JP2000297480A - 鋼管構造柱脚部の補強方法 - Google Patents

鋼管構造柱脚部の補強方法

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JP2000297480A JP11105572A JP10557299A JP2000297480A JP 2000297480 A JP2000297480 A JP 2000297480A JP 11105572 A JP11105572 A JP 11105572A JP 10557299 A JP10557299 A JP 10557299A JP 2000297480 A JP2000297480 A JP 2000297480A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柱脚部の納まりが良く、柱脚部の施工も容易に
でき、引っ張り耐力を高めることができる鋼管構造柱脚
部の補強方法を提供することを課題とする。 【解決手段】鋼管柱1と鋼管柱1の脚部に一体的に設け
られたベースプレート2とを基礎コンクリート5に埋設
されたアンカーボルト3を用いて基礎コンクリート5に
定着させる鋼管構造柱脚部の補強方法において、鉄筋6
cの一端側を基礎コンクリート5に埋設させ、鋼管柱1
内部のベースプレート2に鉄筋径より10〜20mm大き
い開口7cを設け、この開口7cに鉄筋6cの他端側を
挿入配置し、鉄筋6cの他端側が十分埋設される高さま
で鋼管柱1内部にコンクリート8を打設することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管構造の柱脚部
を補強配筋する鋼管構造柱脚部の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管構造の柱脚は、鋼管柱の受ける力を
基礎コンクリートに伝える部分であり、柱脚部は鋼管材
を鉄筋コンクリート(基礎コンクリート)に定着させて
いる部分をいう。なお、柱脚部の形式は、露出形式、根
巻き形式等がある。
【0003】図5の立面図に示す柱脚部は、従来の露出
形式のものである。図5において柱脚材は鋼管柱20と
ベースプレート21とを溶接で組み立てたものである。
この柱脚材20,21は基礎コンクリート5にあらかじ
め埋め込まれたアンカーボルト3によってナット締めさ
れ定着されている。柱脚部では、柱脚材20,21を小
さく納めるために、鋼管柱20の一部を切り欠き(図6
の切欠き部20a〜20d参照)、鋼管柱1内にアンカ
ーボルト30を配置するようにしている。アンカーボル
ト30は、φ16〜32のものが用いられ、埋め込み長
さもボルト径の30倍以上(引張力が生じる場合は40
倍以上)にしてある。なお、アンカーボルト30は、図
6の平面断面図に示すように、ベースプレート21に4
本程度均等に割り振られて埋設されている。また、露出
形式では、ナット4,4を二重にするなどして戻り止め
をしている。
【0004】また、根巻き形式では、露出形式のように
接合した後、コンクリートを打設して柱下部をつつむも
のであり、露出形式より根巻き形式の方が強剛な接合方
法となる。
【0005】ところで、阪神・淡路大震災(兵庫県南部
地震)においては、図5に示す従来構造の鉄骨柱柱脚部
が多数破壊した事例が見られた。兵庫県南部地震で被害
を受けた鉄骨構造柱脚部の調査によれば、柱脚部の被害
は地震時の大きな引張力と圧縮力の繰り返しが主な原因
であるといわれている。すなわち、地震時に大きな引張
力を受けて柱脚部のアンカーボルトが引っ張り降服して
塑性延びが発生し、次に大きな圧縮力を受ける。この引
張力と圧縮力が短時間に繰り返し起きると、アンカーボ
ルトが座屈を起こしたり破断し、結果的に柱脚部が破壊
されたと考えられている。
【0006】そこで、柱脚部の基礎コンクリートに対す
る定着強度を高めるために、柱脚部の引っ張り耐力を高
くする柱脚部の補強方法が提案されている。例えば、露
出形式の場合、引っ張り耐力はアンカーボルトのネジ部
断面積で決定されるので、図7に示すように、アンカー
ボルト30の本数を増設する(ネジ部断面積を増やす)
ことで、引っ張り耐力を高めている。なお、図7では図
8の平面断面図に示すように、アンカーボルト30が1
6本に増設されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鋼管構造柱脚
部を補強するために、アンカーボルトを増設すると、下
記に示す問題点が生じた。
【0008】すなわち、柱脚部では、柱脚材を小さく
納めるために、鋼管柱1の一部を切り欠き(図5参
照)、鋼管柱20内にアンカーボルト30を配置する場
合があり、かかる場合ではアンカーボルト30を増やす
(切欠きを増やす)と鋼管柱20の強度が弱くなり、鋼
管構造柱脚部を補強することができない。また、鋼管柱
20に切欠きを設けないでアンカーボルト30の本数を
増設すると、図7に示すように、鋼管柱22の外側にア
ンカーボルト30を配置する他なく、ベースプレート2
3が大きくなって、柱脚部の納まりが悪くなるといった
問題があった。図7のように鋼管柱22の外側にアン
カーボルト30を配置する場合、アンカーボルト30と
アンカーボルト30との間にはそれぞれのナット4の締
め付けを可能とするスペースが必要であり、ベースプレ
ート23に配置できるアンカーボルト30の本数には限
度がある。アンカーボルト30の本数が多くなると、
柱脚材を組み付ける際に、ベースプレート23の取付け
孔とあらかじめ埋設されたアンカーボルト30との位置
決め作業が大変になる、といった問題が生じる。
【0009】以上から本発明は、前記課題に鑑みて創案
されたものであり、柱脚部の納まりが良く、柱脚部の施
工も容易にでき、引っ張り耐力を高めることができる鋼
管構造柱脚部の補強方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の鋼管構造柱脚部
の補強方法は、上記課題を解決するために以下の手段を
採用した。
【0011】すなわち、本発明の鋼管構造柱脚部の補強
方法は、鋼管柱と鋼管柱の脚部に一体的に設けられたベ
ースプレートとを基礎コンクリートに埋設されたアンカ
ーボルトを用いて前記基礎コンクリートに定着させる鋼
管構造柱脚部の補強方法において、鉄筋の一端側を前記
基礎コンクリートに埋設させ、前記鋼管柱内部のベース
プレートに前記鉄筋径より10〜20mm大きい開口を設
け、この開口に前記鉄筋の他端側を挿入配置し、前記鉄
筋の他端側が十分埋設される高さまで前記鋼管柱内部に
コンクリートを打設することを特徴とする。
【0012】この発明の構成によれば、鋼管柱外周のア
ンカーボルトに加え、鋼管柱内部に鉄筋を貫通配置する
ことができる。このように鋼管柱断面内部にも鉄筋を挿
通配置することにより、従来の柱脚部に比べ柱脚部に配
筋できる鉄筋量を約2倍以上に増やすことができ、引っ
張り耐力を約2倍以上に高めることができる。
【0013】また、この発明によれば、鉄筋を鋼管柱断
面内部に配筋し、鋼管柱内部にコンクリートを充填する
と、内部のコンクリートが外周部の鋼管より拘束されて
いるため、鋼管内面の付着強度や鉄筋の付着強度が非
常に高くなる。このため、鋼管内部のコンクリート中に
配筋する鉄筋は、同じ定着長さで比較した場合、従来の
太径の鉄筋のものより高強度の鉄筋にすることができ
る。また、内部に配筋する鉄筋はベースプレートを貫
通しているため鉄筋の引っ張り力に対してベースプレー
トが支圧板として働き、定着強度を高めている。結果と
して、強度の地震にも耐えうる鋼管構造の柱脚部とな
る。
【0014】更に、この,の2つの相乗効果によ
り、鋼管柱内部に配設される鉄筋は、通常、鉄筋径の3
0〜40倍程度必要であった定着長さを半分以下の定着
長さで十分な定着耐力を得ることができる。
【0015】従って、定着長さ(基礎コンクリートより
地上に出た部分)を短くすることができるので、鋼管柱
建て方時に、ベースプレートの開口に鉄筋を挿通する作
業が容易となり、結果的に建て方時の施工が容易とな
る。
【0016】更に、この発明の構成によれば、従来ベー
スプレート及びアンカーボルトで伝達していた引っ張り
応力を主に鉄筋で伝達するので、ベースプレートの厚さ
は、ベースプレートの支圧により分担する力に対応でき
る厚さであればよく、比較的薄くできる。
【0017】以上のように、本発明の補強方法によれ
ば、鋼管構造の柱脚部の引っ張り耐力を従来の2倍以上
に高めるとともに、応力の伝達をより確実なものとする
ことができる。
【0018】また、本発明の補強方法によれば、アンカ
ーボルトの本数を増設する場合のように、ベースプレー
トを大きくする必要がなく、柱脚部の引っ張り耐力が従
来の2倍以上になっても納まりは従来と同じである。
【0019】更に、本発明の補強方法によれば、接続鉄
筋の鋼管柱への定着長さは比較的短いため、鋼管柱脚部
の建て方作業が容易である。また、接続鉄筋にはアンカ
ーボルトのような締め付け作業の必要がなく、鋼管内部
にコンクリートを注入打設するのみなので施工性がよ
い。
【0020】なお、鋼管の断面形状としては、角型の
他、丸形の鋼管が例示できる。また、鉄筋の種類として
凹凸形状を有する異形鉄筋が例示できる。また、本発明
は露出形式の他、根巻き形式の場合も例示できる。根巻
き形式の場合は、強剛な接続方法となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態にか
かる鋼管構造柱脚部の補強方法を図1および図2に基づ
き説明する。この実施の形態は、露出形式の鋼管構造柱
脚部に適用したもので、図1は柱脚部の縦断面図を示
し、図2は平面断面図を示している。
【0022】まず、この実施の形態の鋼管柱脚部の構造
について説明する。基礎コンクリート5には、4本のア
ンカーボルト3a〜3dがそれぞれのネジ部を地上に残
した状態で予め埋め込まれている。アンカーボルト3a
〜3dは、ボルト径が16mmであり、埋め込まれた部
分の長さは、700mm(ボルト径の40倍以上)程度
である。なお、アンカーボルト3a〜3dは、図2の平
面断面図に示すように、均等に割り振られて配設されて
いる。
【0023】また、基礎コンクリート5には、5本の接
続鉄筋6a〜6eもそれぞれ所定の長さを地上に残した
状態で予め埋め込まれている。この接続鉄筋6a〜6e
は、凹凸を形成した異形鉄筋であり、D25(鉄筋径2
5mm)を使用している。そして、地上に残った部分の
長さは、500mm(鉄筋径の20倍)とし、埋め込ま
れた部分の長さは、引っ張り応力を考慮して1000m
m(鉄筋径の40倍)とする。なお、接続鉄筋6a〜6
eは、図2の平面断面図に示すように、均等に割り振ら
れて配設されている。
【0024】柱脚材は鋼管柱1とベースプレート2で構
成され、鋼管柱1の脚部にベースプレート2を溶接し組
み立てたものである。ベースプレート2は、4箇所のア
ンカーボルト用開口2a〜2dを有し、このアンカーボ
ルト用開口2a〜2dは、アンカーボルト3a〜3dの
埋設位置に対応して明けられてている。
【0025】また、ベースプレート2は、5箇所の接続
鉄筋用開口7a〜7eを有し、接続鉄筋用開口7a〜7
eも、5本の接続鉄筋6a〜6eの埋設位置に対応して
明けられている。なお、ベースプレート2に明けられる
接続鉄筋用開口7a〜7eは、その開口径が接続鉄筋6
a〜6eの径(25mm)より10mm大きい35mm
である。
【0026】そして、ベースプレート2は、鋼管柱建て
方時にアンカーボルト3a〜3dと接続鉄筋6a〜6e
を挿入配置した後、アンカーボルト3a〜3dにナット
4を二重にして締め付けられ、基礎コンクリート5に定
着されている。なお、ナット4を二重にして締め付けて
いるのは、戻り止めのためである。
【0027】鋼管柱1は、図2の平面断面図に示すよう
に、アンカーボルト3a〜3dとベースプレート2とを
ナット4で締め付ける位置に、4箇所の切欠き1a〜1
dを有している。また、鋼管柱1は柱脚部上端にコンク
リート充填用開口9を有している。
【0028】鋼管柱1に設けたコンクリート充填用開口
9は、この開口からコンクリート8を鋼管柱1内に充填
し、5本の接続鉄筋6a〜6eの地上に出た部分を埋設
するためのものである。従って、コンクリート充填用開
口9は、接続鉄筋6a〜6eの地上に出た部分より高い
鋼管柱1の位置に設けてある。また、柱脚部内にコンク
リート8を充填後、コンクリート充填用開口9は閉鎖さ
れる。
【0029】次に、この実施の形態の作用を説明する。
この実施の形態の構成によれば、鋼管柱1外周のアンカ
ーボルト3に加え、鋼管柱1内部に接続鉄筋6a〜6e
をベースプレート2に挿通配置することができる。この
ように鋼管柱1の内部にも接続鉄筋6a〜6eを挿通配
置し、鋼管柱1内部にコンクリート8で定着させること
により、従来の柱脚部に比べ柱脚部に配筋できる鉄筋量
を約2倍以上に増やすことができ、引っ張り耐力を約2
倍以上に高めることができる。
【0030】また、この実施の形態によれば、接続鉄筋
6a〜6eを鋼管柱1の内部に配筋し、鋼管柱1内部に
コンクリート8を充填すると、内部のコンクリート8が
外周部の鋼管柱1により拘束されているため、鋼管柱1
内面の付着強度高くなると共に、接続鉄筋6a〜6eの
定着長さL(図1参照)部分の付着強度が非常に高くな
る。このため、鋼管柱1内部のコンクリート8中に配
筋する接続鉄筋6a〜6eは、同じ定着長さの場合で比
べると、鉄筋コンクリート構造で用いる従来の主鉄筋の
場合より高強度の鉄筋にすることができる。また、内
部に配筋する接続鉄筋6a〜6eはベースプレート2を
貫通しているため接続鉄筋6a〜6eの引っ張り力に対
してベースプレート2が支圧板として働き、定着強度を
高めている。
【0031】この,の相乗効果により、鋼管柱1内
部に配設される接続鉄筋6a〜6eは、従来、鉄筋径の
30〜40倍程度必要であった定着長さを半分以下の定
着長さで十分な定着耐力を得ることができる。
【0032】従って、定着長さLを含む基礎コンクリー
ト5より地上に出た部分を短くすることができるので、
鋼管柱建て方時に、ベースプレート2の開口に接続鉄筋
6a〜6eを挿通する作業が容易となり、結果的に建て
方時の施工が容易となる。
【0033】更に、この実施の形態の構成によれば、従
来ベースプレート及びアンカーボルトで伝達していた引
っ張り応力を主に接続鉄筋6a〜6eで伝達するので、
ベースプレート2の厚さは、ベースプレート2の支圧に
より分担する力に対応できる厚さであればよく、比較的
薄くできる。
【0034】以上、この実施の形態の補強方法によれ
ば、鋼管構造の柱脚部の引っ張り耐力を従来の2倍以上
に高めるとともに、応力の伝達をより確実なものとする
ことができる。
【0035】また、この実施の形態によれば、従来の場
合のようにアンカーボルトの本数を増設したり、ベース
プレートを大きくしたりする必要がなく、柱脚部の納ま
りが良くなる。
【0036】なお、本実施の形態では、D25の接続鉄
筋を5本用い、ベースプレート2の開口径も35mmに
設定した場合で説明したが、接続鉄筋は異形鉄筋に限定
されるものではなく、接続鉄筋の本数、種類及び径やベ
ースプレートの開口径は使用する補強筋強度とコンクリ
ート強度に応じて設定することができるものである。ま
た、ベースプレートの開口径は接続鉄筋径より10mm
から20mm大きい範囲内で適切に設定することができ
る。
【0037】[別の実施の形態]次に、別の実施の形態
を図3及び図4に基づき説明する。この別の実施の形態
は、根巻き形式の鋼管構造柱脚部に適用したもので、図
3は柱脚部の縦断面図を示し、図4は平面断面図を示し
ている。なお、根巻き形式の鋼管構造柱脚部は、前述の
実施の形態で説明した露出形式の鋼管構造柱脚部の外部
に、柱主筋を立て更に柱せん断補強筋を配筋し、被覆コ
ンクリートで根巻きしたものである。従って、別の実施
の形態の説明は、予め露出形式の鋼管構造柱脚部が組み
付けてあるものとして説明する。また、図3及び図4に
おいて、図1及び図2の符号と同じ符号のものは、同じ
機能を有するものなのでその説明を省略する。
【0038】根巻き形式の鋼管構造柱脚部において、基
礎コンクリート5には、4本のアンカーボルト3a〜3
d及び5本の接続鉄筋6a〜6eの他に、12本の柱主
筋11a〜11lがそれぞれ所定の長さを地上に残した
状態で予め埋め込まれている。この柱主筋11a〜11
lは、凹凸を形成した異形鉄筋であり、D19(鉄筋径
19mm)を使用している。そして、埋め込まれた部分
の長さは、引っ張り応力を考慮して400mm(鉄筋径
の40倍)とする。なお、柱主筋11a〜11lは、図
4の平面断面図に示すように、4本のアンカーボルト3
a〜3dのナット締め付け位置を除き、鋼管柱1の四隅
に3本ずつ鋼管柱1を取り巻くように、均等に割り振ら
れて配設されている。
【0039】そして、露出形式の鋼管構造柱脚部を施工
した後、柱主筋11a〜11lに直交するように柱せん
断補強筋12が10cm間隔で配筋されている。根巻き
形式の鋼管構造柱脚部は、その周囲に柱せん断補強筋1
2が配筋された後、柱脚部および鉄筋の外周に型枠(図
示せず)を配置して被覆コンクリート10を打設し、鉄
筋鉄骨コンクリート構造としたものである。
【0040】別の実施の形態の構成によれば、露出形式
の鋼管構造柱脚部の補強方法の効果に加えて、鋼管構造
の柱脚部の引っ張り耐力を更に高めるとともに、応力の
伝達をより確実なものとすることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の補強方法
によれば、鋼管構造の柱脚部の引っ張り耐力を従来の2
倍以上に高めるとともに、応力の伝達をより確実なもの
とすることができる。結果として、強度の地震にも耐え
うる鋼管構造の柱脚部となる。
【0042】また、本発明の補強方法によれば、アンカ
ーボルトの本数を増設する場合のように、ベースプレー
トを大きくする必要がなく、柱脚部の引っ張り耐力が従
来の2倍以上になっても納まりは従来と同じである。
【0043】更に、本発明の補強方法によれば、接続鉄
筋の鋼管柱への定着長さは比較的短いため、鋼管柱脚部
の建て方作業が容易である。また、接続鉄筋にはアンカ
ーボルトのような締め付け作業の必要がなく、鋼管内部
にコンクリートを注入打設するのみなので施工性がよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる鋼管構造の柱脚部
の補強方法を適用した鋼管柱脚部の縦断面図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】別の実施の形態として、充填被覆型鋼管コンク
リート構造に本発明の方法を適用した場合の鋼管柱脚部
の縦断面図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】従来の鋼管構造柱脚部の補強方法を示す立面図
【図6】図5のA−A断面図
【図7】従来の鋼管構造柱脚部の補強方法を示す立面図
【図8】図7のA−A断面図
【符号の説明】
1…鋼管柱 2…ベースプレート 3a〜3d…アンカーボルト 4…ナット 5…基礎コンクリート 6a〜6e…鉄筋(接続鉄筋) 7a〜7e…接続鉄筋用開口 8…充填コンクリート 9…コンクリート充填用開口 10…被覆コンクリート 11a〜11l…柱主筋 12…柱せん断補強筋 L…接続鉄筋定着長さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管柱と鋼管柱の脚部に一体的に設けられ
    たベースプレートとを基礎コンクリートに埋設されたア
    ンカーボルトを用いて前記基礎コンクリートに定着させ
    る鋼管構造柱脚部の補強方法において、 鉄筋の一端側を前記基礎コンクリートに埋設させ、 前記鋼管柱内部のベースプレートに前記鉄筋径より10
    〜20mm大きい開口を設け、 この開口に前記鉄筋の他端側を挿入配置し、 前記鉄筋の他端側が十分埋設される高さまで前記鋼管柱
    内部にコンクリートを打設することを特徴とする鋼管構
    造柱脚部の補強方法。
  2. 【請求項2】前記鉄筋は凹凸を形成した異形鉄筋である
    請求項1記載の鋼管構造柱脚部の補強方法。
  3. 【請求項3】前記鋼管構造柱脚部の鋼管柱周囲に鉄筋コ
    ンクリートを根巻きする請求項1または2に記載の鋼管
    構造柱脚部の補強方法。
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