JP2000297161A - 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム - Google Patents
容器成形外面用白色ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
ポリエステルフィルムを提供すること。 【解決手段】、無機および/または有機表面処理剤によ
って表面処理された酸化チタンを含有し、該酸化チタン
の含有率がフィルム厚み当たり1. 2〜2. 5重量%/
μmであり、該表面処理剤の該酸化チタンに対する含有
率が0. 01〜2重量%である容器成形外面用白色ポリ
エステルフィルム。
Description
色ポリエスエルフィルムに関するものである。詳しく
は、金属板等に貼合せた後に、フィルムが容器等の外面
となるように加工するのに有用な容器成形外面用白色ポ
リエステルフィルムに関するものである。
を目的として、エポキシ系、フェノール系等の各種熱硬
化性樹脂を溶剤に溶解または分散させたものを塗布し、
金属表面を被覆することが広く行われてきた。しかしな
がらこのような熱硬化性樹脂による被覆方法は、乾燥に
長時間要することによる生産性の低下や、大量の有機溶
剤による環境汚染など好ましくない問題がある。
金属缶の材料である鋼板、アルミニウム板あるいは該金
属板にめっき等各種の表面処理を施した金属板にフィル
ムを被覆(ラミネート)することが試みられている。フ
ィルムラミネート金属板を絞り成形やしごき成形加工し
て金属缶を製造する場合、フィルムには次のような特性
が要求される。 (1)金属板へのラミネート性が優れていること。 (2)金属板との密着性に優れていること。 (3)成形性に優れ、成形後にピンホールなどの欠陥を
生じないこと。 (4)金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフィ
ルムが剥離したり、クラックやピンホールが発生しない
こと。
いては、従来使用されている白色塗料の下塗りを省略す
るために、上記に加えて次のような特性が要求される。 (5)白色性及び金属の隠蔽性に優れ、美麗感があり印
刷に適していること。
一層のラミネート性、成形性、フィルムと鋼板の密着性
の向上が望まれており、特に缶外面用に使用される白色
フィルムにおいては、より高白色で隠蔽度が高く、斑の
無い美麗感に優れた外面用フィルムが求められている。
しかしながら例えば隠蔽度向上のため、単に白色顔料粒
子を高濃度に添加した白色フィルムでは、隠蔽度は向上
するものの、フィルム自体が脆くなり、延伸時の破断が
多発し製膜性が悪化したり、フィルム製膜時に使用する
ロールの摩耗、さらには例えばラミネートや製缶等の加
工時にフィルムと接触する部材への摩耗や破れ等のトラ
ブルが問題となる。
の問題点を解決することにあり、容器成形外面用白色ポ
リエスエルフィルムとして高い隠蔽性を有し、斑がなく
美麗感に優れ、かつ耐摩耗性に優れた容器成形外面用白
色ポリエスエルフィルムを提供することにある。
または有機表面処理剤によって表面処理された酸化チタ
ンを含有し、該酸化チタンの含有量がフィルム厚み当た
り1. 2〜2. 5重量%/μmであり、該表面処理剤の
該酸化チタンに対する含有量が0. 01〜2重量%であ
る容器成形外面用白色ポリエステルフィルムである。
は、エステル結合により構成される高分子量体の総称で
あり、ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュ
ウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー
酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p
−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げること
ができる。一方、グリコール成分としては例えばエチレ
ングリコール、ジエチジングリコール、プロパンジオー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、
シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコー
ル、ジエチレングリコール等が挙げられる。なお、これ
らのジカルボン酸成分、グリコール成分は2種以上を併
用してもよい。
種以上ブレンドして使用してもかまわない。
いて、ポリエステルにトリメリット酸、トリメシン酸、
トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合して
もよい。
フィルムを構成するポリエステルの75モル%以上がエ
チレンテレフタレート単位及び/またはエチレンナフタ
レート単位を構成成分とするポリエステルであることが
好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ま
しくは85モル%以上である。
点は、耐熱性、成形性の点から180〜270℃である
ことが好ましく、より好ましくは210〜265℃、特
に好ましくは220〜260℃である。ここでポリエス
テルフィルムの融点とは、いわゆる示差温度熱量法(D
SC)の1st Runにより検出される融解時の吸熱
ピーク温度のことである。
フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムの何れ
にも限定されないが、耐熱性、寸法安定性の点から二軸
延伸フィルムであることが望ましい。二軸延伸の方法と
しては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれであって
もよい。
上させる点から、鋼板側層を構成するポリエステルBの
カルボキシル末端基量が25〜60当量/トンであるこ
とが好ましく、特に好ましくは30〜55当量/トンで
ある。
せるためにポリエステルのIV(固有粘度)は0.45
〜0.75dl/gであることが好ましく、0.5〜
0.7dl/gであることがさらに好ましく、特に0.
55〜0.65dl/gであると一層好ましい。固有粘
度が0.45dl/g未満では、金属板との接着性が低
下するのみならず、伸度などの機械特性が低下するため
好ましくない。一方、IVが0.75dl/gを越える
ものは品質過剰であり、原料ポリマーの生産性低下、溶
融押出時の分解物発生が多くなるなどの問題が発生す
る。
スエルフィルムは、隠蔽性、加工性の点から無機および
/または有機表面処理剤によって処理された酸化チタン
をフィルム厚み当たり1.2〜2.5重量%/μm含有
することが必要であり、好ましくは1.4〜2.2重量
%/μmである。酸化チタン濃度/厚みが1.2重量%
/μm未満の場合、隠蔽効率が低下し、目的の隠蔽性を
得るためにフィルム厚みを厚くすることが必要になり非
効率であるばかりでなく、フィルム厚みの増大によりラ
ミネート性、加工性が悪化する。一方酸化チタン濃度/
厚みが2.5重量%/μmを越えると、フィルムの脆
化、製膜性悪化が問題となる。
表面処理剤は酸化チタンに対して0. 01〜2重量%含
まれている必要がある。
成分、シリカ化合物、チタニヤ化合物等が用いられる
が、アルミ成分を使用することが分散性の点で好まし
い。アルミ成分を用いる場合には、酸化チタンに対して
0.01〜1.5重量%であることが好ましく、より好
ましくは0.05〜1重量%、特に好ましくは0.1〜
0.5重量%である。アルミ成分による表面処理に際し
ては、酸化アルミ化合物や水酸化アルミ化合物として用
いられることが好ましく、アルミ量について言えば、酸
化アルミや水酸化アルミ中に含まれるアルミ成分が0.
01〜1.5重量%であると、分散性、ポリエステルと
の親和性が向上し、白色度、隠蔽性に優れ、かつポリエ
ステル中に均一分散するために白色斑等が激減し美麗性
も向上したものになる。さらに粗大粒子も低減されるた
め、製膜延伸時のロール摩耗や、ラミネート、製缶加工
時のトラブルも解消される。
物、多価アルコール系化合物、シリコ−ン系化合物など
をあげることができるが、分散性の点から多価アルコー
ル系化合物、シリコ−ン系化合物が好ましく、特に耐熱
性、アルミ成分含有の表面処理剤との組合せにおける分
散性の一層の向上からシリコ−ン系化合物が好ましい。
酸化チタン重量に対してシリコ−ン系化合物は0.02
〜2重量%であることが好ましく、より好ましくは0.
05〜1重量%である。また多価アルコール系化合物で
は酸化チタン重量に対して、0.01〜1.5重量%で
あることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.8
重量%である。上記化合物を表面処理剤とすることで、
分散性悪化による溶融押出時での異物発生や酸化チタン
の凝集を大幅に抑制することが可能となる。ここでシリ
コ−ン系化合物量、多価アルコール系化合物量は酸化チ
タン重量に対する重量比(重量%)であり、シリコ−ン
系化合物量は熱重量−質量同時分析法及び熱重量−ガス
クロ/質量同時分析法を用い、ヘリウム流下、室温から
50℃/分の昇温速度で300℃まで加熱後、60分保
持した際のシリコーン化合物に帰属される発生気体の合
計量の酸化チタンに対する重量%であり、例えば(CH
3)3Si+、[(CH3)2SiO]3、[(CH 3)2Si
O]4等が例示されるが、測定時上記以外にシリコーン
化合物に帰属される気体を検出した場合それも合わせた
ものとする。また多価アルコール系化合物量は、熱重量
−質量同時分析法及び熱重量−ガスクロ/質量同時分析
法を用い、ヘリウム流下、室温から50℃/分の昇温速
度で300℃まで加熱後、60分保持した際の多価アル
コールに帰属される発生気体合計量の酸化チタンに対す
る重量%であり、例えばButanal、Methylpropenal、Met
hyldihydropyranが例示されるが、測定時上記以外に多
価アルコール化合物に帰属される気体を検出した場合そ
れも合わせたものとする。
の点から、少なくとも片面に酸化チタン濃度/厚みが2
〜15重量%/μmである層を積層することが好まし
く、より好ましくは酸化チタン濃度/厚みが3〜12重
量%/μmである。積層構成はA/Bの2層、B/A/
B、B/A/Cの3層などが例示されるが特に限定され
るものでない。積層厚みは、摩耗性の点から好ましくは
0.2〜5μm、より好ましくは0.5〜3μmであ
り、片面、両面でも良く、更には積層面の上に積層して
も良い。
化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmであり、好ま
しくは平均粒径0.2〜0.35μmである。平均粒径
0.1μm未満では、ポリエステル中への分散性が低下
し、斑が発生する等の問題となる。酸化チタンは純度と
して95%以上のものが好ましく、95%未満であると
分散性に劣るものとなる。酸化チタンとしてはアナター
ゼ型、ルチル型の何れにも限定されないが、隠蔽性向上
の点からルチル型酸化チタンが好ましい。
る点から、押出時、溶融ポリマーをフィルターに通すこ
とが好ましく、特に多段フィルターであると良い。フィ
ルターの濾過特性としては30μm以上を濾過するもの
が好ましく、特に好ましくは10μm以上を濾過するも
のである。
平均粒子径0.01〜10μmの公知の内部粒子、無機
粒子および/または有機粒子などの外部粒子の中から任
意に選定される粒子、増白剤を含有させることができ
る。10μmを越える平均粒子径を有する粒子を使用す
るとフィルムの欠陥が生じ易くなるので好ましくない。
粒子としては、例えば湿式および乾式シリカ、コロイダ
ルシリカ、珪酸アルミ、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、珪酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸亜鉛、アルミ成分、マイカ、カオリ
ン、クレー等の無機粒子、およびスチレン、シリコー
ン、アクリル酸類等を構成成分とする有機粒子等を挙げ
ることができるが、特に耐摩耗性、取扱性向上、隠蔽性
の点から凝集型無機粒子が0.01〜2重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.105〜1重量%で
ある。更に凝集型無機粒子の中でも、平均粒径0.5〜
5μmの凝集シリカ粒子が好ましく、特に湿式凝集シリ
カが特に好ましく、その添加量は特に0.105〜0.
5重量%が好ましい。これら凝集型無機粒子は、積層の
場合、各層に添加するとより効果的である。また上記粒
子は、二種以上を特性を損ねない範囲で併用してもよ
い。
巾方向/長手方向の伸度の比が1.05〜2であること
が好ましく、特に好ましくは1.15〜1.8である。
巾方向の伸度が高いことによりラミネート時のロールへ
の追従性等が向上し、結果として斑が低減される。
ート性、成形加工性の点から、長手方向と巾方向の破断
伸度の平均が80%以上であることが好ましく、より好
ましくは90%以上である。白色度向上のためにチタン
濃度増加すると、伸度低下を招く傾向にあり、80%未
満の破断伸度では、ラミネート時の破れや成形加工の
斑、製缶後のフィルムの剥離が生じるなどの問題を引き
起こす原因となることがある。
従来公知の反応触媒、着色防止剤を使用することがで
き、反応触媒としては、例えばアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガ
ン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アン
チモン化合物、チタン化合物等を、着色防止剤として
は、例えばリン化合物等を挙げることができる。ポリエ
ステルの製造が完結する以前の任意の段階において、重
合触媒としてアンチモン化合物またはゲルマニウム化合
物、チタン化合物を添加することが望ましい。このよう
な方法としては例えば、ゲルマニウム化合物を例にする
と、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加する方法
や、あるいは特公昭54−22234号公報に記載され
ているように、ポリエステルの出発原料であるグリコー
ル成分中にゲルマニウム化合物を溶解させて添加する方
法等を挙げることができる。ゲルマニウム化合物として
は、例えば二酸化ゲルマニウム、結晶水含有水酸化ゲル
マニウム、あるいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲ
ルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラブト
キシド、ゲルマニウムエチレングリコキシド等のゲルマ
ニウムアコキシド化合物、ゲルマニウムフェノレート、
ゲルマニウムβ−ナフトレート等のゲルマニウムフェノ
キシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニ
ウム等のリン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマニウ
ム等を挙げることができる。中でも二酸化ゲルマニウム
が好ましい。アンチモン化合物としては、特に限定され
ないが例えば、三酸化アンチモンなどのアンチモン酸化
物、酢酸アンチモンなどが挙げられる。チタン化合物と
しては、特に限定されないがテトラエチルチタネート、
テトラブチルチタネートなどのアルキルチタネート化合
物などが好ましく使用される。
する際に、ゲルマニウム化合物として二酸化ゲルマニウ
ムを添加する場合で説明する。テレフタル酸成分とエチ
レングリコールをエステル交換またはエステル化反応せ
しめ、次いで二酸化ゲルマニウム、リン化合物を添加
し、引き続き高温、減圧下で一定のジエチレングリコー
ル含有量になるまで重縮合反応せしめ、ゲルマニウム元
素含有重合体を得る。さらに、好ましくは得られた重合
体をその融点以下の温度において減圧下または不活性ガ
ス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアデルヒドの
含有量を減少させ、所定の固有粘度、カルボキシル末端
基を得る方法等を挙げることができる。
は、例えばポリエステル合成時の何れかに酸化チタンを
添加する方法や、ポリエステルに酸化チタンを添加し溶
融混練する方法や、酸化チタンを多量に含有した高濃度
マスターペレットを製造し、酸化チタンを含有しないポ
リエステルと混練し所定量の酸化チタンを含有させる方
法等があるがこの限りではない。本発明においても、ポ
リエステルに酸化チタン粒子を添加させる方法としては
特に限定するものではないが、一旦45〜70重量%の
高濃度酸化チタン含有マスターペレットを製造し、酸化
チタン未添加のポリエステルからなる希釈用ペレットと
適切な比で均一に混合し、押出機に供給する方法が、ポ
リエステル中での粒子の分散性を向上させる点から、好
ましく用いることがことができる。
属にラミネートした後の成形性、金属に対する被覆性、
耐衝撃性の点で、3〜50μmであることが好ましく、
さらに好ましくは5〜35μmであり、特に好ましくは
10〜30μmである。
法としては、特に限定されないが、例えば各ポリエステ
ルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給
し、所望のフィルターを通過させた後、スリット状のダ
イからシート状に押出し、静電印加などの方式によりキ
ャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸フィル
ムを得る。延伸方式としては、同時二軸延伸、逐次二軸
延伸いずれでもよく、該未延伸フィルムをフィルムの長
手方向及び幅方向に延伸、熱処理し、目的とする配向度
のフィルムを得る。フィルムの品質の点でテンター方式
によるものが好ましく、長手方向に延伸した後、幅方向
に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ
同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。延伸
倍率としてはそれぞれの方向に1.2〜4.5倍、好ま
しくは1.5〜4.0倍である。逐次二軸延伸によりフ
ィルムを得る場合、長手方向の延伸は多段延伸が好まし
いが特に限定されるものではない。長手方向、幅方向の
延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよ
い。また、延伸速度は1000%/分〜200000%
/分であることが望ましく、延伸温度はポリエステルの
ガラス転移温度以上ガラス転移温度+100℃以下であ
れば任意の温度とすることができるが、通常は70〜1
50℃が好ましい。更に二軸延伸の後にフィルムの熱処
理を行うが、この熱処理はオーブン中、加熱されたロー
ル上等、従来公知の任意の方法で行なうことができる。
熱処理温度は120℃以上245℃以下の任意の温度と
することができるが、好ましくは120〜240℃であ
る。また熱処理時間は任意とすることができるが、通常
1〜60秒間行うのが好ましい。熱処理はフィルムをそ
の長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行って
もよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行っ
てもよく、その後熱処理を行ってもよい。
面処理を施すことにより、接着性を向上させることはさ
らに特性を向上させる上で好ましい。
ィングを施してもよく、その塗布化合物、方法、厚み
は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定
されない。
えば金属板では、成形性の点で鉄やアルミニウムなどを
素材とするものが好ましい。さらに、鉄を素材とする金
属板の場合、その表面に接着性や耐腐食性を改良する無
機酸化物被膜層、例えばクロム酸処理、リン酸処理、ク
ロム酸/リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処
理、クロムクロメート処理などで代表される化成処理被
覆層を設けてもよい。特に金属クロム換算値で、クロム
として6.5〜150mg/m2 のクロム水和酸化物が
好ましく、さらに、展延性金属メッキ層、例えばニッケ
ル、スズ、亜鉛、アルミニウム、砲金、真ちゅうなどを
設けてもよい。スズメッキの場合0.5〜15mg/m
2 、ニッケルまたはアルミニウムの場合1.8〜20g
/m2 のメッキ量を有するものが好ましい。
は、熱ラミネートもしくはフィルムに接着剤をコーティ
ングすることにより金属板等に貼合わせた後、絞り成形
やしごき成形によって製造される飲料缶、食缶などのツ
ーピース金属缶の外面被覆用に好適に使用することがで
きる。また、ツーピース缶の蓋部分、あるいはスリーピ
ース缶の胴、蓋、底の被覆用としても良好な金属接着
性、成形性を有するため好ましく使用することができ
る。
る。なお特性は、以下の方法により測定、評価した。
℃において測定した。
で観察し、粒子の画像をイメージアナライザーで処理す
る。観察箇所を変えて粒子数1,000個以上で次の数
値処理を行い、それによって求めた数平均径Dを平均粒
径とした。 D=ΣDi/N ここで,Diは粒子の円相当径,Nは粒子数である。
いた後5mgサンプリングし、示差走査熱量計(パーキ
ン・エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇
温速度で測定し、融解のピーク温度を融点とした。
で削りとり、上記と同様の測定手法により融点を測定し
た。
り、酸化チタンに対する重量比を求めた。
時分析法を用い、ヘリウム流下、室温から50℃/分の
昇温速度で300℃まで加熱後、60分保持した際の
(CH3)3Si+、[(CH3)2SiO]3、[(C
H3)2SiO]4およびその他のシリコーン系化合物に
帰属される発生気体の合計量を求め、酸化チタン重量に
対する百分率で表した。
時分析法を用い、ヘリウム流下、室温から50℃/分の
昇温速度で300℃まで加熱後、60分保持した際のBu
tanal、Methylpropenal、Methyldihydropyranおよびそ
の他の多価アルコール系化合物に帰属される発生気体の
合計量を求め、酸化チタン重量に対する百分率で表し
た。
ィルムの光学濃度を測定した。
光学濃度を測定した際の最大の値と最小の値の差(R)
を求め、これをサンプリング位置を変えて5回評価し、
5回の平均値により光学濃度の斑を評価した。
た。 特A級:凝集が全く見られない。 A級 :わずかな凝集が多少見られるが、粗大凝集はな
い。 B級 :わずかな凝集が点在するが、粗大凝集に至るも
のはない。 C級 :粗大に凝集しているものが見られる。 D級 :粗大に凝集しているものが多数見られる。
0.2mm)にフィルムをラミネート後、70℃の水槽
で急冷した。該ラミネート鋼板のL値を分光色差計にて
測定し、鋼板に対するラミネート後の隠蔽性を以下の判
定基準により評価した。 ○:89.0超過 △:86.0以上、89.0以下 ×:86. 0未満 (○または△:合格、×:不合格)。
ル5000m成形(成形比(最大厚み/最小厚み)=
2.0,成形可能温度領域で成形)し、缶(直径6c
m,高さ12cm)を得た。この缶を目視により下の基
準で評価した。 ○:微小クラックや破断などが認められない。 ×:微小クラックや破断などが認められる。 (○:合格、×:不合格)。
0.2mm)にフィルムをラミネート後、70℃の水槽
で急冷した。該ラミネート鋼板をしごき成形機、絞り成
形機でコイル5000m成形(板厚減少率55%,成形
可能温度領域で成形)し、缶を得た。この時の缶胴部の
フィルム表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により、倍
率500〜2000倍の範囲で観察し、以下の判定基準
に基づいて評価した。 特A級:すじ状の傷はほとんど見られない。 A級 :すじ状の傷がかすかに見られる B級 :短いすじ状の傷が若干見られる。 C級 :長いすじ状の傷がはっきりと見られる。 D級 :長いすじ状の傷が多数見られる。
300mm/min、幅10mm、試料長100mmと
して破断伸度を測定した。
理:アルミ化合物、アミン系化合物、平均粒子径:0.
21μm)を50重量%含有するイソフタル酸共重合ポ
リエチレンテレフタレートペレット(共重合量12.5
モル%)と酸化チタン粒子を含有しないイソフタル酸共
重合ポリエチレンテレフタレートペレット(共重合量1
2.5モル%)とを各々160℃5時間真空乾燥後、重
量比4:6の割合で混合し押出機に供給した。押出機か
ら溶融押出しされたポリエステルを、多段フィルターで
濾過した後、口金から吐出させ、静電印加しながら鏡面
冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。こ
の未延伸フィルムを温度102℃にて長手方向に3.2
倍多段延伸し、予熱温度95℃、延伸温度115℃で幅
方向に3.6倍延伸した後、170℃にて弛緩5%、5
秒間熱処理し、厚さ14μmの二軸延伸白色ポリエステ
ルフィルムを得た。フィルム特性は表3に示した通り、
良好であった。
り、実施例1と同等の条件にて表3に示すフィルムを得
た。フィルム特性は表3に示す通り、良好であった。
と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィル
ムを同時二軸法により温度115℃で長手方向に3倍、
横方向に3.4倍延伸し、180℃にて弛緩5%、4秒
間熱処理し、表3に示す厚さ14.8μmの二軸延伸白
色ポリエステルフィルムを得た。フィルム特性は表3に
示す通り、良好であった。
り、実施例1と同様の手順にて別々に乾燥、混合、溶
融、多段フィルターにより濾過を行い、互いに隣接した
ダイからA層、B層のポリマーを共押出して積層、融着
させ、静電印加しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化し
て未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度1
02℃にて長手方向に3.2倍多段延伸し、予熱温度9
5℃、延伸温度120℃で幅方向に3.3倍延伸した
後、170℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、表3に示
す厚さ16μmのB/A/Bの積層二軸延伸白色ポリエ
ステルフィルムを得た。フィルム特性は表3に示す通
り、良好であった。
り、幅方向の延伸倍率を3.2倍として、実施例4と同
様に表3に示す厚さ16μmの二軸延伸白色ポリエステ
ルフィルムを得た。フィルム特性は表3に示す通り、良
好であった。
り、長手方向の延伸倍率を3.1倍として、実施例4と
同様に表4に示す厚さ16μmの二軸延伸白色ポリエス
テルフィルムを得た。フィルム特性は表4に示す通り、
良好であった。
り、実施例4と同様にして未延伸フィルムを得た。この
未延伸フィルムを同時二軸法により温度105℃で長手
方向に3.3倍、横方向に3.15倍延伸し、170℃
にて弛緩5%、5秒間熱処理し、表4に示す厚さ16μ
mの二軸延伸白色ポリエステルフィルムを得た。フィル
ム特性は表4に示す通り、優れたものであった。
り、実施例1と同等の条件にて表4に示すフィルムを得
た。フィルム特性は表4に示す通り、劣るものであっ
た。
り、延伸倍率を長手方向に1.8倍、幅方向に2.1倍
として比較例1と同様にして表4に示す厚さ10μmの
フィルムを得た。フィルム特性は表4に示す通り、かな
り劣るものであった。
り、実施例1と同等の条件にて表4に示すフィルムを得
た。フィルム特性は表4に示す通り、劣るものであっ
た。
レート Tm :融点
酸化チタン濃度/厚み、酸化チタンの表面処理剤を規定
することにより、隠蔽性、斑のない美麗感、耐摩耗性を
兼ね備えたものである。
Claims (9)
- 【請求項1】無機および/または有機表面処理剤によっ
て表面処理された酸化チタンを含有し、該酸化チタンの
含有量がフィルム厚み当たり1. 2〜2. 5重量%/μ
mであり、該表面処理剤の該酸化チタンに対する含有量
が0. 01〜2重量%である容器成形外面用白色ポリエ
ステルフィルム。 - 【請求項2】無機表面処理剤がアルミ成分であって、酸
化チタンに対する含有量が0. 01〜1. 5重量%であ
る請求項1に記載の容器成形外面用白色ポリエステルフ
ィルム。 - 【請求項3】凝集型無機粒子を0. 01〜2重量%含有
する請求項1または2に記載の容器成形外面用白色ポリ
エステルフィルム。 - 【請求項4】有機表面処理剤がシリコーン系化合物であ
って、酸化チタンに対する含有量が0. 02〜2重量%
である請求項1〜3のいずれかに記載の容器成形外面用
白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項5】有機表面処理剤が多価アルコール系化合物
であって、酸化チタンに対する含有量が0. 01〜1.
5重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の容器成
形外面用白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項6】無機および/または有機表面処理剤によっ
て表面処理された酸化チタンを厚み当たり2〜15重量
%/μm含有する層を少なくとも片面に積層してなる請
求項1〜5のいずれかに記載の容器成形外面用白色ポリ
エステルフィルム。 - 【請求項7】積層した層が凝集型無機粒子を0. 01〜
2重量%含有する請求項6に記載の容器成形外面用白色
ポリエステルフィルム。 - 【請求項8】巾方向/長手方向の伸度の比が1. 05〜
2である請求項1〜7のいずれかに記載の容器成形外面
用白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項9】金属板に貼合せるための請求項1〜8のい
ずれかに記載の容器成形外面用白色ポリエステルフィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10608499A JP2000297161A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10608499A JP2000297161A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000297161A true JP2000297161A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=14424703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10608499A Pending JP2000297161A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000297161A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008023076A1 (de) * | 2006-08-25 | 2008-02-28 | Sachtleben Chemie Gmbh | Titandioxid enthaltendes komposit |
JP2016166355A (ja) * | 2015-03-04 | 2016-09-15 | 東レ株式会社 | 白色ポリエステルフィルム |
-
1999
- 1999-04-14 JP JP10608499A patent/JP2000297161A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008023076A1 (de) * | 2006-08-25 | 2008-02-28 | Sachtleben Chemie Gmbh | Titandioxid enthaltendes komposit |
JP2016166355A (ja) * | 2015-03-04 | 2016-09-15 | 東レ株式会社 | 白色ポリエステルフィルム |
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