JP2000309169A - 熱記録カード、ラベル、画像処理方法、画像表示方法及び画像処理装置 - Google Patents

熱記録カード、ラベル、画像処理方法、画像表示方法及び画像処理装置

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JP2000309169A
JP2000309169A JP2000042460A JP2000042460A JP2000309169A JP 2000309169 A JP2000309169 A JP 2000309169A JP 2000042460 A JP2000042460 A JP 2000042460A JP 2000042460 A JP2000042460 A JP 2000042460A JP 2000309169 A JP2000309169 A JP 2000309169A
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card
thermal recording
image
recording
thermal
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JP2000042460A
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Naoki Imahashi
直樹 今橋
Toru Nogiwa
通 野際
Nobuyoshi Sugiyama
信好 杉山
Yoshihiko Hotta
吉彦 堀田
Atsushi Kutami
篤 久田見
Tetsuya Amano
哲也 天野
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚手のカードにおいても均一な画像が形成で
きる熱記録カードを提供することをその第一の課題と
し、印字消去の繰り返しによっても剥がれが発生しない
熱記録カード、特に均一な画像が形成でき、また画像を
完全に消去でき、かつ印字消去の繰り返しによっても剥
がれが発生しない熱可逆記録カードを提供することをそ
の第二の課題とし、このカードを用いたラベル、画像処
理方法、画像表示方法及び画像処理装置を提供すること
をも課題とする。 【解決手段】 カード基材の少なくとも一部に、加熱に
より透明度もしくは色調が変化する熱記録部を設けてな
る熱記録カードにおいて、カード変形量(Y)が5mm
以下であり、かつ熱記録部の表面うねり(X)の絶対値
とカード変形量(Y)が下記式(1)を満足することを
特徴とする熱記録カード、このカードを用いたラベル、
画像処理方法、画像表示方法及び画像処理装置である。 |X|≦0.075・Y1.4 (1) ここで熱記録部の表面うねりが70μm以下であること
が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱記録カード、ラ
ベル、画像処理方法、画像表示方法及び画像処理装置に
関し、さらに詳しくは、感熱層の温度による透明度もし
くは色調変化を利用して、画像の形成を行うことのでき
る熱記録カード、特に感熱層の温度による透明度もしく
は色調変化を利用して、画像の形成及び消去を繰り返し
行うことのできる熱可逆記録カードと、これらを用いた
熱記録ラベル、画像処理方法、画像表示方法及び画像処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、加熱により透明度もしくは色調が
変化する熱記録媒体、その中でも特に一時的な画像表示
が行え、不要となったときにはその画像の消去ができ、
温度に依存して透明度が可逆的に変化する感熱層を有す
る熱可逆記録媒体が注目されている。その代表的なもの
としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの樹脂
母材中に高級脂肪酸などの有機低分子物質を分散した熱
可逆記録材料(特開昭55−154198号公報)や、
ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を用いた熱可逆記録材
料(特開平5−124360号公報、特開平6−210
954号公報)が知られている。これらの記録媒体は、
通常、支持体として180〜250μm程度のポリエス
テルフィルムを用い、その上に上記の熱可逆記録材料や
保護層を形成し、また裏面には磁気記憶層を形成してな
り、熱可逆記録材料を形成した部位に磁気記録層に記憶
された情報の一部、例えば購入金額に応じて与えられる
ポイントを表示するポイントカードなどに使用されてい
る。
【0003】最近になって、クレジットカード、キャッ
シュカード、ICカードなどのような700μm以上の
厚手のカードにも記憶情報の一部を表示する要求が増え
てきている。これらの厚手カードは、上記の薄手のカー
ドに比べ高級感が得られることやエンボスが形成できる
ため従来のクレジットカードに使用できるなどの利点が
あるが、カードが厚く剛直になるためサーマルヘッドを
用いて画像を形成/消去する場合やセラミックヒーター
やヒートロールを用いて画像を消去する場合に、均一に
画像を形成することや画像を完全に消去することができ
ないという欠点があった。
【0004】特開平9−290583号公報には、樹脂
母材中に有機低分子物質を分散させた熱可逆記録層を剥
離転写する方法や、薄いポリエステルフィルムの一方の
面に熱可逆記録層を形成し他方の面に接着剤層を形成し
てカードの一部に貼り付ける方法が提案されている。し
かし、前者の熱可逆記録層を剥離転写する方法は、剥離
層上に熱可逆記録層を形成する際、層を均一に形成する
ことが困難であり画像が不均一になるという欠点があっ
た。後者のフィルムの一方の面に熱可逆記録層を形成し
他方の面に接着剤層を形成してカードに貼り付ける方法
は、熱ラミネート時の圧力が1kg/cm2以下と低い
ため接着力が弱く、また熱ラミネートの圧力が低いため
カード基材面より熱可逆記録部が高くなってしまい画像
の印字消去を繰り返すに連れて熱可逆記録層を設けたフ
ィルムが剥がれてしまう欠点があった。
【0005】また、特開平10−76779号公報に
は、薄いポリエステルフィルムの一方の面に熱可逆記録
層を形成し他方の面に接着剤層を形成してカードの全面
に貼り付ける方法が提案されている。しかし、全面に貼
り付けた場合には、画像の印字消去をするためにカード
を繰り返し搬送した際にカードの端面部が装置の内部に
当たることにより剥がれが生じるという欠点や、通常ク
レジットカードなどに用いられるエンボスを形成できな
いという欠点があった。
【0006】さらに、特開平10−76780号公報に
は、支持体の一方の面に熱可逆記録層を形成し他方の面
に接着剤層を形成してなる熱可逆記録ラベルをオーバー
シートとセンターコアからなるカード基材の所定の位置
に熱で仮貼りした後、100〜1000kg/cm2
熱プレスによりカード基材に埋め込むことが提案され、
これにより、熱可逆記録部とカード基材との段差をなく
すことができたが、この方法では熱可逆記録部表面に表
面うねりが発生し、均一な画像形成及び完全な画像消去
が困難であった。
【0007】この表面うねりは熱可逆記録ラベルとカー
ド基材を冷やしたときの縮み変形量の差により起きると
推測される。つまり、図6(a)に示されるように熱可
逆記録ラベルを所定の位置に仮貼りしたオーバーシート
とセンターコアを、図6(b)に示されるように熱プレ
スで貼り合せるのと同時に熱可逆記録ラベルをカード基
材に埋め込むことで熱可逆記録ラベルの縮み変形量がカ
ード基材の縮み変形量より小さいと熱可逆記録部はカー
ド表面に対し盛り上がるように変形する(図6
(c))。この熱記録部表面に起きる表面うねりによ
り、熱記録部の均一な画像形成及び完全消去が妨げられ
ることが新たに発生した課題である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、厚手のカードにおいても均一な画像が形成
できる熱記録カードを提供することをその第一の課題と
し、印字消去の繰り返しによっても剥がれが発生しない
熱記録カード、特に均一な画像が形成でき、また画像を
完全に消去でき、かつ印字消去の繰り返しによっても剥
がれが発生しない熱可逆記録カードを提供することをそ
の第二の課題とする。また、本発明は、かかる優れた熱
記録カードを用いたラベル、画像処理方法、画像表示方
法及び画像処理装置を提供することをもその課題とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、カード基材の少なくとも一部に、加熱により透明度
もしくは色調が変化する熱記録部を設けてなる熱記録カ
ードにおいて、カード変形量(Y)が5mm以下であ
り、かつ熱記録部の表面うねり(X)の絶対値とカード
変形量(Y)が下記式(1)を満足することを特徴とす
る熱記録カードが提供される。 |X|≦0.075・Y1.4 (1)
【0010】第二に、熱記録部の表面うねりが70μm
以下である前記第一の熱記録カードが提供される。
【0011】第三に、熱記録部とカード基材の境界の段
差が50μm以下である前記第一又は第二の熱記録カー
ドが提供される。
【0012】第四に、熱記録部が、加熱により透明度も
しくは色調が可逆的に変化する熱可逆記録部を設けたも
のである前記第一〜第三のいずれかの熱記録カードが提
供される。
【0013】第五に、支持体上に、加熱により透明度も
しくは色調が変化する熱記録層を設けると共に、該支持
体の反対面に接着剤層もしくは粘着剤層を設け、接着剤
層もしくは粘着剤層を介してカード基材の一部に熱記録
部を設けたことを特徴とする前記第一〜第四のいずれか
の熱記録カードが提供される。
【0014】第六に、熱記録層を設けた支持体とカード
基材の接着力が300g/cm以上である前記第五の熱
記録カードが提供される。
【0015】第七に、支持体が、情報記憶部を有するも
のである前記第一〜第六のいずれかの熱記録カードが提
供される。
【0016】第八に、情報記憶部が、磁気記憶手段、I
C記憶手段及び光記憶手段の内から選ばれた少なくとも
1種である前記第七の熱記録カードが提供される。
【0017】第九に、少なくともその一部に印刷によっ
て形成された画像を有するものである前記第一〜第八の
いずれかの熱記録カードが提供される。
【0018】第十に、熱記録部のカードに占める割合
が、面積比で5〜90%である前記第一〜第九のいずれ
かの熱記録カードが提供される。
【0019】第十一に、熱記録部の厚みがカード基材の
厚みの1〜15%である前記第一〜第十のいずれかに記
載の熱記録カードが提供される。
【0020】第十二に、前記第一〜第十一のいずれかの
熱記録カードに用いられる熱記録ラベルであって、支持
体上に加熱により透明度もしくは色調が変化する熱記録
層を設け、該支持体の反対面に接着剤層もしくは粘着剤
層を有することを特徴とする熱記録ラベルが提供され
る。
【0021】第十三に、前記第一〜第十一のいずれかの
熱記録カードを用い、加熱により画像の記録又は記録と
消去を行うことを特徴とする画像処理方法が提供され
る。
【0022】第十四に、サーマルヘッドを用いて記録及
び/又は消去を行うものである前記第十三の画像処理方
法が提供される。
【0023】第十五に、サーマルヘッドを用い、記録画
像をオーバーライトし、該画像の消去と新しい画像の記
録を行うものである前記第十四の画像処理方法が提供さ
れる。
【0024】第十六に、サーマルヘッドを熱記録部に押
し当てる圧力が、2〜100g/mmである前記第十四
又は第十五の画像処理方法が提供される。
【0025】第十七に、セラミックヒーター又はヒート
ロールを用い、画像を消去するものである前記第十三〜
第十六のいずれかに記載の画像処理方法が提供される。
【0026】第十八に、セラミックヒーターを熱記録部
に押し当てる圧力が0.1〜100g/mmである前記
第十七の画像処理方法が提供される。
【0027】第十九に、前記第七〜第九のいずれかの熱
記録カードを用い、情報記憶部に記憶された情報の少な
くとも一部を熱記録部に表示することを特徴とする画像
表示方法が提供される。
【0028】第二十に、前記第十三〜第十八のいずれか
の画像処理方法が適用される画像処理装置であって、熱
記録部に記録画像を記録する記録手段と、該画像を消去
する消去手段と、熱記録カードを搬送するカード搬送手
段と、該カード搬送手段により搬送される熱記録カード
の搬送位置を検出するカード位置検出手段と、上記各手
段の動作を制御する制御手段を具備することを特徴とす
る画像処理装置が提供される。
【0029】第二十一に、サーマルヘッドを熱記録部に
押し当てる圧力が、2〜100g/mmである前記第二
十の画像処理装置が提供される。
【0030】第二十二に、セラミックヒーターを熱記録
部に押し当てる圧力が、0.1〜100g/mmである
前記第二十の画像処理装置が提供される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面にしたがいな
がら説明する。図1は、本発明の熱可逆記録カードの例
を示したものである。図1(a)は熱可逆記録部をスト
ライプ状に設けたもので、カード状の別の部位に磁気記
憶手段も設けている。磁気記憶手段はカードのもう一方
の面に設けても良い。図1(b)と(c)は熱可逆記録
部がカードの端部にならないように形成されたものであ
り、画像の形成消去を繰り返した際にもカード基材と熱
可逆記録部が剥がれにくく好ましい。また、図1(c)
にはIC記憶手段が設けられている。IC記憶手段はカ
ードのもう一方の面に設けてもよい。
【0032】情報記憶部は、機械的に書き込み/読み取
りが可能な情報記憶手段であり、公知の磁気記憶手段、
IC記憶手段あるいは光記憶手段を単独又は組み合わせ
て設けたものである。
【0033】磁気記憶手段は通常テープ状の磁気ストラ
イプとしてカード基材上に形成されており、この磁気ス
トライプは、図示しないが支持体上に剥離層を介して形
成された磁気ストライプからなる磁気ストライプ転写テ
ープをカード基材上に配置し、熱転写により磁気ストラ
イプをカード基材上に転写形成した後、さらにカード基
材全体を熱プレスにより面一加工を施し、カード基材に
埋め込まれたもので、磁気ストライプはカード基材内部
に押し込まれ、カード基材表面とは面一状となってい
る。
【0034】また、IC記憶手段は、CPU及び/又は
メモリ、或いはそれらを1チップ化したICチップと、
ICチップと電気的に接続される配線回路、外部接続端
子などを含め電気的な要素が一体化されているICモジ
ュールであり、このICモジュールはカード基材に形成
される凹部に外部接続端子を表として埋設され、接着剤
等を介して固定される。この外部接続端子面とカード基
材表面とは面一状となっている。
【0035】さらに、光記憶手段は、金属合金の相変化
もしくは光磁気変化を利用するもので、通常レーザの熱
モードを利用して情報を記憶し、同じくレーザを用いて
情報を読みとるものである。
【0036】カード基材は、通常センターコアとセンタ
ーコアの両面に設けられるオーバーシートにより構成さ
れ、センターコアは印刷適性を有する白色、有色あるい
は透明なプラスチックシートが適用できる。例えば、塩
化ビニル樹脂、ポリエステル、ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ABS
樹脂等の材料が使用できる。厚みとしては400〜10
00μmが好ましく、550〜700μmがさらに好ま
しい。
【0037】オーバーシートは印刷適性を有する白色、
有色あるいは透明なプラスチックシートが適用できる。
例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエステル、ポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネー
ト、ABS樹脂等の材料が使用できる。厚みとしては5
0〜200μmが好ましく、50〜150μmがさらに
好ましい。
【0038】センターコアとオーバーシートの間もしく
はカード表面の任意の部位に印刷により画像(絵柄、文
字)を形成することができる。
【0039】本発明の熱記録部に用いられる熱記録材料
は、熱により透明度や色調が変化するものであり、例え
ば、ロイコ染料と顕色剤の組み合せからなるサーマルフ
ィルムや熱溶融型転写フィルムや熱可逆記録フィルムの
ようなものを用いることができるが、特に熱可逆記録フ
ィルムが多く用いられる。この熱可逆記録フィルムに用
いられる熱可逆記録材料は、熱により透明度や色調が可
逆的に変化しエネルギーの印加なしに常温で色調及び/
又は透明度が異なる2以上の形態を保持できるものであ
ることが好ましい。例として、ポリマーを2種以上混合
して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するもの
(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子の相
変化を利用したもの(特開昭62−66990号公
報)、常温より高い第1の特定温度で第1の色の状態と
なり、第1の特定温度よりも高い第2の特定温度で加熱
し、その後冷却することにより第2の色の状態となるも
の等が挙げられる。
【0040】特に、第1の特定温度に加熱した後と第1
の特定温度より高い第2の特定温度に加熱した後で透明
度や濁度、色調などの色の状態が変化するものは、温度
を制御しやすいため好適に用いられる。これらの具体例
としては、樹脂中に脂肪酸などの長鎖低分子を分散し第
1の特定温度で透明状態となり、第2の特定温度に加熱
後冷却すると白濁状態となるもの(特開昭55−154
198号公報)、特定の樹脂と脂肪酸等を用い第1の特
定温度で白濁状態となり、第2の特定温度で透明状態と
なるもの(特開平3−169590号公報)、ロイコ染
料と長鎖アルキル顕色剤を用い第2の特定温度に加熱
後、黒、赤、青等に発色し、第1の特定温度で消色する
もの(特開平5−124360号公報、特開平5−29
4063号公報、特開平6−171225号公報)、ロ
イコ染料と両性顕色剤を用い第1の特定温度で発色し、
第2の特定温度で消色するもの(特開平2−18829
3号公報、特開平2−188294号公報)等が挙げら
れる。
【0041】これらの中でも、脂肪酸などの有機低分子
物質を樹脂中に分散したもので第1の特定温度で透明状
態となり第2の特定温度に加熱後、白濁状態となるもの
は、物理的変化であるため、保存安定性が良く、感度及
び耐久性もよいという利点があり、好ましく用いられ
る。また、ロイコ染料を用いた黒、赤、青等に発色する
ものはコントラストがよいため好適に用いられ、ロイコ
染料を用いたタイプの中でも長鎖アルキル顕色剤を用い
たものは発色と消色の温度を制御しやすいため、さらに
好ましく用いられる。
【0042】この樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質を主成分とし、第1の特定温度で透
明状態となり、第2の特定温度に加熱後冷却すると白濁
状態となる熱可逆表示記録材料を具体的に説明する。
【0043】この熱可逆表示記録材料に用いられる樹脂
としては、ガラス転移温度が50℃以上が好ましく、6
0℃以上が更に好ましく、100℃以下が好ましく、8
0℃以下が更に好ましい。具体的には、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレ
ート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデ
ン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリ
レート又はポリメタクリレート或いはアクリレート、メ
タクリレート共重合体;シリコーン樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、ポリビニルアル
コール、ポリアクロレイン、ポリカーボネート等が挙げ
られる。これらの樹脂は少なくとも一種で或いは二種以
上混合して用いてもよい。
【0044】さらに繰り返し耐久性を向上させるには、
樹脂を架橋することが好ましく、架橋する方法としては
熱、紫外線、電子線が好ましい。樹脂を架橋させる際に
は、各種の架橋剤を用いてもよい。例えば、熱架橋の場
合には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体などのヒドロキシル基を有する樹脂にイソシアネー
ト基を有する材料を組み合わせて架橋する方法があり、
紫外線架橋、電子線架橋の場合にはアクリル系又はメタ
クリレート系のモノマーやオリゴマーを樹脂とともに用
いて架橋する方法などがあるが、これらに限定されるも
のではない。
【0045】一方、有機低分子物質としては熱可逆記録
層中で粒子状になるものであればよく、一般に融点30
〜200℃、好ましくは50〜200℃程度のものが使
用される。このような有機低分子物質としては、長鎖炭
化水素を有する長鎖炭化水素含有化合物が好ましい。長
鎖炭化水素の炭素数は、6以上が好ましく、8以上が更
に好ましく、10以上が特に好ましく、50以下が好ま
しく、40以下が更に好ましく、30以下が特に好まし
い。この炭素数は、一つの分子の中で2カ所以上に分割
されていてもよく、一つの分子内の炭化水素鎖の合計の
炭素数を表している。
【0046】有機低分子物質は、低融点の材料と高融点
の材料を組み合わせて用いることが好ましい。低融点有
機低分子物質と高融点低分子物質の融点の温度差は、3
0℃以上が好ましく、40℃以上がさらに好ましく、5
0℃以上が特に好ましい。融点の異なる有機低分子物質
を組み合わせて用いることにより、透明になる温度の範
囲を拡大することができる。
【0047】低融点有機低分子物質の融点は、50℃以
上が好ましく、70℃以上がさらに好ましく、80℃以
上が特に好ましく、100℃未満が好ましい。低融点有
機低分子物質の融点が上がると画像耐熱性が向上する。
また、高融点有機低分子物質の融点は、100℃以上が
好ましく、120℃以上がさらに好ましく、130℃以
上が特に好ましく、140℃以上がより好ましく、20
0℃以下が好ましく、180℃以下がさらに好ましく、
170℃以下が特に好ましい。高融点有機低分子物質の
融点が上がると、低融点有機低分子物質の融点との温度
差が拡大し、透明化温度幅が広くなり処理速度が上がっ
ても透明化しやすくなり、高融点有機低分子物質の融点
が下がると画像形成の感度が向上する。
【0048】低融点有機低分子物質の具体例としては、
脂肪酸エステル、二塩基酸エステル、多価アルコールジ
脂肪酸エステル、高級アルキル基を有するケトン、脂肪
酸、アルキルアミド、アルキル尿素が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは少なくとも1
種あるいは2種以上混合して用いられる。
【0049】また次に、本発明で用いられる高融点有機
低分子物質としては、脂肪族飽和ジカルボン酸、高級ア
ルキル基を有するケトンから誘導されるセミカルバゾ
ン、α−ホスホノ脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪族ビスア
ミド、脂環式ジカルボン酸、ステロイド骨格を有する脂
肪酸などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。これらは、一種又は二種以上混合して用いられ
る。
【0050】これらの低融点有機低分子物質と高融点有
機低分子物質の混合重量比は、95:5〜5:95が好
ましく、90:10〜10:90がさらに好ましく、8
0:20〜20:80が特に好ましい。
【0051】なお、熱可逆記録層中の有機低分子物質と
樹脂との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好ま
しく、1:2〜1:8がさらに好ましく、1:2〜1:
4が特に好ましい。樹脂の比率が小さくなると、有機低
分子物質を樹脂中に保持した膜に形成することが困難と
なり、比率が大きくなると、有機低分子物質の量が少な
いため、不透明化が困難になる。
【0052】熱可逆記録層には以上の成分の他に、透明
画像の形成を容易にするために、界面活性剤、可塑剤等
の添加剤を添加することができる。これらは例えば特開
昭63−104879号公報、特開昭63−17807
9号公報などに開示されている。しかしながら本発明に
おいて使用できる添加剤はこれらに限定されるものでは
ない。
【0053】次に、ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を
用い、発色と消色が可能な熱可逆表示記録材料の詳細を
説明する。この熱可逆表示記録材料は樹脂バインダー中
にロイコ染料及び顕色剤を分散させることによって形成
される。
【0054】ここで用いられるロイコ染料は、例えば、
トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化
合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化
合物、インドリノフタリド系化合物などから選択でき
る。
【0055】顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させ
る顕色能をもつ構造、例えば、フェノール性水酸基、カ
ルボキシル基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御
する構造、例えば長鎖炭化水素基が連結した構造をもつ
化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基
を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ
原子を含む2価の基又は芳香族基が含まれていても良
い。具体的には特開平5−124360号公報などに記
載されている公知の顕色剤が使用できる。この顕色剤の
融点は120℃以上が好ましく、140℃以上がさらに
好ましく、200℃以下が好ましく、180℃以下がさ
らに好ましい。
【0056】カード基材の一部に熱可逆記録部を設ける
方法としては、例えば、支持体上に熱可逆記録層を設け
その支持体の反対面に接着剤もしくは粘着剤層を設けた
熱可逆記録ラベルを用い、カード基材上にその熱可逆記
録ラベルを貼り付ける方法などがある。ここで粘着剤よ
り接着剤の方が好ましく、さらに接着剤の中でもホット
ラミネートタイプがより接着力が高まり印字又は印字消
去を繰り返しても基材とラベルが剥がれにくいため好ま
しい。ホットラミネートの温度は60℃以上が好まし
く、70℃以上が更に好ましく、80℃以上が特に好ま
しく、また、200℃以下が好ましく、180℃以下が
さらに好ましい。この温度が低すぎると印字又は印字消
去を繰り返した際にカード基材とラベルが剥がれやすく
なり、この温度が高すぎるとカード基材が変形してしま
い均一な印字や完全な消去ができなくなる。
【0057】このラミネート温度は熱可逆記録層材料の
画像消去温度であることが好ましい。すなわち、樹脂母
材及びこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主
成分とし第1の特定温度で透明状態となり第2の特定温
度に加熱後冷却すると白濁状態となる熱可逆表示記録材
料ではラミネート温度が透明化温度であることが好まし
く、ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を用い発色と消色
が可能な熱可逆表示記録材料ではラミネート温度が消色
温度であることが好ましい。ラミネート温度が画像消去
温度であると熱可逆記録部を画像消去状態にするために
再加熱する必要がなくなりカード製造工程を1工程増や
す必要がないという利点がある。
【0058】さらに、ホットラミネートの場合には、熱
可逆記録ラベルの熱可逆記録層を設けた側の表面と接着
剤もしくは粘着剤層を設けた側の表面を重ね合わせた際
には40℃以下では接着、粘着もしくは転写が発生しな
いことが好ましい。40℃以下で接着剤もしくは粘着剤
の一部が熱可逆記録層を設けた側の表面に転写するとサ
ーマルヘッドなどで印字する際に均一な画像が形成でき
なくなるという問題を生じる。そのため、ホットラミネ
ートで用いられる接着剤の軟化温度は50℃以上が好ま
しく、60℃以上がさらに好ましく、70℃以上が特に
好ましい。
【0059】樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質を主成分とし、第1の特定温度で透明状
態となり、第2の特定温度に加熱後冷却すると白濁状態
となる熱可逆表示記録材料を用いた熱可逆記録ラベルの
例を図2(a)に示す。支持体上に光反射層を設け、そ
の上に接着層を設け、さらに熱可逆記録層、保護層を設
け、支持体の反対面に接着剤もしくは粘着剤層を設けて
いる。
【0060】支持体は機械的に強靭で柔軟性や可とう性
を有する厚さの比較的薄いポリエステルフィルム、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレン、その他高分子材料
からなるプラスチックフィルム等を用いることができ
る。支持体の厚みは12μm〜100μmが好ましく、
25〜50μmがさらに好ましい。
【0061】光反射層は、熱可逆記録層の白濁・透明の
コントラストを向上させる層であり、光反射層の下層部
を隠ぺいする効果も有している。光反射層は、従来公知
の真空蒸着層、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法等により設けることができる。膜厚は200〜20
00Åが好ましい。材料は、例えば、Al、Cr、S
n、Ni、Cu等の金属が好ましい。
【0062】接着層は、必要に応じて印刷法、コーティ
ング法等により、樹脂を膜厚0.1μm〜10μm程度
に設けるもので、光反射層と熱可逆記録層の接着性を確
保するものである。使用可能な樹脂としては、例えば塩
化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の従来公知の
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線又は電子線硬化樹
脂を単独あるいは混合物として用いられる。
【0063】保護層は、例えば、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、エポキシ系樹脂等の従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、紫外線又は電子線硬化樹脂を単独あ
るいはそれらの混合物として用いられる樹脂を公知の印
刷法、コーティング法等により、膜厚1〜10μm程度
に設けるものである。さらに保護層の耐性を向上させる
ために、イソシアネート系等の硬化剤、有機もしくは無
機フィラー等を透明性を損なわない範囲で添加すること
ができる。
【0064】接着剤もしくは粘着剤層の材料の例として
は、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、
ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオ
レフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリ
ル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重
合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン
系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。接着剤もしくは粘着剤層の厚みは0.5〜15
μm程度が好ましく、2〜12μmがさらに好ましい。
【0065】図2(b)にロイコ染料と長鎖アルキル顕
色剤を用い、発色と消色が可能な熱可逆表示記録材料を
用いた熱可逆記録ラベルの例を示す。支持体上に熱可逆
記録層を設け、その上に中間層、保護層を設け、支持体
の反対面に接着剤もしくは粘着剤層を設けている。中間
層は必要に応じて設けられ、一般の熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂や、紫外線又は電子線硬化性樹脂が用いられ
る。ロイコ染料の光分解を防止するために紫外線吸収剤
を添加しても良い。中間層の厚みは0.5〜5μm程度
が好ましい。保護層及び接着剤もしくは粘着剤層は、上
述の樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分と
する熱可逆記録材料と同様に形成される。
【0066】ホットラミネートによってカード基材と熱
可逆記録ラベルを接着させる際にはプレス装置で圧力を
加え、カード基材の中にラベルを埋め込むことが好まし
い。この際の圧力は10〜50kg/cm2が好まし
い。この圧力が低すぎるとラベルをカード基材と同一面
まで埋め込むことが困難になり、この圧力が高すぎると
カード基材内部に歪みを生じ熱可逆記録部の表面に凹凸
ができてしまい、均一な画像形成及び完全な画像形成が
できなくなる。埋め込まれた熱可逆記録ラベルの表面と
カード基材の境界の段差は50μm以下が好ましく、4
0μm以下がさらに好ましく、30μm以下が特に好ま
しい。この段差が大きいと印字又は印字消去を繰り返し
た際にカード基材とラベルが剥がれてしまうという問題
を生じる。境界段差は表面粗さ計で測定する。
【0067】カード基材と熱可逆記録ラベルの接着力は
300g/cm以上が好ましく、500g/cm以上が
更に好ましく、700g/cm以上が特に好ましく、1
000g/cm以上がより好ましい。接着力がこれより
低いと印字又は印字消去を繰り返した際にカード基材と
ラベルが剥がれてしまうという問題を生じる。接着力の
測定は表面性試験機(HEIDON社製)を用いて、引
き剥がし速度を150mm/minとして、180度引
きはがし法により測定する。
【0068】カード変形量とは、カードの剛直さを表す
のものである。カード変形量が小さいほどカードが剛直
であることを示し、カード変形量が大きいほどカードが
柔らかいことを示している。カード変形量(Y)は次の
ように測定される。図3(a)及び(b)に示すように
約10mm厚程度のガラス板2枚を約65mm間隔で平
行に置き、その上に長辺85mm、短辺54mmのカー
ドをカード長手方向の両端部がそれぞれ約10mmずつ
ガラス板に接触するように置く。図3(b)に示すよう
にカード中央部分に鉛直方向に1Nの力を加える。図3
(c)に示すようにカードが沈んだ距離をカード変形量
(Y)とする。1Nの力を加える場合、カードとの接触
面積はあまり大きくなくない方が好ましく、2〜3mm
径程度とする。例えば金属棒などを用いることが好まし
く、バネばかりなどを用いることも可能である。
【0069】カード変形量はカードの厚みと材質で決定
される。カード変形量が20mm以上の場合には熱可逆
記録部の表面に大きなうねりがあっても、画像形成もし
くは消去する際、サーマルヘッドやセラミックヒーター
などとプラテンで圧力を加えられると、サーマルヘッド
もしくはセラミックヒーターなどとカードは均一に接触
し均一な画像形成及び完全な画像消去が可能となる。従
来の180〜250μm程度の厚みのポリエステルフィ
ルムをカード基材として用いる場合がこれにあたる。し
かるに、カード変形量が5mm以下の場合にカードの熱
可逆記録部表面に大きなうねりがあると圧力を加えても
サーマルヘッドやセラミックヒーターとカードは均一に
接触できなくなり、均一な画像の形成及び完全な画像消
去ができなくなる。
【0070】熱可逆記録部の表面うねりとは表面の凹凸
のレベルを表すものである。表面うねり(X)の具体的
な測定法としては、まず熱可逆記録カードに埋め込まれ
た熱可逆記録部を表面粗さ計(東京精密社製SURFC
OM)でカード短手方向に10mm長さ分測定して断面
曲線を得る。次に図4に示すように断面曲線の開始点
(A)と終了点(A’)を結ぶ直線引き、この直線とこ
の線に平行でかつ断面曲線に接する線との距離(X)を
読み取る。また、Xの値の正負判別の仕方として図6
(c)のように断面曲線の形状が上に凸のときXは正の
値とし、図6(d)のように下に凸のときXは負の値と
する。この表面うねりは70μm以下が好ましく、60
μm以下が更に好ましく、50μm以下が特に好まし
い。表面うねりがこれより大きいと均一な画像形成及び
完全な画像消去ができにくくなる。
【0071】表面うねりとカード変形量は下記式(1)
を満足することが必要である。 |X|≦0.075・Y1.4 (1) ここで、Xは熱記録部の表面うねり、Yはカード変形量
を示す。表面うねりの測定長さは通常、10mmとする
が、熱記録部のサーマルヘッド主走査方向の長さが10
mmに満たない場合は熱記録部の最大の長さとする。上
記式(1)は、カード変形量が小さくなるほどカードが
剛直になるため表面うねりを小さくしなければならない
ことを示しており、表面うねりが式1で計算される数値
より大きくなるとサーマルヘッドやセラミックヒーター
とカードは均一に接触できなくなり、均一な画像の形成
及び完全な画像消去ができなくなる。
【0072】熱可逆記録部の表面うねりを70μm以下
もしくは上記式(1)の範囲に収める方法としては、例
えば、ホットラミネートの温度や圧力を制御する方法、
カード基材と熱可逆記録ラベルの支持体の熱収縮率を一
定の範囲に近づける方法、カード基材の厚みを厚くする
方法などがある。ホットラミネートの温度と圧力は前述
のように60〜200℃、10〜50kg/cm2が好
ましい。また、カード基材と熱可逆記録ラベルの支持体
の熱収縮率はホットラミネートの温度条件に於いて両者
の差が30%以内であることが好ましい。さらに、カー
ド基材の厚みは750〜1000μm程度が好ましい。
【0073】熱可逆記録部の表面粗さは、表面粗さ(R
a)が0.05〜5μmであることが好ましい。表面粗
さが大きすぎると熱感度の低下や透明状態と白濁状態に
変化するタイプではコントラストが低下し、表面粗さが
小さすぎると印字消去を繰り返した際に付着した手垢や
ゴミなどがそのまま熱可逆記録部表面に残り、均一な画
像形成や完全な消去ができなくなるという問題が発生す
る。
【0074】熱記録部のカードに占める割合は面積比で
5%以上であることが好ましく、10%以上であること
がさらに好ましく、また、90%以下であることが好ま
しく、70%以下であることがさらに好ましい。面積比
がこれより小さいと情報を画像として表示したとき視認
性が悪くなり、これより大きいとカードにエンボスを形
成できなくなる。
【0075】熱記録部の厚みがカード基材の厚みの1%
以上であることが好ましく、2%以上であることがさら
に好ましく、また、15%以下であることが好ましく、
10%以下であることがさらに好ましい。熱記録部厚み
とカード基材厚みとの比がこれより小さいと貼り合わせ
たときに熱記録部にしわが起きやすくなり、これより大
きいと表面うねりが大きくなる。
【0076】上記熱記録カードの画像の記録方法・装置
として、サーマルヘッド、レーザ等、熱記録部を画像状
に部分的に加熱可能である画像記録手段が用いられる。
また、熱記録カードの熱記録部を熱可逆記録フィルムで
構成した場合、熱記録カードの画像消去の方法・装置と
して、ホットスタンプ、セラミックヒーター、ヒートロ
ーラー、熱風等や、サーマルヘッド、レーザ等の画像消
去手段が用いられる。この中ではセラミックヒーターが
好ましく用いられる。セラミックヒーターを用いること
により、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得
られ、コントラストのよい画像が得られる。セラミック
ヒーターの設定温度は110℃以上が好ましく、112
℃以上がさらに好ましく、115℃以上が特に好まし
い。
【0077】サーマルヘッドを熱記録部に押し当てる圧
力は、2g/mm以上が好ましく、5g/mm以上がさ
らに好ましく、10g/mm以上であることが特に好ま
しく、また、100g/mm以下であることが好まし
く、80g/mm以下であることがさらに好ましく、5
0g/mm以下であることが特に好ましい。サーマルヘ
ッドを熱記録部に押し当てる圧力が2g/mm未満の場
合、均一な画像の形成又は完全な画像消去ができなくな
り、100g/mmを超える場合、サーマルヘッドの故
障が発生しやすくなる。
【0078】セラミックヒーターを熱記録部に押し当て
る圧力は、0.1g/mm以上が好ましく、1g/mm
以上がさらに好ましく、5g/mm以上であることが特
に好ましく、また、100g/mm以下であることが好
ましく、80g/mm以下であることがさらに好まし
く、50g/mm以下であることが特に好ましい。セラ
ミックヒーターを熱記録部に押し当てる圧力が0.1g
/mm未満の場合、完全な画像消去ができなくなり、1
00g/mmを超える場合、セラミックヒーターの故障
が発生しやすくなる。
【0079】また、サーマルヘッドを用いることによ
り、さらに装置の小型化が可能となり、また、消費電力
を低減することが可能であり、バッテリー駆動のハンデ
ィタイプの装置も可能となる。記録用と消去用を兼ねて
一つのサーマルヘッドとすれば、更に小型化が可能とな
る。一つのサーマルヘッドで記録と消去を行う場合、一
度前の画像を全部消去した後、あらためて新しい画像を
記録してもよいし、画像毎にエネルギーを変えて一度に
前の画像を消去し、新しい画像を記録していくオーバー
ライト方式も可能である。オーバーライト方式では記録
と消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードア
ップにつながるという利点がある。熱記録層と情報記憶
部を有するカードを用いる場合、上記の装置には情報記
憶部の記憶を読み取る手段と書き換える手段も含まれ
る。
【0080】図5には、本発明の実施に有用な熱可逆性
記録装置の具体例を示す。図5(a)は、画像の消去を
セラミックヒーターで、画像の形成をサーマルヘッドで
それぞれ行う場合の装置の概略例を示す。図5(a)の
熱可逆性記録装置においては、最初、記録媒体の磁気記
録部に記録された情報を磁気ヘッドで読み取り、つぎに
セラミックヒーターで熱可逆記録層に記録された画像を
加熱消去し、さらに、磁気ヘッドで読み取られた情報を
もとにして、処理された新たな情報がサーマルヘッドに
より、熱可逆記録層に記録される。その後、磁気記録部
の情報も新たな情報に書き替えられる。
【0081】すなわち、図5(a)の熱可逆性記録装置
においては、熱可逆記録層の反対側に磁気記録部を設け
た熱可逆記録媒体(1)は往復の矢印で図示されている
搬送路に沿って搬送され、或いは搬送路に沿って装置内
を逆方向に搬送される。熱可逆記録媒体(1)は、磁気
ヘッド(34)と搬送ローラー(31)間で磁気記録部
に磁気記録或いは記録消去され、セラミックヒーター
(38)と搬送ローラー(40)間で像消去のため加熱
処理され、サーマルヘッド(53)及び搬送ローラー
(47)間で像形成され、その後、装置外に搬出され
る。先に説明したように、セラミックヒーター(38)
の設定温度は110℃以上が好ましく、112℃以上が
更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。ただし磁
気記録の書きかえはセラミックヒーターによる画像消去
の前であっても後であってもよい。また、所望により、
セラミックヒーター(38)と搬送ローラー(40)間
を通過後、又はサーマルヘッド(53)及び搬送ローラ
ー(47)間を通過後、搬送路を逆方向に搬送され、セ
ラミックヒーター(38)よる再度の熱処理、サーマル
ヘッド(53)による再度の印字処理を施すことができ
る。
【0082】図5(b)の熱可逆性記録装置において
は、出入口(30)から挿入された熱可逆記録媒体
(1)は一点破線で図示されている搬送路(50)に沿
って進行し、或いは搬送路(50)に沿って装置内を逆
方向に進行する。出入口(30)から挿入された熱可逆
記録媒体(1)は、搬送ローラー(31)及びガイドロ
ーラー(32)により記録装置内を搬送され、搬送路
(50)の所定位置に到達するとセンサ(33)により
制御手段(34c)を介してその存在を認識され、磁気
へッド(34)とプラテンローラー(35)間で磁気記
録部に磁気記録或いは記録消去され、ガイドローラー
(36)及び搬送ローラー(37)間を通過し、ガイド
ローラー(39)及び搬送ローラー(40)間を通過
し、センサ(43)により、セラミックヒーター制御手
段(38c)を介してその存在を認識して作動するセラ
ミックヒーター(38)とプラテンローラー(44)間
で像消去のため加熱処理され、搬送ローラー(45)
(46)(47)により搬送路(50)内を搬送され、
所定位置にてセンサ(51)により、サーマルヘッド制
御手段(53c)を介してその存在を認識して作動する
サーマルヘッド(53)及びプラテンローラー(52)
間で像形成され、搬送路(56a)から搬送ローラー
(59)及びガイドローラー(60)により出口(6
1)を経て装置外に搬出される。ここで、セラミックヒ
ーター(38)の設定温度は、先に説明したように、1
10℃以上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、
115℃以上が特に好ましい。
【0083】また、所望により、搬送路切換手段(55
a)を切り替えることにより搬送路(56b)に導き、
熱可逆記録媒体(1)の押圧により入力するリミットス
イッチ(57a)の作動より逆方向に動く搬送ベルト
(58)によって、熱可逆記録媒体(1)を再度、サー
マルヘッド(53)及びプラテンローラー(52)間で
熱処理した後、搬送路切換手段(55b)を切り替える
ことにより通じる搬送路(49b)、リミットスイッチ
(57b)、搬送ベルト(48)を介して順方向に搬送
し、搬送路(56a)から搬送ローラー(59)及びガ
イドローラー(60)により出口(61)を経て装置外
に搬出することができる。さらに、このような分岐した
搬送路及び搬送切替手段は、セラミックヒーター(3
8)の両側に設けることもでき、その場合にはセンサ
(43a)をプラテンローラー(44)と搬送ローラー
(45)の間に設けることが望ましい。
【0084】上記のように、熱可逆記録カードには、機
械的に書き込み/読み取りが可能な情報記録手段からな
る情報記憶部が設けられ、この情報記憶部に記憶された
情報の少なくとも一部が熱可逆記録層(熱可逆記録部)
に記録表示されるものであり、例えば、プレミアム、ポ
イント等の価値情報を記録するカードでは、最新の価値
情報を記録表示するものである。また、情報記憶部と同
じ情報を記録しなくてもよく、例えば、情報記憶部に記
憶された情報の一部又は全部を消去ないし書き換えを行
うような場合に、その確認コードを熱可逆記録部に記録
表示することで、カードに対してなされた情報の消去な
いし書き換えの履歴を容易に確認することができる。以
上、熱記録部を構成する材料として、可逆性のものを用
いた場合を中心に説明したが非可逆性材料を用いた場合
にも同様に適用可能である。
【0085】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例によって、なんら限
定されるものではない。なお、「部」とあるのは重量基
準である。
【0086】実施例1 38μm厚のポリエステルフィルムの一方の面に約60
0Å厚のアルミニウムを蒸着して光反射層とし、その上
に、 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 10部 (電気化学工業社製、デンカビニル#1000P) テトラヒドロフラン 80部 よりなる溶液を塗布し、130℃に加熱乾燥して約1μ
m厚の接着層を設けた。さらにその上に、 べヘン酸(日本油脂社製) 5部 エイコサン2酸(岡村製油社製、SL−20−99) 5部 塩ビ系樹脂(日本ゼオン社製、MR−110) 27部 イソシアネート 3部 (日本ポリウレタン社製、コロネード2298−90T) テトラヒドロフラン 150部 よりなる溶液を塗布して加熱乾燥して約10μm厚の熱
可逆記録層を設けた。この熱可逆性記録層の上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の 75%酢酸ブチル溶液 45部 (大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) 炭酸カルシウム 3部 イソプロピルアルコール 45部 よりなる溶液を十分に分散した後塗布し、加熱乾燥後1
20W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約3.0μm
厚の保護層を設けた。このフィルムの他方の面にポリエ
ステル系樹脂からなる易接着層を厚さ約1μm形成させ
た後、ポリエステル系接着剤を塗布、乾燥して厚さ3μ
mの接着層を設けた。次に、厚み560μmの白色塩化
ビニルシートからなるセンターコアと、表裏に厚み10
0μmの透明塩化ビニルシートからなるオーバーシート
をラミネートしてカード基材厚760μmのカード基材
を構成し、このカード基材上に650Oe磁気転写テー
プからなる情報記録部と、熱可逆記録部を設け、熱ラミ
ネート法によりプレス温度100℃、プレス圧力10k
g/cm2、カード基材に情報記録部と熱可逆記録部を
埋め込み熱可逆性記録カードを得た。
【0087】この熱可逆記録カードの表面うねりを測定
したところ、測定長10mmで0.045mmであっ
た。またカード変形量を測定したところ1.0mmであ
り、熱可逆記録部支持体とカード基材との接着力は35
0g/cmであった。このカードを熱可逆記録カード用
カードリーダライター(R−3000、九州松下電器社
製)にセットし、熱可逆記録部に印字を行ったところ良
好な記録ができ、さらにこの記録を消去したところ完全
に消去することができた。
【0088】実施例2 実施例1で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度90℃、プレス圧力20kg/cm2
貼り付け、熱可逆記録カードを得た。このカードの表面
うねりは測定長10mmで0.040μmであり、カー
ド変形量は1.0mmであり、熱可逆記録部支持体とカ
ード基材との接着力は250g/cmであった。このカ
ードの熱可逆記録部にカードリーダライターで印字を1
回行ったところ良好な記録ができ、さらにこの記録を消
去したところ完全に消去することができた。しかし、繰
り返し印字/消去を行うと、熱可逆記録部支持体とカー
ド基材との間で剥がれが発生し、印字/消去ができなく
なった。
【0089】実施例3 実施例1で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度120℃、プレス圧力10kg/cm2
で貼り付け、熱可逆記録カードを得た。このカードの表
面うねりは測定長10mmで0.070mm、カード変
形量は1.0mmであり、熱可逆記録部支持体とカード
基材との接着力は450g/cmであった。このカード
の熱可逆記録部にカードリーダライターで印字を行った
ところ良好な記録ができ、さらにこの記録を消去したと
ころ完全に消去することができた。
【0090】実施例4 熱可逆記録層を下記のロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤
を用いた熱可逆記録材料とし、光反射層と接着層を形成
しない以外は実施例1と同様にして熱可逆記録カードを
作成した。 (熱可逆記録層用塗布液の調製)下記組成物をボールミ
ルを用いて粒径1〜4μmm以下になるまで粉砕分散し
た。 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 2部 下記構造式の電子受容性化合物(長鎖アルキル顕色剤) 8部
【化1】 フェノキシ樹脂(PKHH、ユニオンカーバイド社製)の 15%テトラヒドロフラン溶液 150部 得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネードHL
(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢
酸エチル溶液)20部を加え、良く撹拌し記録層用塗布
液を調製した。
【0091】この熱可逆記録カードの表面うねりを測定
したところ、測定長10mmで0.045mmであっ
た。またカード変形量を測定したところ1.0mmであ
った。このカードを熱可逆記録カード用カードリーダラ
イター(R−3000、九州松下電器社製)にセット
し、熱可逆記録部に印字を行ったところ良好な記録がで
き、さらにこの記録を消去したところ完全に消去するこ
とができた。
【0092】実施例5 厚み400μmの白色塩化ビニルシートからなるセンタ
ーコアを用いたこと以外は実施例3と同様にしてカード
基材厚600μmの熱可逆記録カードを得た。この熱可
逆記録カードの表面うねりを測定したところ、測定長1
0mmで0.100mmであった。またカード変形量を
測定したところ、2.0mmであった。このカードの熱
可逆記録部にカードリーダライターで印字を行ったとこ
ろ良好な記録ができ、さらにこの記録を消去したところ
完全に消去することができた。
【0093】実施例6 厚み800μmの白色塩化ビニルシートからなるセンタ
ーコアを用いたこと以外は実施例1と同様にしてカード
基材厚1000μmの熱可逆記録カードを得た。この熱
可逆記録カードの表面うねりを測定したところ、測定長
10mmで0.007mmであった。またカード変形量
を測定したところ、0.5mmであった。このカードの
熱可逆記録部にカードリーダライターで印字を行ったと
ころ良好な記録ができ、さらにこの記録を消去したとこ
ろ完全に消去することができた。
【0094】実施例7 実施例6で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度120℃、プレス圧力10kg/cm2
で貼り付け、熱可逆記録カードを得た。この熱可逆記録
カードの表面うねりは測定長10mmで0.022mm
であり、カード変形量は0.5mmであった。このカー
ドの熱可逆記録部にカードリーダライターで印字を行っ
たところ良好な記録ができ、さらにこの記録を消去した
ところ完全に消去することができた。
【0095】実施例8 実施例4で作成したロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を
用いた熱可逆記録材料を、長辺65mm、短辺45mm
に切り取り、図1(d)の位置に、プレス温度100
℃、プレス圧力10kg/cm2で埋め込み、熱可逆記
録カードを得た。この熱可逆記録カードの表面うねりは
測定長10mmで0.050mmであり、カード変形量
は1.0mmであった。このカードの熱可逆記録部にカ
ードリーダライターで印字を行ったところ良好な記録が
でき、さらにこの記録を消去したところ完全に消去する
ことができた。
【0096】比較例1 実施例1で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度120℃、プレス圧力300kg/cm
2で貼り付け、熱可逆記録カードを得た。このカードの
表面うねりは測定長10mmで80μm、カード変形量
は1.0mmであった。このカードの熱可逆記録部に実
施例1と同様にカードリーダライターで印字を行ったと
ころ、印字欠けが発生した。また、この記録を消去した
ところ、消去残りがおきた。
【0097】比較例2 実施例5で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度120℃、プレス圧力10kg/cm2
で貼り付けた後、強制的にカールをつけた状態のまま5
0℃、100時間エージングを行い、熱可逆記録カード
を得た。この熱可逆記録カードの表面うねりは測定長1
0mmで0.220mmであり、カード変形量は1.0
mmであった。このカードの熱可逆記録部に実施例5と
同様にカードリーダライターで印字を行ったところ、印
字欠けが発生した。また、この記録を消去したところ、
消去残りがおきた。
【0098】比較例3 実施例6で用いた熱可逆記録部をカード基材に埋め込む
際、プレス温度150℃、プレス圧力10kg/cm2
で貼り付け、熱可逆記録カードを得た。この熱可逆記録
カードの表面うねりは測定長10mmで0.040mm
であり、カード変形量は0.5mmであった。このカー
ドの熱可逆記録部に実施例6と同様にカードリーダライ
ターで印字を行ったところ、印字欠けが発生した。ま
た、この記録を消去したところ、消去残りがおきた。実
施例及び比較例における熱記録部の表面うねり(X)と
カード変形量(Y)を表1に示す。
【表1】
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、感熱層の温度による透
明度もしくは色調変化を利用して、画像の形成を行うこ
とのできる熱記録カード、特に、感熱層の温度による透
明度もしくは色調変化を利用して、画像の形成及び消去
を繰り返し行うことのできる熱可逆記録カード、これを
用いた熱記録ラベル、画像処理方法、画像表示方法及び
画像処理装置が提供され、この分野に寄与するところは
多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)(b)(c)(d)は本発明の熱可
逆記録カードの四例を示した図である。
【図2】図2(a)(b)は本発明に係る熱可逆記録ラ
ベルの二例を示した図である。
【図3】カード変形量を測定するための図である。
【図4】熱可逆記録部の表面うねりを測定するための図
である。
【図5】図5(a)は画像の消去、画像の形成を行う様
子の概略を示した図であり、図5(b)は熱可逆性記録
装置の概略を示した図である。
【図6】図6(a)(b)(c)(d)は本発明の熱可
逆記録カード貼り合わせ工程を説明するための概略図で
ある。
【図7】図7は実施例及び比較例における熱記録部の表
面うねり(X)とカード変形量(Y)との関係を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B42D 15/10 501 G06K 1/12 G 521 17/00 A G06K 1/12 B41J 3/20 109E 17/00 B41M 5/18 101A 19/08 G06K 19/00 F 19/06 B C (72)発明者 杉山 信好 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 堀田 吉彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 久田見 篤 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 天野 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード基材の少なくとも一部に、加熱に
    より透明度もしくは色調が変化する熱記録部を設けてな
    る熱記録カードにおいて、カード変形量(Y)が5mm
    以下であり、かつ熱記録部の表面うねり(X)の絶対値
    とカード変形量(Y)が下記式(1)を満足することを
    特徴とする熱記録カード。 |X|≦0.075・Y1.4 (1)
  2. 【請求項2】 熱記録部の表面うねりが、70μm以下
    である請求項1に記載の熱記録カード。
  3. 【請求項3】 熱記録部とカード基材の境界の段差が、
    50μm以下である請求項1又は2に記載の熱記録カー
    ド。
  4. 【請求項4】 熱記録部が、加熱により透明度もしくは
    色調が可逆的に変化する熱可逆記録部を設けたものであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の熱記録カード。
  5. 【請求項5】 支持体上に、加熱により透明度もしくは
    色調が変化する熱記録層を設けると共に、該支持体の反
    対面に接着剤層もしくは粘着剤層を設け、接着剤層もし
    くは粘着剤層を介してカード基材の一部に熱記録部を設
    けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    熱記録カード。
  6. 【請求項6】 熱記録層を設けた支持体とカード基材の
    接着力が300g/cm以上である請求項5に記載の熱
    記録カード。
  7. 【請求項7】 支持体が、情報記憶部を有するものであ
    る請求項1〜6のいずれかに記載の熱記録カード。
  8. 【請求項8】 情報記憶部が、磁気記憶手段、IC記憶
    手段及び光記憶手段の中から選ばれた少なくとも1種で
    ある請求項7に記載の熱記録カード。
  9. 【請求項9】 少なくともその一部に印刷によって形成
    された画像を有するものである請求項1〜8のいずれか
    に記載の熱記録カード。
  10. 【請求項10】 熱記録部のカードに占める割合が、面
    積比で5〜90%である請求項1〜9のいずれかに記載
    の熱記録カード。
  11. 【請求項11】 熱記録部の厚みが、カード基材の厚み
    の1〜15%である請求項1〜10のいずれかに記載の
    熱記録カード。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の熱
    記録カードに用いられる熱記録ラベルであって、支持体
    上に加熱により透明度もしくは色調が変化する熱記録層
    を設け、該支持体の反対面に接着剤層もしくは粘着剤層
    を有することを特徴とする熱記録ラベル。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれかに記載の熱
    記録カードを用い、加熱により画像の記録又は記録と消
    去を行うことを特徴とする画像処理方法。
  14. 【請求項14】 サーマルヘッドを用いて記録及び/又
    は消去を行うものである請求項13に記載の画像処理方
    法。
  15. 【請求項15】 サーマルヘッドを用い、記録画像をオ
    ーバーライトし、該画像の消去と新しい画像の記録を行
    うものである請求項14に記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 サーマルヘッドを熱記録部に押し当て
    る圧力が、2〜100g/mmである請求項14又は1
    5に記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 セラミックヒーター又はヒートロール
    を用い、画像を消去するものである請求項13〜16の
    いずれかに記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 セラミックヒーターを熱記録部に押し
    当てる圧力が、0.1〜100g/mmである請求項1
    7に記載の画像処理方法。
  19. 【請求項19】 請求項7〜9のいずれかに記載の熱記
    録カードを用い、情報記憶部に記憶された情報の少なく
    とも一部を熱記録部に表示することを特徴とする画像表
    示方法。
  20. 【請求項20】 請求項13〜18のいずれかに記載の
    画像処理方法が適用される画像処理装置であって、熱記
    録部に記録画像を記録する記録手段と、該画像を消去す
    る消去手段と、熱記録カードを搬送するカード搬送手段
    と、該カード搬送手段により搬送される熱記録カードの
    搬送位置を検出するカード位置検出手段と、上記各手段
    の動作を制御する制御手段を具備することを特徴とする
    画像処理装置。
  21. 【請求項21】 サーマルヘッドを熱記録部に押し当て
    る圧力が、2〜100g/mmである請求項20に記載
    の画像処理装置。
  22. 【請求項22】 セラミックヒーターを熱記録部に押し
    当てる圧力が、0.1〜100g/mmである請求項2
    0に記載の画像処理装置。
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