JP2000327186A - フィルム巻取装置およびフィルム巻取方法 - Google Patents

フィルム巻取装置およびフィルム巻取方法

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JP2000327186A
JP2000327186A JP11138130A JP13813099A JP2000327186A JP 2000327186 A JP2000327186 A JP 2000327186A JP 11138130 A JP11138130 A JP 11138130A JP 13813099 A JP13813099 A JP 13813099A JP 2000327186 A JP2000327186 A JP 2000327186A
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winding
unwinding
roll
core
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Hiroshi Hayashi
弘志 林
Shunji Amano
俊二 天野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空下において、原反ロールの交換、接続、
巻取コアの交換、およびフィルムを切断し、交換された
巻取コアへの巻き取りを自動的に行い得るフィルム巻取
装置およびフィルム巻取方法を提供すること。 【解決手段】 薄膜形成装置の真空槽11のシ−ル可能
はスリット13を備えた隔壁12によって成膜室31と
画成された巻出・巻取室21内において原反ロール24
をセットした巻出ターレット22を旋回させて原反ロー
ル24を交換し、フィルム接続装置27で接続して成膜
室31のメインロール32に接して戻るフィルムを巻取
ターレット42にセットされた粘着性ゴムライニングコ
アである巻取コア47にニップロール27で押さえ、そ
の下流側をフィルム切断装置28で切断して巻取コア4
7に巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルム巻取装置お
よびフィルム巻取方法に関するものであり、更に詳しく
は、真空下にロール状フィルムを自動的に交換してフィ
ルムへの薄膜の形成またはフィルム上の薄膜のエッチン
グ等のフィルム処理を施し得るフィルム巻取装置および
フィルム巻取方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルムにアルミニウム等の金属や酸化
インジウム等の酸化物の薄膜を形成させたり、形成され
た金属または酸化物の薄膜をエッチングないしはレーザ
ートリミングする等の処理が広く行われているが、これ
らのフィルム処理において、薄膜形成は通常的には真空
下に行われ、形成された薄膜の加工も真空下に行われる
ことが多い。例えば図11は従来の薄膜形成装置100
を概念的に示す断面図である。すなわち、薄膜形成装置
100は、真空ポンプ119によって排気される真空槽
111内に、内部冷却され、矢印で示す方向へ回転され
るメインロール132が設置されており、巻出コア12
3に巻かれた原反ロール124からフィルム171が巻
き出され、ガイドロール151を経てメインロール13
2の外周面に接して巻き付けられた後、ガイドロール1
56に導かれ、薄膜の形成された処理フィルム172が
巻取コア147に処理反ロールとして巻き取られるよう
になっている。そして、メインロール132の外周側に
面して、薄膜形成物質の蒸発源133が配置されてお
り、蒸発した物質がフィルム171の表面に到達して冷
却されデポジットするようになっている。
【0003】上記のような薄膜形成装置100によって
フィルム171に薄膜を形成させる場合、巻出コア12
3に巻かれた原反ロール124をセットし、原反ロール
124から巻き出したフィルム171をメインロール1
32に添わせ、巻取コア147に巻き取るようにフィル
ム171を通したのち、真空槽111を真空ポンプ11
9によって真空排気しメインロール132を冷却して、
所定の真空度、温度が得られた時点で、原反ロール12
4からフィルム171を巻き出し走行を開始すると同時
に、蒸発源133のシャッターを開け薄膜形成物質を蒸
発させてフィルム171面にデポジットさせ、得られる
処理フィルム172を巻取コア147に巻き取る。そし
て、原反ロール124にフィルム171が無くなると、
薄膜形成物質の蒸発源133のシャッタを閉じてフィル
ム171の走行を停止した後、メインロール132の温
度を常温以上に上昇させて真空槽111を大気開放す
る。そして、巻出側では残された巻出コア123を取り
外して、次の原反ロール124をセットし、巻取側では
巻取コア147に巻き取られた処理反ロールを取り外し
て新しい巻取コア147をセットして、上述したように
フィルムを通し、要すれば蒸発源133を整える等の作
業を行って、次の成膜準備がなされている。
【0004】そして、上述のフィルム通しに際して、原
反ロール124から巻き出しメインロール132を経由
させたフィルム171の始端部を巻取コア147に巻き
付けるには、図12のAに示すように、あらかじめ巻取
コア147に水、石鹸水、アルコールまたは糊などの付
着用液状物をフィルム171の幅方向に塗り付け、その
上へフィルム171を重ね、巻取コア147よりも始端
側の所定の位置でフィルム171をカッター129で切
断する。そして、図12のBに示すように、フィルム1
71を付着させカットした部分を両手110で横方向、
斜め方向に撫でて、空気泡や余剰の液状物を追い出し、
次いで巻取コア147を回転させフィルム171を数回
巻き付けることが行われている。このような人手による
フィルム通しの作業には熟練を要し、かつ薄膜形成フィ
ルムの製造コストを上昇させている。
【0005】巻取コアへのフィルム始端部の巻き付けに
関して、例えば実開平5−67911号公報には、巻取
軸のハブに対して、水槽内の水を先ず給水ローラに含ま
せ、次いで給水ローラに塗布ローラを接触させ、その塗
布ローラから間接的に塗布量を制御する水塗布装置が開
示されている。また、特開平6−124442号公報に
は、巻取コアに対して水よりは濡れ易い界面活性剤また
は界面活性剤を含む水溶液を塗布してフィルムを巻き付
ける方法が開示されている。更には、特開平6−295
436号公報には熱硬化性バインダーを使用した磁気テ
ープを巻き取る巻取コアに関し、巻付け面側の外側部分
をカーボン混合のガラスファイバー、内側部分をガラス
ファイバーとしてエポキシ樹脂を塗布した熱膨脹係数が
小さく、バインダーの熱硬化処理によって巻取ロールの
内部と外縁部とにおいて圧縮応力に差を発生させない巻
取コアを使用する製造方法が開示されている。また更に
は、特開平10−27343号公報には、テープの自動
切断、自動巻き付けを行うことが可能なテープ巻取用ハ
ブを交換する方法および装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の図11に示した
薄膜形成装置100における成膜操作について時間解析
を行うと、残った巻出コア123の取り外しと新しい原
反ロール124のセット、処理反ロールの取り外しと新
しい巻取コアのセットに続くフィルム通し、真空槽11
1の排気、大気開放、メインロール132の加温、冷却
等の成膜準備に約50%の時間が費やされており、残り
の約50%の時間が実質的な成膜時間であって、薄膜形
成は極めて生産性の低いプロセスである。中でも真空槽
111の排気に時間を要しているので、薄膜形成の生産
性を高めるには真空槽111の真空度を維持したまま成
膜準備を行うことが必要条件となる。
【0007】実開平5−67911号公報の水塗布装置
による水の塗布や、特開平6−124442号公報の界
面活性剤または界面活性剤を含む水溶液の塗布は、真空
下の操作には採用できない。それらに替わるものとし
て、巻取コアに両面粘着テープを貼り付けておく方法
は、巻取コアの表面から高くなる両面粘着テープの断面
形状が巻き取られるフィルムに転写されて、フィルムの
平面性を損なう。また、特開平6−295436号公報
の熱膨脹係数の小さい巻取コアは真空下におけるフィル
ムの巻き出し、巻き取りを可能とする装置や方法を示唆
するものではない。更には特開平10−27343号公
報のテープ巻取用ハブを交換する方法および装置は、大
気中におけるハブの交換を前提とするものであり、従来
例の薄膜形成装置100における巻出コア111の取り
外しと新しい原反ロール124のセット、および処理反
ロールの取り外しと新しい巻取コア147のセットを真
空下において自動的に行い得るフィルム巻取装置ないし
はフィルム巻取方法に転用することはできない。
【0008】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、成膜
その他のフィルム処理を行うための事前の準備が真空下
において可能であり、準備に要する時間が短く実質的な
成膜その他のフィルム処理の時間を長くし得て、生産性
の高い成膜その他のフィルム処理を可能ならしめるフィ
ルム巻取装置およびフィルム巻取方法を提供することを
課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1ま
たは請求項4の構成によって解決されるが、その解決手
段を説明すれば、請求項1のフィルム巻取装置は、フィ
ルムへの薄膜の形成またはフィルム上の薄膜のエッチン
グ等のフィルム処理を行うための真空槽内のフィルム巻
取装置において、フィルムを巻取る巻取コアに粘着性ゴ
ムライニングコアまたはバイアス電圧を印加したコアが
使用されている巻取装置である。このようなフィルム巻
取装置は、人手に依ることなく、粘着または静電吸着に
よってフィルムの始端部を巻取コアに巻き付けて巻き取
ることができ、真空下での原反ロールの交換を可能にす
る。
【0010】請求項2のフィルム巻取装置は、請求項1
の真空槽が、フィルム通路としてのスリットを備えた隔
壁によって、フィルム処理のためのフィルム処理室と、
原反ロールのフィルムを巻き出し、フィルム処理室を経
由して戻る原反ロールからのフィルムを巻き取るための
巻出・巻取室とに画成されており、フィルム処理室には
フィルム処理時に前記フィルムを冷却するための冷却ロ
ールが設けられ、巻出・巻取室内には、複数の原反ロー
ルの内の第1原反ロールのフィルムの巻き出しが完了し
た第1巻出コアを巻出位置から取外位置へ旋回移動させ
ると共に第2原反ロールを待機位置から巻出位置へ旋回
移動させる巻出ターレットと、複数の巻取コアの内の第
1巻取コアに巻き取られた第1処理反ロールを巻取位置
から取外位置へ旋回移動させると共に第2原反ロールか
ら前記冷却ロールに接して戻るフィルムを巻き取る第2
巻取コアを待機位置から巻取位置へ旋回移動させる巻取
ターレットが設けられており、更に、巻出ターレットの
巻出位置の近傍に、第1原反ロールのフィルムの終端部
と第2原反ロールのフィルムの始端部との接続手段が設
けられ、巻取ターレットの巻取位置の近傍に、第2原反
ロールからのフィルムを第2巻取コアに巻き取るための
切断手段が設けられているものである。このようなフィ
ルム巻取装置は、真空槽の真空状態を維持したまま、複
数の原反ロールを順に交換してフィルム処理を行い、処
理したフィルムをそれぞれ対応する巻取コアに巻き取る
ことを可能にする。
【0011】請求項3のフィルム巻取装置は、請求項2
の真空槽が、スリットを真空シールした状態において巻
出・巻取室に大気を導入し設けられている扉を開けて、
巻出ターレットの取外位置にある複数の巻出コアを大気
側へ搬出すると共に新しい複数の原反ロールを大気側か
ら搬入して待機位置にセットし、同時に巻取ターレット
の取外位置にある複数の処理反ロールを大気側へ搬出す
ると共に新しい複数の巻取コアを大気側から搬入して待
機位置にセットした後、扉を閉じて巻出・巻取室を真空
排気し、続いてスリットの真空シールを解除してフィル
ム処理を再開し得るように構成されているものである。
このようなフィルム巻取装置は、真空槽のフィルム処理
室の真空状態を維持したまま、巻出・巻取室の扉を開け
て、巻出ターレット側では巻き出しの完了した複数の巻
出コアと新らしい複数の原反ロールとの交換、および巻
取ターレット側では巻き取りの完了した複数の処理反ロ
ールと新しい複数の巻取コアとの交換を行い、巻出・巻
取室の扉を閉じ真空排気してフィルム処理を再開するこ
とを繰り返す連続的なフィルム処理を可能ならしめる。
【0012】また、請求項4のフィルム巻取方法は、フ
ィルムへの薄膜の形成またはフィルム上の薄膜のエッチ
ング等のフィルム処理を行うための真空槽内でのフィル
ム巻取方法において、フィルムを巻き取る巻取コアに粘
着性ゴムライニングコアまたはバイアス電圧を印加した
コアを使用する方法である。このようなフィルム巻取方
法は、人手に依ることなく、真空下において粘着または
静電吸着によってフィルムの始端部を巻取コアに付着さ
せて処理フルムを巻き取ることができる。
【0013】請求項5のフィルム巻取方法は、請求項4
の真空槽が、フィルム通路としてのスリットを備えた隔
壁によって、フィルム処理のためのフィルム処理室と、
原反ロールのフィルムを巻き出し、フィルム処理室を経
由して戻る原反ロールからのフィルムを巻き取るための
巻出・巻取室とに画成されており、フィルム処理室に設
けられた冷却ロールによってフィルム処理時にフィルム
を冷却し、巻出・巻取室に設けられた巻出ターレットに
よって複数の原反ロールの内の第1原反ロールのフィル
ムの巻出しが完了した第1巻出コアを巻出位置から取外
位置へ旋回移動させると共に、第2原反ロールを待機位
置から巻出位置へ旋回移動させ、同じく設けられた巻取
ターレットによって複数の巻取コアの内の第1巻取コア
に第1原反ロールからのフィルムを巻き取った第1処理
反ロールを巻取位置から取外位置へ旋回移動させると共
に第2原反ロールから前記冷却ロールに接して戻るフィ
ルムを巻き取る第2巻取コアを待機位置から巻取位置へ
旋回移動させ、更に、巻出ターレットの巻出位置の近傍
に設けられた接続手段によって第1原反ロールのフィル
ムの終端部と第2原反ロールのフィルムの始端部とを接
続し、巻取ターレットの巻取位置の近傍に設けられた切
断手段によって第2原反ロールからのフィルムを切断し
て第2巻取コアに巻き取るように構成されているフィル
ム巻取方法である。このようなフィルム巻取方法は、真
空槽の真空状態を維持したまま、複数の原反ロールを順
に交換してフィルム処理を行い、処理されたフィルムを
それぞれ対応する巻取コアに巻き取ることができる。
【0014】請求項6のフィルム巻取方法は、請求項5
の真空槽が、スリットを真空シールした状態において、
巻出・巻取室に大気を導入し設けられている扉を開け
て、巻出ターレットの取外位置にある複数の巻出コアを
大気側へ搬出すると共に新しい複数の原反ロールを大気
側から搬入して待機位置にセットし、同時に巻取ターレ
ットの取外位置にある複数の処理反ロールを大気側へ搬
出すると共に新しい複数の巻取コアを大気側から搬入し
て待機位置にセットした後、扉を閉じて巻出・巻取室を
真空排気し、続いてスリットの真空シールを解除してフ
ィルム処理を再開し得るように構成されているフィルム
巻取方法である。このようなフィルム巻取方法は、真空
槽のフィルム処理室の真空状態を維持したまま、巻出・
巻取室の扉を開けて、巻出ターレット側では巻き出しの
完了した複数の巻出コアと新らしい複数の原反ロールと
の交換、および巻取ターレット側では巻き取りの完了し
た複数の処理反ロールと新しい複数の巻取コアとの交換
を行い、巻出・巻取室の扉を閉じ真空排気してフィルム
処理を再開することを繰り返すことができ、連続的なフ
ィルム処理を行い得る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のフィルム巻取装置および
巻取方法は、上述したように、フィルムへの薄膜の形成
またはフィルム上の薄膜のエッチング等のフィルム処理
を行うための真空槽内において、処理フィルムを巻取る
巻取コアに粘着性ゴムライニングコアまたはバイアス電
圧を印加したコアが使用されるフィルム巻取装置および
フィルム巻取方法であるが、以下に、その実施の形態を
図面を参照して説明する。
【0016】図1は本実施の形態において処理フィルム
を巻き取るための巻取コアに使用される粘着性ゴムライ
ニングコア1の斜視図である。粘着性ゴムライニングコ
ア1は、剛性の高いパイプ、例えば外径3インチまたは
6インチの鉄パイプからなるコア本体2とその外周面の
ライニングされた粘着性ゴム3とからなっており、粘着
性ゴム3の厚さは0.1〜30mmの範囲内とされる。
粘着性ゴムは天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブ
チルゴム、イソブチレンゴム、シリコンゴム等から選ば
れるゴム100重量部に、タッキファイヤとして天然ロ
ジン、テルペン、ないしは炭素数5の石油溜分、その他
からなるものが要求性能に応じて50〜120重量部が
添加されて作成されるが、本発明において使用される粘
着性ゴムライニングコア1の粘着性ゴムの種類およびそ
の配合は如何なるものであってもよく特に限定されな
い。そのほか、配合成分としてカーボンブラックないし
は金属粉末を加えて、得られる粘着性ゴムに導電性を付
与したものであってもよい。粘着性ゴムは、例えば鉄パ
イプの外周面に同種のゴムを成分とするプライマーを適
用してその上へ粘着性ゴムライニングを施す。一般的に
は凝集破壊を防ぐために多層ライニングとして、外層に
なるほど粘着力を大とするように構成される。
【0017】そして、本発明において使用される粘着性
ゴムライニングコア1の表面の粘着力はJISK630
1に準じて測定される剪断強度が5hPa以上であるこ
とが望ましく、5hPa未満の粘着力ではフィルムの付
着強度が十分でなく、付着させた後、フィルムの巻き取
りを開始した時点で剥離し易く目的を達し得ない。しか
し、300hPa以上の粘着力は敢えて必要でなく、粘
着力が過大であると粘着性ゴムライニングコア1からフ
ィルムをはがす時に剥離し難くなる。また、ゴム硬度計
で測定されるゴム硬度は70度以下であることが望まし
い。すなわち、粘着力とゴム硬度とは逆な相関関係にあ
り、ゴム硬度が大であるものは概して粘着力が小であ
り、ゴム硬度が小であるものは粘着力が大である。しか
し、ゴム硬度が10度未満のものは外力によって変形さ
れ易く、処理フィルムを巻き取るコアの材料としては適
していない。
【0018】また、フィルム巻取装置の巻取コアとして
バイアス電圧を印加したコアを使用することもできる。
すなわち、真空下においてフィルムの始端部を巻取コア
の表面に静電気的に付着させることができ、真空下に巻
取コアを自動的に交換してフィルムを巻き取ることを可
能にする。バイアス電圧を印加したコアとしては所定の
径を有するのものであれば如何なる種類の金属コアであ
ってもよいが、価格、機械的強度等の点から鉄コアが最
も使い易い。勿論、ステンレス鋼、アルミニウムやチタ
ンのコアであってもよく、また表面に合成樹脂膜を形成
させた金属コアも使用することができる。金属コアの内
面や端面、または金属コアのチャッキング機構を経由さ
せて直流の(+)電圧または(−)電圧を印加するが、
交流電圧を印加してももよい。巻き取るフィルムの厚さ
によっても異なるが、通常的には0.5kV〜3kVの
電圧が印加される。巻き付けが完了して、フイルムの巻
き取りが開始された後は、電圧の印加を停止してもよい
ことは勿論である。
【0019】粘着性ゴムライニングコアとバイアス電圧
を印加したコアは巻取コアとして全く同様に使用が可能
であるので、以下の実施例では主として粘着性ゴムライ
ニングコアを使用する場合について説明する。
【0020】(実施例1)図2は上記の粘着性ゴムライ
ニングコア1が使用される薄膜形成装置10を示す概略
的な断面図である。金属製の箱形状の真空槽11内はフ
ィルム通路としてのスリット13a、13bを備えた隔
壁12によって巻出・巻取室21と成膜室31とに分画
されており、スリット13a、13bには必要に応じて
真空シールするためのシール機構14a、14bが付設
されている。そして、巻出・巻取室21は真空ポンプ2
9によって、また成膜室31は真空ポンプ39によって
排気されており、定常運転時には成膜室31は巻出・巻
取室21よりも高い真空度に維持される。また、巻出・
巻取室21には扉18が設けられている。そして、成膜
室31には回転中心Ocの回りに矢印cの方向に回転す
る金属製のメインロール32が設けられており、その内
部は図示を省略した冷却と加熱の可能な冷凍機に接続さ
れている。また、メインロール32の周辺には成膜材料
をスパッタリングさせるためのターゲットを含むイオン
源33が設置されている。
【0021】巻出・巻取室21には回転中心Opの回り
に回転される巻出ターレット22のアーム22aの一端
部に原反ロール24Aの巻かれている巻出コア23A
が、他端部には原反ロール24Bの巻かれている巻出コ
ア23Bがそれぞれ両側端部で回転可能かつ脱着可能に
チャックされており、原反ロール24Aは巻出ターレッ
ト22の巻出位置にあり、原反ロール24Bは待機位置
にある。また同様に、回転中心Owの回りに回転される
巻取ターレット42のアーム42aの一端部に巻取コア
47A、他端部に巻取コア47Bがそれぞれ両側端部で
回転可能かつ脱着可能にチャックされており、巻取コア
47Aは巻取ターレット42の巻取位置、巻取コア47
Bは待機位置にある。そして、巻出位置にある原反ロー
ル24A、メインロール32、および巻取位置にある巻
取コア47Aを回転させる巻出・巻取駆動系は同期して
駆動される。上記のように構成される系の巻取コア47
Aと巻取コア47Bとに図1で示した粘着性ゴムライニ
ングコア1が使用される。
【0022】原反ロール24Aから巻き出されるフィル
ム71はガイドロール51に導かれ、隔壁12のスリッ
ト13aを通って成膜室31へ入り、ガイドロール5
2、53を経てメインロール32に至り、その外周面に
接して一周近く巻き付けられて走行するが、その途中に
設けられたイオン源33からの成膜材料によってフィル
ム71の表面に薄膜が形成される。薄膜の形成された処
理フィルム72は更にメインロール32に接した後、ガ
イドロール54、55に導かれ、隔壁12のスリット1
3bを通って巻出・巻取室21へ戻り、ガイドロール5
6を経て巻取コア47Aに巻き取られるようになってい
る。また、巻出ターレット22の巻出位置の近くにはフ
ィルム接続装置26が設けられ、巻取ターレット42の
巻取位置の近くにはニップロール27を備えたフィルム
切断装置28が配置されている。フィルム接続装置26
における接続の方法は如何なるものであってもよく、両
面粘着テープによる方法や高周波シール方法、超音波シ
ール方法等が採用される。またフィルム切断装置28に
おける切断方法はカッターをフィルムの一方の側端へ下
降させて幅方向へ走らせるのが最も簡便であるが、熱で
溶断するような方法であってもよい。
【0023】粘着性ゴムライニングコア1が使用される
薄膜形成装置10は以上のように構成されるが、次にそ
の作用を図2から図7によって説明する。図2に示すよ
うな状態において、巻出・巻取室21が真空ポンプ29
によって、成膜室31が真空ポンプ39によって排気さ
れ、またメインロール32が冷却される。更にはイオン
源33が作動状態とされる。成膜室31内の真空度が1
×10-2Pa 〜1×10-3Pa 、メインロール32の表
面温度が−20℃〜−40℃に到達した時点で、巻出・
巻取駆動系を起動して巻出・巻取室21の原反ロール2
4Aからフィルム71を巻き出し、成膜室31の回転さ
れるメインロール32を経て、巻出・巻取室21で巻取
コア47Aに巻き取るフィルム71の走行が開始され、
同時にイオン源33の図示しないシャッターを開けて薄
膜の形成が開始される。この時には隔壁12のシール機
構14a、14bは開放されている。
【0024】そして図3に示すように、原反ロール24
Aのフィルム71が殆ど無くなり、巻取コア47Aに処
理フィルム72が巻き取られると、イオン源33のシャ
ッターを閉じ、巻出・巻取駆動系を停止してフィルム7
1、処理フィルム72の走行を停止し成膜を中断して、
ニップロール27とフィルム切断装置28を上昇させ、
一点鎖線で示すように巻出ターレット22は時計回り
に、巻取ターレット42は反時計回りに180度回転さ
れ、この間、フィルム71、処理フィルム72は弛むこ
となく、図4に示すように、フィルム71の殆ど無くな
った巻出コア23Aは巻出ターレット22の巻出位置か
ら取外位置でもある待機位置へ、待機位置にあった原反
ロール24Bは巻出位置へ移動され、同時に、巻取コア
47Aに巻き取られた処理反ロール48Aは巻取ターレ
ット42の巻取位置から取外位置でもある待機位置へ、
待機位置にあった巻取コア47Bは巻取位置へ移動され
る。
【0025】そして図4の状態において、原反ロール2
4Aのフィルム71の終端部と原反ロール24Bのフィ
ルム71の始端部とがフィルム接続装置26によって接
続され、フィルム切断装置28と共にニップロール27
が下降されて、ニップロール27がフィルム71に接触
される。次いで巻出・巻取駆動系が低速で駆動され、フ
ィルム71の接続個所がメインロール32を回ってフィ
ルム切断装置28を通過した時点で停止され、フィルム
71はニップロール27によって処理ロール用コア47
Bに押さえられた状態でフィルム切断装置28の刃物に
よって切断される。切断されたフィルム71の始端部は
ニップロール27によって押さえられ粘着性ゴムライニ
ングコアである巻取コア47Bの表面に粘着されている
ので、続いて巻出・巻取駆動系を僅かに駆動させること
によりフィルム71はまくれ上がることなく原反ロール
24Bの巻取コア47Bへの巻き付けが完了する。その
後、フィルム71を走行させ、イオン源33のシャッタ
ーを開けることにより成膜が再開される。
【0026】2度目の成膜が開始されて、原反ロール2
4Bのフィルム71が殆ど無くなり成膜された処理フィ
ルム72が巻取コア47Bへ巻き取られた状態が図5で
あり、巻出ターレット22のアーム22aにはフィルム
71の無くなった巻出コア23Aと巻出コア23Bとが
残り、巻取ターレット42のアーム42aには処理反ロ
ール44Aと処理反ロール44Bとが保持された状態と
なる。この状態からイオン源33の作動を停止して、巻
出・巻取駆動系、および真空排気を停止して、メインロ
ール32の温度を上昇させて結露を防いだ後、巻出・巻
取室21、成膜室31へ大気を導入して常圧としてから
扉18を開放し、巻出コア23A、23B、および処理
反ロール44A、処理反ロール44Bを取り出して、新
しい原反ロール24A’、24B’を巻出ターレット2
2にセットし、新しい巻取コア47A’、47B’を巻
取ターレット42にセットして図2の状態に戻る。
【0027】(実施例2)実施例1のようなバッチ的な
操作以外に連続的な操作も可能である。すなわち、実施
例1における図2から図5まではそのまま援用して、図
5の状態から、イオン源33のシャッターを閉じて成膜
を停止し、巻出・巻取駆動系の駆動を停止して、隔壁1
2のスリット13a、13bのシール機構14a、14
bを閉じ、それぞれフィルム71、処理フィルム72を
挟んで、成膜室31を密閉する。真空ポンプ39は駆動
を続けて真空状態を保持する。次いで、巻出・巻取室2
1の真空ポンプ29を停止し、巻出・巻取室21内に大
気を導入して常圧としてから扉18を開放して、巻出タ
ーレット22側では巻出コア23Aを新しい原反ロール
24A’と交換し、巻取ターレット42側では処理反ロ
ール48Aを新しい巻取コア47A’と交換してターレ
ット22、42を180度旋回させると図6に示す状態
となる。続いて矢印で示すように、巻出ターレット22
側の巻出コア23Bを新しい原反ロール24B’と交換
し、巻取ターレット42側の処理反ロール48Aを新し
い巻取コア47B’と交換する。
【0028】そして新しい原反ロール24A’のフィル
ム71’の始端部とシール機構14aに挟まれて巻出・
巻取室21にある先行フィルム71の端部との接続、お
よびシール機構14bに挟まれて巻出・巻取室21にあ
る先行フィルム71の端部を新しい巻取コア47A’に
巻き付ける作業を人手で行なった後、扉18を閉じて、
巻出・巻取室21内を真空ポンプ29で排気し、シール
機構14a、14bを開けることにより図2において巻
出・巻取室21と成膜室31を排気した状態と同一の状
態となるので、巻出・巻取駆動系を起動し、イオン源3
3のシャッターを開けることにより成膜が再開される。
以降、同様に繰り返して成膜を行うことができる。その
結果、成膜室31が内部クリーニングを要する時期にな
るまでは成膜室31を大気開放することなく連続的に運
転される。また大気圧からの排気に時間を要する成膜室
31を大気開放しないので準備に要する時間が短くな
り、それに応じてトータル時間の中で成膜時間を長くす
ることができる。また、上記のスパッタリングで成膜す
る場合にターゲットを酸化せるようなトラブルを回避し
得る。
【0029】(変形例1)図7は図2と同様な断面図で
あり、巻出ターレット82においてアーム82aを12
0度間隔の3本とし、同様に、巻取ターレット92にお
いてアーム92aを3本とした例である。巻出ターレッ
ト82に原反ロール84A、84B、84Cをセット
し、巻取ターレット92に巻取コア97A、97B、9
7Cをセットし得るので、バッチ的なフィルム処理を行
う場合の真空槽11、または連続処理する場合の巻出・
巻取室21を大気開放するまでの時間が大幅に延長され
て生産性を向上させることができる。
【0030】(変形例2)図8は図2と同様な断面図で
あり、実施例1のイオン源33に換えて、金属や合成樹
脂等を蒸発させる蒸発源34とその加熱を行うためのビ
ーム発生源38を配置した例である。このほか電子銃や
レーザー等の加熱機を設置する場合のほか、形成された
薄膜に対するドライエッチング、プラズマエッチングや
レーザーによるトリミングを施す場合等も含め、真空下
にフィルムに各種の処理を行う場合に本発明のフィルム
巻取装置およびフィルム巻取方法は効果的に適用され
る。
【0031】(変形例3)図9は真空槽11の成膜室3
1内に2本のメインロール35、36が設置されてお
り、メインロール35にはイオン源331 、332 、メ
インロール36にはイオン源333 、334 が配置され
ている場合を示す。図9はフィルム71に同一または異
なる成膜材料を2〜4層に形成され得る場合であるが、
フィルム71の通し方を変えることにより、フィルム7
1の両面への蒸着も可能であり、本発明のフィルム巻取
装置およびフィルム巻取方法はこのような場合にも適用
され得る。
【0032】(実施例3)図10は実施例1の図2にお
いて使用された粘着性ゴムライニングコア1に換えてバ
イアス電圧を印加した鉄コア47Dを使用する薄膜形成
装置10のの縦断面図である。通常の鉄コア47Dに対
し、真空槽11の外部に設けられたバイアス電源19に
よって電圧を印加し、静電吸着効果を利用しててフィル
ムの始端部を鉄コア47Dの表面に付着させて巻き付け
る方法である。実施例1で使用した粘着性ゴムライニン
グコア1と全く同様に作用する。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、次ぎに記載するような効果を奏する。
【0034】請求項1のフィルム巻取装置によれば、薄
膜の形成、形成された薄膜のエッチング等のフィルム処
理を行う真空処理槽内において、処理されたフィルムを
巻き取る巻取コアに粘着性ゴムライニングコアまたはバ
イアス電圧を印加したコアが使用されているので、人手
に依らずに、フィルムを巻取コアに皺なく付着させるこ
とができ、その状態でフィルムを切断しても剥がれるこ
となく巻き取ることができ、真空下での原反ロールの交
換を可能とする。請求項2のフィルム巻取装置によれ
ば、真空槽の巻出・巻取室の巻出ターレットにセットさ
れる複数の原反ロールを交換し順に接続してフィルム処
理室を経由して戻るフィルムを切断して各原反ロールに
対応する巻取コアに巻き取り得るので、フィルム処理装
置の実質的な稼働率を向上させる。請求項3のフィルム
巻取装置によれば、真空槽のフィルム処理室を真空シー
ルした状態で巻出・巻取室の扉を開け、巻出ターレット
側ではフィルムの無くなっている巻出コアを新しい原反
ロールと交換し、巻取ターレット側では巻き取られてい
る処理反ロールを新しい巻取コアと交換した後、巻出・
巻取室の扉を閉じ真空排気してフィルム処理を再開する
ことを繰り返し得るので、フィルム処理室を大気開放し
ない連続的なフィルム処理が可能であり、フィルム処理
装置の稼働率を大幅に向上させ処理コストを低下させ
る。
【0035】請求項4のフィルム巻取方法によれば、薄
膜の形成、形成された薄膜のエッチング等のフィルム処
理を行う真空処理槽内において、処理されたフィルムを
巻き取る巻取コアに粘着性ゴムライニングコアまたはバ
イアス電圧を印加したコアを使用するので、人手に依ら
ずに、フィルムを巻取コアに皺なく付着させることがで
き、その状態でフィルムを切断しても剥がれることなく
巻き取ることができ、真空下での原反ロールの交換を可
能とする。請求項5のフィルム巻取方法によれば、真空
槽の巻出・巻取室の巻出ターレットにセットされる複数
の原反ロールを交換し順に接続してフィルム処理を行
い、処理されたフィルムを切断して各原反ロールに対応
する巻取コアに巻き取るので、フィルム処理装置の実質
的な稼働率を向上させ、フィルム処理コストを低下させ
る。請求項6のフィルム巻取方法によれば、真空槽のフ
ィルム処理室を真空シールした状態で巻出・巻取室の扉
を開け、巻出ターレット側ではフィルムの無くなってい
る巻出コアと新しい原反ロールと交換し、巻取ターレッ
ト側では巻き取られている処理反ロールを新しい巻取コ
アにと交換して、巻出・巻取室の扉を閉じ真空排気して
フィルム処理を再開し、フィルム処理室を大気開放する
ことなく連続的にフィルム処理を行なうので、フィルム
処理装置の稼働率を大幅に向上させ処理コストを低下さ
せる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘着性ゴムライニングコアの斜視図である。
【図2】巻き取りのための巻取コアに粘着性ゴムライニ
ングコアが使用された実施例1のフィルム巻取装置によ
る薄膜形成装置の断面図であり、フィルムを走行させる
前の状態である。
【図3】図2の状態から第1原反ロールのフィルムが第
1巻取コアに巻き取られた後、それぞれのターレットが
旋回される状態である。
【図4】図3の状態からターレットが180度旋回さ
れ、第1原反ロールの終端部と第2原反ロールの始端部
とを接続し、真空処理室を経由して戻るフィルムを切断
する前の状態である。
【図5】図4の状態から第2原反ロールのフィルムが第
2巻取コアに巻き取られ、巻出ターレットには巻出コア
が残り、巻取ターレットは処理反ロールで満たされ状態
である。
【図6】図5の状態から成膜室を真空シールし、巻出・
巻取室の扉を開けて巻出コアを原反ロールと交換し、処
理反ロールを巻取コアと交換している状態である。
【図7】巻出ターレットと巻取ターレットとが3本アー
ムとされた図2に対応する変形例の断面図である。
【図8】成膜室のイオン源を蒸発源に代えた図2に対応
する変形例の断面図である。
【図9】成膜室のメインロールを2基とした図2に対応
する変形例の断面図である。
【図10】処理フィルムの巻取コアにバイアス電圧が印
加されたコアが使用された実施例3のフィルム巻取装置
を備えた薄膜形成装置の図2に対応する断面図である。
【図11】従来の薄膜形成装置の断面図である。
【図12】巻取コアにフィルムを巻き付ける作業を示す
図であり、12のAは巻取コアにフィルムを付着させ
て、ナイフでカットしている状態、12のBはフィルム
をカットして巻取コアに付着している部分を両手で撫で
て空気等を追い出している図である。
【符号の説明】
1……粘着性ゴムライニングコア、10……薄膜形成装
置、11……真空槽、12……隔壁、13a 、13b …
…スリット、14a 、14b ……シール機構、19……
バイアス電源、21……巻出・巻取室、22……巻出タ
ーレット、23……巻出コア、24……原反ロール、2
6……フィルム接続装置、27……ニップロール、28
……フィルム切断装置、31……成膜室、32……メイ
ンロール、33……イオン源、42……巻取ターレッ
ト、47……巻取コア、48……処理反ロール、71…
…フィルム、72……処理フィルム。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムへの薄膜の形成またはフィルム
    上の薄膜のエッチング等のフィルム処理を行うための真
    空槽内のフィルム巻取装置において、 フィルムを巻き取る巻取コアに粘着性ゴムライニングコ
    アまたはバイアス電圧を印加したコアが使用されている
    ことを特徴とするフィルム巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記真空槽が、フィルム通路としてのス
    リットを備えた隔壁によって、フィルム処理のためのフ
    ィルム処理室と、原反ロールのフィルムを巻き出し、前
    記フィルム処理室を経由して戻る前記原反ロールからの
    フィルムを巻き取るための巻出・巻取室とに画成されて
    おり、 前記フィルム処理室にはフィルム処理時に前記フィルム
    を冷却するための冷却ロールが設けられ、前記巻出・巻
    取室には、複数の原反ロールの内の第1原反ロールのフ
    ィルムの巻き出しが完了した第1巻出コアを巻出位置か
    ら取外位置へ旋回移動させると共に第2原反ロールを待
    機位置から巻出位置へ旋回移動させる巻出ターレット
    と、複数の巻取コアの内の第1巻取コアに巻き取られた
    第1処理反ロールを巻取位置から取外位置へ旋回移動さ
    せると共に第2原反ロールから前記冷却ロールに接して
    戻るフィルムを巻き取る第2巻取コアを待機位置から巻
    取位置へ旋回移動させる巻取ターレットが設けられてお
    り、 更に、前記巻出ターレットの巻出位置の近傍に、第1原
    反ロールのフィルムの終端部と第2原反ロールのフィル
    ムの始端部との接続手段が設けられ、前記巻取ターレッ
    トの巻取位置の近傍に、第2原反ロールからのフィルム
    を第2巻取コアに巻き取るための切断手段が設けられて
    いる請求項1に記載のフィルム巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記真空槽が、前記スリットを真空シー
    ルした状態において前記巻出・巻取室に大気を導入し設
    けられている扉を開けて、前記巻出ターレットの取外位
    置にある複数の巻出コアを大気側へ搬出すると共に新し
    い複数の原反ロールを大気側から搬入して待機位置にセ
    ットし、同時に前記巻取ターレットの取外位置にある複
    数の処理反ロールを大気側へ搬出すると共に、新しい複
    数の巻取コアを大気側から搬入して待機位置にセットし
    た後、前記扉を閉じて前記巻出・巻取室を真空排気し、
    続いて前記スリットの真空シールを解除してフィルム処
    理を再開し得るように構成されている請求項2に記載の
    フィルム巻取装置。
  4. 【請求項4】 フィルムへの薄膜の形成またはフィルム
    上の薄膜のエッチング等のフィルム処理を行うための真
    空槽内でのフィルム巻取方法において、 フィルムを巻き取る巻取コアに粘着性ゴムライニングコ
    アまたはバイアス電圧を印加したコアを使用することを
    特徴とするフィルム巻取方法。
  5. 【請求項5】 前記真空槽が、フィルム通路としてのス
    リットを備えた隔壁によって、フィルム処理のためのフ
    ィルム処理室と、原反ロールのフィルムを巻出し、前記
    フィルム処理室を経由して戻る前記原反ロールからのフ
    ィルムを巻き取るための巻出・巻取室とに画成されてお
    り、 前記フィルム処理室に設けられた冷却ロールによって前
    記フィルムを冷却し、前記巻出・巻取室に設けられた巻
    出ターレットによって複数の原反ロールの内の第1原反
    ロールのフィルムの巻出しが完了した第1巻出コアを巻
    出位置から取外位置へ旋回移動させると共に、第2原反
    ロールを待機位置から巻出位置へ旋回移動させ、同じく
    設けられた巻取ターレットによって複数の巻取コアの内
    の第1巻取コアに巻き取られた第1処理反ロールを巻取
    位置から取外位置へ旋回移動させると共に第2原反ロー
    ルから前記冷却ロールに接して戻るフィルムを巻き取る
    第2巻取コアを待機位置から巻取位置へ旋回移動させ、 更に、前記巻出ターレットの巻出位置の近傍に設けられ
    た接続手段によって第1原反ロールのフィルムの終端部
    と第2原反ロールのフィルムの始端部とを接続し、前記
    巻取ターレットの巻取位置の近傍に設けられた切断手段
    によって第2原反ロールからのフィルムを切断して第2
    巻取コアに巻き取るように構成されている請求項4に記
    載のフィルム巻取方法。
  6. 【請求項6】 前記真空槽が、前記スリットを真空シー
    ルした状態において、前記巻出・巻取室に大気を導入し
    設けられている扉を開けて、前記巻出ターレットの取外
    位置にある複数の巻出コアを大気側へ搬出すると共に新
    しい複数の原反ロールを大気側から搬入して待機位置に
    セットし、同時に前記巻取ターレットの取外位置にある
    複数の処理反ロールを大気側へ搬出すると共に新しい複
    数の巻取コアを大気側から搬入して待機位置にセットし
    た後、前記扉を閉じて前記巻出・巻取室を真空排気し、
    続いて前記スリットの真空シールを解除してフィルム処
    理を再開するように構成されている請求項5に記載のフ
    ィルム巻取方法。
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