JP2000318471A - 車輌の走行用トランスミッション - Google Patents

車輌の走行用トランスミッション

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JP2000318471A
JP2000318471A JP11135420A JP13542099A JP2000318471A JP 2000318471 A JP2000318471 A JP 2000318471A JP 11135420 A JP11135420 A JP 11135420A JP 13542099 A JP13542099 A JP 13542099A JP 2000318471 A JP2000318471 A JP 2000318471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HST及び多段変速装置を備えた走行用トラ
ンスミッションにおいて、車輌走行中に、多段変速装置
の変速操作を行っても、該多段変速装置に過度の負荷が
掛かることを防止できると共に、前記変速操作時におけ
る車速変化を滑らかにする。 【解決手段】 駆動源100からの動力を分岐入力するH
ST20の出力に連結された太陽歯車31、駆動源からの動
力を受ける遊星歯車32、該遊星歯車と噛合する内歯歯車
が設けられた外輪体33及び遊星歯車の公転に従って回転
するキャリア34を有する遊星歯車装置30と、前記外輪体
に連結された多段変速装置40と、該多段変速装置の変速
期間のみ,キャリアと外輪体とを一体とするロックアッ
プ機構50とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源から駆動輪
へ至る伝動経路に介在される走行用トランスミッション
に関し、詳しくは、無段変速装置(以下、HSTとい
う)と多段変速装置とを備えた走行用トランスミッショ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】HSTと多段変速装置とを備えた走行用
トランスミッションは、例えば、特開昭54-13131号公報
に記載されているように公知である。前記公報に記載の
走行用トランスミッションは、駆動源からの全動力をH
STを介して多段変速装置に入力するように構成されて
おり、前記多段変速装置によって多段の変速を行うと共
に、前記HSTによって前記多段変速装置の各段に対し
て無段変速を行い得るようになっている。
【0003】しかしながら、前記従来の走行用トランス
ミッションは、多段変速装置の変速操作とHSTの変速
操作とが完全に独立して行われるようになっており、車
輌走行中に多段変速装置を変速させることは想定されて
いないものであった。即ち、前記従来の走行用トランス
ミッションは、(1)農作業時等の低速走行を要する場合
には、予め多段変速装置を低速段に入れておいてから、
HSTを操作して車輌を走行させ、(2)公道走行時等の
高速走行を要する場合には、一旦、車輌を停止させてか
ら、多段変速装置を高速段に入れ、そして、HSTを操
作して車輌を走行させることを意図されたものであっ
た。
【0004】従って、前記従来の走行用トランスミッシ
ョンにおいて、車輌走行時に多段変速装置を変速させる
と、以下の不都合が生じるものであった。例えば、多段
変速装置を第1速段に係合させた状態で、HSTを操作
して車速を上げていき、そのまま、多段変速装置を第2
速段にシフト操作する場合を考えてみる。多段変速装置
が第1速段にある場合において最高速を得るのは、HS
Tの斜板が最大まで揺動させられた場合である。従っ
て、この状態で、多段変速装置を第2速段にシフトアッ
プすると、いきなり、HSTの最大出力状態で多段変速
装置が第2速段にシフトされることになり、多段変速装
置に過度の負荷が掛かって故障の原因となると共に、乗
り心地が非常に悪くなるものであった。
【0005】さらに、前記従来の走行用トランスミッシ
ョンは、駆動源からの全動力が、HSTを経由するよう
に構成されているから、HSTを、駆動源の全動力を受
け得る容量としなければならず、そのため、HSTの大
型化及びコストの高騰を招くという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するためになされたものであり、HST及び多段
変速装置を備えた走行用トランスミッションにおいて、
車輌走行中に、多段変速装置の変速操作を行っても、該
多段変速装置に過度の負荷が掛かることを防止できると
共に、前記変速操作時における車速変化を滑らかにし得
る走行用トランスミッションを提供することを目的とす
る。
【0007】又、本発明は、前記走行用トランスミッシ
ョンにおいて、HSTの小型化を図り得る走行用トラン
スミッションを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する為に、駆動源から駆動輪へ至る伝動経路に介在さ
れる車輌の走行用トランスミッションであって、前記駆
動源に作動的に連結された主駆動軸と、少なくとも一方
が可変容積型とされた油圧ポンプ及び油圧モータを有す
る無段変速装置であって、前記駆動源からの動力を前記
主駆動軸から分岐入力し、斜板を操作することによって
出力を無段変速し得るようにされた無段変速装置と、前
記無段変速装置の出力軸に作動的に連結された太陽歯
車、前記主駆動軸に相対回転不能に連結されたキャリ
ア、前記太陽歯車と噛合し且つ前記キャリアの回転に従
って公転する遊星歯車、及び前記遊星歯車と噛合する内
歯歯車が設けられた外輪体を有する遊星歯車装置と、前
記外輪体に作動的に連結された駆動軸及び該駆動軸と平
行に配設された従動軸を有し、両軸間で多段の変速を行
う多段変速装置とを備え、さらに、前記多段変速装置の
変速期間のみ、前記キャリアと前記外輪体とを同期回転
させるロックアップ機構が備えられている車輌の走行用
トランスミッションを提供する。
【0009】好ましくは、前記斜板は走行変速操作手段
に連結されており、前記多段変速装置の変速期間のみ前
記連結状態が解除されるように構成することができる。
【0010】さらに、好ましくは、前記走行変速操作手
段の揺動角を検出する揺動角検出装置をさらに備え、前
記揺動角検出装置からの信号に基づいて、多段変速装置
の変速動作を行うと共にロックアップ機構を作動させる
ように構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る走行用トラ
ンスミッションの好ましい実施の形態につき、添付図面
を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態に係る走行
用トランスミッション1を備えた車輌の伝動経路を示し
た模式図である。また、図2及び図3は、それぞれ、前
記走行用トランスミッション1に関連する部分の油圧回
路図及びブロック線図である。
【0012】前記走行用トランスミッション1は、駆動
源100から駆動輪110へ至る伝動経路に介在される
車輌の走行用トランスミッションであって、前記駆動源
100に作動的に連結された主駆動軸10と、前記駆動
源100からの動力を前記主駆動軸10から分岐入力す
る無段変速装置20と、該無段変速装置20の後段側に
配設された遊星歯車装置30と、該遊星歯車装置30の
後段側に配設された多段変速装置40と、前記遊星歯車
装置30に対し作用するロックアップ機構50とを備え
ている。なお、図1において、120はロータリ耕耘装
置等のけん引作業機の動力取出軸となるPTO軸、16
0は後輪への動力取出軸であり、150は機械式の前進
/後進切換機構である。
【0013】前記HST20は、入力軸21を有する油
圧ポンプ22と、出力軸23を有する油圧モータ24と
を備え、前記油圧ポンプ22及び油圧モータ24の少な
くとも一方が斜板25によって容積を可変とし得る可変
容積型とされている。なお、本実施の形態においては、
油圧ポンプ22を可変容積型としている。HST20の
前記入力軸21は、歯車61,62を介して、前記主駆
動軸10に連結されており、これにより、駆動源100
からの動力の一部が主駆動軸10からHST20へ分岐
入力するようになっている。一方、HST20の前記出
力軸23は、伝動経路の後段側へ延びている。
【0014】図4に、前記遊星歯車装置30の横断面図
を示す。図1及び図4に示すように、前記遊星歯車装置
30は、前記主駆動軸10に相対回転自在に支持され且
つ歯車63を介して前記HSTの出力軸23に作動的に
連結された太陽歯車31と、該太陽歯車31と噛合して
該太陽歯車回りを公転する遊星歯車32と、該遊星歯車
32と噛合する内歯歯車が設けられてた外輪体33と、
前記遊星歯車32の公転に従って回転するキャリア34
とを備えている。そして、前記キャリア34は、前記主
駆動軸10に相対回転不能に連結されている。
【0015】なお、図4中の矢印は、遊星歯車32,キ
ャリア34及び外輪体33の回転方向の関係の一例を示
しているが、これは、主駆動軸10を反時計回りに回転
させ、且つ、HST出力をHST入力に対し逆回転とし
た場合の回転方向である。前記遊星歯車装置30の各構
成部材の回転方向は、動力伝達機構の構成やHSTの正
逆回転方向の設定によって、適宜変更可能である。
【0016】図5に、遊星歯車装置30,ロックアップ
機構50及び多段変速装置40付近の縦断面図を示す。
図1及び図5に示すように、前記ロックアップ機構50
は、前記遊星歯車装置30の後段側において主駆動軸1
0に支持されている。
【0017】該ロックアップ機構50は、図5に良く示
されるように、前記外輪体33に相対回転不能に連結さ
れ且つ前記主駆動軸10の軸線方向摺動自在とされた第
1クラッチ部材51と、前記主駆動軸10及びキャリア
34に相対回転不能且つ軸方向摺動不能に支持された第
2クラッチ部材52と、第1クラッチ部材51及び第2
クラッチ部材52間に配設された付勢部材53とを備え
ている。そして、油圧の作用によって、第1クラッチ部
材51が付勢部材53の付勢力に抗して第2クラッチ部
材52の方へ押動され、これにより、第1クラッチ部材
51と第2クラッチ部材52とが係合するように構成さ
れている。
【0018】前記多段変速装置40は、図5に良く示さ
れるように、前記主駆動軸10が相対回転自在に挿通さ
れる軸穴を有する中空の駆動軸41と、該駆動軸41に
対し略平行に配設された従動軸42と、該駆動軸41及
び従動軸42間において変速を行う複数のパワーシフト
装置43とを備え、前記駆動軸41及び従動軸42間に
おいて多段の変速を行い得るようになっている。本実施
の形態においては、パワーシフト装置43を4個備え、
4段階の変速を行い得るようになっている。
【0019】なお、前記駆動軸41を中空としているの
は、主駆動軸10の後端部からPTO軸120へ動力を
伝達させるためである。即ち、図1に示すように、前記
駆動軸41の軸穴には、主駆動軸10が貫通されてお
り、該主駆動軸10の後端からPTO軸120へ動力が
伝達されるようになっている。従って、PTO軸120
が不要な場合や、又は他の伝動経路を介してPTO軸1
20に動力を伝達する場合には、前記駆動軸41を中実
とすることができる。
【0020】前記パワーシフト装置43〜46は、それ
ぞれ、前記駆動軸41又は従動軸42の一方の軸に相対
回転不能に支持される固定歯車43a〜46aと、他方
の軸に支持されるクラッチ装置43b〜46bとを備え
ている。
【0021】前記クラッチ装置43b〜46bは、それ
ぞれ、前記他方の軸に相対回転不能且つ軸方向摺動自在
に支持される押動部材43c〜46cと、前記他方の軸
に相対回転自在且つ軸方向摺動不能に支持され、前記固
定歯車43a〜46aと噛合するようにされた遊嵌歯車
43d〜46dとを備えている。そして、前記押動部材
43c〜46c及び遊嵌歯車43d〜46dには、それ
ぞれ、対応するクラッチ板が備えられている。
【0022】さらに、前記クラッチ装置43b〜46b
には、前記押動部材及び遊嵌歯車のそれぞれのクラッチ
板を互いに離間する方向へ付勢する付勢部材43e〜4
6eが備えられており、油圧の作用により、前記押動部
材及び遊嵌歯車のクラッチ板を係合/非係合させるよう
に構成されている。
【0023】前記多段変速装置40は、前記構成によ
り、選択された一のパワーシフト装置の遊嵌歯車43d
〜46dと該遊嵌歯車に対応する固定歯車43a〜46
aとの歯数比に応じた変速比を、駆動軸41及び従動軸
42の間において得るようになっている。
【0024】なお、本実施の形態においては、図1及び
図5に示すように、前記固定歯車43a〜46aを駆動
軸41側に設け、クラッチ装置43b〜46bを従動軸
42側に設けているが、これは、多段変速装置用の油路
79a〜79d,91及びロックアップ機構用の油路8
4,87を考慮したものである。
【0025】即ち、本実施の形態においては、前述のよ
うに、PTO軸120への動力伝達の為に、駆動軸41
を中空としている。従って、該中空の駆動軸41上にク
ラッチ装置43b〜46bを設けるとすると、駆動軸4
1の肉厚部分にクラッチ装置用の油路79a〜79d,
91を形成する必要が生じる。図5に示すように、駆動
軸41にはロックアップ機構用の油路84,87も形成
されるため、駆動軸41上にクラッチ装置43b〜46
bを設けるとすると駆動軸41の肉厚をかなり厚くする
必要が生じる。従って、駆動軸41の外径が大きくな
り、これにより、駆動軸41及び従動軸42間の距離も
長くなって、多段変速装置40自体の大型化を招くこと
になる。
【0026】これに対し、本実施の形態におけるよう
に、中実の従動軸42上にクラッチ装置43b〜46b
を設けるようにすれば、前記不都合は生じず、多段変速
装置40の小型化、及び油路形成の容易化を図ることが
でき、これにより、コストダウンを図ることができる。
【0027】次に、主に、図2を参照しつつ、前記多段
変速装置40及びロックアップ機構59の油圧回路につ
いて説明する。
【0028】まず、多段変速装置40用の油圧回路70
について説明する。該油圧回路70は、油タンク90か
ら油を吸入し、圧油を吐出する多段変速装置用油圧ポン
プ71と、該油圧ポンプ71から吐出される圧油が流れ
る多段変速装置用圧油ライン72とを備えている。該圧
油ライン72は、該圧油ラインの作動油圧を設定するリ
リーフ弁75aの後段側で潤滑油ライン73に分岐され
ている。潤滑油ライン73は、各パワーシフト装置43
〜46へ潤滑油を供給するためのものである。なお、図
中、75bは、潤滑油ライン73の潤滑油圧を設定する
リリーフ弁である。
【0029】一方、圧油ライン72は第1電磁比例弁7
6を介して作動油ライン77に接続可能になっている。
該作動油ライン77は後段側が4本に分岐されている。
前記第1電磁比例弁76は、圧油ライン72と作動油ラ
イン77とを接続させた場合の,該作動油ライン77の
急激な油圧上昇を防止する機能を有している。
【0030】前記作動油ライン77の分岐された後端
は、それぞれ、第1〜第4切換弁78a〜78dを介し
て、後端が各パワーシフト装置43〜46に接続された
第1〜第4吸入ライン79a〜79dに接続されてい
る。該第1〜第4切換弁78a〜78dは、それぞれ、
作動油ライン77を第1〜第4吸入ライン79a〜79
dに接続する圧油供給位置と、第1〜第4吸入ライン7
9a〜79dを排出ライン91に接続する圧油排出位置
とをとるようになっている。なお、図中、77aは、作
動油ライン77の油圧を感知するための圧力センサであ
る。又、91aは、排出ライン91に介在された流量調
整弁であり、該排出ライン91に接続された吸入ライン
79の急激な油圧減少を防止するためのものである。
【0031】次に、ロックアップ機構50用の油圧回路
80について説明する。該油圧回路80は、油タンク9
0から油を吸入し、圧油を吐出するロックアップ機構用
油圧ポンプ81と、該油圧ポンプ81から吐出される圧
油が流れるロックアップ機構用圧油ライン82とを備え
ている。該圧油ライン82は、該圧油ラインの作動油圧
を設定するリリーフ弁85aの後段において潤滑油ライ
ン83に分岐されている。潤滑油ライン83は、ロック
アップ機構50へ潤滑油を供給するためのものである。
なお、図中、85bは、潤滑油ライン83の潤滑油圧を
設定するリリーフ弁である。
【0032】一方、前記圧油ライン82は、第2電磁比
例弁86を介して、後端がロックアップ機構50に接続
された作動油ライン84に接続されている。該第2電磁
比例弁86は、作動油ライン84及び圧油ライン82を
接続する吸入位置と、作動油ライン84及び排出ライン
87を接続する排出位置とをとるようになっており、7
6と同様に、圧油ライン82を作動油ライン84に接続
した際の,前記作動油ライン84の急激な油圧上昇を防
止する機能を有している。
【0033】次に、以上の構成に係る走行用トランスミ
ッションの各構成部材間の連動機構について、主に図3
を参照しつつ説明する。図3中、26はポンプ容量制御
軸であり、該軸の回転に伴って前記油圧ポンプ22の斜
板が揺動するようになっている。図6に図3におけるA
−A線断面図を示す。
【0034】図3及び図6に示すように、前記ポンプ容
量制御軸26は、電磁クラッチ27及びシフター28の
一端を支持している。該シフター28の一端は前記ポン
プ容量制御軸26に相対回転自在とされている。一方、
前記電磁クラッチ27は、前記軸26に対して相対回転
不能とされている。そして、該電磁クラッチ27とシフ
ター28との間には、前記軸27に対し相対回転自在且
つ軸方向摺動自在であって、シフター28に対しては相
対回転不能とされた鉄板29が配設されている。
【0035】斯かる構成により、通常は電磁石の作用に
よって鉄板29を電磁クラッチ27に吸着させて、シフ
ター28とポンプ容量制御軸26とを係合させると共
に、切断信号が入力されると鉄板29を電磁クラッチ2
7から分離させて、シフター28とポンプ容量制御軸2
6とを非係合させるようになっている。即ち、通常は、
電磁クラッチ27及び鉄板29を介してシフター28と
ポンプ容量制御軸26とが連動し、且つ、電磁クラッチ
27に切断信号が入力されると、シフター28とポンプ
容量制御軸26とが相対回転自在となる。
【0036】前記シフター28の他端は、リンク機構1
30を介して、運転席近傍に設けられた走行変速操作手
段に接続されている。本実施の形態においては、前記走
行変速操作手段として、変速レバー140を用いてい
る。即ち、変速レバー140の揺動に伴って、前記シフ
ター28の他端がポンプ容量制御軸26回りを揺動する
ようになっている。なお、変速レバー140がニュート
ラル位置(図3におけるN位置)にある場合、油圧ポン
プ22の斜板もニュートラルとなり、HST20からは
出力されないようになっている。さらに、前記変速レバ
ー140は、図1に示す機械式の前進/後進切換機構1
50に連動するようになっている。即ち、変速レバー1
40がニュートラル位置にある場合には前進/後進切換
機構150は遮断状態となり、変速レバー140が前進
回転領域(図3においてF1領域,F2領域,F3領域及びF4
領域)に揺動させられると前進/後進切換機構150は
前進段が係合し、且つ、変速レバー140が後進領域
(図3においてR1領域,R2領域,R3領域及びR4領域)に
揺動させられると前進/後進切換機構150は後進段が
係合するようになっている。
【0037】さらに、前記リンク機構130の一部を構
成する変速レバー支持軸には、コントローラ15に接続
されたポテンシオメータ131が備えられており、変速
レバー140の揺動角が所定角度に達すると、コントロ
ーラ15がその旨を検知するようになっている。
【0038】なお、本実施の形態においては、前述のよ
うに、多段変速装置40を4段式としている。従って、
変速レバー140のHST前進回転領域及びHST後進
回転領域のそれぞれを4つに分割している。即ち、前進
回転領域をF1領域,F2領域,F3領域及びF4領域に分割
し、後進回転領域をR1領域,R2領域,R3領域及びR4領域
に分割している。そして、変速レバー140が、前進回
転領域又は後進回転領域において、隣接する揺動領域の
境界点に達すると、即ち、前進回転領域においてa1点,
a2点及びa3点、又は後進回転領域においてb1点,b2点及
びb3点に達すると、その旨をコントローラ15が判定す
るように構成している。
【0039】以下、変速レバー140を(i)ニュートラ
ル状態からF1領域へ移行させ、F1領域内においてさらに
傾斜させていく場合(以下、ケース(i)という)、及び
(ii)F1領域から及びF2領域へ移行させる場合(以下、ケ
ース(ii)という)、を例に、走行用トランスミッション
1の伝動機構について、説明する。
【0040】ケース(i)変速レバー140がニュートラ
ル位置にある場合、前述のように、前進/後進切換機構
150は遮断状態となる。従って、駆動源100からの
動力は駆動輪110に伝達されず、車輌は停止状態のま
まである。
【0041】次に、変速レバー140をF1領域へ揺動さ
せた場合、ポテンシオメータ131は変速レバー140
の該揺動を検知して、コントローラ15がその旨を判定
する。これに応じて、コントローラ15は、第1電磁比
例弁76に接続信号を出力すると共に、第1切換弁78
aに圧油供給位置をとるような信号を出力する。
【0042】図7(a)に、時間に対する,作動油ライン
77の油圧変化の割合を示す。なお、図7(a)におい
て、変速レバーの揺動位置a1,a2及びa3に対応する時間
を、T1,T2及びT3としている。
【0043】前述のように、第1電磁比例弁76は、作
動油ライン77の急激な油圧上昇を防止するから、該作
動油ライン77及びこれに連通する第1吸入ライン79
aの油圧は図7(a)のON(1)に示すように、徐々に上昇す
ることになる。従って、第1吸入ライン79aからの圧
油によって作動する第1速段のパワーシフト装置43の
クラッチ板が急激に係合状態をとることが防止され、こ
れにより、クラッチ板の損傷や異常磨耗を有効に防止す
ることができる。
【0044】一方、変速レバー140がF1領域に位置す
る間、コントローラ15は第2電磁比例弁86及び電磁
クラッチ27に対しては信号を出力しない。その為、ロ
ックアップ機構50は非係合状態のままであり、且つ、
電磁クラッチ27は接続状態のままである。前述のよう
に、電磁クラッチ27の接続状態時においては、油圧ポ
ンプ22の斜板は変速レバー140に連動して揺動す
る。従って、変速レバー140を傾斜させていくに従っ
て、HST20の出力は大きくなる。
【0045】ここで、遊星歯車装置の動作について、主
に、図1及び図4を参照しつつ説明する。前述のよう
に、遊星歯車装置30のキャリア34は主駆動軸10に
相対回転不能に連結されている。従って、遊星歯車装置
の遊星歯車32は、駆動源100からの動力の一部によ
って、常に一定の方向且つ一定の速度で公転する。前記
一定方向を図4において反時計回り方向とする。
【0046】一方、該遊星歯車装置の太陽歯車31は、
前述のように、HST20の出力に連結されている。従
って、太陽歯車31の回転速度は、HST20の出力が
大きくなるに従って、速くなる。キャリア34の回転速
度(遊星歯車32の公転速度)が一定の場合、太陽歯車
31の回転速度が速くなるに従って、外輪体33は高速
回転することになる。
【0047】図8に遊星歯車装置30のベクトル線図を
示す。図8(a)及び図8(b)は、それぞれ、変速レバー1
40をF1領域内で少し傾斜させた場合及び大きく傾斜さ
せた場合のベクトル線図である。外輪体33の回転速度
ベクトルは、太陽歯車31の回転速度ベクトル及びキャ
リア34の回転速度ベクトル(遊星歯車装置の公転速度
ベクトル)の合成によって表されるから、図8(a)及び
図8(b)に示すように、キャリア34の回転速度ベクト
ルが一定の場合、太陽歯車31の回転速度ベクトルが大
きくなるに従って、外輪体33の回転速度ベクトルが大
きくなる。
【0048】このように、変速レバー140がF1領域内
に位置している場合には、変速レバー140を傾斜させ
ていくに従って、外輪体33の回転速度が速くなる。前
述のように、外輪体33は多段変速装置40の駆動軸4
1に連結されているから、外輪体41の回転速度が速く
なれば、車速も上昇する。図9に、油圧ポンプの斜板の
傾斜角と車速との関係を示す。
【0049】ケース(ii)次に、変速レバー140がF1領
域からF2領域へ移行する場合、即ち、図3において変速
レバーがa1点に達した場合を説明する。斯かる場合、ポ
テンシオメータ131からコントローラ15にその旨の
信号が入力する。
【0050】これに応じて、コントローラ15は、多段
変速装置40に対しては、第1切換弁78aを圧油排出
位置に位置させると共に、第1電磁比例弁76を一端遮
断後再接続し且つ第2切換弁78bを圧油供給位置に位
置させる。
【0051】前述のように、排出ライン91には流量調
整弁91aが介在されているから、第1吸入ライン79
aの油圧は緩やかに下降していく(図中、OFF(1))。一
方、第2吸入ライン79bの油圧は、第1電磁比例弁7
6の作用により、緩やかに上昇していく(図中、ON
(2))。そして、OFF(1)とON(2)とが交差する時間T1'
で、第1速段のパワーシフト装置43から第2速段のパ
ワーシフト装置44へとシフトアップされる。即ち、時
間T1〜T1'の間が多段変速装置40の変速期間となる。
【0052】さらに、コントローラ15は、ポテンシオ
メータ131からの前記信号に基づき、時間T1におい
て、第2電磁比例弁86に対し接続信号を出力すると共
に、電磁クラッチ27に切断信号を出力する。
【0053】図7(b)に、時間に対する,ロックアップ
機構用油圧回路の作動油ライン84の油圧変化を示す。
なお、図7(a)及び(b)の横軸(時間)は、互いに対応さ
せている。
【0054】第2電磁比例弁86が圧油ライン82と作
動油ライン84とを接続すると、該作動油ライン84の
油圧は上昇し、これにより、ロックアップ機構50がキ
ャリア34と外輪体33とを係合状態にさせる。このロ
ックアップ機構50の係合状態は、多段変速装置40の
変速動作が完了する時間T1’において、解除される。即
ち、コントローラ15に接続された,多段変速装置用油
圧回路の前記圧力センサ77aが、作動油ライン77の
油圧が第2速段のパワーシフト装置を係合させるのに十
分な所定油圧Xに達したことを感知すると、コントロー
ラ15は、該圧力センサー77aからの信号に基づき、
時間T1’において第2電磁比例弁86を作動させて、作
動油ライン84を排出ライン87に接続させる(図2に
おける第2電磁比例弁の位置)。これにより、作動油ラ
イン84の油圧が下降してロックアップ機構50が非係
合状態とされる。このように、ロックアップ機構50
は、時間T1〜T1’の期間、即ち、多段変速装置40の変
速期間のみ係合状態となる。
【0055】一方、電磁クラッチ27が時間T1において
切断されると、ポンプ容量制御軸26とシフター28と
の連結状態が解除され、これにより、油圧ポンプ22の
斜板は変速レバー140に対してフリーの状態となる。
なお、前記電磁クラッチ27も、第2電磁比例弁86と
同様に様に、時間T1’において再接続される。即ち、油
圧ポンプの斜板は、時間T1〜時間T1’の期間、即ち、多
段変速装置40の変速期間のみ、変速レバー140に対
してフリー状態となる。
【0056】この多段変速装置40の操作期間における
遊星歯車装置30の速度ベクトルを考えると、図8(c)
に示すようになる。即ち、多段変速装置40の変速期間
においては、前述のように、ロックアップ機構50の作
用によってキャリア34と外輪体33とが一体となる。
即ち、外輪体33はキャリア34と共に回転することに
なる。
【0057】ところで、遊星歯車装置において、太陽歯
車、キャリア及び外輪体のうちの2つの速度ベクトルが
決まると、残りの1つの速度ベクトルは他の2つの速度
ベクトルによって決められる。従って、多段変速装置4
0の変速期間においては、太陽歯車31の回転速度ベク
トルは、キャリア34の回転速度ベクトルと外輪体33
の回転速度ベクトルとの合成によって決められる(図8
(c))。該太陽歯車31はHST20の出力に連結され
ているから、太陽歯車31の回転速度ベクトルが決めら
れることによって、HST20の出力が決められること
になる。
【0058】ここで、該変速期間においては、油圧ポン
プの斜板はフリー状態となっている。従って、該変速期
間においては、HST20の出力によって斜板の揺動角
が規制されることになる。即ち、変速レバー140の揺
動位置は変化せずに、斜板だけが、キャリア34と外輪
体33とによって決定される太陽歯車31の回転出力に
対応したHST出力を得る位置まで戻されることにな
る。本実施の形態においては、HST出力が逆回転する
位置まで斜板が戻される(図3の「T1〜T1’における斜
板の揺動領域」参照)。
【0059】その後、時間T1’になると、前述のよう
に、第2電磁比例弁86が作動油ライン84を排出ライ
ン87に接続すると共に、電磁クラッチ27が接続され
る。即ち、時間T1’になると、ロックアップ機構50が
非係合状態にされると共に、油圧ポンプの斜板は変速レ
バー140の揺動に連動して揺動する。従って、時間T
1’〜T2の期間においては、変速レバー140の傾斜に
伴ってHST20の出力が大きくなり、これによ応じて
車速が上昇することになる。
【0060】即ち、図9に示すように、本実施の形態に
おいては、変速レバー140がF1領域に位置する間(即
ち、多段変速装置が第1速段の間)は、変速レバー14
0と連動する斜板の傾斜角に応じて車速が上昇してい
き、変速レバー140がF1領域とF2領域との境界点に達
すると(即ち、多段変速装置が第1速段から第2速段へ
の変速期間に入ると)、変速レバー140はそのままの
位置で斜板だけが戻る。即ち、HSTが最大出力状態の
ままで多段変速装置40が変速されることはなく、該多
段変速装置の変速時にはHSTの出力が自動的に落とさ
れることになる。
【0061】このように構成された本実施の形態に係る
走行用トランスミッションにおいては、前記種々の効果
に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0062】即ち、駆動源100に作動的に連結された
主駆動軸10からHST20に動力を分岐入力し、さら
に、前記主駆動軸10の残余の動力を遊星歯車装置30
のキャリア34に入力すると共に、前記HST20の出
力を太陽歯車31に入力して、外輪体33から多段変速
装置40に動力を伝達するように構成しておき、さら
に、多段変速装置40の変速期間だけ前記キャリア34
と外輪体33とを一体とするロックアップ機構50を設
けたので、多段変速装置40の変速の際における車速変
化割合を抑えることができる。即ち、多段変速装置40
を一の変速段に入れた状態で、HST20を操作して、
車速を上昇させていき、その後、多段変速装置40を次
の変速段に入れる際に、HST20の出力が自動的に落
とされるので、多段変速操作40の変速時における車速
変化を滑らかにすることができる。斯かる多段変速装置
40の変速時における車速変化割合の減少によって、多
段変速装置の故障等が有効に防止されると共に、車輌の
乗り心地及び操作性が向上される。
【0063】さらに、本実施の形態においては、HST
20と多段変速装置40とを備えた走行用トランスミッ
ションにおいて、HST20へは駆動源からの動力の一
部だけを入力するようにしているので、HST20の小
型化を図ることができる。
【0064】即ち、駆動源100からの全動力をHST
を介して多段変速装置に伝達するように構成された従来
の走行用トランスミッションにおいては、駆動源の最大
出力に応じた容量のHSTを使用しなければならなかっ
た。これに対し、本実施の形態においては、HST20
へは駆動源100の動力の一部しか入力されないので、
前記従来に比して、HST20の小型化を図ることがで
きる。
【0065】さらに、本実施の形態においては、HST
の斜板に連結された変速レバー140の揺動角を検知す
るポテンシオメータ131を備え、該変速レバー140
の揺動角に応じて多段変速装置40が変速されるように
構成したので、1つの操作レバーでHST及び多段変速
装置の操作ができ、従って、HST及び多段変速装置を
独立して操作していた従来の走行用トランスミッション
に比して、操作性を向上させることができる。
【0066】なお、本実施の形態においては、電磁クラ
ッチ27を設け、多段変速装置40の変速期間はHST
20の斜板と変速レバー140とが連動しないように構
成したが、これは、車輌の操作性を向上させるためであ
る。
【0067】即ち、斜板と変速レバーとを常時連動させ
るように構成すると、多段変速装置40の変速期間にお
いて、斜板が戻される際に変速レバー140も一緒に戻
されることになる。この場合、運転者は、多段変速装置
40が第1速段に係合している間は変速レバー140を
傾斜させていき、多段変速装置40の変速期間だけは変
速レバー140をフリーにして該変速レバーの戻りを許
容しなければならない。
【0068】これに対し、本実施の形態におけるよう
に、多段変速装置40の変速期間においては、斜板が変
速レバー140に対しフリーとなるように構成しておけ
ば、運転者は多段変速装置40の変速期間を気にするこ
となく、普通に変速レバー140を操作することができ
る。
【0069】このように、車輌の操作性を向上させるた
めには、多段変速装置40の操作期間中は、斜板を変速
レバー140に対しフリーとすることが好ましいが、車
輌の操作性よりもコストの低廉化を図りたい場合には、
斜板と変速レバーとを常時連動させるようにすれば良
い。
【0070】また、本実施の形態においては、図1及び
図5に示すように、ロックアップ機構50を遊星歯車装
置30の直ぐ後方に配設したが、本発明は斯かる形態に
限られるものではなく、多段変速装置40の変速期間に
おいて、遊星歯車装置のキャリア34と外輪体33とを
同期回転させ得る限り、種々の形態が適用できる。例え
ば、図10に示すように、ロックアップ機構50’を多
段変速装置40の後段側に配設し、キャリア34が連結
される主駆動軸10と、外輪体33が連結される多段変
速装置40の駆動軸41とを、同期回転させるように構
成しても良い。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る車輌の走行用トランスミッ
ションによれば、前記駆動源に作動的に連結された主駆
動軸と、斜板を有する無段変速装置であって、前記駆動
源からの動力を前記主駆動軸から分岐入力する無段変速
装置と、前記無段変速装置の出力軸に作動的に連結され
た太陽歯車、前記主駆動軸に相対回転不能に連結された
キャリア、前記太陽歯車と噛合し且つ前記キャリアの回
転に従って公転する遊星歯車、及び前記遊星歯車と噛合
する内歯歯車が設けられた外輪体を有する遊星歯車装置
と、前記外輪体に作動的に連結された駆動軸及び該駆動
軸と平行に配設された従動軸を有し、両軸間で多段の変
速を行う多段変速装置と、前記多段変速装置の変速期間
のみ、前記キャリアと前記外輪体とを同期回転させるロ
ックアップ機構とを備えるようにしたので、多段変速装
置の変速操作に連動して、前記HSTの斜板の傾斜角を
自動的に調整することができる。従って、多段変速装置
の変速時における車速変化を円滑化させることが可能と
なる。
【0072】さらに、駆動源からの動力の一部を無段変
速装置に入力するように構成しているので、無段変速装
置の故障等を有効に防止できると共に、該無段変速装置
の少容量化を図ることができる。
【0073】また、前記斜板を走行変速操作手段に連結
されるものとし、前記多段変速装置の変速期間のみ前記
連結状態が解除されるように構成すれば、走行変速操作
手段に関係なく、斜板の傾斜角が自動調整される。従っ
て、車輌の操作性を向上させることが可能となる。
【0074】また、前記走行変速操作手段の揺動角を検
出する揺動角検出装置をさらに備え、前記揺動角検出装
置からの信号に基づいて、多段変速装置の変速動作を行
うと共にロックアップ機構を作動させるように構成すれ
ば、1つの走行変速操作手段の操作だけで、無段変速装
置及び多段変速装置双方の操作を行うことが可能とな
り、さらに、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る走行用トランスミッショ
ンの好ましい一実施の形態が適用された車輌の伝動経路
図である。
【図2】図2は、図1に示す走行用トランスミッション
に関連する部分の油圧回路図である。
【図3】図3は、図1に示す走行用トランスミッション
に関連する部分のブロック線図である。
【図4】図4は、図1に示す走行用トランスミッション
における遊星歯車装置の横断面図である。
【図5】図5は、図1に示す走行用トランスミッション
における遊星歯車装置,ロックアップ機構及び多段変速
装置付近の縦断面図である。
【図6】図6は、図3におけるA−A線断面図である。
【図7】図7(a)は、時間に対する,多段変速装置用油
圧回路における作動油ラインの油圧変化を示す波形図で
ある。図7(b)は、時間に対する,ロックアップ機構用
油圧回路における作動油ラインの油圧変化を示す波形図
である。
【図8】図8は、遊星歯車装置の速度ベクトル図であ
る。図8(a)及び図8(b)はそれぞれ多段変速装置が第1
速段に係合している場合におけるHST少出力時及びH
ST大出力時の速度ベクトル図を示している。図8(c)
は多段変速装置の変速期間における速度ベクトル図を示
している。
【図9】図9は、車速と油圧ポンプの斜板の角度との関
係を示す波形図である。
【図10】図10は、本発明に係る走行用トランスミッ
ションの他の形態が適用された車輌の伝動経路図であ
る。
【符号の説明】
1 走行用トランスミッション 10 主駆動軸 20 HST 21 入力軸 22 油圧ポンプ 23 出力軸 24 油圧モータ 25 斜板 30 遊星歯車装置 31 太陽歯車 32 遊星歯車 33 外輪体 34 キャリア 40 多段変速装置 41 駆動軸 42 従動軸 43 パワーシフト装置 50 ロックアップ機構 100 駆動源 110 駆動輪
フロントページの続き Fターム(参考) 3D039 AA02 AA04 AB11 AC24 AC26 AC32 AC37 AC39 AC40 AC54 AC74 AC77 AC88 AD06 AD23 AD43 AD44 AD53 3D042 AA01 AA05 AA10 BA02 BA07 BA08 BA14 BA19 BA20 BC13 BC17 BD04 BD05 BD06 BD08 BD09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源から駆動輪へ至る伝動経路に介在
    される車輌の走行用トランスミッションであって、 前記駆動源に作動的に連結された主駆動軸と、 少なくとも一方が可変容積型とされた油圧ポンプ及び油
    圧モータを有する無段変速装置であって、前記駆動源か
    らの動力を前記主駆動軸から分岐入力し、斜板を操作す
    ることによって出力を無段変速し得るようにされた無段
    変速装置と、 前記無段変速装置の出力軸に作動的に連結された太陽歯
    車、前記主駆動軸に相対回転不能に連結されたキャリ
    ア、前記太陽歯車と噛合し且つ前記キャリアの回転に従
    って公転する遊星歯車、及び前記遊星歯車と噛合する内
    歯歯車が設けられた外輪体を有する遊星歯車装置と、 前記外輪体に作動的に連結された駆動軸及び該駆動軸と
    平行に配設された従動軸を有し、両軸間で多段の変速を
    行う多段変速装置と、 前記多段変速装置の変速期間のみ、前記キャリアと前記
    外輪体とを同期回転させるロックアップ機構とを備えて
    いることを特徴とする車輌の走行用トランスミッショ
    ン。
  2. 【請求項2】 前記斜板は走行変速操作手段に連結され
    ており、前記多段変速装置の変速期間のみ前記連結状態
    が解除されるように構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の車輌の走行用トランスミッション。
  3. 【請求項3】 前記操作変速操作手段の揺動角を検出す
    る揺動角検出装置をさらに備え、 前記揺動角検出装置からの信号に基づいて、多段変速装
    置の変速動作を行うと共にロックアップ機構を作動させ
    るように構成したことを特徴とする請求項2に記載の車
    輌の走行用トランスミッション。
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