JP2000293806A - メカノイズ自動低減装置 - Google Patents

メカノイズ自動低減装置

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JP2000293806A
JP2000293806A JP11100363A JP10036399A JP2000293806A JP 2000293806 A JP2000293806 A JP 2000293806A JP 11100363 A JP11100363 A JP 11100363A JP 10036399 A JP10036399 A JP 10036399A JP 2000293806 A JP2000293806 A JP 2000293806A
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mechanical noise
noise reduction
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reduction device
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メカノイズが混入した音声信号から音声信号
のみを取り出すためのメカノイズ低減装置において、メ
カノイズ低減回路を自動的にON/OFFさせること。 【解決手段】 疑似ノイズ信号を生成する適応型フィル
タと、該疑似ノイズ信号の自己相関係数を計算する自己
相関係数演算処理手段と、該自己相関係数演算処理手段
の出力によってON/OFF制御が自動的に行われるメ
カノイズ低減回路と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ一体型VT
R等のマイクを内蔵した機器におけるメカノイズの低減
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル・カムコーダ(商品名)等の
カメラ一体型VTRにおいて、回転磁気ヘッドと磁気テ
ープの接触に起因するメカノイズ音(機械的な雑音)、
いわゆるヘッド叩き音、及び/又は回転ドラムの回転音
がマイクから収音した音声信号に混入した場合に、メカ
ノイズだけを低減するメカノイズ低減装置が既に提案さ
れている。
【0003】この装置は一般に、メカノイズが発生した
時だけ低減処理回路をONにして、メカノイズがなくな
り音声信号だけになった時にはその低減処理が出力音声
信号に影響を与えないように上記低減処理回路をOFF
にするようになっている。その際、ノイズの発生源を監
視して低減処理回路のON/OFF切換を行う。例えば
ノイズ発生源がVTRの回転ドラムの場合には、そのド
ラムの回転の有り/無しをマイコン等で監視して、回転
していればメカノイズ低減処理回路をONにし、回転し
ていなければOFFにする切換制御を行うようになって
いる。
【0004】しかしながら、メカノイズが混入する原因
としては上記のような場合だけでなく、他に色々な場合
がある。例えば、単体ビデオカメラで撮影収音した信号
をその場で据え置き型VTR等の別のVTRに記録する
場合には、ノイズ発生源となる記録側回転ドラムの発す
るメカノイズ音が、単体ビデオカメラのマイクから収音
され、この場合にはドラムの回転をマイコンが監視でき
ない。さらにまた、テープ再生に於いてメカノイズが記
録されているテープを再生して得られる音声信号からメ
カノイズだけを除去する再生メカノイズ低減装置が提案
されているが、例えばメカノイズが記録されていないT
V画像等がテープ上で混在している場合のテープ再生で
は、メカノイズ発生がマイコンの監視下にないためメカ
ノイズ低減のON/OFF制御ができなかった。
【0005】上記従来のメカノイズ低減装置について、
図5及び図6を参照して、下記に更に詳細に説明する。
図5は、記録時のメカノイズ低減装置を示すシステムブ
ロック図である。同図に示すシステムにおいて、マイク
MIC1A,MIC1Bにはメカノイズの混入した音声
信号が入力し、その左側信号1L,右側信号1Rは増幅
器AMP2A,AMP2Bで増幅され、夫々信号2L,
2RとしてAGC回路3に入力する。これらの音声信号
2L,2RはAGC回路3で後段に最適な信号レベルに
なるようにゲイン調整され、信号3L,3RとしてAD
コンバータADC4A、ADC4Bに送られ、そこでア
ナログ−ディジタル変換され、信号4L,4Rとしてメ
カノイズ低減処理回路15に送られる。
【0006】このメカノイズ低減処理回路15にはマイ
コンコンピュータ(以下マイコンという)8からドラム
基準信号7が供給される。同マイコン8は更にドラムモ
ータ13へサーボ信号12を送りドラムモータ13の回
転周波数及び位相制御を行うが、その際上記ドラム基準
信号7はそのサーボ信号12の基準信号にもなってい
る。
【0007】ドラムモータ13には回転ドラム14が取
り付けられており、回転ドラム14には回転磁気ヘッド
11A,11Bが取り付けられている。記録/再生時に
は回転磁気ヘッド11A,11Bが磁気テープ9に接触
しながら磁気記録/再生が行われる。ここで発生するメ
カノイズのほとんどが上記ドラム基準信号7の周波数を
含む、その整数倍の周波数に発生しており、そのメカノ
イズが空間や機器のキャビネットに伝わり、上記マイク
MIC1A,MIC1Bに音声信号と一緒に入力され
る。
【0008】ここで、メカノイズ低減処理回路15につ
いて更に詳しく説明する。ADC回路4A,4Bでディ
ジタル化された信号4L,4Rを夫々加算器6A,6B
の一入力に印加し、該加算器6A,6Bの他の入力にそ
れぞれLMSアルゴリズムで処理される適応型フィルタ
5A,5Bから出力される疑似ノイズ信号5L,5Rを
負極性で印加してそれらの差信号6L,6Rをつくり、
左チャンネルLch、右チャンネルRch出力として記
録系信号処理回路に送る。記録系信号処理回路について
は本発明に直接の関係がないのでここでは説明を省略す
る。上記差信号6L,6Rは、夫々適応型フィルタ5
A,5Bにエラー信号として帰還される。また、上記ド
ラム基準信号7を参照入力として適応型フィルタ5A,
5Bは常にこのエラー信号を最小にするように動作す
る。
【0009】ここで、メカノイズ低減処理回路15につ
いて、図6を参照して更に詳細に説明する。なお、左チ
ャンネルLchと右チャンネルRchは同じ処理を行う
ので図6においては片チャンネルのみを示してある。こ
の回路においては、音声信号とノイズが混じった入力信
号31が加算器30に入力し、該加算器でLMS処理回
路15から送られてくる疑似ノイズ信号37を減算して
音声信号だけを信号38として出力する。
【0010】信号38の一部はLMS処理回路15に帰
還され該信号38中に残留しているメカノイズ成分が下
記のとおりに処理される。即ち、この信号38はリミッ
ター26に送られ、そこで音声信号の大レベル部分がリ
ミットされ、メカノイズ成分のほとんどがゲイン制御回
路27で最適なレベルに設定される。この後サンプリン
グレートを1/2にするためデシメーション回路28を
通し、加算器29に送られる。加算器29でRAM21
から読み出されたリードデータ39と加算され、その和
がライトデータ40としてRAM21に書き込まれる。
【0011】RAM21のアドレス値は、リード/ライ
トアドレスカウンタ22によって生成される。なお、図
6の回路においては、リードアドレス35は直接RAM
21に印加しライトアドレス36は遅延回路23を介し
てRAM21に印加する。この遅延回路23はサンプリ
ングレート変換処理による時間遅延を適正化するための
ものである。そうして、リード/ライトアドレスカウン
タ22のアドレスはインパルス信号33を印加すること
によりリセットされる。このインパルス信号33は、図
5におけるドラム基準信号7に相当し、発生するノイズ
のピッチ周期成分を有している。リード/ライトアドレ
スカウンタ22に供給するクロックは、オーディオサン
プリング周波数(32kHz,44.1kHz、もしく
は48kHz)のサンプリングクロック34を周波数逓
降器で1/2にレート変換したものが用いられる。
【0012】次に、リードデータ39はインターポレー
ション(補間)回路56でレート変換のための補間処理
がなされ、スイッチSW25を通り疑似ノイズ信号37
となる。ここでスイッチSW25はマイコン等から発生
されるキャンセル制御信号32によってON/OFF制
御され、即ち、スイッチSW25は図5における回転ド
ラム14が回転しているときにONになり、停止すると
OFFとなるように制御される。
【0013】上記スイッチSW25のON/OFF制御
は、下記のような欠点がある。即ち、例えばテープ再生
時にその再生信号からメカノイズ音だけを低減しようと
する場合、記録時にテープ上にメカノイズ音が記録され
ているか否かをマイコンは知り得ないということであ
る。これはそのテープ上に成された音声記録が、カメラ
内蔵マイク記録、カメラ外部マイク記録、TV記録(い
わゆるエアーチェック)、音声無し(画像のみ)記録、
等の情報が無いためであり、さらに記録されたメカノイ
ズ音のレベルが大きいか、若しくは無視できる(低減処
理が不要な)ほど小さいかといった条件は、それらを記
録した機器に依存し、テープ再生して初めて判断される
からである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの課題
は、上記従来のメカノイズ低減装置の欠点を克服し、入
力された音声信号からメカノイズ成分を検出してそのレ
ベルの大小によって自動でメカノイズ低減回路をON/
OFF制御できるメカノイズ低減装置を提供することに
ある。本発明の他の課題は、メカノイズ低減回路のON
/OFF制御に際してON/OFF切換え時の不自然さ
を改善することにある。本発明の更に他の課題は、メカ
ノイズ低減装置の低減効率を改善することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、下記の手段を備えたメカノイズ低減装置
を提供する。即ち、本発明の一観点においては、メカノ
イズ低減装置は、メカノイズが混入した音声信号から音
声信号のみを取り出すためのメカノイズ低減装置であっ
て、疑似ノイズ信号を生成する適応型フィルタと、該疑
似ノイズ信号の自己相関係数を計算する自己相関係数演
算処理手段と、該自己相関係数演算処理手段の出力によ
ってON/OFF制御が自動的に行われるメカノイズ低
減回路と、を備えたメカノイズ低減装置を提供する。
【0016】本発明の第2の観点に従えば、上記メカノ
イズ低減装置において、上記自己相関係数演算処理手段
で相関係数を算出する際の総サンプル数が、発生するメ
カノイズ信号の繰り返しピッチ周期に一致するようにな
したメカノイズ低減装置を提供する。
【0017】本発明の第3の観点に従えば、上記メカノ
イズ低減装置において、上記メカノイズ低減回路がクロ
スフェード処理手段によってON/OFF制御されて元
の入力信号とメカノイズ低減された信号が切り換え出力
されるようになしたメカノイズ低減装置を提供する。
【0018】本発明の第4の観点に従えば、上記適応型
フィルタは、デシメーション及びインターポレーション
処理を行わず、低減帯域をナイキスト周波数まで広げた
LMS演算処理を行うようにしたノイズ低減装置を提供
する。また、本発明の第5の観点に従えば、上記装置に
おいて、上記LMS演算処理は、RAMから読み出され
た信号に減衰係数をかけて行われるようにしたメカノイ
ズ低減装置を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して下記に本発明
の一実施形態のメカノイズ低減装置について説明する。
図1は、本発明における再生時メカノイズ低減回路の全
体を示すシステムブロック図である。同図に示す装置に
おいて、VTR等の再生装置80は、回転磁気ヘッド1
1で磁気テープ9上に記録されたRF信号を再生し、再
生系映像/音声信号91に変換するが、その際回転磁気
ヘッド11が取り付けられた回転ドラム14はドラムモ
ータ13によって駆動され、ドラムモータ13は、マイ
コン8からサーボ信号12によって、その磁気テープ9
に信号が記録された時と同じ回転周波数と位相に制御さ
れる。
【0020】再生系映像/音声信号91は再生系信号処
理回路81に入力され、映像と音声信号のデフレーミン
グ処理、映像系の伸長処理、音声系のデシャフリング処
理等を行い音声ディジタル信号81L,81Rとして、
メカノイズ低減処理回路88に入力される。さらに、メ
カノイズ低減処理回路88にはマイコン8から上記ドラ
ムモータ13の同期基準であるドラム基準信号7が入力
される。信号81L,81Rはそれぞれクロスフェード
信号切換処理回路84及び85に入力されると共に、加
算器86及び87にて疑似ノイズ信号92及び93を減
算して信号94及び95としてクロスフェード信号切換
処理回路84及び85に入力される。
【0021】信号94,95はLMS処理回路で構成さ
れる適応型フィルタ82,83にエラー信号として入力
され、これらの適応型フィルタ82,83において上記
ドラム基準信号7を参照入力として疑似ノイズ信号92
及び93が生成され上記加算器86,87に送られる。
同適応型フィルタ82,83からクロスフェード信号切
換処理回路84,85へ相関係数信号96,97を送出
し、クロスフェード信号切換処理回路84,85は、こ
れらの信号96,97を使って、上記入力された2信号
81L,81Rとそれらの信号のノイズ低減された信号
94,95を切り換えて夫々左チャンネルLch出力、
右チャンネルRch出力としてメカノイズ低減処理回路
88から出力する。なお、この段の後に続く回路につい
ては本発明と直接の関係がないので説明を省略する。さ
らに映像信号処理についても割愛する。
【0022】次に図2を参照して図1の装置におけるメ
カノイズ低減処理回路88について詳細に説明する。こ
こで図2は、ステレオ信号における片チャンネルだけを
示している。同図の回路において、信号入力50には音
声にノイズが混入した信号、もしくは音声信号のみが入
力され、この信号は一方においてクロスフェード信号切
換処理回路43に直接入力される。他方、上記入力信号
は、加算器45の一入力に印加され、他の入力に印加さ
れる疑似ノイズ信号59が減算された信号51を上記ク
ロスフェード切換処理回路43に入力する。クロスフェ
ード切換処理回路43に入力する上記2つの信号は、自
己相関係数演算処理回路46から送られてくる相関係数
信号58によって切り換えられて、該クロスフェード切
換処理回路43の出力に音声信号出力55として選択的
に出力される。
【0023】例えば、上記クロスフェード信号切換処理
回路43は、相関係数信号58の値が或閾値よりも大き
い場合には、上記加算器45の出力から送られてくるメ
カノイズ低減処理された信号51を出力し、小さい場合
は入力信号50をそのまま出力するように切換動作をす
るが、この切換動作は或一定時間にわたって徐々に切り
換わるように行われる。また後で詳細に述べるが、相関
係数信号58をそのままクロスフェード時の制御係数に
使用して切り換えてもよい。
【0024】上記信号51は、入力信号50から疑似ノ
イズ信号59を差し引いた信号であり、疑似ノイズ信号
が実際のノイズ信号と一致する場合には入力信号50に
含まれる音声信号成分のみから成る信号である。そして
実際のノイズ信号が疑似ノイズ信号と一致しない場合に
は、その誤差成分を含む信号である。LMS処理回路4
0はこのノイズの誤差成分を最小にするようにフィード
バック制御動作をする。
【0025】LMS処理回路40に帰還入力された信号
51は、その信号の音声信号成分が大レベルになってい
る部分がリミッター47でリミットされ、ゲイン制御回
路48で適正なレベルに設定されて加算器49の一入力
に送られる。この加算器49の他の入力には、RAM4
1から読み出されたリードデータ56に係数回路44で
係数λを乗じた信号が入力する。加算器49は両信号を
加算し、その和をライトデータ57としてRAM41に
送りそこに書き込むとともに、自己相関係数演算処理回
路46にも送る。
【0026】自己相関係数演算処理回路46は、上記リ
ードデータ56とライトデータ57を受け取って、それ
らのデータから相関係数を算出し、上記相関係数信号5
8を出力する。リードデータ56は、そのまま疑似ノイ
ズ信号59として加算器45に送られる。上記RAM4
1のアドレス制御は、リード/ライトアドレス信号54
を使って行われる。このリード/ライトアドレス信号5
4は、リード/ライトアドレスカウンタ42でインパル
ス信号52とサンプリングクロック53から生成され
る。ここで、インパルス信号52は図1におけるドラム
基準信号7に相当し、リード/ライトアドレスカウンタ
42のアドレスリセットに使用され、サンプリングクロ
ック53としてはオーディオサンプリング周波数(32
kHz,44.1kHz,もしくは48kHz)が入力
される。
【0027】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、これを下記に簡単にまとめると、本実施形態のメ
カノイズ低減装置は、適応型フィルタによって生成され
た疑似ノイズ信号の自己相関係数を算出し、その算出さ
れた相関係数を利用してメカノイズ低減回路をON/O
FF制御するようにしたものである。図2の自己相関係
数演算処理回路46には上記に説明したようにRAM4
1のリードデータ56とライトデータ57が入力される
が、本実施形態においては、リードアドレスとライトア
ドレスが同一であり、さらにリードデータはライトデー
タの1ノイズピッチ周期分前のデータ、つまり回転ドラ
ム1回転分の時間遅延が発生している。ここでいう自己
相関係数とは、ある連続した信号波形の周期性を調べる
ためのもので、本実施形態の場合には回転ドラムに起因
するノイズ成分が回転ドラム1回転分の周期性を持つと
いう性質を利用して相関係数を算出している。
【0028】上記自己相関係数を演算処理する回路の詳
細について図3を参照して下記に更に詳しく説明する。
同図は相関係数演算処理回路46の回路ブロック図であ
る。ここではまず入力信号であるリードデータ56とラ
イトデータ57のノイズ帯域周波数を抽出するためにそ
れぞれバンドパスフィルタBPF61及び62を通し、
相関係数算出回路63に入力する。相関係数算出回路6
3は以下の算出式にしたがって上記リードデータとライ
トデータの相関度Rを演算する。
【0029】この相関度Rは、一般的に−1≦R≦1の
範囲の値をとり1に近いほど相関性が高く、ゼロで無相
関、−1に近いほど負(逆相)の相関性が高いという性
質をもつ。従ってライトデータWとリードデータRの位
相相関性が高いほど値が1に近づき、低いほど値が−1
に近づくように演算される。次にこの相関度Rを、増幅
器AMP64で適正な値まで増幅し、レベルシフト処理
回路65で符号を正値に揃え、検波処理回路66及び時
定数付加回路67を通して、相関係数信号58として出
力する。ここで検波処理回路66と時定数付加回路67
は人の聴感に係数変化を合わせるための処理で、例えば
相関度Rの急激な変動に対してアタック/リカバリ時定
数を持たせて自然に変化するようにしている。
【0030】次に、本発明における第2の実施形態につ
いて説明する。本実施形態においては、上記相関度Rの
算出時に、総演算サンプル数Nを、発生するメカノイズ
信号の繰り返しピッチ周期に一致させることで、ドラム
回転による周期性ノイズ抽出の確度をより一層上げてい
る。従って、サンプル数Nは以下のようにして求められ
る。 N=オーディオサンプル周波数/ドラム回転周波数
【0031】一例をあげると、オーディオサンプリング
周波数を48kHz、ドラム回転周波数を150Hzと
すれば総演算サンプル数Nは320サンプルとなり、す
なわち上記相関度Rの演算は、320サンプル毎に行え
ばよい。
【0032】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。本実施形態の特徴は、メカノイズ低減回路のO
N/OFF制御を行う時に、クロスフェード信号切換処
理回路において、メカノイズ低減処理された信号とメカ
ノイズ低減処理されてない信号を切り換えて出力するこ
とである。従来のこの種の装置においては、例えば、図
6に示すスイッチSW25のように、入力信号から減算
する疑似ノイズ信号をON/OFFして切り換えていた
が、この仕方には下記の問題点があった。 1.OFF時にはLMS処理のループが切れてしまうた
めに、次にONする場合に疑似ノイズ信号成分が変化し
て、再び適応が安定するまで低減効果が落ちてしまう。 2.ON/OFF時に、疑似ノイズ信号成分が残留して
いると、切換時にノイズが聞こえてしまい、不自然さが
残る。
【0033】従って、本実施形態のメカノイズ低減装置
は、上記LMS処理ループを常時切らずにおいて、メカ
ノイズ低減を行う信号と、全く元の信号を、位相をそろ
えて徐々に切り換えることで問題を解決している。この
様子を図4を参照して下記に更に詳しく説明する。
【0034】図4に示す回路は、図2におけるクロスフ
ェード信号切換処理回路43に対応する回路のブロック
図である。同図に示す信号50と信号51の2つの入力
信号はそれぞれアッテネータATT71及び72に入力
され、そこで夫々の信号に対してレベルコントロールが
なされた後加算器73に送られ、そこで加算され、信号
55として出力される。このとき、入力信号50及び5
1は基本的にはメカノイズ信号成分が含まれているか含
まれていないかの差しかなく、音声信号の位相はそろえ
られており、両者を加算しても殆ど違和感はない。
【0035】図4は、入力信号50,51をアッテネー
タATT71及び72に入力し、これらの信号を自己相
関係数演算処理回路から送られてくる相関係数58の係
数反転信号及び相関係数信号58自体でレベルコントロ
ールする回路を例示したものである。係数反転回路70
で処理された後の係数と相関係数58を加算すると1
(即ち全体)になるように入力信号50,51のレベル
調整処理がなされる。従って、両者を加算器73で加算
した出力信号55は、クロスフェード途中でも加算によ
る影響がなく、常に入力と同一レベルに保たれている。
【0036】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。本実施形態では、図6に示す従来例のLMS処
理回路15に存在するデシメーション回路28中での信
号処理及びインターポレーション回路56中での信号処
理を行わず、帰還信号ループの信号帯域をナイキスト周
波数(オーディオサンプリング周波数の1/2)まで広
げてLMS演算処理している。
【0037】従来例においては、RAM容量を削減する
意図から処理帯域をオーディオサンプリング周波数の1
/4に抑えていたが、RAM容量は半導体の微細化プロ
セスの進展により、大容量、低価格、小面積化が可能に
なり、RAM容量を増やして高性能化することができる
ようになった。
【0038】従って、一例をあげると、オーディオサン
プリング周波数が32kHzでは、従来8kHzまでの
帯域のノイズしか低減できなかったものが、本実施形態
においては16kHzまで低減でき、人間の可聴帯域を
ほぼカバーすることが可能になったので、ノイズ低減効
果は大幅に改善される。また、これにより図6の回路中
にあったライトアドレス供給路に設けた遅延回路DL2
3も省くことができ回路部品の削減をはかることができ
る。
【0039】次に本発明の第5の実施形態について説明
する。本実施形態の特徴は、図2のLMS処理回路40
において、RAM41から読み出されたリードデータ5
6に係数回路44で減衰係数λをかけたLMS演算処理
することにある。この減衰係数λは、1よりわずかに小
さい値をとるように設定され、一般には通常のLMS法
に対してLeaky LMS法といわれている。ここで
Leaky LMS法は、図2のRAM41内のデータ
Dを以下の演算により更新する。 D(n)=λ・D(n−1)+2μ・E(n−1)・X
(n−1)
【0040】ここでnはサンプルナンバーであり、μは
更新ステップゲインで図2のゲイン制御回路48に相当
し、Eは残差エラー信号で図2の音声信号51に相当
し、Xは参照入力で図2のインパルス信号52に相当す
る。
【0041】LMSアルゴリズムは、例えばオーディオ
サンプリング周波数の32kHz、44.1kHz、4
8kHzの1サンプリング毎に、この演算式で実際のノ
イズ信号と減算している疑似ノイズ信号の差を最小にし
ようとRAM41の内容を更新する。ここでこの減衰係
数λの意味は、適応が充分進んだ段階で残差エラー信号
Eが突然ゼロになった場合、一例ではテープ再生におい
て音声信号が無音声記録部分になった場合や、機器によ
って音声がミュートされた場合等を考えると、上記演算
式において右辺の第2項が消えるため、D(n−1)が
いつまでも残り聴感上で違和感が発生するが、減衰係数
λがあるとD(n)は徐々に減衰し、ゼロに近づくため
このような場合の応答性が従来例よりも改善される。
【0042】
【発明の効果】1.再生メカノイズ低減において、メカ
ノイズが記録された音声信号と記録されていない音声信
号が交互に再生された場合でも、メカノイズがあるとき
だけ自動でメカノイズ低減をONにできユーザにメカノ
イズを意識させないとともに、メカノイズが記録されて
いない音声再生時にメカノイズ低減処理を行った時の副
作用を防止できる。 2.メカノイズ低減処理ON/OFF時にクロスフェー
ド処理を採用したために、切り替わりが自然でありユー
ザに違和感を与えない。また、クロスフェード処理のレ
ベルコントロールに相関係数を直接利用することもで
き、さらに自然な切換も可能である。 3.記録時のメカノイズ低減処理においても、メカノイ
ズ低減処理のON/OFF情報をマイコンからは無くて
もよいため、マイコン処理の負担が減る。 4.相関係数演算処理において、処理する総演算サンプ
ル長をメカノイズ発生周期長に設定することでメカノイ
ズ周期性の抽出確度があがり、確実なON/OFF制御
ができる。 5.従来例よりもLMS処理帯域が2倍になるため、メ
カノイズ低減効果が改善される。 6.Leaky LMS法を採用することで、入力音声
信号が突然ゼロになっても、疑似ノイズ信号がゼロにな
るため応答性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の再生時メカノイズ低減装
置の回路ブロック図である。
【図2】図1の回路中のメカノイズ低減処理回路部分を
詳細に示す回路ブロック図である。
【図3】図2の回路中の相関係数演算処理回路の部分を
詳細に示す回路ブロック図である。
【図4】図2の回路のクロスフェード信号切換処理回路
の部分の一例を示す回路ブロック図である。
【図5】従来のメカノイズ低減装置の一例の回路ブロッ
ク図である。
【図6】従来のメカノイズ低減処理回路の一例の回路ブ
ロック図である。
【符号の説明】
80‥‥VTR等の再生装置、81‥‥再生系信号処理
回路、8‥‥マイクロコンピュータ、88‥‥メカノイ
ズ低減処理回路、82,83‥‥適応型フィルタ、8
4,85‥‥クロスフェード信号切換処理回路、86,
87‥‥加算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカノイズが混入した音声信号から音声
    信号のみを取り出すためのメカノイズ低減装置であっ
    て、 疑似ノイズ信号を生成する適応型フィルタと、 該疑似ノイズ信号の自己相関係数を計算する自己相関係
    数演算処理手段と、 該自己相関係数演算処理手段の出力によってON/OF
    F制御が自動的に行われるメカノイズ低減回路と、を備
    えたメカノイズ低減装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のメカノイズ低減装置に
    おいて、上記自己相関係数演算処理手段で相関係数を算
    出する際の総サンプル数が、発生するメカノイズ信号の
    繰り返しピッチ周期に一致するようになしたメカノイズ
    低減装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のメカノイズ低減装置に
    おいて、上記メカノイズ低減回路がクロスフェード処理
    手段によってON/OFF制御されて元の入力信号とメ
    カノイズ低減された信号が切り換え出力されるようにな
    したメカノイズ低減装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の装置において、上記適
    応型フィルタは、デシメーション及びインターポレーシ
    ョン処理を行わず、低減帯域をナイキスト周波数まで広
    げたLMS演算処理を行うようにしたノイズ低減装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の装置において、上記L
    MS演算処理は、RAMから読み出された信号に減衰係
    数をかけて行われるようにしたメカノイズ低減装置。
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