JP2000287479A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置

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JP2000287479A
JP2000287479A JP11085837A JP8583799A JP2000287479A JP 2000287479 A JP2000287479 A JP 2000287479A JP 11085837 A JP11085837 A JP 11085837A JP 8583799 A JP8583799 A JP 8583799A JP 2000287479 A JP2000287479 A JP 2000287479A
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JP
Japan
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zero
time
phase
voltage
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JP11085837A
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English (en)
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Noriyoshi Nagase
徳美 永瀬
Yoichi Shukuri
陽一 宿里
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PWM制御信号による制御下においても誘起
電圧のゼロクロス点を検出することができるブラシレス
モータの制御装置を提供する。 【解決手段】 各時点において開放相の固定子巻線を選
択しその端子電圧を合成波形電圧として出力する開放電
圧合成手段と、中性電位を設定する中性電位設定手段
と、合成波形電圧と中性電位とを比較し比較信号を出力
する比較手段と、サージパルスを比較信号から除去し位
置検出用信号として出力する逆起波形除去手段と、位置
検出用信号の立ち上がりを検出したとき立上検出信号を
出力し位置検出用信号の立ち下がりを検出したとき立上
検出信号を出力する状態変化判別手段と、立上検出信号
を検出してからその後最初に立上検出信号を検出するま
での時間間隔T12を計測し時間間隔T12が一定時間以上
の場合はゼロクロス信号を出力するゼロクロス検知手段
とを備える

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PWM制御により
可変出力とされたブラシレスモータの制御装置であっ
て、センサレスで永久磁石回転子の位置検出を行い永久
磁石回転子の回転に同期した相切り換え制御を行うブラ
シレスモータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にブラシレスモータの制御装置は、
スイッチング素子(コミュテータ素子)等から構成され
た駆動制御回路により直流電源をチョッピングし、ブラ
シレスモータの複数相の固定子巻線に順次通電し、これ
によりブラシレスモータのステータ内に回転磁界を発生
させてロータ(永久磁石回転子)を回転させるよう構成
される。この時、駆動制御回路に与える制御信号(相切
換信号)は、ロータの回転状態に同期した適切な信号と
する必要があり、そのため、ステータにホール素子等の
位置センサを設け、ロータの回転位置を検出するように
構成される。
【0003】しかし、近年、ホール素子等の位置センサ
を用いることなくロータの回転位置を検出するような構
成としてセンサレス方式のブラシレスモータの制御装置
が研究・開発されている。
【0004】以下に、このようなセンサレス方式のブラ
シレスモータの制御装置におけるロータ回転位置の検出
原理について図3を用いて説明する。
【0005】図3は従来のPWM制御をしない場合の1
相分の各電圧波形図である。
【0006】図3において、201は端子電圧波形、2
02は基準電圧、203は基準電圧202と端子電圧と
をコンパレータにより比較したときのコンパレータの出
力、204はゼロクロス点である。
【0007】センサレス駆動におけるロータの回転位置
の検出は、ロータの回転に伴いブラシレスモータの固定
子巻線に発生する端子電圧を検出し、この端子電圧が予
め設定された基準電圧202と一致するタイミングか
ら、固定子巻線の誘起電圧のゼロクロス点の位相を検出
し、これによりロータの所定回転位置を検出することに
より行われる。
【0008】この方式では、固定子巻線への通電期間中
に達続的なON信号を相切換信号として出力する場合に
おいては、固定子巻線の端子電圧を連続して検出できる
ためゼロクロス点の検出を行うことができるが、PWM
制御方式などのように、パルス幅変調が行われた相切換
信号により固定子巻線に速い周期でON−OFFを繰り
返すパルス幅変調された駆動電流を与えるような場合に
は、このままでは固定子巻線の端子電圧を検出すること
ができない。すなわち、固定子巻線への通電期間中を通
じてパルス幅変調された駆動電流を与える場合には、固
定子巻線の端子に発生する端子電圧も図4に示すように
基準電圧を何度も横切るように断続的に検出され、この
ままでは誘起電圧のゼロクロス点204を検出すること
ができない。
【0009】そこで、このようなPWM制御方式等によ
り断続的な相切換信号を出力する場合においても、固定
子巻線の誘起電圧のゼロクロス点を検出できるようにす
るために、PWM制御信号がOFFとなる期間中、つま
り固定子巻線の誘起電圧が検出不能となる期間中は、固
定子巻線の誘起電圧と基準電圧との比較演算を行わない
構成とすることによりゼロクロス点の検出を可能とした
ブラシレスモータの制御装置が開示されている。
【0010】次に、このようなブラシレスモータの制御
装置におけるゼロクロス点検出方法について、図面を用
いて説明する。
【0011】図4は従来のPWM制御をした場合の1相
分の各電圧波形図である。
【0012】図4において、202は基準電圧、205
はPWM制御時の端子電圧波形、206はPWM制御時
のコンパレータの出力、207はイネーブル信号、20
8はPWM制御時のコンパレータの出力206をイネー
ブル信号207でマスクをかけて検出した波形、204
はゼロクロス点である。
【0013】この方法においては、例えばPWM制御信
号に基づき上述の固定子巻線の誘起電圧の検出可能な期
間のみ検出を許可するイネーブル信号207を生成し、
このイネーブル信号207に基づいて検出動作を実施す
る。
【0014】例えば、このような方法を用いた従来のP
WM制御下のブラシレスモータ制御装置として、特開平
5−91790号公報(以下、イ号公報と呼ぶ。)に
「制御信号の制御の下に断続的な駆動電圧を固定子巻線
に供給する出力回路を備えたブラシレスモータにおい
て、前記固定子巻線の端子電圧をイネーブル信号生成手
段からのイネーブル信号の出力期間中に基準電圧と比較
することにより回転子の回転位置を検出する位置検出手
段を備え、前記イネーブル信号生成手段は、前記制御信
号を受けるとその立上がり時間を遅らせると共に立下が
り時間を遅らせることにより前記イネーブル信号を生成
する時定数回路を含んで構成されていることを特徴とす
るブラシレスモータ」が開示されいる。
【0015】図5はイ号公報に開示のブラシレスモータ
のPWM制御をかけた時の誘起電圧のゼロクロス点検出
期間を示す図である。
【0016】図5において、(a)はある一相における
固定子巻線の端子電圧の波形、(b)はPWM制御信号
の波形、(c)はイネーブル信号の波形、TaはPWM
制御信号のONから誘起電圧発生開始までの遅れ時間、
TbはPWM制御信号のOFFから誘起電圧がなくなる
までの遅れ時間、TcはPWM制御信号のONからイネ
ーブル信号のONまでのシフト量、TdはPWM制御信
号のOFFからイネーブル信号のOFFまでのシフト量
である。
【0017】イネーブル信号は、固定子巻線の誘起電圧
が確実に検出できる期間を設定するため、同図に示すよ
うに、固定子巻線の誘起電圧の出力期間よりも少し狭い
期間を設定すると良い。これにより、イネーブル信号
は、PWM制御信号のONから誘起電圧発生開始までの
遅れ時間であるTaよりも少し長い遅れ時間であるTc
が経過した時点を開始タイミングとし、PWM制御信号
のOFFから誘起電圧がなくなるまでの遅れ時間Tbよ
りも少し短い遅れ時間Tdが経過した時点を終了タイミ
ングとするように生成される。従って、このようなブラ
シレスモータの制御装置では前記遅れ時間を生成するす
るために、回路上で時定数を決定する時定数回路を備え
る必要がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のブラシレスモータの制御装置では、以下のような課題
を有していた。
【0019】(1)従来のブラシレスモータの制御装置
を、マイコンを使用しイネーブル信号を割り込み信号と
するような構成とした場合、イネーブル信号がONの期
間中にゼロクロス点がくることになり、このON期間中
は他の処理のためにマイコンを有効に活用することがで
きないという課題があった。
【0020】(2)検出したゼロクロス点を用いて転流
タイミングを決定し相切換制御をすることによりブラシ
レスモータを回転させることができるが、従来の制御装
置では、相切換制御の手段については、相切換制御のた
めの構成を別途必要とするという課題があった。
【0021】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、PWM制御信号による制御下においても、簡単な構
成により誘起電圧のゼロクロス点を検出することがで
き、相切換制御も可能とし、マイコンを使用して構成し
た場合マイコンを有効に活用することが可能であり、相
切換制御のための構成を別途必要とせずマイコンのプロ
グラムのみにより実現することの可能なブラシレスモー
タの制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のブラシレスモータの制御装置は、駆動電流の
通電により駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線
と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動され
る永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータをPW
M制御により駆動するブラシレスモータの制御装置であ
って、各時点において駆動電流の通電されていない開放
相の固定子巻線を選択しその端子電圧を合成波形電圧と
して出力する開放電圧合成手段と、固定子巻線の端子電
圧の中性電位を設定する中性電位設定手段と、合成波形
電圧と中性電位とを比較し比較信号を出力する比較手段
と、駆動電流の駆動電流の相切り換え時において発生す
るサージパルスを比較信号から除去し位置検出用信号と
して出力する逆起波形除去手段と、位置検出用信号の立
ち上がりを検出したとき立上検出信号を出力し位置検出
用信号の立ち下がりを検出したとき立上検出信号を出力
する状態変化判別手段と、立上検出信号を検出してから
その後最初に立上検出信号を検出するまでの時間間隔T
12を計測し時間間隔T12が一定時間以上の場合はゼロク
ロス信号を出力するゼロクロス検知手段と、を備えた構
成より成る。
【0023】この構成により、PWM制御信号による制
御下においても、簡単な構成により誘起電圧のゼロクロ
ス点を検出することができ、相切換制御も可能とし、マ
イコンを使用して構成した場合マイコンを有効に活用す
ることが可能であり、相切換制御のための構成を別途必
要とせずマイコンのプログラムのみにより実現すること
の可能なブラシレスモータの制御装置を提供することが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】この目的を達成するために本発明
の請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置は、駆
動電流の通電により駆動磁界を発生させる複数相の固定
子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆
動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータ
をPWM制御により駆動するブラシレスモータの制御装
置であって、各時点において駆動電流の通電されていな
い開放相の固定子巻線を選択しその端子電圧を合成波形
電圧として出力する開放電圧合成手段と、固定子巻線の
端子電圧の中性電位を設定する中性電位設定手段と、合
成波形電圧と中性電位とを比較し比較信号を出力する比
較手段と、駆動電流の駆動電流の相切り換え時において
発生するサージパルスを比較信号から除去し位置検出用
信号として出力する逆起波形除去手段と、位置検出用信
号の立ち上がりを検出したとき立上検出信号を出力し位
置検出用信号の立ち下がりを検出したとき立上検出信号
を出力する状態変化判別手段と、立上検出信号を検出し
てからその後最初に立上検出信号を検出するまでの時間
間隔T12を計測し時間間隔T12が一定時間以上の場合は
ゼロクロス信号を出力するゼロクロス検知手段と、を備
えた構成としたものであり、この構成により、以下のよ
うな作用が得られる。
【0025】(1)ブラシレスモータの永久磁石回転子
の回転により、各相の固定子巻線には誘起電圧が生じ
る。これらの固定子巻線のうち、各時点において駆動電
流が通電されておらず解放状態にある相の固定子巻線の
端子には、永久磁石回転子の回転により誘起される誘起
電圧のみが観測される。開放電圧合成手段は、各時点に
おいて、この開放相の固定子巻線を選択しその端子電圧
を検出し、合成波形電圧として出力する。比較手段は、
合成波形電圧と中性電位とを比較し比較信号を出力す
る。この比較信号には、ゼロクロス点の情報以外に、P
WM制御時の駆動電圧の断続的なON−OFFによる波
形、及び相切り換え時に固定子巻線に発生する逆起電圧
によるサージパルスが含まれる。サージパルスは、相切
り換えが行われた直後から一定期間の幅を持ったパルス
として比較信号上に現れる。逆起波形除去手段は、この
比較信号の中のサージパルスを除去し、位置検出信号と
して出力する。状態変化判別手段は、位置検出用信号の
立ち上がりを検出したとき立上検出信号を出力し位置検
出用信号の立ち下がりを検出したとき立下検出信号を出
力する。位置検出信号には、誘起電圧が中性電位以下の
区間においてPWM制御時の駆動電圧の断続的なON−
OFFによる波形が含まれ、誘起電圧が中性電位以上の
区間においては常にHIGH状態を保つ。従って、位置
検出用信号の立ち上がりと立ち下がりの時間間隔は、誘
起電圧が中性電位以下の区間においては断続的なON−
OFFによる波形の間隔となるため短い間隔となり、誘
起電圧が中性電位以上の区間においてはゼロクロス点間
の間隔となる。ゼロクロス検知手段は、立上検出信号を
検出してからその後最初に立上検出信号を検出するまで
の時間間隔T12を計測し、時間間隔T12が一定時間以下
の場合は断続的なON−OFFによるものと判断してリ
セット信号を出力し、時間間隔T12が一定時間以上の場
合はゼロクロス点間の時間間隔であると判断しゼロクロ
ス信号を出力する。これにより、誘起電圧が中性電位と
交叉するゼロクロス点を検出することができる。これに
より、永久磁石回転子の回転位置を検出することが可能
となり、永久磁石回転子の回転に同期させて相切り換え
を制御することが可能となる。
【0026】(2)固定子巻線に印加する駆動電圧をP
WM制御により断続的に供給する場合においても、簡単
な構成により固定子巻線に誘起される誘起電圧のゼロク
ロス点を検出できるとともに、適正なタイミングで駆動
電流の相切り換えを行うことができ、安定した相切り換
えの制御ができる。
【0027】(3)マイコンを使用して構成することが
可能であり、その場合マイコンを有効に活用することが
でき、相切換制御のための構成を別途必要とせずマイコ
ンのプログラムのみにより実現することも可能であり、
構成をコンパクトにすることが可能であるとともに、経
済性に優れる。
【0028】ここで、ブラシレスモータは2相、又は3
相、5相、7相等のセンサレス方式のものが用いられ
る。また、スター結線したバイポーラ駆動のブラシレス
モータや、デルタ結線バイポーラ駆動のブラシレスモー
タや、ユニポーラ駆動のブラシレスモータ等が用いられ
る。
【0029】駆動電流の相切り換えは、バイポーラトラ
ンジスタやMOSトランジスタなどのスイッチング素子
からなるコミュテータ素子により、固定子巻線に流す駆
動電流の相切り換えを行う駆動制御回路を用いて行われ
る。
【0030】開放電圧合成手段としては、駆動電流の相
切り換えと同期させてスイッチング素子やマルチプレク
サにより解放相の固定子巻線の端子を選択し、その端子
に発生する誘起電圧を合成波形電圧として出力するよう
な構成等が用いられる。
【0031】逆起波形除去手段としては、駆動電流の相
切り換えと同期させて、相切り換えが行われた時点から
一定間隔のパルスを発生させ、このパルスにより比較信
号にマスクをかけることにより行う構成や、相切り換え
が行われた時点から一定時間の間信号の変化を受け入れ
ないように信号変化をロックさせることにより行う構成
等が用いられる。
【0032】中性電位設定手段としては、抵抗器を用い
た分圧回路により固定子巻線に印加する駆動電圧の中性
点から中性電位を生成する構成や、固定子巻線の駆動端
子に発生する電圧の中性点を取るような構成等が用いら
れる。
【0033】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のブラシレスモータの制御装置であって、最後に立上検
出信号が検出されてからゼロクロス信号が検出されるま
での経過時間を計測しゼロクロス点間隔として出力する
時間計測手段と、ゼロクロス点間隔から駆動電流の相切
り換えのタイミングを決定する転流タイミング計測手段
と、転流タイミング計測手段により決定された駆動電流
の相切り換えのタイミングに従って駆動電流の相切り換
えを行う相切換制御手段と、を備えた構成としたもので
あり、この構成により、以下のような作用が得られる。
【0034】(1)時間計測手段は、立上検出信号が検
出されてから次に立上検出信号が検出前にゼロクロス信
号が検出された場合に、最後に立上検出信号が検出され
てからゼロクロス信号が検出されるまでの経過時間の計
測値をゼロクロス点間隔として出力する。転流タイミン
グ計測手段は、このゼロクロス点間隔から駆動電流の相
切り換えのタイミングを決定する。
【0035】(2)シンプルな機能と構成により正確に
ゼロクロス点を検出できるとともに、駆動電流の相切り
換えのタイミングの決定に利用可能なゼロクロス点間の
時間的な情報を検出することができるので、構成の簡素
化が図れるとともに安定した相切り換え制御ができると
いう作用を有する。
【0036】ここで、転流タイミング計測手段が駆動電
流の相切り換えのタイミングを決定する手段としては、
ゼロクロス信号が検出されてからの時間を計測し、その
時間がゼロクロス点間隔の1/4倍又は1/2倍になっ
た時点で相切り換えを行う手段等が用いられる。
【0037】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のブラシレスモータの制御装置であって、転流タイミン
グ計測手段は、ゼロクロス信号の発生した時点から時間
計測を開始し計測時間が時間計測手段により得られるゼ
ロクロス点間隔の1/4の時間に達した時点で転流タイ
ミング信号P1を出力する第1転流タイミング計測手段
を備え、相切換制御手段は、転流タイミング信号P1が
入力されると駆動電流の相切り換えを行う構成としたも
のであり、この構成により、直前のゼロクロス点間の時
間情報に基づいた適正な駆動電流の相切り換えのタイミ
ングの決定が可能となるので、負荷変動などが発生して
も常に安定した相切り換え制御ができるという作用を有
する。
【0038】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のブラシレスモータの制御装置であって、転流タイミン
グ計測手段は、転流タイミング信号P1を検出すると時
間計測を開始し計測時間がゼロクロス点間隔の1/2の
時間に達した時点で転流タイミング信号P2を出力する
第2転流タイミング計測手段を備え、相切換制御手段
は、転流タイミング信号P1又は転流タイミング信号P
2が入力されると駆動電流の相切り換えを行う構成とし
たものであり、この構成により、ゼロクロス点検出後の
1回目及び2回目の駆動電流の相切り換えの制御ができ
るので、結果として常に連続して適正なタイミングでの
駆動電流の相切り換えの制御ができるという作用を有す
る。
【0039】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるブラシレスモータの制御装置の装置構成を
示すブロック図である。
【0041】図1において、101はブラシレスモータ
のステータ、102u、102v、102wはステータ
101内で駆動磁界を発生させる三相スター結線された
固定子巻線、103は永久磁石等で構成され固定子巻線
102u、102v、102wの発生する磁界により回
転駆動されるローター、104は固定子巻線102u、
102v、102wの各端子U、V、Wに接続され各固
定子巻線に流す駆動電流を生成する駆動制御回路、10
5〜110は固定子巻線102u、102v、102w
に流す駆動電流iu、iv、iwの切り換えを行うコミュ
テータ素子、111〜116はコミュテータ素子105
〜110のスイッチングにより発生するサージ電圧を解
放するフリーホイーリングダイオード、117はステー
タ101を駆動するための電圧(以下、駆動電圧VS
呼ぶ。)を供給するDC電源、117aは直流電圧を発
生する直流電圧源、117bは直流電圧源117aのノ
イズを除去し出力電圧を安定化させるためのコンデン
サ、118は負極側母線、119は正極側母線である。
【0042】ハイサイドのコミュテータ素子105〜1
07はNPN型トランジスタが用いられ、ローサイドの
コミュテータ素子108〜110はPNP型トランジス
タが用いられる。固定子巻線102u、102v、10
2wの一端子O(以下、コモン端子と呼ぶ。)は共通に
接続され、他端子U,V,W(以下、駆動端子と呼
ぶ。)はそれぞれ、駆動端子Uはコミュテータ素子10
5及び108の共通接続点(両素子のコレクタ側)OU
に接続されており、駆動端子Vはコミュテータ素子10
6及び109の共通接続点(両素子のコレクタ側)OV
に接続されており、駆動端子Wはコミュテータ素子10
7及び110の共通接続点(両素子のコレクタ側)OW
に接続されている。DC電源117の負極側は負極側母
線118に接続され、正極側は正極側母線119に接続
されている。また、ハイサイドのコミュテータ素子10
5〜107のエミッタ側は正極側母線119に接続さ
れ、ローサイドのコミュテータ素子108〜110のコ
レクタ側は負極側母線118に接続されている。
【0043】直流電圧源117aとしては、商用電源か
らトランスを用いて電圧レベルを変換して整流するも
の、トランスを用いないで整流するもの、スイッチング
制御によって整流するもの、電池によるもの等、直流電
圧を生成するものであればいかなるものでもかまわな
い。
【0044】120は中性電位生成抵抗120U,12
0Lによる分圧回路により構成されDC電源117の端
子電圧(駆動電圧VS)の中性点の電位(以下、中性電
位VNと呼ぶ。)を生成する中性電位設定手段である。
中性電位生成抵抗120U及び中性電位生成抵抗120
Lとは接続点ONにおいて一端が互いに接続されてお
り、中性電位生成抵抗120Uの他端は正極側母線11
9に接続され、中性電位生成抵抗120Lの他端は負極
側母線118に接続されている。中性電位生成抵抗12
0Uと中性電位生成抵抗120Lとは、互いが接続する
接続点ONにおいて中性電位VNを生成するように抵抗値
が調整されている。
【0045】尚、本実施の形態1では中性電位生成抵抗
120U,120Lによる分圧回路によりDC電源11
7の中性点から中性電位VNを生成するように構成して
いるが、中性電位設定手段120はこれに限られたもの
ではなく、固定子巻線102u,102v,102wの
駆動端子U,V,Wに発生する電圧(以下、駆動端子電
圧Vu0,Vv0,Vw0と呼ぶ。)の中性点を取るような構
成にしてもよい。
【0046】121は固定子巻線102u,102v,
102wのうち解放相(接続されたハイサイドのコミュ
テータ素子とローサイドのコミュテータ素子とがともに
オフ状態にある駆動端子に対応する相)となるものの駆
動端子電圧を検出する開放相合成手段、122,12
3,124はNPN型トランジスタからなり解放相とな
る駆動端子(駆動端子U,V,Wの何れか一つ)を選択
的するための電圧検出スイッチング素子、125は電圧
検出スイッチング素子122,123,124のベース
端子に入力するスイッチングの制御信号の増幅を行う増
幅器、126,127,128は電圧検出スイッチング
素子122,123,124により選択された解放相と
なる駆動端子(駆動端子U,V,Wの何れか一つ)の電
圧を出力するために設けられたダイオード、RU2
V2,RW2は開放相合成手段121の出力を一定の電圧
以下に抑制するために設けられた分圧抵抗である。
【0047】電圧検出スイッチング素子122,12
3,124のエミッタ端子は接地されており、コレクタ
端子は、それぞれ抵抗器RU1,RV1,RW1を介して駆動
端子U,V,Wに接続されている。電圧検出スイッチン
グ素子122,123,124のコレクタ端子と抵抗器
U1,RV1,RW1の各々の接続点には、ダイオード12
6,127,128のアノード端子、及び分圧抵抗
U2,RV2,RW2は一端が各々接続されており、分圧抵
抗RU2,RV2,RW2の他端は接地されている。増幅器1
25の3つの出力端子は、電圧検出スイッチング素子1
22,123,124のベース端子に接続されている。
ダイオード126,127,128のカソード端子は共
通接続され、これが開放相合成手段121の出力端子と
なっている。
【0048】ここで、電圧検出スイッチング素子12
2,123,124は、トランジスタである必要はな
く、導通状態において抵抗が小さくなるものであれば、
FETやスイッチングIC、リードリレー等でも構わな
い。
【0049】129はコンパレータからなる比較手段で
あり、そのマイナス側入力端子は中性電位生成抵抗12
0U及び中性電位生成抵抗120Lとは接続点ONに接
続され、プラス側入力端子は抵抗器R3を介して開放相
合成手段121の出力端子に接続されている。比較手段
129は開放相合成手段121から出力される解放相と
なる駆動端子電圧の合成波形電圧V0と中性電位VNとを
比較し、その比較結果を比較信号として出力する。
【0050】130は比較手段129から比較信号から
固定子巻線102u,102v,102wに発生する逆
起電圧によるパルスを除去する逆起波形除去手段、13
1は固定子巻線102u,102v,102wに発生す
る逆起電圧によるパルスと同期した一定の時間幅を持っ
たパルスを生成するワンショットパルス発生器、132
はワンショットパルス発生器131の出力と比較手段1
29の出力とのOR論理の信号を生成し位置検出用信号
pとして出力するOR回路である。
【0051】OR回路132の出力側端子が逆起波形除
去手段130の出力端子となっており、OR回路132
の出力するワンショットパルス発生器131の出力と比
較手段129の出力とのOR論理の信号が逆起波形除去
手段130から出力される。
【0052】133は逆起波形除去手段130の出力信
号の立ち上がり及び出力信号の立ち下がりを各々検出し
各々の検出信号であるS1,S2を出力する状態変化判
別手段、134は状態変化判別手段133の出力信号S
1(出力信号の立ち上がりの検出信号。以下、立上検出
信号S1と呼ぶ。)と出力信号S2(出力信号の立ち下
がりの検出信号。以下、立下検出信号S2と呼ぶ。)と
の時間間隔T12を検出し時間間隔T12が一定時間内の場
合にはリセット信号RSTを出力し時間間隔T 12が一定
時間を超えた場合にはゼロクロス点が検出されたと判断
してゼロクロス信号ZEROを出力するゼロクロス検知
手段、135は状態変化判別手段133の立上検出信号
S1をトリガ信号として時間計測開始しゼロクロス検知
手段134の出力するゼロクロス信号ZEROが検出さ
れるまでの時間TZ(以下、ゼロクロス点間隔TZと呼
ぶ。)を計測しリセット信号RSTが入力されるごとに
その計測値をリセットする時間計測手段である。
【0053】時間計測手段135はゼロクロス点間隔T
Zを検出すると、ゼロクロス点間隔TZ及びその半分の時
間TZ/4の計測データを出力する。
【0054】136は時間計測手段135からゼロクロ
ス点間隔の1/4の時間TZ/4の計測データが入力さ
れると計時を開始し計測時間がTZ/4に一致したとき
に転流タイミング信号P1を出力する第1転流タイミン
グ計測手段、137は第1転流タイミング計測手段13
6から転流タイミング信号P1が入力されると計時を開
始し計測時間が時間計測手段135から入力されるゼロ
クロス点間隔TZの1/2に一致したときに転流タイミ
ング信号P2を出力する第2転流タイミング計測手段、
138は第1転流タイミング計測手段136および第2
転流タイミング計測手段137の出力する転流タイミン
グ信号P1,P2が入力されるとローター103に回転
力が発生するような駆動パターンを生成し駆動制御回路
104のコミュテータ素子105〜110のベース端子
に対して六相制御信号UH,UL,VH,VL,WH,
WLを出力するとともにワンショットパルス発生器13
1及び増幅器125に対して解放相合成駆動信号VA
B,VCを出力する相切換制御手段である。
【0055】相切換制御手段138は、駆動制御回路1
04に出力する六相制御信号UH,UL,VH,VL,
WH,WLにパルス幅変調をかけることにより、ブラシ
レスモータのPWM制御を行う。
【0056】以上のように構成された本実施の形態1の
ブラシレスモータの制御装置について、以下その動作を
説明する。
【0057】図2は図1の各部の信号波形を示す図であ
る。
【0058】図2において、(a)〜(c)は駆動端子
電圧Vu0,Vv0,Vw0の波形、(d)〜(i)は六相制
御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLのPWM変
調波を除いた成分の波形、(j)〜(l)は解放相合成
駆動信号VA,VB,VCの波形、(m)は開放相合成手
段121の出力する解放相となる駆動端子電圧の合成波
形電圧V0の波形、(n)はワンショットパルス発生器
131の出力波形、(o)はOR回路132の出力波
形、(p)はゼロクロス検知手段134の出力するリセ
ット信号RST、(q)はゼロクロス検知手段134の
出力するゼロクロス信号ZEROである。
【0059】ブラシレスモータがPWM制御により駆動
されている状態において、各駆動端子U,V,Wには図
2(a)〜(c)に示したような駆動端子電圧Vu0,V
v0,Vw0が発生する。
【0060】図2(a)〜(c)において、T1u
1v,T1wは駆動制御回路104によりそれぞれ固定子
巻線102u,102v,102wに正方向(駆動端子
U,V,Wからコモン端子Oに向かう方向)に駆動電流
u,iv,iwが強制的に流される期間であり、T2u
2v,T2wは駆動制御回路104によりそれぞれ固定子
巻線102u,102v,102wに負方向(コモン端
子Oから駆動端子U,V,Wに向かう方向)に駆動電流
u,iv,iwが強制的に流される期間である。相切換
制御手段138は、(d)〜(i)に示したような波形
にPWM変調波を重畳させた波形である六相制御UH,
VH,WH,UL,VL,WLを出力し、駆動電流
u,iv,iwの相切り換えは、六相制御UH,VH,
WH,UL,VL,WLによるコミュテータ素子105
〜110のスイッチングにより行われる。また、Aはコ
ミュテータ素子105〜110のスイッチングにより駆
動電流iu,iv,iwの相切り換えが行われる転流点で
あり、Tpu,Tpv,Tpwは駆動電流の転流により固定子
巻線102u,102v,102wに発生する逆起電圧
によりフリーホイーリングダイオード111〜116に
サージ電流が流れることで発生するサージパルスの発生
期間を表す。
【0061】相切換制御手段138には、予め六相制御
のための出力パターンが時系列的に準備されており、転
流タイミング信号P1,P2が入力されると、出力パタ
ーンを次の出力パターンにサイクリックに切り換えるこ
とにより六相制御UH,VH,WH,UL,VL,WL
を出力パターンに従って出力することで図2の(j)〜
(l)に示したような解放相合成駆動信号VA,VB,V
Cを出力する。この相切換制御手段138のこれらの出
力パターンは、カウンタやデジタル回路を利用しハード
ウェアで切り換えてもよいし、マイコンのプログラムに
よりソフトウェアを利用して切り換えてもよい。
【0062】開放相合成手段121の増幅器125に
は、相切換制御手段138から解放相合成駆動信号
A,VB,VCが入力され、増幅器125はこれを増幅
し、電圧検出スイッチング素子122,123,124
のベース端子に入力する。相切換制御手段138は、解
放相合成駆動信号VA,VB,VCのうち、電圧検出スイ
ッチング素子122,123,124のうち解放相に対
応するものに入力される信号はLOW状態、それ以外の
信号はHIGH状態となるように、解放相合成駆動信号
A,VB,VCの切り換えを行う。これにより、電圧検
出スイッチング素子122,123,124のうち解放
相に対応するもののコレクタ端子には駆動電圧に比例し
た電圧が発生し、それ以外のもののコレクタ端子は略接
地電位となる。従って、開放相合成手段121の出力端
子には、常に解放相にある駆動電圧に比例した電圧が合
成波形電圧V0として出力される。
【0063】例えば、U相が解放相である場合、解放相
合成駆動信号VB,VCがHIGH状態、解放相合成駆動
信号VAがLOW状態となり、電圧検出スイッチング素
子123,124がオン状態(導通状態)、電圧検出ス
イッチング素子122がオフ状態(非導通状態)とな
る。このとき、U相に対応する電圧検出スイッチング素
子122のコレクタ側端子には駆動端子電圧Vu0に比例
した電圧が生じ、V相およびW相に対応する電圧検出ス
イッチング素子123,124のコレクタ側端子は低抵
抗で接続され、略接地電位となる。従って、ダイオード
127,128は非導通状態となり、ダイオード126
のみが導通状態となるため、比較手段129にはU相に
対応する電圧検出スイッチング素子122のコレクタ側
端子の端子電圧のみが入力されることになる。同様にし
て、V相およびW相が解放相の場合も、解放相の駆動電
圧を選択的に比較手段129に入力することができる。
【0064】図2(m)は、開放相合成手段121によ
って選択合成された端子電圧波形の合成波形電圧V0
あり、この波形が比較手段129へ入力される。その結
果、比較手段129の出力波形は、開放相となったとき
のU,V,W相の誘導電圧波形の合成波形電圧V0と中
性電位VNとの比較結果であり、すべての相のゼロクロ
ス点の情報が含まれる。
【0065】逆起波形除去手段130のワンショットパ
ルス発生器131は、解放相合成駆動信号VA,VB,V
Cの相切り換えが行われる点において、一定の時間幅を
持ったパルス(以下、ワンショットパルス信号と呼
ぶ。)を出力する。
【0066】図2(n)は、逆起波形除去手段130の
ワンショットパルス発生器131の出力波形であり、解
放相合成駆動信号VA,VB,VCの相切り換えのタイミ
ングに同期した一定時間のみHIGH状態となるような
ワンショットパルス信号が出力される。この場合のHI
GH状態の時間幅は、ブラシレスモータの大きさ、固定
子巻線102u,102v,102wのインダクタン
ス、駆動電流iu,iv,iwの値、回転数等の運転状況
に合わせて決定される幅であり、サージパルスの幅
pu,Tpv,Tpwよりも僅かに長い時間に決められる。
【0067】OR回路132は、ワンショットパルス発
生器131の出力と比較手段129の出力とのOR論理
の信号(位置検出用信号Vp)を合成し、状態変化判別
手段133に出力する(図2(o)参照)。
【0068】状態変化判別手段133は、位置検出用信
号Vpの信号の立ち上がりタイミングを検出し、そのタ
イミングを立上検出信号S1としてゼロクロス検知手段
134及び時間計測手段135に出力する。また、状態
変化判別手段133は、位置検出用信号Vpの信号の立
ち下がりタイミングを検出し、そのタイミングを立下検
出信号S2としてゼロクロス検知手段134に出力す
る。
【0069】ゼロクロス検知手段134は、状態変化判
別手段133から立上検出信号S1が入力されてから立
下検出信号S2が入力されるまでの時間間隔を検出し、
その時間間隔が、例えば、ワンショットパルス信号と同
様に、サージパルスの発生時間幅Tpu,Tpv,Tpwを基
準として、それよりも短い場合には立下検出信号S2の
タイミングでリセット信号RSTを出力し(図2(p)
参照)、それよりも長い場合においては立下検出信号S
2のタイミングでゼロクロス信号ZEROを出力する
(図2(q)参照)。従って、時間計測手段135は、
結果として、位置検出用信号Vpの中の最も長い時間幅
Zを計測することになるが、この時間長さはゼロクロ
ス点からその次のゼロクロス点までのゼロクロス点間の
時間(すなわち、ゼロクロス点間隔TZ)と同じであ
る。すなわち、ゼロクロス検知手段134からのゼロク
ロス信号ZEROの出力時に、時間計測手段135の計
測した計測時間のデータを取り出すことにより、ゼロク
ロス点間隔TZの情報を得ることができる。
【0070】時間計測手段135は、ゼロクロス点にお
いて、計測したゼロクロス点間隔T Zの半分の時間TZ
2を第1転流タイミング計測手段136に出力する。
【0071】ここで、ゼロクロス点間隔TZの半分の時
間TZ/2のデータを得る方法としては、2進数データ
のシフト処理による方法等が利用される。
【0072】第1転流タイミング計測手段136は、時
間計測手段135から時間間隔TZ/4のデータが入力
されると時間計測を開始し、その計測時間tが前記時間
間隔TZ/4に達した時点で、相切換制御手段138及
び第2転流タイミング計測手段137に対して転流タイ
ミング信号P1を出力する。
【0073】相切換制御手段138は、転流タイミング
信号P1が入力されると、六相制御信号UH,VH,W
H,UL,VL,WLの相切り換えを行う。
【0074】第2転流タイミング計測手段137は、第
1転流タイミング計測手段136から転流タイミング信
号P1が入力されるよりも前に、予め、ゼロクロス点に
おいて時間計測手段135からゼロクロス点間隔TZ
1/2が入力されており、第1転流タイミング計測手段
136から駆動電流の相切り換えのタイミングと同期し
た転流タイミング信号P1が入力されると時間計測を開
始し、計測される時間tがゼロクロス点間隔TZの1/
2と一致した時点で、相切換制御手段138に対して転
流タイミング信号P2を出力する。
【0075】尚、本実施の形態では、第1転流タイミン
グ計測手段136と第2転流タイミング計測手段137
により転流タイミング計測手段が構成されている。
【0076】相切換制御手段138は、転流タイミング
信号P2が入力されると、六相制御信号UH,VH,W
H,UL,VL,WLの相切り換えを行う。
【0077】以上のような動作により、ゼロクロス点の
検知後の相切り換えとその次の相切り換えをタイミング
よく実施することができ、六相制御信号UH,VH,W
H,UL,VL,WLの相切り換えの帰還制御を安定的
に継続して行うことができる。
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明のブラシレスモー
タの制御装置によれば、以下のような有利な効果を得る
ことができる。
【0079】請求項1に記載の発明によれば、 (1)簡単な構成及び機能を用いて、PWMによる電圧
制御下で断続的に駆動電圧を固定子巻線に供給する駆動
時においても、固定子巻線の誘起電圧と基準電圧を比較
して得られるパルス波形を用いることによって誘起電圧
のゼロクロス点を検出できるとともにゼロクロス点間の
時間情報を検出することができるので、適正なタイミン
グで駆動電流の相切り換えを行うことができ、安定して
運転できるブラシレスモータの制御装置を提供すること
ができる。
【0080】(2)マイコンを使用して構成することが
可能であり、その場合マイコンを有効に活用することが
でき、相切換制御のための構成を別途必要とせずマイコ
ンのプログラムのみにより実現することも可能であり、
構成をコンパクトにすることが可能であるとともに、経
済性に優れたブラシレスモータの制御装置を提供するこ
とができる。
【0081】請求項2に記載の発明によれば、シンプル
な機能と構成により正確にゼロクロス点を検出できると
ともに、駆動電流の相切り換えのタイミングの決定に利
用可能なゼロクロス点間の時間的な情報を検出すること
ができるので、構成の簡素化が図れるとともに安定した
相切り換え制御が可能なブラシレスモータの制御装置を
提供することが可能となる。
【0082】請求項3に記載の発明によれば、直前のゼ
ロクロス点間の時間情報に基づいた適正な駆動電流の相
切り換えのタイミングの決定が可能となるので、負荷変
動などが発生しても常に安定した相切り換え制御が可能
なブラシレスモータの制御装置を提供することができ
る。
【0083】請求項4に記載の発明によれば、ゼロクロ
ス点検出後の1回目及び2回目の駆動電流の相切り換え
の制御ができるので、結果として常に連続して適正なタ
イミングでの駆動電流の相切り換えの制御が可能なブラ
シレスモータの制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブラシレスモー
タの制御装置の装置構成を示すブロック図
【図2】図1の各部の信号波形を示す図
【図3】従来のPWM制御をしない場合の1相分の各電
圧波形図
【図4】従来のPWM制御をした場合の1相分の各電圧
波形図
【図5】イ号公報に開示のブラシレスモータのPWM制
御をかけた時の誘起電圧のゼロクロス点検出期間を示す
【符号の説明】
101 ステータ 102u,102v,102w 固定子巻線 103 ローター 104 駆動制御回路 105,106,107,108,109,110 コ
ミュテータ素子 111,112,113,114,115,116 フ
リーホイーリングダイオード 117 DC電源 117a 直流電圧源 117b コンデンサ 118 負極側母線 119 正極側母線 120 中性電位設定手段 120U,120L 中性電位生成抵抗 121 開放相合成手段 122,123,124 電圧検出スイッチング素子 125 増幅器 126,127,128 ダイオード 129 比較手段 130 逆起波形除去手段 131 ワンショットパルス発生器 132 OR回路 133 状態変化判別手段 134 ゼロクロス検知手段 135 時間計測手段 136 第1転流タイミング計測手段 137 第2転流タイミング計測手段 138 相切換制御手段 iu、iv、iw 駆動電流 RU1,RV1,RW1,R3 抵抗器 RU2,RV2,RW2 分圧抵抗 Vu0,Vv0,Vw0 駆動端子電圧 V0 合成波形電圧 VA,VB,VC 解放相合成駆動信号 UH,UL,VH,VL,WH,WL 六相制御信号 P1,P2 転流タイミング信号 RST リセット信号 S1 立上検出信号 S2 立下検出信号 TZ ゼロクロス点間隔 ZERO ゼロクロス信号 201 端子電圧波形 202 基準電圧 203 コンパレータの出力 204 ゼロクロス点 205 端子電圧波形 206 PWM制御時のコンパレータの出力 207 イネーブル信号 208 PWM制御時のコンパレータの出力をイネーブ
ル信号でマスクをかけて検出した波形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H560 BB03 BB04 BB05 BB07 BB08 BB12 DA13 EB01 EB05 GG04 RR06 SS02 SS07 TT01 TT02 TT07 TT15 UA02 UA05 XA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動電流の通電により駆動磁界を発生させ
    る複数相の固定子巻線と、前記固定子巻線の発生する前
    記駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を
    備えたブラシレスモータをPWM制御により駆動するブ
    ラシレスモータの制御装置であって、各時点において前
    記駆動電流の通電されていない開放相の前記固定子巻線
    を選択しその端子電圧を合成波形電圧として出力する開
    放電圧合成手段と、前記固定子巻線の端子電圧の中性電
    位を設定する中性電位設定手段と、前記合成波形電圧と
    前記中性電位とを比較し比較信号を出力する比較手段
    と、前記駆動電流の駆動電流の相切り換え時において発
    生するサージパルスを前記比較信号から除去し位置検出
    用信号として出力する逆起波形除去手段と、前記位置検
    出用信号の立ち上がりを検出したとき立上検出信号を出
    力し前記位置検出用信号の立ち下がりを検出したとき立
    上検出信号を出力する状態変化判別手段と、前記立上検
    出信号を検出してからその後最初に前記立上検出信号を
    検出するまでの時間間隔T12を計測し前記時間間隔T12
    が一定時間以上の場合はゼロクロス信号を出力するゼロ
    クロス検知手段と、を備えたことを特徴とするブラシレ
    スモータの制御装置。
  2. 【請求項2】最後に前記立上検出信号が検出されてから
    前記ゼロクロス信号が検出されるまでの経過時間を計測
    しゼロクロス点間隔として出力する時間計測手段と、前
    記ゼロクロス点間隔から前記駆動電流の相切り換えのタ
    イミングを決定する転流タイミング計測手段と、前記転
    流タイミング計測手段により決定された前記駆動電流の
    相切り換えのタイミングに従って前記駆動電流の相切り
    換えを行う相切換制御手段と、を備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記転流タイミング計測手段は、前記ゼロ
    クロス信号の発生した時点から時間計測を開始し計測時
    間が前記時間計測手段により得られるゼロクロス点間隔
    の1/4の時間に達した時点で転流タイミング信号P1
    を出力する第1転流タイミング計測手段を備え、前記相
    切換制御手段は、前記転流タイミング信号P1が入力さ
    れると前記駆動電流の相切り換えを行うことを特徴とす
    る請求項2に記載のブラシレスモータの制御装置。
  4. 【請求項4】前記転流タイミング計測手段は、前記転流
    タイミング信号P1を検出すると時間計測を開始し計測
    時間が前記ゼロクロス点間隔の1/2の時間に達した時
    点で転流タイミング信号P2を出力する第2転流タイミ
    ング計測手段を備え、前記相切換制御手段は、前記転流
    タイミング信号P1又は前記転流タイミング信号P2が
    入力されると前記駆動電流の相切り換えを行うことを特
    徴とする請求項3に記載のブラシレスモータの制御装
    置。
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