JP2000271988A - 脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法

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melt
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cooling roll
extruded
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Keiji Mori
啓治 森
Hisato Kobayashi
久人 小林
Naonobu Oda
尚伸 小田
Tadashi Okudaira
正 奥平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れの発生を防止しつつ、押出溶融物に適度
な粘性を付与することで、効率的かつ連続的に安定して
均一な厚みのフィルムを得ることができる脂肪族ポリエ
ステルフィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 主たる繰り返し単位が一般式−O−CH
R−CO−(RはHまたは、炭素数1〜3のアルキル基
を示す)である脂肪族ポリエステルを主成分とする溶融
成分を溶融押出ししつつ、押出された押出溶融物を回転
冷却ロールに密着させて急冷固化させながら引き取とる
ことで未延伸フィルムを得る脂肪族ポリエステルフィル
ムの製造方法において、前記脂肪族ポリエステルとし
て、200℃における、せん断速度10/秒の条件での
溶融粘度が、1×103 ポアズ以上1×106 ポアズ未
満のものを用いると共に、前記溶融押出しを前記脂肪族
ポリエステルの融解温度(Tm)〜250℃の範囲内で
行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融押出し後に回
転冷却ロールで急冷固化させて未延伸フィルムを得る脂
肪族ポリエステルフィルムの製造方法に関する。本発明
により得られる脂肪族ポリエステルフィルムは、包装用
フィルム等の各種用途に供される。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリ乳酸をはじめとする脂肪族ポ
リエステルを用いたフィルムは自然環境下に棄却された
場合に分解することを特徴として開発されてきた。例え
ば、ポリ乳酸フィルムは土壌中において自然に加水分解
したのち微生物によって無害な分解物となる。また、最
近では、汎用フィルムとしての用途展開にも注目され開
発が進められようとしている(特開平10−11945
3号公報)。
【0003】一般的に二軸延伸フィルムは、インフレー
ション法やTダイ法等による溶融押出し法で製造された
未延伸フィルムを延伸することにより製造されている。
その際、Tダイ法により押出された押出溶融物は、回転
冷却ロールにキャストされ、固化することで未延伸フィ
ルムとなる。この時、押出溶融物を回転冷却ロールに密
着させるための手段として、エアーナイフで空気を吹き
付ける方法(以下エアーナイフ法と呼ぶ)や、高圧電極
より溶融物に電荷を析出(帯電)させ、静電気力により
密着させる方法(以下静電密着法と呼ぶ)などが行われ
ている。この静電密着法については、例えば、特公昭3
7−6142号公報には、押出溶融物が、静電気力によ
り回転冷却ロールに強く密着して急冷されるので、効率
よく連続的に安定して、熱可塑性樹脂フィルムを製造す
る事ができる旨が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脂肪族
ポリエステルを用いてフィルムを製造する場合、溶融時
に熱分解が生じ易いため、溶融押出しの温度範囲等が制
限され、しかもその温度で適度な粘性を有しないもので
は、フィルム表面や厚みの均一性が悪くなることが判明
した。
【0005】つまり、脂肪族系ポリエステルは、ポリエ
チレンテレフタレートなどに代表される芳香族系ポリエ
ステルに比べ、熱分解開始温度以下での溶融滞留時の熱
分解速度が速いため、分解の少ない安定的な温度及び滞
留時間の範囲が極めて狭い。したがって、この範囲をは
ずれた条件において、溶融押出しを行うと、熱分解によ
る樹脂の劣化が著しくなり、低分子量化成分が発生して
口金付近で一部ガス化し、気泡および劣化物の流出・付
着等による汚れが生じる。その結果、静電密着法では電
極汚れによる密着不良が生じ、また回転冷却ロール面の
汚れは、密着性やキャスト状態を不安定にするため、一
連の工程を連続的に安定して行うことが困難となり、二
軸延伸後のフィルムに厚み斑が生じるなどの問題が明ら
かになった。一方、押出温度を適切な範囲に設定した場
合でも、押出溶融物が適度な粘性を有しないものでは、
空気の巻き込みや押出溶融物の膜面の揺れなどに起因し
て、フィルム表面や厚みの不均一化が生じる結果となっ
た。
【0006】そこで、本発明の目的は、汚れの発生を防
止しつつ、押出溶融物に適度な粘性を付与することで、
効率的かつ連続的に安定して均一な厚みのフィルムを得
ることができる脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定条件下で所定
の溶融粘度を有する脂肪族ポリエステルを使用して、所
定の温度で溶融押出することにより、上記目的が達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、主たる繰り返し単位
が一般式−O−CHR−CO−(RはHまたは、炭素数
1〜3のアルキル基を示す)である脂肪族ポリエステル
を主成分とする溶融成分を溶融押出ししつつ、押出され
た押出溶融物を回転冷却ロールに密着させて急冷固化さ
せながら引き取とることで未延伸フィルムを得る工程を
有する脂肪族ポリエステルフィルムの製造方法におい
て、前記脂肪族ポリエステルとして、200℃におけ
る、せん断速度10/秒の条件での溶融粘度が、1×1
3 ポアズ以上1×106 ポアズ未満のものを用いると
共に、前記溶融押出しを前記脂肪族ポリエステルの融解
温度(Tm)〜250℃の範囲内で行うことを特徴とす
る。
【0009】上記において、前記回転冷却ロールへの密
着は、エアーナイフ法等によって行うことも可能である
が、前記押出溶融物を帯電させつつ、静電気力により前
記回転冷却ロールへ密着させるもの(静電密着法)であ
ることが好ましい。
【0010】また、前記脂肪族ポリエステルは、後述の
如く種々のものが挙げられるが、ポリ乳酸であることが
好ましい。
【0011】また、前記未延伸フィルムを更に延伸する
工程を有することが好ましい。
【0012】[作用効果]本発明によると、実施例の結
果が示すように、汚れの発生を防止しつつ、押出溶融物
に適度な粘性を付与することで、効率的かつ連続的に安
定して均一な厚みの脂肪族ポリエステルフィルムを得る
ことができる。つまり、特定条件下で所定の溶融粘度を
有する脂肪族ポリエステルを使用し、低分子量化物が発
生しにくい温度にて溶融押出しを行うため、適度な粘性
による溶融押出が可能となり、その結果、派生する問題
を解消しつつ、効率的かつ連続的に安定して均一な厚み
のフィルムを製造することができる。
【0013】前記回転冷却ロールへの密着が、前記の如
き静電密着法で行われる場合、回転冷却ロールへの密着
力が強く、しかもその安定性が高いものとなる。また、
静電密着法では、帯電に使用する電極等への汚れが問題
になりやすいところ、本発明では上記のように低分子量
化物の発生を効率良く防止できるため、本発明が特に有
効なものとなる。
【0014】前記脂肪族ポリエステルのうちポリ乳酸
は、成形性、耐熱性、コストなどの総合的な面から、本
発明において好適に使用される。
【0015】また、前記未延伸フィルムを更に延伸する
工程を有する場合、未延伸フィルムを得る際に、上記の
ように好適な溶融押出が行われているため、延伸後のフ
ィルムにおいてもフィルム表面や厚みの均一性が良好な
ものになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明に用いる一般式−O−CHR−CO
−(RはHまたは炭素数1〜3のアルキル基)を主たる
繰り返し単位とする脂肪族ポリエステルとは、例えばポ
リ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(2−オキシ酪酸)等
のα−オキシ酸の重合体を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。また、脂肪族ポリエステ
ルは、これらの単独でも良く、或いは混合物、共重合体
を使用してもかまわない。なお、脂肪族ポリエステルを
構成するα−オキシ酸等の不斉炭素を有するモノマー
は、L−体、DL−体、D−体のいずれの光学異性体で
も良く、またそれら異性体の混合物でも良い。これら脂
肪族ポリエステルは、対応するα−オキシ酸等の脱水環
状エステル化合物を開環重合する方法等、公知の方法で
製造することが出来る。
【0018】また、前記脂肪族ポリエステルは、重量平
均分子量が、通常、1万〜50万程度のものが好まし
い。1万未満であると、回転冷却ロールに密着され急冷
して得られたフィルムがもろくなり物性が著しく劣り、
また引き続く二軸延伸工程で破断が多発する傾向があ
る。また、成型時の押出性や例えば一軸、二軸の延伸機
での延伸成形性も十分確保するためにも、重量平均分子
量は1万以上であることが好ましい。これらを考慮すれ
ば重量平均分子量は2万以上とするのが好ましい。一
方、重量平均分子量が50万より大きい高粘度重合体に
なると、前記所定の溶融粘度のものが得られにくく、溶
融押出しが困難となるため、押出温度を上げざるを得な
くなる傾向がある。これらを考慮すれば重量平均分子量
は40万以下とするが好ましい。
【0019】本発明の脂肪族ポリエステルは、200℃
で、せん断速度10/秒の条件下での溶融粘度が、1×
103 ポアズ以上1×106 ポアズ未満のものが用いら
れる。溶融粘度が1×103 ポアズより低い場合には、
押出溶融物を回転冷却ロール上に密着させる際、押出溶
融物にかかる溶融張力が小さくなり、回転冷却ロールと
押出溶融物との間に、随伴流として流れ込む空気が巻き
込まれ、表面や厚み均一性のよい未延伸フィルムが得ら
れなくなる。また、エアーナイフ法により空気を吹き付
ける場合も、エアーの流れにより、押出溶融物の膜面の
揺れが発生しやすくなり、均一な厚みの未延伸フィルム
が得られなくなる。また、溶融粘度が1×106 ポアズ
以上であると、溶融押出しが困難になり、結果的に、押
し出し温度を上げざるを得なくなり、熱分解による樹脂
の劣化および、溶融樹脂中の低分子量化物の発生が激し
くなり、回転冷却ロールへの安定した密着状態が連続的
に得られなくなる。
【0020】なお、本発明において脂肪族ポリエステル
を主成分とする溶融成分には、脂肪族ポリエステルの他
に、一般に使用されている熱可塑性樹脂、ゴム、無機充
填剤、酸化防止剤、核剤、可塑剤、相容化剤、着色剤、
帯電防止剤、滑剤等を添加することもできる。
【0021】本発明の製造方法は、上記のような溶融成
分を溶融押出ししつつ、押出された押出溶融物を回転冷
却ロールに密着させて急冷固化させながら引き取とるこ
とで未延伸フィルムを得る工程を有するものである。こ
のような溶融成分の溶融押出しと急冷固化は、公知のT
−ダイ法において回転冷却ロールを用いることで行われ
る。具体的には、フィルム原料を加熱溶融させつつ各種
スクリュー等により押出す押出機を用いて、その先端に
取付られたT−ダイ(フラットフィルムダイ)等から、
フィルム状に溶融押出ししつつ、それを回転冷却ロール
に密着させて急冷固化させながら、適当な手段で引き取
とることで未延伸フィルムを得るものである。
【0022】その際、溶融押出しの温度は、用いる脂肪
族ポリエステルの融解温度(Tm)〜250℃の範囲内
とする。Tmより低すぎると押出し安定性が得難く、ま
た過負荷に陥りやすい。逆に250℃より高いとポリマ
ーの分解が激しくなって汚れが生じ、密着不良やキャス
ト状態の不安定化により、一連の工程を連続的に安定し
て行うことが困難となる。かかる観点より、好ましく
は、Tm+10℃〜240℃の範囲である。
【0023】なお、本発明で用いる押出機のダイとして
は、各種タイプのT−ダイがいずれも使用でき、また、
ダイ温度は押出温度範囲と同じ程度でよい。また、押出
し工程中には、定量化ポンプ、濾過装置等が使用されて
もよい。これらの成形方法および成形装置は、それ自
体、公知であり、また広く用いられている。
【0024】溶融押出物を、回転冷却ロールに密着させ
て、急冷固化させる方法は、特に制限されず、静電密着
法、エアーナイフ法のいずれであってもよい。但し、前
述の理由より、押出溶融物を帯電させつつ、静電気力に
より前記回転冷却ロールへ密着させる静電密着法が好ま
しい。その場合、帯電に使用される電極は、ワイヤー電
極、ブレード電極、針状電極のいずれであってもよい。
また、電極より印可される直流電圧は5〜15Kv程度
であり、回転冷却ロールが対となる電極を形成する。な
お、回転冷却ロール表面に水膜などを形成させて静電密
着法を適用してもよい。
【0025】回転冷却ロールの表面は、金属であって
も、非金属であってもよい。静電密着法を採用する場合
には、静電気による密着力を高める観点から導電体であ
るのがよい。回転冷却ロールの表面温度は、通常、0℃
から60℃、好ましくは10℃から40℃、より好まし
くは20℃から40℃である。回転冷却ロールの表面温
度が0℃未満の場合、溶融押出物端部と回転冷却ロール
との密着性が悪化して、得られる未延伸フィルムの平面
性が悪化する。一方、回転冷却ロールの温度が、60℃
を超えると溶融押出物と回転冷却ロールとの密着性が増
大しすぎて、得られる未延伸フィルムの剥離が困難とな
る。
【0026】回転冷却ロールにおいて急冷固化させた未
延伸フィルムは、回転冷却ロール速度に応じた速度で、
巻取り装置等の適当な手段により引き取られる。その
際、回転冷却ロール速度は、通常、1〜100m/分で
ある。
【0027】また、本発明の製造方法に引き続き、得ら
れた未延伸フィルムに、各種公知の一軸延伸工程または
二軸延伸工程を施し、各種の延伸フィルムとすることが
できる。二軸延伸を行う場合、一軸目の延伸と二軸目の
延伸を逐次に行っても、同時に行ってもよく、また、各
々の延伸は1段階でも多段階に分けて行ってもよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明の内容
及び効果を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を
逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例、比較例における物性の評価方
法は以下の通りである。
【0029】(1)厚みむら アンリツ株式会社製フィルム厚み連続測定器を用い、二
軸延伸後のフィルムの長手方向に3mの厚みを計測し、
下式から厚みむらを算出した。
【0030】厚みむら=( 厚みの最大値−厚みの最低
値) /厚みの平均値×100(%) (2)溶融粘度 東洋精機社製高化式フローテスターを用い、せん断速度
で10/秒前後の範囲を測定できるよううにオリフィス
径、オリフィス長、荷重を選び、200℃で測定した。
【0031】(3)汚れの発生度合い 脂肪族ポリエステルを溶融押出して未延伸フィルムを得
るというキャスト作業を含む、二軸延伸フィルムの製膜
操作を1 時間連続的に実施し、その際の電極周りおよび
回転冷却ロール表面での低分子量物の凝固物の発生度合
い、ならびに回転冷却ロール表面への押出溶融物の密着
の状況を目視判定した。
【0032】実施例1 重量平均分子量8.3万、200℃における、せん断速
度が10/秒の条件下での溶融粘度が、2.3×104
ポアズのポリ−L−乳酸100重量部に対し、表面突起
を形成するための滑剤として平均粒子径1.8μmの凝
集体シリカ粒子を0.06重量部添加した溶融成分を、
Tダイ付き口径30mm押出機を使用して、溶融成分温
度210℃で押出した溶融物を、エアーナイフで30℃
の回転冷却ロールに密着させ、厚さ300μmの未延伸
フィルムを得た。回転冷却ロールの速度は8m/分で実
施した。
【0033】該未延伸フィルムを75℃に加熱したロー
ルで加温後、長手方向に3.5倍延伸後、テンター内で
60℃に予熱し70℃から75℃に昇温しながら幅方向
に3.8倍延伸し、155℃で熱固定し、さらに150
℃で幅方向に5%リラックスさせ横弛緩処理し、厚みが
20μmのポリ−L−乳酸二軸延伸フィルムを得た。こ
の製膜操作を連続的に1時間行い、その後の製膜状況を
観察した。
【0034】1時間後、回転冷却ロール上にかすかな、
低分子量物の付着が見られたが、押出溶融物の回転冷却
ロールへの密着状況に特に変化は見られなかった。また
得られた二軸延伸フィルムの厚みむらは、12%であっ
た。
【0035】実施例2 実施例1において、エアーナイフ法の代わりに静電密着
法により未延伸フィルムを製造した以外は、全て実施例
1と同様にして実施した。静電密着法としては、ダイス
と回転冷却ロールの間に、タングステンワイヤー製の電
極を設け、Tダイより樹脂を温度210℃で押出した溶
融フィルムに、該電極より直流電圧を5Kvから15K
v印加して、30℃の回転冷却ロールに密着させた。
【0036】1時間後、回転冷却ロール上には、全く低
分子量物の付着は見られなかった。また、押出溶融物の
回転冷却ロールへの密着状況にも特に変化は見られなか
った。また得られた二軸延伸フィルムの厚みむらは、8
%であった。
【0037】比較例1 実施例1において、ポリ−L−乳酸として重量平均分子
量が4.3万のものを用いた以外は、全て実施例1と同
様にして実施した。200℃での、せん断速度10/秒
での溶融粘度は、820ポアズであった。
【0038】1時間後、押出溶融物の回転冷却ロールの
密着状況は安定しなかった。また得られた二軸延伸フィ
ルムは、厚みむらの悪いものが得られ、二軸延伸フィル
ムの製膜時に破断が多発した。
【0039】比較例2 実施例2において、ポリ−L−乳酸として重量平均分子
量が55万、200℃での、せん断速度10/秒での溶
融粘度が1.2×106 ポアズのものを用い以外は、全
て実施例1と同様にして実施したが、210℃での溶融
押出しでは、背圧が高く押し出しは困難であった。この
ため、溶融押出しの温度設定を260℃に設定した。そ
れ以外は、全て実施例1と同様に実施した。
【0040】1時間後、回転冷却ロール上には、多量の
低分子量物の付着が見られた。また、静電密着法のワイ
ヤー電極まわりに低分子量物等が付着し、放電の状況も
電極の幅方向にわたり不均一となった。押出溶融物の回
転冷却ロールへの密着状況にも斑が見られた。また得ら
れた二軸延伸フィルムの厚みむらは、16%であった。
したがって、長時間の製膜は不可能と判断された。
【0041】以上の結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 表1の結果が示すように、本発明によると、所定の溶融
粘度を有する脂肪族ポリエステルを使用して所定の温度
で溶融押出することにより、汚れの発生を防止しつつ、
押出溶融物に適度な粘性を付与することで、効率的かつ
連続的に安定して均一な厚みの脂肪族ポリエステルフィ
ルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29L 7:00 (72)発明者 小田 尚伸 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社総合研究所敦賀分室内 (72)発明者 奥平 正 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3E086 AD01 BA02 BA15 BB90 4F071 AA43 AA88 AF25 AH04 BB06 BB07 BC01 4F207 AA24 AG01 AH81 AR06 KA01 KA17 KK64 KK66 KL84 KM14 KW41 4J002 CF181 FD010 FD020 FD070 FD090 FD100 FD170 FD200 GG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位が一般式−O−CH
    R−CO−(RはHまたは、炭素数1〜3のアルキル基
    を示す)である脂肪族ポリエステルを主成分とする溶融
    成分を溶融押出ししつつ、押出された押出溶融物を回転
    冷却ロールに密着させて急冷固化させながら引き取とる
    ことで未延伸フィルムを得る工程を有する脂肪族ポリエ
    ステルフィルムの製造方法において、 前記脂肪族ポリエステルとして、200℃における、せ
    ん断速度10/秒の条件での溶融粘度が、1×103
    アズ以上1×106 ポアズ未満のものを用いると共に、
    前記溶融押出しを前記脂肪族ポリエステルの融解温度
    (Tm)〜250℃の範囲内で行うことを特徴とする脂
    肪族ポリエステルフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記回転冷却ロールへの密着が、前記押
    出溶融物を帯電させつつ、静電気力により前記回転冷却
    ロールへ密着させるものである請求項1記載の脂肪族ポ
    リエステルフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記脂肪族ポリエステルがポリ乳酸であ
    る請求項1または2記載の脂肪族ポリエステルフィルム
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記未延伸フィルムを更に延伸する工程
    を有する請求項1〜3いずれかに記載の脂肪族ポリエス
    テルフィルムの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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