JP2000290538A - 水性コーティング剤 - Google Patents

水性コーティング剤

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JP2000290538A
JP2000290538A JP11095737A JP9573799A JP2000290538A JP 2000290538 A JP2000290538 A JP 2000290538A JP 11095737 A JP11095737 A JP 11095737A JP 9573799 A JP9573799 A JP 9573799A JP 2000290538 A JP2000290538 A JP 2000290538A
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epoxy resin
coating agent
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acid
amino group
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JP11095737A
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Seiji Tanimoto
征司 谷本
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐溶剤性に優れた皮膜を与える水性
コーテイング剤を得ること。 【解決手段】 水性媒体中において、エポキシ樹脂に、
分子中にアミノ基、カルボキシル基およびメルカプト基
から選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビニルア
ルコール系重合体を反応させて得たエポキシ樹脂エマル
ジョン(A)とアミン化合物、チオール化合物、酸無水
物、イミダゾール類およびジシアンジアミドから選ばれ
る少なくとも一種の硬化剤(B)からなる水性コーティン
グ剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性コーティング
剤に関し、更に詳しくは、耐水性、耐溶剤性に優れる水
性コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、各種基材に対する接着
性、耐熱性、耐食性、耐薬品性、電気特性、機械特性に
優れるため、コーティング剤、塗料、接着剤、繊維処理
剤等の広範な用途に用いられている。エポキシ樹脂を上
述の用途に使用する場合には、取り扱いを容易にするた
めにエポキシ樹脂を、各種の低沸点溶剤に溶解した溶剤
タイプのものが一般的であったが、火災の危険性、人体
への有害性、地球環境への悪影響等の問題から、低沸点
溶媒の使用が制限されるようになり、近年、エポキシ樹
脂に乳化剤を使用して水中に分散させたエポキシ樹脂水
分散物が開発され実用化されている。例えば、特開昭5
4−15956号公報、特開昭58−111831号公
報、特公平6−102748号公報などには、強制乳化
によるエポキシ樹脂エマルジョンが記載されており、特
開昭57−108150号公報、特開昭61−2438
22号公報には、エポキシ樹脂を変性して親水基を導入
させ、自己乳化させたものも提案されている。ところが
これらの公報で提案されているエポキシ樹脂エマルジョ
ンを用いて得られる水性コーティング剤は非水系エポキ
シ樹脂接着剤と比較して、硬化物の耐水性、耐溶剤性、
基材との密着性等の物性面で劣る欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、上記の如き問題がない優れた耐水性、耐
溶剤性を発現する水性コーティング剤を提供することを
目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の好
ましい性質を有する水性コーティング剤を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、水性媒体中において、エポキシ樹
脂に、分子中にアミノ基、カルボキシル基およびメルカ
プト基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビ
ニルアルコール系重合体を反応させて得たエポキシ樹脂
エマルジョン(A)とアミン化合物、チオール化合物、酸
無水物、イミダゾール類およびジシアンジアミドから選
ばれる少なくとも一種の硬化剤(B)からなる水性コーテ
ィング剤が、目的とする性能を備えた水性コーティング
剤であることを見出し、本発明を完成させるにいたっ
た。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性コーティング
剤について詳細に説明する。本発明の水性コーティング
剤を構成するエポキシ樹脂エマルジョン(A)の製造に使
用されるエポキシ樹脂としては、例えば、ハイドロキノ
ン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ピロカテコール、
フロログルクシノールなどの単核多価フェノール化合物
のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタ
レン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフ
ェノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エ
チリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノ
ール(ビスフェノ−ルA)、イソプロピリデンビス(オ
ルソクレゾール)、テトラブロムビスフェノールA、
1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,
4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,
3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,
1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキ
シビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレ
ゾールノボラック、レゾルシンノボラックなどの多核多
価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオ
ジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノール
A−エチレンオキシド付加物などの多価アルコール類の
ポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロ
フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩
基酸のグリシジルエステル類およびグリシジルメタクリ
レートの単独重合体または共重合体;N,N−ジグリシ
ジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジ
ルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を
有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキ
シド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−
メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−
メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ
ート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキ
シ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン
共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシ
ジルイソシアヌレート等の複素環化合物があげられる。
【0006】これらのエポキシ樹脂の中でも、特に、単
核多価フェノールまたは多核多価フェノールのポリグリ
シジルエーテルおよび脂肪族ポリグリシジルエーテルか
らなる群から選ばれた少なくとも一種のポリグリシジル
エーテル化合物を用いた場合、とりわけ、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(アルキリデンビスフェノールのポリ
グリシジルエーテル)を用いた場合に、耐食性、基材へ
の密着性などに優れる水性コーティング剤が得られるの
で好ましい。
【0007】また、これらのエポキシ樹脂をポリエチレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリアルキレ
ンオキシドのジグリシジルエーテル化合物等で変性して
自己乳化性を付与したものであってもよい。
【0008】本発明に用いられる、分子中にアミノ基、
カルボキシル基あるいはメルカプト基を有するビニルア
ルコール系重合体としては、分子内にアミノ基、カルボ
キシル基あるいはメルカプト基を含有するビニルアルコ
ール系重合体であれば特に制限はないが、とくに一級ま
たは二級アミノ基を有するビニルアルコール系重合体が
好適である。アミノ基、カルボキシル基あるいはメルカ
プト基を有するビニルアルコール系重合体の製造方法と
しては、例えば、 (1)ビニルホルムアミド、メチルビニルアセトアミド
等の、一級アミノ基または二級アミノ基を有するエチレ
ン性不飽和単量体、または加水分解等により一級アミノ
基または二級アミノ基を生成しうる官能基を有するエチ
レン性不飽和単量体と、酢酸ビニルとを共重合させた
後、けん化する方法; (2)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有
する単量体と酢酸ビニルとを共重合させて得られたポリ
マーの側鎖のエポキシ基に、アミノ基あるいはカルボキ
シル基を有するメルカプタンを水酸化ナトリウム等を触
媒として付加反応させた後、けん化する方法; (3)ポリビニルアルコールの水酸基と反応しうる官能
基を分子内に有し、且つアミノ基あるいはカルボキシル
基を有する化合物をビニルアルコール系重合体に反応さ
せる方法; (4)無水マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基
を有する単量体と酢酸ビニルとを共重合させた後、けん
化する方法; (5)チオール酢酸の存在下にビニルエステル系単量体
を主体とするビニル系単量体を重合して得たビニルエス
テル系重合体を常法により、けん化する方法;等が挙げ
られる。
【0009】ビニルアルコール系重合体は、分子内にア
ミノ基、カルボキシル基あるいはメルカプト基以外の官
能基を有していても本発明の効果を損なわない限り差し
支えない。そのような官能基を与える単量体単位として
は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル
酸、(無水)フマル酸、(無水)マレイン酸、(無水)
イタコン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、
ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、アクリル酸スルホプロピル、メタクリル酸
スルホプロピル、およびそれらのアルカリ塩、アクリル
アミド、メタクリルアミド、トリメチル−(3−アクリ
ルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロ
リド、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレン等が挙げられる。また、チオール酢
酸、メルカプトプロピオン酸等のチオール化合物存在下
で、酢酸ビニル等のビニルエステル系単量体を重合する
ことによって得られる末端に官能基を有するポリマーで
も良い。
【0010】本発明に用いられる、分子中にアミノ基あ
るいはカルボキシル基を有するビニルアルコール系重合
体のアミノ基あるいはカルボキシル基含有量は、特に制
限はなく、重合度等により好適な範囲が変化するが、一
般に、0.1〜15モル%が好ましく、0.2〜10モ
ル%がより好ましい。アミノ基あるいはカルボキシル基
含有量が0.1モル%よりも少ない場合には、エポキシ
樹脂中のエポキシ基との反応性が低下し、安定にエポキ
シ樹脂を乳化できない場合がある。また、アミノ基ある
いはカルボキシル基の含有量が15モル%を越える場合
には、得られるエポキシエマルジョンの放置安定性が低
下し、系がゲル化する場合がある。
【0011】ビニルアルコール系重合体のケン化度は、
50モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ま
しく、70モル%以上がさらに好ましい。ケン化度が5
0モル%未満の場合には、ビニルアルコール系重合体本
来の特長である水溶性が低下する。また、ビニルアルコ
ール系重合体の重合度は、JIS法による粘度平均分子
量が、100〜10,000であるのが好ましく、20
0〜8,000であるのがより好ましい。分子量が10
0未満の場合には、本発明の製造方法により得られるエ
ポキシエマルジョンの耐溶剤性、耐水性等が不十分であ
り、分子量が10,000を越える場合には、エポキシ
樹脂を乳化する際に系の粘度が高くなりすぎ安定に乳化
できない場合がある。
【0012】ビニルアルコール系重合体のエポキシ樹脂
に対する使用量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、
0.2〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部で
ある。添加量が0.2重量部未満の場合には、乳化が安
定に行えない場合があり、使用量が20重量部を越える
場合には、得られたエポキシエマルジョンの放置安定性
が低下し、系がゲル化する場合がある。また、ビニルア
ルコール系重合体の添加は、通常水溶液にして行うが、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン等のアミド類等の有機溶媒と水の混
合溶媒に溶解させて添加しても良い。
【0013】本発明において、ビニルアルコール系重合
体としてメルカプト基を有するビニルアルコール系重合
体を使用する場合は、水性媒体中において、エポキシ樹
脂に、メルカプト基を有するビニルアルコール系重合体
を、アルカリ触媒の存在下に反応させることが好適であ
る。ここで用いるアルカリ触媒は特に限定されないが、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラ
ート、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられ
る。アルカリ触媒の使用量も特に限定されないが、通
常、ビニルアルコール系重合体100重量部に対して、
0.1〜10部が用いられる。使用量が0.1部未満で
あると、エポキシ樹脂とメルカプト基の反応が進みにく
い場合があり、10部より多くなると、エポキシ樹脂の
安定性に支障をきたす場合がある。また、メルカプト基
を有するビニルアルコール系重合体としては、分子片末
端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体が
好適である。
【0014】エポキシ樹脂エマルジョンの製造方法とし
ては、エポキシ樹脂を、水性媒体中に乳化させる際に、
または乳化させた後に、分子中にアミノ基、カルボキシ
ル基およびメルカプト基から選ばれる少なくとも一種の
官能基を有するビニルアルコール系重合体を添加し、反
応させて、エポキシ樹脂エマルジョンを製造する方法が
好適である。エポキシ樹脂の乳化は、ホモミキサー、ホ
モジナイザー等の乳化分散装置を用いて行われる。この
際、乳化温度に特に制限はないが通常5℃〜70℃で行
われる。
【0015】本発明に用いるエポキシ樹脂エマルジョン
(A)は、ビニルアルコール系重合体がアミノ基を含有す
るものである場合、一般的に、エポキシ樹脂とビニルア
ルコール系重合体単位が下記の一般式化1で表される構
造単位で結合されたポリマーを含有していると考えら
れ、それが本発明の水性コーティング剤の良好な耐水
性、耐溶剤性等に寄与していると想定される。
【0016】
【化1】
【0017】また、エポキシ樹脂を乳化する際に、界面
活性剤を併用しても構わない。界面活性剤としては、例
えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロ
ピレンブロック共重合体等のノニオン性界面活性剤;ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ド
デシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフ
ェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、ジ(2−エ
チルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等のアニオン
性界面活性剤等を用いることができる。
【0018】本発明の水性コーティング剤に用いるエポ
キシ樹脂エマルジョンは、通常、固形分濃度が約20〜
65重量%に調整されるが、これに限定されるものでは
ない。また、エマルジョン製造において有機溶媒を用い
た場合、必要に応じて、蒸留分離あるいはストリッピン
グをすることにより有機溶媒を除去することができる。
【0019】本発明の水性コーティング剤に用いる硬化
剤(B)としては、アミン化合物、チオール化合物、ジシ
アンジアミド、酸無水物およびイミダゾール類から選ば
れる少なくとも一種の硬化剤である。アミン化合物とし
ては、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメ
チルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
ジプロピレントリアミン、トリエチレントリアミン、テ
トラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ジ
メチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピル
アミン等の脂肪族ポリアミン類、メンセンジアミン、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホ
ロンジアミン、N−3−アミノプロピルシクロヘキシル
アミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、2,4−ジ
アミノシクロヘキサン、ビス(アミノシクロヘキシル)
メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシルプロパ
ン)、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)
メタン、1,4−ビス(エチルアミノ)シクロヘキサン
等の脂環族ポリアミン類、m−キシリレンジアミン、p
−キシリレンジアミン、4−(1−アミノエチル)アニ
リン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(3−エチル
−4−アミノ−5−メチルフェニルメタン)、1,4−
ビス[2−(3,5−ジメチル−4−アミノフェニル)
プロピル]ベンゼン等の芳香族ポリアミン類、N−アミ
ノエチルピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピ
ル)ピペラジン等のヘテロ環族ポリアミン類などのポリ
アミン系硬化剤、これらポリアミン類とダイマー酸など
のジカルボン酸を定法によって反応させて得られるポリ
アミドポリアミン硬化剤などが挙げられる。アミン化合
物としては第3アミンも使用できる。第3アミンとして
は、特に制限はないが、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデカンなどが主に用い
られる。
【0020】本発明の水性コーティング剤に用いる硬化
剤(B)のうち、チオール化合物としては、メルカプト基
を2つ以上有する化合物であれば特に制限はない。この
ような化合物としては、例えば油化シェルエポキシ
(株)製Capcure3-800,CapcureWR-6,EpomateQX11, Epom
ateQX40、旭電化工業(株)製アデカハードナーEH316,
アデカハードナーEH317等が挙げられる。
【0021】本発明の水性コーティング剤に用いる硬化
剤(B)のうち、酸無水物としては、ドデセニル無水コハ
ク酸、ポリアジピン酸無水物ポリアゼライン酸無水物、
ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカンニ
酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカンニ酸)無水物
等の脂肪族酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル
酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイ
ミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、
メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の脂環族酸
無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、
エチレングリコールビストリメリテート、グリセロール
トリストリメリテート等の芳香族酸無水物等が挙げられ
る。
【0022】本発明の水性コーティング剤に用いる硬化
剤(B)のうち、イミダゾール化合物も特に制限されない
が、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げら
れる。第3アミン、イミダゾール類は、酸無水物、チオ
ール化合物等他の硬化剤と併用する場合が多い。その
他、硬化剤(B)としては、ジシアンジアミドが挙げられ
る。
【0023】本発明の水性コーティング剤は、必要に応
じて他の水性エマルジョンを配合することができる。水
性エマルジョンとしては特に制限はないが、従来公知の
ウレタンディスパージョン、酢酸ビニル重合体エマルジ
ョン、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョン、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体エマルジョン、エチレン−塩化ビニル共
重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−第3
級カルボン酸ビニルエステル共重合体エマルション、
(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体エマルジョ
ン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体エ
マルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョ
ン、スチレンー(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエ
ン共重合体エマルジョン等の酢酸ビニル系樹脂エマルジ
ョン、(メタ)アクリル酸エステル系エマルジョン、ジ
エン系樹脂エマルジョンがあげられる。
【0024】また、必要に応じて、その乾燥性、セット
性、粘度、造膜性などを調整するために、トルエン、パ
ークレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなど
の各種有機溶剤、でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷ
ん、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、無水
マレイン酸/イソブテン共重合体、無水マレイン酸/ス
チレン共重合体、無水マレイン酸/メチルビニルエーテ
ル共重合体、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子
や尿素/ホルマリン樹脂、尿素/メラミン/ホリマリン
樹脂、フェノール/ホリマリン樹脂などの熱硬化性樹
脂、さらに、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウ
ム、木粉などの充填剤、小麦粉などの増量剤、ホウ酸、
硫酸アルミニウムなどの反応促進剤、酸化チタンなどの
顔料あるいはその他、消泡剤、分散剤、凍結防止剤、防
腐剤、防錆剤などの各種添加剤をも適宜添加することが
できる。
【0025】本発明により得られる水性コーティング剤
は、広範な用途に利用でき、例えば、ポリエステル、ナ
イロン、塩ビ、ABS、OPP、CPP等の各種プラス
チックのフィルムやシートのプライマーコート剤、トッ
プコート剤、鉄板、鋼板、アルミニウム板等の各種金属
板の表面被覆剤として、感熱紙等の各種機能紙のトップ
コート剤として、あるいは各種織物、天然皮革、人工皮
革、合成皮革、木材等のコート剤、塗料として有用であ
る。
【0026】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお以下の実施例及び比較例において「部」
および「%」は、特に断らない限り重量基準を意味す
る。
【0027】実施例1 アミノ基含有ポリビニルアルコール(ビニルホルムアミ
ドと酢酸ビニルを共重合した後けん化して得たポリビニ
ルアルコール:重合度350、けん化度98.5モル
%、一級アミノ基含有量1.5モル%、PVA-1)の5%
水溶液100gを20℃においてホモミキサーで強攪拌
しながら、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコー
ト828;油化シェルエポキシ製)100gを加え乳化
し、固形分濃度50.5%の安定なエマルジョンを得
た。得られたエポキシ樹脂エマルジョン100部に対し
て、アミン系硬化剤アデカハードナーEH-220(旭電化工
業製)30部を添加して水性コーティング剤を調整し
た。この水性コーティング剤を用いて以下の試験を行っ
た。水性コーティング剤の評価 水性コーティング剤を、 PETフィルム、塩ビシー
ト、アルミニウム板の各素材に膜厚20ミクロンとなる
ように塗布し、80℃強制乾燥したものを試験片とし、
下記各評価を行った。結果を表1に示す。 (耐溶剤性評価)アセトンを試験片の塗膜表面にたら
し、試験片の表面を擦るラビングテストを行い、塗膜外
観の変化をみた。評価結果は◎非常に良好、○良好、△
やや悪い、×塗膜に剥がれ有り、のように表記した。 (耐水性評価)試験片を20℃水中に1週間浸漬し、塗
膜外観の変化をみた。評価結果は◎非常に良好、○一部
白化、△白化、×剥がれ、のように表記した。
【0028】実施例2 実施例1で用いたアミン系硬化剤を用いる代わりに、チ
オール系硬化剤アデカハードナーEH316(旭電化工業
(株)製)を用いた他は、実施例1と同様にして試験を
行った。結果を併せて表1に示す。
【0029】実施例3 実施例1で用いたアミン系硬化剤30部を用いる代わり
に、第3アミン化合物;トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール15部を用いた他は、実施例1と同様に
して試験を行った。結果を併せて表1に示す。
【0030】実施例4 実施例1で用いたアミン系硬化剤30部を用いる代わり
に、イミダゾール化合物;2−メチルイミダゾール10
部を用いた他は、実施例1と同様にして試験を行った。
結果を併せて表1に示す。
【0031】実施例5 実施例1で用いたアミン系硬化剤30部を用いる代わり
に、無水トリメリット酸10部を用いた他は、実施例1
と同様にして試験を行った。結果を併せて表1に示す。
【0032】実施例6 実施例1で用いたアミン系硬化剤30部を用いる代わり
に、ジシアンジアミド10部を用いた他は、実施例1と
同様にして試験を行った。結果を併せて表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1で用いたアミン系硬化剤30部を用いない他
は、実施例1と同様にして試験を行った。結果を併せて
表1に示す。
【0034】実施例7 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、アミノ基含有ポリビニルアルコール
(アリルグリシジルエーテルと酢酸ビニルを共重合した
後、2−アミノチオフェノールをNaOHを触媒として
付加し、さらにけん化することにより得たポリビニルア
ルコール:重合度500、けん化度97.5モル%、一
級アミノ基変性量1.0モル%、PVA-2)を用いた他
は、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂エマルジョン
を得、試験を行った。結果を併せて表1に示す。
【0035】実施例8 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、アミノ基含有ポリビニルアルコール
(メチルビニルアセトアミドと酢酸ビニルを共重合した
後、けん化することにより得たポリビニルアルコール:
重合度750、けん化度87.5モル%、二級アミノ基
変性量2.5モル%、PVA-3)を用いた他は、実施例1と
同様にして、エポキシ樹脂エマルジョンを得、試験を行
った。結果を併せて表1に示す。
【0036】実施例9 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、カルボキシル基含有ポリビニルアルコ
ール(無水マレイン酸と酢酸ビニルを共重合した後、け
ん化することにより得たポリビニルアルコール:重合度
1700、けん化度98.5モル%、カルボキシル基変
性量2.5モル%、PVA-4)を用いた他は、実施例1と同
様にして、エポキシ樹脂エマルジョンを得、試験を行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0037】実施例10 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、メルカプト基含有ポリビニルアルコー
ル(チオール酢酸の存在下に酢酸ビニルを重合した後け
ん化して得たポリビニルアルコール:重合度1500、
けん化度96.0モル%、メルカプト基含有量1.5×
10-5当量/g、PVA-1)を用いた他は、実施例1と同
様にして、エポキシ樹脂エマルジョンを得、試験を行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0038】比較例2 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、無変性ポリビニルアルコール((株)
クラレ製PVA-117:重合度1700、けん化度98.5
モル%、PVA-5)を用いた他は、実施例1と同様にし
て、エポキシ樹脂エマルジョンの製造を試みたが、未乳
化分が生じ、安定なエマルジョンが得られなかった。
【0039】比較例3 実施例1で用いたアミノ基含有ポリビニルアルコールを
用いる代わりに、ノニオン性乳化剤((株)花王製エマルケ
゛ン985)を用いた他は、実施例1と同様にして、エポキ
シ樹脂エマルジョンを得、試験を行った。結果を併せて
表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の水性コーティング剤は、耐水
性、耐溶剤性等に優れた皮膜を与えるため、広範な用途
に利用でき、ポリエステル、ナイロン、塩ビ、ABS、
OPP、CPP等の各種プラスチックのフィルムやシー
トのプライマーコート剤、トップコート剤あるいは水性
グラビアインキのベースポリマーとして、鉄板、鋼板、
アルミニウム板等の各種金属板の表面被覆剤として、感
熱紙等の各種機能紙のトップコート剤として、あるいは
各種織物、天然皮革、人工皮革、合成皮革、木材等のコ
ート剤、塗料として有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中において、エポキシ樹脂に、
    分子中にアミノ基、カルボキシル基およびメルカプト基
    から選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビニルア
    ルコール系重合体を反応させて得たエポキシ樹脂エマル
    ジョン(A)とアミン化合物、チオール化合物、酸無水
    物、イミダゾール類およびジシアンジアミドから選ばれ
    る少なくとも一種の硬化剤(B)からなる水性コーティン
    グ剤。
  2. 【請求項2】 ビニルアルコール系重合体が、一級また
    は二級アミノ基を含有するビニルアルコール系重合体で
    ある請求項1記載の水性コーティング剤。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂エマルジョン(A)が、水
    性媒体中において、エポキシ樹脂に、分子中にメルカプ
    ト基を有するビニルアルコール系重合体をアルカリ触媒
    の存在下に反応させて得たエポキシ樹脂エマルジョンで
    ある請求項1記載の水性コーティング剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005105937A1 (fr) * 2004-04-28 2005-11-10 Baoshan Iron & Steel Co., Ltd. Revetement aqueux auto-adhesif pour acier electrique, et utilisations
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CN114181592A (zh) * 2021-12-30 2022-03-15 盛瑞(常州)特种材料有限公司 水性皮革涂饰剂及其应用、皮革处理方法

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