JP2000325938A - 動植物性廃油等を含む汚染物の処理方法とその装置 - Google Patents

動植物性廃油等を含む汚染物の処理方法とその装置

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JP2000325938A JP11143759A JP14375999A JP2000325938A JP 2000325938 A JP2000325938 A JP 2000325938A JP 11143759 A JP11143759 A JP 11143759A JP 14375999 A JP14375999 A JP 14375999A JP 2000325938 A JP2000325938 A JP 2000325938A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホテル、旅館、外食店舗等での主として動植
物性廃油を含む厨房廃水を微生物酵素の作用で分解処理
する。 【解決手段】 液体微生物製剤を増殖タンク15内に滴
下し、増殖タンク内で増殖させて微生物酵素水を作り、
これを動植物性廃油等の高分子有機物を含む厨房廃水を
滞留させたグリストラップ30中に添加し、曝気等で攪
拌することにより、酵素と有機物成分を接触させて分解
処理し分解残滓、汚泥等を分離して上澄水を下水配管に
流下させる。微生物として嫌気性菌、通性嫌気性菌、好
気性菌を同時に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として動植物性
廃油を含み、これに少量の洗剤、タンパク質・デンプ
ン、難分解性の繊維質等を含む廃水を分解処理する方法
とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生活や産業で発生する廃棄物・汚れ・臭い
の中で、人間が新しく生み出した化学物質は処理が難し
いものであるが、元々存在する有機物であれば地球の自
浄作用(微生物)で分解できるはずである。一方、昔か
ら、生活の知恵として味噌・納豆・お酒・ヨーグルト・
チーズなど、食品では微生物の発生する酵素の利用が盛
んに行われ、この微生物酵素をより合理的に取出し、地
球の循環サイクルにも合致した浄化法を確立することが
望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】有機物処理、特にホテ
ル、旅館又は食堂、ファーストフード等の外食店舗での
厨房廃水を処理するには、通常グリストラップに滞留さ
せて不溶分と排水とを分離している。事業所、家庭とも
に殺菌力の強い洗剤が多用されており、その排水が有機
物処理の現場に流れ込むため微生物が死滅する。有機物
には、易分解性のタンパク質・デンプン等と、難分解性
の繊維質・動植物性油脂等があり、難分解性物質が処理
しきれず、蓄積する。これが好気性微生物への酸素供給
を阻み繁殖を抑え、易分解性有機物の分解をも阻害す
る。これにより、浄化設備の能力を大幅に減退させる。
【0004】脂肪はリパーゼや核酸分解酵素によって加
水分解されるが、油脂分解微生物は、嫌気性が多い。大
量の空気で攪拌すると、嫌気性微生物が死滅する。ま
た、タンパク質の微生物的処理は、一般にプロテアーゼ
によってペプチド結合を加水分解することで対応させて
いる。微生物による有機物(タンパク質・動植物性油脂
等)分解は、微生物の発生する分解酵素の触媒反応によ
り、有機物の化学反応を促進し、無機物に分解する。微
生物は環境が整えば数千万倍にも培養され、酵素発生量
も比例して多くなる。しかし、環境が整わなければ2倍
にもならない。一般に微生物の適応できる環境は、pH
が6〜8、温度が5〜50℃(例:中温菌)であるが、
一般に酵素はpHが5.5〜13、温度が75℃まで
(例:リパーゼ)充分な触媒反応を示す。殺菌作用の強
い環境で微生物は培養されず、酵素も発生しない。しか
し酵素そのものは物質であり、その組成であるタンパク
質が変異するほどの環境でなければ、充分に触媒として
の働きを示す。本発明は、動植物性廃油を含み、これに
少量の洗剤、タンパク質・デンプン、難分解性の繊維質
等を含む廃水の処理方法とその装置を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、液体微生物製剤をバイオ増殖
タンクに滴下して大量の微生物酵素を発生させ、得られ
た酵素水をグリストラップまたは動植物性廃油、タンパ
ク質、デンプン等を含む有機物汚染現場に添加または接
触させて、有機物を分解させることからなる。請求項2
は、請求項3は、動植物性廃油、タンパク質、デンプン
等を含む厨房廃水を一時滞留させるグリストラップ又は
有機物を分解させる現場に微生物酵素水を供給して分解
処理する装置であって、液体微生物製剤槽と、該微生物
製剤槽下部より導出した原液点滴弁付きの滴下管を介し
て配置した微生物酵素を事前に発生させるバイオ増殖タ
ンクと、バイオ増殖タンクへの供給水量を調節する水量
調節弁と、増殖タンクの送出管に設けた開閉弁と、前記
送出管に連ねたグリストラップと、増殖タンク内の底部
に配置した加温器と、増殖タンク内の液面、温度等を検
出するセンサ群とを有し、更に前記原液点滴弁、水量調
節弁、開閉弁及びグリストラップに付設したバッキング
ポンプのサーボ系を駆動制御する制御部と、増殖タンク
の攪拌時間、温度を設定すると共に前記サーボ系のそれ
ぞれに駆動・停止を指示するタイマとを含む制御装置2
4と、からなることを特徴とする廃水の分解処理装置に
かかるものである。
【0006】本発明は、主として動植物性油脂(食用油
脂、サラダ油、てんぷら油、ラード、ヘッド、ショート
ニング、バター、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシン
グ、チョコレートなど)廃油を含み、これに少量の洗
剤、タンパク質・デンプン、難分解性の繊維質等を含む
廃水の処理するものである。本発明では、微生物を直
接、分解する現場(グリストラップ)に送らず、理想的
な環境下で培養し、大量の酵素を発生させる。その酵素
水を有機物分解の現場に送り、曝気等で攪拌し、酵素と
有機物成分とを接触させて分解する。注入する微生物
は、分解目的の有機物に合わせた酵素を発生するもので
なければならない。酵素には基質特異性という性質があ
り、一種類の酵素が一種類の基質(ここでは有機物)に
しか反応しないので、より多くの種類の有機物を分解す
るためには、より多くの種類の酵素を発生する必要があ
る。それには好気性菌、嫌気性菌、通性嫌気性菌が同時
に配合されていることが望ましい。また、酵素の量がよ
り多くの基質の分解を可能にするので、酵素量が多いこ
とがのぞましい。これには、細胞***のスピードが酵素
の発生量に比例するので、培養スピードがより早い微生
物を選択するべきである。原水中の炭水化物、蛋白質、
動植物性油脂等の高分子有機物は、通性嫌気性菌群の作
用で、酢酸、プロピオン酸、らく酸等の有機酸類と低級
アルコール類に分解する。また絶対嫌気性細菌の作用に
よって、有機酸等の中間生成物がメタン、二酸化炭素、
アンモニアなどに分解される。更に好気性細菌により分
解される。
【0007】本発明は、微生物を理想的な環境下で培養
し、充分な酵素を発生させる。酵素そのものは物質であ
り、その組成であるタンパク質が変異するほどの環境で
なければ、充分に触媒としての働きを示す。従来のグリ
ストラップの油分処理は、24時間の曝気により微生物
の活性を高め、処理するものであったが、これでは事業
所の作業の開始とともに流れ込む排水で、攪拌された油
分などが処理されないままグリストラップを出ていき、
見かけ上グリストラップが処理されたように思えるが、
その後の配管や、浄化槽・下水・河川に負担を強いるこ
ととなる。本発明の処理では、短時間で数十分の1まで
処理が可能となるため、事業所の作業時間には曝気攪拌
せず、夜間や業務終了後の時間だけで処理を行うことが
できる。また、従来の微生物を培養するタイプの装置
は、微生物の活性を高める活性剤を必要としたが、本発
明では充分な活性力を持つ微生物製剤を使用すること
で、活性剤の供給装置を不要とした。従来の装置で粉黛
の微生物製剤を使用する方法は、湿度の管理が困難であ
り、製剤の劣化が起こりやすい。それを防ぐには複雑な
装置を必要とし、設置場所を大きく必要とし、製造コス
トも高価となり、普及が難しい。どんなすばらしい発明
も社会に普及貢献することが困難であったが、本発明は
小型で安価な製造が可能となり、普及が容易となった。
さらに、従来の処理は、グリストラップだけに焦点を当
てることが主流であるが、そこに至るまでの配管・床・
側溝などに油分が付着堆積し、作業の安全性を損ない、
悪臭を発生していた。これに対し、本発明のシステム
は、安価で大量の酵素水を生成するため、油分の発生源
のより近くから使用することで、一貫した処理を行うこ
とができる。また使用した個所に酵素の皮膜ができるた
め、油分等の付着を防ぎ、掃除などの作業を削減するこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明は、この微生物酵素をより
合理的に取出して廃水を処理することにより、地球の循
環サイクルにも合致した浄化法を確立するものである。
次に、本発明のシステムについて詳述する。 (ア)第1工程 水道管等から酵素(酵素水)発生器に配管し、水道管等
の栓は開けた状態にしておく。塩素など殺菌作用が強い
物質が多量に含まれる可能性がある場合は、浄水機を水
道水等と酵素発生器との間に設置し、微生物を保護する
が、飲料に適する程度の塩素濃度では、必要ない。酵素
発生器に水道水等からの水の流入を開閉する栓を取りつ
けておく。使用現場の事情に応じられるように、開始時
間をタイマにて設定できるようにする。タイマが作動し
たら酵素発生器の水栓が開き、酵素発生器のタンクに注
入する。タンク内の水量が規定量になったらセンサが反
応し、電磁弁で水栓を締める。この時、センサに故障が
発生した場合を想定して、一定の時間が来てもセンサが
反応しないときは、自動的に電磁弁で水栓を閉じるよう
にする。 (イ)第2工程 タンク内部のヒータに通電し、使用する微生物の最適培
養温度まで加温する。ヒータの表面温度は通常の微生物
が死滅する温度になるため、規定温度に達したら、電気
を切る。この時、温度センサに故障が発生したときを想
定して、一定の時間が来てもセンサが反応しないとき
は、自動的にヒータが切れるようにする。 (ウ)第3工程 タンクに液体微生物製剤を適量注入する。このとき、分
解する有機物(油分等)の量や分解の難易度に応じて、
微生物の注入量を可変できるようにする。注入する微生
物は、分解目的の有機物に合わせた酵素を発生するもの
でなければならない。酵素には基質特異性という性質が
あり、一種類の酵素が一種類の基質にしか反応しないの
で、より多くの種類の有機物を分解するためには、より
多くの種類の酵素を発生する必要がある。それには、好
気性菌、嫌気性菌、通性嫌気性菌が同時に配合されてい
ることが望ましい。また、酵素の量がより多くの基質の
分解を可能にするので、酵素量が多いことがのぞまし
い。これには、細胞***のスピードが酵素の発生量に比
例するので、培養スピードがより早い微生物を選択する
べきである。なお、ここでは、液体微生物製剤として、
油分分解酵素:リパーゼ、蛋白質分解酵素:プロテアー
ゼ、でんぷん分解酵素:アミラーゼ、植物繊維分解酵
素:ペクチナーゼ、繊維質分解酵素:セルラーゼ、糖質
分解酵素:ベータグルカナーゼ、多糖類分解酵素:ヘミ
セルラーゼを主成分とし、酵素水phが中性の株式会社メ
イカム製、「商品名エムザイムL−1」を使用する。培養
に伴い、微生物から酵素が発生し、酵素水となる。微生
物の培養時間は事前に設定しておく。このとき、培養時
間が使用する微生物によって異なるので、培養時間を可
変できるようにしておく。油分分解の得意な嫌気性微生
物(酸素の無い環境を好む微生物)を培養するため、タ
ンク内に空気等は送らない。
【0009】(エ)第4工程 培養時間が経過したら、タンクの底の栓が開き、発生装
置の下部に設置したタンクに高低差の自然落下やポンプ
動力などで送り込む。このとき必要に応じて直接、床、
トイレ、グリストラップや浄化槽などの有機物分解の現
場に送り込む。第1工程から第4工程の酵素水放出まで
の一連の流れを電気的に制御し、必要に応じて何度も繰
り返すことが出来るよう設定する。この設定は、第1工
程の開始時間を例えば、午後9時・午後10時・午後1
1時にそれぞれ開始するように設定する方法、または午
後9時から3回とする方法があり、どちらでも構わな
い。 (オ)第5工程 床、トイレ、お風呂など酵素と有機物が充分に接すると
ころは、酵素水を送り込むだけでかまわないが、グリス
トラップなど油分が分離されているところは、酵素と油
分などの有機物を充分に接触させる必要がある。すなわ
ち、酵素水が現場に送り込まれたら、酵素と基質(有機
物)を接触させるため、ポンプでの曝気や攪拌をする。
このとき、嫌気性微生物の培養は必要なだけ済んでいる
ので、酸素を送っても構わない。この時点で酸素を送る
ことは、好気性微生物による分解が行われるので利点が
多い。油分等が水面より上で固形化し場合は、酵素水と
の充分な攪拌が行われないので、充分な数の散気管の設
置やポンプで酵素水を水面より高く吸い上げ、有機物に
シャワーのように振り掛けるなどして、充分な接触を行
うようにする。攪拌ポンプ等の開始時間の設定は、酵素
水放出後に開始されるよう酵素水発生器から信号が送ら
れる方法と、酵素水発生器と別回路のポンプ単独でタイ
マを付け酵素水放流の時間を見計らってポンプが作動さ
せるようタイマを設定する方法がある。攪拌曝気のポン
プの作動時間は、重要な要素となる。すなわち厨房など
が稼動している時間は、作動を避けなければならない。
グリストラップは、水と油分の比重差を利用し油水分離
しているものであるが、攪拌曝気することで油水が混合
され、新たな排水が流れ込む厨房の稼働時間には、押し
出されて分解処理が終了しないまま、グリストラップか
ら排出される。環境汚染や配管の詰まりなどの問題を生
ずる恐れがある。上記システムは、この時間帯を避けた
曝気攪拌でなければならない。有機物分解は、6時間で
ノルマルヘキサン濃度を30分の1にする能力を有してお
り、ポンプの作動時間の制限にも充分耐えうる。
【0010】次に図面に基づき本発明を具体的に説明す
る。図1は、本発明をグリストラップ中で汚れを処理す
る装置に適用した場合の斜視図、図2は図1の酵素水発
生器40の拡大断面図である。図示のように、酵素水8
発生器40は、液体微生物製剤槽10に、原液点滴弁1
3付きの滴下管(原液供給パイプ)12を介して微生物
酵素を事前に発生させるバイオ増殖タンク(酵素水発生
器)15を配置するとともに、バイオ増殖タンク15の
上部には給水管19からの供給水量を調節する水量調節
弁21を設け、増殖タンク15の底部から開閉弁23付
きの送出管22に設けて構成されている。液体微生物製
剤槽10には原液が注入され槽外壁に下限センサ11を
付設する。増殖タンク15の内壁近くに、液面及び液温
を検出するフロートスイッチ16及び温度センサ17を
取付けると共に、底部に加温器(フィルムヒ−タ)18
を固着している。送出管22はホテル、旅館、外食店舗
等における厨房からの廃水を滞留させるグリストラップ
30に連ねている。また、増殖タンク15の側部には、
原液点滴弁13、水量調節弁21、開閉弁23及びグリ
ストラップ30に付設したバッキングポンプ34のサー
ボ系を駆動制御する制御部25と、増殖タンク15の攪
拌時間、温度を設定すると共に前記サーボ系のそれぞれ
に駆動・停止を指示するタイマと、を有する制御装置2
4を配置する。図中、26はタイマ表示窓、27、28
は電源スイッチ、29は設定ボタン、29aは酵素の素
補給、水道水補給/断水、ヒータ異常などの表示ランプ
群である。
【0011】厨房廃水を分解処理する手順を以下説明す
る。まず、給水管19から酵素水発生器(増殖タンク1
5)に配管し、給水管19の水量調整弁21は開けた状
態にしておく。給水は飲料に適する程度の塩素濃度のも
のでよいが、塩素など殺菌作用が強い物質が多量に含ま
れる可能性がある場合には、給水管19と増殖タンク1
5との間に浄水器(図示省略)を設置して、微生物を保
護する。使用現場の事情に応じられるように、開始時間
をタイマにて設定する。タイマが作動したら原液槽10
の点滴弁13を開き、増殖タンク15に酵素水を注入す
る。タンク15内の水量が規定量になったらセンサ(フ
ロートスイッチ16)が作動し、水量調整弁21を閉じ
る。タンク内部のヒータ(フィルムヒータ18)に通電
し、使用する微生物の最適培養温度(35〜45℃)ま
で加温する。フィルムヒータ18の表面温度は通常の微
生物が死滅する温度になるため、規定温度に達したら、
電気を切る。増殖タンク15に微生物を適量注入する。
このとき、分解する高分子有機物(動植物性油分等)の
量や分解の難易度に応じて、微生物の注入量を変更でき
るようにする。
【0012】注入する微生物は、分解目的の有機物に合
わせた酵素を発生するものでなければならない。多くの
種類の有機物を分解するために、好気性菌、嫌気性菌、
通性嫌気性菌が同時に配合する。また、酵素の量がより
多くの基質の分解を可能にするので、酵素量が多いこと
がのぞましい。これには、細胞***のスピードが酵素の
発生量に比例するので、培養スピードがより早い微生物
を選択する。培養に伴い、微生物から酵素が発生し、酵
素水となる。微生物の培養時間は事前に設定しておく。
このとき、培養時間が使用する微生物によって異なるの
で、培養時間を可変できるようにしておく。このとき、
油分分解の得意な嫌気性微生物を培養するため、タンク
15内に空気等は送らない。培養時間が経過したら、タ
ンク15の酵素水送給管22の開閉弁23を開き、有機
物分解の現場(グリーストラップ30)や浄化槽など
に、高低差の自然落下やポンプ動力などで送り込む。酵
素水が現場に送り込まれたら、酵素と基質(有機物)を
接触させるため、ポンプ(図示省略)での曝気や攪拌を
する。このとき、嫌気性微生物の培養は必要なだけ済ん
でいるので、酸素を送っても差し支えない。この時点で
酸素を送ることは、好気性微生物による分解が行われる
ので利点が多い。
【0013】油分等が水面より上で固形化し場合は、酵
素水との充分な攪拌が行われないので、物理的に破砕し
たり、ポンプで酵素水を水面より高く吸い上げ、有機物
にシャワーのように振り掛けるなどして、充分な接触を
行うようにする。このように動植物性廃油等の高分子有
機物を含む厨房廃水を滞留させたグリストラップ中に添
加し、曝気等で攪拌することにより、酵素と有機物成分
を接触させて分解処理し分解残滓、汚泥等を分離して上
澄水を下水配管に流下させる。
【0014】上記酵素水注入から酵素水放出までの一連
の流れを制御装置によって制御し、必要に応じて何度も
繰り返すことが出来るよう設定する。この設定は、酵素
水注入の開始時間を、例えば、午後9時開始・午後10
時開始・午後11開始と、開始時間で設定する方法、又
は午後9時から3回とする方法が採用される。また、上
記攪拌ポンプ等の開始時間の設定は、開閉弁23の開に
よる酵素水放出時に開始されるよう酵素水発生器から信
号が送られる方法と、酵素水発生器である増殖タンク1
5と別回路のポンプ単独でタイマを付けて、上記酵素水
放流の時間を見計らってポンプが作動させるようタイマ
を設定する方法がある。どちらでも構わない。
【0015】次に酵素水発生器40の能力について記載
する。 〔酵素水生成能力〕140リットル/日(4リットル×
35回)水道水15℃、濃度調整:標準〜+1300%、
酵素の素補給:6ヶ月に1回程度(使用量70リットル
/日の場合) 〔排水処理能力〕 想定濃度:ノルマルヘキサン(油
分)25.000ppm、酵素水使用量:排水100リットルに
酵素水5リットル以上、処理時間:3〜6時間、処理能
力:95〜98%低減 〔制御〕 CPU:16ビット、バイオ制御:2系統、
外部タイマー:2系統(各ON.OFF2回/日) 電源:AC100V/1500W、消費電力:待機10
W、最大800W、外部出力:2系統合計700W 外形寸法:幅300×高570×奥250
【0016】次に使用法を説明する。 〔セット内容〕 現在時刻:電源オンから、セット・セレクタで設定す
る。(以下を1日2サイクル設定)。 スタートタイム(酵素水生成の開始時間)、バイオボリ
ューム(「酵素の素」濃度)、バイオターン(酵素水生
成回数1回4リットル)、バイオ温度(培養温度)。ポ
ンプタイマ(外部出力の開始終了時間を設定)、オール
クリアー(モード+電源オン)。 (順番に押す) モード+セレクト:給水弁、モード+
セット:排水弁、モード+起動:ポンプ出力、モード+
セレクト+セット:点滴弁 〔設定値〕給水暴走制限5分、ヒータ暴走制限20分、
培養時間20分、排水時間8分。温度:35〜45℃ 〔本体設置〕 給水工事:水道を分岐し、蛇口付きの配管をする。 本体内の給水コックで、水道の勢いを調整する。 本体調整:コンセントを入れ、電源オン、「酵素の
素」を入れる、現在時間を設定する、テスト(給水
弁、排水弁、点滴)、セット1を設定(開始時間、回
数)、ボリューム、温度は標準で設定済み、セット2
を設定(日に2回、酵素水をつくる場合)、ポンプタ
イマー1を設定する。なお、厨房の作業終了時から翌日
の作業開始時間の間で設定する(6〜8時間、長いほどよ
い)、ポンプタイマー1の設定時間が短く、充分に分
解できない場合には、ポンプタイマー2を設定。
【0017】
【実施例】外食店における動植物性廃油、タンパク質、
デンプン等を含む厨房廃水を一時滞留させるグリストラ
ップに微生物酵素水を供給して分解処理する。 酵素水の主な含有成分(油分分解酵素:リパーゼ、蛋白
質分解酵素:プロテアーゼ、でんぷん分解酵素:アミラ
ーゼ、植物繊維分解酵素:ペクチナーゼ、繊維質分解酵
素:セルラーゼ、糖質分解酵素:ベータグルカナーゼ、
多糖類分解酵素:ヘミセルラーゼ。)酵素水ph:中性 使用可能な洗剤ph:5.5〜13.5(図3参照:ph変化によ
る活性力) 処理の流れは図1に示したとおりであり、厨房などの床
面には毎日の業務による油分が堆積しているが、油分解
酵素のリパーゼが床面や配管内に残留堆積した油分を徐
々に分解する。連続使用により、床面や配管内の表面に
酵素の皮膜ができて油分を付着させない。
【0018】悪臭の原因は、食品などの蛋白質や油分な
どを餌に、雑菌が繁殖することにある。各種酵素で、雑
菌の餌を分解し、悪臭の発生原因を断つ。一般に油処理
には、強力な界面活性剤や強アルカリ洗剤が使われる
が、酵素水は、中性である。肌細胞は一定の期間を経過
すると、アポトーシス(自己死)により細胞としての死
を迎える。酵素はこの死んだ細胞を分解する。酵素自体
も蛋白質で出来ているが、活動している間は分解されな
い。このように、特定の相手にしか反応しない性質を
「基質特異性」を有している。
【0019】厨房床面の油分除去の現場試験について述
べる。 グリストラップ:現場試験(6時間処理) ノルマルヘキサン:24.000ppm → 880ppm BOD :6.700ppm → 2.650ppm SS :6.870ppm → 498ppm 1)10月18日(土):酵素水使用開始。AM11:
30 場所:惣菜作業所床面全体に油が薄く付着してい
る(滑り止め加工だが、すべりやすい)。 10月25日(土)より1週間使用 PM8:00 場所:惣菜作業所(1日油を使用した、
閉店直前の状態) 1.床面の油分が除去され、酵素の皮膜が形成される。 2.その日の作業による油分も分解され、閉店時刻でも
床表面に付着しない。
【0020】グリストラップ:現場試験 日時:98年12月10日〜11日、 場所:惣菜厨房(主に揚
物) 試験グリストラップの現状: 1)容量:約250リットル、 2)堆積:約150リ
ットル、3)廃油:数リットル/日、 4)n-ヘキ
サン濃度:24.000ppm(攪拌時) 試験方法 処理前排水を数分間攪拌し、油と排水を混合する。試
験原水として採取する。(12月10日午後8時) タイマ設定で処理開始。 (12月10日午後10時) タイマ設定で6時間後に処理終了。 (12月11日午
前4時) 処理後排水を数分間攪拌し、混合する。試験処理水と
して採取する。(12月11日午前7時40分) 処理前原水と処理水を検査協会に持ち込む。 (12
月11日午前9時) 備考:日常使用の洗剤(使用状況の変更無し) 消毒用:アルコール系(J&J) ・油処理用:アルカリ
系(J&J)
【0021】(酵素水のその他の利用) 飲食店などの厨房設備 厨房床、客席床、テーブル、椅子、配管内、グリストラ
ップなど油が付着する場所、飲食店、スーパーの惣菜厨
房調理工場などの油処理、付着防止。酵素水で椅子、テ
ーブルを拭くことで、酵素の皮膜を作りべとつきが無く
作業を軽減する。床に酵素水を撒くことで、堆積した油
分を分解し、更に酵素の皮膜を作り油分の堆積を防ぎ悪
臭の発生と、従業員及び来客の安全を確保する。撒かれ
た酵素水が排水溝や配管に堆積した油分を分解し、詰ま
りを防ぐ。グリストラップに流れ込んだ酵素水を攪拌曝
気することで、酵素分解し水と二酸化炭素にする。グリ
ストラップから回収された廃油の処理が問題となってお
り、環境への貢献となる。このような分解を強アルカリ
洗剤や界面活性剤を使用せず行うので、従業員の安全と
健康が守られる。
【0022】公衆浴場、旅館、温泉などの入浴施設 酵素水を浴槽に入れることで、人体から出る油分や蛋白
質などの老廃物を分解しする。それにより、浴槽や床に
ヌメリが付かず清掃作業が軽減される。配管内の有機物
であるヌメリや油泥を取り除き、悪臭の発生を抑える。
雑菌繁殖の温床である老廃物の分解で、お湯が臭くなら
ず清潔。お湯の取替え回数が減り、資源の節約となり、
経済効果も生み出す。 浄化槽施設 イレ、グリストラップ、浄化槽、配管、上記の他、多数
のトイレを保有する施設、浄化槽の働きが充分でない施
設などの悪臭除去、防止。浄化槽施設の主流は活性汚泥
法であり、好気性微生物を活性化させ微生物酵素による
有機物分解を図るものである。しかし近年、厨房トイレ
などで大量に使用される殺菌剤などにより、浄化槽微生
物は多くが活性を失い、浄化槽の処理能力を大幅に落と
している。当システムは、微生物に比較して格段に、環
境対応の強い酵素を送り込むことにより、浄化槽処理能
力の大幅向上を助ける。一般に微生物の適応phは中性
域6〜8程度であるが、その微生物が生み出す酵素はp
h5.5〜13.5で充分な活性を示す。(図3〜4、リパ
ーゼ(液体)グラフ参照) トイレの尿石 トイレの尿石は人体からの有機物が脂質などを接着剤と
して付着しており、酵素水を毎日散布することで、分解
される。
【0023】生ごみ処理機の分解補助 近年開発が盛んな生ごみ処理機であるが、その中でも微
生物の分解による処理が注目を集めている。微生物によ
る分解処理は、好気性状態微生物による水と二酸化炭素
への分解を目指しており量を減らす減容化の為に必要で
ある。しかし難分解性の油分が充分に分解しないため、
空気を遮断し処理槽全体が嫌気状態になり、有機酸を生
成し悪臭を発生、減容しない現象が多発している。当シ
ステムによる酵素水を生ごみ処理機に投入することによ
り、油分の分解を補助し、この課題の解決をするもので
ある。 その他有機物処理の補助 洗濯のとき当システムによる酵素水を入れることで、悪
臭の発生を防ぐ。洗濯物が室内で干したとき発生する悪
臭は、黄色ぶどう球菌など雑菌の繁殖によるものである
が、その繁殖を抑えることで、悪臭の発生を抑える。そ
の他、ふきん、洗濯物などに酵素水を使用すると悪臭の
発生を防ぐ。
【0024】酵素は、人体への安全性、環境への配慮、
また能力の高さから最近多くの分野で使われるようにな
った。例えば、洗剤に入れ、汚れの分解を盛んにし、歯
磨きで歯垢の分解とコーティングで歯垢を付きにくく
し、また、健康食品に使用し、消化能力の補助などの作
用を発揮する。しかし、酵素は高価なもので、使用量は
ごく少量でしかなく、補助的な役目に止まっている。液
体微生物製剤(株式会社メイカム製、商品名エムザイム
L−1)は、安い費用(1リットル当たり約9円)で酵素
水を生成する。しかも難分解性の脂質を分解するリパー
ゼ酵素や蛋白質分解酵素など、様々な酵素を同時に生成
する。これにより従来は、強アルカリ洗剤を使用してい
た油落しやトイレの尿石除去の薬剤など、人体に悪影響
があることが分かっていても、経済性から使われていた
薬剤との代替が可能となる。
【0025】洗剤によく使われる界面活性剤は、油分を
剥離し包み込む作用で、自然界に放出された後、微生物
による分解に期待する。これに対し、酵素は、強アルカ
リなどの特殊環境下でも能力発揮する。すなわち、浄化
槽やグリストラップなど微生物を投入する場所に、殺菌
性の洗剤・強アルカリの溶剤・界面活性剤・抗生物質な
どの薬剤が流れ込んだ場合、微生物が死滅し、浄化機能
が著しく低下する。酵素は、生物ではないので特殊環境
下でも植物の栄養源である無機物のレベルにまで分解す
る。また、界面活性剤は瞬時に血管に達するほどの浸透
力を持ち、人体に吸収される。油落しのアルカリ溶剤
は、危険物指定で手袋の着用が義務づけられている。ト
イレの洗剤など臭いが強い場合は、揮発性が高く人体へ
の吸収が急速に進む。これに対し、酵素は、人体などの
生きている細胞には反応せず、死んだ細胞にだけ反応す
る(基質特異性)。酵素水を使っていると手肌がすべす
べするのは、角質化した皮膚を落とし、新鮮な肌が表れ
ることによるものである。さらに、酵素は、雑菌の餌を
分解し繁殖を抑えます。ふきんや洗濯物が臭くなるのは
黄色ぶどう球菌などの繁殖によるが、酵素水を使うと餌
である蛋白質などを分解し、繁殖させず、そのため悪臭
がしない。なお、化学物質は自然界で分解されないもの
が多く、食物連鎖による濃縮と人体への蓄積が問題とな
っている。酵素は蛋白質でできており、働ける限度がく
ると分解され無機物となり、植物の栄養源として自然界
に還元される。
【0026】
【発明の効果】上記のように、本発明は、液体微生物製
剤を増殖タンク内に滴下し、増殖タンク内で増殖させて
微生物酵素水を作り、これを動植物性廃油等の高分子有
機物を含む厨房廃水を滞留させたグリストラップ等に添
加し、曝気等で攪拌することにより、酵素と有機物成分
を接触させて分解処理し分解残滓、汚泥等を分離して上
澄水を下水配管に流下させるようにしたものであるか
ら、易分解性のタンパク質・デンプン等の分解と、難分
解性の繊維質・動植物性油脂を分解し、酸素供給により
好気性微生物の繁殖を盛んにして分解し、これにより浄
化設備の能力を減退を阻止すると同時に環境への影響を
小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する装置の概略を示す斜視図
である。
【図2】図1の酵素水発生器の拡大断面図である。
【図3】リパーゼのph変化と活動力との関係を示すグ
ラフである。
【図4】リパーゼの温度変化と活動力との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 液体微生物槽 11 下限センサ 12 原液供給パイプ 13 点滴弁 15 バイオ増殖タンク 16 フロートスイ
ッチ 17 温度センサ 18 フィルムヒー
タ 19 給水管 20 加温ヒータ 21 水量調整弁 22 酵素水送給管 23 開閉弁 24 制御装置 25 タイマ 26 表示窓 27 電源スイッチ 30 グリストラッ
プ 31 ポリタンク 32 床 33 パイプ 34 ポンプ 35 排水管 40 酵素水発生器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月28日(1999.5.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月25日(1999.6.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】次に図面に基づき本発明を具体的に説明す
る。図1は、本発明をグリストラップ中で汚れを処理す
る装置に適用した場合の斜視図、図2は図1の酵素水発
生器40の拡大断面図である。図示のように、酵素水
生器40は、液体微生物製剤槽10に、原液点滴弁13
付きの滴下管(原液供給パイプ)12を介して微生物酵
素を事前に発生させるバイオ増殖タンク(酵素水発生
器)15を配置するとともに、バイオ増殖タンク15の
上部には給水管19からの供給水量を調節する水量調節
弁21を設け、増殖タンク15の底部から開閉弁23付
きの送出管22に設けて構成されている。液体微生物製
剤槽10には、原液が注入され槽外壁に下限センサ11
を付設する。増殖タンク15の内壁近くに、液面及び液
温を検出するフロートスイッチ16及び温度センサ17
を取付けると共に、底部に加温器(フィルムヒ−タ)1
8を固着している。送出管22はホテル、旅館、外食店
舗等における厨房からの廃水を滞留させるグリストラッ
プ30に連ねている。また、増殖タンク15の側部に
は、原液点滴弁13、水量調節弁21、開閉弁23及び
グリストラップ30に付設したバッキングポンプ34の
サーボ系を駆動制御する制御部25と、増殖タンク15
の攪拌時間、温度を設定すると共に前記サーボ系のそれ
ぞれに駆動・停止を指示するタイマと、を有する制御装
置24を配置する。図中、26はタイマ表示窓、27、
28は電源スイッチ、29は設定ボタン、29aは酵素
の素補給、水道水補給/断水、ヒータ異常などの表示ラ
ンプ群、33は排水路付きの床または受け板、35はグ
リストラップから導出した排水管である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月22日(2000.5.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明の実施の態様】本発明は、この微生物酵素をより
合理的に取出して廃水を処理することにより、地球の循
環サイクルにも合致した浄化法を確立するものである。
次に、本発明のシステムについて詳述する。 (ア)第1工程 水道管等から酵素(酵素水)発生器に配管し、水道管等
の栓は開けた状態にしておく。塩素など殺菌作用が強い
物質が多量に含まれる可能性がある場合は、浄水機を水
道水等と酵素発生器との間に設置し、微生物を保護する
が、飲料に適する程度の塩素濃度では、必要ない。酵素
発生器に水道水等からの水の流入を開閉する栓を取りつ
けておく。使用現場の事情に応じられるように、開始時
間をタイマにて設定できるようにする。タイマが作動し
たら酵素発生器の水栓が開き、酵素発生器のタンクに注
入する。タンク内の水量が規定量になったらセンサが反
応し、電磁弁で水栓を締める。この時、センサに故障が
発生した場合を想定して、一定の時間が来てもセンサが
反応しないときは、自動的に電磁弁で水栓を閉じるよう
にする。 (イ)第2工程 タンク内部のヒータに通電し、使用する微生物の最適培
養温度まで加温する。ヒータの表面温度は通常の微生物
が死滅する温度になるため、規定温度に達したら、電気
を切る。この時、温度センサに故障が発生したときを想
定して、一定の時間が来てもセンサが反応しないとき
は、自動的にヒータが切れるようにする。 (ウ)第3工程 タンクに液体微生物製剤を適量注入する。このとき、分
解する有機物(油分等)の量や分解の難易度に応じて、
微生物の注入量を可変できるようにする。注入する微生
物は、分解目的の有機物に合わせた酵素を発生するもの
でなければならない。酵素には基質特異性という性質が
あり、一種類の酵素が一種類の基質にしか反応しないの
で、より多くの種類の有機物を分解するためには、より
多くの種類の酵素を発生する必要がある。それには、好
気性菌、嫌気性菌、通性嫌気性菌が同時に配合されてい
ることが望ましい。また、酵素の量がより多くの基質の
分解を可能にするので、酵素量が多いことがのぞまし
い。これには、細胞***のスピードが酵素の発生量に比
例するので、培養スピードがより早い微生物を選択する
べきである。なお、上記液体微生物製剤は、好気性菌
(例:バチルス・サブティリス Bacci-llus subtili
s)、嫌気性菌(例:ルメノコッカス・アルブス Rumeno
coccusalbus)、通性嫌気性菌(例:ラクトバチルス・
アシドフルス Lactobacillusacidophllus)等を含
、油分分解酵素:リパーゼ、蛋白質分解酵素:プロテ
アーゼ、でんぷん分解酵素:アミラーゼ、植物繊維分解
酵素:ペクチナーゼ、繊維質分解酵素:セルラーゼ、糖
質分解酵素:ベータグルカナーゼ、多糖類分解酵素:ヘ
ミセルラーゼなどの酵素を生産する微生物剤で、酵素水
pHが中性である。培養に伴い、微生物から酵素が発生
し、酵素水となる。微生物の培養時間は事前に設定して
おく。このとき、培養時間が使用する微生物によって異
なるので、培養時間を可変できるようにしておく。油分
分解の得意な嫌気性微生物(酸素の無い環境を好む微生
物)を培養するため、タンク内に空気等は送らない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体微生物製剤をバイオ増殖タンクに滴
    下して大量の微生物酵素を発生させ、得られた酵素水を
    グリストラップまたは動植物性廃油、タンパク質、デン
    プン等を含む有機物汚染現場に添加または接触させて、
    有機物を分解させることからなる動植物性廃油等を含む
    汚染物の処理方法。
  2. 【請求項2】 動植物性廃油、タンパク質、デンプン等
    を含む厨房廃水を一時滞留させるグリストラップ又は有
    機物を分解させる現場に微生物酵素水を供給して分解処
    理する装置であって、 液体微生物製剤槽と、該微生物製剤槽下部より導出した
    原液点滴弁付きの滴下管を介して配置した微生物酵素水
    を事前に発生させるバイオ増殖タンクと、バイオ増殖タ
    ンクへの供給水量を調節する水量調節弁と、増殖タンク
    の送出管に設けた開閉弁と、前記送出管に連ねたグリス
    トラップと、増殖タンク内の底部に配置した加温器と、
    増殖タンク内の液面、温度等を検出するセンサ群とを有
    し、 更に前記原液点滴弁、水量調節弁、開閉弁及びグリスト
    ラップに付設したバッキングポンプのサーボ系を駆動制
    御する制御部と、増殖タンクの攪拌時間、温度を設定す
    ると共に前記サーボ系のそれぞれに駆動・停止を指示す
    るタイマとを含む制御装置24と、からなることを特徴
    とする廃水の分解処理装置。
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