JP2000302534A - セラミックブロックおよびその製造方法 - Google Patents

セラミックブロックおよびその製造方法

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JP2000302534A
JP2000302534A JP11106852A JP10685299A JP2000302534A JP 2000302534 A JP2000302534 A JP 2000302534A JP 11106852 A JP11106852 A JP 11106852A JP 10685299 A JP10685299 A JP 10685299A JP 2000302534 A JP2000302534 A JP 2000302534A
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porcelain
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Fujio Kondo
富士夫 近藤
Shigenori Komatsu
重徳 小松
Akihiro Tokuda
章博 徳田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、防汚性および耐凍害性に優れ、例え
ば車両が通行する車道、駐車場その他の車道乗り入れ部
を舗装するのに好適な高強度のセラミックブロックおよ
びその製造方法を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のセラミックブロックは、最大粒径
が2mm以下である磁器質の骨材を、磁器質化した焼結バ
インダーで一体化して構成されたセラミックブロックで
あって、該骨材の含有量が40〜80重量%、該焼結バ
インダーの含有量が20〜60重量%であり、吸水率が
4%以下、曲げ強度が16MPa以上であることを特徴
とするものである。本発明のセラミックブロックの製造
方法は、磁器質化した骨材を粉砕、分級して、最大粒径
が2mmの粒状骨材にし、これを、さらに分級して、粗粒
骨材と細粒骨材とに分け、まず、該粗粒骨材を水に混合
して混練し、そこへ該細粒骨材と可塑性焼結バインダー
とを混合して混練した後、この混合物をプレス成形し
て、この成型体を焼成し、該焼結バインダーを磁器質化
させることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば都市ゴミな
どの一般廃棄物、もしくは下水汚泥等の産業廃棄物を焼
却、溶解固化した材料、または窯業製品の不良品を再利
用して製造する不透水タイプで高強度のセラミックブロ
ックとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ゴミなどの一般廃棄物、もし
くは下水汚泥等の産業廃棄物を焼却、溶解固化した材
料、または窯業製品の不良品廃棄物の有効利用という観
点から、例えば窯業製品の不良廃棄物を骨材として、特
開平8−231283号公報に示される舗装用透水ブロ
ックが生産されている。
【0003】この技術は平均粒径を規定し、バインダー
と混合後、成型ならびに焼成することにより、多孔質形
状の透水ブロックを得ようとするものであるが、透水性
を得るために必要な骨材として、その平均粒径を1.5
〜2.5mmの範囲に規定している。これに対し、廃棄物
を粉砕して得られる原料としての供給骨材の平均粒径
は、1.4〜1.8mmであり、両者間には使用骨材の粒
度分布に差異が発生している。その結果、廃棄物の原料
には比較的細粒である2mm以下の骨材が余り、新たな産
業廃棄物発生の一因ともなっている。
【0004】そこで、このような比較的細粒である骨材
の有効活用として、例えば特開平10−236865号
公報に示される不透水タイプ舗装用ブロックが生産され
ている。
【0005】しかしながら、この従来の不透水タイプ舗
装用ブロックは、曲げ強度が14MPa程度であり、車
両が通行する箇所への施工にはさらに高強度なブロック
が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の舗装
ブロックの上述した問題点を解決し、廃棄処分に困って
いる細粒の下水汚泥溶融スラグやゴミ溶融スラグおよび
窯業製品の不良品粉砕物を原料として有効利用を図るこ
とにより、耐凍害性や防汚性に優れ、例えば車両が通行
する車道、駐車場その他の車道乗り入れ部を舗装するの
に好適な高強度のセラミックブロックおよびその製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のセラミックブロックは、最大粒
径が2mmである磁器質の骨材を、磁器質化した焼結バイ
ンダーで一体化したセラミックブロックであって、該骨
材の含有量が40〜80重量%、該焼結バインダーの含
有量が20〜60重量%であり、該セラミックブロック
の吸水率が4%以下、曲げ強度が16MPa以上である
ことを特徴とするものであり、かかるセラミックブロッ
クの製造方法は、骨材を1200℃以上の熱履歴を与え
て磁器質化した後、粉砕または分級して、最大粒径が2
mmである粒状骨材にした後、かかる粒状骨材を、さらに
粗粒骨材と細粒骨材とに分級し、まず、該粗粒骨材に水
を添加して混合混練した後、これに、さらに該細粒骨材
と可塑性の焼結バインダーを添加しながら混合混練させ
た後、この混合物をプレス成形して、該骨材を40〜8
0重量%、該焼結バインダーを20〜60重量%含有す
るもので、かつ、含水率が2〜8重量%である成型体を
形成した後、この成型体を焼成することにより、該焼結
バインダーを磁器質化させることを特徴とするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、すなわち、
耐凍害性や防汚性に優れ、舗装道路に好適な高強度のセ
ラミックブロックについて、鋭意検討し、最大粒径が2
mmである微細粒径の特定量の磁器質化骨材と特定量の焼
結バインダーとを一体化し磁器質化し、かつ、吸水率の
低いものにしてみたところ、曲げ強度の高いセラミック
ブロックを提供することができ、かかる課題を一挙に解
決することを究明したものである。
【0009】本発明のセラミックブロックは、最大粒径
が2mmである磁器質の骨材で構成されたものあるが、そ
の破砕片の最大寸法は、JIS Z−8801に規定さ
れたふるいで、骨材500gをふるい、100〜95重
量%の骨材が通過するふるいのうち、最小のふるいの目
開きとして表される。また、粒度分布も同じく、JIS
Z−8801に規定されたふるいで、骨材2kgをふ
るい分け、その重量比で表す。
【0010】かかる磁器質の骨材としては、磁器質タイ
ル、磁器質食器、磁器質ブロック、もしくは碍子などの
廃棄物を粉砕したもの、または鉄鋼スラグ、下水道汚泥
スラグ、もしくはゴミ溶融スラグなどの粒状廃棄物処理
品のいずれであってもよく、また、これらの混合物であ
ってもよく、これらの磁気質化されたものである。
【0011】かかる骨材として、最大粒径が2mm、つま
り粒径2mm以下、さらに好ましくは最大粒径が1.4mm
のもので構成する理由は、該骨材として最大粒径の小さ
いもので構成すると、それだけ焼結バインダーと均一な
混合を達成することができ、成型体としたときに、密度
のばらつきが軽減され、特に曲げ強度が著しく改善され
るのである。
【0012】本発明のセラミックブロックは、かかる骨
材を40〜80重量%、好ましくは45〜65重量%含
有するものであるが、かかる粒状骨材間には、バインダ
ー微粒子が介在しており、かかるバインダー微粒子が、
焼成の際、該粒状骨材の膨張を吸収し、ブロック全体の
体積膨張を緩和するために、焼成による形状変形や表層
でのクラックの発生現象を抑制する上に、さらに曲げ強
度が向上する効果を発揮するものである。しかし、かか
る骨材が、該セラミックブロック中に80重量%を越え
て含有されると、該骨材間の空隙に焼結バインダーが充
分に充填されず、空孔が惹起される結果、曲げ強度が悪
くなる傾向を示すようになる。また、該骨材の含有量が
40重量%未満となると、該バインダー自身の焼結性が
良く、焼成品の収縮変形量が大きくなりすぎ、寸法精度
面で好ましいものを提供することができなくなる上に、
また、廃棄物の有効活用の面からも好ましくない。
【0013】本発明は、前記焼結バインダーとして、一
般式RO2 、R2 3 、R2 OおよびROで示される金
属化合物からなる組成物で構成されたものが、形成され
るセラミックブロックの強度を改善する上から好まし
い。かかる組成物としては、さらに好ましくは、RO2
の金属化合物が60〜80重量%で、R2 3 の金属化
合物が10〜20重量%で、R2 Oの金属化合物が4〜
8重量%で、ROの金属化合物が0.1〜1重量%の割
合で含有されたものが、高強度のバインダーを提供する
ことができるのでよい。
【0014】かかる金属化合物としては、 RO2 :SiO2 、TiO22 3 :Al2 3 、Fe2 32 O:Na2 O、K2 O RO:FeO、MgO、CaO、BaO などをそれぞれ使用することができ、たとえば前記組成
物としては、それぞれの群から選ばれた少なくとも1種
の金属化合物を用いて構成されたもので構成することが
できる。
【0015】本発明のセラミックブロックは、かかる磁
器質化骨材と焼結バインダーとからなる混合物をプレス
成形して、この成型体を焼成し、該焼結バインダーを磁
器質化させてつくるものである。
【0016】かくして得られる本発明のセラミックブロ
ックは、吸水率が4%以下で、曲げ強度が16MPa以
上であるという特徴を有する。かかるセラミックブロッ
クにおいて、吸水率を0.6%以下に制御されたもの
は、さらに曲げ強度の高いものを提供することができ
る。またさらに、該セラミックブロックの骨材部分のか
さ密度を好ましくは2.25g/cm3 以上、さらに好ま
しくは2g/cm3 以上に制御したものも、同様に曲げ強
度の高いものを提供することができる。
【0017】なお、かかる吸水率は、該セラミックブロ
ックをJIS R−2213に準拠して測定されたもの
であり、また、曲げ強度は、JIS A−5209に準
拠して測定されたものである。なお、カサ密度は、ブロ
ックから表層を切削削除し、さらに約6cm×6cm×3cm
角の試験片を切り出し、105℃で24時間乾燥した後
に室温まで冷却し、重量w(g)と体積V(cm3 )か
ら、w/V(g/cm3 )として求めたものである。
【0018】さらに、本発明のセラミックブロックは、
20〜80mmの厚さを有し、かつ、これを基材として、
その上に磁器質化骨材を、さらに積層して表層を構成し
た、すなわち2層構造体を有するものが好ましく、かか
る表層としては、厚さが3〜10mmで、モース硬度が6
以上であるものが好ましく、さらに好ましくはASTM
E−303に準拠して測定される、湿潤時における滑
り抵抗値が40BPN以上であるものが、耐凍害性、防
汚性ならびに強度の3拍子揃って優れたセラミックブロ
ックを提供することができてよい。
【0019】また、それらのセラミックブロックには、
側面に目地幅規制用の突起が設けられていることが好ま
しい。かかる突起の厚みは、1〜3mm程度、高さは10
〜80mm程度であるものがよい。なお、突起は、ブロッ
クを敷き詰めたときに隣接するブロックの突起同士が当
たらない位置に設けておくのが好ましい。
【0020】本発明のかかるセラミックブロックを製造
するには、まず磁器質化した骨材を粉砕、分級して、最
大粒径が2mmの粒状骨材にし、これを、さらに分級し
て、粗粒骨材と細粒骨材とに分け、まず、該粗粒骨材を
水に混合して混練し、そこへ該細粒骨材と可塑性焼結バ
インダーとを混合して混練した後、この混合物をプレス
成形する。
【0021】このとき、該骨材を40〜80重量%、該
焼結バインダーを20〜60重量%含有し、かつ、含水
率は2〜8重量%である成型体であることが重要であ
る。
【0022】かかる特定条件にある成型体を焼成するこ
とにより、該焼結バインダーを磁器質化させて、本発明
のセラミックブロックを製造することができる。
【0023】かかる製造方法の好ましい実施の形態を工
程毎に、以下に詳細に説明する。 1.基層材料の調製工程:この工程においては、骨材に
焼結バインダーを添加、混合して調整する。
【0024】骨材は、磁器質化されている骨材を用い
る。磁器質化の定義としては、本発明では、いったん1
200℃以上、好ましくは1250℃以上の熱履歴によ
り焼結もしくは溶融させることにより、原料骨材の溶化
を促進させ、吸水率が1%以下に制御したものを意味す
るものである。このような磁器質化骨材としては、磁器
質タイル、磁器質食器、磁器質ブロック、もしくは碍子
などを粉砕したもの、または、鉄鋼スラグ、下水道汚泥
スラグ、もしくはゴミ溶融スラグなどの粒状廃棄物処理
品を用い、これを磁器質化したものでよく、かかる磁器
質タイル、磁器質食器、磁器質ブロック、碍子などの原
材料は、従来、廃棄物として処理していた生産工場より
発生する不良品、もしくは、使用中に破損した破損品を
回収して使用することができる。
【0025】なお、下水汚泥溶融スラグは、下水を汚水
と汚泥に分離した後、汚泥を濃縮、脱水したケーキをさ
らに溶融し、回収後、冷却したもので、該冷却の方法に
より、水砕スラグ、空冷スラグ、徐冷スラグなど各種の
ものを用いることができる。ゴミ溶融スラグは、ゴミを
焼却、溶融し、回収後、冷却したもので、これも該冷却
の方法により、水砕スラグ、空冷スラグなどを用いるこ
とができ、さらに温度管理しながら冷却し、その過程に
おいて、結晶化をすすめた徐冷スラグや、水砕スラグや
空冷スラグを再熱処理することにより、さらに結晶化を
すすめた結晶化スラグなど各種のものを使用することが
できる。
【0026】かかる原材料は、天然原料に比べ安価であ
るため、大量に消費する土木建材用の原料としては最適
である。特に結晶化スラグは、強度に優れ、熱的に安定
化されているために、焼成による膨張や発泡が生じにく
く、強度や寸法精度にも優れているので、本発明のセラ
ミックブロックには好適に使用される原料である。
【0027】ところで、曲げ強度が高いブロックを得る
ためには、高密度および密度が均一な成型体を形成する
ことが重要である。
【0028】しかし、本発明の上述の原料は、微細粒分
が多い骨材であるため、これを全部同時に混合すると、
該微細粒部分が塊状に凝集し、いわゆる「ダマ」が発生
しやすく、また、粒径の大きい骨材は、搬送時の振動で
粒度別に偏析を起こしやすいものである。いずれにして
も、粗粒骨材と細粒骨材を含む状態のまま全部を同時に
混合すると、成型体の密度ムラを発生し、低密度部分が
破壊の起点となりやすく、結局ブロックの強度を著しく
低下させるものしか提供することができない。そこで、
本発明では、使用する骨材の最大粒径を2mmとするとと
もに、あらかじめ粗粒骨材と細粒骨材に分級し、これら
を別々に混練りする。まず、粗粒骨材に水を混合しなが
ら添加し、混練りして、該骨材表面を充分に濡らした
後、細粒骨材と焼結バインダーとを添加しながら混合す
る方法を採用する。このようにすることにより、粗粒分
の周りに細粒分が密着し、「ダマ」の発生を抑制しなが
ら均一に混合させることができるため、高密度で、か
つ、密度ムラの少ない成型体を提供することができたも
のである。より好ましくは、粗粒骨材に水を混合しなが
ら添加し、表面を充分に濡らした後、細粒骨材を添加し
ながら混合し、充分混合した後、焼結バインダーを添加
しながら、さらに混合する方法を採用するのがよい。こ
こで、水は成型体の含水率が、好ましくは2〜8%、さ
らに好ましくは4〜7%の範囲になるように制御しなが
ら添加するのが、成型体の均一性、緻密性の点で好まし
い。含水率が2%未満では、「ダマ」発生の抑制効果が
少なくなったり、保型性が悪くなる。また、含水率が8
%を越えると、成型体にラミネーションが発生したり、
乾燥工程が別途必要になるなどの欠点が生ずる。
【0029】細粒骨材および焼結バインダーは、なるべ
く長い時間をかけて、少量ずつ添加することが好まし
い。なお、混合装置への原料供給は、例えば目のやや粗
い篩を通過させることにより、供給範囲を分散せしめる
ように供給するのが、均一混合の効果を向上させる上か
ら好ましい。
【0030】一方、粗粒骨材の含有量は、全骨材に対
し、平均で40〜60重量%の範囲内であることが好ま
しい。これより、多すぎても少なすぎても「ダマ」発生
を抑制する効果が減少し、均一な成型品を得ることがで
きない。
【0031】成型品に対して乾燥状態で、骨材の含有量
は40〜80重量%、好ましくは45〜65重量%、焼
結バインダーの含有量は、20〜60重量%、好ましく
は35〜55重量%とする。骨材の含有量が80%より
多くなると、可塑性原料である焼結バインダーが不足
し、保型性が悪くなる。さらに、骨材間の空隙に焼結バ
インダーが充分に充填されず、未充填部が形成され、空
孔を惹起することとなり、強度低下の一因となる。ま
た、焼結バインダーの含有量が60重量%より多くなる
と、バインダー自身の焼結性が良く、高強度および低吸
水率のものが得られるが、焼成品の収縮変形量が大きく
なりすぎて、寸法精度面で好ましくない。また、廃棄物
の有効活用するという本発明の課題の面からも好ましく
ない。
【0032】かかる焼結バインダーは、前記した金属化
合物の組成物で構成されたものであり、その中でも、可
塑性を持たせるために、粘土質であるものが好ましい。
かかる焼結バインダーとしては、例えば磁器用生坏土、
ベントナイト、耐火粘土等を用いることができる。 2.表層材料の調製:本発明のセラミックブロックは、
上述の基材のみでブロックとすることもできるが、該基
材の上に、別仕様の磁器質化骨材を積層させて、表層を
構成させたものが好ましい。その場合、成形する工程に
おいて、厚さが20〜80mmの基材の上に、厚さ3〜1
5mmの表層を構成させることが好ましい。
【0033】かかる表層材料は、前記基層材料と同様で
あるが、透水性ブロックの表層を使用し、透水性ブロッ
ク風の意匠を持たせることにより、透水性ブロックの施
工箇所で車両乗り入れ部など部分的に高強度が必要な箇
所に供することができる。
【0034】なお、骨材および焼結バインダーの色は、
意匠性を考慮して選定する必要がある。もしくは、白色
もしくはこれに近い材料を選定し、それに顔料を加える
ことにより、着色することができる。顔料としては、酸
化鉄系、酸化チタン系、酸化コバルト系などの粉末を用
いることができ、通常、骨材に添加、混合する。顔料の
量は、その発色の程度などにもよるが、骨材100重量
部に対して0.2〜10重量部ほど添加する。
【0035】また、表層材料を調製する時に、寸法が骨
材と同等かそれより小さな斑点材料を加えて、表面意匠
を天然石風にしたり、多彩な模様を形成させ、意匠性を
向上させることができる。斑点材料としては、既に着色
された人工の無機粒子や、ウンモ、マンガン、鉄、ざく
ろ石、スラグ粒子など、焼成後に濃く発色する粒子が好
ましく、その量は、その形成模様の設計などにもよる
が、骨材100重量部に対して2〜10重量部ほど添加
する。 3.成形工程:成形は、型を用い、焼成後において所望
する厚みになるよう、充填厚みを考慮しながら充填して
成形する。
【0036】基材のみでも成形することができるが、表
層を有する2層構造にする場合、まず、基層材料を型に
入れた後、下型枠を押し上げ基層材料の上に表層材料を
重ねて入れ成型する。または、基層材料を入れた後、、
基層材料を型に入れ、油圧プレスを用いて一次成形した
後、その上に、表層材料を入れ、再び加圧して成形す
る。
【0037】その場合の成型圧力は、20MPa以上で
あるのが好ましいが、あまり高すぎるても、成型品にラ
ミネーションが発生するので、調整しながら加圧するの
がよい。 4.焼成工程:この工程では、上述した成形工程で得ら
れた成形体を焼成し、セラミックブロックとするもので
ある。かかる成形体は、焼成に先立って乾燥しておくの
が好ましく、かかる乾燥によって、焼成時のひび割れを
防止することができる。
【0038】かかる焼成には、トンネルキルンやローラ
ハースキルンなどを用いることができる。焼成条件は、
骨材の耐火度、焼結バインダの溶融挙動などを考慮して
決めるが、1150〜1300℃の範囲が好ましい。焼
成時間は、それぞれの材料の種類や成形体の大きさなど
にもよるので、一概にはいえないが、3〜72時間程度
が好ましい。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 実施例1 不良タイルを粉砕したタイルセルベンを最大粒径が1.
4mmになるように分級し、骨材とした。これを55重量
%と、焼結バインダーとして磁器用生坏土45%を計量
した。さらに、骨材については、粒径が0.5mm以上の
粗粒骨材と0.5mm未満の細粒骨材に分級した結果、骨
材100重量%に対して粗粒骨材が47%、細粒骨材が
53重量%得られた。
【0040】まず、粗粒骨材に水を骨材100重量%に
対し7重量%程度添加し、充分混合させた後、次に細粒
骨材および焼結バインダーを充分な時間をかけながら少
量ずつ添加しながら混合することにより、目視で「ダ
マ」の無い基層材料を得た。
【0041】また、焼結バインダーとして、黒色に着色
された磁器用生坏土を用いて、前記基層材料と同一処方
で表層材料を得た。
【0042】次に、上記基層材料を型に入れ、油圧プレ
スを用いて29MPaで一次成型した後、その上に表層
材料を入れ、再び29MPaで成型した。この成型体の
含水率は5%であった。
【0043】次に、この成型体をトンネルキルンを用
い、1235℃で28時間焼成し、大きさが195×9
7mm、表層の厚みが8mm、基層の厚みが32mm、全体の
厚みが40mmのブロックを得た。
【0044】このようにして得たブロックについて、特
性を評価したところ、以下のとおりであった。
【0045】なお、曲げ強度は、JIS R−221
3、吸水率はJIS A−5209にそれぞれ準拠して
測定したものである。なお、数値は8個のブロックにつ
いての平均値である。
【0046】曲げ強度:22.3MPa 吸水率:0.3% かさ密度:2.21g/cm3 表層表面のモース硬度:6.5 湿潤時における滑り抵抗値:54BPN 実施例1のセラミックブロックは、14MPa程度の強
度しか有さない従来品に比して、著しく高強度のもので
あった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、車両通行部用に適し
た、高強度で低吸水率で、防汚性および耐凍害性に優れ
たセラミックブロックを提供することができる。
【0048】また、本発明のセラミックブロックの製造
方法によれば、従来、処分に困っていた産業廃棄物の対
象となる細粒の余剰骨材を、骨材原料として多量に活用
できるので、資源のリサイクルができる上に、安く安定
して生産することができるという利点を達成することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D051 AA01 AC01 AD08 AF05 AF07 AF11 AF12 AF13 AF14 AH02 AH03 DA01 4G030 AA03 AA04 AA07 AA08 AA10 AA16 AA27 AA36 AA37 BA19 CA03 GA03 GA09 HA21 HA23

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大粒径が2mmである磁器質の骨材を、磁
    器質化した焼結バインダーで一体化したセラミックブロ
    ックであって、該骨材の含有量が40〜80重量%、該
    焼結バインダーの含有量が20〜60重量%であり、該
    セラミックブロックの吸水率が4%以下、曲げ強度が1
    6MPa以上であることを特徴とするセラミックブロッ
    ク。
  2. 【請求項2】前記骨材が、磁器質タイル、磁器質食器、
    磁器質ブロック、碍子、鉄鋼スラグ、下水道汚泥スラ
    グ、およびゴミ溶融スラグから選ばれた少なくとも1種
    を粉砕したものである請求項1に記載のセラミックブロ
    ック。
  3. 【請求項3】前記焼結バインダーが、一般式RO2 、R
    2 3 、R2 OおよびROで示される金属化合物からな
    る組成物である請求項1または2記載のセラミックブロ
    ック。
  4. 【請求項4】前記組成物が、RO2 の金属化合物が60
    〜80重量%で、R2 3 の金属化合物が10〜20重
    量%で、R2 Oの金属化合物が4〜8重量%で、ROの
    金属化合物が0.1〜1重量%の割合で含有されている
    ものである請求項3に記載のセラミックブロック。
  5. 【請求項5】前記請求項3または4に記載の金属化合物
    において、 RO2 :SiO2 、TiO22 3 :Al2 3 、Fe2 32 O:Na2 O、K2 O RO:FeO、MgO、CaO、BaO であり、かつ、該組成物が、それぞれの群から選ばれた
    少なくとも1種の金属化合物を用いて構成されたもので
    あることを特徴とするセラミックブロック。
  6. 【請求項6】前記セラミックブロックは、見かけのかさ
    密度が2g/cm3 以上である請求項1〜5のいずれかに
    記載のセラミックブロック。
  7. 【請求項7】前記セラミックブロックは、20〜80mm
    の厚さを有し、かつ、このブロックを基材として、その
    上に骨材を、さらに積層して表層を構成した2層構造体
    である請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックブロ
    ック。
  8. 【請求項8】該表層は、厚さが3〜10mmの範囲である
    請求項7記載のセラミックブロック。
  9. 【請求項9】前記表層は、モース硬度が6以上のもので
    ある請求項8記載のセラミックブロック。
  10. 【請求項10】前記表層は、ASTM E303に準拠
    して求めた湿潤時における滑り抵抗値が40BPN以上
    である請求項9記載のセラミックブロック。
  11. 【請求項11】前記セラミックブロックは、側面に目地
    幅規制用の突起が設けられているものである請求項1〜
    10のいずれかに記載のセラミックブロック。
  12. 【請求項12】骨材を1200℃以上の熱履歴を与えて
    磁器質化した後、粉砕または分級して、最大粒径が2mm
    である粒状骨材にした後、かかる粒状骨材を、さらに粗
    粒骨材と細粒骨材とに分級し、まず、該粗粒骨材に水を
    添加して混合混練した後、これに、さらに該細粒骨材と
    可塑性の焼結バインダーを添加しながら混合混練させた
    後、この混合物をプレス成形して、該骨材を40〜80
    重量%、該焼結バインダーを20〜60重量%含有する
    もので、かつ、含水率が2〜8重量%である成型体を形
    成した後、この成型体を焼成することにより、該焼結バ
    インダーを磁器質化させることを特徴とするセラミック
    ブロックの製造方法。
  13. 【請求項13】該セラミックブロックが、吸水率が4%
    以下、曲げ強度が16MPa以上である請求項12のセ
    ラミックブロックの製造方法。
  14. 【請求項14】前記骨材は、前記粗粒骨材を平均で40
    〜60重量%の範囲で含むものを用いる請求項12また
    は13に記載のセラミックブロックの製造方法。
  15. 【請求項15】前記骨材は、磁器質タイル、磁器質食
    器、磁器質ブロック、碍子、鉄鋼スラグ、下水道汚泥ス
    ラグおよびゴミ溶融スラグから選ばれた少なくとも1種
    を粉砕したものである請求項12〜14のいずれかに記
    載のセラミックブロックの製造方法。
  16. 【請求項16】前記焼結バインダーが、一般式RO2
    2 3 、R2 OおよびROで示される金属化合物から
    なる組成物であり、かつ、粘土質のものである請求項1
    2〜15のいずれかに記載のセラミックブロックの製造
    方法。
  17. 【請求項17】前記焼結バインダーが、前記一般式RO
    2 で示される金属化合物が60〜80重量%で、R2
    3 が10〜20重量%で、R2 Oが4〜8重量%で、R
    Oが0.1〜1重量%である金属化合物の組成物である
    請求項16に記載のセラミックブロックの製造方法。
  18. 【請求項18】前記一般式RO2 、R2 3 、R2 Oお
    よびROにおいて、 RO2 がSiO2 、TiO2 であり、 R2 3 がAl2 3 、Fe2 3 であり、 R2 OがNa2 O、K2 Oであり、 ROがFeO、MgO、CaO、BaOであり、 かつ、該組成物が、それぞれの群から選ばれた少なくと
    も1種の金属化合物を用いて構成されたものである請求
    項16または17に記載のセラミックブロックの製造方
    法。
  19. 【請求項19】前記プレス成形が、油圧プレス方式を用
    いるものであり、かつ、20MPa以上の成型圧力をか
    けるものである請求項12〜18のいずれかに記載のセ
    ラミックブロックの製造方法。
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