JP2000280046A - 鋳物砂再生機用回転リング - Google Patents

鋳物砂再生機用回転リング

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JP2000280046A
JP2000280046A JP11091822A JP9182299A JP2000280046A JP 2000280046 A JP2000280046 A JP 2000280046A JP 11091822 A JP11091822 A JP 11091822A JP 9182299 A JP9182299 A JP 9182299A JP 2000280046 A JP2000280046 A JP 2000280046A
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JP
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ring
cermet
powder
foundry sand
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JP11091822A
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Sakae Takahashi
栄 高橋
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対摩耗性に優れるとともに破損しにくい鋳物
砂再生機用回転リング及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 鋳物砂再生機用回転リングは、リング状
の母材1、及びこの母材1の一方の端面に接合された耐
摩耗層2から構成されている。回転リングの一方の端面
において、内周に沿った縁部で母材1が露出しており、
その他の部分は耐摩耗層2によって覆われている。母材
1は鋼製であり、耐摩耗層2はサーメットからなる。こ
の耐摩耗層2は、焼結によってサーメットを形成する際
に同時に母材1に対して接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造に使用された
鋳物砂を再生する際に使用される鋳物砂再生機用の回転
リングの構造及びその製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】鋳造に使用された後の鋳物砂の表面に
は、鋳物砂を結合する樹脂等の成分が付着している。こ
のため、使用後に回収された鋳物砂を鋳物砂再生機にお
いて処理し、鋳物砂の再生を行っている。鋳物砂再生機
では、回収された鋳物砂を、高速回転する回転リングを
用いて攪拌し、鋳物砂同士で相互に摩擦を行わせ、鋳物
砂の表面に付着した樹脂等の成分を分離し、除去してい
る。
【0003】この様な回転リングは、その表面と鋳物砂
との間で高速度の摩擦が発生するので、早期に摩耗し易
い。このため、従来、回転リング用の材料として、高ク
ロム鋳鉄などの耐摩耗性材料が使用されてきた。しか
し、高クロム鋳鉄は、耐摩耗性が十分ではなく、従っ
て、回転リングの寿命延長の効果も十分と言えるもので
はなかった。
【0004】そこで、鋳物砂と接触する端面部分に、ア
ルミナなどのセラミックス片を貼り付けた回転リングの
構造が提案され、実用化されている。しかし、この様な
回転リングは、鋼製の母材の上に接着剤を用いてセラミ
ックス片を貼り付けているので、接合部の強度が十分で
はない。このため、使用中にセラミックス片が剥離し、
装置の内壁あるいはその他の部品を破損して鋳物砂再生
機の故障の原因となると言う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
従来の鋳物砂再生機の回転リングの問題点に鑑み成され
たもので、本発明の目的は、対摩耗性に優れるとともに
破損が起こりにくい鋳物砂再生機の回転リング及びその
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の鋳物砂再生機用
回転リングは、リング状の形状を備えた鋼製の母材と、
この母材の一方の端面に冶金的に接合され、サーメット
からなる耐摩耗層と、を備えたことを特徴とする。
【0007】好ましくは、前記耐摩耗層を、炭化物、硼
化物またはその両者の混合物からなるセラミックス粉末
を、金属からなるバインダーを用いて結合したサーメッ
トから構成する。
【0008】好ましくは、前記サーメット中の、炭化物
及び硼化物の組成の合計値を50wt%以上とする。
【0009】好ましくは、前記サーメットは、ニッケル
合金からなるバインダーを用いて結合される。
【0010】本発明の鋳物砂再生機用回転リングによれ
ば、回転リングの端面の鋳物砂と接触する部分をサーメ
ットで構成するとともに、このサーメット部分を鋼製の
母材に対して冶金的に接合しているので、耐摩耗性に優
れると同時に、母材との間の接合強度が大きく母材から
剥離する恐れがない。
【0011】なお、上記構造を備えた鋳物砂再生機用回
転リングの製造方法は、例えば、リング状の形状を備え
た鋼製の母材を準備する工程と、この母材の一方の端面
にリング状の溝を形成する工程と、この溝の中に、炭化
物、硼化物またはその両者の混合物からなるセラミック
ス粉末に、ニッケル合金粉末を混合した焼結原料粉末を
充填する工程と、この焼結原料粉末を焼結すると同時に
前記母材に接合する工程と、焼結体及び前記母材の表面
に機械加工を施し、所定の形状に仕上げる工程と、から
構成される。
【0012】あるいは、上記構造を備えた鋳物砂再生機
用回転リングの製造方法は、リング状の形状を備えた鋼
製の母材を準備する工程と、この母材の一方の端面にリ
ング状の溝を形成する工程と、この溝の中に、炭化物、
硼化物またはその両者の混合物からなるセラミックス粉
末を所定の深さまで充填する工程と、この溝の中に、更
に、ニッケル合金粉末を充填する工程と、前記セラミッ
クス粉末及び前記ニッケル合金粉末が充填された母材
を、前記ニッケル合金の融点以上の温度に加熱すること
によって、前記セラミックス粉末を焼結すると同時に前
記母材に接合する工程と、焼結体及び前記母材の表面に
機械加工を施し、所定の形状に仕上げる工程と、から構
成される。
【0013】この場合、好ましくは、前記ニッケル合金
粉末の充填体積を、前記セラミックス粉末の充填部中の
空隙部の体積の1.4倍以上、1.8倍以下とする。
【0014】なお、上記の様に焼結法によって母材の上
にサーメット製の耐摩耗層を接合する方法の代わりに、
銀ろう付け、ニッケルろう付け、拡散接合などによっ
て、母材の上にサーメット製の耐摩耗層を接合すること
もできる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に本発明に基づく鋳物砂再生
機用回転リングの一例を示す。
【0016】この回転リングは、リング状の母材1、及
びこの母材1の一方の端面に接合された耐摩耗層2から
構成されている。回転リングの一方の端面において、内
周に沿った縁部で母材1が露出しており、その他の部分
は耐摩耗層2によって覆われている。母材1は鋼製(J
IS,420J2相当)であり、耐摩耗層2は、TiC
をNiをバインダーとして焼結したサーメットからな
る。この耐摩耗層2は、焼結によってサーメットを形成
する際に同時に母材1に対して接合されている。
【0017】図2に本発明に基づく鋳物砂再生機用回転
リングの他の例を示す。
【0018】この回転リングは、リング状の母材1、及
びこの母材の一方の端面に接合された耐摩耗層2から構
成されている。回転リングの一方の端面は全て耐摩耗層
2によって覆われている。先の例と同様に、耐摩耗層2
は母材1に対して冶金的に接合されている。
【0019】次に、図3、図4を用いて、本発明に基づ
く鋳物砂再生機用回転リングの製造方法の一例について
説明する。
【0020】(a) 図3に示す様に、鋼製のリング状
の母材部分11の一方の端面に、リング状の溝を切削加
工によって形成する。この溝は二段状の断面形状を備
え、矩形断面の第一の溝12の底面に、矩形断面の第二
の溝13が更に形成されている。この例では、第一の溝
12の深さは、第二の溝13の深さと同一で、第一の溝
12の容積は、第一の溝13の容積の200%である。
【0021】(b) 第二の溝13の中に、WCを主成
分とする超硬合金を、焼結後、粉砕し分級して得られた
平均粒径100μmの原料粉末を、銅ハンマーで加振し
て充填する。
【0022】(c) 原料粉末の充填後、その充填重量
から体積充填率を計算し、原料粉末の空隙の体積を算出
する。算出された空隙の体積の140%〜180%程度
に相当するNiろう(JIS:BNi−2)を、第一の
溝12の中に充填する。この例では、計算された空隙の
体積の170%のNiろうを充填する。
【0023】(d) 上記の様に、母材部分11の溝の
中に原料粉末及びNiろうを順に充填したものを、真空
中で1100℃に加熱して60分間保持し、Niろうを
溶融させ原料粉末充填部の空隙中に溶浸させる。その
後、炉内で冷却する。
【0024】(e) 冷却終了後、第二の溝13の中に
サーメットが形成されたリング状部材を取り出し、機械
加工によって第一の溝12を含む部分を除去し、更に、
機械加工によって内外周面及び両端面を仕上げ、図4に
示す形状を備えた回転リングを得る。
【0025】なお、上記の工程に従って製作された回転
リングを、鋳物砂再生機に取り付けて使用したところ、
その寿命は、6時間/日の使用で約5ケ月であった。こ
の値は、従来の高クロム鋳鉄製の回転リングの寿命の約
4倍に相当している。
【0026】次に、図5、図6を用いて、本発明に基づ
く鋳物砂再生機用回転リングの製造方法の他の例につい
て説明する。
【0027】(a) WC:30wt%、Mo:15w
t%、Si:3.2wt%、B:2.2wt%、残部N
iの組成からなる原料粉末を、ボールミルを用いて混合
粉砕する。
【0028】(b) 上記の混合粉末を、金型を用いて
プレス成形し、リング状の形状を備えた成形体を得る。
【0029】(c) 上記の成形体を、1070℃で焼
結する。
【0030】(d) 得られた焼結体を、研削により図
5に示す形状に加工する。
【0031】(e) この様にして加工された焼結体2
を、別途、用意された鋼製のリング状の母材1に、銀ロ
ウ(JIS:BAg−8A)を介して接合し、図6に示
す形状を備えたリング状部材を得る。
【0032】(f) このリング状部材(図6)の内外
周面及び両端面を、切削加工によって仕上げ、回転リン
グ(φ400×φ360×50)を得る。
【0033】なお、上記の工程に従って製作された回転
リングを、鋳物砂再生機に取り付けて使用したところ、
先の例と同様に、約5ケ月の寿命が得られた。
【0034】
【発明の効果】本発明の鋳物砂再生機用回転リングによ
れば、回転リングの端面の鋳物砂と接触する部分をサー
メットで構成するとともに、このサーメット部分を鋼製
の母材に対して冶金的に接合しているので、耐摩耗性に
優れると同時に、母材との間の接合強度が大きく母材か
ら剥離する恐れがない。この結果、本発明の鋳物砂再生
機用回転リングは、従来の高クロム鋳鉄製の回転リング
と比べて、大幅に長い寿命を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく回転リングの一例を示す図。
【図2】本発明に基づく回転リングの他の例を示す図。
【図3】本発明に基づく回転リングの製造方法の一例を
説明する図。
【図4】本発明に基づく回転リングの製造方法の一例を
説明する図。
【図5】本発明に基づく回転リングの製造方法の他の例
を説明する図。
【図6】本発明に基づく回転リングの製造方法の他の例
を説明する図。
【符号の説明】
1・・・母材、 2・・・対摩耗層、 11・・・母材部分、 12・・・第一の溝、 13・・・第二の溝。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状の形状を備えた鋼製の母材と、 この母材の一方の端面に冶金的に接合され、サーメット
    からなる耐摩耗層と、 を備えたことを特徴とする鋳物砂再生機用回転リング。
  2. 【請求項2】 前記耐摩耗層は、炭化物、硼化物または
    その両者の混合物からなるセラミックス粉末を、金属か
    らなるバインダーを用いて結合したサーメットから構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の鋳物砂再生機
    用回転リング。
  3. 【請求項3】 前記サーメット中の、炭化物及び硼化物
    の組成の合計値が50wt%以上であることを特徴とす
    る請求項2に記載の鋳物砂再生機用回転リング。
  4. 【請求項4】 前記サーメットは、ニッケル合金からな
    るバインダーによって結合されていることを特徴とする
    請求項3に記載の鋳物砂再生機用回転リング。
  5. 【請求項5】 リング状の形状を備えた鋼製の母材を準
    備する工程と、 この母材の一方の端面にリング状の溝を形成する工程
    と、 この溝の中に、炭化物、硼化物またはその両者の混合物
    からなるセラミックス粉末に、ニッケル合金粉末を混合
    した焼結原料粉末を充填する工程と、 この焼結原料粉末を焼結すると同時に前記母材に接合す
    る工程と、 焼結体及び前記母材の表面に機械加工を施し、所定の形
    状に仕上げる工程と、 を備えたことを特徴とする鋳物砂再生機用回転リングの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 リング状の形状を備えた鋼製の母材を準
    備する工程と、 この母材の一方の端面にリング状の溝を形成する工程
    と、 この溝の中に、炭化物、硼化物またはその両者の混合物
    からなるセラミックス粉末を所定の深さまで充填する工
    程と、 この溝の中に、更に、ニッケル合金粉末を充填する工程
    と、 前記セラミックス粉末及び前記ニッケル合金粉末が充填
    された母材を、前記ニッケル合金の融点以上の温度に加
    熱することによって、前記セラミックス粉末を焼結する
    と同時に前記母材に接合する工程と、 焼結体及び前記母材の表面に機械加工を施し、所定の形
    状に仕上げる工程と、 を備えたことを特徴とする鋳物砂再生機用回転リングの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ニッケル合金粉末の充填体積は、前
    記セラミックス粉末の充填部中の空隙部の体積の1.4
    倍以上、1.8倍以下であることを特徴とする請求項6
    に記載の鋳物砂再生機用回転リングの製造方法。
  8. 【請求項8】 リング状の形状を備えた鋼製の母材を準
    備する工程と、 リング状の形状を備えたサーメット製の部材を準備する
    工程と、 前記母材の端面に前記サーメット製の部材を、銀ろう付
    けまたはニッケルろう付けによって接合する工程と、 を備えたことを特徴とする鋳物砂再生機用回転リングの
    製造方法。
  9. 【請求項9】 リング状の形状を備えた鋼製の母材を準
    備する工程と、 リング状の形状を備えたサーメット製の部材を準備する
    工程と、 前記母材の端面に前記サーメット製の部材を、拡散接合
    によって接合する工程と、 を備えたことを特徴とする鋳物砂再生機用回転リングの
    製造方法。
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