JP2000305527A - 電気光学装置の駆動回路、電気光学装置、および、電子機器 - Google Patents

電気光学装置の駆動回路、電気光学装置、および、電子機器

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JP2000305527A
JP2000305527A JP11252399A JP11252399A JP2000305527A JP 2000305527 A JP2000305527 A JP 2000305527A JP 11252399 A JP11252399 A JP 11252399A JP 11252399 A JP11252399 A JP 11252399A JP 2000305527 A JP2000305527 A JP 2000305527A
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image signal
conversion circuit
electro
optical device
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Masaya Ishii
賢哉 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気光学装置の表示パネルに、直接、ディジ
タル画像信号を入力して、表示品質の低下を防ぐ。 【解決手段】 電気光学材料としての液晶が挟持された
一対の基板のうち、素子基板に、走査線112とデータ
線114とに接続されたTFT116と、このTFT1
16に接続された画素電極118と、ディジタル画像信
号VIDをアナログ画像信号に変換して、ラインLに供
給するD/A変換回路160とを備える。ここで、D/
A変換回路160を構成する抵抗およびスイッチは、T
FT116と共通の製造プロセスを用いて形成されたT
FTから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル画像信
号を入力して、電気光学的効果により表示を行う電気光
学装置、および、電気光学装置の駆動回路、並びに、こ
の電気光学装置を表示手段に適用した電子機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電気光学装置、例えば、アクティ
ブマトリクス方式の液晶表示装置は、主に、マトリクス
状に配列した画素電極の各々にスイッチング素子が設け
られた素子基板と、カラーフィルタなどが必要に応じて
形成された対向基板と、これら両基板との間に充填され
た液晶とから構成される。このような構成において、走
査線を介してスイッチング素子に走査信号を印加する
と、当該スイッチング素子が導通状態となる。この導通
状態の際に、データ線を介して、画素電極に画像信号を
印加すると、当該画素電極および対向電極(共通電極)
の間の液晶層に所定の電荷が蓄積される。電荷蓄積後、
当該スイッチング素子をオフ状態としても、液晶層の抵
抗値が十分に高ければ、当該液晶層における電荷の蓄積
が維持される。このように、各スイッチング素子を駆動
して蓄積させる電荷量を制御すると、画素毎に液晶の配
向状態が変化して、所定の情報を表示することが可能と
なる。
【0003】この際、各画素の液晶層に電荷を蓄積させ
るのは一部の期間で良いため、第1に、走査線駆動回路
によって、各走査線を順次選択するとともに、第2に、
走査線の選択期間において、データ線駆動回路によっ
て、データ線を順次選択し、第3に、選択されたデータ
線に画像信号をサンプリングして供給する構成により、
走査線およびデータ線を複数の画素について共通化した
時分割マルチプレックス駆動が可能となる。なお、走査
線駆動回路やデータ線駆動回路は、一般的には、それぞ
れシフトレジスタ回路からなり、これらの各シフトレジ
スタ回路によって転送される信号に基づいて、走査線駆
動回路が垂直走査を行う一方、データ線駆動回路が水平
走査を行う構成となっている。
【0004】ところで、近年、表示装置としての電気光
学装置においては、ディジタル放送の開始などの理由か
ら、受信したディジタル画像信号に基づいて表示させる
ことが検討されている。ここで、電気光学装置は最終的
にはアナログ信号に基づいて表示することとの関係上、
ディジタル画像信号をアナログ画像信号に変換し、この
後、電気光学装置における表示パネルのインターフェイ
スに供給する構成が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、結局のところ、表示パネルにはアナログ
の画像信号が供給されるので、表示パネルに供給される
以前に、アナログ画像信号の劣化が発生して表示品質が
低下する可能性がある。また、表示パネルにD/A変換
回路を内蔵するにしても、どこまでをディジタル信号と
するのか、さらに、どのような構成で内蔵させるのか、
などが問題となる。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、電気光学装
置の表示パネルにD/A変換回路を内蔵して表示品質の
低下を防ぐとともに、そのD/A変換回路の構成を、電
気光学装置の表示パネルとの関係において規定した電気
光学装置、および、電気光学装置の駆動回路、並びに、
この電気光学装置を用いた電子機器を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電気光学装置の駆動回路にあっては、
基板に複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線
と前記データ線とに接続されたスイッチング素子と、こ
のスイッチング素子に接続された画素電極とを備える電
気光学装置の駆動回路であって、ディジタル画像信号を
アナログ画像信号に変換するD/A変換回路を備え、前
記D/A変換回路を構成する素子の一部または全部が、
前記スイッチング素子と共通の製造プロセスを用いて形
成された素子からなることを特徴としている。
【0008】本発明によれば、D/A変換回路が、画素
電極に接続されたスイッチング素子と共通の製造プロセ
スで形成された素子によって構成されるので、D/A変
換回路を、画素電極が形成される領域、すなわち、表示
領域の近傍に配置させることが可能となる。このため、
表示領域直前までディジタル画像信号の状態が維持され
て供給されるので、表示品質の劣化が防止されることと
なる。また、D/A変換回路の構成素子の一部または全
部が、画素電極に接続されるスイッチング素子の製造プ
ロセスと兼用されて形成されるので、D/A変換回路の
形成プロセスが複雑化することもない。
【0009】ここで、本発明において、前記画素電極に
接続されたスイッチング素子は、トランジスタであり、
前記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上の抵
抗体が、当該トランジスタの電極用配線材からなること
が望ましい。抵抗体としては、トランジスタのチャネル
を形成する半導体膜、あるいは、これにイオンをドープ
して抵抗を調節した薄膜が高抵抗体であるので、有効で
はあるが、膜厚が薄いので、比抵抗の制御が困難であ
る。これに対して、電極用配線材は、膜厚が比較的厚い
ので、半導体膜を抵抗としても用いる場合よりも、抵抗
値の制御が容易である。ただし、電極用配線材のシート
抵抗は一義的に定まってしまうので、実際には、配線材
の幅および長さによって抵抗分が制御されることなる。
【0010】また、本発明において、前記画素電極に接
続されたスイッチング素子は、トランジスタであり、前
記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上のスイ
ッチング素子が、前記画素電極に接続されたトランジス
タと共通の製造プロセスを用いて形成されたトランジス
タからなることが望ましい。すなわち、D/A変換回路
にあっては、抵抗体のほかに、各ビットに対応して重み
付けを行うためのスイッチング素子が設けられるのが通
常であるが、これによれば、重み付けを行うためのスイ
ッチング素子が、画素電極に接続されたトランジスタと
共通の製造プロセスを用いて形成されるので、当該スイ
ッチング素子の形成プロセスが複雑化することもない。
【0011】くわえて、本発明において、前記画素電極
に接続されたスイッチング素子は、トランジスタであ
り、前記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上
の抵抗が、前記画素電極に接続されたトランジスタと共
通の製造プロセスを用いて形成されたトランジスタのソ
ース・ドレイン間の抵抗を用いてなることが望ましい。
すなわち、トランジスタにおけるオン抵抗を、D/A変
換回路の抵抗体として用いるので、配線材料よりもより
高い比抵抗が得られるため素子の小型化が可能である。
ここで、抵抗値は、チャネルの幅で制御可能であり、広
くすると、それだけ抵抗値が小さくなる。また、一定領
域であればトランジスタを精度良く形成するのは、比較
的容易であるので、当該領域において形成される抵抗値
のバラツキを抑えることが可能となる。
【0012】さらに、本発明において、前記画素電極に
接続されたスイッチング素子は、トランジスタであり、
前記D/A変換回路を構成する少なくとも1組以上のス
イッチング素子と抵抗体とが、前記画素電極に接続され
たトランジスタと共通の製造プロセスを用いて形成さ
れ、かつトランジスタのソース・ドレイン間の抵抗を用
いることで1つの素子として形成されることが望まし
い。すなわち、D/A変換において、重み付けを行うた
めのスイッチング素子と抵抗とが、同一トランジスタで
兼用されるので、構成の簡略化を図ることが可能とな
る。
【0013】ここで、前記D/A変換回路を構成するス
イッチング素子は、参照電位または定電流源を用いて、
前記ディジタル画像信号における各ビットの重みに対応
した電圧または電流を生成するためのものであることが
望ましい。すなわち、D/A変換において、重み付けを
行うためのスイッチング素子が、画素電極に接続された
トランジスタと同一の製造プロセスで形成されるので、
構成の簡略化を図ることが可能となる。
【0014】一方、本発明において、前記データ線を選
択するためのサンプリング信号を順次出力するデータ線
駆動回路と、前記D/A変換回路により変換されたアナ
ログ画像信号を、前記サンプリング信号にしたがってサ
ンプリングして前記データ線の各々に供給するサンプリ
ング回路とを備えることが望ましい。これによれば、D
/A変換されたアナログ画像信号が、サンプリング信号
にしたがってデータ線の各々に供給されるので、D/A
変換回路が1つで済む。このため、表示品質の劣化防止
や、D/A変換回路の形成プロセスの複雑化防止ととも
に、構成の簡略化も図られることとなる。
【0015】ここで、本発明において、前記サンプリン
グ回路を前記データ線1本あたり2段以上有し、水平走
査の周期に同期し一括してデータ線へ書込みを行うこと
が望ましい。これにより、水平走査期間毎に線順次でデ
ータ線への書込みが行われるので、表示むらが軽減され
て、ディジタルの鮮明な映像の劣化防止が図られる。
【0016】また、本発明にあっては、前記D/A変換
回路において、前記ディジタル画像信号における各ビッ
トの重みに対応した電流または電圧を生成するための抵
抗体と、それ以外の抵抗体とが、前記サンプリング回路
を挟んで互いに対向して形成されることが望ましい。こ
れによれば、各ビットの重みに対応した電流または電圧
を生成するための抵抗(ラダー回路)と、それ以外の抵
抗、例えば、電流−電圧変換用の抵抗や、プルダウン抵
抗などの抵抗とは、サンプリング回路を挟んで対向して
形成されるので、D/A変換に必要な抵抗が分散される
こととなる。このため、D/A変換に必要な抵抗を集中
して形成しないで済むので、それだけ、面積の制約が大
きい場合に有利となる。
【0017】また、本発明において、前記D/A変換回
路は、前記データ線の各々に対して設けられる一方、前
記D/A変換回路の各々に対して、ラッチ信号を順次出
力するデータ線駆動回路を備え、各D/A変換回路は、
前記ラッチ信号にしたがって、前記ディジタル画像信号
をラッチするとともに、ラッチしたディジタル画像信号
を所定のタイミングでアナログ画像信号に変換して、対
応するデータ線に供給することが望ましい。これによれ
ば、D/A変換回路がデータ線の各々に対応して設けら
れるとともに、各D/A変換回路は、ディジタル画像信
号をラッチするので、データ線近傍までディジタル画像
信号の状態で供給することが可能となる。このため、表
示品質の劣化が、より一層防止されることとなる。ま
た、各D/A変換回路がアナログ画像信号を、対応する
データ線に供給するタイミングとしては、ラッチと同時
とする第1の場合や、1水平走査期間においてすべての
D/A変換回路がディジタル画像信号をラッチした後と
する第2の場合などが考えられる。ここで、第1の場合
とすると、アナログ画像信号は、データ線毎に順次供給
されることとなる。一方、第2の場合とすると、アナロ
グ信号は、すべてのデータ線に一括して供給されること
となる。
【0018】一方、本発明において、前記D/A変換回
路は、前記データ線の各々に対して設けられる一方、前
記ディジタル画像信号は時間軸に伸長されるとともに、
順次シフトされた2以上の系統で供給され、前記データ
線の各々に対して設けられるD/A変換回路は、前記2
以上の系統のうち、1系統のディジタル画像信号に順番
に対応していることが望ましい。これによれば、D/A
変換回路をデータ線に対して交差する方向に、複数行に
わたって配列させることができるので、データ線のピッ
チが狭い場合や、D/A変換回路の形成面積が大きく要
する場合であっても、比較的容易に構成可能となる。そ
して、なによりも、データ線側の駆動周波数が、実質的
に、系統数の逆数まで低下するので、駆動回路を構成す
る素子の性能を向上させることなく、高解像度化に対応
することが可能となる。
【0019】また、本発明にあっては、前記D/A変換
回路において、前記ディジタル画像信号における各ビッ
トの重みに対応した電流または電圧を生成するための抵
抗体と、それ以外の抵抗体とが、前記画素電極の形成領
域を挟んで互いに対向して形成されることが望ましい。
これによれば、各ビットの重みに対応した電流または電
圧を生成するための抵抗(ラダー回路)と、それ以外の
抵抗、例えば、電流−電圧変換用の抵抗や、プルダウン
抵抗などの抵抗とは、画素電極形成領域を挟んで対向し
て形成されるので、D/A変換に必要な抵抗が分散され
ることとなる。このため、D/A変換に必要な抵抗を集
中して形成しないで済むので、それだけ、面積の制約が
大きい場合に有利となる。
【0020】さらに、上記目的を達成するために、本発
明に係る電気光学装置にあっては、上述した本発明の電
気光学装置の駆動回路によって駆動されるので、表示品
質の劣化が防止されて、高品位な表示が可能であるとと
もに、その製造プロセスが簡略化されて、容易に形成す
ることが可能となる。
【0021】加えて、本発明に係る電子機器にあって
は、上記電気光学装置を備えるので、高品位な表示とと
もに、形成が容易に可能な電気光学装置を提供すること
が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0023】<第1実施形態>まず、本発明の第1実施
形態に係る駆動回路によって駆動される電気光学装置に
ついて説明する。図1は、電気光学材料として液晶を用
いた液晶パネルの電気的構成を示すブロック図である。
この図に示される液晶パネル100は、実際には後述す
るように、素子基板と対向基板とを互いに電極形成面を
対向して貼付した構成となっている。このうち、素子基
板にあっては、図1においてX方向に沿って平行に複数
本の走査線112が配列して形成され、また、これと直
交するY方向に沿って平行にn(nは、偶数)本のデー
タ線114が形成されている。そして、これらの走査線
112とデータ線114との各交点においては、薄膜ト
ランジスタ(Thin Film Transistor:以下「TFT」と
称する)116のゲート電極が走査線112に接続され
る一方、TFT116のソース電極がデータ線114に
接続されるとともに、TFT116のドレイン電極が画
素電極118に接続されている。そして、各画素は、画
素電極118と、後述する対向基板に形成された共通電
極と、これら両電極間に挟持された液晶とによって構成
され、走査線112とデータ線114との各交点に対応
してマトリクス状に配列し、表示領域110を形成して
いる。なお、このほかに、蓄積容量(図示省略)が、各
画素毎に、電気的にみて画素電極118と共通電極とに
挟持された液晶に対して並列に形成されるが、図におい
ては省略されている。
【0024】さて、周辺回路120は、走査線駆動回路
130や、データ線駆動回路140のほかに、パルス幅
制限回路150、D/A変換回路160、サンプリング
回路170などからなり、後述するように素子基板にお
ける対向面にあって、表示領域の周辺部に形成されるも
のである。これらの回路の能動素子は、画素をスイッチ
ングするTFT116と共通の製造プロセスで形成され
るpチャネル型TFTおよびnチャネル型TFTの組み
合わせにより形成されるものである。
【0025】ここで、周辺回路120のうち、走査線駆
動回路130は、シフトレジスタを有し、外部から供給
されるクロック信号CLYや、その反転クロック信号C
LYINV、転送開始パルスDYなどに基づいて、走査信
号を各走査線112に対して順次出力するものである。
詳細には、走査線駆動回路130は、第1に、垂直走査
期間の最初に供給される転送開始パルスDYを、クロッ
ク信号CLYおよび反転クロック信号CLYINVの半周
期だけ順次シフトし、第2に、これらシフトした信号を
走査信号として、各走査線112に対し水平走査期間毎
に順次出力するものである。
【0026】また、データ線駆動回路140は、走査線
駆動回路130と略同様な構成であるが、供給される信
号が異なっている。すなわち、データ線駆動回路140
には、クロック信号CLYおよび反転クロック信号CL
YINVの替わりに、クロック信号CLXおよび反転クロ
ック信号CLXINVが供給されるとともに、転送開始パ
ルスDYの替わりに、水平走査期間の最初に転送開始パ
ルスDXが供給される構成となっている。このため、デ
ータ線駆動回路140は、第1に、水平走査期間の最初
に供給される転送開始パルスDXを、クロック信号CL
Xおよび反転クロック信号CLXINVの半周期だけ順次
シフトし、第2に、これらシフトした信号S1’〜S
n’を順次出力することとなる。なお、走査線駆動回路
130およびデータ線駆動回路140の詳細な構成につ
いては、データ線駆動回路140を例にとって後述する
こととする。
【0027】次に、パルス幅制限回路150は、各デー
タ線114に対応して設けられるn組のNAND回路1
52およびインバータ154からなり、信号S1’〜S
n’のパルス幅を、イネーブル信号ENB1、ENB2
によりそれぞれ制限して、サンプリング信号S1〜Sn
として出力するものである。ここで、図1において左か
ら数えてi段目に位置するNAND回路152は、iが
奇数であれば、信号Si’と信号ENB1との論理積を
反転する一方、iが偶数であれば、信号Si’と信号E
NB2との論理積を反転するものである。また、各イン
バータ154は、対応するNAND回路152の出力信
号を反転するものである。そして、これらインバータ1
54の出力信号が順番にサンプリング信号S1、S2、
……、Snとして出力される構成となっている。
【0028】一方、D/A変換回路160は、外部から
供給される8ビットのディジタル画像信号VIDを、ア
ナログ画像信号に変換してラインLに出力するものであ
り、その詳細構成については後述することとする。
【0029】また、サンプリング回路170は、各デー
タ線114に対応して設けられるn個のTFT171か
らなり、サンプリング信号S1〜Snにしたがって、ラ
インLに供給されたアナログ画像信号を、対応するデー
タ線114にそれぞれサンプリングして供給するもので
ある。詳細には、スイッチとしてのTFT171の各々
は、各データ線114の一端に設けられ、各TFT17
1のソース電極が、アナログ画像信号が供給されるライ
ンLに接続され、また、各TFT171のドレイン電極
が、対応するデータ線114に接続されている。そし
て、各TFT171のゲート電極には、図において左か
ら順番に、それぞれサンプリング信号S1〜Snが供給
される信号線に接続されている。
【0030】<データ線駆動回路の構成>ここで、図1
におけるデータ線駆動回路140の詳細に構成について
説明する。図2は、データ線駆動回路140の構成を示
す回路図である。この図において、クロック信号CL
X、その反転信号CLXINV、および、転送開始パルス
DXは、いずれも図示しないタイミングジェネレータに
よって、ディジタル画像信号VIDと同期して供給され
るものである。
【0031】さて、図2に示されるように、データ線駆
動回路140は、シフトレジスタの単位回路R1〜Rn
+1を(n+1)段縦続接続したものであり、すなわ
ち、データ線114の本数であるnよりも1だけ多い奇
数段接続したものであり、水平走査期間の最初に供給さ
れるパルスDXを、クロック信号CLXおよびその反転
クロック信号CLXINVにしたがって、前段(左側)の
単位回路から後段(右側)の単位回路へ順次シフトし
て、信号S1’〜Sn’として出力する構成となってい
る。このため、各単位回路R1〜Rn+1には、クロッ
ク信号CLX、および、反転クロック信号CLXINV
が、それぞれ供給されている。
【0032】これら各単位回路R1〜Rn+1のうち、
奇数段の単位回路R1、R3、……、Rn−1、Rn+
1は、クロック信号CLXが「H」レベルの場合(反転
クロック信号CLXが「L」レベルの場合)に入力信号
を反転するクロックドインバータ142と、このクロッ
クドインバータ142による反転信号を再反転して、当
該単位回路の出力とするインバータ144と、クロック
信号CLXが「L」レベルの場合(反転クロック信号C
LXINVが「H」レベルの場合)に、インバータ144
の出力信号を反転して、インバータ144の入力に帰還
するクロックドインバータ146とから構成される。
【0033】ここで、奇数段の単位回路におけるクロッ
クドインバータ142の具体的構成について説明する
と、図3(a)に示されるように、高位側電源Vddと
低位側電源Vssとの間に、ゲート電極に反転クロック
信号CLXINVを入力するpチャネル型TFTと、入力
信号をゲート電極にそれぞれ入力する相補型のpチャネ
ル型TFT・nチャネル型TFTと、ゲート電極にクロ
ック信号CLXを入力するnチャネル型TFTとを直列
に接続した構成となっている。また、奇数段におけるク
ロックドインバータ146については、図3(b)に示
される通りであり、クロック信号CLXおよび反転クロ
ック信号CLXINVが供給されるTFTが、図3(a)
とは反対となっている。さらに、インバータ144につ
いては、図4に示されるように、高位側電源Vddと低
位側電源Vssとの間に、入力信号をゲート電極にそれ
ぞれ入力するpチャネル型TFTおよびnチャネル型T
FTとを、直列に相補型に接続した構成となっている。
【0034】一方、各単位回路R1〜Rn+1のうち、
偶数段の単位回路R2、R4、……、Rn−2、Rn
は、基本的に、奇数段の単位回路と同様な構成である
が、クロックドインバータ142は、クロック信号CL
Xが「L」レベルの場合に入力信号を反転する一方、ク
ロックドインバータ146は、クロック信号CLXが
「H」レベルの場合に入力信号を反転する点において異
なっている。したがって、偶数段におけるクロックドイ
ンバータ142は、図3(b)に示される構成となり、
偶数段におけるクロックドインバータ146は、図3
(a)に示される構成となて、それぞれ奇数段のものと
入れ替わった関係にある。
【0035】なお、図2において、奇数段のクロックド
インバータ142および偶数段のクロックドインバータ
146には、それぞれクロック信号CLXのみ供給され
ているが、実際には図3(a)に示されるように、反転
クロック信号CLXINVも供給されている。同様に、図
2においては、奇数段のクロックドインバータ146お
よび偶数段のクロックドインバータ142には、反転ク
ロック信号CLXINVのみ供給されているが、実際には
図3(b)に示されるように、クロック信号CLXも供
給されている。また、これらのクロックドインバータ
や、インバータは、高位側電源Vddおよび低位側電源
Vssの間に接続されるため、これらの電源配線が各単
位回路R1〜Rn+1において引き回されている。
【0036】<D/A変換回路>次に、図1におけるD
/A変換回路160の詳細構成について説明する。図5
は、D/A変換回路160の等価回路を示す図である。
【0037】この図に示されるように、D/A変換回路
160は、いわゆるR−2Rのラダー(はしご)回路を
用いてD/A変換を行うものであり、ディジタル画像信
号VIDの各ビット(最上位ビットをMSB、以下、2
SB、3SB、……、7SB、最下位ビットをLSBと
する)に対応してスイッチSw1〜Sw8を備えてい
る。これらの各スイッチSw1〜Sw8は、対応ビット
が「1」である場合には端子aに接続する一方、対応ビ
ットが「0」である場合には端子bに接続するものであ
る。ここで、説明の便宜上、端子aに接続する場合を、
当該スイッチがオンであるとし、端子bに接続する場合
を、当該スイッチがオフであるものとする。また、各ス
イッチSw1〜Sw8の端子aは、それぞれ参照電位V
refが供給される信号線に接続される一方、端子b
は、それぞれ基準電位に接続されている。
【0038】また、各スイッチSw1〜Sw8の共通端
子は、それぞれ抵抗値が2Rである抵抗を介して接続点
A〜Hに接続されている。また、各接続点A〜Hにおい
て、互いに隣接する接続点間は、抵抗値がRである抵抗
を介して接続されている。このため、抵抗値が2Rの抵
抗と、抵抗値がRの抵抗とで構成されたラダー回路にお
いて、各抵抗の接続点A〜Hの各々から上位ビット方
向、下位ビット方向、および、スイッチ方向のいずれを
みても、抵抗値が2Rとなるように形成されている。そ
して、接続点AがラインLに接続されて、D/A変換回
路160の出力端Eoutとなっている。
【0039】このような構成において、「1」である入
力ビットに対応するスイッチがオンすると、出力端Eo
utには、各ビットの重みに対応する電圧が出力され
る。例えば、最上位ビットMSBが「1」であれば、ス
イッチSw1がオンすることにより、Vref/2の電
圧が、また、それよりも2ビット下位の3SBが「1」
であれば、スイッチSw3がオンすることにより、Vr
ef/8の電圧が、それぞれEoutに発生することと
なる。
【0040】次に、D/A変換回路160における構成
素子の実際について説明する。すでに図5を参照して説
明したように、D/A変換回路160は、スイッチSw
1〜Sw8と、ラダー回路の抵抗とによって構成されて
いる。このうち、本実施形態においては、抵抗分を、主
に、TFTにおけるゲート電極用配線材のポリシリコン
から構成する場合と、TFTにおけるソース・ドレイ
ン間の抵抗を用いる場合との2通りを想定している。
【0041】そこでまず、抵抗分をポリシリコンから形
成する場合について説明する。ここでは、図5におい
て、破線で示される部分1600、すなわち、スイッチ
Sw1と、抵抗値が2Rである抵抗とからなる部分16
00について検討する。抵抗分をポリシリコンから形成
する場合、部分1600については、図6(a)に示さ
れるように、ディジタル画像信号VIDのうち、最上位
ビットMSBの信号をゲート信号として入力して、互い
に排他的にオンオフするnチャネル型TFT1601・
pチャネル型TFT1602と、ゲート電極用配線材の
ポリシリコンからなる抵抗1603とから構成される。
【0042】ここで、抵抗体としては、TFTの半導体
膜が高抵抗体であるため、これを用いることも考えられ
るが、膜厚が薄いので、抵抗値の制御が困難である。こ
れに対して、ゲート電極用配線材は、比較的膜厚が厚い
ので、半導体膜自体を抵抗としても用いる場合よりも、
抵抗分の制御が容易である。ただし、ゲート電極用配線
材の膜厚は、形成されるTFTによって一義的に定まっ
てしまうので、実際には、配線材の幅および長さによっ
て抵抗分を制御することなる。
【0043】また、TFT1601、1602のオン抵
抗は抵抗1603に対して十分低いことが望ましいが、
これらのソース・ドレイン間の抵抗値は、無視できない
ことが多い。このため、TFT1601または1602
がオンする場合におけるソース・ドレイン間の抵抗と、
ポリシリコンからなる抵抗1603との直列抵抗値が2
Rとなるように、TFT1601、1602および抵抗
1603がそれぞれ形成される。すなわち、部分160
0におけるスイッチSw1のスイッチング機能について
は、TFT1601、1602が担い、また、抵抗値が
2Rである抵抗の機能については、これらTFTのソー
ス・ドレイン間の抵抗と抵抗1603との直列抵抗が担
うのである。また、部分1600については、最上位ビ
ットMSB以外のビットに対応して同様に形成される。
くわえて、各接続点A〜Hにおいて、互いに隣接する接
続点間を接続する抵抗については、ポリシリコンから形
成して、その抵抗値がRとなるようにしても良いし、T
FT1601、1602のチャネル幅と比べて半分にし
たダミーのTFTを形成して、そのソース・ドレイン間
の抵抗値がRとなるようにしても良い。なお、図6
(a)における端子a、b、c、dは、それぞれ図5に
おける同符号の端子に相当している。
【0044】一方、抵抗分をTFTにおけるソース・ド
レイン間の抵抗を用いる場合について説明する。ここ
でも、抵抗分をポリシリコンから形成する場合と同様
に、図5において、スイッチSw1と、抵抗値が2Rで
ある抵抗とからなる部分1600について検討する。抵
抗分をTFTのソース・ドレイン間の抵抗を用いて形成
する場合、部分1600については、図6(b)に示さ
れるように、最上位ビットMSBの信号をゲート信号と
して入力して、互いに排他的にオンオフするpチャネル
型TFT1607・nチャネル型TFT1608が、部
分1600におけるスイッチSw1のスイッチング機能
と、抵抗値が2Rである抵抗の機能とを同時に担うので
ある。すなわち、TFT1607(1608)がオンす
る場合におけるソース・ドレイン間の抵抗を、ラダー回
路における抵抗として積極的に用いて、それぞれ2Rと
なるように形成するのである。また、部分1600につ
いては、最上位ビットMSB以外のビットに対応して同
様に形成される。くわえて、各接続点A〜Hにおいて、
互いに隣接する接続点間を接続する抵抗については、ダ
ミーTFTを設けて、そのソース・ドレイン間の抵抗値
がRとなるよう形成される。
【0045】このように形成すると、スイッチであるT
FTのオン抵抗が低い必要がないため、チャネル幅を小
さくできるうえ、あえて抵抗体を形成ないため、回路サ
イズを大幅に縮小することが可能である。ラダー抵抗に
おける抵抗値のばらつきは、D/A変換の精度に直接影
響を与えるので、パターニングに工夫が必要となるなど
の点に留意すべきであるが、この手段は比較的低ビット
数のD/A変換である場合や、D/A変換回路を狭い領
域に集積する際に有効である。なお、図6(b)におけ
る端子a、b、c、dは、それぞれ図5における同符号
の端子に相当している。
【0046】また、図6(a)におけるnチャネル型T
FT1602、および、図6(b)におけるnチャネル
型TFT1608については、デプレッション型とエン
ハンスメント型といった排他的なスイッチの組み合わせ
でも可能であるし、対応ビットの信号をインバータによ
り反転してゲート信号として入力する構成とすれば、n
チャネル型TFTを用いることも可能であり、また、こ
の逆にpチャネル型TFTを用いることも可能である。
さらに、nチャネルおよびpチャネル型TFTを並列に
接続したトランスミッションゲートに置き換えて、基準
電位に対して参照電位を正負に反転させることで反転駆
動に対応可能である。
【0047】<製造プロセス>次に、周辺回路120
および表示領域110における構成素子の製造プロセス
について説明する。上述したように、周辺回路120の
うち、D/A変換回路160における抵抗については、
ポリシリコンおよびTFTを用いて形成する場合(図6
(a)参照)と、TFTのソース・ドレイン間の抵抗の
みを用いて形成する場合(図6(b)参照)との2通り
が考えられる。そこでまず、前者のポリシリコンおよび
TFTを用いて形成する場合について説明することとす
る。なお、以下における工程は、表示領域110におけ
るTFT116、すなわち、画素電極118に接続され
たTFT116を基準にしたものである。また、周辺回
路120としては、図6(a)におけるTFT1602
および抵抗1603の直列部分を例にとって説明する
が、抵抗1603以外のものについても、すなわち、デ
ータ線駆動回路140やサンプリング回路170を構成
するTFTについても、基本的にTFT1602と同様
に形成される。
【0048】まず、図7の工程(1)に示されるよう
に、ガラスや石英などの基板101の上面全体に、例え
ば減圧CVD法などによって、ポリシリコン層1を、約
50〜200nmの厚さで、好ましくは約100nmの
厚さとなるまで固相成長させる。この際、nチャネル型
のTFTを形成する場合には、Sb(アンチモン)や、
As(砒素)、P(リン)などのV属元素のドーパント
を、わずかにイオン注入等によりドーピングする。ま
た、pチャネル型TFTを形成する場合には、Al(ア
ルミニウム)や、B(ボロン)、Ga(ガリウム)など
のIII属元素のドーパントを、同様に、わずかにイオン
注入等によりドーピングする。
【0049】次に、図7の工程(2)に示されるよう
に、ポリシリコン層1を、フォトリソグラフィ工程やエ
ッチング工程等によってパターニングして、表示領域1
10にあってはTFT116における能動層1aを、周
辺回路120にあってはTFT1601などにおける能
動層1bを、それぞれ島状に形成する。
【0050】さらに、図7の工程(3)に示されるよう
に、能動層1a、1bの表面を熱酸化処理して、ゲート
絶縁膜2a、2bをそれぞれ能動層1a、1bの表面に
形成する。この工程により、能動層1a、1bは最終的
に約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜45
nmの厚さとなる一方、ゲート絶縁膜2a、2bは約6
0〜150nmの厚さ、好ましくは約30nmの厚さと
なる。
【0051】そして、図7の工程(4)に示されるよう
に、ゲート絶縁膜2a、2bおよび基板101の上面
に、ポリシリコン層12を減圧CVD法等により堆積す
る。このポリシリコン層12は、表示領域110にあっ
ては、TFT116のゲート電極を兼用する走査線とな
るべき部分であり、周辺回路120にあっては、TFT
1601などの各種TFTにおけるゲート電極、およ
び、抵抗1603となるべき部分である。なお、走査線
112となるべき部分については、ポリシリコンではな
く、Alなどの金属膜や金属シリサイド膜から形成して
も良いし、これらの金属膜または金属シリサイド膜とポ
リシリコンとを多層形成しても良い。また、ゲート電極
の配線材料としては、ポリシリコンのほか、Mo(モリ
ブデン)、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、W(タ
ングステン)等の高融点金属や、これらの金属シリサイ
ドを用いることができるが、抵抗1603となるべき部
分に限って言えば、低抵抗材料を用いると高抵抗化する
ことが困難となる点に留意すべきである。
【0052】次に、図8の工程(5)に示されるよう
に、ポリシリコン層12を、フォトリソグラフィ工程や
エッチング工程等によってパターニングして、表示領域
110にあっては、TFT116のゲート電極を兼用す
る走査線112を形成し、周辺回路120にあっては、
TFT1601のゲート電極12bや、抵抗1603を
形成する。なお、ゲート電極12bは、図6(a)にお
ける端子dに相当するものである。この際、周辺回路1
20にあっては、TFT1601以外のTFTにおける
ゲート電極も同様に形成される。
【0053】さらに、図8の工程(6)に示されるよう
に、走査線112(ゲート電極)、ゲート電極12bを
マスクとして不純物(例えばリン)のドーパントをドー
ピングして、nチャネル型のTFTの能動層1a、1b
において、自己整合されたソース領域およびドレイン領
域となる半導体領域を形成する。なお、TFTをpチャ
ネル型とする場合には、能動層1bにおいてソース領域
およびドレイン領域を形成するために、BなどのIII属
元素のドーパントをドーピングする。
【0054】また、ソース・ドレイン領域は、第1に、
ドーパンドを、1×1013〜3×1013[atms/cm2]の
ドーズ量にてライトドーピングして、低濃度領域を形成
し、第2に、走査線112(ゲート電極)やゲート電極
12bよりも幅広のマスク層を、当該走査線112およ
びゲート電極12b上に形成し、第3に、同じドーパン
ドを、1×1015〜3×1015[atms/cm2]のドーズ量
でドーピングして、高濃度領域を形成し、これにより、
マスクされた領域がライトリー・ドープド・ドレイン
(LDD)構造のTFTとなるように形成しても良い。
また、ライトリー・ドープせずに走査線112およびゲ
ート電極12bよりも幅広のマスクを使用してパターン
を形成し、続いて、不純物をドーピングしてソース・ド
レインを形成した後に、ゲート電極をオーバーエッチン
グすることにより、オフセット構造のTFTを形成して
も良い。
【0055】続いて、図8の工程(7)に示されるよう
に、層間絶縁膜3を、走査線112やゲート電極12b
などを覆うように、例えば、CVD法等によって約50
0〜1500nmの厚さに堆積する。なお、層間絶縁膜
3の材質としては、NSG、PSG、BSG、BPSG
などのシリケートガラス膜や、窒化シリコン膜、酸化シ
リコン膜などが挙げられる。
【0056】そして、図8の工程(8)に示されるよう
に、表示領域110にあっては、層間絶縁膜3に対し
て、TFT116のソース領域に対応した位置にコンタ
クトホール41を、ドライエッチング等により形成す
る。一方、周辺回路120にあっては、層間絶縁膜3に
対し、TFT1601のドレイン領域と、ソース領域
と、抵抗1603とに接続するためのコンタクトホール
42、43、44、45を同様に形成する。なお、コン
タクトホール41、42、43は、層間絶縁膜3と、ゲ
ート絶縁膜2aまたは2bとの重ね膜を開孔するもので
ある。
【0057】次に、図9の工程(9)に示されるよう
に、層間絶縁膜3の上に、アルミニウムなどの低抵抗金
属や金属シリサイドなどの導電層14を、スパッタリン
グ処理などによって約100〜500nmの厚さに堆積
する。この導電層14は、表示領域110にあっては、
TFT116のソース電極を兼用するデータ線114と
なるべき部分であり、周辺回路120にあっては、TF
T1601を含むTFTのソース電極や、ドレイン電
極、抵抗1603などを接続する配線部分となるべき部
分である。
【0058】さらに、図9の工程(10)に示されるよ
うに、導電層14を、フォトリソグラフィ工程やエッチ
ング工程等によってパターニングして、表示領域110
にあっては、TFT116のソース電極を兼用するデー
タ線114を形成する。また、この導電層14のパター
ニングにより、周辺回路120にあっては、TFT16
01のソース電極a’や、TFT1601のドレイン電
極と抵抗1603の一方の端子との接続配線e’、抵抗
1603における他方の端子の引き出し配線c’などの
各種配線を形成する。なお、図9の(10)において、
TFT1601のソース電極a’は、図6(a)の端子
aに相当するものであり、また、TFT1601のドレ
イン電極の接続配線e’は、図6(a)の端子eに相当
するものであり、さらに、引き出し配線c’は、図6
(a)の端子cに相当するものである。
【0059】続いて、図9の工程(11)に示されるよ
うに、絶縁膜5を、データ線114や配線a’、e’、
c’などを覆うように、例えば、CVD法等によって約
500〜1500nmの厚さに堆積する。なお、絶縁膜
5の材質としては、層間絶縁膜3と同様に、NSG、P
SG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜や、
窒化シリコン膜、酸化シリコン膜などが挙げられる。
【0060】次に、図9の工程(12)に示されるよう
に、表示領域110における絶縁膜5に対し、TFT1
16のドレイン領域に対応した位置にコンタクトホール
61を、ドライエッチング等により形成する。
【0061】そして、図10の工程(13)に示される
ように、絶縁膜5の上面に、ITOなどの透明導電性薄
膜18を、スパッタリング処理などによって約50〜2
00nmの厚さに堆積した後、同図(14)に示される
ように、フォトリソグラフィ工程やエッチング工程等に
よってパターニングして、画素電極118を形成する。
なお、液晶パネル100を反射型とする場合には、透明
導電性薄膜18に替えて、アルミニウムなどの反射率の
高い不透明導電性薄膜から画素電極118を形成するこ
ととなる。
【0062】このような工程(1)〜(14)により、
表示領域110におけるTFT116の製造プロセスを
用いて、周辺回路120の構成素子、特に、D/A変換
回路160のスイッチや各種抵抗が、画素をスイッチン
グするTFT116と同時に形成されることとなる。
【0063】なお、TFTに光が進入すると、リークに
より性能低下を来すので、実際には、遮光層がTFTの
形状に合わせて形成されるが、図においては、本発明に
は直接関係ないので省略するものとする。
【0064】<製造プロセス>次に、周辺回路120
のうち、D/A変換回路160における抵抗を、TFT
のソース・ドレイン間の抵抗のみを用いて形成する場合
(図6(b)参照)の製造プロセスについて説明する。
ここで、周辺回路120としては、図6(b)における
部分1600のうち、TFT1607を例にとって説明
すると、その製造プロセスについては、図11の工程
(1)から図14の工程(14)までに示される通りと
なる。ただし、これらの工程は、図7の工程(1)から
図10の工程(14)までにおいて、ポリシリコンから
なる抵抗1603を除外したものと等しいから、その詳
細な説明については省略することとする。
【0065】そして、これらの工程(1)〜(14)に
より、表示領域110におけるTFT116の製造プロ
セスを用いて、周辺回路120の構成素子、特に、D/
A変換回路160のスイッチや各種抵抗が、画素をスイ
ッチングするTFT116と共通のプロセスによって同
時に形成されることとなる。なお、ソース・ドレイン間
の抵抗は、TFTのチャネル幅や、チャネル長、LDD
長等で制御され、具体的には、高抵抗となるほど、チャ
ネル幅を狭く、チャネル長を長く、あるいはLDD長を
長くする必要がある。
【0066】<第1実施形態の動作>次に、第1実施形
態に係る液晶パネルの動作について、図15に示される
タイミングチャートを参照して説明する。
【0067】まず、タイミングt11において、水平走
査期間の最初にパルスDXが入力されるとともに、クロ
ック信号CLXが立ち上がると(反転クロック信号CL
XINVが立ち下がると)、データ線駆動回路140にお
いて、第1段目の単位回路R1におけるクロックドイン
バータ142は、転送開始パルスDXの「H」レベルを
反転し、同じく第1段目の単位回路R1におけるインバ
ータ144が、同クロックドインバータ142の反転結
果を反転するので、第1段目の単位回路R1による出力
信号S1’は「H」レベルとなる。
【0068】次に、タイミングt12において、転送開
始パルスDXが入力されている期間に、クロック信号C
LXが立ち下がると(反転クロック信号CLXINVが立
ち上がると)、第1段目の単位回路R1におけるクロッ
クドインバータ146は、「H」レベルの出力信号S
1’をインバータ144に反転帰還するので、出力信号
S1’は「H」レベルを維持することとなる。また、第
2段目の単位回路R2におけるクロックドインバータ1
42は、第1段目の単位回路R1による出力信号S1’
の「H」レベルを反転し、同じく第2段目の単位回路R
2におけるインバータ144が、同クロックドインバー
タ142の反転結果を反転するので、第2段目の単位回
路R2の出力信号S2’は「H」レベルとなる。
【0069】そして、タイミングt13において、転送
開始パルスDXの入力が終了して、再び、クロック信号
CLXが立ち上がると(反転クロック信号CLXINVが
立ち下がると)、第1段目の単位回路R1におけるクロ
ックドインバータ142は、転送開始パルスDXの
「L」レベルを取り込むので、その単位回路R1の出力
信号S1’は「L」レベルとなる。一方、第2段目の単
位回路R2におけるクロックドインバータ146は、
「H」レベルの出力信号S2’をインバータ144に反
転帰還するので、出力信号S2’は「H」レベルを維持
することとなる。また、第3段目の単位回路R3におけ
るクロックドインバータ142は、第2段目の単位回路
R2による出力信号S2’の「H」レベルを反転し、同
じく第2段目の単位回路R2のインバータ144が、同
クロックドインバータ142の反転結果を反転するの
で、第3段目の単位回路R3による出力信号S3’は
「H」レベルとなる。
【0070】以下、同様な動作が繰り返される結果、最
初に入力された転送開始パルスDXがクロック信号CL
Xおよびその反転クロック信号CLXINVの半周期だけ
順次シフトされて、各段の単位回路R1〜Rnから出力
信号S1’〜Sn’として出力されることとなる。
【0071】このような信号S1’〜Sn’のうち、奇
数段目の単位回路からの出力信号は信号ENB1のパル
ス幅に、また、偶数段目の単位回路からの出力信号は信
号ENB2のパルス幅に、それぞれ各段のNAND回路
152によって制限された後、各段のインバータ154
によって再反転されて、サンプリング信号S1〜Snと
して出力される。このため、サンプリング信号S1〜S
nは、互い隣接する信号が同時に「H」レベルとならず
に出力されることとなる。
【0072】一方、走査線駆動回路130についても、
データ線駆動回路140と同様な構成であるため、同様
な動作となるが、供給される信号が異なるために、水平
走査期間毎に、図において上から下方向に走査信号を走
査線112の1本毎に供給することとなる。
【0073】ここで、ある1本の走査線112が選択さ
れている期間において、サンプリング信号S1が出力さ
れると、その時点において変換されたアナログ画像信
号、すなわち、D/A変換回路160によって、ディジ
タル画像信号VIDからD/A変換されてラインLに供
給されたアナログ画像信号が、サンプリング信号S1に
対応するデータ線に対してサンプリングされ、現時点で
選択されている走査線と交差する画素に、当該TFT1
16によって書き込まれることとなる。
【0074】この後、サンプリング信号S2が出力され
ると、今度は、次のデータ線114にアナログ画像信号
がサンプリングされて、その時点で選択された走査線と
交差する画素に、当該TFT116によって書き込まれ
ることとなる。
【0075】以下同様にして、サンプリング信号S3、
S4、……、Snが順次出力されると、各サンプリング
信号に属するデータ線114にそれぞれアナログ画像信
号がサンプリングされて、その時点で選択された走査線
と交差する画素に書き込まれることとなる。そして、こ
の後、次の走査線が選択され、再び、サンプリング信号
S1〜Snが順次出力されて、同様な書き込みが繰り返
し実行されることとなる。
【0076】なお、信号S1’〜Sn’を信号ENB
1、ENB2のパルス幅に制限するのは、隣接するサン
プリング信号が同時に出力されて、相隣接するデータ線
114に対応するスイッチとしてのTFT171が同時
にオンするのを防止して、ラインLに供給されるアナロ
グ画像信号が、隣接するデータ線114同士においてオ
ーバラップしたタイミングでサンプリングされないよう
にするためである。したがって、クロック信号CLXお
よびその反転クロック信号CLXINVの周波数を低く設
定することにより、相隣接するサンプリング信号S1〜
Snが実質的に重ならないように構成するのであれば、
データ線駆動回路140の後段において、パルス幅を狭
めるパルス幅制限回路150を省略することができる。
この点については、走査線駆動回路130においても同
様である。
【0077】このように第1実施形態によれば、抵抗分
を主に配線用ポリシリコンで形成する場合にあって
は、D/A変換回路160が、表示領域110における
TFT116と共通の製造プロセスで形成されたTFT
やポリシリコン抵抗1603によって構成されるので、
D/A変換回路160を、表示領域110の近傍に配置
させることが可能となる。このため、画像信号をディジ
タルで入力して、表示領域直前までディジタル画像信号
の状態が維持されるので、表示品質の劣化を防止するこ
とが可能となるとともに、抵抗値のばらつきを抑えて、
D/A変換の精度向上を図ることも可能となる。また、
抵抗分をTFTのソース・ドレイン間の抵抗を用いる場
合にあっては、抵抗分をポリシリコンから形成する場
合と同様に、表示品質の劣化を防止することが可能とな
り、さらに素子の小型化による高密度化をはかることが
可能となる。さらに、上記場合、のいずれにおいて
も、D/A変換回路160における構成素子が、表示領
域110におけるTFT116と共通の製造プロセスで
形成されるので、D/A変換回路160を形成するため
の工程が別途必要になることもない。
【0078】<D/A変換回路の他の例>上述したD/
A変換回路160は、ディジタル画像信号VIDにおけ
る各ビットの重みに対応して、参照電位Vrefを分割
するという構成であったが、本発明はこれに限られず、
種々の方式を用いたD/A変換回路に適用可能である。
【0079】例えば、図16に示されるD/A変換回路
162のように、ディジタル画像信号VIDにおける各
ビットの重みに対応して、基準定電流Irefを分割し
加算する、という電流加算型の構成に適用しても良い。
このような構成では、出力たるラインLに、ディジタル
画像信号VIDにおける各ビットの重みを加算した電流
がラインLに流れるため、これをアナログ画像信号とす
べく電圧に変換する必要がある。通常、このような電流
−電圧変換は、オペアンプを用いれば容易に構成可能で
あるが、一般的に、精度の良いオペアンプをTFTのみ
によって構成するのは困難である。このため、ラインL
には、オペアンプの替わりに、基準電位にプルダウンす
る基準抵抗Rrefが設けられ、これによって、ライン
Lに流れる電流が電圧に変換されることとなる。ここ
で、基準抵抗Rrefについては、D/A変換回路16
2のラダー回路近傍に設ける必要がないことから、図1
6に示されるように、サンプリング回路170の形成領
域を挟んで対向する位置に形成するのが望ましい。上述
のように、TFTのソース・ドレイン間を高抵抗化する
と、当該TFTのサイズが大きくなるが、基準抵抗Rr
efを、ラダー回路の抵抗と距離を置いて形成すると、
それだけ抵抗を分散させることができるので、スペース
が限られるている場合や発熱が問題にされる場合に、特
に有効な措置となる。同様な理由で定電流源をD/A変
換回路162側ではなく、Rref側に設けてもよい。
【0080】なお、図5に示されるような電圧分割型の
D/A変換回路160にあっても、ラインLの電位が不
定となるのを防ぐために、図16に示されるような基準
抵抗Rrefを同様に設けて、ラインLを基準電位にプ
ルダウンする構成としても良い。この構成においても、
基準抵抗Vrefを、ラダー回路の抵抗と距離を置いて
形成するのが望ましいのは言うまでもない。
【0081】また、D/A変換回路にあっては、R−2
Rの抵抗ラダーを用いた構成のほか、ディジタル画像信
号VIDのうち、最上位ビットMSBから数えてm番目
(mは、本実施形態にあっては1、2、3、……、8)
のビット信号については、抵抗が2(m−1)Rである
抵抗を介して入力し、その後、各ビットの信号を加算す
る構成、すなわち、いわゆるnビット重み付け抵抗型の
構成に適用しても良い。ただし、ディジタル画像信号が
多ビット化するにつれて、必要となる抵抗値が指数関数
的に増加するので、広い面積を必要とする。このため、
上述したR−2Rのラダー回路を用いた構成の方が好ま
しいと言える。
【0082】さらに、D/A変換回路にあっては、抵抗
の替わりに、スイッチドキャパシタを用いた構成、すな
わち、スイッチとコンデンサとを組み合わせるととも
に、このスイッチをオンオフすることによって、当該コ
ンデンサを見掛けの抵抗に置き換える構成に適用しても
良い。
【0083】加えて、上述したディジタル画像信号VI
Dについては8ビットとしたが、これはあくまでも、説
明の便宜上であり、これに限られることはない。なお、
実施形態のようにディジタル画像信号VIDを8ビット
にするとともに、RGBの3原色に対応してカラー表示
を行う場合には、1原色に8ビットが対応することにな
るので、RGB全体では24ビットが対応する結果、約
1670万色(正確には224色)のカラー表示が可能と
なる。
【0084】<極性反転>ところで、電気光学装置にあ
っては、液晶などの電気光学材料に直流を印加すると、
当該電気光学材料が劣化するので、正極性駆動と負極性
駆動とを交互に行う交流駆動方式が一般的である。ま
た、フリッカーや、輝度ムラ、クロストークなどを防止
するために、データ信号の印加を、走査線単位に極性
反転して行う、データ単位に極性反転を行う、画素
単位に極性反転を行うなどの対策がとられる。これらの
理由により、データ線114に供給するアナログ画像信
号については、上記、、のいずれかに応じて、極
性反転を行う必要がある。
【0085】このように極性反転を行う場合、図5に示
されるD/A変換回路160にあっては、正極性駆動の
際には参照電位を+Vrefとし、負極性駆動の際には
参照電位を−Vrefとして供給する構成とすれば良
い。一方、図16に示されるD/A変換回路162にあ
っては、正極性駆動の際には基準定電流を+Irefと
し、負極性駆動の際には基準定電流を−Irefとして
供給する構成とすれば良い。なお、ここでいう極性反転
は、上述したように、アナログ画像信号の振幅中心電位
を基準電位として、その電圧レベルまたは電流方向を交
互に反転させることをいう。
【0086】また、参照電位Vref、または、基準定
電流Irefを反転させるのではなく、ディジタル画像
信号VIDのうち、1ビットを極性情報として割り当て
る構成でも、もちろん良い。ただし、この構成では、階
調数が実質的に1ビット分減少してしまう。
【0087】<液晶パネルの構成例>次に、上述した電
気的構成に係る液晶パネル100の全体構成について図
17および図18を参照して説明する。ここで、図17
は、液晶パネル100の構成を示す斜視図であり、図1
8は、図17におけるA−A’線断面図である。
【0088】これらの図に示されるように、液晶パネル
100は、画素電極118等が形成された素子基板10
1と、共通電極108等が形成されたガラス等の透明な
対向基板102とを、スペーサ103が混入されたシー
ル材104によって一定の間隙を保って、互いに電極形
成面が対向するように貼り合わせるとともに、この間隙
に電気光学材料としての液晶105を封入した構造とな
っている。なお、シール材104は、対向基板102の
基板周辺に沿って形成されるが、液晶105を封入する
ために一部が開口している。このため、液晶105の注
入後に、その開口部分が封止材106によって封止され
ている。
【0089】ここで、素子基板101の対向面であっ
て、シール材104の外側一辺においては、上述したデ
ータ線駆動回路140、パルス幅制限回路150および
サンプリング回路170が形成されて、Y方向に延在す
るデータ線114を駆動する構成となっている。さら
に、この一辺には複数の接続電極107が形成されて、
上述した各種のタイミング信号や、ディジタル画像信号
VIDなどを入力する構成となっている。また、この一
辺に隣接する2辺には、2個の走査線駆動回路130お
よびD/A変換回路160が形成されて、X方向に延在
する走査線112およびラインLを、それぞれ両側から
駆動する構成となっている。なお、走査線112に供給
される走査信号の遅延およびラインLに供給されるアナ
ログ画像信号の遅延が問題にならないのであれば、走査
線駆動回路130およびD/A変換回路160を片側1
辺に1個だけに形成する構成でも良い。また、D/A変
換回路160のラダー回路が、例えば図17または図1
8において※3で示される位置に片側1辺に設けられる
のであれば、これに対向する※4(図18参照)で示さ
れる位置に基準抵抗Rrefが設けられることとなる。
ほかに、素子基板101においては、データ線114へ
の画像信号の書込負荷を低減するために、各データ線1
14を、アナログ画像信号の供給に先行するタイミング
において所定電位にプリチャージするプリチャージ回路
を形成しても良い。
【0090】一方、対向基板102の共通電極108
は、素子基板101との貼合部分における4隅のうち、
少なくとも1箇所において設けられた導通材によって、
素子基板101との電気的導通が図られている。ほか
に、対向基板102には、液晶パネル100の用途に応
じて、例えば、第1に、ストライプ状や、モザイク状、
トライアングル状等に配列したカラーフィルタが設けら
れ、第2に、例えば、クロムやアルミニウムなどの金属
材料や、カーボンなどをフォトレジストに分散した樹脂
ブラックなどのブラックマトリクスが設けられ、第3
に、透明導電膜が設けられる。なお、色光変調の用途の
場合には、カラーフィルタは形成されずにブラックマト
リクスと透明導電膜が対向基板102に設けられる。さ
らに、光利用効率の向上を図るときには、各画素に対応
したマイクロレンズがアレイ状に配列される。
【0091】くわえて、素子基板101および対向基板
102の対向面には、それぞれ所定の配向処理された配
向膜などが設けられる一方、その各背面側には配向方向
に応じた偏光子(図示省略)がそれぞれ設けられる。た
だし、液晶105として、高分子中に微小粒として分散
させた高分子分散型液晶を用いれば、前述した配向膜
や、偏光子等が不要となるので、光利用効率が高まる結
果、高輝度化や低消費電力化などの点において有利であ
る。
【0092】なお、周辺回路120の一部または全部
を、素子基板101に形成する替わりに、例えば、TA
B(Tape Automated Bonding)技術を用いてフィルムに
実装された駆動用ICチップを、素子基板101の所定
位置に設けられる異方性導電フィルムを介して電気的お
よび機械的に接続する構成としても良いし、駆動用IC
チップ自体を、COG(Chip On Grass)技術を用い
て、素子基板101の所定位置に異方性導電フィルムを
介して電気的および機械的に接続する構成としても良
い。
【0093】<第1実施形態の変形>ここで、上述した
第1実施形態の変形例について、図19を参照して説明
する。図19は、この変形例に係る液晶パネルの全体構
成を示すブロック図である。図1に示される第1実施形
態では、D/A変換回路160によって変換されたアナ
ログ画像信号を、サンプリング回路170の各TFT1
71が、サンプリング信号S1〜Snにしたがってサン
プリングして、各データ線114に供給する構成であっ
たが、この変形例にあっては、図19に示されるよう
に、第1ラッチ回路181および第2ラッチ回路182
によってラッチして、各データ線114に供給する構成
となっている。
【0094】ここで、第1ラッチ回路181は、データ
線駆動回路140によって出力されるサンプリング信号
S1〜Snにしたがって、D/A変換回路160による
アナログ画像信号を順番にラッチするものであり、ま
た、第2ラッチ回路182は、第1ラッチ回路181に
おいてラッチされた各アナログ画像信号を、水平帰線期
間に出力されるラッチ信号LPにしたがって、一斉にそ
れぞれデータ線114に供給するものである。
【0095】この構成では、第1ラッチ回路181によ
って順番にラッチされたアナログ画像信号が、同時にす
べてのデータ線114に供給されて、選択された走査線
112と交差する画素に書き込まれるので、クロック信
号CLXおよび反転クロック信号CLXINVのデューテ
ィ比などに起因して発生する表示むらが軽減される。こ
のため、ディジタル画像信号による鮮明な映像が劣化す
るのが多少なりとも防止されることとなる。
【0096】なお、ラッチ信号LPは、水平帰線期間に
供給される必要はなく、水平走査に同期する信号であれ
ば足りる。また、ラッチ回路をデータ線114の1本に
対してさらに、3段以上設ける構成であっても良い。
【0097】<第2実施形態>上述した第1実施形態に
あっては、液晶パネル100に形成されたD/A変換回
路160によってディジタル画像信号VIDをアナログ
画像信号に変換して、ラインLに供給する構成とした
が、ラインLは、サンプリング信号S1〜Snが供給さ
れる信号線と交差するために、これらの容量結合の影響
を受けやすい。このため、第1実施形態にあっては、デ
ィジタル画像信号VIDを直接入力する構成ではある
が、変換後のアナログ画像信号が劣化して、表示品質が
少なからず低下する、という問題が想起される。
【0098】そこで、この問題を解決した第2実施形態
について説明することとする。図20は、この第2実施
形態に係る駆動回路が適用される液晶パネルの電気的構
成を示すブロック図である。この図に示される液晶パネ
ルが、第1実施形態の液晶パネル(図1参照)と相違す
る点は、パルス幅制限回路150およびサンプリング回
路170が廃されるとともに、D/A変換回路162が
各データ線162に対応して設けられている点にある。
なお、そのほかの点については、図1に示される液晶パ
ネルと同一であるので、説明を省略することとする。
【0099】ここで、D/A変換回路162について、
図20において左からi段目(i=1、2、3、……、
n)のデータ線114に対応するD/A変換回路162
を例にとって説明する。図21は、このD/A変換回路
162の等価回路を示す図である。この図に示されるD
/A変換回路162は、各ビットに対応してスイッチS
w1〜Sw8と、抵抗値がR、2Rからなるラダー回路
とを有する点において、図5に示されるD/A変換回路
160と共通であるが、各スイッチSw1〜Sw8のス
イッチングを制御するスイッチ・コントロールユニット
1620をさらに有する点と、出力端Eoutがデータ
線114に直接接続されている点とにおいて、図5に示
されるD/A変換回路160と相違する。
【0100】ここで、スイッチ・コントロールユニット
1620は、データ線駆動回路140のうち、対応する
単位回路Riから出力される信号Si’の立ち下がりに
おいて、ディジタル画像信号VIDの各ビット信号をラ
ッチし、そのラッチした各ビット信号に応じてスイッチ
Sw1〜Sw8をオンオフさせるものである。
【0101】なお、D/A変換回路162は、図21に
示される例にあっては電圧分割型であるが、図22に示
されるような電流加算型を用いても良い。ただし、図1
6に示される例と同様に、ディジタル画像信号VIDに
おける各ビットの重みに対応して加算した電流を、電圧
に変換する基準抵抗Rrefが設けられる。なお、基準
抵抗Rrefは、抵抗を分散させる観点から、表示領域
110を挟んで対向した位置に設けられる。すなわち、
D/A変換回路160のラダー回路が、例えば図18に
おいて※3で示される位置に設けられるのであれば、こ
れに対向する※4で示される位置に基準抵抗Rrefが
設けられることとなる。ここで、基準抵抗Vrefが、
TFTにおけるソース・ドレイン間の抵抗によって形成
されるのであれば、当該TFTのソースを、プリチャー
ジ信号を供給する信号線にも切替可能とすれば、当該T
FTを、プリチャージ回路のスイッチとして兼用するこ
とができ、構成の簡略化に寄与することとなる。
【0102】次に、第2実施形態に係る液晶パネルの動
作について、図23に示されるタイミングチャートを参
照して説明する。すでに第1実施形態において説明した
ように、データ線駆動回路140における単位回路R1
〜Rnからは、転送開始パルスDXをクロック信号CL
Xおよびその反転クロック信号CLXINVの半周期だけ
順次シフトした信号S1’〜Sn’が出力される。
【0103】ここで、信号S1’の立ち下がりタイミン
グt13においては、第1段目のD/A変換回路162
が、ディジタル画像信号VIDをラッチする。これによ
り、ラッチされた各ビット信号の重みに対応して変換さ
れたアナログ画像信号が、第1段目のデータ線114に
供給されて、現時点で選択された走査線と交差する画素
に、当該TFT116によって書き込まれることとな
る。
【0104】次に、信号S2’の立ち下がりタイミング
t14においては、第2段目のD/A変換回路162
が、ディジタル画像信号VIDをラッチする。これによ
り、ラッチされた各ビット信号の重みに対応して変換さ
れたアナログ画像信号が、第2段目のデータ線114に
供給されて、現時点で選択された走査線と交差する画素
に、当該TFT116によって書き込まれることとな
る。
【0105】以下同様にして、信号S3’、S4’、…
…、Sn’の立ち下がりタイミングにおいて、その信号
が供給されるD/A変換回路162が、ディジタル画像
信号VIDをラッチして、これにより、ラッチされた各
ビット信号の重みに対応して変換されたアナログ画像信
号が、対応するデータ線114に供給されて、現時点で
選択された走査線と交差する画素に、当該TFT116
によって順次書き込まれることとなる。
【0106】このように第2実施形態によれば、ディジ
タル画像信号VIDが、データ線114の各々に対応し
て設けられたD/A変換回路162まで供給されるの
で、第1実施形態のように、変換後のアナログ画像信号
が劣化する可能性をより低く抑えることが可能となる。
【0107】ところで、第2実施形態にあっては、走査
線112の1本が選択された場合に、D/A変換回路1
62の各々が、信号S1’〜Sn’の各立ち下がりタイ
ミングにおいて、順番にディジタル画像信号VIDをラ
ッチして、その都度、アナログ画像信号を対応するデー
タ線114に供給する構成としたが、本発明はこれに限
られない。例えば、D/A変換回路162の各々が、デ
ィジタル画像信号VIDを順番にラッチした後、すべて
のD/A変換回路162が、ディジタル画像信号VID
をラッチしたならば、アナログ画像信号をすべてのデー
タ線114に対して一括して供給する構成としても良
い。すなわち、実施形態のように点順次駆動方式ではな
く、線順次駆動方式としても良い。
【0108】<第3実施形態>上述した第2実施形態に
あっては、単に、データ線114の各々に対応してD/
A変換回路162を設ける構成としたが、1個のD/A
変換回路162を形成するためには、ラダー回路を構成
する抵抗を多数形成する必要があるので、比較的広い面
積が必要とされる。このため、第2実施形態のように、
データ線114の各々に対応するD/A変換回路162
を、信号S1’〜Sn’が供給される信号線に対して交
差する方向に一行に配列させる構成では、データ線11
4のピッチが狭い場合や、基板面積の制約が大きい場合
などでは、不利となる。
【0109】そこで、この問題点を解決した第3実施形
態について説明することとする。図24は、この第3実
施形態に係る駆動回路が適用される液晶パネルの電気的
構成を示すブロック図である。この図に示される液晶パ
ネルが、第2実施形態の液晶パネル(図20参照)と相
違する点は、D/A変換回路162が、各データ線11
4に対して交互に配置されるとともに、奇数段目に位置
するD/A変換回路162にはディジタル画像信号VI
D1が供給される一方、偶数段目に位置するD/A変換
回路162にはディジタル画像信号VID2が供給され
る点にある。また、図24において、ディジタル画像信
号VID1、VID2は、本来1系統で供給されるディ
ジタル画像信号を、時間軸に伸長して2系統に振り分け
たものである。なお、そのほかの点については、図1や
図20に示される液晶パネルと同一であるので、説明を
省略することとする。
【0110】次に、第3実施形態に係る液晶パネルの動
作について、図25に示されるタイミングチャートを参
照して説明する。すでに第1実施形態において説明した
ように、データ線駆動回路140における単位回路R1
〜Rnからは、転送開始パルスDXをクロック信号CL
Xおよびその反転クロック信号CLXINVの半周期だけ
順次シフトした信号S1’〜Sn’が出力される。
【0111】ここで、信号S1’の立ち下がりタイミン
グt13においては、図24にて第1段目に位置するD
/A変換回路162が、ディジタル画像信号VID1を
ラッチする。これにより、ラッチされた各ビット信号の
重みに対応して変換されたアナログ画像信号が、第1段
目に位置するデータ線114に供給されて、現時点で選
択された走査線と交差する画素に、当該TFT116に
よって書き込まれることとなる。
【0112】次に、信号S2’の立ち下がりタイミング
t14においては、図24にて第2段目に位置するD/
A変換回路162が、ディジタル画像信号VID2をラ
ッチする。これにより、ラッチされた各ビット信号の重
みに対応して変換されたアナログ画像信号が、第2段目
に位置するデータ線114に供給されて、現時点で選択
された走査線と交差する画素に、当該TFT116によ
って書き込まれることとなる。
【0113】以下同様にして、信号S3’、S4’、…
…、Sn’の立ち下がりタイミングにおいて、奇数段目
に位置するD/A変換回路162が、ディジタル画像信
号VID1をラッチして、各ビット信号の重みに対応し
て変換したアナログ画像信号を対応データ線114に供
給した後、これに続く偶数段目に位置するD/A変換回
路162が、ディジタル画像信号VID2をラッチし
て、各ビット信号の重みに対応して変換したアナログ画
像信号を、対応データ線114に供給して、その時点で
選択された走査線と交差する画素に、当該TFT116
によって順次書き込まれることとなる。
【0114】このような第3実施形態によれば、奇数段
目に位置するD/A変換回路162と、偶数段目に位置
するD/A変換回路162とを、データ線114の配列
に対して千鳥状に交互配置したので、データ線114の
ピッチが狭く、これに対応して信号S1’〜Sn’が供
給される信号線のピッチが狭い場合であっても、D/A
変換回路162を形成するために必要な面積を比較的容
易に確保することが可能となる。
【0115】また、高解像度になるにつれ、一般に、電
気光学装置におけるクロック周波数が高くなるので、ア
ナログ画像信号のサンプリング能力が不足したり、駆動
回路を構成するTFTの遅延が表示品質に悪影響を及ぼ
すことがある。これに対し、第3実施形態によれば、時
間軸に伸長されて2系統に展開されたディジタル画像信
号VID1、VID2を入力するので、データ線側の駆
動周波数が実質的に1/2に低下することになる。この
ため、駆動回路を構成するTFTの性能を向上させるこ
となく、高解像度化に対応することが可能となる。
【0116】なお、第3実施形態にあっては、ディジタ
ル画像信号を2系統に展開して供給する構成としたが、
この展開数については、3以上としても良い。このよう
な展開数としては、カラーの画像信号が3つの原色に対
応する信号からなることとの関係上、から、3の倍数で
あることが制御や回路を簡易化する上で好ましい。
【0117】さらに、第3実施形態にあっては、第2実
施形態と同様に、D/A変換回路162の各々が、ディ
ジタル画像信号VIDを順番にラッチするとともに、す
べてのD/A変換回路162がディジタル画像信号VI
Dをラッチしたならば、アナログ画像信号を一括して供
給する構成として、走査線112毎に順次駆動する方式
としても良い。
【0118】<走査方向や、素子基板の構成など>上述
した各実施形態においては、走査線駆動回路130が、
走査線112を図1、図20または図24において上か
ら下方向へ選択し、データ線駆動回路140が、データ
線114を図1、図20または図24において左から右
方向へ選択するというように、いずれも一方向のみに供
給する構成としたが、双方向に転送可能なシフトレジス
タを用いて、走査線112を上方向にも下方向に選択可
能とするとともに、データ線114を左方向にも右方向
にも選択可能としても良い。
【0119】また、上述した各実施形態においては、液
晶パネル100の素子基板101をガラス等の透明な絶
縁性基板により構成して、当該基板上にポリシリコン層
を形成するとともに、当該ポリシリコン層にソース、ド
レイン、チャネルが形成されたTFTによって、画素の
スイッチング素子(TFT116)や、周辺回路120
の(抵抗を含む)構成素子を構成するとして説明した
が、本発明はこれに限られるものではない。
【0120】例えば、素子基板101を半導体基板によ
り構成して、当該半導体基板の表面にソース、ドレイ
ン、チャネルが形成された絶縁ゲート型電界効果トラン
ジスタによって、画素のスイッチング素子や周辺回路1
20の構成素子を形成しても良い。このように素子基板
101を半導体基板により構成する場合には、透過型の
表示パネルとして用いることができないため、画素電極
118をアルミニウムなどで形成して、反射型として用
いられることとなる。また、単に、素子基板101を透
明基板として、画素電極118を反射型にしても良い。
【0121】さらに、電気光学材料としては、液晶のほ
かに、エレクトロ・ルミネッセンス素子などを用いて、
その電気光学効果により表示を行う表示装置にも適用可
能である。すなわち、本発明は、上述した液晶表示装置
と類似の構成を有するすべての電気光学装置に適用可能
である。
【0122】<電子機器>次に、上述した液晶表示装置
を各種の電子機器に適用される場合について説明する。
この場合、電子機器は、図26に示されるように、主
に、表示情報出力源1000、表示情報処理回路100
2、電源回路1004、液晶パネル100、周辺回路1
20、および、タイミングジェネレータ200により構
成される。このうち、表示情報出力源1000は、RO
M(Read Only Memory)や、RAM(Random Access Me
mory)などのメモリ、各種ディスクなどのストレージユ
ニット、ディジタル画像信号を同調出力する同調回路な
どを備え、タイミングジェネレータ200により生成さ
れる各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマット
の画像信号などの表示情報を表示情報処理回路1002
に供給するものである。次に、表示情報処理回路100
2は、上記第3実施形態において用いられる時間軸伸長
回路や分配回路のほか、増幅・反転回路や、ローテーシ
ョン回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各
種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、そ
の画像信号をクロック信号CLKとともに、周辺回路1
20に供給するものである。また、電源回路1004
は、各構成要素に所定の電源を供給するものである。
【0123】次に、上述した液晶表示装置を具体的な電
子機器に用いた例のいくつかについて説明する。
【0124】<その1:プロジェクタ>まず、この液晶
パネルをライトバルブとして用いたプロジェクタについ
て説明する。図27は、プロジェクタの構成例を示す平
面図である。
【0125】この図に示されるように、プロジェクタ1
100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなる
ランプユニット1102が設けられている。このランプ
ユニット1102から射出された投射光は、ライトガイ
ド1104内に配置された4枚のミラー1106および
2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの
3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとし
ての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110
Gに入射される。
【0126】液晶パネル1110R、1110Bおよび
1110Gの構成は、上述した液晶パネル100と同等
であり、画像信号処理回路(図示省略)から供給される
R、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものであ
る。そして、これらの液晶パネルによって変調された光
は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射
される。このダイクロイックプリズム1112において
は、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が
直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、
投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画
像が投写されることとなる。
【0127】なお、液晶パネル1110R、1110B
および1110Gには、ダイクロイックミラー1108
によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射する
ので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0128】<その2:モバイル型コンピュータ>次
に、この液晶パネルを、モバイル型のパーソナルコンピ
ュータに適用した例について説明する。図28は、この
パーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図
において、パーソナルコンピュータ1200は、キーボ
ード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニ
ット1206とから構成されている。この液晶表示ユニ
ット1206は、先に述べた液晶パネル100の背面に
バックライトを付加することにより構成されている。
【0129】<その3:携帯電話>さらに、この液晶パ
ネルを、携帯電話に適用した例について説明する。図2
9は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図にお
いて、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302
とともに、反射型の液晶パネル100を備えるものであ
る。この反射型の液晶パネル100にあっては、必要に
応じてその前面にフロントライトが設けられる。
【0130】なお、図27〜図29を参照して説明した
電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ
型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲ
ーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロ
セッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端
末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そ
して、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまで
もない。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように本発明のよれば、画
素電極が形成される領域、すなわち、表示領域の近傍に
D/A変換回路を配置させることができるので、表示領
域直前までディジタル画像信号の状態で供給して、表示
品質の劣化を防止することができ、さらには、D/A変
換回路の構成素子の一部または全部が、画素電極に接続
されるスイッチング素子の製造プロセスで形成されるの
で、D/A変換回路を形成のための別途工程を追加する
ことなく、容易に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る駆動回路を適用
した液晶パネルの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 同駆動回路におけるデータ線駆動回路の構成
を示す回路図である。
【図3】 (a)、(b)は、それぞれ同データ線駆動
回路の単位回路におけるクロックドインバータの構成を
示す回路図である。
【図4】 同データ線駆動回路の単位回路におけるイン
バータの構成を示す回路図である。
【図5】 同駆動回路におけるD/Aコンバータの構成
を示す回路図である。
【図6】 (a)、(b)は、それぞれ同D/Aコンバ
ータにおける構成素子の等価回路を示す図である。
【図7】 周辺回路および表示領域における構成素子の
製造プロセスを示す図である。
【図8】 周辺回路および表示領域における構成素子の
製造プロセスを示す図である。
【図9】 周辺回路および表示領域における構成素子の
製造プロセスを示す図である。
【図10】 周辺回路および表示領域における構成素子
の製造プロセスを示す図である。
【図11】 周辺回路および表示領域における構成素子
の製造プロセスの別例を示す図である。
【図12】 周辺回路および表示領域における構成素子
の製造プロセスの別例を示す図である。
【図13】 周辺回路および表示領域における構成素子
の製造プロセスの別例を示す図である。
【図14】 周辺回路および表示領域における構成素子
の製造プロセスの別例を示す図である。
【図15】 同駆動回路の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図16】 同D/Aコンバータの別形態の構成を示す
回路図である。
【図17】 同液晶パネルの構造を示す斜視図である。
【図18】 同液晶パネルの構造を説明するための一部
断面図である。
【図19】 第1実施形態の変形例に係る液晶パネルの
全体構成を示すブロック図である。
【図20】 本発明の第2実施形態に係る駆動回路を適
用した液晶パネルの全体構成を示すブロック図である。
【図21】 同駆動回路におけるD/Aコンバータの構
成を示す回路図である。
【図22】 同D/Aコンバータの別形態の構成を示す
回路図である。
【図23】 同駆動回路の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図24】 本発明の第3実施形態に係る駆動回路を適
用した液晶パネルの全体構成を示すブロック図である。
【図25】 同駆動回路の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図26】 同液晶表示装置が適用される電子機器の概
略構成を示すブロック図である。
【図27】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たるプロジェクタの構成を示す断面図である。
【図28】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図であ
る。
【図29】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たる携帯電話の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
12……ポリシリコン 100……液晶パネル 101……素子基板 102……対向基板 105……液晶 110……表示領域 112……走査線 114……データ線 116、161、162、167、168、171……
TFT 118……画素電極 120……周辺回路 130……走査線駆動回路 140……データ線駆動回路 150……パルス幅制限回路 160、162……D/A変換回路 170……サンプリング回路 181……第1ラッチ回路 182……第2ラッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 JA01 JA24 JA31 JA32 JA34 JA37 JA41 JB22 JB31 JB69 KA04 KA10 KB25 MA07 MA13 MA17 MA19 MA27 NA01 NA25 PA06 PA07 PA08 PA13 QA15 RA05 2H093 NA31 NA41 NC16 NC22 NC23 NC26 NC34 ND01 ND41 ND49 NE06 NF11 NG02 5C006 AA16 AC27 AF42 AF83 BB16 BC06 BC08 BC12 BC20 BF03 BF04 BF11 BF25 BF26 BF27 BF32 BF34 BF43 EB05 FA41 FA51 5C080 AA10 BB05 DD25 DD28 EE29 FF11 JJ02 JJ03 JJ04 JJ06 KK47

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に複数の走査線と、複数のデータ線
    と、前記走査線と前記データ線とに接続されたスイッチ
    ング素子と、このスイッチング素子に接続された画素電
    極とを備える電気光学装置の駆動回路であって、 ディジタル画像信号をアナログ画像信号に変換するD/
    A変換回路を備え、 前記D/A変換回路を構成する素子の一部または全部
    が、前記スイッチング素子と共通の製造プロセスを用い
    て形成された素子からなることを特徴とする電気光学装
    置の駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記画素電極に接続されたスイッチング
    素子は、トランジスタであり、 前記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上の抵
    抗体が、当該トランジスタの電極用配線材からなること
    を特徴とする請求項1記載の電気光学装置の駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記画素電極に接続されたスイッチング
    素子は、トランジスタであり、 前記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上のス
    イッチング素子が、前記画素電極に接続されたトランジ
    スタと共通の製造プロセスを用いて形成されたトランジ
    スタからなることを特徴とする請求項1記載の電気光学
    装置の駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記画素電極に接続されたスイッチング
    素子は、トランジスタであり、 前記D/A変換回路を構成する少なくとも1個以上の抵
    抗体が、前記画素電極に接続されたトランジスタと共通
    の製造プロセスを用いて形成されたトランジスタのソー
    ス・ドレイン間の抵抗を用いてなることを特徴とする請
    求項1記載の電気光学装置の駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記画素電極に接続されたスイッチング
    素子は、トランジスタであり、 前記D/A変換回路を構成する少なくとも1組以上のス
    イッチング素子と抵抗体とが、前記画素電極に接続され
    たトランジスタと共通の製造プロセスを用いて形成さ
    れ、かつトランジスタのソース・ドレイン間の抵抗を用
    いることで1つの素子として形成されることを特徴とす
    る請求項1記載の電気光学装置の駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記D/A変換回路を構成するスイッチ
    ング素子は、 参照電位または定電流源を用いて、前記ディジタル画像
    信号における各ビットの重みに対応した電圧または電流
    を生成するためのものであることを特徴とする請求項3
    または5記載の電気光学装置の駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記データ線を選択するためのサンプリ
    ング信号を順次出力するデータ線駆動回路と、 前記D/A変換回路により変換されたアナログ画像信号
    を、前記サンプリング信号にしたがってサンプリングし
    て前記データ線の各々に供給するサンプリング回路とを
    備えることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置の
    駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記サンプリング回路を前記データ線1
    本あたり2段以上有し、水平走査の周期に同期し一括し
    てデータ線へ書込みを行うことを特徴とする請求項7記
    載の電機光学装置の駆動回路。
  9. 【請求項9】 前記D/A変換回路において、 前記ディジタル画像信号における各ビットの重みに対応
    した電流または電圧を生成するための抵抗体と、それ以
    外の抵抗体とが、前記サンプリング回路を挟んで互いに
    対向して形成されることを特徴とする請求項7記載の電
    気光学装置の駆動回路。
  10. 【請求項10】 前記D/A変換回路は、前記データ線
    の各々に対して設けられる一方、 前記D/A変換回路の各々に対して、ラッチ信号を順次
    出力するデータ線駆動回路を備え、 各D/A変換回路は、前記ラッチ信号にしたがって、前
    記ディジタル画像信号をラッチするとともに、ラッチし
    たディジタル画像信号を所定のタイミングでアナログ画
    像信号に変換して、対応するデータ線に供給することを
    特徴とすることを特徴とする請求項1記載の電気光学装
    置の駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記D/A変換回路は、前記データ線
    の各々に対して設けられる一方、 前記ディジタル画像信号は時間軸に伸長されるととも
    に、順次シフトされた2以上の系統で供給され、 前記データ線の各々に対して設けられるD/A変換回路
    は、前記2以上の系統のうち、1系統のディジタル画像
    信号に順番に対応していることを特徴とする請求項1記
    載の電気光学装置の駆動回路。
  12. 【請求項12】 前記D/A変換回路において、 前記ディジタル画像信号における各ビットの重みに対応
    した電流または電圧を生成するための抵抗体と、それ以
    外の抵抗体とが、前記画素電極の形成領域を挟んで互い
    に対向して形成されることを特徴とする請求項10また
    は11記載の電気光学装置の駆動回路。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれか記載の電
    気光学装置の駆動回路によって駆動されることを特徴と
    する電気光学装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の電気光学装置を備
    えることを特徴とする電子機器。
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