JP2000282344A - 紫外線遮蔽性の布帛 - Google Patents

紫外線遮蔽性の布帛

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JP2000282344A
JP2000282344A JP11088830A JP8883099A JP2000282344A JP 2000282344 A JP2000282344 A JP 2000282344A JP 11088830 A JP11088830 A JP 11088830A JP 8883099 A JP8883099 A JP 8883099A JP 2000282344 A JP2000282344 A JP 2000282344A
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秀雄 池永
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直樹 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線遮蔽性に優れ、風合いが柔らかく、高
通気性で清涼性にも優れたポーツ衣料等の衣料用途、傘
地、カーテン地等に適した布帛の提供。 【解決手段】 無機酸化物微粒子の含有量が1.0重量
%以上6.0重量%以下の合成繊維、及び/又は無機酸
化物微粒子の含有量が3.0重量%以上20.0重量%
以下の芯部と、無機酸化物微粒子の含有量が2.0重量
%以下の鞘部を有する芯鞘型合成繊維で構成された布帛
であり、織編物の開孔率が0.5%以上7%以下、かつ
下記(1)式で定義されるSPF値が20以上であるこ
とを特徴とする紫外線遮蔽性の布帛。 【数1】 ただし、式中、Eλは基準紅斑効果値、Sλは基準太陽
放射照度値、Tλは生地の紫外線透過率(%)及び△
λ:測定波長間隔=2nmを表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線遮蔽性に優
れ、風合いが柔らかく高通気性で清涼性に優れたスポー
ツ、インナー、アウター等の衣料用途や傘地、カーテン
等の資材用途に供される布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、紫外線による日焼けや、し
み、あるいは皮膚ガン等を防止する目的で紫外線遮蔽性
を高めた布帛が数多く提案されている。例えば、特開平
5−148734号公報には紫外線反射または吸収剤を
含み、紫外線A波(320〜400μm)、紫外線B波
(290〜320μm)の透過率を規定し、高通気度を
維持した布帛が提案されている。この従来技術において
は、日焼けや皮膚ダメージに及ぼす影響度の異なる紫外
線A波とB波に分けて、それぞれの平均透過率を一定値
以下に抑えることにより紫外線遮蔽性を高めている。し
かしながら、実際の太陽光では紫外線A波、B波の中で
も波長毎に日焼けや皮膚ダメージに及ぼす影響度が異な
るため、A波、B波の平均透過率規定だけでは、波長毎
の皮膚ダメージが考慮されておらず、実際の日焼けを防
止するための充分な布帛となっていない。
【0003】また、特開昭61−146840号公報に
はカバーファクターを一定以上に規定した織物が開示さ
れているが、カバーファクターを上げ布帛を緻密にした
ものは布帛の風合いが硬く、また、通気性が低下し清涼
感に乏しいものとなるという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の問題を解消して、風合いが柔らかく、かつ、高通気性
で清涼感に優れる紫外線による日焼けやしみ等から皮膚
を保護することができる布帛を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、無機酸化
物微粒子を特定の態様で含む合成繊維からなる布帛を用
いて、その開孔率及び見掛け密度を選択的に特定すると
共に、布帛の紫外線透過強度を制御することにより、日
焼けやしみ等から皮膚を保護するとともに、風合いが柔
らかく、かつ、高通気性で清涼感に富み、日焼けやしみ
等から皮膚を保護することができる布帛が得られること
を見出し本発明に至った。
【0006】本発明は、無機酸化物微粒子の含有量が
1.0重量%以上6.0重量%以下の合成繊維、及び/
又は無機酸化物微粒子の含有量が3.0重量%以上2
0.0重量%以下の芯部と、無機酸化物微粒子の含有量
が2.0重量%以下の鞘部を有する芯鞘型合成繊維で構
成された布帛であり、布帛の開孔率が0.5%以上7%
以下、かつ下記の式(1)に示すSPF値が20以上で
あることを特徴とする布帛である。
【0007】 ただし、(1)式中、λは紫外線の波長、Eλは基準紅
斑効果値、Sλは基準太陽放射照度値、Tλは布帛の紫
外線透過率(%)及び△λは測定波長間隔=2nmを表
す。
【0008】本発明でいう開孔率とは、布帛に実質的に
どの程度の面積割合の貫通孔があるかを示すものであ
る。布帛の開口率とは、光学顕微鏡(倍率:5〜50
倍)により織編物等布帛の裏面から光をあてた状態で、
開孔部が白、繊維部が黒になるような拡大写真を取り、
写真の画像をCCDカメラによりコンピューターに取り
込み、画像処理ソフトにより取り込んだ画像を、色相差
により白と黒に2値化した後、全体面積のうち白(開孔
部)の面積割合を算出して得られる値である。
【0009】本発明のでいうSPF値とは布帛製品でカ
バーした皮膚の部分が、カバーしない皮膚よりどれくら
い長く、日光に曝すことができるかを示す指標である。
例えば、SPF20の織編物製品で皮膚をカバーする
と、素肌の時よりも20倍長く日光に暴露することがで
きることを意味するものである。ここで、SPFは紫外
線の波長毎の皮膚へのダメージを加味して紫外線遮蔽特
性値であって、下記の式(1)を用いて算出される。
【0010】 (1)式中、λは紫外線の波長、Eλは紅斑効果値、S
λは太陽放射照度値、Tλは布帛の紫外線透過率(%)
及び△λは測定波長間隔=2nmをそれぞれ表す。
【0011】ここで紅斑効果値(Eλ)は、表1に示す
紫外線波長毎に皮膚紅斑を効果する値である(Food
and Drug Administration,
“Sunscreen Drug Products
for Over−the−Counter Huma
n Use;Tentative Final Mon
ograph:Proposed Rule,Fede
ral Register vol58,no.90.
21 CFR Part 352 et al,281
93−28302より準用)。基準太陽放射照度値(W
/cm2 /mm)は、第2表に示す6月の実際の太陽放
射照度で表される(Sayre,R.l.,Cole,
C.,Billhimer,W.,Stanfiel
d,J.,and Ley,R.D.“Special
Comparison of Solar Simu
lators and Sunlight,“Phot
odermatol.Photoimmunol ph
otomed.7:1・9ー159(1990)より準
用)。
【0012】Tλは、布帛の紫外線透過率(%)で重水
素ランプを光源とする紫外線分光光度計により測定され
る、紫外線波長毎の透過率の値である。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明において、布帛は織物、編物及び短繊維ある
いはフィラメント繊維をシート状に形成させてウエブと
し、ウエブ構成繊維を接着、絡合、スティッチボンド法
等で固定して形成される不織布、及びこれらの積層布帛
をいう。
【0016】本発明では、布帛の開孔率が0.5%以上
7%以下であることが肝要である。開孔率が7%以下で
あることにより、皮膚に与えるダメージの大きい紫外線
B波の遮蔽性が優れたものとなる。より好ましくは開孔
率は5%以下である。開孔率が7%を越えると、無機酸
化物微粒子の含有量の高い紫外線遮蔽性の高い繊維を用
いて布帛を調製したとしても、より有害な紫外線B波の
遮蔽性が劣り、皮膚の保護が不充分なものとなる。布帛
のの開孔率が0.5%以上必要である。開孔率が0.5
%未満になると織編物の風合いが硬くなると同時に、通
気性が低下し清涼性に劣るものとなる。
【0017】本発明に用いられる布帛は、開孔率が0.
5%以上7%以下であれば、織編物の組織は特に限定さ
れるものではなく、単層であっても2層、3層あるいは
それ以上の層構造をしていてもよい。布帛が織物の場
合、単層であれば例えば平織、綾織、朱子織等が、2層
以上の構造であれば経二重織、緯二重織や多重織等任意
に用いることができる。布帛が編物の場合、単層であれ
ば天竺編、ゴム編等の緯編や、1枚筬の経編等が、2層
以上の構造であれば、スムース、ポンチローマ等の緯編
や、2枚筬以上の経編等任意に用いることができる。ポ
リウレタン等の弾性繊維と混用してストレッチ性を付与
していてもよい。
【0018】さらに本発明の布帛が織物の場合、織物の
見掛け密度が0.6cm3 以下であることが好ましい。
より好ましくは見掛け密度が0.5cm3 以下である。
見掛け密度が0.6cm3 を超えると織物の風合い、通
気性が極端に低下し、硬く清涼性に劣るものとなってし
まう。布帛が編物の場合、見掛け密度が0.25cm 3
以下であることが好ましい。より好ましくは見掛け密度
が0.2cm3 以下である。見掛け密度が0.25cm
3 を超えると編物の風合い、通気性が極端に低下し、硬
く清涼性に劣るものとなってしまう。
【0019】布帛が不織布である場合には、乾式、湿式
法あるいはスパンボンド法により所定の開口率に調整し
た不織布構造を形成すればよい。本発明の布帛は、無機
酸化物微粒子の含有量が1.0重量%以上6.0重量%
以下の合成繊維、及び/又は無機酸化物微粒子の含有量
が3.0重量%以上20.0重量%以下の芯部と、無機
酸化物微粒子の含有量が2.0重量%以下の鞘部を有す
る芯鞘型合成繊維で構成されていることが必要である。
【0020】前記無機酸化物微粒子を含有する合成繊維
は、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル
系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系等の合成繊維を
用いることができるが、ポリエステル系、ポリアミド
系、ポリプロピレン系等の溶融紡糸によって製造される
合成繊維が製造工程上好ましい。含有する無機酸化物微
粒子は、原糸製造に障害を及ぼさなければ、その種類は
特に限定されないが、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等を用
いることができる。これらの無機酸化物微粒子は、単独
もしくは2種以上を併用して用いることができる。使用
される無機酸化物微粒子の平均粒径は、一般に、約1ミ
クロン以下であることが好ましい。約2ミクロン以上の
粗大粒子になると、紡糸時の糸切れにつながり好ましく
ない。より好ましくは0.5ミクロン以下である。
【0021】無機酸化物微粒子の含有量は、芯鞘型でな
い単一のポリマー組成からなる合成繊維の場合、1.0
重量%以上6.0重量%以下であることが必要である。
含有量が1.0重量%未満では紫外線特にA波の遮蔽性
が劣るものとなり、6.0重量%を越えると紡糸工程の
安定性、製織製編工程性が著しく低下する。又、芯鞘型
合成繊維の場合は、芯部の無機酸化物微粒子の含有量が
3.0重量%以上20.0重量%以下であることが必要
である。含有量が3.0重量%未満では紫外線特にA波
の遮蔽性が劣るものとなり、20.0重量%を越えると
微粒子の均一な分散が困難となり、紡糸時の糸切れなど
の問題が生じる。好ましい含有量は5重量%〜15重量
%である。
【0022】芯鞘型合成繊維の場合、芯部と鞘部は同一
のポリマー組成であっても、異なるポリマー組成であっ
てもよい。例えばポリエステル芯鞘型合成繊維の場合、
鞘部のみが共重合ポリエステルであってもよい。また、
ポリアミド芯鞘型合成繊維の場合、芯部がナイロン66
で鞘部がナイロン6であってもよい。また、芯部と鞘部
は同心円状に複合されていてもよく、偏心して複合され
ていてもよい。芯成分の鞘成分に対する重量比は1/4
〜4/1の範囲が好ましい。芯成分の重量比が1/4未
満であると紫外線遮蔽効果が劣るものとなり、4/1を
越えると紡糸時に芯成分がフィラメントの表面に露出
し、安定した芯鞘形状が難しくなる。好ましい芯鞘比は
1/2〜2/1であり、さらに好ましくは1/1であ
る。
【0023】また、無機酸化物微粒子を含有する合成繊
維の断面形状は特に限定されるものでなく、丸形、三
角、Y型、L型、W型、扁平、ドッグボーン型、多葉型
等何れの形状であっても良い。また、繊維の形態は長繊
維でも短繊維でも良く、長さ方向に均一なものや太細の
あるものでもよい。さらには、長繊維に仮撚等の捲縮加
工、流体噴射加工、撚糸等の加工が施されたものでもよ
い。
【0024】本発明で使用する合成繊維の繊度は、特に
限定されるものではないが、衣料用として用いることを
考慮するとトータルデニールは20d〜300d、単糸
デニールは0.5d〜10d程度が望ましい範囲であ
る。特に過酷な条件にも耐え得なければならないスポー
ツ衣料用布帛の場合には、1d〜5dがより望ましく、
柔らかな肌触りや風合いを重視するインナー衣料用布帛
の場合には、0.5d〜3dがより望ましい。
【0025】また、本発明の布帛は本発明の目的を損な
わない範囲内で、無機酸化物微粒子を含有した合成繊維
と、他の繊維が混用されていても良い。他の繊維にはポ
リエステル、ポリアミド、ポリウレタン、アクリル等の
合成繊維や、綿、麻、ウール等の天然繊維等が好ましく
用いられるが、任意の繊維を用いることができる。
【0026】混用の方法は、混紡、エアー混繊、交撚、
複合仮撚(伸度差仮撚等)等の手段で糸複合で混用した
り、交編や交織等により混用することができる。交編や
交織の場合、経糸または緯糸の少なくと一方に用いた
り、1本交互や2本交互等で配置したり、2層、3層等
で配置する方法等で混用することができる。しかしなが
ら他の繊維と混用する場合は、紫外線遮蔽性を低下させ
ないために、無機酸化物微粒子を含有した合成繊維の重
量混率が、布帛の重量の30%以上であることが好まし
い。より好ましくは40%以上である。また、布帛が織
編物構造物である場合には、1本交互や2本交互等の様
に周期的に織編物に配置されているか、織編物の1層全
面に配置されていることが好ましい。
【0027】さらに本発明の布帛は、SPF値が20以
上、より好ましくはSPF値は30以上、さらに好まし
くは50以上が望ましい。SPFの値が20以上である
ことにより、紫外線から皮膚を保護する効果が十分なも
のとなるが、SPFの値が20未満では、日焼け等、皮
膚の受けるダメージが大きいものとなる。
【0028】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、
実施における布帛の性量、物性は下記の方法を用いて測
定、評価し、表3にまとめて示す。 (1)厚みの測定 厚み計により5g/cm2 荷重における織編物の厚み
(mm)を測定する。 (2)見掛け密度の測定 織編物の目付(g/m2 )と厚み(mm)の関係から以
下にて算出する。
【0029】見掛け密度(g/cm2 )=目付(g/m
2 )/厚み(mm)/1000 (3)通気性の測定 JIS−L−1096フラジール法に準じて通気度(c
c/cm2 /sec)を測定する。 (4)紫外線遮蔽性の測定 作製した織編物をタテ4cm×ヨコ10cmにカット
し、これらを一度に左右の太股部に張り付け、8月の太
陽光下でテニスをしながら累計5時間太陽光に暴露し、
日焼けの程度を以下判定基準にて評価した。評価結果は
表3にまとめた。
【0030】 ◎:全く皮膚に変化が見られない ○:殆ど皮膚に変化が見られない △:皮膚にやや赤みが発生 ×:皮膚にかなり赤みが発生 (5)風合いの評価 作製した織編物の風合いを以下判定基準にて官能評価し
た。
【0031】 ○:風合いが柔らかく良好 ×:風合いが硬く不良 〔実施例1〕酸化チタンを8.0重量%含有する芯部
と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からな
り、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル
芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメント)を経
糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾
熱で熱セットを施し、経糸密度124本/インチ、緯糸
密度87本/インチ、厚み0.13mm、目付71g/
2 、見掛け密度0.55g/cm3 の織物を得た。織
物の開孔率は1.5%で、SPF値は150であった。
この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らか
く、また、通気性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0032】〔実施例2〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(50デニール36フィラメン
ト)を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練、30
%のアルカリ減量を行った後、180℃乾熱セットを施
し、経糸密度172本/インチ、緯糸密度121本/イ
ンチ、厚み0.1mm、目付49g/m2 、見掛け密度
0.49g/cm3 の織物を得た。この織物の開孔率
は、4.0%でSPF値は50で、紫外線による日焼け
を防止し、風合いも柔らかく、また、通気性が非常に高
く清涼性に優れる織物であった。
【0033】〔実施例3〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメン
ト)を経糸に用い、緯糸に酸化チタンを0.1重量%含
有するポリエステル丸断面糸(75デニール36フィラ
メント)を用い平織物を作製し、実施例1と同様の精練
・乾熱セットを施し、経糸密度147本/インチ、緯糸
密度85本/インチ、厚み0.13、目付73g/
2 、見掛け密度0.56g/cm3 の織物を得た。織
物の開孔率は1.1%、SPF値は31であった。この
織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、
また、通気性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0034】〔実施例4〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメン
ト)と、酸化チタンを0.1重量%含有するポリエステ
ル繊維(75デニール36フィラメント)を1本交互で
経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、実施例1と同様の
精練・乾熱セットを施し、経糸密度124本/インチ、
緯糸密度87本/インチ、厚み0.12mm、目付67
g/m2 、見掛け密度0.56g/cm3 の織物を得
た。織物の開孔率は1.3%、SPF値は31であっ
た。この織物は紫外線による日焼けを防止するこてがで
き、風合いも柔らかく、また、通気性が高く清涼性に優
れる織物であった。
【0035】〔実施例5〕酸化チタンを2.0重量%含
有するポリエステル繊維(75デニール36フィラメン
トを経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、実施例1と同
様の精練・乾熱セットを施し、経糸密度147本/イン
チ、緯糸密度85本/インチ、厚み0.12、目付69
g/m2 、見掛け密度0.58g/cm3 の織物を得
た。織物の開孔率は1.5%、SPF値は98であっ
た。この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔
らかく、また、通気性が高く清涼性に優れる織物であっ
た。
【0036】〔実施例6〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメン
ト)を、三菱LS−2仮撚機にて、スピンドル回転数2
5万rpm、撚数3200T/m、ファーストヒーター
温度200℃、セカンドヒーター温度190℃で仮撚加
工した糸を用い、28Gシングル丸編機にて天竺編地を
作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、38コー
ス/インチ、37ウエール/インチ、厚み0.78m
m、目付130g/m2 、見掛け密度0.17g/cm
3 の編物を得た。編物の開孔率は4.5%で、SPF値
は31であった。編物は紫外線による日焼けを防止する
ことができ、風合いも柔らかく、また、通気性が極めて
高く清涼性に優れる編物であった。
【0037】〔比較例1〕酸化チタンを2.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメン
ト)を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、1
80℃乾熱で熱セットを施し、経糸密度124本/イン
チ、緯糸密度87本/インチ、厚み0.13mm、目付
68g/m2 、見掛け密度0.52g/cm3 の織物を
得た。織物の開孔率は1.1%で、SPF値は19であ
った。この織物は風合いは柔らかく通気性が高いもの
の、紫外線による日焼け防止効果が充分ではなかった。
【0038】〔比較例2〕酸化チタンを0.1重量%含
有するポリエステル繊維(75デニール36フィラメン
トを経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、実施例1と同
様の精練・乾熱セットを施し、経糸密度147本/イン
チ、緯糸密度85本/インチ、厚み0.12mm、目付
71g/m2 、見掛け密度0.59g/cm3 の織物を
得た。織物の開孔率は1.5%、SPF値は18であっ
た。織物は風合いは柔らかく通気性が高いものの、紫外
線による日焼け防止効果が充分なものではなかった。
【0039】〔比較例3〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(50デニール36フィラメン
ト)を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練、49
%のアルカリ減量を行った後、180℃乾熱セットを施
し、経糸密度172本/インチ、緯糸密度121本/イ
ンチ、厚み0.08mm、目付36g/m2 、見掛け密
度0.45g/cm3 の織物を得た。本織物の開孔率
は、7.3%でSPF値は17であった。この織物は風
合いは柔らかく通気性が非常に高いものの、紫外線によ
る日焼け防止効果が充分ではなかった。
【0040】〔比較例4〕酸化チタンを8.0重量%含
有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘
部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリ
エステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメン
ト)を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、1
80℃乾熱で熱セットを施し、経糸密度143本/イン
チ、緯糸密度103本/インチ、厚み0.16mm、目
付97g/m2 、見掛け密度0.61g/cm3 の織物
を得た。織物の開孔率は、0.4%で、SPF値は19
3であった。この織物は紫外線による日焼けを防止でき
るが、風合いが硬く通気性の低い織物であった。
【0041】〔比較例5〕酸化チタンを0.1重量%含
有するポリエステル繊維(75デニール36フィラメン
ト)を、実施例6と同一条件で仮撚加工した糸を用い、
28Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、
180℃乾熱セットを施し、36コース/インチ、37
ウエール/インチ、厚み0.76mm、目付129g/
2 、見掛け密度0.17g/cm3 の編物を得た。編
物の開孔率は、4.9%で、SPF値は16であった。
【0042】本編物は風合いは柔らかく通気性が極めて
高いものの、紫外線による日焼け防止効果が充分でない
編物であった。 〔比較例6〕酸化チタンを8.0重量%含有する芯部
と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からな
り、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル
芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメント原糸)
を用い、28Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、
精練後、180℃乾熱セットを施し、34コース/イン
チ、41ウエール/インチ、厚み0.61mm、目付1
20g/m2 、見掛け密度0.20g/cm3 の編物を
得た。編物の開孔率は、7.7%で、SPF値は14で
あった。この編物は風合いは柔らかく通気性が極めて高
いものの、紫外線による日焼け防止効果が十分でない編
物であった。
【0043】〔比較例7〕実施例6と同一の仮撚加工糸
を用い、28Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、
精練後、180℃乾熱セットを施し、58コース/イン
チ、41ウエール/インチ、厚み0.67mm、目付1
75g/m2 、見掛け密度0.26g/cm3 の編物を
得た。編物の開孔率は、0.3%で、SPF値は110
であった。この編物は紫外線による日焼けを防止できる
が、風合いが硬く通気性の低い編物であった。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明の布帛は、紫外線A波の遮蔽性を
向上すると共に、特に皮膚に有害な紫外線B波の遮蔽性
を向上させ、紫外線による皮膚ダメージを大幅に低減す
ることができる。また、風合いが柔らかくかつ高通気性
で清涼性に優れたものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4L002 AA07 AB02 AB05 AC00 BA01 DA01 EA00 EA02 FA01 FA06 4L041 BA02 BA05 BA21 BC06 BD14 BD20 CB05 CB25 CB28 DD23 4L048 AA20 AA28 AA42 AA56 AB07 AC01 BA01 BA02 CA00 CA11 CA12 CA15 DA01 DA03 DA15 DA19 EB04 EB05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機酸化物微粒子の含有量が1.0重量
    %以上6.0重量%以下の合成繊維、及び/又は無機酸
    化物微粒子の含有量が3.0重量%以上20.0重量%
    以下の芯部と、無機酸化物微粒子の含有量が2.0重量
    %以下の鞘部を有する芯鞘型合成繊維で構成された布帛
    であり、布帛の開孔率が0.5%以上7%以下、かつ式
    (1)式に示すSPF値が20以上であることを特徴と
    する紫外線遮蔽性の布帛。 ただし、式中、λは紫外線の波長、Eλは基準紅斑効果
    値、Sλは基準太陽放射照度値、Tλは布帛の紫外線透
    過率(%)及び△λ:測定波長間隔=2nmを表す。
  2. 【請求項2】 布帛の見掛け密度が0.6g/cm3
    下の織物であることを特徴とする請求項1に記載の布
    帛。
  3. 【請求項3】 布帛の見掛け密度が0.25g/cm3
    以下の編物であることを特徴とする請求項1に記載の布
    帛。
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