JP2000274807A - 室内ユニット及び空気調和機 - Google Patents

室内ユニット及び空気調和機

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JP2000274807A
JP2000274807A JP11074578A JP7457899A JP2000274807A JP 2000274807 A JP2000274807 A JP 2000274807A JP 11074578 A JP11074578 A JP 11074578A JP 7457899 A JP7457899 A JP 7457899A JP 2000274807 A JP2000274807 A JP 2000274807A
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indoor
heat exchanger
fan
air
centrifugal fan
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JP11074578A
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Yuji Okada
有二 岡田
Hironari Fujiki
裕也 藤木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内ユニットの性能を少なくとも維持したま
まで、ユニットサイズをコンパクト化する。 【解決手段】 室内ユニット10は、吸込口12bから
室内気を吸い込みかつ吹出口12cから吹き出すための
室内ファンと、室内気と室外ユニットから供給された冷
媒との間で熱交換を行う室内熱交換器13と、各種電気
回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの各機
器を収納するケーシング10Aとを具備して構成され
る。そして、前記室内ファンに遠心ファン14を使用す
ると共に、この遠心ファン14をケーシング10A内に
傾斜させて設置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房又は冷房によ
り快適な室内環境を提供する室外ユニット及び空気調和
機に係り、特に、コンパクトで高効率の室内ユニットを
提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内ユニット及び室外ユ
ニットの二つの大きな構成要素からなっている。これら
の各ユニットには、冷媒と室内気との間及び冷媒と室外
気との間における熱交換を行う室内熱交換器及び室外熱
交換器がそれぞれ備えられている。
【0003】これら室内熱交換器及び室外熱交換器は、
他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成す
る要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環す
ることで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温
高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセス
を辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、こ
の室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷
媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】ちなみに、暖房運転時は、圧縮機で高温高
圧の気体とされた気体冷媒を室内熱交換器に送出して、
当該冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現
される。また、冷房運転時は、高温高圧の気体冷媒を室
外熱交換器に送出して室外気と熱交換させて高温高圧の
液冷媒とし、これをさらに膨張弁に通すことで低温低圧
化させて室内熱交換器に送出し、この冷媒と室内気との
間で熱交換を行うことにより実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の室内ユニットでは、図3に示すように、吸込口2か
ら室内気を吸い込みかつ吹出口3から吹き出すための室
内ファン4として、貫流ファンが一般的に使用されてい
る。貫流ファンには、低静圧・低効率であるため、室内
熱交換器における圧力損失をあまり大きくできないとい
う問題がある。また、貫流ファンを使用した室内ユニッ
ト1は、外径寸法にしめる羽根幅の割合が大きいという
貫流ファンの特徴から、所望の吸い込み及び吹き出し性
能を確保しつつ室内ユニット1の厚さ(奥行き)W1を
薄くするには限界がある。しかし、室内に設置して使用
する室内ユニット1は、室内のインテリアとの整合性を
考慮することも商品性を高める上では極めて重要なこと
である。従って、できるだけW1を薄くすると共に、室
内ユニット全体をコンパクトに小型化することが望まれ
ている。
【0006】このような背景から、室内ユニット1を薄
型にするため、貫流ファンに変えて遠心ファンを採用す
ることが考えられ、たとえば特開平10−122589
号公報や実開昭56−168722号公報に記載された
ものがある。このような従来技術においては、室内ユニ
ットを薄くすることが主目的であるため、遠心ファンは
いずれの場合も垂直に設置されている。従って、開口部
が狭いためフラップを用いても空調空気の水平吹き出し
が困難だったり(特開平10−122589号)、ある
いは、風向を正面に向けるために大きな通風路が必要に
なる(実願昭56−168722号)という問題を有し
ており、結果として室内ユニット全体の小型化を妨げる
要因になっている。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、従来より室内熱交換器の高密度化(高圧損
化)を可能にすることにより、そして、室内ファンから
吹き出される空調空気を正面に向けて吹き出すための通
風路を省くことにより、室内ユニット全体を薄くコンパ
クトなものとした室内ユニット及び空気調和機の提供を
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。請求項1に記載の
室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出
口から吹き出すための室内ファンと、前記室内気と室外
ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内
熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制
御部と、これらの各機器を収納するケーシングとを具備
し、前記室内ファンに遠心ファンを使用すると共に該遠
心ファンを傾斜させて設置したことを特徴とするもので
ある。
【0009】このような室内ユニットによれば、遠心フ
ァンの使用により熱交換器の高密度化を可能にし、ま
た、遠心ファンを傾斜設置することで水平吹き出しが可
能となって吹出口を正面に向けるための通風路が不要と
なる。
【0010】請求項2に記載の空気調和機は、外気と冷
媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、該室外熱交換
器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧
縮機と、前記外気を吸引して前記室外熱交換器を通過せ
しめる室外ファンと、各種電気回路素子よりなる室外ユ
ニット制御部と、これらの各機器を収納する筐体とを具
備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込
みかつ吹出口から吹き出すための室内ファンと、前記室
内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換
を行う室内熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内
ユニット制御部と、これらの各機器を収納するケーシン
グとを具備し、前記室内ファンに遠心ファンを使用する
と共に該遠心ファンを傾斜させて設置した室内ユニット
と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】このような空気調和機によれば、遠心ファ
ンの使用による熱交換器の高密度化と、遠心ファンの傾
斜設置により吹き出し方向を正面に向けるための通風路
が不要になることとによって、少なくとも室内ユニット
の性能を維持してコンパクト化することが可能となる。
【0012】請求項3に記載の空気調和機は、前記遠心
ファンを垂直面より上向きに傾斜させたことを特徴とす
るものである。
【0013】このような空気調和機によれば、室内ユニ
ット下面に設けた吹出口から正面に向けて空調空気を吹
き出すことが可能となり、吹き出し方向を正面に向ける
ための通風路が不要となる。
【0014】請求項4に記載の空気調和機は、前記遠心
ファンの傾斜角度が、垂直面から10度ないし15度の
範囲もしくはその近傍にあることを特徴とするものであ
る。
【0015】このような空気調和機によれば、通風路が
不要の正面吹き出しと室内ユニットのコンパクト化とを
適度にバランスさせて達成することができる。すなわ
ち、傾斜角度が15度より大きくなった場合には、室内
ユニットの厚さ(奥行き)が大きくなりすぎ、また、傾
斜角度が10度より小さくなった場合には、正面吹き出
しが困難になる。
【0016】請求項5に記載の空気調和機は、前記遠心
ファンと対向するよう前記室内熱交換器を傾斜設置した
ことを特徴とするものである。
【0017】このような空気調和機によれば、垂直に設
置した場合と比較して室内熱交換器の有効面積を増すこ
とができる。
【0018】請求項6に記載の空気調和機は、上向きに
傾斜させた前記遠心ファンの背面下部に配管通路を設け
たことを特徴とするものである。
【0019】このような空気調和機によれば、室内ユニ
ット内の遠心ファン背面下部に配管通路が形成されるの
で、コンパクト設計をする際のレイアウトが容易にな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明による室内ユニット
及び空気調和機の実施の形態について、図を参照して説
明する。図1は空気調和機の全体構成を示す説明図であ
る。空気調和機は、室内ユニット10及び室外ユニット
30から構成されている。これら室内ユニット10及び
室外ユニット30は、冷媒が導通する冷媒配管40や図
示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管4
0は2本備えられており、冷媒は、その一方において室
内ユニット10から室外ユニット30へ、また他方にお
いて室外ユニット30から室内ユニット10へと流れる
ことになる。
【0021】室内ユニット10は、ベース11と前面パ
ネル12とが一体的に結合されてケーシング10Aを形
成し、該ケーシング10A内に後述する各種の機器類が
収納されたものとなっている。ベース11には、フィン
チューブ型の室内熱交換器13、遠心ファン14等の各
種機器が備えられている。ベース11には、この他室内
ユニット10に関する種々の動作制御等を行うため、各
種電気回路素子から構成された室内ユニット制御部15
が備えられている。この室内ユニット制御部15には、
運転状況やエラーモードを表示するための手段として、
適当なインジケータ15aが備えられている。このイン
ジケータ15aは、前面パネル12に設けられた透視部
12aにより、外部から目視により確認可能となってい
る。なお、ベース11の後方には、必要に応じて据え付
け板(図示省略)が備えられ、この据え付け板を利用し
て、あるいはケーシング10Aの背面に設けた図示省略
の取付手段を利用して、室内ユニット10を室内の壁等
に設置することが可能となっている。
【0022】前面パネル12には、吸込グリル(吸込
口)12bが形成されている。室内の空気(室内気)
は、この吸込グリル12bによりユニット前面から室内
ユニット10内に吸い込まれるようになっている。ちな
みに、吸込グリル12bの背後にはエアフィルタ16が
備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を除く働き
をしている。また、前面パネル12には、その下方に吹
出口12cが形成されており、ここから暖められた空気
あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになってい
る。なお、この空気吸込及び空気吹出は、前記遠心ファ
ン14が回転することによって行われる。
【0023】上述した室内ユニット10は、各種の運転
操作を行う操作部として、リモートコントローラ50を
備えている。このリモートコントローラ50には各種ス
イッチ等が設けられており、空気調和機の運転操作信号
を室内ユニット制御部15の受信部(図示省略)へ向け
て送信することができる。なお、空気調和機の運転操作
は、室内ユニットの適所に設けられた図示省略のスイッ
チ類でも一部実施可能である。
【0024】室外ユニット30には、筐体30a内に室
外熱交換器31、プロペラファン32、圧縮機33、室
外ユニット制御部34等が備えられている。室外熱交換
器31は、周囲に多数のフィンを備えた冷媒配管により
構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現するた
めのものである。
【0025】プロペラファン32は、筐体30a内に外
気を吸引する機能を有している。このプロペラファン3
2が作動することにより、室外熱交換器31を通過して
筐体30a内へ入り筐体前面へ抜けるという外気の空気
流を生じさせることができ、このような空気流によって
新たな空気を常に筐体30a内に取り込んで、室外熱交
換器31における熱交換効率の向上を図っている。
【0026】なお、前記室外熱交換器31及びプロペラ
ファン32が外部と向き合う筐体30aの各面には、そ
れぞれフィンガード30b及びファンガード30cが設
けられている。フィンガード30bは、前記フィンが外
部からの不意の衝撃により破損することなどがないよう
に設けられているものである。ファンガード30cも、
これと同様にプロペラファン32を外部衝撃から保護す
ることを一つの目的とするとともに、外気に含まれる粉
塵等を筐体30a内に取り込ませないことを目的として
備えられているものである。
【0027】圧縮機33は、低温低圧の気体冷媒を、高
温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒
回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うも
のである。ちなみに冷媒回路とは、この圧縮機33に加
えて、上記した室内熱交換器13、室外熱交換器31、
冷媒配管40、膨張弁、及び冷媒の流れ方向を規定する
四方弁(膨張弁及び四方弁は共に不図示)等から概略構
成され、冷媒を室内ユニット10と室外ユニット30と
の間で循環させる回路である。
【0028】室外ユニット制御部34は、前記プロペラ
ファン32、圧縮機33、その他室外ユニット30に備
えられた各種機器に関する動作制御等を行うもので、各
種電気回路素子から構成されているものである。
【0029】室外ユニット30には、上記の他、筐体3
0aを支持するとともに外部振動等の影響を回避するた
め、台座30dが備えられている。また、前記圧縮機3
3のメンテナンス等を容易に実施できるようにするた
め、たとえば前記圧縮機33に近い筐体30aの壁に対
して取り外し可能な部材30eを設けるなど、サービス
性にも配慮をしている。
【0030】以下では、これらの構成よりなる空気調和
機の作用について、暖房運転時及び冷房運転時のそれぞ
れの場合に分けて説明する。まず、暖房運転時には、圧
縮機33で高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管4
0を通り室内ユニット10の室内熱交換器13に送られ
る。室内ユニット10内では、遠心ファン14により吸
込グリル12bから取り込まれた室内気に対して、室内
熱交換器13を通過する高温高圧の気体冷媒から熱が与
えられる。このことにより、前面パネル12下方の吹出
口12cから温風が吹き出されることになる。また同時
に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交換器13にお
いて凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。
【0031】この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管4
0を通って室外ユニット30における室外熱交換器31
に送られる。室外ユニット30では、プロペラファン3
2により筐体30a内に取り込まれた新しい室外気か
ら、室外熱交換器31を通過する高温高圧の液冷媒が熱
を奪うことになる。高温高圧の液冷媒は、このことによ
り蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び
圧縮機33に送出され、上記過程を繰り返すことにな
る。
【0032】次に、冷房運転時には、冷媒は上記とは逆
方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機33で高
温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管40を通過して
室外熱交換器31に送られ、室外気に熱を与えることで
凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液
冷媒は、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒
となり、再び冷媒配管40を通り室内熱交換器13に送
られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪
って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気
化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機3
3に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0033】これらの運転は、室内ユニット10内に収
められた室内ユニット制御部15及び室外ユニット30
内に収められた室外ユニット制御部34が協調すること
によって制御される。
【0034】以下では、本発明の特徴的部分について説
明する。上述したように、この室内ユニット10では、
高静圧・高効率の遠心ファン14を使用し、図2に示す
ように、ケーシング10A内に垂直面よりやや上向きに
傾斜させた状態で設置されている。また、この遠心ファ
ン14の前面には、同様に傾斜させた室内熱交換器13
が略平行に対向して設置されている。
【0035】遠心ファン14は、ファン後方に配置され
たモータ14aを駆動力として回転し、ファン前面が吸
込口となる。また、遠心ファン14の吹出口はファン回
転面の下方に設けられており、これが室内ユニット10
の吹出口12cとへと連通している。この吹出口12c
には、上下方向に揺動可能なフラップ17が設けられて
おり、同フラップ17の角度によって空調空気の吹き出
し角度を調整できるようになっている。すなわち、遠心
ファン14が吸引した空調前の室内気は、吸込口12b
から吸引されてフィルタ16及び室内熱交換器13を通
過した後、遠心ファン14によって加圧されて吹出口1
2cから吹き出される。
【0036】この時、遠心ファン14を上向きに傾斜さ
せて設置してあるので、ファン下方に設けられた吹出口
12は、フラップ17との協働により通風路を形成しな
くても直接正面吹き出しが可能となる。すなわち、遠心
ファン14を垂直に設置した場合には、真下に向けられ
た吹出口を正面に向けるための通風路が必要となり、そ
の分だけ余分なスペースが必要であるが、このスペース
が不要となることで室内ユニット10の小型化が可能と
なる。また、遠心ファン14を傾斜させて設置すること
により、ファン後方には略三角断面のスペースが形成さ
れる。この結果、モータ14aの設置スペースに余裕が
生じるため、コストの高い薄型モータを使用する必要が
なくなる。すなわち、一般的なモータの使用が可能にな
ることによって、コスト面で有利になる。
【0037】上述した遠心ファン14の傾斜角度θ(図
2(b)参照)は、垂直面から10度ないし15度の範
囲に設定するのが好ましい。このように傾斜角度θの範
囲を限定するのは、室内ユニット10のコンパクト化と
上述した正面吹き出し機能とを適度にバランスさせるこ
とに目的がある。θが10度より小さい場合には、吹出
口12cが略下向きとなるため正面吹き出しの機能が不
十分になり、通風路の設置が必要となってコンパクト化
の障害となる。反対に、θが15度より大きくなった場
合には、室内ユニット10の厚さW2(図2(b)参
照)が大きくなるので、通常の設置方法では壁面18か
らの突出量が大きくなってインテリアとしてはあまり好
ましいことではない。
【0038】また、室内熱交換器13もまた、上述した
遠心ファン14と対向させて、垂直面から10度ないし
15度の範囲で上向きに傾斜させた状態で設置してあ
る。このため、室内ユニット10の縦(上下)寸法が同
じであれば、傾斜した分だけ室内熱交換器13の有効面
積を増すことができる。室内ユニット13の有効面積が
増すことは、熱交換効率の向上につながるので、室内ユ
ニット13の性能向上に有効である。
【0039】さて、上述したように遠心ファン14を上
向きに傾斜させた状態でケーシング10A内に設置する
と、遠心ファン14の背面下部には略垂直なケーシング
壁面との間に配管通路19となる空間部が形成される
(図2(b)参照)。この配管通路19は、ユニット内
冷媒配管20やドレンホース21等の配管類を通すため
のスペースとして好適な位置にあり、従って、コンパク
トな設計が要求される室内ユニット10のレイアウトを
コンパクトに設計にとって極めて有効である。なお、図
中の符号20aは、ユニット内冷媒配管20を被覆して
いる断熱材である。
【0040】このようにして、室内ユニット10に設置
される室内ファンとして高静圧・高効率の遠心ファン1
4を使用することで、十分な吹き出し性能を確保できる
ようになるので、室内ユニット10にはより高密度(高
圧損)の室内熱交換器13を使用できるようになる。従
って、室内熱交換器13の小型化が可能になり、結果と
してこの室内熱交換器13を構成部品として収納する室
内ユニット10の性能を維持したままコンパクトな形状
にすることができる。
【0041】また、遠心ファン14を上向きに傾斜させ
て設置することで、水平吹き出しが容易に可能となるの
で、空調された空気の吹出口12cを正面に向けて導く
ために通風路を設けることが不要となり、これによって
も室内ユニット10をコンパクトな形状とすることがで
きる。フラップ17の角度を水平にした時には、吹き出
し方向がやや前方に向いているため、通風路を持たない
吹き出し方向が垂直方向にある従来構造のものより吹出
口12cの開口面積を広くとれるというメリットがあ
る。そして、室内ユニット10の性能を維持し、かつ、
コンパクトな形状とすることが可能になることから、イ
ンテリアとの整合性を増した室内ユニット10を提供で
きるようになる。なお、インテリアとの整合性が高い室
内ユニット10は、結果として空気調和機の商品性を向
上させることになる。
【0042】さらにまた、遠心ファン14の傾斜配置に
より、ファン駆動用のモータ14aの設置スペースにも
余裕が生じるので、わざわざ高価な薄型モータを使用す
る必要がなくなり、コストの面でも非常に有利な通常の
汎用モータを使用できると共に、遠心ファン14の背面
下部には配管通路19となるスペースを確保できるの
で、室内ユニット10内のレイアウトが容易になる。
【0043】さらにまた、傾斜配置した遠心ファン14
と対向するように室内熱交換器13も傾斜配置したの
で、垂直に設置する場合と比較して室内熱交換器13の
有効面積が増し、結果として熱交換性能を向上させるこ
とができる。従って、同性能を確保するのであれば、室
内熱交換器13の小型化が可能になる。
【0044】この他にも、高静圧・高効率の遠心ファン
14を使用することによって、圧力損失の面では余裕が
生じることになり、従って、空気清浄機能を新たに追加
したり、あるいは従来よりある空気清浄機能をより一層
強化することが容易に可能となる。この場合、遠心ファ
ン14及び室内熱交換器13を傾斜配置することによ
り、これらと平行に配置されることが多いエアフィルタ
17や空気清浄装置(図示省略)の有効面積も増すこと
ができ、この点でも空気清浄機能の強化にとっては有利
である。なお、上述した室内ユニット10においては、
そのケーシング10Aの上面に室内気を吸い込む吸込口
12b又は空調空気を吹き出す吹出口12cが設けられ
ていないので、室内ユニット10を天井面ぎりぎりまで
上げて据え付けることができるようになる。従って、室
内空間の有効利用やインテリアとの整合性の面で有利に
なる。
【0045】ところで、これまでの説明においては、遠
心ファン14及び室内熱交換器13を垂直面に対して上
向きに傾斜させているが、設置場所や用途によっては必
ずしも上向きの傾斜に限定されるものではなく、吹出口
12cの位置と共に適宜変更が可能であることは言うま
でもない。なお、室内の壁面上部に設置される一般的な
室内ユニット10の場合には、垂直面に対し上向きの配
置が最も適している。
【0046】
【発明の効果】本発明の室内ユニット及び空気調和機に
よれば、下記のような効果を奏する。 (1) 室内ファンとして高静圧・高効率の遠心ファン
を使用することで、室内ユニットに従来より高密度(高
圧損)の熱交換器を使用できるようになる。従って、熱
交換器の小型化が可能になり、結果として熱交換器を構
成部品として収納する室内ユニットは、その性能を維持
したままでコンパクトな形状にすることができる。 (2) 遠心ファンを上向きに傾斜させた状態で設置す
ることによって水平吹き出しが可能となり、結果として
空調された空気の吹出口を正面に向けるための通風路が
不要となるので、これによっても室内ユニットをコンパ
クトな形状とすることができる。また、フラップを水平
にした時には、通風路を持たない従来構造のユニットに
比べ吹出口の開口面積を広くとれる。 (3) 室内ユニットの性能を維持し、かつ、コンパク
トな形状とすることが可能になることから、インテリア
との整合性を増した室内ユニットを提供できるようにな
るので、結果として空気調和機の商品性を向上させるこ
とができる。 (4) 遠心ファンの傾斜配置により、ファン駆動用の
モータ設置スペースに余裕が生じるため、高価な薄型モ
ータを使用する必要がなくなり、コストの低減に有利で
ある。 (5) 遠心ファンの上向き傾斜配置により、遠心ファ
ンの背面下部に配管通路となるスペースを確保できるの
で、コンパクト設計を要求される室内ユニット内のレイ
アウトが容易になる。 (6) 傾斜配置した遠心ファンと対向するように室内
熱交換器も傾斜配置したので、垂直設置と比較して室内
熱交換器の有効面積が増し、結果として熱交換性能を向
上させることができる。 (7) 高静圧・高効率の遠心ファンを使用することに
より、圧力損失の面で余裕が生じるので、エアフィルタ
や空気清浄機能を強化することが可能となる。この場
合、遠心ファン及び室内熱交換器を傾斜配置することに
より、エアフィルタ及び空気清浄装置の有効面積も増す
ことができ、この点でも空気清浄機能の強化に有利にな
る。 (8) 室内ユニット上面からの室内気吸い込み又は空
調空気の吹き出しがないので、室内ユニットを天井面ぎ
りぎりまで上げて据え付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る室外ユニット及び空気調和機の
一実施形態を示す部分断面斜視図である。
【図2】 本発明に係る室内ユニットの概略構成を示す
図で、(a)は前面パネルを取り外した状態を示す正面
図、(b)は縦断面図である。
【図3】 従来例として室内ユニットの概略構成を示す
断面図である。
【符号の説明】
10 室内ユニット 10A ケーシング 11 ベース 12 前面パネル 12b 吸込グリル(吸込口) 12c 吹出口 13 室内熱交換器 14 遠心ファン(ファン) 15 室内ユニット制御部 16 エアフィルタ 17 フラップ 19 配管通路 20 ユニット内冷媒配管 30 室外ユニット 30a 筐体 31 室外熱交換器 32 プロペラファン(室外ファン) 33 圧縮機 34 室外ユニット制御部 40 冷媒配管 50 リモートコントローラ(操作部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口
    から吹き出すための室内ファンと、前記室内気と室外ユ
    ニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱
    交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御
    部と、これらの各機器を収納するケーシングとを具備
    し、 前記室内ファンに遠心ファンを使用すると共に該遠心フ
    ァンを傾斜させて設置したことを特徴とする室内ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 外気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱
    交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧
    の気体冷媒を送出する圧縮機と、前記外気を吸引して前
    記室外熱交換器を通過せしめる室外ファンと、各種電気
    回路素子よりなる室外ユニット制御部と、これらの各機
    器を収納する筐体とを具備してなる室外ユニットと、 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すた
    めの室内ファンと、前記室内気と室外ユニットから供給
    された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、各種
    電気回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの
    各機器を収納するケーシングとを具備し、前記室内ファ
    ンに遠心ファンを使用すると共に該遠心ファンを傾斜さ
    せて設置した室内ユニットと、を備えたことを特徴とす
    る空気調和機。
  3. 【請求項3】 前記遠心ファンを垂直面より上向きに傾
    斜させたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和
    機。
  4. 【請求項4】 前記遠心ファンの傾斜角度が、垂直面か
    ら10度ないし15度の範囲にあることを特徴とする請
    求項3に記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】 前記遠心ファンと対向するよう前記室内
    熱交換器を傾斜設置したことを特徴とする請求項2ない
    し4のいずれかに記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】 上向きに傾斜させた前記遠心ファンの背
    面下部に配管通路を設けたことを特徴とする請求項3な
    いし5のいずれかに記載の空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7086969B2 (en) 2001-05-30 2006-08-08 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
CN104697074A (zh) * 2013-12-06 2015-06-10 广东美的暖通设备有限公司 空调室外机和具有其的空调器
CN114263986A (zh) * 2020-09-16 2022-04-01 珠海格力电器股份有限公司 蜗壳结构、离心风机及壁挂式空调器

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