JP2000272573A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2000272573A
JP2000272573A JP11080933A JP8093399A JP2000272573A JP 2000272573 A JP2000272573 A JP 2000272573A JP 11080933 A JP11080933 A JP 11080933A JP 8093399 A JP8093399 A JP 8093399A JP 2000272573 A JP2000272573 A JP 2000272573A
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brake
pin
brake device
force
foot
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JP11080933A
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English (en)
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Yoshinori Takezawa
善則 竹澤
Mitsuo Okazaki
光夫 岡崎
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Arai Seisakusho Co Ltd
Nabco Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体への取付が容易で、確実な制動力が得ら
れるブレーキ装置を提供する。 【解決手段】 回転型摩擦ブレーキ5と構造上一体に、
ブレーキペダル601を含む足踏みブレーキ機構6を設
けて、これらを1ユニットとし、このユニットを駆動部
ユニット3に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子等の車両に
装備される足踏み操作が可能なブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特許番号第2790608号の
特許公報に掲載された従来のブレーキ装置によれば、車
椅子のタイヤにブレーキアームを圧接させる形態のいわ
ゆるトグルブレーキに、ワイヤを介してブレーキレバー
が接続されるとともに、リンク機構を介してブレーキペ
ダルが接続されている。車椅子の走行中には、介護者が
ブレーキレバーを操作することによりトグルブレーキの
ブレーキアームがタイヤに圧接して、制動が行われる。
また、車椅子を駐車させるには、介護者がブレーキペダ
ルを所定位置まで踏み込んで、トグルブレーキのブレー
キアームをタイヤに圧接させたままの状態とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のブ
レーキ装置において、トグルブレーキはブレーキアーム
をタイヤに圧接する構造上、タイヤに沿って配置されて
いる。一方、ブレーキペダルは介護者の足元近くに配置
されている。そのため、トグルブレーキを含むブレーキ
装置の本体部とブレーキペダルとは互いに離れており、
それぞれ別々に車体に取り付けられ、多くの部材からな
るリンク機構により相互接続されている。従って、車体
へのブレーキ装置の取付が容易でないという問題点があ
る。また、トグルブレーキは、タイヤがエアタイヤの場
合にはエア洩れなどにより急に制動力を失うことがあ
る。また、タイヤが濡れると摩擦力が低下して、制動力
が低下する。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、車体への取付が容易で、確実な制動力が得られるブ
レーキ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のブレーキ装置
は、ハンドルのブレーキレバーにより操作可能な回転型
摩擦ブレーキと、前記回転型摩擦ブレーキと構造上一体
に設けられ、当該回転型摩擦ブレーキを操作するブレー
キペダルを含む足踏みブレーキ機構とを備えたものであ
る(請求項1)。上記ブレーキ装置によれば、回転型摩
擦ブレーキと足踏みブレーキ機構とが構造上一体に設け
られ、ユニット化される。
【0006】また、上記ブレーキ装置(請求項1)にお
いて、足踏みブレーキ機構は、所定の踏み下げ位置まで
踏み下げられたブレーキペダルを、踏み下げが解除され
ても当該踏み下げ位置に保持するトグルリンクを有する
ものであってもよい(請求項2)。この場合、ブレーキ
ペダルの踏み下げが解除されても、トグルリンクにより
ブレーキペダルは踏み下げ位置に保持される。
【0007】また、上記ブレーキ装置(請求項2)にお
いて、トグルリンクは、ブレーキレバーの操作に関わら
ず、ブレーキペダルを踏み下げ位置に保持可能であるこ
とが好ましい(請求項3)。この場合、ブレーキレバー
が操作されている場合でも、ブレーキペダルが踏み下げ
られると、トグルリンクによりブレーキペダルがその位
置に保持される。
【0008】また、上記ブレーキ装置(請求項1)にお
いて、回転型摩擦ブレーキは、車軸に接続されるブレー
キドラムと、このブレーキドラムを取り巻くブレーキバ
ンドと、このブレーキバンドの両端を等力で引っ張るリ
ンク機構とを備えたものであってもよい(請求項4) この場合、リンク機構によってブレーキバンドの両端が
等力で引っ張られると、ブレーキドラムがいずれの方向
に回転していても、ブレーキバンドがブレーキドラムに
張り付いて制動力を発揮する。
【0009】また、上記ブレーキ装置(請求項4)にお
いて、車軸は車両を駆動する駆動部の出力軸であり、回
転型摩擦ブレーキは、この駆動部のケースに取り付けら
れるものであってもよい(請求項5)。この場合、ブレ
ーキ装置は駆動部と構造上一体を成すので、ブレーキ装
置と駆動部との1ユニット化が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図7は、本発明の一実施形
態によるブレーキ装置に関する図である。まず、当該ブ
レーキ装置を搭載した電動車椅子の全体構成について図
6及び図7を参照して説明する。図6は電動車椅子の側
面図、図7は背面図である。図7を参照した図6におい
て、車椅子本体(車体)1の後方両側部には、一対の駆
動輪2のそれぞれに対応させて、駆動部ユニット3が設
けられている。この駆動部ユニット3は、モータ、減速
ギア等の駆動部を堅固なケースに内蔵してユニット化し
たものである。車幅方向における駆動部ユニット3と駆
動輪2との間には(図7参照)、回転型摩擦ブレーキ5
と、これと構造上一体に設けられた足踏みブレーキ機構
6とを備えたブレーキ装置4が設けられている。回転型
摩擦ブレーキ5は、ブレーキワイヤ7を介して、介護者
が操作するハンドル8に取り付けられているブレーキレ
バー9と接続されている。また、回転型摩擦ブレーキ5
は、足踏みブレーキ機構6の一部を成すブレーキペダル
601によっても操作される。
【0011】一方、上記車椅子本体1の前方両側部に
は、キャスタ輪10が設けられている。車椅子本体1
は、金属パイプによって形成された左右一対の側面フレ
ーム1Sを備えている。この側面フレーム1Sは、車椅
子本体1の後部に立設されたバックパイプ1aと、この
バックパイプ1aから前方へ延びるアームパイプ1b
と、このアームパイプ1bの前端部から下方へ延びるフ
ロントパイプ1c(アームパイプ1bと一体)と、上記
バックパイプ1aとフロントパイプ1cとの間に配置さ
れたシートパイプ1dと、上記フロントパイプ1cの前
方下端部に設けられたレッグパイプ1eと、シートパイ
プ1dの下方に配置され、前後方向に延びるベースパイ
プ1fと、上記シートパイプ1dの前端部から下方へ延
びるキャスタブラケット1gとによって構成されてい
る。
【0012】左右一対のシートパイプ1dには、中央部
が回動自在に軸止されたX字状(図7参照)のクロスバ
ー1hの上端部が溶接されている。このクロスバー1h
は車椅子本体1の前後方向において互いに十分に離反さ
せた状態で一対設けられており、各クロスバー1hの下
端部は、左右一対のベースパイプ1fに回動自在に連結
されている。すなわち、上記車椅子本体1は、左右一対
の側面フレーム1Sどうしを、一対のX字状のクロスバ
ー1hによって互いに連結することにより、車幅方向に
おける折り畳みが可能になっている。なお、後部側のク
ロスバー1hについては、連結パイプ1iを介してバッ
クパイプ1aに支持されている。
【0013】上記レッグパイプ1eの下端部には、乗員
の足を置くためのフットプレート11が取り付けられて
いる。また、上記アームパイプ1bには、アームレスト
(肘あて)12が取り付けられている。さらに、上記バ
ックパイプ1aの下端部とベースパイプ1fとの間に
は、上記駆動部ユニット3が架設されている。また、上
記バックパイプ1aの上部には、上記ハンドル8が設け
られており、その内部に図示しない操作力検知部が設け
られている。
【0014】車体左右のシートパイプ1dには、乗員が
着座するための座シート(図示略)が車幅方向に張設さ
れている。一方、左右のバックパイプ1aには、布製の
背シート13(図7参照)が車幅方向に張設されてい
る。また、背シート13の後面には、バッテリケース1
4が設けられ、その中にモータの駆動電源としてのバッ
テリ(図示せず)が収容されている。車体両側面の、ア
ームパイプ1b下方には、各駆動部ユニット3に対応し
た制御部15が取り付けられている。駆動部ユニット3
内のモータは、この制御部15によって制御される。
【0015】上記電動車椅子においては、ハンドル8に
介護者により操作力が加えられると、上記操作力検知部
がこれを検知して、操作力に応じた検知信号を制御部1
5に出力する。制御部15は、検知された操作力に応じ
た駆動力を、駆動部ユニット3に生じさせる。この駆動
力は、介護者自身が車体に加える力に対する補助動力と
して、一対の駆動輪2に付与される。また、上記電動車
椅子は折り畳みにより、車幅が狭くなり、保管や運搬に
便利なコンパクトサイズになる。ブレーキペダル601
は折り畳み時においても相互に干渉しないように、車幅
方向の幅W(図7)が所定値に設定されている。
【0016】次に、上記ブレーキ装置4の構成につい
て、図1〜図5を参照して詳しく説明する。図4は、電
動車椅子の車体に取り付ける前のブレーキ装置4(一部
を除く。)の形態を示す図であり、(a)は側面図、
(b)は底面図である。なお、図示しているのは車体の
右側用(進行方向に対して)のブレーキ装置4であり、
左側用のブレーキ装置4は、紙面に対して面対称な形態
である。
【0017】図4において、回転型摩擦ブレーキ5は、
ベースプレート501、ブレーキバンド502、一対の
引っ張りリンク503、駆動リンク504及びねじりば
ね505を備えている。ベースプレート501は右半部
がブレーキバンド502を保持する環状のホルダ部50
1aで、左半部がブレーキ装置4の各部を支持する取付
座501bとなっている。ホルダ部501aは円形開口
部501cを有し、その縁辺部に4個の取付孔501d
を有している。また、外周部の手前側端面にブレーキバ
ンド502の脱落を防ぐ爪部501eが設けられてい
る。引っ張りリンク503の各一端部は、ブレーキバン
ド502の両端部にそれぞれ接続され、各他端部はピン
506により駆動リンク504に軸支されている。駆動
リンク504は、ベースプレート501に固定されたピ
ン507を中心として回動可能である。また、ねじりば
ね505は、ピン507を取り巻くように装着され、一
端がベースプレート501に係止され、他端が駆動リン
ク504に係止されている。これにより、駆動リンク5
04は、ピン507を中心として(a)における反時計
回り方向に付勢される。駆動リンク504がねじりばね
505に抗して時計回り方向に回動すると、ピン506
もピン507を中心として同方向に回動する。このとき
ピン506の回動軌道によって描かれる円の、図示のピ
ン506の位置における接線上に、ほぼ円形開口部50
1cの中心が位置している。このことの意義については
後述する。また、駆動リンク504の左端部にはブレー
キワイヤ7(図6,図7)を固定するためのワイヤ固定
具508が設けられている。
【0018】一方、足踏みブレーキ機構6は、ブレーキ
ペダル601、ガイドプレート602、サポートクラン
ク604、ナイロンワッシャ607、調節ねじ608、
アジャストクランク609を備えている。まず、上記ベ
ースプレート501の取付座501bには、上下方向に
長い(a)に示す形状のガイドプレート602が固定さ
れている。ガイドプレート602の上端部の一部は図の
手前方向に折り曲げられ、ここに、ブレーキワイヤ7
(図6,図7参照)を案内保持するワイヤガイド603
が取り付けられている。サポートクランク604は、そ
の一端がピン605によってガイドプレート602に軸
支され、他端がピン606によりブレーキペダル601
に軸支されている。ピン606にはナイロンワッシャ6
07が装着されており、このナイロンワッシャ607が
ガイドプレート602の下部左端面602aに摺接す
る。
【0019】ボルトとナットとからなる調節ねじ608
が取り付けられたアジャストクランク609は、その一
端がピン610によりガイドプレート602に軸支さ
れ、他端がピン611によりブレーキペダル601に軸
支されている。ブレーキペダル601は、金属パイプを
L字状に曲げたもので、ピン606及び601が挿通さ
れる一端部601aは平たく押しつぶした形状となって
いる。上記調節ねじ608は、その頭部が駆動リンク5
04に当接しており、駆動リンク504のストッパとな
っている。この調節ねじ608の締め込み位置を調節す
ることにより、駆動リンク504の原位置を調節して、
回転型摩擦ブレーキ5の遊びを調節することができる。
また、ブレーキバンド502のライニングが摩耗した場
合にも、この調節ねじ608の調節によって一定のブレ
ーキ力を確保することができる。
【0020】上記のように構成されたブレーキ装置4
は、回転型摩擦ブレーキ5と足踏みブレーキ機構6とが
構造上一体となって、1ユニット(左右で2ユニット)
を構成している。従って、当該ブレーキ装置4を車体側
へ取り付けるには、ベースプレート501を駆動部ユニ
ット3に固定するのみでよい。
【0021】図3は、車体側に取り付けられたブレーキ
装置4(右側)を底面側から見た図である。また、図1
は、車体に取り付けられたブレーキ装置4を、駆動輪2
の図示を省略した形で示した側面図である(すなわち、
実際には図1の紙面の手前側に駆動輪2が存在する)。
図1において、ブレーキドラム509は、回転型摩擦ブ
レーキ5の一部を成す部材であり、ブレーキバンド50
2によって締め付けられる平底シャーレ状の回転体であ
る。ブレーキドラム509は、駆動輪2側に固定され、
駆動部ユニット3の出力軸(すなわち車軸)31と共に
回転する。この出力軸31は、根元部分が四角柱部31
aであり、そこから先端までが丸棒部31bとなってい
る。また、丸棒部31bの先端は雄ねじ加工されてい
る。ブレーキドラム509の中央部には、出力軸31の
四角柱部31aに合致した角穴509aが設けられ、そ
の周りに、ねじ511を通す4つの孔509bが設けら
れている。図3において、駆動輪2の中心部に設けられ
たハブ21は、駆動部ユニット3の出力軸31に合致し
た形状の孔21aを有している。
【0022】図1を参照した図3において、ブレーキ装
置4及び駆動輪2は、以下の手順で車体に取り付けられ
る。 まず、駆動部ユニット3の端部3aに、ブレーキ装置
4の円形開口部501cを外挿し、4本のねじ510
を、取付孔501d(図4の(a)参照)を通して駆動
部ユニット3のケースのねじ孔(図示せず)に締め込
む。これによって、ブレーキ装置4全体(ブレーキドラ
ム509を除く。)が車体側に取り付けられる。また、
ブレーキワイヤ7のチューブ7aをワイヤガイド603
に固定し(図1)、ワイヤ7bをワイヤ固定具508に
固定する。 次に、ブレーキドラム509を、4本のねじ511で
駆動輪2のハブ21に固定する。なお、ととは逆で
もよい。 最後に、ハブ21を、出力軸31に外挿し、出力軸3
1の左端部にワッシャ23を介してボルト22を螺着す
ることにより、駆動輪2を出力軸31に固定する。これ
により、ブレーキドラム509がブレーキバンド502
の内周側に入り込み、ブレーキドラム509の角穴50
9aが出力軸31の四角柱部31aに外嵌接続される。
この状態では、ブレーキドラム509と出力軸31とが
互いに同軸の関係となる。
【0023】次に、上記のようにして車体に取り付けら
れたブレーキ装置4の動作について図1及び図2を参照
して説明する。図1において、ブレーキレバー9(図
6)が操作され、ワイヤ7bが引かれると、駆動リンク
504は、ひねりばね505に抗してピン507を中心
に時計回り方向に回動する。これによって、ピン506
も回動し、一対の引っ張りリンク503により、ブレー
キバンド502の両端部が引っ張られる。従って、ブレ
ーキドラム509は締め付けられ、摩擦によりブレーキ
がかかる。このとき、前述のように、ピン506の回動
軌跡によって描かれる円の、図示のピン506の位置に
おける接線上に、ほぼ円形開口部501cの中心が位置
している。この円形開口部501cの中心は、ブレーキ
ドラム509の中心と一致している。従って、このとき
のピン506の所定範囲での回動は、ブレーキドラム5
09の中心から放射方向への移動にほぼ等しく、一対の
引っ張りリンク503がブレーキバンド502の両端を
引っ張る力は相等しいものとなる。この結果、バンドブ
レーキの特性により、ブレーキドラム509の回転方向
が前進方向又は後退方向のどちらであっても、一定の制
動力が得られる。すなわち、電動車椅子が前進している
ときはもちろん、後退しているときであっても、ブレー
キレバー9の操作により、確実な制動を行うことができ
る。なお、ブレーキレバー9を緩めると、ねじりばね5
05の付勢により、駆動リンク504は図示の位置に戻
り、ブレーキ解除される。
【0024】次に、ブレーキペダル601による足踏み
ブレーキの動作について説明する。図2は、足踏みブレ
ーキの操作後でブレーキペダル601が踏み下げ位置に
ある状態を示す側面図である。また、図5の(a)及び
(b)はそれぞれ、図1及び図2に対応する足踏みブレ
ーキの動作原理図である。図5において、黒塗りのピン
(507,605,610)は固定点であることを表
し、白抜きのピン(506,606,611)は可動点
であることを表している。ピン605,606及び61
1の3点は、ピン605を支点、ピン606を力点、ピ
ン611を作用点とするトグルリンクを構成している。
従って、ピン606に対して、ピン605と611とを
結ぶ腕Aに交差する方向に付与した比較的小さな力は、
トグルリンクの作用により増倍されて、ピン611を腕
Aの方向に移動させる比較的大きな力となる。
【0025】図1及び図5の(a)において、介護者が
ブレーキペダル601を踏み込んだ場合、ブレーキペダ
ル601は、ピン611を中心として反時計回り方向に
回動する。また、これに伴い、サポートクランク604
は、ピン605を中心として時計回り方向に回動する。
このとき、ピン605は固定点であり、ピン605とピ
ン606とを結ぶ腕、及び、ピン606とピン611と
を結ぶ腕は、それぞれ長さが不変であるから、ピン60
6の位置が上方に移動しながらピン605とピン611
とを結ぶ腕Aの長さが伸びる。従って、ピン611の位
置は、トグルリンクの支点であるピン605に対して左
方へ移動する。これにより、アジャストクランク609
がピン610を中心に時計回り方向に回動する。従っ
て、調節ねじ608により、ひねりばね505の付勢に
抗して駆動リンク504が押し上げられ、駆動リンク5
04はピン507を中心として時計回り方向に回動す
る。これによって、ブレーキレバー9を操作した場合と
同様に、ブレーキがかかる(図2及び図5の(b)参
照)。
【0026】図5の(a)と(b)との比較により明ら
かなように、ブレーキ作動前のピン606の位置は、ピ
ン605と611とを結ぶ腕Aより下にあるが、ブレー
キ作動後のピン605の位置は、ピン605と611と
を結ぶ腕Aよりやや上にある。この(b)の状態におい
ては、ひねりばね505の付勢力及びブレーキペダル6
01の自重が、ピン606を上に押し上げる方向に作用
している。従って、外力が加えられない限り(b)に示
す状態は安定しており、介護者がブレーキペダル601
から足を離しても、(b)の状態が保持される。すなわ
ち、これは、駐車ブレーキがかかった状態である。
【0027】上記足踏みブレーキの操作は、ブレーキレ
バー9の操作中でも可能である。ブレーキレバー9の操
作中に、ブレーキペダル601が踏み込まれた場合、図
5の(b)に示す状態よりも、駆動リンク504が時計
回り方向に回動している。従って、ひねりばね505の
付勢力は、アジャストクランク609やブレーキペダル
601に及ばないが、ブレーキペダル601の自重によ
りピン606は腕Aより上の位置を維持する。従って、
ブレーキペダル601から足を離しても、アジャストク
ランク609は(b)に示す位置に維持される。この状
態で、ブレーキレバー9を戻すと、駆動リンク504は
調節ねじ608に当たってそれ以上回動できず、回転型
摩擦ブレーキ5の作動状態は解除されない。すなわち、
これは、駐車ブレーキが効いている状態である。従っ
て、下り坂などで、ブレーキレバー9を操作したまま、
ブレーキペダル601を踏んで駐車ブレーキを有効にす
ることができる。
【0028】駐車ブレーキを解除するには、介護者がブ
レーキペダル601を足で持ち上げる。これにより、ブ
レーキペダル601がピン611を中心に時計回り方向
に回動し、ピン606の位置が図5の(b)における腕
Aより下に移動すると、保持状態が解かれ、(a)の状
態に戻る。
【0029】なお、上記実施形態では、車体側に取り付
けられた駆動部ユニット3に対して、後からブレーキ装
置4を取り付けたが、駆動部ユニット3とブレーキ装置
4とを1つの「駆動部・ブレーキ装置ユニット」として
予め組み立てておけば、この1ユニットを車体に取り付
けるだけで、駆動部とブレーキ装置とを装備することが
できる。また、上記実施形態では、ブレーキ装置4を電
動車椅子に適用したが、当該ブレーキ装置4は他の小型
車両(例えば手押しの台車等)にも同様に適用すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1のブレーキ装置によれば、回転
型摩擦ブレーキと足踏みブレーキ機構とが構造上一体に
設けられ、ユニット化されるので、車体への取付が容易
である。また、回転型摩擦ブレーキにより確実な制動力
が得られる。
【0031】請求項2のブレーキ装置によれば、ブレー
キペダルの踏み下げが解除されても、トグルリンクによ
りブレーキペダルは踏み下げ位置に保持されるので、駐
車ブレーキを効かせることができる。
【0032】請求項3のブレーキ装置によれば、ブレー
キレバーが操作されている場合でも、ブレーキペダルが
踏み下げられると、トグルリンクによりブレーキペダル
はその位置に保持されるので、ブレーキレバーを操作し
ているか否かに関わらず、駐車ブレーキを有効にするこ
とができる。
【0033】請求項4のブレーキ装置によれば、リンク
機構によってブレーキバンドの両端が等力で引っ張られ
ると、ブレーキドラムがいずれの方向に回転していて
も、ブレーキバンドがブレーキドラムに張り付いて制動
力を発揮する。従って、車両が前進・後退いずれの場合
でも、制動力を効かせることができ、安全である。
【0034】請求項5のブレーキ装置によれば、ブレー
キ装置は駆動部と構造上一体を成すので、ブレーキ装置
と駆動部とを1ユニット化することが可能となり、ブレ
ーキ装置及び駆動部の車体への取付がさらに容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のブレーキ装置が車体に取
り付けられた状態を示す側面図であり、ブレーキペダル
の操作前の状態を示す。
【図2】本発明の一実施形態のブレーキ装置が車体に取
り付けられた状態を示す側面図であり、ブレーキペダル
の操作後の状態を示す。
【図3】本発明の一実施形態のブレーキ装置が車体に取
り付けられた状態を示す、一部断面図を含む底面図であ
る。
【図4】上記ブレーキ装置を単体で示す図であり、
(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図5】上記ブレーキ装置におけるブレーキペダル操作
時の動作原理図である。
【図6】上記ブレーキ装置を搭載した電動車椅子の側面
図である。
【図7】上記電動車椅子の背面図である。
【符号の説明】
1 車椅子本体(車体) 3 駆動部ユニット 4 ブレーキ装置 5 回転型摩擦ブレーキ 6 足踏みブレーキ機構 8 ハンドル 9 ブレーキレバー 31 出力軸 502 ブレーキバンド 503 引っ張りリンク 504 駆動リンク 506,507 ピン 509 ブレーキドラム 601 ブレーキペダル 604 サポートクランク 605,606,611 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 光夫 愛知県名古屋市東区出来町3丁目7番6号 株式会社荒井製作所内 Fターム(参考) 3D050 AA04 DD01 EE15 JJ02 JJ07 JJ08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルのブレーキレバーにより操作可能
    な回転型摩擦ブレーキと、 前記回転型摩擦ブレーキと構造上一体に設けられ、当該
    回転型摩擦ブレーキを操作するブレーキペダルを含む足
    踏みブレーキ機構とを備えたことを特徴とするブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】前記足踏みブレーキ機構は、所定の踏み下
    げ位置まで踏み下げられたブレーキペダルを、踏み下げ
    が解除されても当該踏み下げ位置に保持するトグルリン
    クを有することを特徴とする請求項1記載のブレーキ装
    置。
  3. 【請求項3】前記トグルリンクは、前記ブレーキレバー
    の操作に関わらず、前記ブレーキペダルを前記踏み下げ
    位置に保持可能であることを特徴とする請求項2記載の
    ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】前記回転型摩擦ブレーキは、車軸に接続さ
    れるブレーキドラムと、このブレーキドラムを取り巻く
    ブレーキバンドと、このブレーキバンドの両端を等力で
    引っ張るリンク機構とを備えたことを特徴とする請求項
    1記載のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】前記車軸は車両を駆動する駆動部の出力軸
    であり、前記回転型摩擦ブレーキは、この駆動部のケー
    スに取り付けられることを特徴とする請求項4記載のブ
    レーキ装置。
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