JP2000292889A - 防水型撮影機器及び包装体 - Google Patents

防水型撮影機器及び包装体

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JP2000292889A
JP2000292889A JP2000025648A JP2000025648A JP2000292889A JP 2000292889 A JP2000292889 A JP 2000292889A JP 2000025648 A JP2000025648 A JP 2000025648A JP 2000025648 A JP2000025648 A JP 2000025648A JP 2000292889 A JP2000292889 A JP 2000292889A
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waterproof
lens
catalyst
film unit
hydrogen gas
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JP2000025648A
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English (en)
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Keiji Uchiyama
圭司 内山
Kenji Negishi
賢治 根岸
Yukito Suzuki
幸人 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B17/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B17/02Bodies
    • G03B17/08Waterproof bodies or housings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器の外装あるいは防水ケースのコンパクト
化を保ちながら、電池から発生する水素ガスを確実に除
去する。 【解決手段】 防水ケース4の内面上部にタブレット状
の水酸化触媒30を貼着する。水酸化触媒30は水素ガ
スと酸素ガスを反応させて水を生成させる触媒であり、
代表的なものとしてパラジウム触媒が用いられる。ま
た、水酸化触媒30は水素ガスと触れることにより反応
を開始するため、防水ケース4の内面上部に貼着するこ
とで、空気よりも比重の軽い水素ガスを確実に、且つ効
率的に捕捉することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水型レンズ付き
フイルムユニットなどのように、防水機能を備えた撮影
機器、さらには撮影機器を気密に包装する包装体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】簡単な撮影機構を備え、予め未露光の写
真フイルムとパトローネとが装填された、簡易な撮影機
器の一種であるレンズ付きフイルムユニットは、安価で
手軽なことから広く一般に利用されている。このレンズ
付きフイルムユニットは、撮影目的や用途に応じて様々
なバリエーションの製品が販売されており、中には水中
での撮影を可能にするために、水密構造にした防水ケー
スにレンズ付きフイルムユニットを収納し、防水ケース
外から撮影操作をできるようにした防水型レンズ付きフ
イルムユニットが各種販売されている。
【0003】また、写真カメラやデジタルカメラなどの
撮影機器の中にも、水中での使用や水洗いできるように
したものなど、その防水レベルに応じた防水機能を付与
したものが提供されている。さらに、専用の防水カバー
を併用し、防水カバー外からの操作で水中撮影を行うこ
とができるようにした撮影機器や防水カバーもよく知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような撮影機
器は電源として乾電池を内蔵し、またレンズ付きフイル
ムユニットもストロボ内蔵型のものはその電源として乾
電池を内蔵している。このように一般に用いられる乾電
池の中には、その使用過程において徐々に水素ガスを放
出するものがある。また、ストロボ装置に使用されるコ
ンデンサも、経時変化により水素ガスを発生させること
がある。
【0005】こうして発生した水素ガスは、防水性をも
った撮影機器の外装や防水カバーの内部に滞留する。そ
して、写真フイルムを使用する撮影機器にあっては、写
真フイルムに対して還元性ガスとして作用し、写真フイ
ルムの写真性能を劣化させるおそれがある。また、写真
フイルムを用いない撮影機器においても、外装あるいは
防水カバー内での水素ガスの滞留量が増えてくると、撮
影機器内部の回路接点部から火花がでたときに引火する
ことが懸念される。
【0006】さらに、レンズ付きフイルムユニットは、
内蔵された写真フイルムが湿気により劣化することを防
ぐために、防湿性をもった包装体で気密に覆った状態で
販売される。したがって、例えばストロボ内蔵型のもの
のように乾電池を内蔵していると、そこから発生した水
素ガスが包装体の内部に滞留することになり、写真フイ
ルムに対して悪影響を及ぼすことになる。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、乾電池などから発生した水素ガスが内部に
滞留することがないように、水素ガスを効率的に除去で
きるようにした防水型撮影機器及び包装体を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、撮影機器に防水機能を与えている外装あ
るいは防水カバーの内部に、水素ガスと酸素ガスとを反
応させて水にする水酸化触媒を設けたものである。水酸
化触媒は、水素ガスを吸着,吸蔵する吸収剤などと比較
して水素ガスの除去効率が高く、その組み込みスペース
もわずかで済む利点がある。水素ガスと酸素ガスとの反
応で生じる水(水蒸気)はきわめて微量であるが、これ
により写真フイルムや回路接点部などに対する影響が懸
念される場合には、吸水剤(乾燥剤)の併用により簡単
に対応することができる。
【0009】本発明は、写真フイルムとともに乾電池を
内蔵したレンズ付きフイルムユニットをその外装となる
防水ケースで水密に覆った防水型レンズ付きフイルムユ
ニットに効果的に用いることができる。この場合、水素
ガスが滞留しやすい防水ケースの上部内壁に水酸化触媒
を設けるのが有利で、これによれば防水型レンズ付きフ
イルムユニットの製造や組み立ても何ら複雑化させるこ
とがない。
【0010】さらに本発明は、写真フイルム及び乾電池
を内蔵したレンズ付きフイルムユニットを気密に収納す
るための包装体にも用いられ、最も簡便にはレンズ付き
フイルムユニットとともに水酸化触媒を包装体の内部に
収納すればよい。包装体は、写真フイルムを湿気から保
護するために防湿性が付与されている。したがって、水
酸化触媒による化学反応で生じた水については、例えば
レンズ付きフイルムユニットに外装として被せられてい
る紙箱やラベルを充分に乾燥させて吸水性をもたせるこ
とでも対応が可能であるが、好ましくは包装体の中に吸
水剤を同封すればよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態として、
簡易な防水型カメラの一種である防水型レンズ付きフイ
ルムユニットについて説明する。図2は、防水型レンズ
付きフイルムユニット2の外観形状を示す斜視図であ
り、図1は、その分解斜視図である。防水型レンズ付き
フイルムユニット2は、カメラ本体を成すレンズ付きフ
イルムユニット3と、このレンズ付きフイルムユニット
3を収納する防水ケース4とから構成されている。
【0012】防水ケース4の前面には、シャッタレリー
ズを行うためのシャッタレバー5が取り付けられ、上面
には撮影済みの写真フイルムを巻き上げるための巻き上
げノブ6が取り付けられている。防水ケース4の前面に
は透明な露呈部9が設けられ、レンズ付きフイルムユニ
ット3の撮影レンズ7と対物側ファインダ窓8とを外部
に露呈させている。また、ストロボ装置70の発光部が
透明部を介して外部に露出している。
【0013】図1に示すように、防水ケース4に水密に
収納されるレンズ付きフイルムユニット3は、前面に撮
影レンズ7、対物側ファインダ窓8、シャッタレバー用
開口11が設けられ、また、ストロボ装置70の発光部
が露出している。上面には巻き上げノブ用開口12、残
り撮影可能枚数を表示するカウンタ窓13が設けられて
いる。背面には、接眼側ファインダ窓14(図3参照)
が設けられている。
【0014】このレンズ付きフイルムユニット3は、図
3に分解して示すように、未使用の写真フイルムカート
リッジ16が装填されるカートリッジ室17とフイルム
室18とが一体に形成された本体基部19と、この本体
基部19の前面側に取り付けられ、撮影レンズ7、ファ
インダ光学系20、シャッタ機構21、フイルム巻止め
機構、フイルムカウンタ機構等が組み込まれた露光ユニ
ット22と、コンデンサ71、乾電池72等からなるス
トロボ装置70と、本体基部19の前面側及び背面側を
覆う前カバー23及び後カバー24とから構成されてい
る。
【0015】本体基部19のカートリッジ室17の上部
には、カートリッジ本体26のスプール27に係合する
巻き上げダイヤル28が回動自在に組み付けられてい
る。この巻き上げダイヤル28の上面には、防水ケース
4に取り付けられた巻き上げノブ6が係合される係合穴
29が形成されており、この係合穴29は、前カバー2
3に形成された開口12を介して外部に露呈される。通
常のレンズ付きフイルムユニットの前カバーでは、開口
12の位置にはシャッタボタンが設けられている。ま
た、露光ユニット22のシャッタ機構21は、前カバー
23の前面に形成されたシャッタレバー用開口11によ
って外部に露呈される。
【0016】このレンズ付きフイルムユニット3は、通
常のレンズ付きフイルムユニットとほぼ同様のものであ
るが、前カバー23と巻き上げダイヤル28とに専用の
ものが使用されている。
【0017】図1に分解して示すように、上記防水ケー
ス4は、レンズ付きフイルムユニット3に前面側から被
せられ、レンズ付きフイルムユニット3の前面、上面、
底面、両側面を覆う前ケース部材32と、この前ケース
部材32の開口縁を塞ぐように、レンズ付きフイルムユ
ニット3の背後から前ケース部材32に組み付けられる
後ケース部材33と、前ケース部材32の外側に被せら
れる防水カバー34とから構成されている。
【0018】前ケース部材32は透明なプラスチックで
形成され、前面にはレンズ付きフイルムユニット3の撮
影レンズ7と対物側ファインダ窓8とを外部に露呈させ
るための露呈部9が設けられている。この露呈部9の外
周には、溝形状の凹部36が全周にわたって形成されて
いる。また、前ケース部材32の背面側には、レンズ付
きフイルムユニット3を収納するための開口部37が形
成されている。この開口部37の外周には、その全周に
わたって突条38が一体に形成されている。
【0019】また、前ケース部材32の前面には、シャ
ッタレバー5を揺動自在に取り付けるための円柱形状の
ボス40が前面側に向かって立設されている。このボス
40には、前ケース部材32の内部に貫通する穴41が
形成され、この穴41の先端側内周部分には小径のOリ
ング42が収められる。このOリング42は、ボス40
の穴41から水やゴミ等が防水ケース4内に侵入するの
を防止する。
【0020】シャッタレバー5は略楔形状とされてお
り、その背面側には、ボス40の穴41に挿入されてシ
ャッタレバー5の揺動中心となる軸43が形成されてい
る。この軸43の先端部には、ボス40の穴41に挿入
された後に、前ケース部材32内においてレリーズレバ
ー44が取り付けられる。
【0021】このレリーズレバー44は、前ケース部材
32内にレンズ付きフイルムユニット3が収められた際
に、前カバー23の前面に形成された開口11に入り込
んで露光ユニット22のシャッタ機構21に係合する。
これにより、シャッタレバー5を揺動操作すると、レン
ズ付きフイルムユニット3内のシャッタ機構21が作動
するようになる。また、ボス40の外周には、捩じりバ
ネ45が組み付けられる。この捩じりバネ45は、シャ
ッタレバー5を図中時計方向に付勢して、シャッタレバ
ー5を常に初期位置に復帰させる。
【0022】前ケース部材32の上面には、巻き上げノ
ブ6が回動自在に取り付けられる円柱形状のボス47が
上方に向かって立設されている。このボス47には、前
ケース部材32の内部に貫通する穴48が形成されてお
り、この穴48の先端部分には大径のOリング49が収
められる。このOリング49は、ボス47の穴から水や
ゴミ等が防水ケース4内に侵入するのを防止する。
【0023】巻き上げノブ6は、外周に指掛かり用の凹
凸が形成された円板形状の操作部51と、この操作部5
1の下面に形成された駆動軸52とからなる。駆動軸5
2はボス47の穴48に挿入され、レンズ付きフイルム
ユニット3の前カバー23に形成された開口12を介し
て巻き上げダイヤル28の係合穴29に係合する。
【0024】巻き上げノブ6を図中反時計方向に回転操
作すると、レンズ付きフイルムユニット3の巻き上げダ
イヤル28が同方向に回転し、撮影済みの写真フイルム
がカートリッジ本体26内に巻き込まれる。なお、詳し
くは図示しないが、駆動軸52の外周面には、ボス47
の穴48に挿入された後に、前ケース部材32の内壁面
に係合する爪部材が形成されているため、巻き上げノブ
6が前ケース部材32が抜け落ちることはない。
【0025】また、巻き上げノブ6の下面には、巻き上
げノブ6の回転に連動して作動する爪部材54が揺動自
在に取り付けられる。この爪部材54は、巻き上げノブ
6が図中反時計方向のフイルム巻き上げ方向に回転され
た際には、巻き上げノブ6の操作部51の内側に形成さ
れた歯列に係合してラチェット音を発生する。また、巻
き上げノブ6が図中時計方向に回転された際には、操作
部51内の歯列に噛合して、巻き上げノブ6の逆方向へ
の回転を阻止する。
【0026】防水カバー34は、ゴム状弾性を有する高
分子物質である半透明のエラストマーで形成されてお
り、前ケース部材32の外側に密着して被せられるよう
に、前ケース部材32よりも一回り大きな相似形状とさ
れている。防水カバー34の前面には、前ケース部材3
2の前面に形成された露呈部9を開放するための開口5
6が形成されている。また、防水カバー34の前面及び
上面には、前ケース部材32のボス40,47を貫通さ
せるための開口58,59が形成されている。
【0027】防水カバー34の背面側には、前ケース部
材32に被せられるための開口部61が形成されてい
る。この開口部61の外周には、全周にわたって突条6
2が一体に形成されている。この突条62は、前ケース
部材32の突条38の外側に被せられる。
【0028】後ケース部材33は、透明なプラスチック
で形成されており、対物側ファインダ窓14を後ケース
部材33を介して外部から観察できるようになってい
る。後ケース部材33の前面側の外周には、防水カバー
34の開口部61に形成された突条62と前ケース部材
32の突条38とが嵌合される凹部64が全周にわたっ
て形成されている。この凹部64の幅は、防水カバー3
4の突条62よりも若干小さく形成されているため、突
条62が凹部64内に嵌合されると潰れて凹部64の内
壁面に密着し、防水カバー34と後ケース部材33との
間を確実に防水する。
【0029】後ケース部材33の前面側の両側辺には、
被係止穴66がそれぞれ形成された被係止片67が2個
ずつ設けられている。これらの被係止片67は、前ケー
ス部材32の側面内壁に形成された係止爪(図示せず)
に係合される。これにより、後ケース部材33は前ケー
ス部材32にしっかりと取り付けられ、防水カバー34
と後ケース部材33との密着度が増し、防水ケース4の
防水性が向上する。
【0030】前ケース部材32の内面上部には、タブレ
ット状の水酸化触媒30が貼着される。水酸化触媒30
は、2H2 + O2 = 2H2O の反応式で示されるように、水素
ガスと酸素ガスとを反応させて水を生成させる触媒であ
り、代表的なものとして、パラジウム触媒が用いられ、
本実施形態では、このパラジウム触媒にγ−アルミナ(A
l2O3) を支持体とした水酸化触媒30が使用されてい
る。
【0031】水酸化触媒30は、水素ガスと酸素ガスと
の化学反応を促進させながらも、それ自身は化学反応に
よって変化することがない。したがって、水素ガスを吸
収,吸蔵する吸収剤を用いた場合には、吸収が進むにつ
れて水素ガスの除去効率が低下するのに対し、その除去
作用は安定に保たれる。そして、空気よりも比重が小さ
い水素ガスが防水ケース4の上方に滞留しやすいことを
考慮し、この水酸化触媒30を前ケース部材32の上部
に設けることにより、わずかな量の水酸化触媒30を用
いるだけで水素ガスを確実かつ効率的に除去することが
できる。なお、そのほかの水酸化触媒としては、白金,
ルテニウム,ロジウムなどを主成分とするものを利用す
ることができる。
【0032】このような水酸化触媒30を設けることに
より、ストロボ装置70を構成する乾電池72やコンデ
ンサ71から使用過程で発生した水素ガスは、空気中の
酸素との反応により水に変えられ、水素ガスが除去され
る。これにより、還元性ガスである水素の作用により、
写真フイルムがカブリを起こしたりすることを防止でき
る。なお、水酸化反応により生じる水蒸気は、例えば水
酸化触媒30の近傍にシリカゲルなどの乾燥剤(吸水
剤)68を貼付し、その水分吸収作用により除去するこ
とができるが、水蒸気の発生量は極めて微量であるの
で、乾燥剤68については省略することも可能である。
【0033】水酸化触媒30を防水ケース4に設ける方
法として、図4に示すように、防水ケース4の内面に円
筒形の触媒支持部82を一体に形成し、この触媒支持部
82に小さな円盤型の水酸化触媒83を嵌め込んでもよ
い。また、図5に示すように、防水ケース4の内面にボ
ス87を一体に突出形成し、このボス87にリング状に
形成した水酸化触媒88を差し込んで固定してもよい。
さらに、防水ケース4の内面に網状のシールテープを用
いて粒状の水酸化触媒を押さえるように貼り付けたり、
表面側に粒状,粉状の水酸化触媒が露呈するように保持
させたシートをその裏面が防水ケース4の内面に対面す
るように貼り付けてもよい。また、レンズ付きフイルム
ユニットの前カバーの内面に凹部を設け、この凹部に水
酸化触媒を取り付けてもよい。
【0034】以上の説明は、防水型撮影機器として防水
型レンズ付きフイルムユニットに本発明を適用した場合
の実施形態に関するものであるが、上記防水ケース4の
ように防水性を備えた外装をもつ写真カメラやデジタル
カメラについても、その外装で囲まれた空間内に水酸化
触媒を設けておけば全く同様に水素ガスの除去作用を得
ることができる。さらに、例えば上記防水ケース4の後
ケース部材33を前ケース部材32に対して開閉式に軸
着するとともに、閉じ位置でのロック機構を設け、これ
を特定の写真カメラやデジタルカメラを水密に収容する
専用防水カバーとして用いるようにした場合にも、同様
の位置に水酸化触媒を設けておくことによって、全く同
等の水素ガス除去作用を得ることができる。
【0035】なお、デジタルカメラの場合には写真フイ
ルムを使用していないため、水素ガスによる化学的な還
元作用については顧慮する必要はないが、水素ガスが外
装や防水カバーの内部に滞留しすぎると回路接点部から
の火花で引火するおそれがあるので、やはり水酸化触媒
による水素ガス除去を行うことが望ましい。また、水酸
化触媒による化学反応で生じた水蒸気が回路パターン部
分や接点部に及ぶことによって短絡故障が懸念される場
合には、同様に吸水剤を併用すればよい。
【0036】本発明は、さらに図6に示すように、レン
ズ付きフイルムユニットを包装する包装体にも適用可能
である。ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニット
90は、写真フイルムとともにストロボ装置の電源とな
る乾電池を内蔵している。レンズ付きフイルムユニット
90は、防湿性をもつ包装袋91に紙製のスペーサシー
ト92とともに密封され出荷される。このとき包装袋9
1には、粒状にした水酸化触媒を通気性の紙袋で包んだ
包袋93が同封される。
【0037】包袋93内の水酸化触媒は、乾電池から発
生した水素ガスと包装袋91内の酸素ガスとの化学反応
を促進し、水素ガスが気密性の包装袋91の内部に滞留
することを防ぐ。この化学反応により水蒸気が発生する
が、その量はきわめて微量であり、またスペーサシート
92を充分に乾燥させておくことによってこれに吸収さ
れ写真フイルムに影響を及ぼすことはほとんどないが、
好ましくは通気性の袋にシリカゲルなどの乾燥剤を入れ
た包袋94を同封するのがよい。なお、包袋93,94
をひとつにまとめておくことも可能であり、いずれにせ
よレンズ付きフイルムユニットの包装工程をなんら複雑
化させることなく実施可能である。
【0038】また、レンズ付きフイルムユニット90の
防湿包装する包装体としては、上記包装袋91に限られ
ない。例えば複数個のレンズ付きフイルムユニット90
を同様の包装袋で同時に包装する場合や、合成紙を箱型
にした包装箱形態のもので包装する場合にも本発明は等
しく適用可能である。また、水酸化触媒を同封するにあ
たっても、包袋93あるいは水酸化触媒を保持させたシ
ートを包装体の内面に貼り付けたり、さらには包装体の
内面に速乾性の接着剤を塗布した直後に粉状にした水酸
化触媒をまぶして保持させるなど、種々の手法が採り得
る。
【0039】
【実施例】以下、図2に示す防水ケース4に水酸化触媒
を封入したときの試験結果について説明する。 1.使用した水酸化触媒 γ−アルミナ(支持体)+パラジウム 0.5% (日
揮化学(株)製) 2.試験方法 防水ケース4内に上記水酸化触媒を1粒(33mg)封入
する。また、比較サンプルとして、水酸化触媒を封入し
ない従来の防水ケースも用意する。 上記2種類の防水ケース内に、10cc,20cc,30ccの
水素ガスを各々注入して合計6個のサンプルを作成す
る。なお、これらの全サンプルについて、防水ケース4
の所要部分にアルミ蒸着テープを貼り、防水ケース4の
内部空間と外気との遮断をより確実にしておく。 これらのサンプル6個を、常温(25℃)にて各々
24時間放置した後、残留水素ガス量を測定する。
【0040】上記試験による残留水素ガス量の結果を図
7に示す。図7の結果から、水酸化触媒を防水ケースに
設けることにより、水素ガスを短時間で確実に減少させ
ることができることが判明した。従来品で水素ガスが減
少しているのは、防水ケース4を透過して流出したり、
パッキン部から漏出したものである。水素ガスの水酸化
可能量は、防水ケース4内の酸素ガス量に依存するが、
上記試験結果から同じ条件下では最大60cc程度の水
素ガスが除去可能であると考えられる。
【0041】また、水素ガス除去作用の時間依存性を確
認するために次の試験を行った。水酸化触媒としては、
酸化アルミを担体としたパラジウム0.5%(エヌ イ
ーエム キャット(株)製)を用い、その0.3g粒体
一個を防水ケース4(内容積:約250cc)に封入し
た本発明品サンプルを4個用意し、比較のために、水酸
化触媒を封入しない防水ケース4(従来品サンプル)を
4個用意した。それぞれのサンプルに水素ガス10cc
を注入した後、外気との遮断をより確実化するために、
上記試験と同様、所要部にアルミ蒸着テープを貼った。
【0042】これらのサンプルを25°Cの常温下に放
置し、5分、10分、15分、60分の経過ごとに、本
発明品サンプルと従来品サンプルとの一個ずつについて
防水ケース4内に残留している水素ガスの量を測定した
(ガスクロマトグラフィーによる濃度換算)。この測定
結果は、図8に示すとおりで、本発明品では水素ガスの
除去作用が即座に開始され、60分経過時点ではほとん
どの水素ガスが除去されることが確認できた。
【0043】また、水酸化触媒は水素ガスと酸素ガスと
の化学反応を促進させ、それ自身は化学反応に際して全
く変化することがないので、水素ガスの除去作用は少な
くとも数カ月ないし1年のオーダーでは変化がない。そ
して、たとえ乾電池あるいはストロボ装置に用いられて
いるメインコンデンサに異常が発生し、それぞれの防爆
弁が作動したとしても水素ガスの瞬間的な放出量は数c
c〜10cc程度であり、また防爆弁から水素ガスが徐
々に漏れるような場合にはその量が1カ月あたり10c
c程度なので、0.3g程度の水酸化触媒を用いれば防
水ケース4内に水素ガスが滞留するといった事態は確実
に回避することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
防水型撮影機器の外装や、撮影機器を防水状態に保つ防
水カバーの内部に水酸化触媒を設け、水素ガスを気密性
の高い空間から除去するようにしたから、乾電池やスト
ロボ装置のコンデンサから発生する水素ガスによって、
写真フイルムに悪影響が及ぶことを防ぎ、また水素ガス
の滞留による危険性を確実に回避することができる。ま
た、レンズ付きフイルムユニットを防湿包装する包装体
の中に水酸化触媒を同封しておくことにより、やはり包
装体の内部に水素ガスが滞留することを防ぐことができ
るので、写真フイルムの写真性を劣化させることがな
い。さらに、水酸化触媒の介在のもとで行われる化学反
応で生じる水はごく微量であるが、これについてはシリ
カゲルなどの乾燥剤(吸水剤)を併用すれば、より確実
に無害化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水型レンズ付きフイルムユニットを
示す分解斜視図である。
【図2】防水型レンズ付きフイルムユニットの外観を示
す斜視図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの構成を示す分解
斜視図である。
【図4】第2の実施形態の防水型レンズ付きフイルムユ
ニットを示す断面図である。
【図5】第3の実施形態の防水型レンズ付きフイルムユ
ニットを示す断面図である。
【図6】本発明を包装袋に用いる場合の説明図である。
【図7】水素ガスを注入した防水ケースに水酸化触媒を
封入したときの残留水素ガス量の結果を示す表である。
【図8】水酸化触媒による水素ガス除去作用の時間的経
緯を示すグラフである。
【符号の説明】
2 防水型レンズ付きフイルムユニット 3 レンズ付きフイルムユニット 4 防水ケース 5 シャッタレバー 6 巻き上げノブ 9 露呈部 30 水酸化触媒 32 前ケース部材 33 後ケース部材 34 防水カバー 70 ストロボ装置 71 コンデンサ 72 乾電池 91 包装袋

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水性を有する外装を備え、あるいは防
    水カバーとの併用により防水性が保たれ、前記外装又は
    防水カバーの内部に電池が収納される防水型撮影機器に
    おいて、 前記外装又は防水カバーの内部に、水素と酸素とを反応
    させて水にする水酸化触媒を設けたことを特徴とする防
    水型撮影機器。
  2. 【請求項2】 前記外装又は防水カバーの内部に吸水剤
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の防水型撮影機
    器。
  3. 【請求項3】 前記防水型撮影機器は、写真フイルム及
    び電池を内蔵したレンズ付きフイルムユニットと、この
    レンズ付きフイルムユニットを水密かつ交換不能に覆う
    外装となる防水ケースとから構成された防水型レンズ付
    きフイルムユニットであることを特徴とする請求項1又
    は2記載の防水型撮影機器。
  4. 【請求項4】 前記水酸化触媒は、防水ケースの上部内
    壁に設けられていることを特徴とする請求項3記載の防
    水型撮影機器。
  5. 【請求項5】 写真フイルム及び電池を内蔵したレンズ
    付きフイルムユニットを内部に封入して気密に包装する
    包装体において、 前記包装体の内部に、水素と酸素とを反応させて水にす
    る水酸化触媒を設けたことを特徴とする包装体。
  6. 【請求項6】 前記包装体の内部に吸水剤を封入したこ
    とを特徴とする請求項5記載の包装体。
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