JP2000292897A - 熱現像装置及び熱現像方法 - Google Patents

熱現像装置及び熱現像方法

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JP2000292897A
JP2000292897A JP11096867A JP9686799A JP2000292897A JP 2000292897 A JP2000292897 A JP 2000292897A JP 11096867 A JP11096867 A JP 11096867A JP 9686799 A JP9686799 A JP 9686799A JP 2000292897 A JP2000292897 A JP 2000292897A
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photosensitive
heat
developing
drum
temperature
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JP11096867A
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English (en)
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Toshikazu Umeda
敏和 梅田
Akira Taguchi
あきら 田口
Yasuaki Tamakoshi
泰明 玉腰
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術とは異なる視点から、画像の濃度ムラ
の発生を抑制し、濃度を安定化させることができる熱現
像装置及び熱現像方法を提供する。 【解決手段】補正データに基づいて画像データ補正部3
03が補正した補正済み画像データにより、レーザ露光
部305が、ドラム14の、巾手方向及び前記感光性熱
現像材料の搬送方向の少なくとも一方における温度ムラ
を補正するように、フィルムFを露光するので、ドラム
14にある程度温度ムラが生じても、フィルムFに形成
される画像の濃度を調整することができ、それにより、
より高画質な画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像装置及び熱
現像方法に関し、特に熱現像材料を、加熱したドラム外
周面に保持することによって画像の形成を行う熱現像装
置及び熱現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療分野で診断のために用いられる人体
の内部等を撮影した画像においては、医師等がより的確
な判断を下せるよう、たとえば1000乃至4000階
調という、きわめて高階調の画像を形成することが要求
されている。このように高階調の画像を形成するため
に、シート状の熱現像材料を、加熱したドラムの外周面
に連続して供給することにより、かかる熱現像材料に熱
反応を生じさせ、それにより潜像として形成された画像
を可視的画像として形成できる熱現像装置が開発されて
いる(特表平10−500497号参照)。かかる熱現
像装置によれば、シート状の熱現像材料を、一定の回転
速度で回転するドラムの外周面に供給し、熱現像材料を
保持しつつドラムが所定の回転角度だけ回転した後、加
熱された熱現像材料をドラムの外周面から引き剥がし、
同時に新たな熱現像材料を前記ドラムの外周面に供給す
るようになっているため、シート状の熱現像材料を効率
的に加熱することが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、所定の熱現
像温度に温度制御された加熱部材により熱現像材料を保
持しながら加熱する熱現像装置(たとえば特表平10−
500497号に開示された装置)では、加熱部材の温
度ムラに基づいて、熱現像材料に形成される画像に濃度
ムラが生じることが判明した。このような温度ムラを抑
制すべく、たとえば加熱部材の温度制御を適切に行う等
様々な工夫が考えられているが、熱現像材料に形成され
る画像の濃度ムラを完全に解消するには未だ不十分であ
る。
【0004】本発明は、従来技術とは異なる視点から、
かかる問題を解消すべくなされたものであり、画像の濃
度ムラの発生を抑制し、濃度を安定化させることができ
る熱現像装置及び熱現像方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、こ
のような濃度ムラの発生原因を鋭意検討した結果、以下
のことを発見し、本発明を成したものである。
【0006】すなわち、熱現像された感光性熱現像材料
の画像の濃度ムラは、加熱部材により加熱される感光性
熱現像材料の温度ムラに起因するものであり、温度ムラ
を解消するためには、加熱部材と感光性熱現像材料の間
における熱収支を適切に管理する必要がある。ところ
が、きわめて不安定である熱収支を精密に制御すること
は、一般的には困難である。更に、加熱部材のごとく熱
容量の大きなものを加熱又は冷却するには、ある程度時
間がかかる(すなわち応答時間が比較的長い)ため、微
妙な温度調整を行うことは困難といえる。一方、感光性
熱現像材料を露光する際に、ビーム光の露光量を調整す
ることにより、現像される画像の濃度調整がある程度可
能である。
【0007】(1)従って、本発明の1つの発明の熱現
像装置は、感光性熱現像材料を露光する露光部と、前記
露光部で露光された感光性熱現像材料を外周面上に保持
しながら加熱して熱現像する回転する回転体を備えた熱
現像部と、を有する熱現像装置において、前記露光部
が、前記回転体の温度ムラを補正するように、前記感光
性熱現像材料を露光するものであるので、回転体にある
程度温度ムラが生じても、感光性熱現像材料に形成され
る画像の濃度ムラを抑制することができ、それにより、
より高画質な画像を得ることができる。
【0008】(2)そして、回転体の回転軸方向の温度
ムラを補正するように露光するものであると、この温度
ムラは特定の傾向があるので、良好に補正しやすく、こ
のための回転軸方向の温度ムラを良好に抑制できる。
【0009】(3)また、回転体の回転方向の温度ムラ
を補正するように露光するものであると、このための回
転方向の温度ムラを良好に抑制できる。
【0010】(4)更に、前記回転体がドラムであるこ
とが好ましく、回転体の温度ムラを補正するように露光
しやすい。しかし、回転体はドラムに限らず、たとえ
ば、回転無端ベルトなどであっても良い。
【0011】(5)更に、前記露光部は、前記ドラムの
温度ムラを補正するための補正情報に応じて、熱現像材
料に記録される画像に係る画像信号を補正する画像信号
補正手段を有し、前記画像信号補正手段により補正され
た画像信号に基づいて、前記感光性熱現像材料を露光す
るものであることにより、感光性熱現像材料に形成され
る画像の濃度ムラを良好に抑制することができ、それに
より、より高画質な画像を得ることができる。
【0012】(6)更に、前記画像信号補正手段は、予
め設定された前記補正情報に基づいて、画像信号を補正
するものであることにより、感光性熱現像材料に形成さ
れる画像の濃度ムラを簡単に抑制することができ、それ
により、より高画質な画像を得ることができる。
【0013】(7)尚、この補正情報は、前記露光部が
所定の画像信号に基づき露光し、前記熱現像部の熱現像
で形成された画像より得られる。これにより、感光性熱
現像材料に形成される画像の濃度ムラを適切に抑制する
ことができ、それにより、より高画質な画像を得ること
ができる。
【0014】(8)また、前記ドラムにおける複数の位
置の温度をそれぞれ検出する複数の温度検出手段を有
し、前記補正情報は、前記複数の温度検出手段により検
出された温度に対応するものであることにより、温度分
布の変動にも対応でき、感光性熱現像材料に形成される
画像の濃度ムラをより良好に抑制することができ、それ
により、より高画質な画像を得ることができる。
【0015】(9)更に、前記露光部は、ビーム光によ
って感光性熱現像材料を露光するものであり、補正され
た画像信号に基づいてビーム光による露光量を変調する
ものであることが好ましい。ビーム光による露光量を変
調するには、ビーム光の光源の発光光量を変調する方法
や、発光したビーム光が感光性熱現像材料に到達するま
での光路上に設けられた変調素子により変調する方法が
挙げられるが、これらに限られない。
【0016】(10)更に、前記露光部は、ビーム光を
偏向光学系により走査して、感光性熱現像材料を露光す
るものであることが好ましい。
【0017】(11)更に、前記露光部は、画像信号
を、前記ドラムの温度ムラを補正するためのドラム温度
補正情報と、前記偏向光学系のシェーディングを補正す
るためのシェーディング補正情報に応じて、補正する画
像信号補正手段を有し、前記画像信号補正手段により補
正された画像信号に基づいて、前記感光性熱現像材料を
露光するものであることにより、1つの手段でドラムの
温度ムラに基づく濃度ムラのみならず偏向光学系のシェ
ーディングに基づく濃度ムラも抑制でき、それにより、
より高画質な画像を得ることができる。
【0018】(12)また、前記熱現像部で熱現像した
感光性熱現像材料の前記回転体上の位置の履歴に応じ
て、前記感光性熱現像材料を露光するものであるので、
たとえばドラムに対して小さなサイズの感光性熱現像材
料を熱現像することにより部分的に低下するドラムの温
度を、前記回転体上の位置の履歴に応じて予測し、予測
された温度を加味して露光を制御することにより、感光
性熱現像材料に形成される画像の濃度ムラを適切に抑制
することができ、それにより、より高画質な画像を得る
ことができる。
【0019】(13)更に、本発明の1つの発明の熱現
像装置は、ビーム光を偏向光学系により材料上を特定方
向に走査して、感光性熱現像材料を露光する露光部と、
前記露光部で露光された感光性熱現像材料を、外周面上
に保持しながら加熱して熱現像させる回転する回転体
と、を有する熱現像装置において、前記露光部は、熱現
像材料に記録される画像に係る画像信号を、前記回転体
の特定方向の温度ムラと、前記偏向光学系のシェーディ
ングムラとを補正する画像信号補正手段を有し、前記画
像信号補正手段により補正された画像信号に基づいて、
ビーム光の露光量を制御して、前記感光性熱現像材料を
露光するものであるので、1つの手段で、回転体の特定
方向の温度ムラに基づく濃度ムラのみならず、偏向光学
系のシェーディングムラに基づく濃度ムラも補正でき、
それにより、感光性熱現像材料に形成される画像の濃度
ムラを適切に抑制でき、より高画質な画像を得ることが
できる。
【0020】(14)そして、回転体はドラムであるこ
とが好ましく、これにより、回転体の濃度ムラを補正す
るように露光しやすい。しかし、回転体はドラムに限ら
れず、例えば、回転無端ベルトでも良い。
【0021】(15)更に、サイズが異なる複数のサイ
ズの感光性熱現像材料を熱現像できるものであると、サ
イズが異なることによりドラムの温度が変化するが、ド
ラムの温度ムラを補正するように露光するので、感光性
熱現像材料に形成される画像の濃度ムラを適切に抑制す
ることができ、それにより、より高画質な画像を得るこ
とができる。
【0022】(16)更に、前記感光性熱現像材料が、
感光性ハロゲン化銀粒子と、有機銀塩と、銀イオン還元
剤とを含有し、40℃以下の温度では実質的に熱現像さ
れず、80℃以上である最低現像温度以上の温度で熱現
像されるものであると、たとえば室温下では安定した状
態で熱現像材料を保存することができるが、回転体の温
度ムラの影響が濃度ムラとして目立ちやすいが、上述の
ようにして、温度ムラを補正するように露光するので、
濃度ムラを抑制することができる。
【0023】(17)また、前記回転体が前記感光性熱
現像材料を前記最低現像温度以上の現像温度で熱現像時
間加熱するものであることにより、この回転体における
温度ムラだけが、実質的に濃度ムラに影響を及ぼす温度
ムラであるので、上述の装置であるから、良好に濃度ム
ラを抑制でき、高画質の画像を得ることができる。
【0024】(18)また、前記回転体に付勢された回
転自在なローラを有することが好ましく、前記ローラに
より前記感光性熱現像材料が密着保持され、それにより
熱現像材料の加熱を支援することができる。このような
ローラは、ドラムの外周に沿って10本以上配置するこ
とが好ましく、特に20本以上配置することが好まし
い。また、コストの面から40本以下が好ましい。
【0025】(19)また、前記ドラムの表面に厚さ
0.1mm以上の弾性層を有する感光性熱現像材料は前
記ドラムの表面により密着する。
【0026】(20)更に、前記弾性層が、厚さ2mm
以下で、熱伝導率0.3W/m/K以上であり、前記回
転体は、前記弾性層を直接又は間接的に支持する金属製
支持部材を有することが好ましく、前記加熱部材からの
熱を、熱現像材料に十分伝達可能であり、かつ前記熱現
像材料をしっかり支持することが可能となる。
【0027】(21)本発明の1つの発明の方法は、回
転体の温度ムラを補正するための温度ムラ補正情報によ
って、熱現像材料に記録される画像に係る画像信号を補
正する画像信号補正手段と、前記画像信号補正手段によ
り補正された画像信号に基づいて、感光性熱現像材料を
露光する露光部と、前記露光部で露光された感光性熱現
像材料を外周面上に保持しながら加熱して熱現像する回
転する前記回転体と、を有する熱現像装置の前記温度ム
ラ補正情報を得る方法において、所定の画像信号に基づ
いて、感光性熱現像材料を露光するステップと、露光さ
れた感光性熱現像材料を保持しつつ、加熱するステップ
と、加熱された前記感光性熱現像材料に形成された画像
における濃度分布に対応する前記温度ムラ補正情報を取
得するステップと、を有することにより、感光性熱現像
材料に形成される画像の濃度ムラを適切に抑制するため
の温度ムラ補正情報を得ることができ、それにより、よ
り高画質な画像を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一例である発明の
実施の形態及び実施例を説明する。従って、発明の用語
の意義や発明自体を、発明の実施の形態及び実施例の記
載により限定して解釈すべきではなく、適宜変更/改良
が可能であることは言うまでもない。尚、発明の実施の
形態及び実施例の欄で用いる平均粒径や平均粒子サイズ
は、特に断りのない限り、体積平均粒径である。
【0029】図1は、本発明の実施の形態にかかる熱現
像装置の正面図であり、図2は、かかる熱現像装置の左
側面図である。熱現像装置100は、実施例に示すシー
ト状のハロゲン化銀写真感光性熱現像材料であるフィル
ムFを現像する装置で、フィルムFを1枚ずつ給送する
給送部110と、給送されたフィルムFを露光する露光
部120と、露光されたフィルムFを現像する現像部1
30とを有している。図1,2を参照して、熱現像装置
100の動作について説明する。
【0030】図2において、給送部110は堆積された
複数枚のフィルムFを収容するトレイTが上下二段に設
けられている。各トレイTの前方端部側の上部には、フ
ィルムFの前端部を吸着して上下動する吸着ユニット1
11が設けられている。また、吸着ユニット111の近
傍には、吸着ユニット111により供給されたフィルム
Fを矢印(1)方向(水平方向)へ給送する給送ローラ対1
12が設けられている。また、吸着ユニット111は前
後にも移動可能で吸着したフイルムFを給送ローラ対1
12へ運ぶことができる。そして、給送ローラ対112
により給送されたフイルムFを垂直方向に搬送する複数
の搬送ローラ対141が設けられいる。これらの搬送ロ
ーラ対141により、フィルムFを図2の矢印(2)に
示す方向(下方)に搬送する。
【0031】熱現像装置100の下部には、搬送方向変
換部145が設けられている。この搬送方向変換部14
5は、図1及び図2に示すように、搬送ローラ対141
により図2の矢印(2)に示す鉛直方向下方に搬送され
たフィルムFを矢印(3)で示すように水平方向に搬送
し、次いで、搬送方向を矢印(3)から矢印(4)へ直
角に変換して搬送し、次いで、搬送方向を変換され搬送
されたフイルムFを図1の矢印(5)に示す鉛直方向上
方に搬送方向を変えて搬送する。
【0032】そして、図1に示すように、搬送方向変換
部145から搬送されたフイルムFを図1の矢印(6)
で示す鉛直方向上方に搬送する複数の搬送ローラ対14
2が設けられ、フィルムFを熱現像装置100の左側面
から図1の矢印(6)で示す鉛直方向上方に搬送する。
【0033】この鉛直方向上方への搬送途中で、露光部
120は、フィルムFの感光面を赤外域780〜860
nmの範囲のレーザ光(本実施形態では810nm)で走
査露光し、露光画像信号に応じた潜像を形成させる。
【0034】フィルムFはレーザ光Lを受けることによ
り、後述する態様で潜像を形成する。その後、フィルム
Fを図1の矢印(6)に示す方向(上方)に搬送し、供
給ローラ対143に到達した時点で、そのままドラム1
4に供給する。すなわち、ランダムなタイミングで供給
する。また、到達した時点で一旦停止させるようにして
も良い。この場合、供給ローラ対143は、一定の回転
速度で回転するドラム14に、フィルムFを供給するタ
イミングを決定する機能を有し、かかるドラム14周上
の次の被供給位置に回転したとき、供給ローラ対143
が回転を開始することにより、フィルムFを、ドラム1
4の外周上に供給するようにしても良い。その具体的な
構成については後述する。
【0035】熱現像装置100の装置の上部には熱現像
部130が設けられ、熱現像部130のドラム14の近
傍には、搬送ローラ対142で図1の矢印(6)に示す
鉛直方向上方に搬送されたフィルムFをドラム14へ供
給する供給ローラ対143が設けられている。
【0036】ドラム14へフィルムFを供給するタイミ
ングは、成り行きによるランダムなタイミングで供給す
る。
【0037】なお、ランダムなタイミングによる供給の
代わりに、タイミングを図って供給してもよい。タイミ
ングを図って供給する例としては、供給ローラ対143
が、ドラム14の周上の次の被供給位置が所定回転位置
に到達するまで停止し、ドラム14の周上の次の被供給
位置が所定回転位置に到達した時点で回転するようにし
ても良い。すなわち、供給ローラ対143の回転を制御
することにより、ドラム14の所定の被供給位置に、フ
ィルムFを供給するようにしてもよい。
【0038】熱現像部130のドラム14は、フィルム
Fとドラム14の外周面とが密着した状態で、図1の矢
印(7)に示す方向に共に回転しながら、ドラム14が
フィルムFを加熱し熱現像する。すなわち、フイルムF
の潜像を可視画像に形成する。その後、図1のドラム1
4に対し右方まで回転したときに、ドラム14からフィ
ルムFを離す。熱現像部130の右側方には、複数の搬
送ローラ対144が設けられており、ドラム14から離
れたフイルムFを、図1の矢印(8)に示すように右斜
め下方に搬送しつつ、冷却する。そして、搬送ローラ対
144が冷却されたフイルムFを搬送しつつ、濃度計1
18がフイルムFの濃度を測定する。その後、複数の搬
送ローラ対144は、ドラム14から離れたフイルムF
を図1の矢印(9)に示すように水平方向に搬送し、熱
現像装置100の上部から取り出せるように、熱現像装
置100の右上方部に設けられた排出トレイ160に排
出する。
【0039】図3は、露光部120の構成を示す概略図
である。露光部120は、画像信号Sに基づき強度変調
されたレーザ光Lを、回転多面鏡113によって偏向し
て、フィルムF上を主走査すると共に、フィルムFをレ
ーザ光Lに対して主走査の方向と略直角な方向に相対移
動させることにより副走査し、レーザ光Lを用いてフィ
ルムFに潜像を形成するものである。
【0040】より具体的な構成を以下に述べる。図3に
おいて、画像信号出力装置121から出力されたデジタ
ル信号である画像信号Sは、I/F122を介して、変
調部123に入力される。変調部123は、かかる画像
信号Sに基づき、レーザ光源部110のドライバ124
を制御して、レーザ光源部110から変調されたレーザ
光Lを照射させる。
【0041】レーザ光源部110から照射されたレーザ
光Lは、シリンドリカルレンズ115により上下方向に
のみ収束されて、図中矢印A方向に回転する回転多面鏡
113に対し、その駆動軸に垂直な線像として入射する
ようになっている。回転多面鏡113は、レーザ光Lを
主走査方向に反射偏向し、偏向されたレーザ光Lは、4
枚のレンズを組み合わせてなるシリンドリカルレンズを
含むfθレンズ114を通過した後、光路上に主走査方
向に延在して設けられたミラー116で反射されて、搬
送装置142により矢印Y方向に搬送されている(副走
査される)フィルムFの被走査面上を、矢印X方向に繰
り返し主走査される。このようにして、レーザ光Lを、
フィルムF上の被走査面全面にわたって走査する。
【0042】ミラー116は、入射したレーザ光Lをフ
ィルムFの被走査面上に、副走査方向にのみ収束させる
ものとなっており、また前記fθレンズ114から前記
被走査面までの距離は、fθレンズ114全体の焦点距
離と等しくなっている。このように、本露光部120に
おいては、シリンドリカルレンズを含むfθレンズ11
4及びミラー116を配設しており、回転多面鏡113
の反射面とフイルムFの被走査面とが共役の関係にある
ので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、
フィルムFの被走査面上において、レーザ光Lの走査位
置が副走査方向にずれることがなく、等ピッチの走査線
を形成することができるようになっている。回転多面鏡
113は、たとえばガルバノメータミラー等、その他の
光偏光器に比べ走査安定性の点で優れているという利点
がある。以上のようにして、フィルムFに画像信号Sに
基づく潜像が形成されることとなる。尚、潜像が形成さ
れる具体的な化学的反応の内容については、図7を参照
して後述する。
【0043】図4〜6は、フィルムFを加熱する現像部
130の構成を示す図であり、より具体的には、図4
は、現像部140の斜視図であり、図5は、図4の構成
をIV−IV線で切断して矢印方向に見た断面図であ
り、図6は、図4の構成を正面から見た図である。
【0044】現像部130は、フィルムFを外周に保持
しつつ加熱可能なドラム14を有している。ドラム14
は、フィルムFを所定の最低熱現像温度以上に、所定の
熱現像時間維持することによって、フィルムFに、形成
された潜像を可視画像として形成する機能を有する。こ
こで、最低熱現像温度とは、フィルムFに形成された潜
像が熱現像され始める最低温度のことであり、本実施の
形態のフィルムにおいては80℃以上である。一方、熱
現像時間とは、フィルムFの潜像を所望の現像特性に現
像するために、最低熱現像温度以上に維持すべき時間を
いう。尚、フィルムFは、40℃以下では実質的に熱現
像されないものであることが好ましい。加熱により、潜
像が可視化される具体的な化学的反応の内容について
は、図8を参照して後述する。
【0045】尚、現像部130は、本実施の形態におい
ては、露光部120と共に熱現像装置100に組み込ま
れているが、露光部120とは独立した装置であっても
良い。かかる場合、露光部120から現像部130へと
フィルムFを搬送する搬送部があることが好ましい。
【0046】ドラム14の外方には、案内部材として小
径のローラ16が27本設けられており、ドラム14に
対して平行にかつ、ドラム14の周方向に等間隔に配置
されている。ドラム14の両端には、フレーム18に支
持されている案内ブラケット21が片側に3個ずつ備え
られている。尚、案内ブラケット21を組み合わせるこ
とにより、ドラム14の両端において、対向するC字形
状が形成されるようになっている。
【0047】各案内ブラケット21は、半径方向に延び
た長孔42を9つ形成している。この長孔42から、ロ
ーラ16の両端部に設けられたシャフト40が突出す
る。シャフト40には、それぞれコイルばね28の一端
が取り付けられており、コイルばね28の他端は、案内
ブラケット21の内方縁近傍に取り付けられている。従
って、各ローラ16は、コイルばね28の付勢力に基づ
く所定の力で、ドラム14の外周に付勢される。フィル
ムFは、ドラム14の外周とローラ16との間に侵入し
たときに、かかる所定の力でドラム14の外周面に対し
て押圧され、それによりフィルムFを全面的に均一に加
熱する。
【0048】ドラム14に同軸に連結されたシャフト2
2は、フレーム18の端部部材20から外方に延在して
おり、シャフトベアリング24により、端部部材20に
対して回転自在に支承されている。シャフト22の下方
に配置され、端部部材20に取り付けられたステッピン
グモータ26の回転軸23には、不図示のギヤが形成さ
れている。一方、シャフト22にもギヤが形成されてい
る。両ギヤを連結するタイミングベルト(ギヤが刻まれ
ているベルト)25を介して、ステッピングモータ26
の動力がシャフト22に伝達され、それによりドラム1
4が回転する。尚、回転軸23からシャフト22への動
力の伝達は、タイミングベルトではなくギヤ列やチェー
ンを介して行っても良い。
【0049】図5に示すように、本実施の形態におい
て、ローラ16は、ドラム14の周囲方向に凡そ234
度の角度範囲にわたって設けられている。2本の補強部
材30(図5)が、フレーム18の両端部部材20を連
結し、両端部部材20を付加的に支持するようになって
いる。
【0050】ドラム14の内周には、板状のヒータ32
が全周にわたって取り付けられており、図6に示す電子
装置34の制御下で、ドラム14の外周を加熱するよう
になっている。ヒータ32への電力の供給は、電子装置
34に連結されたスリップ・リング・アセンブリ35を
介して行われる。
【0051】尚、本実施の形態においては、熱現像装置
100の構成をコンパクトにするために、ドラム14を
回転自在な円筒形状としているが、フィルムFを加熱す
る手段として別な構成を用いても良い。たとえば、ヒー
タを備えたベルトコンベヤにフィルムFを載置し、かか
るベルトコンベヤによりフィルムFを搬送しつつ加熱す
ることが考えられる。
【0052】ドラム14の外周における加熱領域の幅
が、フィルムFの幅Wより大きく形成されれば、フィル
ムFの全面にわたって可視画像の形成が可能となる。一
方、ドラム14におけるフィルムFを保持する外周面の
直径Dと、ドラム14の回転方向に沿った長さが最小で
あるフィルムFの回転方向長さLminとが、 Lmin<π×D(πは円周率) (1) という式を満たすようにすれば、ドラム14の外周径が
小さくなりすぎることを防止でき、それによりフィルム
Fのカールを抑止できる。
【0053】図5に示すように、ドラム14は、金属製
の支持部材であるアルミ製の支持チューブ36と、この
支持チューブ36の外側に取り付けられた柔軟な柔軟層
(弾性層)38を備えている。尚、柔軟層38は、支持
チューブ36に間接的に取り付けられていても良い。本
実施の形態による支持チューブ36は、長さが45.7
cm、肉厚が0.64cmであり、外径が16cmとな
っている。
【0054】一方、支持チューブ36の肉厚のムラは、
たとえば4%以内に収めることが好ましい。更に、柔軟
層38は、加熱すべきフィルムFに対する密着度を高め
るため、十分に滑らかな面を有するようになっており、
その表面粗さRaは、5μm(特に2μm)よりも小さ
いことが望ましい。
【0055】しかしながら、シリコンゴムをべースとす
るような特定の材料についての表面粗さRaは、フィル
ムFがドラム14に粘着することを防止するために、
0.3μm以上とした方が良い。尚、表面粗さRaが
0.3μm以上であれば、ガス、特に揮発性材料が、柔
軟層38とフィルムFとの間から排出され易くなる。
【0056】柔軟層38は、0.3W/m/K以上の十
分な熱伝導率を有しており、これによりドラム14の外
周面の表面温度が均一に維持される。尚、本実施の形態
においては、柔軟層38の熱伝導率は、0.4W/m/
K以上としている。
【0057】柔軟層38を用いているために、耐摩耗性
を犠牲にすることなく、ローラ16によりフィルムFが
ドラム14に対し、より確実に密着するようになってい
る。柔軟層38は、デュロメータで測定されるショアA
硬さで70以下(特に60以下)であることが好まし
い。本実施の形態では、デュロメータで測定されるショ
アA硬さで55以下の硬度である。
【0058】尚、特定の材料においては、熱伝導率を高
めるための添加物と、シリコンゴムとを含有しており、
かかる材料は、柔軟層38を形成するために、特に有益
であることが見い出されている。かかる材料に含まれる
シリコンゴムの熱伝導率は比較的小さいものの、当該シ
リコンゴムにより、フィルムFの押しつけ性能と、フィ
ルムFに対する耐久性(耐摩耗性)とが向上することと
なる。
【0059】一方、現像の処理能力を向上させるために
は、熱伝導率を高くすることが必要となるが、上述した
材料中の添加物は、熱伝導率を高く維持することに寄与
するものである。しかしながら、柔軟層38を形成する
材料において、添加物の添加量を増大させると、シリコ
ンゴムによる押しつけ性能及び耐久性が低下するため、
添加物とシリコンゴムの添加量は、ある程度の範囲内で
バランスさせる必要がある。尚、シリコンゴム含有材料
は、フィルムFに対して容易に離脱し、また化学的に不
活性であるという利点を有している。
【0060】柔軟層38の厚さは、0.1mmから2m
mの範囲にあることが好ましく、これよりも薄い柔軟層
38を用いることも可能であるが、薄くなるにつれ、柔
軟層30の機能が低下すると共に、その製造が困難にな
るという問題がある。そこで、柔軟層38の厚さは、
0.4mm以上であることが好ましい。さらに、柔軟層
38の厚さのバラツキは、表面領域上で、20%以下
(特に10%以下)であれば好ましい。本実施の形態で
は、5%以下に抑えられている。
【0061】本実施の形態においては、案内部材として
は、回転自在のローラ16を用いている。しかしなが
ら、小さな可動式ベルト等の他の手段を使用することも
可能である。本実施の形態では、ローラ16として、外
側の直径が1〜2cmであり、肉厚が2mmのアルミ製
の管を用いる。ローラ16が中空になっていることによ
り、熱伝導の抑止が支援され、これにより、現像時にお
ける、ローラ16の熱の影響を極力排除することができ
る。もちろん、ローラ16を、中空とせず、中実又は充
填された円筒部材で形成しても良い。
【0062】尚、上述したように、コイルばね28の付
勢力は、フィルムFがドラム14の外周面により確実に
密着して、十分な熱伝達を受けることができるよう、ロ
ーラ16の押圧力を決定するものであるため、その値の
選定には注意する必要がある。コイルばね28の付勢力
が過小であれば、フィルムFに、熱が不均一に伝導する
ため画像の現像が不完全になる恐れがある。従って、フ
ィルムFの幅1cm当たりのローラ16からの付勢力は
3g以上(特に5g以上)であることが好ましい。ま
た、かかるフィルムFの幅1cm当たりのローラ16か
らの付勢力が14gより過小であると、ローラ16がド
ラム14に対してつれ回りしない恐れが生じてくる。特
に、この付勢力が7g以下だと連れ回りしない。このよ
うな場合、フィルムFがドラム14と共に回転移動し、
かつローラ16がフィルムFに接しているとき、フィル
ムFは、ローラ16により傷つけられる恐れがある。こ
のような場合、これらのローラ16の両端に被回転駆動
部を設け、この被回転駆動部を介して、ギヤ駆動、摩擦
駆動などにより回転駆動させることが好ましい。
【0063】一方、コイルばね28の付勢力は、ローラ
16がフィルムFに圧痕を生じさせない程度に小さくす
る必要がある。
【0064】従って、フィルムFの幅1cm当たりのロ
ーラ16からの付勢力は200g以下、(特に、100
g以下)にあることが好ましい。本実施の形態では、こ
の力は、フィルムFの幅1cm当たり5〜7gの間にあ
る。加えて、ローラ16の両端に被回転駆動部を設け、
この被回転駆動部を介して、ギヤ駆動により回転駆動さ
せ、この範囲内に力を維持することにより、圧痕の低減
と、画像の不均一の低減との調和を確保することができ
る。
【0065】加えて、各コイルばね28が、円筒形状の
ドラム14の周囲に設けらたローラ16に用いられたと
き、各コイルばね28による付勢力を、各ローラ16に
作用する重力を考慮して決定すると良い。たとえば、ド
ラム14の上側に位置するローラ16を付勢しているコ
イルばね28を、ドラム14の底側でローラ16を付勢
している他のコイルばね28よりも、ローラ16の重量
により応じてより小さい付勢力とすることにより、フィ
ルムFの全体にほぼ同一の面圧を作用させることができ
る。
【0066】各ローラ16により作用せしめられる力に
加えて、隣接するローラ16の間のスペースは、フィル
ムFにおける高品質の画像形成を行うために重要である
といえる。フィルムFがドラム14に供給されたとき、
その温度は、一般的に室温(凡そ20°C)である。従
って、現像部130の処理能力を最大限にするために、
フィルムFは、現像を開始するに必要な最低熱現像温度
(本実施の形態では124℃以上)まで、室温から、速
やかに加熱されねばならない。
【0067】しかしながら、ある種のフィルムFに含ま
れている基材、たとえば、ポリエステルフィルムをべー
スとする板材や、その他の熱可塑性(材料)をべースと
する板材は、加熱時に、熱膨張したり、収縮したり(縮
んだり)する恐れがある。従って、シワ(ヒダ)が形成
されないよう寸法変化を均一とするために、フィルムF
は、平らに保持される状態と拘束されない状態との問で
交互に状態変化するときに、均―に加熱されるようにし
なければならない。これを実現するために、複数のロー
ラ16は、フィルムFがローラ16とドラム14との間
で拘束されていないときに、隣接するローラ16の間に
位置するフィルムFの面積(領域)の変化を許容するこ
とができるように、間隔を置いて設けられている。
【0068】しかしながら、上記したように、フィルム
Fを均一に現像するべく熱を十分にかつ均一に伝導させ
るために、ローラ16は、フィルムFをドラム14に対
して付勢した状態で所定時間保持しなければならない。
結果として、隣接するローラ16の間に位置するスぺー
スは、シワ(ヒダ)が最小限になるように、かつ、フィ
ルムFの加熱が速やかにかつ均一に行われるように選択
されるべきである。
【0069】更に、円筒形状のドラム14の外周上で、
フィルムF自体の剛性により、その前縁がローラ16同
士の間で接線方向に延びるようになるが、これを抑える
べく、ローラ16同士は、十分に近接していなければな
らない。かかる配置は、フィルムFをローラ16とドラ
ム14との間に保持するために重要である。
【0070】図4〜6に示すように、27個のローラ1
6は、ドラム14の回転方向において234度にわたっ
て設けられ、各スぺースは、中心から中心に対して9度
だけ隔てられている。この構成は、ドラム14の直径が
15cm〜30cmであり、ローラ16の直径が1〜2
cmである場合に、ベースの厚さが0.1〜1.2mm
のフィルム、例えば、べースの厚さが0.18mmであ
るポリエステルフィルム等の、フィルムFが比較的硬質
であるものや、べースの厚さが0.10mmであるポリ
エステルフィルム等の、フィルムFの硬度がより小さい
ものに対して有効に作用するものとなっている。
【0071】ヒータ32は、ドラム14の外周面を加熱
するべく、ドラム14の内周に取り付けられている。ド
ラム14を加熱するためのヒータ32は、エッチングさ
れた抵抗性のフォイル・ヒータを用いることができる。
【0072】電子装置34は、ドラム14と共に回転
し、感知された温度情報に応じてヒータ32に供給され
る電力を調整することができるようになっている。ヒー
タ32と電子装置34とにより、特定のフィルムFの現
像に適した温度になるよう、ドラム14の外表面温度調
整を行うことができる。本実施の形態において、ヒータ
32と電子装置34とにより、ドラム14を、60℃〜
160℃の温度にまで加熱することができる。
【0073】ここで、ヒータ32と、電子装置34と
は、ドラム14の幅方向の温度を2.0℃以内(特に、
1.0℃以内)に維持すると好ましい。本実施の形態で
は、後述する補正可能な予測可能な温度ムラを除いて、
0.5℃以内に維持する。
【0074】供給ローラ対143から所定のタイミング
で供給される未現像のフィルムFは、現像部130にお
いて、加熱部材14と最も上流側のローラ16とによっ
て形成されるニップ部52に供給される。次いで、フィ
ルムFは、ドラム14と共に回転する。このとき、フィ
ルムFは、ローラ16によりドラム14に対して付勢さ
れ、回転の間に所定時間、ドラム14の外周に当接せし
められる。
【0075】ドラム14は、現像されるフィルムFと略
同一速度で移動することができるため、フィルムFの表
面に傷(傷み、損傷)がつく恐れは低くなり、それによ
り高品質の画像を確保することができる。ドラム14と
ローラ16との間に搬送された後、現像されたフィルム
Fは、最も下流側に位置するローラ16とドラム14と
により形成されたニップ部50に案内されて現像部13
0のドラム14から引き出されることとなる。
【0076】現像部130は、例えば実施例に示す赤外
線感光性ハロゲン化銀を含む感光性熱現像乳剤がコーテ
ィングされた0.178mmのポリエステル基層等の種
々のフィルムFを現像するように構成されることができ
る。ドラム14は、115℃〜138℃の温度、たとえ
ば、124℃に維持され、該ドラム14は、フィルムF
を所定時間である約15秒間、その外周面に当接状態で
保持するような回転速度で回転せしめられる。当該所定
時間及び当該温度で、フィルムFは、124℃の温度ま
で上昇せしめられることができる。
【0077】柔軟層38の厚さと熱伝導率は、複数のフ
ィルムFの連続的処理を効率的に行えるように、選択さ
れている。もちろん、これらのパラメータは、現像され
るフィルムFの特性に従って、また、所望される処理能
力に従って、変化させることが可能である。たとえば、
ドラム14の温度及び回転速度は、現像に係る異なった
必要条件を有するフィルムFを現像するために、フィル
ムFがドラム14に接する所定時間と同様に、変化させ
ることができる。
【0078】加えて、ドラム14と同様に、ローラ16
にも柔軟層を設けることができる。また、ローラ16に
柔軟層を設ける代わりに、ドラム14には、より柔軟で
ない外層を設けるようにすることもできる。さらに、ド
ラム14が回転ローラであり、円筒形状のドラム又は支
持された平坦なエンドレス・べルトがローラ16として
機能するように構成されることも可能である。
【0079】フィルムFの感光性熱現像乳剤層を有する
側の面は、ドラム14の外周面(本実施の形態では柔軟
層38)に接することが好ましい。しかしながら、フィ
ルムFのその反対側の面を、ドラム14の外周面(本実
施の形態では柔軟層38)に接するようにすることがで
きる。
【0080】画像の熱現像に続いて、好ましくはフィル
ムFが現像部130のドラム14の表面から離し、隔て
られる方向に案内し、その後、冷却装置150Aの方向
に案内する。これにより、傷(損傷)が付く恐れが低く
なり、またその表面の摩耗の恐れも低くなる。尚、現像
されたフィルムFは、冷却装置において、最初は徐々に
冷却され、その後急速に冷却される。
【0081】図9(a)は、ドラム14の外表面におけ
る巾手方向の温度分布を示す図であり、その縦軸は温度
を示し、横軸はドラム14の一端をゼロとした場合にお
ける巾手方向位置を示している。ところで、シート状の
熱現像材料(フィルムF)は均一に加熱しないと、熱現
像材料に温度バラツキが生じ、それにより形成される画
像の濃度にバラツキが生じる場合がある。従って、ドラ
ム14の外周面は、全周にわたって、図9(a)の点線
Bで示すごとくほぼ均一な温度となるように加熱される
必要がある。ところが、ドラム14の外表面は、様々な
原因により均一な温度を維持することが困難である。
【0082】たとえばドラム14の巾手方向における中
央領域だけに限れば、一定の温度を維持することは比較
的容易である。ところが、ドラム14の端部領域は、中
央領域に比して熱が外部に逃げやすいため、ドラム14
のヒータの能力を全面で一定とした場合、かかる端部領
域においては、中央領域に対して、たとえば図9(a)
の実線Aで示すごとく温度が最大でΔTだけ低下するこ
ととなる。この温度低下ΔTが0.5℃を超えると、熱
現像されたフィルムFに形成される画像において、濃度
ムラが顕著に目立つようになることがわかった。
【0083】これに対し、ドラム14のヒータを、端部
領域だけ更に加熱するようにすることも考えられるが、
ヒータの構成がより複雑となり、コストも増大するとい
う新たな問題が生じる。また、ドラム14の熱容量が比
較的大きいため、温度の微調整を迅速に行うことは、困
難であるという問題もある。かかる問題に対し、本実施
の形態においては、露光部の露光量を調整することによ
り、画像の濃度ムラを抑制するものである。以下、本実
施の形態を説明する。
【0084】図10は、本実施の形態の露光部120の
変調部123の一例を示すブロック図である。図10に
示す例において、たとえばCTスキャンなどから、イン
タフェース122を介して入力された画像信号Sは、画
像データ記憶メモリ302に記憶される。一方、補正デ
ータ記憶メモリ304には、補正データが記憶されてい
る。
【0085】ここで、補正データの求め方について説明
する。まず、均一な値の画像データに基き何ら補正を行
うことなく露光し、熱現像して画像を形成する。そし
て、形成された画像の濃度分布を求め、濃度を均一にす
るように、レーザ光の露光量を増減させるための補正デ
ータを決定する。かかる場合、安定した状態におけるド
ラム14の外周面温度バラツキは、一定の再現性があ
る。従って、ドラム14の温度分布を直接求めなくて
も、ドラム14の端部領域に図9(a)の実線Aで示す
ような温度ムラを補正する補正データ(図9(b))を
求めることができる。尚、図9(b)では、画像データ
が輝度値に比例するデータであり、補正データがドラム
14の温度ムラを補正するために画像データに掛けられ
る補正係数である例を示す。尚、画像データや補正デー
タはこれらに限られず、例えば、画像データが濃度値に
比例するデータであり、補正データが画像データに正さ
れる補正定数であっても良い。このようにして求めた補
正データを予め補正データ記憶メモリ304に設定す
る。
【0086】また、補正データの別の求め方について以
下に説明する。図17は、補正データを求めるためのテ
ストパターンを示している。このテストパターンは、3
列×9段の濃度パッチで構成されており、露光系・熱現
像系が理想状態の時、図中に記載された濃度値が得られ
るように、各々の濃度パッチ部分を記録する画像信号が
予め決められている。
【0087】そして、はじめに何ら濃度補正をかけない
状態にて、フイルムFに、上記テストパターンを露光
し、熱現像する。前述のように系が理想状態であれば、
図16と同じ濃度パターンが得られるはずである。そう
すると、図16のテストパターンの5段目のパターンが
左・中央・右部の濃度差が最も少なくなり、この場合の
補正データのパラメータとして、5段目に相当するパラ
メータを利用する。
【0088】また、ドラム14の回転軸方向両端部の温
度が低下している場合などでは、実際に得られる濃度値
は左・右部が低下することになる。従って、例えば、本
来は濃度が2.15Dになるはずの8段目で、左・中央
・右部の濃度が2.0Dで揃ったとすると、補正データ
のパラメータとして、8段目に相当するパラメータを利
用する。
【0089】また、左・右部で濃度が違えば、左部と右
部とでそれぞれ異なるパラメータを用いればよい。
【0090】このように、左部と右部の濃度がそれぞれ
何段目で中央部の濃度と等しくなるか求めてやれば、こ
の結果を基に補正データを決定することが可能である。
この方法によれば、簡易的にかつ確実に補正データを求
めることができる。
【0091】なお、上記方法は後述する露光部での露光
量のシェーディングを含めた補正に対しても適用可能で
ある。また、上記の例では、補正データは、ドラム14
の幅方向に3点しか用いていなかったが、この点数を増
やすことにより、より綿密な補正が行えるし、さらに補
正データを補間処理した後、画像データの補正を行え
ば、より滑らかな補正が行える。
【0092】図10に示す画像データ補正部303は、
画像データ記憶メモリ302に記憶された画像データ
を、補正データ記憶メモリ304に記憶された補正デー
タに基づき補正し、それにより得られた補正済み画像デ
ータを、補正済み画像データ記憶メモリ307に出力す
る。補正済み画像データ記憶メモリ307に記憶された
補正済み画像データを、所定のタイミングで、D/A変
換器306へと送り、アナログ信号に変換する、そし
て、変換したアナログ信号をドライバ124へ送る。ド
ライバ124は、送られたアナログ信号に応じてレーザ
光源部110を制御して発光するレーザ光を、レーザ光
としてフィルムFに照射することとなる。図9(b)に
示す例によれば、フィルムFの端部領域への露光量を補
正係数に応じて増大させるため、ドラム14の温度ムラ
を防止しなくても、適切な濃度の画像を得ることができ
る。
【0093】このようにすることにより、微調整が比較
的困難なドラム14の温度調整を厳密に行う代わりに、
画像の濃度分布データに基づいて得られた補正データに
より露光制御を行うことで、より簡便かつ低コストで高
画質な画像を得ることが可能となる。また、ドラム14
の温度ムラだけでなく、偏向光学系に固有なシェーディ
ングも補正できる。
【0094】図11は、本実施の形態の露光部120の
変調部123の第2の例を示すブロック図である。図1
1に示す第2の例が、上述の例と異なる点は、補正デー
タの生成の態様である。より具体的には、ドラム14に
備えられた温度センサ401により、ドラム14の巾手
方向に沿って複数点の実際の温度を測定して、A/D変
換部402を介して、補正データ生成部403へ出力す
る。一方、補正データ生成部403は、シェーディング
データ記憶メモリ404に記憶された、露光部における
偏向光学系に固有な露光ムラであるシェーディング補正
データを読み出す。
【0095】補正データ生成部403は、かかる二つの
データに基づいて、補正データを作成し、画像データ補
正部303に送信する。画像データ補正部303は、画
像データ記憶メモリ302に記憶された画像データを読
み出し、上述のようにして得られた補正データに基づい
て補正し、それにより得られた補正済み画像データを、
補正済み画像データ記憶メモリ307に出力する。その
他の構成及び作用については、上述した例と同様である
ので、説明を省略する。
【0096】このようにすれば、微調整が比較的困難な
温度調整を厳密に行う代わりに、ドラムの温度分布と、
偏向光学系に固有なシェーディング補正データとに基づ
いて得られた補正データにより露光制御を行うことで、
より簡便かつ低コストで高画質な画像を得ることが可能
となる。
【0097】図12は、本実施の形態の露光部120の
変調部123の第3の例を示すブロック図である。図1
2に示す第3の例では、ドラム14に備えられた温度セ
ンサ401は、ドラム14の巾手方向に沿って複数点の
実際の温度を測定して、温度に応じた温度信号を補正デ
ータ生成回路502へ出力する。一方、補正データ生成
回路502は、シェーディング補正信号生成回路503
からシェーディング補正信号を入力する。
【0098】補正データ生成回路502は、かかる温度
信号とシェーディング補正信号とから補正信号を生成
し、画像データ補正回路501へと出力する。また、イ
ンタフェース122を介して入力された画像信号Sを,
D/A変換部504がアナログ信号に変換し、画像デー
タ補正回路501へ出力する。また、インタフェース1
22を介して入力された画像信号Sを、D/A変換部5
04がアナログ信号に変換し、画像データ補正回路50
1へ出力する。画像データ補正回路501は、補正デー
タ生成回路502から入力された補正信号により、アナ
ログ信号に変換された画像データを補正し、補正済画像
データをドライバ124へ出力する。レーザ露光部30
5は、画像データ補正回路501の補正信号に基づい
て、レーザ光を照射する。その他の構成については、上
述した実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0099】このようにすれば、微調整が比較的困難な
温度調整を厳密に行う代わりに、ドラムの温度分布に基
づいて得られた補正データにより露光制御を行うこと
で、より簡便かつ低コストで高画質な画像を得ることが
可能となる。また、偏向光学系に固有なシェーディング
データも考慮して、画像を熱現像することができるた
め、より高画質な画像を形成することができる。さら
に、補正信号は、回路上で信号を合成することによって
得られ、構成が簡略化される。
【0100】図13は、ドラム14の外表面温度分布を
示す図9と同様な図である。ここで、巾手方向がサイズ
W1のフィルムFを複数回熱現像した場合、ドラム外表
面温度は、その絶対値は変化するが、その分布形状は、
図13の実線Cで示すように、ほぼ一定である。ところ
が、サイズW1に対し半分のサイズW2のフィルムFを
熱現像した場合、かかるフィルムFが接触したドラム1
4の外表面のみが冷却され、図13の点線Dに示すごと
く、ドラム14の右半部に局部的な温度低下が生ずるこ
ととなる。
【0101】このような場合、図10に示す補正データ
記憶メモリ304に、熱現像されたフィルムの履歴とし
て、W2のサイズのフィルムが熱現像されたことを、そ
の都度記憶すれば良い。画像データ補正部303は、サ
イズW2のフィルムFが直前で熱現像されていると判断
すれば、予測される温度低下(点線D)に応じて、次に
熱現像されるW1のサイズのフィルムFに対する右半部
の露光量を増大するように制御を行うことができ、それ
により、より高画質な画像を形成することが可能とな
る。
【0102】図14は、ドラム14の外表面温度分布を
示す図であるが、横軸にドラムの周方向(フィルムの搬
送方向)における位置を示している。ヒータの発熱性能
は、ドラム14全周で均一となるように設定されている
が、その取り付け誤差等により、ドラムの周方向にわず
かながら温度の増減(たとえば図14のE部)があり得
る。かかる温度の増減により、フィルムFの搬送方向に
画像の濃度ムラが生じうる。以下に述べる実施の形態に
よれば、かかる不具合を解消できる。
【0103】たとえば図11に示すドラム温度センサ4
01が、巾手方向の温度ムラのみならずドラム14の周
方向の温度ムラをも計測して、補正データ部403に計
測信号を送信する。補正データ部403は、上述と同様
にして巾手方向の補正データを作成すると共に、搬送方
向の補正データをも作成する。より具体的には、ドラム
14の周方向の温度分布に応じて、露光量を増減(図1
4のE部に対応する領域では減少)するように制御す
る。それにより、ドラム14の周方向の温度ムラがあっ
ても、熱現像された画像において濃度ムラが生じないよ
うにできる。
【0104】すなわち、図16に示すように、フィルム
が露光されてから、熱現像ドラムに到達するまでの時間
Δtは、予め定められているので、フィルムが挿入され
るドラム位置より、Δtの時間に相当する回転角分手前
のドラム14位置の温度をドラム温度センサ401で測
定して、ドラム周方向の温度情報を、露光量にフィード
バックしてやることが可能である。この場合、図10に
示す第1の例でも、第2の例の補正データ生成部403
のように、画像データ補正部303にA/D変換部40
2を介して、ドラム温度センサ401が接続されてい
る。尚、以下に示す実施例では、このように偏向された
装置で実験した。
【0105】図15は、給送装置の変形例を示す図であ
る。図15において、ドラム14には、周方向の基準位
置Stが設けられ、センサ601は基準位置Stが一定
位置(図15に示す位置)にきたことを検出できるよう
になっている。一方、フィルムFは、ストッパ603に
より給送を停止させられるようになっている。ストッパ
603は、駆動装置602により、フィルムFの給送を
停止する停止位置(図15に示す位置)と、フィルムF
の給送を許容する給送位置との間で駆動されるようにな
っている。
【0106】図15に示す装置によれば、ドラム14の
基準位置Stが一定位置(図15に示す位置)にくるま
では、駆動装置602は、ストッパ603を停止位置へ
と駆動して、フィルムFの給送を停止する。一方、ドラ
ム14の基準位置Stが一定位置(図15に示す位置)
にきたことをセンサ601が検出したときは、検出信号
が駆動装置602に送信され、それに応じて駆動装置6
03は、ストッパ603を給送位置へと駆動して、フィ
ルムFの給送を許容する。それにより、フィルムFの先
端が丁度基準位置Stと重なるタイミングで、ドラム1
4に対してフィルムFが給送されることとなる。
【0107】図15に示す給送装置により、ドラム14
とフィルムFとが同期して給送されることとなるので、
ドラム14の周方向に温度ムラがあっても、予め対応す
る位置の露光量を調整することにより、熱現像された画
像において濃度ムラが生じないようにできる。
【0108】図7は、実施例に示すフィルムFの断面図
であり、露光時におけるフィルムF内の化学的反応を模
式的に示した図である。図8は、加熱時におけるフィル
ムF内の化学的反応を模式的に示した、図7と同様な断
面図である。フィルムFは、PETからなる支持体(基
層)上に、ポリビニルブチラールを主材とする感光層が
形成され、更に、その上にセルロースブチレートからな
る保護層が形成されている。感光層には、図7に示すよ
うに感光性ハロゲン粒子と、有機酸銀であるベヘン酸銀
(Beh.Ag)と、銀イオン還元剤とを含有し、現像
性の向上と最大濃度の向上と銀画像色調の向上のため
に、調色剤が配合されている。
【0109】露光時に、露光部120よりレーザ光Lが
フィルムFに対して照射されると、図7に示すように、
レーザ光Lが照射された領域に、ハロゲン化銀粒子が感
光し、潜像が形成される。そして、フィルムFは、40
℃以下の温度では実質的に熱現像されないが、フィルム
Fを80℃以上である最低現像温度以上の現像温度に加
熱すると、熱現像される。これは、図8に示すように、
ベヘン酸銀から銀イオン(Ag+)が放出され、銀イオ
ンを放出したべヘン酸は、調色剤と錯体を形成して、銀
イオンの拡散能力が高くなり、感光したハロゲン化銀粒
子まで拡散し、感光したハロゲン化銀粒子を核として還
元剤が作用し、化学的反応により銀画像が形成されるか
らと思われる。
【0110】熱現像感光材料の詳細は、例えば米国特許
第3,152,904号、同第3,457,075号、
及びD.モーガン(Morgan)による「ドライシル
バー写真材料(Dry Silver Photogr
aphic Material)」やD.モーガン(M
organ)とB.シェリー(Shely)による「熱
によって処理される銀システム(Thermally
ProcessedSilverSystems)」
(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアル
ズ(Imaging Processes and M
aterials)Neblette 第8版、スター
ジ(Sturge)、V、ウォールワース(Walwo
rth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、
1969年)等に開示されている。
【0111】その中でも本発明は、感光材料を80〜1
40℃で熱現像することで画像を形成させ、定着を行わ
ないものに有用である。この場合、通常、未露光部に残
ったハロゲン化銀や有機銀塩は除去されずにそのまま感
光材料中に残ることになる。本発明におけるハロゲン化
銀粒子は光センサーとして機能するものである。本発明
に於いては、画像形成後の白濁を低く抑えるため、及び
良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好
ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好まし
くは0.01μm〜0.1μm、特に0.02μm〜
0.08μmが好ましい。ここでいう粒子サイズとは、
ハロゲン化銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常
晶である場合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをい
う。又、正常晶でない場合、例えば球状、棒状、或いは
平板状の粒子の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同
等な球を考えたときの直径をいう。又ハロゲン化銀は単
分散であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下
記式で求められる単分散度が40%以下をいう。更に好
ましくは30%以下であり、特に好ましくは0.1%以
上20%以下となる粒子である。
【0112】単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/
(粒径の平均値)×100 本発明に於いては、ハロゲン化銀粒子が平均粒径0.1
μm以下でかつ単分散粒子であることがより好ましく、
この範囲にすることで画像の粒状性も向上する。
【0113】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数{100}面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数{100}面の比率は増感色素の吸着における
{111}面と{100}面との吸着依存性を利用した
T.Tani,J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0114】又もう一つの好ましいハロゲン化銀の形状
は、平板状粒子である。ここでいう平板状粒子とは、投
影面積の平方根を粒径rμmとし、垂直方向の厚みをh
μmとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のもの
をいう。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上5
0以下である。又粒径は0.1μm以下であることが好
ましく、更に0.01μm〜0.08μmが好ましい。
これらは米国特許第5,264,337号、第5,31
4,798号、第5,320,958号等に記載されて
おり、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。本
発明に於いてこれらの平板状粒子を用いた場合、更に画
像の鮮鋭性も向上する。
【0115】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、具化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.G1afkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加し
てもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能である
が、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に
対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ま
しい。本発明に用いられるハロゲン化銀には、照度不軌
改良や改良調整のために、元素周期律表の6族から10
族に属する金属のイオン又は錯体イオンを含有すること
が好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、N
i、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、P
t、Auが好ましい。
【0116】これらの金属は錯体の形でハロゲン化銀に
導入できる。本発明に於いては、還移金属錯体は、下記
一般式で表される6配位錯体が好ましい。
【0117】一般式〔ML6〕m 式中、Mは元素周期表の6〜10族の元素から選ばれる
遷移金属、Lは架橋配位子、mは0、−、2−又は3−
を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲ
ン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン
化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナー
ト、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニ
トロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはア
コ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位
子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占める
ことが好ましい。Lは同一でもよく、又異なっていても
よい。
【0118】Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イ
リジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0119】以下に遷移金属配位錯体の具体例を示す。
【0120】1:〔RhC16〕3− 2:〔RuC16〕3− 3:〔ReC16〕3− 4:〔RuBr6〕3− 5:〔OsC16〕3− 6;〔IrC16〕2− 7;〔Ru(NO)C15〕2− 8:〔RuBr4(H2O)〕2− 9:〔Ru(NO)(H2O)C14〕− 10:〔RhCl5(H2O)〕2− 11:〔Re(NO)C15〕2− 12:〔Re(NO)CN5〕2− 13:〔Re(NO)ClCN4〕2− 14:〔Rh(NO)2Cl4〕− 15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4〕− 16:〔Ru(NO)CN5〕2− 17:〔Fe(CN)6〕3− 18:〔Rh(NS)Cl5〕2− 19:〔Os(NO)Cl5〕2− 20:〔Cr(NO)Cl5〕2− 21:〔Re(NO)Cl5〕− 22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2− 23:〔Ru(NS)Cl5〕2− 24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2− 25:〔Os(NS)Cl(SCN)4〕2− 26:〔Ir(NO)Cl5〕2− 27:〔Ir(NS)Cl5〕2− これらの金属のイオン又は錯体イオンは一種類でもよい
し、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよ
い。これらの金属のイオン又は錯体イオンの含有量とし
ては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1×10−
9,〜1×10−2モルが適当であり、好まじくは1×
10−8〜1×10−4モルである。これらの金属のイ
オン又は錯体イオンを提供する化合物は、ハロゲン化銀
粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれ
ることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つまり核
形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段階で添
加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階で
添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で添
加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段階で添
加する。添加に際しては、数回に渡って分割して添加し
てもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させること
もできるし、特開昭63‐29603号、特開平2‐3
06236号、同3−167545号、同4−7653
4号、同6‐110146号、同5‐273683号等
に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有させ
ることもできる。好ましくは粒子内部に分布をもたせる
ことができる。これらの金属化合物は、水或いは適当な
有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコ
ール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して
添加することができるが、例えば金属化合物の粉末の水
溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に
溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は水
溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶
液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液
として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子
を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水
溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調
製時に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープしてあ
る別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等が
ある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化
合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を水
溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。粒子表面
に添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中も
しくは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の水
溶液を反応容器に投入することもできる。
【0121】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができるが本発明に於いては脱塩
してもしなくてもよい。
【0122】本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては当業界でよく知られているように硫黄増感
法、セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パ
ラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増
感法を用いることができる。硫黄増感法、セレン増感
法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては
公知の化合物を用いることができるが、特開平7−12
8768号等に記載の化合物を使用することができる。
貴金属増感法に好ましく用いられる化合物としては例え
ば塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオー
リチオシアネート、硫化金、金セレナイド、或いは米国
特許2,448,060号、英国特許618,061号
などに記載されている化合物を好ましく用いることがで
きる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビ
ン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、ア
ミノイミノメ夕ンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボ
ラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用い
ることができる。又、乳剤のpHを7以上又はpAgを
8.3以下に保持して熟成することにより還元増感する
ことができる。又、粒子形成中に銀イオンのシングルア
ディション部分を導入することにより還元増感すること
ができる。
【0123】熱現像材料に用いられる感光性のハロゲン
化銀は、有機銀塩に対して、0.75〜25mol%の
範囲で用いられることができ、好ましくは、2〜20m
ol%の範囲で用いられることができる。
【0124】有機銀塩には、銀イオンの供給源である有
機材料を全て含む。有機酸(特に長鎖脂肪酸(10〜3
0の炭素原子:好ましくは15〜28の炭素原子))の
銀塩が好ましい。配位子が全体的に4.0〜10.0の
間で一定の安定性を有する有機又は無機の銀塩錯体であ
ることが好ましい。そして、画像形成層の重量の約5〜
30%であることが好ましい。
【0125】この有機銀塩は、露光された光触媒(たと
えば写真用ハロゲン化銀等)と還元剤の存在において、
80℃以上好ましくは115℃以上、特に120℃以上
の温度に加熱されたときに銀イオンを供給する銀塩であ
ることが望ましい。
【0126】好ましい有機銀塩には、カルボキシル基を
有する有機化合物の銀塩が含まれる。それらには、脂肪
族カルボン酸の銀塩及び芳香族カルボン酸の銀塩が含ま
れる。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例には、べヘ
ン酸銀、ステアリン酸銀等が含まれる。脂肪族カルボン
酸におけるハロゲン原子又はヒドロキシルとの銀塩も効
果的に用いうる。メルカプト又はチオン基を有する化合
物及びそれらの誘導体の銀塩も用いうる。更に、イミノ
基を有する化合物の銀塩を用いうる。
【0127】本発明に於いて有機銀塩は、還元可能な銀
源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及び
へテロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましく
は15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含
窒素複素環を含むことが好ましい。配位子が、4.0〜
10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機又
は無機の銀塩錯体も有用である。好適な銀塩の例は、R
esearch Disclosure(以下、RDと
する)第17029及び29963に記載されており、
次のものがある:有機酸の塩(例えば、没食子酸、シュ
ウ酸、べへン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミ
チン酸、ラウリン酸等の塩);銀のカルボキシアルキル
チオ尿素塩(例えば、1−(3−カルボキシプロピル)
チオ尿素、1−(3−カルボキシプロピル)−3,3−
ジメチルチオ尿素等);アルデヒドとヒドロキシ置換芳
香族カルボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体(例え
ば、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド等)、ヒドロキシ置換酸類(例え
ば、サリチル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息
香酸、5,5−チオジサリチル酸)、チオエン類の銀塩
又は錯体(例えば、3−(2−カルボキシエチル)−4
−ヒドロキシメチル−4−(チアゾリン−2−チオエ
ン、及び3−カルボキシメチル−4−チアゾリン−2−
チオエン)、イミダゾール、ピラゾール、ウラゾール、
1,2,4−チアゾール及び1H−テトラゾール、3−
アミノ−5−べンジルチオ−1,2,4−トリアゾール
及びべンゾトリアゾールから選択される窒素酸と銀との
錯体又塩;サッカリン、5−クロロサリチルアルドキシ
ム等の銀塩;及びメルカプチド類の銀塩。これらの内、
好ましい銀源はベヘン酸銀、アラキジン酸及び/又はス
テアリン酸である。
【0128】有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と
錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正
混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9−12764
3号に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカ
リ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、
べヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を
作製した後に、コントロールドダブルジェットにより、
前記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作
製する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよ
い。
【0129】本発明に於いて有機銀塩は平均粒径が2μ
m以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機銀
塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒
状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体
積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は好
ましくは0.05μm〜1.5μm、特に0.05μm
〜1.0μmが好ましい。又単分散とは、ハロゲン化銀
の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30で
ある。又、本発明の有機銀塩に於いては、全有機銀塩の
60%以上が平板状粒子であることが好ましい。本発明
に於いて平板状粒子とは平均粒径と厚さの比、いわゆる
下記式で表されるアスペクト比(ARと略す)が3以上
のものをいう。
【0130】AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm) 有機銀塩をこれらの形状にするためには、前記有機銀結
晶をバインダーや界面活性剤などをボールミルなどで分
散粉砕することで得られる。この範囲にすることで濃度
が高く、かつ画像保存性に優れた感光材料が得られる。
【0131】本発明に於いては感光材料の失透を防ぐた
めには、ハロゲン化銀及び有機銀塩の総量が銀量に換算
して1m2当たり0.5g以上2.2g以下であること
が好ましい。この範囲にすることで硬調な画像が得られ
る。又銀総量に対するハロゲン化銀の量は、重量比で5
0%以下、好ましくは25%以下、更に好ましくは0.
1%〜15%の間である。
【0132】還元剤は、銀イオンを金属銀に還元できる
いずれの材料でも良く、好ましくは有機材料である。フ
ェニドン、ヒドロキノン及びカテコールのような従来の
写真現像剤が有用である。しかし、フェノール還元剤が
好ましい。還元剤は画像形成層の1〜10重量%存在す
るべきである。多層構成においては、還元剤が乳剤層以
外の相に添加される場合は、わずかに高い割合である約
2〜15重量%がより望ましい。
【0133】好適な還元剤の例は、米国特許第3,77
0,448号、同第3,773,512号、同第3,5
93,863号、及びRD17029及び29963に
記載されており、次のものがある。
【0134】アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物
(例えば、2−ヒドロキシピペリジノ−2−シクロヘキ
セノン);還元剤の前駆体としてアミノリダクトン類
(reductones)エステル(例えば、ピペリジ
ノへキソースリダクトンモノアセテート);N−ヒドロ
キシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル−N
−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒドラゾ
ン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒドラ
ゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファーア
ミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例えば、
ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプロピ
ルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェニ
ル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例え
ば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミド
アニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミ
ド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類
(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テト
ラゾリルチオ)ヒドロキノン):テトラヒドロキノキサ
リン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキ
サリン);アミドオキシム類;アジン類(例えば、脂肪
族カルボン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸
の組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシ
ルアミンの組み合わせ、リダクトン及び/又はヒドラジ
ン;ヒドロキサン酸類:アジン類とスルホンアミドフェ
ノール類の組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導
体;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシべン
ゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホン
アミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン−1,
3−ジオン等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類
(例えば、2,6ージメトキシ−3,5−ジカルボエト
キシ−1,4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類
(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5
−メチルフェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m
−トリ)メシトール(mesitol)、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
4,5−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチ
ル)フェノール)、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体
及び3−ピラゾリドン類等。中でも特に好ましい。
【0135】還元剤はヒンダードフェノール類である。
ヒンダードフェノール類としては下記一般式(A)で表
される化合物が挙げられる。
【0136】
【化20】
【0137】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C4H9、2,4,4−
トリメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子
数1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−
ブチル)を表す。
【0138】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0139】
【化21】
【0140】
【化22】
【0141】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×1
0−2〜10モル、特に1×10−2〜1.5モルであ
る。
【0142】本発明の熱現像感光材料に好適なバインダ
は透明又は半透明で、一般に無色であることが好まし
く、天然ポリマーや合成樹脂ポリマー及びコポリマーな
どが好ましい。また、熱現像の速度を速めるために、感
光層のバインダー量が10g/m2以下(特に、8g/
m2以下)であることが好ましい。また、未露光部の濃
度が大幅に上昇し、使用に耐えない場合が生じないよう
に、即ち、濃度が安定するように、1.5g/m2以上
(特に、1.7g/m2以上)であることが好ましい。
【0143】このようなバインダとしては、例えば:ゼ
ラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒ
ドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリド
ン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ
(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン
酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ
(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)
類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニ
ルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタ
ン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポ
リ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ
(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ
(アミド)類がある。バインダは、親水性でも疎水性で
もよいが、本発明に於いては、熱現像後のカブリを低減
させるために、疎水性透明バインダーを使用することが
好ましい。好ましいバインダとしては、ポリ(ビニルブ
チラール)、セルロースアセテート、セルロースアセテ
ートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リアクリル酸、ポリウレタンなどが挙げられる。その中
でもポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートブチレート、ポリエステルは特に好
ましく用いられる。
【0144】また、疎水性バインダの場合、残留溶媒が
含有されていることが好ましい。残留溶媒としては、メ
チル−エチル−ケトンやアセトンなどが挙げられるが、
これらに限られない。また、残留溶媒量としては、20
mg/m2以上(特に、25mg/m2以上)であるこ
とが好ましく、また、500mg/m2以下(特に、3
00mg/m2以下)であることが好ましい。なお、残
留溶煤量の測定には、ガスクロマトグラフィーを用いる
と良い。
【0145】本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理に
て写真画像を形成するもので、還元可能な銀源(有機銀
塩)、感光性ハロゲン化銀、還元剤及び必要に応じて銀
の色調を抑制する色調剤を通常(有機)バインダーマト
リックス中に分散した状態で含有している熱現像感光材
料であることが好ましい。本発明の熱現像感光材料は常
温で安定であるが、露光後高温(例えば、80℃〜14
0℃)に加熱することで現像される。加熱することで有
機銀塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化
還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露
光でハロゲン化銀に発生した潜像の触媒作用によって促
進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成し
た銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対照をな
し、画像の形成がなされる。この反応過程は、外部から
水等の処理液を供給することなしで進行する。
【0146】本発明に用いられる好適な色調剤の例はR
D17029号に開示されており、次のものがある。イ
ミド類(例えば、フタルイミド);環状イミド類、ピラ
ゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン(例えば、スク
シンイミド、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オ
ン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン及び2,4−
チアゾリジンジオン);ナフタールイミド類(例えば、
N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミド);コバル
ト錯体(例えば、コバルトのへキサミントリフルオロア
セテート)、メルカプタン類(例えば、3−メルカプト
−1,2,4−トリアゾール);N−(アミノメチル)
アリールジカルボキシイミド類(例えば、N−(ジメチ
ルアミノメチル)フタルイミド);ブロックされたピラ
ゾール類、イソチウロニウム(isothiuroni
um)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ(例え
ば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カルバモイル−
3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジ
オキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロ
アセテート)、及び2−(トリブロモメチルスルホニ
ル)べンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染
料(例えば、3−エチル−5−((3−エチル−2−ベ
ンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリデン))−
1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾ
リジンジオン):フタラジノン、フタラジノン誘導体又
はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチ
ル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−
ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3‐ジヒドロ−
1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィ
ン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジ
ノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチル
フタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタ
ラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジ
ンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル
酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレ
ン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メ
チルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフ
タル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物
との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジ
ン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,4
−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,
4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリアジン類
(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテ
トラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカ
プト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,
5,6a−テトラアザペンタレン)。これらの内、好ま
しい色調剤としてはフタラゾン又はフタラジンである。
【0147】本発明には現像を抑制或いは促進させ現像
を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現像
前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
【0148】本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでも良いが、Ar−SM、Ar
−S−S−Arで表されるものが好ましい。
【0149】式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子
であり、Arは1個以上の窒素、イオウ、酸素、セレニ
ウム又はテルリウム原子を有する芳香環又は縮合芳香環
である。好ましくは、複素芳香環はベンズイミダゾー
ル、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチ
アゾール、べンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、
ベンゾセレナゾール、べンゾテルラゾール、イミダゾー
ル、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジ
アゾール、テトラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピ
リダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリン又は
キナゾリノンである。この複素芳香環は、例えば、ハロ
ゲン(例えば、Br及びCl)、ヒドロキシ、アミノ、
カルボキシ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、
好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)及びアル
コキシ(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜
4個の炭素原子を有するもの)からなる置換基群から選
択されるものを有してもよい。メルカプト置換複素芳香
族化合物としては、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、2−メルカプトべンズオキサゾール、2−メルカプ
トベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メチルべン
ゾチアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾ
ール、2−メルカプトキノリン、8−メルカプトプリ
ン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ピリジンチオ
ール、4−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、2
−メルカプト−4−フェニルオキサゾールなどが挙げら
れるが、本発明はこれらに限定されない。
【0150】本発明の熱現像感光材料中にはかぶり防止
剤が含まれて良い。有効なかぶり防止剤として例えば米
国特許第3,589,903号などで知られている水銀
化合物は環境的に好ましくない。そのため非水銀かぶり
防止剤の検討が古くから行われてきた。非水銀かぶり防
止剤としては例えば米国特許第4,546,075号及
び同第4,452,885号及び特開昭59−5723
4号に開示されている様なかぶり防止剤が好ましい。
【0151】特に好ましい非水銀かぶり防止剤は、米国
特許第3,874,946号及び同第4,756,99
9号に開示されているような化合物、−C(X1)(X
2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲンであり、
X3は水素又はハロゲン)で表される1以上の置換基を
備えたヘテロ環状化合物である。好適なかぶり防止剤の
例としては、特開平9−288328号段落番号〔00
30〕〜〔0036〕に記載されている化合物等が好ま
しく用いられる。又もう一つの好ましいかぶり防止剤の
例としては特開平9−90550号段落番号〔006
2〕〜〔0063〕に記載されている化合物である。更
にその他の好適なかぶり防止剤は米国特許第5,02
8,523号及び英国特許出願第92221383.4
号、同第9300147.7号、同第9311790.
1号に開示されている。
【0152】本発明の熱現像感光材料には、例えば特開
昭63−159841号、同60−140335号、同
63−231437号、同63−259651号、同6
3−304242号、同63−15245号、米国特許
第4,639,414号、同第4,740,455号、
同第4,741,966号、同第4,751,175
号、同第4,835,096号に記載された増感色素が
使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例え
ばRD17643IV−A項(1978年12月p.2
3)、同Item1831X項(1978年8月p.4
37)に記載もしくは引用された文献に記載されてい
る。特に各種スキャナー光源の分光特性に適した分光感
度を有する増感色素を有利に選択することができる。例
えば特開平9−34078号、同9−54409号、同
9−80679号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0153】本発明の熱現像感光材料は支持体上に少な
くとも一層の感光層を有している。支持体上に感光層の
みを形成しても良いが、感光層の上に少なくとも1層の
非感光層を形成することが好ましい。この非感光層に用
いられるバインダーは感光層に用いられるバインダーと
同じ種類でも異なった種類でもよい。感光層に通過する
光の量又は波長分布を制御するために感光層と同じ側に
フィルター染料層及び/又は反対側にアンチハレーショ
ン染料層、いわゆるバッキング層を形成しても良いし、
感光層に染料又は顔料を含ませても良い。用いられる染
料としては所望の波長範囲で目的の吸収を有するもので
あればいかなる化合物でも良いが、例えば特開昭59−
6481号、特開昭59−182436号、米国特許
4,271,263号、米国特許4,594,312
号、欧州特許公開533008号、欧州特許公開652
473号、特開平2−216140号、特開平4−34
8339号、特開平7−191432号、特開平7−3
01890号などの記載の化合物が好ましく用いられ
る。
【0154】又これらの非感光層には前記のバインダー
やマット剤を含有することが好ましく、更にポリシロキ
サン化合物やワックスや流動パラフィンのようなスベリ
剤を含有してもよい。感光層は複数層にしても良く、又
階調の調節のため感光層を高感度層/低感度層又は低感
度層/高感度層にしても良い。
【0155】また、感光材料の表面を保護したり擦り傷
を防止するために、感光層の外側に非感光層として保護
層を有することができる。
【0156】また、感光層側(特に保護層)にマット剤
を含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防
止のためには、感光材料の表面にマット剤を配すること
が好ましく、そのマット剤を感光層側の全バインダーに
対し、重量比で0.5〜30%含有することが好まし
い。又、支持体を挟み感光層とは反対側の面に非感光層
を設ける場合は、非感光層側の少なくとも1層中にマッ
ト剤を含有することが好ましく、感光材料の滑り性や指
紋付着防止のためにも感光材料の表面にマット剤を配す
ることが好ましく、そのマット剤を感光層側の反対側の
層の全バインダーに対し、重量比で0.5〜40%含有
することが好ましい。
【0157】マット剤の材質は、有機物及び無機物のい
ずれでもよい。例えば、無機物としては、スイス特許第
330,158号等に記載のシリカ、仏国特許第1,2
96,995号等に記載のガラス粉、英国特許第1,1
73,181号等に記載のアルカリ土類金属又はカドミ
ウム、亜鉛等の炭酸塩、等をマット剤として用いること
ができる。有機物としては、米国特許第2,322,0
37号等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,451
号や英国特許第981,198号等に記載された澱粉誘
導体、特公昭44−3643号等に記載のポリビニルア
ルコール、スイス特許第330,158号等に記載のポ
リスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第
3,079,257号等に記載のポリアクリロニトリ
ル、米国特許第3,022,169号等に記載されたポ
リカーボネートの様な有機マット剤を用いることができ
る。
【0158】マット剤の形状は、定形、不定形どちらで
も良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられ
る。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算し
たときの直径で表される。本発明に於いてマット剤の粒
径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。
【0159】マット剤は、平均粒径が0.5μm〜10
μmであることが好ましく、更に好ましくは1.0μm
〜8.0μmである。又、粒子サイズ分布の変動係数と
しては、50%以下であることが好ましく、更に好まし
くは40%以下であり、特に好ましくは30%以下とな
るマット剤である。
【0160】ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下
記の式で表される値である。
【0161】 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 マット剤は任意の構成層中に含むことができるが、好ま
しくは感光層以外の構成層であり、更に好ましくは支持
体から見て最も外側の層である。
【0162】マット剤の添加方法は、予め塗布液中に分
散させて塗布する方法であってもよいし、塗布液を塗布
した後、乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧する方法
を用いてもよい。又複数の種類のマット剤を添加する場
合は、両方の方法を併用してもよい。
【0163】各種の添加剤は感光層、非感光層、又はそ
の他の形成層のいずれに添加しても良い。本発明の熱現
像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定
化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良
い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤はRD
17029(1978年6月p.9〜15)に記載され
ている化合物を好ましく用いることができる。
【0164】本発明で用いられる支持体は現像処理後の
画像の変形を防ぐためにプラスチックフィルム(例え
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセ
テート、ポリエチレンナフタレート)であることが好ま
しい。支持体の厚みとしては50〜300μm程度、好
ましくは70〜180μmである。又熱処理したプラス
チック支持体を用いることもできる。採用するプラスチ
ックとしては、前記のプラスチックが挙げられる。支持
体の熱処理とはこれらの支持体を製膜後、感光層が塗布
されるまでの間に、支持体のガラス転移点より30℃以
上高い温度に、好ましくは35℃以上高い温度に、更に
好ましくは40℃以上高い温度に加熱することがよい。
但し、支持体の融点を超えた温度に加熱しては本発明の
効果は得られない。
【0165】本発明に係る支持体の製膜方法及び下引製
造方法は公知の方法を用いることができるが、好ましく
は、特開平9−50094号の段落〔0030〕〜〔0
070〕に記載された方法を用いることである。
【0166】帯電性を改良するために金属酸化物及び/
又は導電性ポリマーなどの導電性化合物を構成層中に含
ませることができる。これらはいずれの層に含有させて
もよいが、好ましくは下引層、バッキング層、感光層と
下引の間の層などに含まれる。本発明に於いては米国特
許5,244,773号カラム14〜20に記載された
導電性化合物が好ましく用いられる。
【0167】
【実施例】発明の実施の形態で示した第1の例〜第3の
例の熱現像装置をそれぞれ作成した。そして、以下に示
すフィルム1及び2の各々毎に、補正データなどを予め
設定した上で、対応するフィルムで、CTスキャン画像
とコンピュータラジオグラフィから出力されたX線写真
画像をそれぞれプリントアウトした。そして、得られた
画像で濃度ムラや擬画像の発生の有無を検査した。
【0168】このような検査の結果、いずれの組み合わ
せでも、実用上問題となるような濃度ムラや擬画像の発
生はなかった。この本発明者らによる実験結果により、
上述した実施の形態による露光制御により、濃度ムラを
効果的に抑制できることが確認できた。
【0169】<ハロゲン化銀写真感光性熱現像材料のフ
ィルム1> [支持体の作製]濃度0.170(コニカ(株)製デン
シトメータPDA−65)に青色着色した、厚み175
μmのPETフィルムの両面に8w/m2・分のコロナ
放電処理を施した。 [感光性ハロゲン化銀乳剤Aの調製]水900ml中に
平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化
カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0
に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと
(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを
含む水溶液及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×1
0−4モルを、pAg7.7に保ちながらコントロール
ドダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン0.3gを添加しNaOHでpHを5に調
整して平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの変動
係数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀
粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈
降させ脱塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加
え、pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロ
ゲン化銀乳剤Aを得た。
【0170】[ベへン酸Na溶液の調製]340mlの
イソプロパノールにベへン酸34gを65℃で溶解し
た。次に攪拌しながら0.25Nの水酸化ナトリウム水
溶液をpH8.7になる様に添加した。この際水酸化ナ
トリウム水溶液は約400ml必要とした。次にこのベ
ヘン酸ナトリウム水溶液を減圧濃縮を行いべヘン酸ナト
リウムの濃度が重量%で8.9%とした。
【0171】[ベへン酸銀の調製]750mlの蒸留水
中に30gのオセインゼラチンを溶解した溶液に2.9
4Mの硝酸銀溶液を加え銀電位を400mVとした。こ
の中にコントロールドダブルジェット法を用いて78℃
の温度下で前記ベヘン酸ナトリウム溶液374mlを4
4.6ml/分のスピードで添加し同時に2.94Mの
硝酸銀水溶液を銀電位が400mVになる様に添加し
た。添加時のベヘン酸ナトリウム及び硝酸銀の使用量は
それぞれ0.092モル、0.101モルであった。
【0172】添加終了後さらに30分攪拌し限外濾過に
より水溶性塩類を除去した。
【0173】[感光性乳剤Bの調製]このべへン酸銀分
散物に前記ハロゲン化銀乳剤Aをそれぞれ0.01モル
加え、更に攪拌しながらポリ酢酸ビニルの酢酸n−ブチ
ル溶液(1.2wt%)100gを徐々に添加して分散
物のフロックを形成後、水を取り除き、更に2回の水洗
と水の除去を行った後、残った分散物200gに対し、
バインダーとしてポリビニルブチラール(平均分子量3
000)の2.5wt%の酢酸ブチルとイソブロピルア
ルコールの1:2混合溶液60gを攪拌しながら加えた
後、こうして得られたゲル状のベへン酸及びハロゲン化
銀の混合物にバインダーとしてポリビニルブチラール
(平均分子量4000)1.5g及びイソプロピルアル
コール240mlを加え500gに仕上げて分散し、感
光性乳剤Bを調製した。
【0174】[感光層塗布液Bの調製]前記感光性乳剤
B(500g)およびMEK100gを攪拌しながら2
1℃に保温した。ピリニジウムヒドロブロミドパーブロ
ミド(PHP、0.45g)を加え、1時間攪拌した。
さらに臭化カルシウム(10%メタノール溶液3.25
ml)を添加して30分攪拌した。
【0175】次に増感色素−1、4−クロロ−2−べン
ゾイル安息香酸、および強色増感剤(5−メチル−2−
メルカプトべンズイミダゾール)の混合溶液(混合比率
1:250:20、増感色索で0.1%メタノール溶
液、7ml)を添加して1時間攪拌した後に温度を13
℃まで降温してさらに30分攪拌する。
【0176】13℃に保温したまま、ポリビニルブチラ
ール48gを添加して充分溶解してから、以下の添加物
を添加し、感光層塗布液Bを調製する。
【0177】 還元剤−1:15g(0.0484mol) デスモデュN3300(モーベイ社、脂肪族イソシアネート) 1.10g フタラジン(色調剤) 1.5g テトラクロロフタル酸 0.5g 4−メチルフタル酸 0.5g IR染料:8mg [感光層面側塗布]感光層塗布液Bを調製した後、13
℃に保温して所定時間、停滞保持してから、支持体上に
以下の各層を順次形成し、試料を作成した。尚、乾燥は
各々75℃,5分間で行い、フィルム1を得た。
【0178】感光層1:感光層塗布液Bを塗布銀量2g
/m2になる様に塗布する。
【0179】<ハロゲン化銀写真感光性熱現像材料のフ
ィルム2> [感光性乳剤Cの調製]ハロゲン化銀−ベヘン酸銀ドラ
イ乳剤を、米国特許第3,839,049号に記載の方
法によって調製した。上記ハロゲン化銀は総銀量の9モ
ル%を有し、一方べへン酸銀は総銀量の91モル%を有
した。上記ハロゲン化銀は、ヨウ化物2%を有する0.
055μm臭化ヨウ化銀乳剤であった。
【0180】[感光層塗布液Cの調製]熱現像乳剤を、
上記ハロゲン化銀−ベヘン酸銀ドライ乳剤455g、ト
ルエン27g、2−ブタノン1918g、およびポリビ
ニルブチラール(モンサント製のB−79)と均質化し
た。上記均質化熱現像乳剤(698g)および2−ブタ
ノン60gを攪拌しながら12.8℃まで冷却した。ピ
リジニウムヒドロブロミドペルブロミド(0.92g)
を加えて、2時間攪拌した。
【0181】臭化カルシウム溶液(CaBr(1g)と
メタノール10ミリリットル)3.25ミリリットルを
加え、統いて30分間撹拌した。更にポリビニルブチラ
ール(158g;モンサント製B−79)を加え、20
分間攪拌した。温度を21.1℃まで上昇し、以下のも
のを攪拌しながら15分間かけて加え、感光層塗布液C
を調製した。
【0182】 2−(トリブロモメチルスルホン)キノリン 3.42g、 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−ト リメチルへキサン 28.1g、 5−メチルメルカプトべンズイミダゾール0.545gを含有する溶液 41.1g、 2−(4−クロロべンゾイル)安息香酸 6.12g S−1(増感染料) 0.104g メタノール 34.3g イソシアネート(デスモダーN3300、モべイ製) 2.14g テトラクロロフタル酸無水物 0.97g フタラジン 2.88g 尚、染料S−1は以下の構造を有する。
【0183】
【化1】
【0184】[保護層溶液Cの調整]保護層溶液Cを以
下の成分を用いて調製した。
【0185】 2−ブタノン 80.0g メ夕ノール 10.7g 酢酪酸セルロース(CAB−171−155、イーストマン・ケミカルズ製) 8.0g 4−メチルフタル酸 0.52g MRA−1、モトル還元剤、N−エチルペルフルオロオクタンスルホニルアミド エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸の重量比 70:20:10の3級ポリマー 0.80g この感光層塗布液Cと保護層溶液Cとを、ナイフ・コー
タにより、同時に、0.18mmの青色ポリエステル・
フィルム・べースに塗布する。この際、感光層塗布液C
の上に保護層溶夜Cを塗布する。また、感光層塗布液
は、1m2当たりの乾燥被膜重量が23gとなるよう
に、そして、保護層溶液Cは、lm2当たりの乾燥被膜
重量が2.4gとなるように塗布される。そして、塗布
されたポリエステル・べースを、79.4℃で4分間乾
燥して、フィルム2を得る。
【0186】
【発明の効果】露光部が、たとえドラムの温度ムラが発
生しても、本熱現像装置で熱現像された感光性熱現像材
料に画像の濃度ムラが発生することを抑制できる。
【0187】更に、ドラムの外表面の温度ムラによる濃
度ムラだけでなく、偏向光学系のシェーディングによる
濃度ムラの発生も同時に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる熱現像装置の正面
図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる熱現像装置の左側
面図である。
【図3】露光部120の構成を示す概略図である。
【図4】フィルムFを加熱する現像部130の構成を示
す図であり、現像部130の斜視図である。
【図5】図4の構成をIV−IV線で切断して矢印方向
に見た断面図である。
【図6】図4の構成を正面から見た図である。
【図7】フィルムFの断面図であり、露光時におけるフ
ィルムF内の化学的反応を模式的に示した図である。
【図8】加熱時におけるフィルムF内の化学的反応を模
式的に示した、図7と同様な断面図である。
【図9】図9(a)は、ドラム外周面温度を縦軸に、ド
ラム巾手方向位置を横軸にとって示す図であり、図9
(b)は、それに対応する補正係数を示す図である。
【図10】第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図11】第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図12】第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図13】ドラム14の外表面温度分布を示す図9と同
様な図である。
【図14】ドラム14の外表面温度を縦軸に、横軸にド
ラム14の周方向(フィルムの搬送方向)における位置
を示した図である。
【図15】給送装置の変形例を示す図である。
【図16】給送装置の概念図である。
【図17】補正データを求めるためのテストパターンを
示す図である。
【符号の説明】
14 ドラム 16 ローラ 18 フレーム 21 案内ブラケット 28 コイルばね 30 補強部材 32 ヒータ 34 電子装置 38 柔軟層 100 熱現像装置 110 給送部 120 露光部 130 現像部 143 供給ローラ対 150A 冷却部 150 制御部 151 モータ 301 インタフェース 302 画像データ記憶メモリ 303 画像データ補正部 305 レーザ露光部 306 D/A変換部 307 補正済み画像データ記憶メモリ 401 ドラム温度センサ 402 A/D変換部 403 補正データ生成部 404 シェーディングデータ記憶メモリ 501 画像データ補正回路 502 補正データ生成回路 503 シェーディング補正信号生成回路 F フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H106 AA72 AB04 AB54 BH00 2H112 AA03 AA11 BA08 BB03 BB20 BC10 BC26 BC32 BC40 5C077 PP05 PP06 PP74 PP77 SS02 TT02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性熱現像材料を露光する露光部と、 前記露光部で露光された感光性熱現像材料を外周面上に
    保持しながら加熱して熱現像する回転する回転体を備え
    た熱現像部と、を有する熱現像装置において、 前記露光部が、前記回転体の温度ムラを補正するよう
    に、前記感光性熱現像材料を露光するものであることを
    特徴とする熱現像装置。
  2. 【請求項2】 前記露光部が、前記回転体の回転軸方向
    の温度ムラを補正するように、前記感光性熱現像材料を
    露光するものであることを特徴とする請求項1に記載の
    熱現像装置。
  3. 【請求項3】 前記露光部が、前記回転体の回転方向の
    温度ムラを補正するように、前記感光性熱現像材料を露
    光するものであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の熱現像装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体がドラムであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱現像装置。
  5. 【請求項5】 前記露光部は、前記ドラムの温度ムラを
    補正するための補正情報に応じて、熱現像材料に記録さ
    れる画像に係る画像信号を補正する画像信号補正手段を
    有し、 前記画像信号補正手段により補正された画像信号に基づ
    いて、前記感光性熱現像材料を露光するものであること
    を特徴とする請求項4に記載の熱現像装置。
  6. 【請求項6】 前記画像信号補正手段は、予め設定され
    た前記補正情報に基づいて、画像信号を補正するもので
    あることを特徴とする請求項5に記載の熱現像装置。
  7. 【請求項7】 前記ドラム温度ムラ補正情報は、前記露
    光部が、所定の画像信号に基づき前記感光性熱現像材料
    を露光し、前記熱現像部が熱現像して形成された画像よ
    り得られることを特徴とする請求項6の熱現像装置。
  8. 【請求項8】 前記ドラムにおける複数の位置の温度を
    それぞれ検出する複数の温度検出手段を有し、 前記ドラム温度ムラ補正情報は、前記複数の温度検出手
    段により検出された温度に対応するものであることを特
    徴とする請求項5に記載の熱現像装置。
  9. 【請求項9】 前記露光部は、ビーム光によって感光性
    熱現像材料を露光するものであり、補正された画像信号
    に基づいてビーム光による露光量を変調するものである
    ことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の
    熱現像装置。
  10. 【請求項10】 前記露光部は、ビーム光を偏向光学系
    により走査して、感光性熱現像材料を露光するものであ
    ることを特徴とする請求項9に記載の熱現像装置。
  11. 【請求項11】 前記露光部は、画像信号を、前記ドラ
    ムの温度ムラを補正するためのドラム温度補正情報と、
    前記偏向光学系のシェーディングを補正するためのシェ
    ーディング補正情報に応じて、補正する画像信号補正手
    段を有し、前記画像信号補正手段により補正された画像
    信号に基づいて、前記感光性熱現像材料を露光するもの
    であることを特徴とする請求項10に記載の熱現像装
    置。
  12. 【請求項12】 前記熱現像部で熱現像した感光性熱現
    像材料の前記回転体上の位置の履歴に応じて、前記感光
    性熱現像材料を露光するものであることを特徴とする請
    求項1〜11のいずれか1項に記載の熱現像装置。
  13. 【請求項13】 ビーム光を偏向光学系により材料上を
    特定方向に走査して、感光性熱現像材料を露光する露光
    部と、 前記露光部で露光された感光性熱現像材料を、外周面上
    に保持しながら加熱して熱現像させる回転する回転体
    と、を有する熱現像装置において、 前記露光部は、熱現像材料に記録される画像に係る画像
    信号を、前記回転体の前記特定方向の温度ムラと、前記
    偏向光学系のシェーディングムラとを補正する画像信号
    補正手段を有し、前記画像信号補正手段により補正され
    た画像信号に基づいて、ビーム光の露光量を制御して、
    前記感光性熱現像材料を露光するものであることを特徴
    とする熱現像装置。
  14. 【請求項14】 前記露光部が、前記回転体の回転軸方
    向の温度ムラを補正するように、前記感光性熱現像材料
    を露光するものであることを特徴とする請求項13に記
    載の熱現像装置。
  15. 【請求項15】 サイズが異なる複数のサイズの感光性
    熱現像材料を熱現像できることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれか1項に記載の熱現像装置。
  16. 【請求項16】 前記感光性熱現像材料が、感光性ハロ
    ゲン化銀粒子と、有機銀塩と、銀イオン還元剤とを含有
    し、40℃以下の温度では実質的に熱現像されず、80
    ℃以上である最低現像温度以上の温度で熱現像されるも
    のであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1
    項に記載の熱現像装置。
  17. 【請求項17】 前記回転体が前記感光性熱現像材料を
    前記最低現像温度以上の現像温度で、熱現像時間加熱す
    るものであることを特徴とする請求項1〜16のいずれ
    か1項に記載の熱現像装置。
  18. 【請求項18】 前記回転体に付勢された回転自在なロ
    ーラを有することを特徴とする請求項1〜17のいずれ
    か1項に記載の熱現像装置。
  19. 【請求項19】 前記回転体の表面に厚さ0.1mm以
    上の弾性層を有することを特徴とする請求項1〜18の
    いずれか1項に記載の熱現像装置。
  20. 【請求項20】 前記弾性層が、厚さ2mm以下で、熱
    伝導率0.3W/m/K以上であり、前記回転体には、
    前記弾性層を直接又は間接的に支持する金属製支持部材
    を有することを特徴とする請求項19に記載の熱現像装
    置。
  21. 【請求項21】 回転体の温度ムラを補正するための温
    度ムラ補正情報によって、熱現像材料に記録される画像
    に係る画像信号を補正する画像信号補正手段と、前記画
    像信号補正手段により補正された画像信号に基づいて、
    感光性熱現像材料を露光する露光部と、前記露光部で露
    光された感光性熱現像材料を外周面上に保持しながら加
    熱して熱現像する回転する前記回転体と、を有する熱現
    像装置の前記温度ムラ補正情報を得る方法において、 所定の画像信号に基づいて、感光性熱現像材料を露光す
    るステップと、 露光された感光性熱現像材料を保持しつつ、加熱するス
    テップと、 加熱された前記感光性熱現像材料に形成された画像にお
    ける濃度分布に対応する前記温度ムラ補正情報を取得す
    るステップと、 を有することを特徴とする熱現像装置の温度ムラ補正情
    報を得る方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006301077A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 画像形成装置

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