが得られた。この図1に示すX線回折パ
ターンから2θが小さい方から(100)、(11
0)、(200)および(210)の4つの面に帰属す
るピークが観測され、固形物はヘキサゴナル構造を持つ
メソポーラスシリケートであることがわかる。また、回
折ピークの線幅が狭く、強度も大きいことから非常に高
い構造規則性を有するメソポーラスシリケートであるこ
とがわかる。
【0030】また、メソポーラスシリケートの細孔を調
べたところ、図2に示す細孔分布が得られた。この図2
から明らかなように非常に高い構造規則性を反映し、細
孔分布が非常に狭く、孔径が良好に揃っていることが分
かる。
べたところ、図2に示す細孔分布が得られた。この図2
から明らかなように非常に高い構造規則性を反映し、細
孔分布が非常に狭く、孔径が良好に揃っていることが分
かる。
【0031】さらに、このメソポーラスシリケートの比
表面積を測定したところ、1045m2/gと非常に大
きな比表面積を有することがわかった。
表面積を測定したところ、1045m2/gと非常に大
きな比表面積を有することがわかった。
【0032】さらに、得られた実施例1のメソポーラス
シリケートおよび比較例1としてのメソポーラスシリケ
ートを錠剤成形機を用いて直径6mm、厚さ3mmの錠
剤を作製し、その加圧力と比表面積の関係を調べた。そ
の結果を図3に示す。図3中のaは、実施例1のメソポ
ーラスシリケートの特性線、bは比較例1のメソポーラ
スシリケートの特性線である。なお、比較例1のメソポ
ーラスシリケートは、実施例1の合成操作のうち、反応
溶液のpH調整を行なわなかった試料である。
シリケートおよび比較例1としてのメソポーラスシリケ
ートを錠剤成形機を用いて直径6mm、厚さ3mmの錠
剤を作製し、その加圧力と比表面積の関係を調べた。そ
の結果を図3に示す。図3中のaは、実施例1のメソポ
ーラスシリケートの特性線、bは比較例1のメソポーラ
スシリケートの特性線である。なお、比較例1のメソポ
ーラスシリケートは、実施例1の合成操作のうち、反応
溶液のpH調整を行なわなかった試料である。
【0033】図3から明らかなように実施例1のメソポ
ーラスシリケートは、比較例1のメソポーラスシリケー
トに比べて加圧時の比表面積の減少が小さく、優れた耐
圧性を有することがわかる。
ーラスシリケートは、比較例1のメソポーラスシリケー
トに比べて加圧時の比表面積の減少が小さく、優れた耐
圧性を有することがわかる。
【0034】(実施例2)まず、4.6gの純水(イオ
ン交換水を蒸留したもの)に0.8gのNaOHを溶解
してNaOH溶液を調製した。このNaOH溶液に攪拌
しながら6.0gのコロイダルシリカ(SiO2;20
〜21wt%,Na2O;0.1〜0.35wt%,残
余;水)を加え、恒温槽中で80℃、1時間攪拌を続け
た後、室温まで冷却して水ガラス(A液)を調製した。
コロイダルシリカの滴下直後は白濁していたが、加温後
は透明な溶液になった。
ン交換水を蒸留したもの)に0.8gのNaOHを溶解
してNaOH溶液を調製した。このNaOH溶液に攪拌
しながら6.0gのコロイダルシリカ(SiO2;20
〜21wt%,Na2O;0.1〜0.35wt%,残
余;水)を加え、恒温槽中で80℃、1時間攪拌を続け
た後、室温まで冷却して水ガラス(A液)を調製した。
コロイダルシリカの滴下直後は白濁していたが、加温後
は透明な溶液になった。
【0035】また、12gの純水に2.8gのセチルト
リメチルアンモニウムクロリド(CTAC)を攪拌しな
がら溶解させてCTAC溶液(B液)を調製した。
リメチルアンモニウムクロリド(CTAC)を攪拌しな
がら溶解させてCTAC溶液(B液)を調製した。
【0036】次いで、前記B液を激しく攪拌しながら前
記A液を少量づつ添加した。添加後、そのまま室温で1
時間攪拌した。この混合溶液の組成(モル比)は、Si
O2:0.4CTAC:0.5NaOH:75H2Oであ
った。また、前記混合溶液はpHが12であった。
記A液を少量づつ添加した。添加後、そのまま室温で1
時間攪拌した。この混合溶液の組成(モル比)は、Si
O2:0.4CTAC:0.5NaOH:75H2Oであ
った。また、前記混合溶液はpHが12であった。
【0037】前記混合溶液を用いて以下に示すように3
段階の水熱合成を行なうとともに、途中段階で前記A液
を添加した。
段階の水熱合成を行なうとともに、途中段階で前記A液
を添加した。
【0038】(第1段反応)前記混合溶液に2モルの塩
酸を滴下してpH10の混合溶液を調製した。つづい
て、この混合溶液をポリテトラフルオロエチレン製の内
筒を有する耐圧容器内に収容した後、恒温乾燥器内で1
00℃、8時間加熱した。
酸を滴下してpH10の混合溶液を調製した。つづい
て、この混合溶液をポリテトラフルオロエチレン製の内
筒を有する耐圧容器内に収容した後、恒温乾燥器内で1
00℃、8時間加熱した。
【0039】(A液の添加、反応)前記耐圧容器を前記
恒温乾燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容され
た反応溶液をA液を前記混合溶液の調製時と同様量添加
した。この反応溶液のpHは、12であった。つづい
て、この耐圧容器を恒温乾燥器内で130℃、8時間加
熱した。
恒温乾燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容され
た反応溶液をA液を前記混合溶液の調製時と同様量添加
した。この反応溶液のpHは、12であった。つづい
て、この耐圧容器を恒温乾燥器内で130℃、8時間加
熱した。
【0040】(第2段反応)前記耐圧容器を前記恒温乾
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H8〜9に反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H8〜9に反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
【0041】(第3段反応)前記耐圧容器を前記恒温乾
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H6〜7に反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
燥器から取出し、この耐圧容器の内筒に収容された反応
溶液を攪拌しながら2モルの塩酸を少量ずつ滴下してp
H6〜7に反応溶液を調製した。つづいて、この耐圧容
器を恒温乾燥器内で130℃、24時間加熱した。
【0042】次いで、前記耐圧容器を前記恒温乾燥器か
ら取出し、この耐圧容器の円筒内の反応溶液から固形生
成物を濾取し、水で洗浄した後、120℃、6時間乾燥
させた。つづいて、乾燥した生成物を550℃、6時間
焼成し、鋳型として利用した界面活性剤を除去した。
ら取出し、この耐圧容器の円筒内の反応溶液から固形生
成物を濾取し、水で洗浄した後、120℃、6時間乾燥
させた。つづいて、乾燥した生成物を550℃、6時間
焼成し、鋳型として利用した界面活性剤を除去した。
【0043】得られた固形物をCu−Kα線を用いた粉
末X線回折法により分析した。その結果、図4に示すX
線回折パターンが得られた。この図4から明らかなよう
に固形物は、実施例1と同様、線幅が狭く、強度も大き
いことから非常に高い構造規則性を有するヘキサゴナル
構造を持つメソポーラスシリケートであることがわか
る。
末X線回折法により分析した。その結果、図4に示すX
線回折パターンが得られた。この図4から明らかなよう
に固形物は、実施例1と同様、線幅が狭く、強度も大き
いことから非常に高い構造規則性を有するヘキサゴナル
構造を持つメソポーラスシリケートであることがわか
る。
【0044】また、メソポーラスシリケートの細孔を調
べたところ、図5に示す細孔分布が得られた。この図5
から明らかなように実施例2のメソポーラスシリケート
は実施例1と同様、非常に高い構造規則性を反映し、細
孔分布が対非常に狭く、孔径が良好に揃っていることが
分かる。
べたところ、図5に示す細孔分布が得られた。この図5
から明らかなように実施例2のメソポーラスシリケート
は実施例1と同様、非常に高い構造規則性を反映し、細
孔分布が対非常に狭く、孔径が良好に揃っていることが
分かる。
【0045】さらに、このメソポーラスシリケートの比
表面積を測定したところ、1255m2/gと非常に大
きな比表面積を有することがわかった。
表面積を測定したところ、1255m2/gと非常に大
きな比表面積を有することがわかった。
【0046】さらに、得られた実施例2のメソポーラス
シリケートを錠剤成形機を用いて直径6mm、厚さ3m
mの錠剤を作製し、その加圧力と比表面積の関係を調べ
た。その結果を図6に示す。図6中のaは、実施例2の
メソポーラスシリケートの特性線、bは前述した方法で
製造した比較例1のメソポーラスシリケートの特性線で
ある。
シリケートを錠剤成形機を用いて直径6mm、厚さ3m
mの錠剤を作製し、その加圧力と比表面積の関係を調べ
た。その結果を図6に示す。図6中のaは、実施例2の
メソポーラスシリケートの特性線、bは前述した方法で
製造した比較例1のメソポーラスシリケートの特性線で
ある。
【0047】図6から明らかなように実施例2のメソポ
ーラスシリケートは、比較例1のメソポーラスシリケー
トに比べて加圧時の比表面積の減少が小さく、優れた耐
圧性を有することがわかる。
ーラスシリケートは、比較例1のメソポーラスシリケー
トに比べて加圧時の比表面積の減少が小さく、優れた耐
圧性を有することがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば比
表面積が大きく、かつ優れた耐圧性を有し、ハニカム構
造体のような成形技術により作られる触媒担体、吸着材
等に有用なメソーラスシリケートの製造方法を提供でき
る。
表面積が大きく、かつ優れた耐圧性を有し、ハニカム構
造体のような成形技術により作られる触媒担体、吸着材
等に有用なメソーラスシリケートの製造方法を提供でき
る。
【図1】実施例1で製造されたメソポーラスシリケート
のX線回折パターン。
のX線回折パターン。
【図2】実施例1で製造されたメソポーラスシリケート
の細孔分布を示す線図。
の細孔分布を示す線図。
【図3】実施例1および比較例1で製造されたメソポー
ラスシリケートの耐圧性を示す線図。
ラスシリケートの耐圧性を示す線図。
【図4】実施例2で製造されたメソポーラスシリケート
のX線回折パターン。
のX線回折パターン。
【図5】実施例2で製造されたメソポーラスシリケート
の細孔分布を示す線図。
の細孔分布を示す線図。
【図6】実施例2および比較例1で製造されたメソポー
ラスシリケートの耐圧性を示す線図。
ラスシリケートの耐圧性を示す線図。
Claims (2)
- 【請求項1】 コロイダルシリカまたは水ガラスから調
製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチル
アンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有機
テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して水
熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH1
2〜13からpH7以下まで段階的に調節することを特
徴とするメソポーラスシリケートの製造方法。 - 【請求項2】 コロイダルシリカまたは水ガラスから調
製されるケイ素化合物を含む溶液とアルキルトリメチル
アンモニウム塩(アルキル基は炭素数8〜18)を有機
テンプレートとして含む溶液との混合溶液を加熱して水
熱合成を行なう際、反応溶液のpHを反応初期のpH1
2〜13からpH7以下まで段階的に調節するととも
に、前記pHの調節途中の工程でさらに前記ケイ素化合
物を含む溶液を添加することを特徴とするメソポーラス
シリケートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12990499A JP2000327323A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | メソポーラスシリケートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12990499A JP2000327323A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | メソポーラスシリケートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327323A true JP2000327323A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15021274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12990499A Withdrawn JP2000327323A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | メソポーラスシリケートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000327323A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007534589A (ja) * | 2004-04-23 | 2007-11-29 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | メソ構造化ゼオライト材料並びに該材料の製造方法及び使用方法 |
-
1999
- 1999-05-11 JP JP12990499A patent/JP2000327323A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007534589A (ja) * | 2004-04-23 | 2007-11-29 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | メソ構造化ゼオライト材料並びに該材料の製造方法及び使用方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060801 |