JP2000270871A - 新規生理活性ペプチドの製造法 - Google Patents

新規生理活性ペプチドの製造法

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JP2000270871A
JP2000270871A JP11080303A JP8030399A JP2000270871A JP 2000270871 A JP2000270871 A JP 2000270871A JP 11080303 A JP11080303 A JP 11080303A JP 8030399 A JP8030399 A JP 8030399A JP 2000270871 A JP2000270871 A JP 2000270871A
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peptide
leu
seq
gly
amino acid
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JP11080303A
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Takashi Ito
隆司 伊藤
Masataka Miwa
真敬 三輪
Tadashi Nishimura
紀 西村
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】特定のアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するペプチド又はその塩を工業
的かつ大量に製造するのに有利な製造法の提供。 【解決手段】N末端にシステインを有する蛋白質又は
ペプチドのN末端に上記特定のアミノ酸配列と同一もし
くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドを
連結した融合蛋白質又はペプチドをシステイン残基のア
ミノ基側のペプチド結合の切断反応に付す、又はC末
端にメチオニンを有する蛋白質又はペプチドのC末端に
上記特定のアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の
アミノ酸配列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質
又はペプチドをメチオニン残基のカルボキシル基側のペ
プチド結合の切断反応に付すことを特徴とする上記特定
のアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するペプチドの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、融合蛋白質または
ポリペプチド(以下、単に本発明の融合蛋白質と称する
場合がある)を製造し、次いで該融合蛋白質またはポリ
ペプチドをペプチド結合の切断反応に付すことにより、
配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド(以下、
単に本発明のペプチドと称する場合がある)またはその
塩を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生理活性ペプチドを大量に取得するため
に、目的とするペプチドをコードする遺伝子を遺伝子組
換え技術を用いてベクターに組み込み、微生物に形質転
換させることによって発現させる試みが多く行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ペプチドが発
現菌細胞内のプロテアーゼの作用によって分解を受けや
すく、目的とするペプチドが得られないことが多かっ
た。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、配列番
号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩を
効率良く製造する方法について鋭意検討を加えたとこ
ろ、蛋白質またはペプチドのC末端に、メチオニンを
介して配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同一もし
くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドを
連結した融合蛋白質またはペプチド、または蛋白質ま
たはペプチドのN末端に、システインを介して配列番
号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するペプチドを連結した融合
蛋白質またはペプチドを製造し、次いでこれをペプチド
結合を切断する反応に付すことにより、配列番号:4で
表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドを効率良く製造できるこ
とを見い出し、これに基づいてさらに研究した結果、本
発明を完成した。
【0004】すなわち、本発明は、(1)N末端にシス
テインを有する蛋白質またはペプチドのN末端に、配列
番号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドを連結した融
合蛋白質またはペプチドをシステイン残基のアミノ基側
のペプチド結合の切断反応に付すことを特徴とする配列
番号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩
の製造法、(2)N末端にシステインを有する蛋白質ま
たはペプチドのN末端に、配列番号:4で表されるアミ
ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチド
をコードする遺伝子を有するベクターを保持する形質転
換体を培養して融合蛋白質またはペプチドを発現させ、
発現された融合蛋白質またはペプチドをシステイン残基
のアミノ基側のペプチド結合の切断反応に付すことを特
徴とする配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
またはその塩の製造法、(3)システイン残基のアミノ
基側のペプチド結合の切断反応がS−シアノ化反応、お
よび該反応に次ぐ加水分解反応である上記(1)または
(2)記載の製造法、(4)配列番号:4で表されるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するペプチドが配列番号:1、2または3で表さ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドである上記(1)または
(2)記載の製造法、(5)C末端にメチオニンを有す
る蛋白質またはペプチドのC末端に、配列番号:4で表
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質また
はペプチドを、メチオニン残基のカルボキシル基側のペ
プチド結合の切断反応に付すことを特徴とする配列番
号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまたはその塩の
製造法、(6)C末端にメチオニンを有する蛋白質また
はペプチドのC末端に、配列番号:4で表されるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチドを
コードする遺伝子を有するベクターを保持する形質転換
体を培養して融合蛋白質またはペプチドを発現させ、発
現された融合蛋白質またはペプチドをメチオニン残基の
カルボキシル基側のペプチド結合の切断反応に付すこと
を特徴とする配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプ
チドまたはその塩の製造法、(7)メチオニン残基のカ
ルボキシル基側のペプチド結合の切断反応に臭化シアン
を用いることを特徴とする上記(5)または(6)記載
の製造法、(8)配列番号:4で表されるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
ペプチドが配列番号:1、5または6で表されるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するペプチドである上記(5)または(6)記載の製
造法、(9)C末端にメチオニンを有する蛋白質もしく
はペプチドのC末端に、またはN末端にシステインを有
する蛋白質もしくはペプチドのN末端に配列番号:4で
表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質も
しくはペプチドまたはその塩、(10)上記(9)記載
の融合蛋白質またはペプチドをコードする遺伝子を有す
るベクター、および(11)上記(10)記載のベクタ
ーを含有する形質転換体などに関する。
【0005】本明細書において、「実質的に同一」とは
蛋白質の活性、例えばレセプターに対するアゴニスト活
性、即ち、リガンドの有するレセプターを活性化させる
活性、リガンドのレセプターへの結合活性などが、実質
的に同じことを意味する。アミノ酸の置換、欠失、付加
あるいは挿入は、しばしばペプチドの生理的な特性や化
学的な特性に大きな変化をもたらさないが、こうした場
合その置換、欠失、付加あるいは挿入を施されたペプチ
ドは、そうした置換、欠失、付加あるいは挿入のされて
いないものと実質的に同一であるとされるであろう。該
アミノ酸配列中のアミノ酸の実質的に同一な置換物とし
ては、例えば、そのアミノ酸が属するクラスのうちの他
のアミノ酸類から選ぶことができる。非極性(疎水性)
アミノ酸としては、アラニン、ロイシン、イソロイシ
ン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトフ
ァン、メチオニンなどがあげられる。極性(中性)アミ
ノ酸としてはグリシン、セリン、スレオニン、システイ
ン、チロシン、アスパラギン、グルタミンなどがあげら
れる。陽電荷をもつ(塩基性)アミノ酸としてはアルギ
ニン、リジン、ヒスチジンなどがあげられる。負電荷を
もつ(酸性)アミノ酸としては、アスパラギン酸、グル
タミン酸などがあげられる。本発明のペプチドは、ガラ
ニンレセプターに対して結合能を有するペプチドであ
る。好ましくはガラニンレセプターに対する活性化作用
を有し、公知のガラニン以外のリガンドペプチドであ
る。なお、ガラニンレセプターについては後述のとおり
である。
【0006】本発明のペプチドとしては、例えば、配列
番号:4で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質
的に同一のアミノ酸配列(例えば、配列番号:7など)
を含有するペプチド、具体的には、(I)配列番号:4
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列(例えば、配列番号:7など)を含有
し、かつ配列番号:8、配列番号:9または配列番号:
10で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するレセプター蛋白質に対する
結合する能力(好ましくはレセプター蛋白質を活性化す
る能力など)を有するペプチド、(II)分子量が500
0〜10000である上記(I)記載のペプチド、(II
I)分子量が5000〜8000である上記(I)記載の
ペプチドなどがあげられる。なお、本発明のペプチドが
N末端にシステインを有する蛋白質またはペプチドのN
末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白質から製
造される場合には本発明のペプチドはその構成アミノ酸
にシステインを含まないものを意味する。また、本発明
のペプチドがC末端にメチオニンを有する蛋白質または
ペプチドのC末端に本発明のペプチドが連結された融合
蛋白質から製造される場合には、本発明のペプチドはそ
の構成アミノ酸にメチオニンを含まないものを意味す
る。
【0007】本発明のペプチドとしてより具体的には、
N末端にシステインを有する蛋白質またはペプチドのN
末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白質から製
造される場合には、例えば、配列番号:1、配列番号:
2または配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
などがあげられ、C末端にメチオニンを有する蛋白質ま
たはペプチドのC末端に本発明のペプチドが連結された
融合蛋白質から製造される場合には、例えば、配列番
号:1、配列番号:5または配列番号:6で表されるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するペプチドなどがあげられる。本発明の上記ペプ
チドの由来は特に限定されないが、例えば、ヒトや温血
動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ブタ、ヒ
ツジ、ウシ、サルなど)の組織(例えば、下垂体、膵
臓、脳、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、
副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管、血管、心臓、精巣な
ど)または細胞などに由来するペプチドであってもよく
(例えば、マウス脳、ラット脳、ブタ脳、ウシ脳、ブタ
視床下部、ウシ視床下部、ブタ肺、ウシ肺、ウシ胃、ヒ
ト視床下部 、ブタ精巣、ウシ精巣、ラット精巣、ヒト
精巣またはヒト肺由来のものが好ましい)、また合成ペ
プチドであってもよい。
【0008】例えば、本発明のペプチドとしては、配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:
4、配列番号:5または配列番号:6(好ましくは、
N末端にシステインを有する蛋白質またはペプチドのN
末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白質から製
造される場合には、配列番号:1、配列番号:2または
配列番号:3; C末端にメチオニンを有する蛋白質ま
たはペプチドのC末端に本発明のペプチドが連結された
融合蛋白質から製造される場合には、配列番号:1、配
列番号:5または配列番号:6)で表わされるアミノ酸
配列を含有するペプチドなどの他に、配列番号:1、配
列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:
5または配列番号:6(好ましくは、 N末端にシステ
インを有する蛋白質またはペプチドのN末端に本発明の
ペプチドが連結された融合蛋白質から製造される場合に
は、配列番号:1、配列番号:2または配列番号:3;
C末端にメチオニンを有する蛋白質またはペプチドの
C末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白質から
製造される場合には、配列番号:1、配列番号:5また
は配列番号:6)で表わされるアミノ酸配列と約50〜
99.9%(好ましくは70〜99.9%、より好まし
くは80〜99.9%、さらに好ましくは90〜99.
9%、最も好ましくは95〜99.9%)の相同性を有
するアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の
活性を有するペプチド(ただし、配列番号:10,1
1,12もしくは13で表されるガラニンまたはその前
駆体の配列を除く)などがあげられる。
【0009】「実質的に同質の活性」としては、例えば
ガラニン・レセプターGALR1、GALR2またはGALR3に結合
する活性、ガラニン・レセプターGALR1、GALR2またはGA
LR3を活性化する活性、またはそれに伴い引き起こされ
るアラキドン酸遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成
阻害、イノシトールリン酸産生(阻害)、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質の燐酸化、細胞内pHの変化などのシグ
ナル伝達活性系を活性化させる能力において同質である
ことを示す。従って、これら活性の強弱やペプチドの分
子量などの量的要素は異なっていてもよい。
【0010】本発明のペプチドとして具体的には、次の
ようなものがあげられる(ただし、配列番号:7,8,
9もしくは10で表されるアミノ酸配列を有するガラニ
ンまたはその前駆体を除く)。 (I)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配
列番号:4、配列番号:5または配列番号:6(好まし
くは、 N末端にシステインを有する蛋白質またはペプ
チドのN末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白
質から製造される場合には、配列番号:1、配列番号:
2または配列番号:3; C末端にメチオニンを有する
蛋白質またはペプチドのC末端に本発明のペプチドが連
結された融合蛋白質から製造される場合には、配列番
号:1、配列番号:5または配列番号:6)で表わされ
るアミノ酸配列もしくはその部分配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列で表わされるアミノ酸配列を
含有するマウス脳、ラット脳、ブタ脳、ウシ脳、ブタ視
床下部、ウシ視床下部、ブタ肺、ウシ肺、ウシ胃、ヒト
視床下部、ブタ精巣、ウシ精巣、ラット精巣、ヒト精巣
またはヒト肺由来のペプチド。
【0011】(II)配列番号:1、配列番号:2、配列
番号:3、配列番号:4、配列番号:5または配列番
号:6(好ましくは、 N末端にシステインを有する蛋
白質またはペプチドのN末端に本発明のペプチドが連結
された融合蛋白質から製造される場合には、配列番号:
1、配列番号:2または配列番号:3; C末端にメチ
オニンを有する蛋白質またはペプチドのC末端に本発明
のペプチドが連結された融合蛋白質から製造される場合
には、配列番号:1、配列番号:5または配列番号:
6)で表わされるアミノ酸配列もしくはその部分配列と
同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペ
プチドもしくはその部分ペプチドに対して、1もしくは
複数個のアミノ酸が置換、欠失、付加あるいは挿入され
ているアミノ酸配列を含有するペプチドは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するペプチドとしてあげられる。
例えば、(1)配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3、配列番号:4、配列番号:5または配列番号:
6(好ましくは、 N末端にシステインを有する蛋白質
またはペプチドのN末端に本発明のペプチドが連結され
た融合蛋白質から製造される場合には、配列番号:1、
配列番号:2または配列番号:3; C末端にメチオニ
ンを有する蛋白質またはペプチドのC末端に本発明のペ
プチドが連結された融合蛋白質から製造される場合に
は、配列番号:1、配列番号:5または配列番号:6)
で表わされるアミノ酸配列もしくはその部分配列中の1
個以上7個以下、好ましくは1個以上5個以下、より好
ましくは1個以上3個以下のアミノ酸が欠失したアミノ
酸配列、(2)配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3、配列番号:4、配列番号:5または配列番号:
6(好ましくは、 N末端にシステインを有する蛋白質
またはペプチドのN末端に本発明のペプチドが連結され
た融合蛋白質から製造される場合には、配列番号:1、
配列番号:2または配列番号:3; C末端にメチオニ
ンを有する蛋白質またはペプチドのC末端に本発明のペ
プチドが連結された融合蛋白質から製造される場合に
は、配列番号:1、配列番号:5または配列番号:6)
で表わされるアミノ酸配列もしくはその部分配列に1個
以上20個以下、好ましくは1個以上15個以下、より
好ましくは1個以上10個以下のアミノ酸が付加した
(または挿入された)アミノ酸配列、(3)配列番号:
1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列
番号:5または配列番号:6(好ましくは、 N末端に
システインを有する蛋白質またはペプチドのN末端に本
発明のペプチドが連結された融合蛋白質から製造される
場合には、配列番号:1、配列番号:2または配列番
号:3;C末端にメチオニンを有する蛋白質またはペプ
チドのC末端に本発明のペプチドが連結された融合蛋白
質から製造される場合には、配列番号:1、配列番号:
5または配列番号:6)で表わされるアミノ酸配列もし
くはその部分配列中の1個以上7個以下、好ましくは1
個以上5個以下、より好ましくは1個以上3個以下のア
ミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を含有
するペプチドなどがあげられる。
【0012】「実質的に同質のアミノ酸配列」として
は、その配列と70〜99.9%、より好ましくは80
〜99.9%、さらに好ましくは90〜99.9%、最
も好ましくは95〜99.9%の相同性を有するアミノ
酸配列があげられる。本発明のペプチドの分子量は、ゲ
ルろ過クロマトグラフィー法等で測定する場合、約50
00〜約10000ダルトン、好ましくは約5000〜
約8000ダルトン、より好ましくは約5500〜約8
000ダルトン、さらに好ましくは約6000〜約70
00ダルトンである。
【0013】本発明において、ガラニン・レセプターと
しては、ヒトや温血動物(例えば、哺乳温血動物(例、
ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ラット、マウス、モルモット、
ウシ、ウマ、ブタ)、鳥類(例、ニワトリ、ハト、アヒ
ル、ガチョウ、ウズラ)など)のあらゆる組織(例え
ば、下垂体、膵臓、脳、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、
胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管、血管、
心臓など)または細胞などに由来するG蛋白質共役型レ
セプター蛋白質であって、GALR1としては配列番
号:8、GALR2としては配列番号:9、GALR3
としては配列番号:10で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するもの
であれば如何なるものであってもよい。即ち、該レセプ
ター蛋白質としては、配列番号:8、9または10で表
わされるアミノ酸配列を含有する蛋白質などの他に、配
列番号:8、9または10で表わされるアミノ酸配列と
約90〜99.9%の相同性を有するアミノ酸配列を含
有し、配列番号:8、9または10で表わされるアミノ
酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活性を有する
蛋白質などがあげられる。これらの蛋白質が示す活性と
しては、例えばリガンド結合活性、シグナル伝達活性な
どがあげられる。実質的に同質とは、それらの活性が性
質的に同質であることを示す。従って、リガンド結合活
性やシグナル伝達活性の強さなどの強弱、レセプター蛋
白質の分子量などの量的要素は異なっていてもよい。
【0014】さらに、該レセプター蛋白質には、N末端
のMetが保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基など
のC1-6アルカノイル基など)で保護されているもの、
N末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したもの
分子内のアミノ酸の側鎖が適当な保護基(例えば、ホル
ミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイル基など)
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖蛋白質などの複合蛋白質なども含まれる。該レセプ
ター蛋白質の塩としては、下記するペプチドの塩と同様
のものがあげられる。該レセプター蛋白質またはその塩
またはその部分ペプチドは、ヒトや温血動物の組織また
は細胞から自体公知の蛋白質の精製方法によって製造す
ることもできるし、前述のペプチドをコードするDNA
を含有する形質転換体を培養する方法と同じ方法によっ
ても製造することができる。また、前述のペプチド合成
法に準じて製造することもできる。
【0015】本明細書におけるペプチドはペプチド標記
の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC
末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で表さ
れるペプチドのC末端は、カルボキシル基(-COOH)、カ
ルボキシレート(-COO-)、アミド(-CONH2)、アルキルア
ミド(-CONHR)またはエステル(-COOR)であってもよ
い。エステルまたはアルキルアミドのRとしては、例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもしく
はn−ブチルなどのC1-6アルキル基、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基、フ
ェニル、α−ナフチルなどのC6-12アリール基、ベンジ
ル、フェネチル、ベンズヒドリルなどのフェニル−C
1-2アルキル、もしくはα−ナフチルメチルなどのα−
ナフチル−C1-2アルキルなどのC7-14アラルキル基の
ほか、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキ
シメチル基などがあげられる。本発明のペプチドの塩と
しては、生理学的に許容される塩基(例えばアルカリ金
属など)や酸(有機酸、無機酸)との塩が用いられる
が、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。このような塩としては例えば無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シ
ュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸)との塩などが用いられる。本発明の方法に用いら
れるC末端にメチオニンを有する蛋白質またはペプチ
ド、またはN末端にシステインを有する蛋白質またはペ
プチドとしては、特定の蛋白質またはペプチドに限定さ
れるものではない。そのC末端にメチオニンを有しない
蛋白質またはペプチドの場合は、自体公知の方法により
C末端にメチオニンを有するようにすればよい。また、
そのN末端にシステインを有さない蛋白質またはペプチ
ドの場合は、自体公知の方法によりN末端にシステイン
を有するようにすればよい。該C末端にメチオニンを有
する蛋白質またはペプチド、またはN末端にシステイン
を有する蛋白質またはペプチドとしては、分子量が10
0〜100000のものが好ましく、さらに、分子量が
300〜50000のものが好ましい。また、C末端に
メチオニンを有する蛋白質またはペプチド、またはN末
端にシステインを有する蛋白質またはペプチドとして
は、1〜1000個のアミノ酸を有するものが好まし
く、さらに3〜500個のアミノ酸を有するものが好ま
しい。該蛋白質またはペプチドとしては、例えばインタ
ーフエロン類、インターロイキン類、線維芽細胞成長因
子(aFGF、bFGFなど)等各種成長因子類、(プ
ロ)ウロキナーゼ類、リンホトキシン、Tumor Necrosisf
actor(TNF)、β−ガラトシターゼなどの酵素タンパ
ク類、貯蔵タンパク類、ストレプトアビシン、プロテイ
ンA、プロテインG、Tissue Plasminogen Activator
(TPA)、thioredoxin(Trx)、 glutathione -S-tran
sferase(GST)、chitinaseのchitin-binding domain (C
BD)、 maltose binding protein, xylanase やcellulas
e のcellulose-binding domains(CBDs)、ヒスチジンを6
〜10個連結したものを含むpeptide、biotin acceptor pe
ptide(BAP)などがあげられる。これらのムテイン又はこ
れらの一部(断片)などのN末端にシステインを有する
もの若しくはC末端にメチオニンを有するものなどがあ
げられる。なかでも、線維芽細胞成長因子(aFGF、
bFGFなど)またはそのムテインまたはこれらの一部
(断片)(例えば、bFGF CS23ムテインなど)
のN末端にシステインを有するもの若しくはC末端にメ
チオニンを有するものなどが好ましく用いられる。
【0016】bFGF CS23ムテインとしては、例
えば、Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-
Phe-Pro-Pro-Gly-His-Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Ty
r-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu-Arg-Ile-His-Pro-
Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp-Pr
o-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-
Val-Val-Ser-Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Le
u-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly-Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-
Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu-Arg-Leu-Gl
u-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-
Thr-Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Ty
r-Lys-Leu-Gly-Ser-Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-
Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala-Lys-Ser(配列番号:
14)で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白などがあ
げられる。また、本発明のペプチドの精製を容易化する
目的で、bFGF CS23ムテインの76番目や14
2番目のメチオニンを自体公知のsite-directed mutage
nesis 等の手法でロイシンやイソロイシンに置換したも
のを使用しても良い。
【0017】本発明方法で用いられるC末端にメチオニ
ンを有する蛋白質もしくはペプチドのC末端に本発明の
ペプチドを連結した融合蛋白質(融合ペプチドを含む)
をコードする遺伝子は、(1)−全塩基配列を化学的に
合成してもよいし、(2)-蛋白質をコードする塩基配
列のC末端側にメチオニンをコードする塩基配列を配置
しさらにそのC末端側に本発明のペプチドをコードする
塩基配列を配置することにより該遺伝子を構築してもよ
い。また、(3)−該ペプチドのフラグメントを得る
のが目的の場合には、所望のフラグメントの直前のアミ
ノ酸残基をsite-directed mutagenesis 等の手法でメチ
オニンに置換した該遺伝子を構築すればよい。
【0018】本発明方法で用いられるN末端にシステイ
ンを有する蛋白質もしくはペプチドのN末端に本発明の
ペプチドを連結した融合蛋白質(融合ペプチドを含む)
をコードする遺伝子は、(1)−全塩基配列を化学的に
合成してもよいし、(2)-蛋白質をコードする塩基配
列のN末端側にシステインをコードする塩基配列を配置
しさらにそのN末端側に本発明のペプチドをコードする
塩基配列を配置することにより該遺伝子を構築してもよ
い。また、(3)−該ペプチドのフラグメントを得る
のが目的の場合には、所望のフラグメントの直前のアミ
ノ酸残基をsite-directed mutagenesis 等の手法でシス
テインに置換した該遺伝子を構築すればよい。上記の
(1)−または(1)−の場合の製造法としては、例
えば、自体公知のホスホアミダイド法、リン酸トリエス
テル法、ジエステル法、ハイドロジェンホスホネート法
などを用いて、短いものなら一度に、長いものでは分割
して合成した後にT4DNAリガーゼを用いて連結して
作成することが可能である。上記の(2)−の場合の製
造法としては、例えば、N末端側の蛋白をコードする遺
伝子は、染色体から適当な制限酵素で切断し、ベクター
に連結して得るか、もしくはcDNAを取得する。しか
る後にC末端がメチオニンになるように制限酵素で切断
するか、もしくは、合成DNAを全蛋白もしくはその一
部の遺伝子の3'−末端に結合しC末端がメチオニンに
なるように改変する。その3'−末端に目的の蛋白質を
コードする遺伝子(化学合成したものでも、生体よりク
ローニングしてきたものでもよい)を連結する方法など
があげられる。上記の(2)−の場合の製造法として
は、例えば、C末端側の蛋白をコードする遺伝子は、染
色体から適当な制限酵素で切断し、ベクターに連結して
得るか、もしくはcDNAを取得する。しかる後にN末
端がシステインになるように制限酵素で切断するか、も
しくは、合成DNAを全蛋白もしくはその一部の遺伝子
の5'−末端に結合しN末端がシステインになるように
改変する。その5'−末端に目的の蛋白質をコードする
遺伝子(化学合成したものでも、生体よりクローニング
してきたものでもよい)を連結する方法などがあげられ
る。
【0019】このようにして得られるC末端にメチオニ
ンを有する蛋白質もしくはペプチドのC末端に本発明の
ペプチドを連結した融合蛋白質をコードする遺伝子の具
体例としては、例えば式 R-ATG-GCTCCGGTCC ACAGGGGGCG AGGAGGCTGG ACCCTCAACA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT CCCGTACTCC ATCCGCCCTC CAGGGCTGAA GGAGGCGGGA AGGGGAAGAC AGCCCTCGGC ATCCTGGACC TGTGGAAGGC CATTGATGGG CTCCCCTATC CCCAGTCTCA GTTGGCCTCC (I)(配列番号:15) 〔式中、Rは CCAGCATTGCCCGAGGATGGCGGCAGCGGCGCCTTCCCGCCCGGCCACTTCAAGGACCCC AAGCGGCTGTACTGCAAAAACGGGGGCTTCTTCCTGCGCATCCACCCCGACGGCCGAGTT GACGGGGTCCGGGAGAAGAGCGACCCTCACATCAAGCTACAACTTCAAGCAGAAGAGAGA GGAGTTGTGTCTATCAAAGGAGTGAGCGCTAATCGTTACCTGGCTATGAAGGAAGATGGA AGATTACTAGCTTCTAAGTCTGTTACGGATGAGTGTTTCTTTTTTGAACGATTGGAATCT AATAACTACAATACTTACCGGTCAAGGAAATACACCAGTTGGTATGTGGCACTGAAACGA ACTGGGCAGTATAAACTTGGATCT (hbFGFムテインCS23の断片;配列番号:1 6)からなる塩基配列を示す。〕で表わされるDNAなどがあげられる。 このようにして得られるN末端にシステインを有する蛋白質もしくはペプチド のN末端に本発明のペプチドを連結した融合蛋白質をコードする遺伝子の具体例 としては、 例えば式 GCTCCGGTCC ACAGGGGGCG AGGAGGCTGG ACCCTCAACA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT CCCGTACTCC ATCCGCCCTC CAGGGCTGAA GGAGGCGGGA AGGGGAAGAC AGCCCTCGGC ATCCTGGACC TGTGGAAGGC CATTGATGGG CTCCCCTATC CCCAGTCTCA GTTGGCCTCC−TGCま たは TGT-R (II)(それぞれ配列番号:17、配列番号:18) 〔式中、Rは CCAGCATTGCCCGAGGATGGCGGCAGCGGCGCCTTCCCGCCCGGCCACTTCAAGGACCCC AAGCGGCTGTACTGCAAAAACGGGGGCTTCTTCCTGCGCATCCACCCCGACGGCCGAGTT GACGGGGTCCGGGAGAAGAGCGACCCTCACATCAAGCTACAACTTCAAGCAGAAGAGAGA GGAGTTGTGTCTATCAAAGGAGTGAGCGCTAATCGTTACCTGGCTATGAAGGAAGATGGA AGATTACTAGCTTCTAAGTCTGTTACGGATGAGTGTTTCTTTTTTGAACGATTGGAATCT AATAACTACAATACTTACCGGTCAAGGAAATACACCAGTTGGTATGTGGCACTGAAACGA ACTGGGCAGTATAAACTTGGATCT (hbFGFムテインCS23の断片;配列番号:1 6)からなる塩基配列を示す。〕で表わされるDNAなどがあげられる。 上記式(I)はRで示される蛋白質またはペプチドの塩
基配列にメチオニンをコードする塩基配列をかいして本
発明のペプチドをコードするDNA塩基配列(配列番
号:19)が結合していることを示す。上記式(II)は
本発明のペプチドをコードするDNA塩基配列(配列番
号:19)をかいしてRで示される蛋白質またはペプチ
ドの塩基配列にシステインをコードする塩基配列が結合
していることを示す。
【0020】本発明のC末端にメチオニンを有する蛋白
質またはペプチドのC末端に本発明のペプチドを連結し
た融合蛋白質またはペプチドまたはその塩の具体例とし
ては、上述のC末端にメチオニンを有する蛋白質または
ペプチドのC末端に配列番号:4で表されるアミノ酸配
列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質であればい
かなるものであってもよいが、具体的には、上述の配列
番号:15で表される遺伝子によってコードされる融合
蛋白質(配列番号:44;Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gl
y-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His-Phe-Lys-Asp-
Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Le
u-Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-
Glu-Lys-Ser-Asp-Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Al
a-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser-Ile-Lys-Gly-Val-Ser-
Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly-Arg-Le
u-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-
Phe-Glu-Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Ar
g-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr-Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-
Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser-Met-Ala-Pro-Va
l-His-Arg-Gly-Arg-Gly-Gly-Trp-Thr-Leu-Asn-Ser-Ala-
Gly-Tyr-Leu-Leu-Gly-Pro-Val-Leu-His-Pro-Pro-Ser-Ar
g-Ala-Glu-Gly-Gly-Gly-Lys-Gly-Lys-Thr-Ala-Leu-Gly-
Ile-Leu-Asp-Leu-Trp-Lys-Ala-Ile-Asp-Gly-Leu-Pro-Ty
r-Pro-Gln-Ser-Gln-Leu-Ala-Ser)などがあげられる。
【0021】本発明のN末端にシステインを有する蛋白
質またはペプチドのN末端に本発明のペプチドを連結し
た融合蛋白質またはペプチドまたはその塩の具体例とし
ては、上述のN末端にシステインを有する蛋白質または
ペプチドのN末端に配列番号:4で表されるアミノ酸配
列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質であればい
かなるものであってもよいが、具体的には、上述の配列
番号:17または配列番号:18で表される遺伝子によ
ってコードされる融合蛋白質(配列番号:45;Ala-Pro
-Val-His-Arg-Gly-Arg-Gly-Gly-Trp-Thr-Leu-Asn-Ser-A
la-Gly-Tyr-Leu-Leu-Gly-Pro-Val-Leu-His-Pro-Pro-Ser
-Arg-Ala-Glu-Gly-Gly-Gly-Lys-Gly-Lys-Thr-Ala-Leu-G
ly-Ile-Leu-Asp-Leu-Trp-Lys-Ala-Ile-Asp-Gly-Leu-Pro
-Tyr-Pro-Gln-Ser-Gln-Leu-Ala-Ser-Cys-Pro-Ala-Leu-P
ro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His
-Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-G
ly-Phe-Phe-Leu-Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp
-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp-Pro-His-Ile-Lys-Leu-G
ln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser-Ile-Lys
-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-A
sp-Gly-Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu
-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu-Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-A
sn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr-Ser-Trp-Tyr-Val
-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser)
などがあげられる。上記の融合蛋白質またはペプチドま
たはその塩の「塩」としては、上記と同様のものなどが
あげられる。5'末端にATGを有し、その下流に該融
合蛋白質をコードする領域、ついで翻訳終止コドンを有
するDNA(プラスミド)は、化学合成で、あるいは遺伝
子工学的に製造された公知の該蛋白質のcDNA、もし
くは、染色体由来の該蛋白質のDNAを加工することに
より製造することができる。本発明のC末端にメチオニ
ンを有する蛋白質またはペプチドのC末端に本発明のペ
プチドを連結した融合蛋白質またはペプチドまたはN末
端にシステインを有する蛋白質またはペプチドのN末端
に本発明のペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチ
ドをコードする遺伝子を、従来のDNA技術、例えば特
定部位指向性変異誘発技術を用いて目的のムテインをコ
ードする遺伝子に変換することができる。特定部位指向
性変異誘発技術は周知であり、アール・エフ・レイサー
(Lather,R. F.)及びジェイ・ピー・レコック(lecoq, J.
P.)、ジェネティック・エンジニアリング(Genetic Eng
ineering)、アカデミックプレス社(1983年)第31
−50頁に示されている。オリゴヌクレオチドに指示さ
れた変異誘発はエム・スミス(Smith, M.) 及びエス・ギ
ラム(Gillam, S.)、ジェネティック・エンジニアリン
グ:原理と方法、プレナムプムス社(1981年)3巻
1−32頁に示されている。
【0022】該融合蛋白質をコードする領域を有するD
NAを有するプラスミドを製造するにあたって、ベクタ
ーとして用いられるプラスミドとしては、例えば大腸菌
(Escherichia coli)由来のpBR322〔ジーン(Gen
e),,95(1977)〕,pBR313〔ジーン,
,75(1977)〕,pBR324,pBR325〔ジ
ーン,,124(1978)〕,pBR327,pBR3
28〔ジーン,,287(1980)〕,pBR329
〔ジーン,17,79(1982)〕,pKY2289
〔ジーン,,1(1978)〕,pKY 2700〔生化
学,52,770(1980)〕,pACYC177,pA
CYC184〔ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J
ournal of Bacteriology),134,1141(197
8)〕,pRK248,pRK646,pDF〔メソッズ
・イン・エン ジーモロジー(Methods inEnzymology),
68,268(1979)〕,pUC18,pUC19〔ヤ
ニシューペロンら,ジーン(Gene),33,103(19
85)〕などがあげられる。また、バクテリオファー
ジ、例えばλファージを使用したλgt系のλgt・λC
〔Proc.Nat. Acad. Sci. U.S.A.71,4579(1
974)〕,λgt・λB〔Proc.Nat. Acad. Sci. U.S.
A. 72,3461(1975)〕,λDam〔ジーン,
,255(1977)〕やシャロンベクター〔サイエン
ス,(Science),196,161(1977);ジャーナ
ル・オブ・ビーロロジー(Journal of Virology),
,555(1979)〕,繊維状ファージを使用したmp
系のmp18,mp19〔ヤニシューペロンら,ジーン(Gen
e),33,103(1985)〕ベクターなどもあげられ
る。上記DNAは、ATGの上流にプロモーターを有し
ているのが好ましく、該プロモーターは、形質転換体の
製造に用いる宿主に対応して適切なプロモーターであれ
ばいかなるものでもよい。例えば大腸菌(Escherichia c
oli)ではtrpプロモーター,lacプロモーター,rec Aプ
ロモーター,λPLプロモーター,lppプロモーター,
T7プロモーターなど、枯草菌(Bacillus subtilis)で
はSPO1プロモーター,SPO2プロモーター,pen
Pプロモーターなど、酵母(Saccharomyces cerevisiae)
ではPHO5プロモーター,PGKプロモーター,GA
Pプロモーター,ADHプロモーターなど、動物細胞で
はSV40由来のプロモーターなどがあげられる。必要
によりSD(シヤインアンドダルガーノ)配列をプロモー
ターの下流に挿入してもよい。
【0023】T7プロモーターの系を用いる場合には、
T7プロモーターとしては、T7DNA上で見い出され
ている17種のプロモーター〔J. L. Oakley ら,Pro
c.Natl. Acad. Sci, U.S.A, :4266−42
70(1977),M. D. Rosa,Cell 16:815−82
5(1979),N. Panayotatos ら,Nature,280
35(1979),J. J. Dunn ら,J. Mol. Biol.,16
:477−535(1983)〕のいずれでもよいがφ
10プロモーター〔A. H. Rosenberg ら,Gene,56
125−135(1987)〕が好ましい。転写ターミネ
ーターとしては、大腸菌の系で作動するターミネータ
ー、好ましくはTφターミネーター〔F. W. Studier
ら,J. Mol. Biol.,189:113−130(198
6)〕が用いられる。T7RNAポリメラーゼ遺伝子と
してはT7遺伝子〔F. W. Studier ら,J. Mol. Bio
l.,189:113−130(1986)〕をあげること
が出来る。ベクターは上記ベクターにT7プロモータ
ー,T7ターミネーターを組み込んで構築されるのが好
ましく、このようなベクターとしては、pET−1,pE
T−2,pET− 3,pET−4,pET−5〔A. H. Ro
senberg, Gene 56:125−135(1987)〕など
をあげることができる。本発明の形質転換体は、上記方
法で得られる発現用プラスミドを自体公知の方法〔例、
コーエンS, N, ら,プロシージング・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス(Pro. Natl. Acad. Sc
i. U.S.A.),69,2110(1972)〕で宿主を
形質転換することにより製造することができる。形質転
換される微生物の宿主としては、例えば、エシエリシア
(Escherichia)属菌,バチリス(Bacillus)属菌,酵母,
動物細胞などがあげられる。上記エシエリシア属菌の例
としては、エシエリシア・コリ(E. coli)があげられ、
具体的にはエシエリシア・コリ(Escherichia coli)K1
2DH1〔プロシーディングス・オブ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシズ(Proc. Natl.Acad. Sci.
U.S.A.),60,160(1968)〕,JM−10
3〔ヌクレイック・アシッズ・リサーチ,(Nucleic Aci
ds Research),,309(1981)〕,J A221
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Jou
rnal ofMolecular Biology),120,517(197
8)〕,HB101〔ジャーナル・オ ブ・モレ キュラ
ー・バイオロジー,41,459(1969)〕,C60
0〔ジェネティックス(Genetics),39,440(19
54)〕,N4830〔セル(Cell),25,713(19
81)〕,K−12MM294〔プロシーディングス・
オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ,
73,4174(1976)〕BL−21などがあげられ
る。上記バチルス属菌としては、例えばバチルス・サチ
ルス(Bacillus subtilis)があげられ、具体的にはバチ
ルス・サチルスMI114(ジーン,24,255(19
83)),207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミ
ストリー(Journal of Biochemistry),95,87(19
84)〕などがあげられる。上記酵母としては、例えば
サッカロマイセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerev
isiae)があげられ、具体的には、サッカロマイセス・セ
レビシアエAH22〔Proc. Natl. Acid. Sci. US
A,75,1929(1978)〕,XSB5 2−23
C〔Proc. Natl. Acid. Sci. USA,77 2173
(1980)〕,BH−641A(ATCC 2833
9),20B−12〔Genetics,85,23(1976)〕,
GM3C−2〔Proc. Natl. Acid. Sci. USA,78
2258(1981)〕などがあげられる。動物細胞と
しては、例えばサル細胞COS−7〔セル(Cell),
,175(1981)〕,Vero〔(日本臨床 21,1
209(1963)〕,チャイニーズハムスター細胞CH
O〔ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メデイシ
ン(J. Exp. Med.),108,945(1985)〕,マウ
スL細胞〔ジャーナル・オブ・ナショナル・キャンサー
・インスティチュート(J. Nat. Cancer Inst.),,1
65(1943)〕,ヒトFL細胞〔プロシーディングス
・オブ・ザ・ソサエティ・フォー・エキスペリメンタル
・バイオロジー・アンド・メディシン(Proc. Sco.Etp.
Biol. Med.),94,532(1957)〕,ハムスター
C細胞などがあげられる。
【0024】T7プロモーターの系を用いる場合には、
その形質転換体の宿主としては、T7RNAポリメラー
ゼ遺伝子(T7遺伝子1)〔F. W. Studierら,J. Mol. B
iol.189:113−130(1986)〕を組み込んだ
大腸菌株、例えばMM294,DH−1,C600,J
M109,BL21,あるいはT7RNAポリメラーゼ
遺伝子(T7遺伝子1)を他のプラスミドと共に組込んだ
大腸菌株など、ならいずれでもよい。好ましくはT7遺
伝子1を組み込んだλファージが溶原化したMM294
株およびBL21株が用いられる。この場合T7遺伝子
1のプロモーターとしては、イソプロピル−1−チオ−
β−D−ガラクトピラノシド(IPTGと略することが
ある。)で発現が誘導されるlacプロモーターが用いられ
る。バチルス属菌を宿主として形質転換するには、例え
ばモレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティック
ス(Molecular and General Genetics), 168, 111(197
9)など公知の方法に従って行なうことができる。酵母菌
を宿主として形質転換するには、例えばProc. Natl. Ac
ad. Sci. USA,75, 1929(1978)などの公知の方法に従っ
て行なうことができる。動物細胞を宿主として形質転換
するには、例えばヴィーロロジー(Virology, 52, 456(1
973)などの公知の方法に従って行なうことができる。融
合蛋白は、上述の形質転換体を培地に培養し、産生され
た融合蛋白を採取することにより製造することができ
る。培地のpHは約6〜8が望ましい。エシェリヒア属
菌を培養する際の培地としては、例えばグルコース、カ
ザミノ酸を含むM9培地〔Miller, ジャーナル・オブ・
エクスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェネティッ
クス(Journal of Experiments in Molecular Genetic
s), 431-433, Cold Spring Harbor Laboratory, New Yo
rk 1972)〕が好ましい。ここに必要によりプロモーター
を効率よく働かせるために、例えば3β−インドリル
アクリル酸やイソプロピルβD−チオガラクトピラノシ
ドのような薬剤を加えることができる。宿主がエシェリ
ヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜2
4時間行い、必要により、通気や撹拌を加えることもで
きる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜
40℃で約6〜24時間行い、必要により通気や撹拌を
加えることもできる。宿主が酵母である形質転換体を培
養する際、培地としては、例えばバークホールダー(Bur
kholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージン
グス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
ス(Proc. Natl. Acad. Sci.) USA, 77, 4505(1980)〕が
あげられる。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ま
しい。培養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間
行い、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿主が動物細
胞である形質転換体を培養する際、培地としては、例え
ば約0.2〜20%好ましくは約5〜20%の胎児牛血
清を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122, 501
(1952)〕,DME培地〔ヴィロロジー(Virology), 8, 3
96(1959)〕,RPMI 1640培地〔ジャーナル・オ
ブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(T
he Journal of the American Medical Association),1
99, 519(1967)〕,199培地〔プロシーディング・オ
ブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・
メディスン(Proceeding of the Society for the Biolo
gcal Medicine),73, 1 (1950)〕などがあげられる。p
Hは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30〜
40℃、培養時間は約15〜60時間行い、必要に応じ
て通気や撹拌を加える。融合蛋白質は、上記形質転換体
を培養し、培養物中に該融合蛋白質を生成,蓄積せし
め、これを採取することにより製造することができる。
培地としては、例えばグルコース、カザミノ酸を含むM
9培地〔ミラー,J.,エクスペリメンツ・イン・モレキ
ュラー・ジェネテイクス(Experiments in Molecular Ge
netics),431−433(Cold Spring Horbor Laborat
ort,New York1972)〕,2×YT培地〔メシング,
メソッド・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymo
logy),101,20(1983)〕LB培地などがあげ
られる。培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間行
い、必要により、通気や撹拌を加えてもよい。λcIts
リプレッサーと、λPL−プロモーターを含有する発現
ベクターとを有する組換え体を使用する場合には、培養
は約15〜36℃好ましくは約30℃〜36℃の温度で
行い、λc Itsリプレッサーの不活化は約37℃〜42
℃で行うのが好ましい。またrecAプロモーターをより
効率良く働かせるため、すなわちrecA遺伝子発現抑制
機能 を低下せしめるため、必要によりマイトマイシン
C,ナルジキシン酸などのような薬剤を添加したり、紫
外線を照射する、あるいは培養液のpHをアルカリ側に
変化させてもよい。
【0025】T7プロモーターの系を用いている場合に
は、(1)lacプロモーターの下流に連結されているT7
遺伝子(RNAポリメラーゼ遺伝子)を発現させる時はI
PTGなどを添加する、もしくは(2)λPLプロモータ
ーの下流に連結されているT7遺伝子(RNAポリメラ
ーゼ遺伝子)を発現させる時は培養の温度を上昇させる
ことなどにより、生成するT7ファージRNAポリメラ
ーゼ1により特異的にT7プロモーターを作動させる。
培養後、公知の方法で菌体を集め、例えば緩衝液に懸濁
したのち、例えば、蛋白変性剤処理,超音波処理やリゾ
チームなどの酵素処理,グラスビーズ処理,フレンチプ
レス処理,凍結融解処理などを行って菌体を破砕し、遠
心分離など公知の方法によって上清を得る。上記により
得られた上清から、融合蛋白質を単離するには、通常知
られている蛋白質の精製法に従えばよい。例えば、ゲル
濾過法,イオン交換クロマトグラフィー,吸着クロマト
グラフィー,高速液体クロマトグラフィー,アフイニテ
ィークロマトグラフィー,疎水クロマトグラフィー,電
気泳動等を適切に組み合せて行うことができる。また、
該融合蛋白質は、精製することなく、あるいは部分精製
の状態で、次の反応工程に進んでもよい。
【0026】次に、このようにして得られるC末端にメ
チオニンを有する蛋白質またはペプチドのC末端に本発
明のペプチドを連結した融合蛋白質やペプチドをメチオ
ニン残基のカルボキシル基側のペプチド結合の切断反応
に付す。また、このようにして得られるN末端にシステ
インを有する蛋白質またはペプチドのN末端に本発明の
ペプチドを連結した融合蛋白質やペプチドをシステイン
残基のアミノ基側のペプチド結合の切断反応に付す。 (i)C末端にメチオニンを有する蛋白質またはペプチ
ドのC末端に本発明のペプチドを連結した融合蛋白質や
ペプチドをメチオニン残基のカルボキシル基側のペプチ
ド結合の切断反応について:該切断反応は、臭化シアン
を作用させることにより行なう。試薬の量は、全メチオ
ニン残基の約3倍から400倍量であればよい。より好
ましくは約30倍から100倍量程度であればよい。該
反応は、酸性条件下で行うのが良い。酸性溶媒として
は、特に限定されるものではなく、塩酸の場合は、約
0.01から0.3N、酢酸の場合は約0.1から9N、
ぎ酸の場合は、約17から80%、トリフルオロ酢酸の
場合は、約70から80%のものが利用できるが、好ま
しくは約50から80%程度のぎ酸などがあげられる。
反応温度は約0〜40℃の間であればいずれでもよ
く、室温程度がより好ましい。 反応時間は、約4から
48時間程度であればよく、好ましくは約24時間から
48時間程度である。
【0027】(ii)N末端にシステインを有する蛋白質
またはペプチドのN末端に本発明のペプチドを連結した
融合蛋白質やペプチドをシステイン残基のアミノ基側の
ペプチド結合の切断反応について:該切断反応として
は、例えば、S−シアノ化反応次いで加水分解反応があ
げられる。本発明のペプチドのアミドまたはその塩を最
終物として得る場合には、該切断反応としては、例え
ば、S−シアノ化反応次いでアンモノリシスを行うこと
があげられる。該S−シアノ化反応は、原料化合物に、
S−シアノ化試薬を作用させることにより行なう。S−
シアノ化試薬としては例えば2−ニトロ−5−チオシア
ノ安息香酸(NTCB),1−シアノ−4−ジメチルアミ
ノピリジウム塩(DMAP−CN),CN-イオンなどが
あげられる。該S−シアノ化試薬の量は、全チオール基
の約2倍から50倍量であればよい。より好ましくは約
5倍〜10倍量であればよい。反応温度は約0〜80℃
の間であれば、いずれでもよく、約0〜50℃の間がよ
り好ましい。用いる溶媒としては、S−シアノ化試薬と
反応しないものであれば、いずれの緩衝液でもよいが、
例えば、トリス−塩酸緩衝液,トリス−酢酸緩衝液,リ
ン酸緩衝液,ホウ酸緩衝液,などがあげられる。また、
有機溶媒は、S−シアノ化試薬と反応しないものであれ
ば、存在していてもよい。該反応は、pH1〜12の間
で行なうのが良い。特に、NTCBを用いる場合にはp
H7〜10,DMAP−CNを用いる場合にはS−S交
換反応を防止するため、pH2〜7の間が好ましい。ま
た、反応液中には、塩酸グアニジン等の変性剤が存在し
ていてもよい。上記加水分解反応としては、例えばアル
カリ処理に付すことがあげられる。該アルカリ処理とし
ては、原料化合物を含有する水溶液のpHを7〜14
に、調整することにより行なわれる。該pHの調整は、
例えば水酸化ナトリウム,アンモニア,アミノ化合物,
トリツマベース(トリス〔ヒドロキシメチル〕−アミノ
メタン),リン酸第2ナトリウム,水酸化カリウム,水
酸化バリウム等の溶液を原料化合物を含有する水溶液に
適当量加えて行うが特に水酸化ナトリウムなどが好まし
い。
【0028】上記反応の際の溶液の濃度としては、たと
えば水酸化ナトリウムの場合は約0.01〜2N好まし
くは約0.1〜1N、アンモニアまたはアミノ化合物の
場合は約0.01〜15N好ましくは約0.1〜3N、ト
リツマベースの場合は約1mM〜1M好ましくは約20m
M〜200mM、リン酸第2ナトリウムの場合は約1mM
〜1M好ましくは約10mM〜100mM、水酸化カリウ
ムの場合は約0.01〜4N好ましくは約0.1〜2N、
水酸化カリウムの場合は約0.01〜0.2 M好ましく
は約0.1〜0.2Mがあげられる。反応温度は約−20
℃〜80℃の間であればいずれでもよく、約−10℃〜
50℃の間がより好ましい。反応時間は、好ましくは、
S−シアノ化反応は約1〜60分好ましくは約15〜3
0分が、加水分解反応は約5分〜100時間好ましくは
10分〜15時間が、アンモノリシスは約5分〜24時
間好ましくは約10〜180分があげられる。上記のS
−シアノ化または加水分解により、〔図1〕に示される
反応が起こると考えられる。〔図1〕において、XはR
1−(NR2)−(式中、R1およびR2は同一または異なっ
て、(i)水素、(ii)C1-20アルキル,C3-8シクロアルキ
ル,C6-14アリール(aryl)またはC6-14アリール−C
1-3アルキル(これらは置換基を有していないかあるい
は1〜3個のアミノ基,水酸基などを炭素原子上に有し
ていてもよい)、(iii)置換されていてもよいアミノ、(i
v)水酸基またはC1-6アルコキシ基を示す。)またはO
Hを示す。上記C1-20アルキルの例としては、例えば、
メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,se
c-ブチル,ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,1
−エチルペンチル,ヘキシル,イソヘキシル,ヘプチ
ル,オクチル,ノナニル,デカニル,ウンデカニル,ド
デカニル,テトラデカニル,ペンタデカニル,ヘキサデ
カニル,ヘプタデカニル,オクタデカニル,ノナデカニ
ルおよびエイコサニルなどがあげられる。上記C3-8
クロアルキルの例としては、例えば、シクロプロピル,
シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シク
ロヘプチル,シクロオクチルなどがあげられる。上記C
6-14アリールの例としては、フェニル,ナフチル,アン
スリル,フェナンスリル,アセナフチレニルなどがあげ
られる。上記C6-14アリール−C1-3アルキルの例とし
ては、例えばベンジル,フェネチル,3−フェニルプロ
ピル,(1−ナフチル)メチル,(2−ナフチル)メチルな
どがあげられる。上記C1-6アルコキシの例としては、
例えばメトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ,ペ
ンチルオキシ,ヘキシルオキシなどがあげられる。上記
(iii)の置換されていてもよいアミノの置換基の例とし
ては、例えばアミノ酸,2〜10個のアミノ酸からなる
ペプチドなどがあげられる。上記アミノ酸としては、L
−体でもD−体でもよく、その例としては、例えば、Al
a,Arg,Asp,Asn,Glu,Gln,Gly,His,Ile,Met,Le
u,Phe,Pro, Ser,Thr, Trp, Tyr, Val などがあげられ
る。上記ペプチドの例としては、例えば、H-D-Leu-Leu-
Arg-Pro-NH-C2H5,H-Val-Ala-Leu-D-Ala-Ala-Pro-Leu-A
la-Pro-Arg-OH などがあげられる。
【0029】該反応において、アンモニアまたはアミノ
化合物を用いた場合には、対応するアミド体が得られ
る。切り出された目的ペプチドを単離するには、通常知
られているペプチドの精製法に従がえばよい。例えば、
ゲル濾過法,イオン交換クロマトグラフィー,高速液体
クロマトグラフィー,アフイニティークロマトグラフィ
ー,疎水クロマトグラフィー,薄層クロマトグラフィ
ー,電気泳動等を適宜組み合せて行うことができる。ま
た、得られる本発明のペプチドは、必要によりこれを凍
結乾燥により粉末とすることもできる。凍結乾燥に際し
ては、ソルビトール,マンニトール,デキストロース,
マルトース,トレハロース,グリセロールなどの安定化
剤を加えることができる。本発明のペプチドは、ガラ
ニン・レセプター蛋白質のリガンドの一部、あるいは全
長の合成、本発明のペプチドなどの有する生理作用の
探索、合成オリゴヌクレオチドプローブあるいはPC
Rのプライマーの作成、G蛋白質共役型レセプター蛋
白質のリガンドや前駆体蛋白質をコードするDNAの入
手、組換え型レセプター蛋白質の発現系を用いたレセ
プター結合アッセイ系の開発と医薬品候補化合物のスク
リーニング、抗体および抗血清の入手、DNA、R
NA、抗体または抗血清を用いた診断薬の開発、記憶
機能改善剤(向知能薬)、食欲調節剤、糖尿病治療薬、
下垂体機能改善薬、子宮機能調節剤、腎臓機能調節剤、
前立腺機能調節剤、精巣機能調節剤または骨格筋機能調
節剤(好ましくは、記憶機能改善剤(向知能薬)、食欲
調節剤、子宮機能調節剤、腎臓機能調節剤、前立腺機能
調節剤、精巣機能調節剤または骨格筋機能調節剤)など
の医薬の開発等に用いることができる。さらに、上記
に関し、本発明のペプチドまたはそれをコードするDN
Aは、海馬、視床下部、子宮、腎臓、前立腺、骨格筋、
膵臓、精巣、脾臓、心臓、下垂体などで発現しているガ
ラニン・レセプター(GALR)蛋白質がリガンドとし
て認識するものであるので、安全で低毒性な医薬として
有用であり、例えば、記憶機能改善剤(向知能薬)、食
欲調節剤、糖尿病治療薬、下垂体機能改善薬、食欲調節
剤、子宮機能調節剤、腎臓機能調節剤、前立腺機能調節
剤または骨格筋機能調節剤(好ましくは、記憶機能改善
剤(向知能薬)、食欲調節剤、子宮機能調節剤、腎臓機
能調節剤、前立腺機能調節剤または骨格筋機能調節剤)
などとして用いることができる。
【0030】本発明のペプチドを上述の医薬として使用
する場合、常套手段に従って実施することができる。例
えば、必要に応じて糖衣や腸溶性被膜を施した錠剤、カ
プセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとし
て経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許
容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射
剤の形で非経口的に使用できる。例えば、該化合物また
はその塩を生理学的に認められる担体、香味剤、賦形
剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一
般に認められた製薬実施に要求される単位用量形態で混
和することによって製造することができる。これら製剤
における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が得
られるようにするものである。錠剤、カプセル剤などに
混和することができる添加剤としては、例えばゼラチ
ン、コーンスターチ、トラガントガム、アラビアゴムの
ような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コー
ンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化
剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ
糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミン
ト、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用
いられる。調剤単位形態がカプセルである場合には、前
記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体を含有す
ることができる。注射のための無菌組成物は注射用水の
ようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油などのよ
うな天然産出植物油などを溶解または懸濁させるなどの
通常の製剤実施にしたがって処方することができる。注
射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖
やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビト
ール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが
あげられ、適当な溶解補助剤、たとえばアルコール(た
とえばエタノール)、ポリアルコール(たとえばプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン
性界面活性剤(たとえばポリソルベート80(TM)、
HCO−50)などと併用してもよい。油性液としては
ゴマ油、大豆油などがあげられ、溶解補助剤として安息
香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよ
い。
【0031】また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、
酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベン
ザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例え
ば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールな
ど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノー
ルなど)、酸化防止剤などと配合してもよい。調製され
た注射液は通常、適当なアンプルに充填される。このよ
うにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例え
ばヒトや哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモッ
ト、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル、
など)に対して投与することができる。本発明のペプチ
ドまたはその塩の投与量は、症状などにより差異はある
が、該ペプチドを経口投与する場合、一般的に成人(体
重60kgとして)においては、一日につき約0.1か
ら100mg、好ましくは約1.0から50mg、より
好ましくは約1.0から20mgである。該ペプチドを
非経口的に投与する(例えば、静脈注射で投与する)場
合は、その1回投与量は、投与対象、対象臓器、症状、
投与方法などによっても異なるが、たとえば注射剤の形
では成人(体重60kgとして)においては、一日につ
き約0.01から30mg程度、好ましくは約0.1か
ら20mg程度、より好ましくは約0.1から10mg
程度である。他の動物の場合も、上記60kg当たりの
投与量をその動物の体重に換算した量を投与することが
できる。
【0032】本明細書および図面において、アミノ酸,
ペプチド,保護基,活性基,その他に関し略号で表示す
る場合、それらはIUPAC−IUB(Commission on B
iochemical Nomenclature)による略号あるいは当該分野
における慣用略号に基づくものであり、その例を次にあ
げる。また、アミノ酸などに関し光学異性体がありうる
場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。 DNA :デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニールアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン ATP :アデノシン三リン酸 また、本明細書中で繁用される置換基、保護基および試
薬を下記の記号で表記する。 Tos:p−トルエンスルフォニル HONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネンー2,3
−ジカルボキシイミド Bzl:ベンジル Cl2−Bzl:ジクロルベンジル Z:ベンジルオキシカルボニル Br−Z:2−ブロモベンジルオキシカルボニル Cl−Z:2−クロルベンジルオキシカルボニル Boc:t−ブチルオキシカルボニル HOBt:1−ヒドロキシベンズトリアゾール DCC:N、N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド TFA:トリフルオロ酢酸 Fmoc:N−9−フルオレニルメトキシカルボニル DNP:ジニトロフェニル Bum:ターシャリーブトキシメチル Trt:トリチル PAM:フェニルアセトアミドメチル BHA:ベンツヒドリルアミン Bom:ベンジルオキシメチル OcHex:シクロヘキシルエステル MeBzl:4−メチルベンジル CHO:ホルミル NMP:N−メチルピロリドン
【0033】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 [配列番号:1]下記の参考例6で得られた本発明のペ
プチドをコードするアミノ酸配列を示す。 [配列番号:2]下記の参考例7で得られる本発明のペ
プチドをコードするアミノ酸配列を示す。 [配列番号:3]下記の参考例7で得られる本発明のペ
プチドをコードするアミノ酸配列を示す。 [配列番号:4]配列番号:2および/または配列番
号:3で表されるアミノ酸配列のN末端から1〜21番
目のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:5]配列番号:2で表されるアミノ酸配列
のN末端から1〜58番目のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:6]配列番号:3で表されるアミノ酸配列
のN末端から1〜27番目のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:7]配列番号:1で表されるアミノ酸配列
のN末端から1〜21番目のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:8]GALR−1のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:9]GALR−2のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:10]GALR−3のアミノ酸配列を示
す。 [配列番号:11]ブタ型のガラニンの全アミノ酸配列
(29残基)を示す。 [配列番号:12]ブタ型のガラニン前駆体 preprogal
anin(1-123)のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:13]ブタ型のガラニン前駆体 preprogal
anin(24−61)のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:14]bFGF CS23ムテインのアミ
ノ酸配列を示す。 [配列番号:15]bFGF CS23ムテイン断片−
Met−配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる
ペプチドで表される融合蛋白質をコードする塩基配列を
示す。 [配列番号:16]bFGF CS23ムテイン断片ぺ
プチドをコードする塩基配列を示す。 [配列番号:17]配列番号:1で表されるアミノ酸配
列からなるペプチド−Cys−bFGFCS23ムテイ
ン断片で表される融合蛋白質をコードする塩基配列を示
す。 [配列番号:18]配列番号:1で表されるアミノ酸配
列からなるペプチド−Cys−bFGFCS23ムテイ
ン断片で表される融合蛋白質をコードする塩基配列を示
す。 [配列番号:19]配列番号:1で表されるアミノ酸配
列からなるペプチドをコードするDNAの塩基配列を示
す。 [配列番号:20]配列番号:2で表されるアミノ酸配
列からなるペプチドをコードするDNAの塩基配列を示
す。 [配列番号:21]配列番号:3で表されるアミノ酸配
列からなるペプチドをコードするDNAの塩基配列を示
す。 [配列番号:22]後述の参考例1で用いられたプライ
マー1の塩基配列を示す。 [配列番号:23]後述の参考例1で用いられたプライ
マー2の塩基配列を示す。 [配列番号:24]後述の参考例4で解析されたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:25]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:26]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:27]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:28]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:29]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:30]後述の参考例4で用いられたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:31]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:32]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:33]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:34]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:35]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:36]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:37]後述の参考例5で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:38]後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:39]後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:40]後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:41]後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:42]後述の実施例2で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:43]後述の実施例2で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:44]配列番号:15で表される塩基配列
でコードされるアミノ酸配列を示す。 [配列番号:45]配列番号:17および配列番号:1
8で表される塩基配列でコードされるアミノ酸配列を示
す。
【0034】後述の参考例5で得られた形質転換体 Esc
herichia coli TOP10/pGR2PL6 は、財団法人発酵研究
所(IFO)に1998年8月21日から寄託番号 IFO 16201
として、また、日本国通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所(NIBH,日本国茨城県つくば市東1丁
目1番3号)に1998年9月4日から寄託番号 FERM BP-648
6 として寄託されている。後述の実施例2で得られた形
質転換体 Escherichia coli MM294(DE3)/pTFCGALは、財
団法人発酵研究所(IFO)に1999年2月26日から寄託
番号IFO 16260 として、また、日本国通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH,日本国茨城県
つくば市東1丁目1番3号)に1999年3月10日から寄託
番号 FERM BP-6678 として寄託されている。後述の実施
例2で得られた形質転換体 Escherichia coli MM294(DE
3)/pTB960-11 は、財団法人発酵研究所(IFO)に199
7年6月25日から寄託番号IFO 16100として、また、日本
国通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NI
BH,日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号)に1998
年6月15日から寄託番号 FERMBP-6388 として寄託されて
いる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に実施例および参考例をあげ
て、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0036】
【実施例】参考例1 ガラニン・レセプター(GALR1、G
ALR2)活性化作用の検出 (1−1)ラット型ガラニン・レセプター(GALR1、GAL
R2)発現細胞の構築 ラットGALR2遺伝子を得るために、ラット視床下部cD
NA(CLONTECH社)を2μl、10μMの プライマー1(5'-GTCGACATGAATGGCTCCGGCAGCCAG-3'、配列番号:22)お よび プライマー2(5'-ACTAGTTTAACAAGCCGGATCCAGGGTTCTAC-3'、配列番号:23 ) を各1μl、10倍濃縮緩衝液(CLONTECH社製 Klen Taq Po
lymeraseに添付のもの)を5μl、10mMのデオキシヌクレ
オチドミクスチャー(Invitrogen社)を1μl、Klen Taq
DNA polymerase(CLONTECH社)を1μl、注射用蒸留水
(大塚製薬)を39μlを混合し、PCR反応溶液を調製
した。PCR反応は、Gene Amp PCR System9700(PERKI
N ELMER社)を用いて、(95℃、5分)を1サイクル、
(95℃、30秒; 76℃、15秒; 72℃、2分)を3サイク
ル、(95℃、30秒; 72℃、15秒;72℃、2分)を3サ
イクル、(95℃、30秒; 68℃、15秒; 72℃、2分)
を3サイクル、(95℃、30秒; 64℃、15秒; 72℃、2
分)を3サイクル、(95℃、30秒; 60℃、15秒; 72
℃、2分)を3サイクル、(95℃、30秒; 56℃、15
秒; 72℃、2分)を20サイクルと設定して反応を行なっ
た。該PCR反応後の溶液10μlを、1%低融点アガロ
ースゲル(Sea Plaque GTG:FTN社)上で電気泳動を行
い、PCR反応産物をエチジウムブロマイド染色により
確認した。該PCR反応産物として得られた約1.2kbp付
近のDNAバンドを公知の方法により、アガロースゲル
から回収した。即ち、アガロースゲル断片を0.5mlのサ
ンプリングチューブに移し70℃に加温し融解後、40℃に
平衡化した後、アガロースを分解させるためにベータア
ガラーゼ(ニッポンジーン社)を0.5μl加え60分間反応
させた。該反応液から公知のエタノール沈殿法により目
的のDNA断片を回収し、PCR-SCRIPT(STRATAGENE社)
プラスミド・ベクターとライゲーション反応を行なっ
た。該反応液をCompetent High(JM109:TOYOBO社)に
加え、形質転換を行ない、100μg/mlのアンピシリンを
含むLB寒天培地(和光純薬社)で一晩培養した。該培地
上のコロニーをコロニ-PCR法にて目的DNA断片の挿入
の有無を確認した。挿入DNA断片を有するコロニーを
100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地(和光純薬社)
で一晩培養し、その培養液からPlasmid Mini Kit(QI
AGEN社)を用いて挿入DNA断片を有するプラスミ
ドを回収した。塩基配列解析のための反応は、Dye prim
er cycle sequencing ready reaction(ABI社)を用い
て行い、蛍光式自動シークエンサーによる塩基配列解析
により、該プラスミド中の挿入DNA断片が 1119 bp
からなるGALR2をコードするDNAであることを確認し
た。特開平7-304797号公報の実施例4に記載の方法によ
り、動物細胞用発現ベクター pAKKO-1.11 を作製した。
公知の方法により、該プラスミドからGALR2をコードす
るDNA断片を回収し、ベクター pAKKO-1.11に連結し、大
腸菌DH5αに導入して形質転換体を得た。この形質転換
体を培養してGALR2をコードするDNAを含むプラスミドを
調製した。該プラスミドをCellPhect Transfection kit
(ファルマシア社)を用いて次の手順でCHO細胞へ形質
導入し、目的のGALR2発現細胞を得た。まず、蒸留水240
μlに溶解したプラスミドDNA 9.6 mgに対してBuffer A
(CellPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加
し、撹拌し、10分間静置後、Buffer B(CellPhect Tr
ansfection Kitに添付)480 μlを添加し、激しく撹拌
し該DNAを含有するリポソームを形成させた。 4 x 105
個のCHO/dhfr- 細胞(ATCCより入手)を60 mmシャーレ
に播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTAKER 社)を含
む Ham's F-12培地(日水製薬株式会社)中で37℃、
5%炭酸ガス中で2日間培養した後、該リポソーム480
μl をシャーレの該細胞上に滴下させた。これを、37
℃、5%炭酸ガス中にて6時間培養した後、血清を含ま
ない Ham's F-12培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの
該細胞上に15%グリセロール3mlを添加し2分間処理
した。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培地で
2回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含む Ham's F-12
培地中で37℃、5%炭酸ガス中で15時間培養した。
該細胞をトリプシン処理により分散させてシャーレから
回収し、1.25 x 104個ずつ6-well plateに播き、透析済
み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)を含む Dulb
ecco's modified Eagle medium (DMEM) 培地(日水製薬
株式会社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開
始した。 プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該
培地中で生育するが非導入細胞は次第に死滅していくの
で、培養開始1日目、および2日目に培地を交換して死
滅細胞を除去した。培養開始8日後に生育してきた形質
転換CHO細胞のコロニーを20個(20種のCHO細胞クロー
ン)選んだ。 それぞれ選択された細胞(20種のCHO細胞
クローン)を回収し、後述の実施例(1-2)に記載の方
法で膜画分を調製した。膜画分に対する ブタ125I-gala
nin(New England Nuclear 社)の結合量を公知の方法
(例えば、EP-0711830Aの実施例に記載の方法)により
測定し、GALR2の発現量の高い細胞株を選別し、以降の
実験に用いた。GALR1をコードするcDNAは、上
記GALR2をコードするcDNAの取得法と同様にし
て取得した。 プライマー3および4ラットを用い、脳
cDNAライブラリー(CLONTECH社)から、PCR反応によ
り 1486bp からなるラットGALR1 cDNAを取得し、pUC119
( TAKARA SHUZO 株式会社)に挿入し、プラスミドpRGR
2 と命名した。このプラスミドを制限酵素 EcoRIおよび
Pst Iで二重消化して得られた cDNA断片を、動物細胞用
発現プラスミドベクター pcDNA I (Invitrogen社)を制
限酵素 EcoRI および NsiI で二重消化した部分に組み
込み、プラスミドpRGRPC と命名した。このプラスミドp
RGRPC を制限酵素 Hind III および Xba Iで二重消化
して得られた cDNA断片を動物細胞用発現プラスミドベ
クター pRc/CMV ( Invitrogen社 ) の Hind III およ
び Xba I で二重消化したベクターに組み込み、ラットG
ALR1 cDNA 発現プラスミド pRGR 1を得た。CellPhect T
ransfection Kit(Pharmacia社)を使用する公知のリン
酸カルシウム法により、Ham's F12 培地(日水製薬株式
会社)で培養した CHO-K1 細胞(ATCCより入手)にラッ
トGALR1 cDNA発現プラスミド pRGR 1を導入し、最
終的に 500μg/ml G-418 耐性の 24 クローンをステン
レスシリンダーを用いて単離した。このようにして単離
した 24 クローンの一部の細胞を 6 ウェルプレートに
まき、飽和状態にまで培養した後、100pM ブタ・125I
-ガラニン(New England Nuclear 社)に対する結合実
験(例えば、EP-0711830Aの実施例に記載の方法)を行
い、24 クローンにおけるラットガラニン受容体の発現
量を調べた。その結果、No. 3 の細胞がブタ・125I-ガ
ラニンとの結合活性が最も高く、GALR1の発現量が最も
多いと考えられた。そこで、限界希釈法により No. 3
の細胞を 96ウェルマイクロプレート中 2 ウェルに 1
個の割合でまき、1 個の細胞から増殖させた。単一にし
た細胞から 12 個のクローン細胞を単離し、その一部の
細胞を用いて再度同様の結合実験を行った。その結果、
No.3-10 のクローン細胞が 125I-ブタガラニンとの結合
活性が最も高く、GALR1の発現量が最も多いと考えられ
たので、以後、このクローンをGALR1発現細胞として使
用した。
【0037】(1−2)ガラニン・レセプター(GALR
1、GALR2)発現細胞膜画分の調製 上記(1−1)で得たGALR2発現細胞を、10%ウシ胎児血
清、グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシンを含
むダルベッコ変法イーグル培地中でサブ・コンフルエン
ト(80〜90%コンフルエント)になるまで培養した。培
養後の細胞を、2.7mM エチレンジアミン-N,N,N',N'-
四酢酸(EDTA)を含むリン酸緩衝液〔2.7mM EDTA / Pho
sphate-buffer saline(138mM NaCl, 2.7mM KCl, 8mM N
a2HPO4, 1mM KH2PO4)〕を加え懸濁することにより培養
器から遊離させ、遠心操作により該細胞を回収した。該
細胞をプロテアーゼ・インヒビター・ミクスチュアー
(終濃度はそれぞれ、0.5 mM フェニルメチルサルフォ
ニルフルオライド、20 μg/mlロイペプチン、4 μg/ml
E-64、10 μg/mlペプスタチン)を含む 10 mM炭酸水素
ナトリウム、5 mM EDTA (pH 7.3)緩衝液中で、ポリトロ
ン・ホモジェナイザーを用いてホモジェナイズした。ホ
モジェネートを、高速遠心機(CR26H、RR24A型ロータ
ー:日立株式会社)を用いて2500 rpm、 10分間遠心
し、得られた上清を、超遠心機(SCP70H、RP42型ロータ
ー:日立株式会社)を用いて30,000 rpm、1時間遠心し
て沈殿を得た。この沈殿を再度プロテアーゼ・インヒビ
ター・ミクスチュアー(0.5 mM フェニルメチルサルフ
ォニルフルオライド、20 μg/ml ロイペプチン、4 μg/
ml E-64、10 μg/mlペプスタチン)を含む10 mM炭酸水
素ナトリウム、5 mM EDTA (pH 7.3)緩衝液に懸濁し、ガ
ラニン・レセプター活性化作用の検出用の膜画分とした
(-70℃に保存)。
【0038】(1−3)[35S]GTPγS結合試験によ
るガラニン・レセプター活性化作用の検出 上記(1―2)で調製した膜画分を、濃度が40μg/ml
(GALR1膜画分の場合)または32μg/ml(GALR2膜画分の
場合)になるように、1 μM グアノシン-5’-二りん酸
(GDP)、0.1% ウシ血清アルブミン(BSA)、5 mM MgC
l2、 150 mM NaClを含む50 mMトリス緩衝液 (pH 7.4)に
懸濁し、各0.2 mlごとポリプロピレン製小試験管(Falco
n 2053)に分注した。分注した膜画分に50 nM [35S]G
TPγS(NewEngland Nuclear)を2 μl, およびアゴ
ニストとしてブタ・ガラニン(100 μM、10 μM 、1 μ
M 、100 nM、10 nM、1 nM、100 pM、または10 pMの各濃
度で)2μlを添加し、25℃で60分間反応した。該反応液
に、1.5 mlの0.05% 3-[(3-コールアミドプロピル)ジメ
チルンモニオ]プロパンスルフォン酸(CHAPS)、0.1% BS
A、 5 mM MgCl2、 1 mM EDTAを含む50 mMトリス緩衝液
(pH 7.4)を加え、GF/Fガラス繊維ろ紙(ワットマン社)
でろ過した。このろ紙を、1.5 mlの同緩衝液で洗浄し乾
燥させた後、液体シンチレーション・カウンターにより
放射活性を計測した。その結果、ガラニン濃度依存的に
[35S]GTPγS結合量の増加がみとめられ〔図2〕、
本法によりガラニンレセプターのアゴニスト活性を測定
できることが明らかになった。ラット・ガラニンのEC50
値(最大結合量の半分の結合量を与える濃度)は、GALR
1の場合で約3 nM、またGALR2の場合で約10 nMであっ
た。
【0039】参考例2 GALR2(ガラニン・レセプ
ター・タイプ2)を活性化する化合物のスクリーニング (2―1)ブタ視床下部抽出液の調製 ブタ視床下部を東京芝浦臓器(株)で購入し、3時間以
内に以下の操作を行い抽出液を調製した。先ず、ブタ視
床下部35個(約500 g)を包丁を用いて細かく切り刻
み、沸騰した1250mlの蒸留水を含む3000 mlビーカー
に入れ、10分間煮沸した。煮沸後の視床下部をビーカ
ーごと水浴、次いで氷浴して、温度を約4℃まで下げ
た。該視床下部を煮沸に用いた蒸留水とともに、ポリト
ロン・ホモジェナイザーを用いて10分間ホモジェナイ
ズした。得られたホモジェネートに終濃度が1 Mになる
ように酢酸90 mlを滴下し、1時間攪拌した。ホモジェネ
ートを、高速遠心機(CR26H、RR10A型ローター:日立株
式会社)を用いて、10,000 rpm、 30分間遠心し上清
(1)を得た。一方、遠心後に得られた沈殿を、再度1
M酢酸2000 mlを加えてポリトロン・ホモジェナイザーを
用いて10分間ホモジェナイズした。このホモジェネー
トを、攪拌翼を用い一晩(約16時間)攪拌した後、ポ
リトロン・ホモジェナイザーを用いて10分間ホモジェ
ナイズし上清(2)を得た。上清(1)と上清(2)を
混合し、その2倍容量のアセトンを加え、4℃にて1時間
攪拌し、次いで高速遠心機(CR26H、RR10A型ローター:
日立株式会社)を用いて10,000rpm, 15分間遠心し上清
を得た。得られた上清をロータリー・エバポレーターに
かけ、アセトンを除去し、最終的に4000 mlまで濃縮し
た。この濃縮液を、超遠心機(SCP70H、日立RPZ35T型ロ
ーター:日立株式会社)を用いて、35,000 rpm、1時間
遠心し、清澄な上清を得た。得られた上清を、1000 ml
ごとに500 mlのジエチルエーテルと混合し、分液ロート
中にて激しく混和し、2相分離後、水相を得た。得られ
た水相を、ロータリーエバポレーターを用いて1000 ml
まで濃縮し、最終的な抽出液を得た。
【0040】(2―2)ブタ視床下部抽出液のオクタド
デシル逆相クロマトグラフィーによる精製 オクタドデシル基を固定したシリカゲルODS-AM 120-S50
(YMC社)をメタノールで膨潤後、直径5 cmのガラスカ
ラムに容量が130 mlになるように充填し、1M酢酸で平
衡化した。このカラムに、(2―1)で調製した抽出液
(視床下500 g分)を流速400 ml/hで添着した。続い
て、このカラムに、約500mlの1 M酢酸、次いで約500
mlの20% アセトニトリル/0.1 % トリフルオロ酢酸を、
流速400ml/hで流し、ゲルを洗浄した。最後に、このカ
ラムに、約500 mlの50% アセトニトリル/0.1 % トリフ
ルオロ酢酸を流速400 ml/hで流し、目的とする粗ペプチ
ド成分を溶出した。得られた溶出液を、エバポレーター
を用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis
社)にて凍結乾燥した。
【0041】(2―3)ブタ視床下部抽出液のTSKgel O
DS80TM逆相高速液体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel ODS80TM逆相高速液体クロマトグラフィー用カラ
ム(東ソー株式会社、22.5 mm x 30 cm)を、40℃に
て、流速8 ml/minで A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)を流し、平衡化した。上記(2―2)で得られた凍
結乾燥物を、1 M酢酸に40 mlに溶解し、各10 mlずつ4回
のクロマトグラフィー操作を行った。即ち、凍結乾燥物
の酢酸溶液10 mlを該カラムに添着した後、流速8 ml/mi
nで、60分間かけてA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量80%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/100% ア
セトニトリル)容量20%から、A液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/蒸留水)容量40%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/100% アセトニトリル)容量60% まで直線的グラジ
エントで上昇させた。溶出液を、8 mlずつフラクション
No.をつけて分取し、各1 mlずつに分注し真空濃縮機
(サーバント社)で濃縮乾燥させた。この乾燥物に、ジ
メチルスルフォキサイド0.03 mlを加えて溶解し、 GALR
1 および GALR2活性化作用を測定するアッセイ用サンプ
ルとした。
【0042】(2―4)[35S]GTPγS結合試験によ
るGALR2(ガラニン・レセプター・タイプ2)を活
性化する化合物の単離と精製 上記(2―3)で得られたアッセイ用サンプルを、上記
(1―3)に記載したGALR1 またはGALR2膜画分を用い
る[35S]GTPγS結合試験によりガラニン・レセプタ
ー活性化作用を測定した。GALR1発現細胞膜画分を用い
た[35S]GTPγS結合試験では、フラクションNo.36-
39 および No.42-43に[35S]GTPγS結合促進活性が
認められ、一方、GALR2発現細胞膜画分を用いた[35S]
GTPγS結合試験では、フラクションNo.36-39, No.4
2-43、及びNo.46-49に[35S]GTPγS結合促進活性が
認められた〔図3〕。さらに、アッセイ用サンプルをジ
メチルスルフォキサイドで100倍希釈し、この希釈サン
プル3 mlをブタ・ガラニン・ラジオイムノアッセイキッ
ト(Peninsula社)により分析した結果、フラクションN
o.36-38にガラニン免疫活性が検出された〔図4〕。以
上の結果より、フラクションNo.36-39のGALR1およびGAL
R2活性化作用を有する成分はブタ・ガラニンであると判
断された。一方、フラクションNo.46-49のGALR2活性化
作用を有する成分はガラニンとは異なる化合物であるこ
とが予想された。
【0043】(2―5)GALR2(ガラニン・レセプ
ター・タイプ2)を活性化する化合物の分子量測定 公知のゲルろ過高速液体クロマトグラフィー法により、
上記(2―4)で得られたGALR2活性化成分(フラクシ
ョンNo.46-49)の分子量を測定した。フラクションNo.4
6-49のサンプル混合液の 0.02 mlを0.1% トリフルオロ
酢酸/蒸留水0.08 mlに希釈し、その0.05 mlをG2000SWXL
(東ソー株式会社)カラムに添着し、0.1% トリフルオロ
酢酸/10%アセトニトリル を流速0.5 ml/minで流し、溶
出液を各0.25 ml (0.5分ごとに)分取した。分取したフ
ラクションを濃縮乾燥(SpeedVac Plus SC210A; Savan
t社)し、膜画分の懸濁液に直接溶解した後、50nM [
35S]GTPγS(New England Nuclear社)を2 μL添
加し、以下(1―3)に記載した方法により[35S]GT
PγS結合量を測定した。その結果、 GALR2活性化作用
([35S]GTPγS結合促進活性)を有する成分は、フ
ラクションNo.35(リテンション・タイム 17〜17.5分)
に溶出された〔図5〕。同一条件で分析した公知のペプ
チド(Adrenomedulin, Gastric inhibitory peptide, P
ACAP38, Neuropeptide Y, β-endorphine, Galanin, SR
IF28(Somatostatin 28), Bovine Serum Albumin, Tryps
in inhibitor, Lysozyme)を用いて比較解析した結果
〔図6〕、 フラクションNo.46-49のGALR2活性化作用を
有する成分の分子量は約5000〜約7000と推測された。一
方、公知のブタ・ガラニン(ペプチド研究所)の分子量
は 3157.4(リテンション・タイム 18.858分)である。
従って、フラクションNo.46-49として得られたGALR
2活性化作用を有する化合物は、公知のガラニンとは異
なる物質であることが示唆された。
【0044】参考例3 GALR2(ガラニン・レセプ
ター・タイプ2)活性化作用を有する化合物の精製 (3―1)ブタ視床下部抽出液の調製 大量の視床下部抽出液を調製するために、上記(2―
1)の方法を以下のとおり簡略化した。ブタ視床下部凍
結品(東京芝浦臓器株式会社)を50個(約1 kg)
を包丁を用いて薄い切片にスライスし、沸騰した2500m
lの蒸留水を含む5000 mlビーカーに加え、10分間煮
沸した。煮沸した視床下部をビーカーごと水浴、及び氷
浴して、温度を約4℃まで下げ、視床下部を煮沸に用い
た蒸留水とともに、ポリトロン・ホモジェナイザーを用
いて10分間ホモジェナイズした。得られたホモジェネ
ートに、酢酸 150 ml、および 6N塩酸を 8 ml滴下し、
それぞれの終濃度を1 Mおよび20 mMとし、次に攪拌翼を
用いて一晩(約16時間)攪拌した。ホモジェネートを
高速遠心機(CR26H、日立RR10A型ローター:日立株式会
社)を用いて 8000 rpm, 30分間遠心し、得られた上清
を、ガーゼでろ過し、脂質片を取り除いた。以上の操作
を4回繰り返し行うことにより、約4kgの視床下部か
ら抽出液を調製した。
【0045】(3―2)ブタ視床下部抽出液の濃縮と粗
分画 (3―2―1)オクタドデシル逆相クロマトグラフィー
による精製 オクタドデシル基を固定したシリカゲル(YMC社、O
DS-AM 120-S50)をメタノールで膨潤後、直径5 cmの
ガラスカラムに容量が400 mlになるように充填し、1 M
酢酸で平衡化した。このカラムに(3―1)で調製した
抽出液の半分量(視床下部2kg分)を流速400 ml/hで添
着した後、流速400 ml/hで、約1000mlの1 M酢酸、次
いで約1200mlの20% アセトニトリル/0.1 % トリフルオ
ロ酢酸を流し、ゲルを洗浄した。最後に、流速400 ml/h
で、約2000 mlの60% アセトニトリル/0.1 % トリフルオ
ロ酢酸をカラムに流し、目的とする粗ペプチド画分を溶
出した。得られた溶出液を、エバポレーターを用いて濃
縮した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍
結乾燥した。以上の操作を2回実施し、約4kg(200
個)分の視床下部の抽出液の凍結乾燥粉末を調製した。 (3―2―2)SP-Sephadexイオン交換クロマトグラフ
ィーによる精製 直径5 cmのガラスカラムに、10 mM塩酸中で膨潤させたS
P-Sephadex C25(Pharmacia Biotech 社)を、容量が12
0 mlになるよう充填し、100 mM塩酸で洗浄した後、1 M
酢酸で平衡化した。(3―2―1)により得られた視床
下部抽出液の凍結乾燥粉末を、約800 mlの1 M酢酸に溶
解し、平衡化したSP-Sephadex C25カラムに流速400 ml/
hで添着した。約600 mlの1 M酢酸、約600 mlの1 Mピリ
ジン、約600 mlの1 Mピリジン・酢酸(pH 5.0)を流速
400 ml/hで順次カラムに流し、溶出液を40mlづつ分取
し、これを各0.2 mlづつに分注し真空濃縮機(サーバ
ント社)で濃縮乾燥させた。この乾燥物に、ジメチルス
ルフォキサイド0.04 mlを加えて溶解し、上記(1−
3)の試験法により、 GALR2活性化作用を測定した。そ
の結果、目的とするGALR2活性化作用を有する成分は、1
Mピリジン・酢酸(pH 5.0)により溶出されているこ
とが判明した。本結果より、GALR2活性化作用を有する
成分(化合物)は強塩基性物質であると考えられた。 (3―2―3)Sephadex G50ゲルろ過クロマトグラフィ
ーによる精製 上記(3―2―2)で得られた1 Mピリジン・酢酸(pH
5.0)溶出液分取品をエバポレーターを用いて100 ml
になるまで濃縮し、1 M酢酸で平衡化したSephadex G50
(Pharmacia Biotech 社)カラム(直径6 cm、容量3000 m
l)に流速400ml/hで添着した後、流速400 ml/hで1 M
酢酸をカラムに流し、溶出液を33 mlづつフラクションN
o.をつけて分取し、これを各0.25 mlづつに分注し真空
濃縮機(Savant社)で濃縮乾燥させた。この乾燥物に、
ジメチルスルフォキサイド0.03 mlを加えて溶解し、上
記(1−3)の試験法により、 GALR2活性化作用を測定
した。その結果、目的とするGALR2活性化作用を有する
成分は主として、分取フラクションNo.66-80に溶出され
ていることが判明した。また、フラクションNo.55-65お
よび No.45-54にも弱い活性が検出された。フラクショ
ンNo.66-80、55-65 および 45-54をそれぞれ混合して凍
結乾燥した。
【0046】(3―3)HPLCを用いるGALR2活
性化作用を有する化合物の精製 (3―3―1)TSKgel ODS80TM逆相高速液体クロマトグ
ラフィーによる精製 TSKgel ODS80TM逆相高速液体クロマトグラフィー用カラ
ム(東ソー、22.5 mmx 30 cm)を、40℃にて、流速4 ml
/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)を流し、
平衡化した。上記(3―2―3)で得られたSephadex G
50分取フラクションの各凍結乾燥物を1 M酢酸に溶解
し、それぞれカラムに添着した後、流速4 ml/minで、12
0分間かけて A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)容
量67%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニ
トリル)容量33%から、B液(0.1% トリフルオロ酢酸
/60% アセトニトリル)容量100% まで直線的グラジエン
トで上昇させ溶出液を回収した。溶出液を、8 mlずつフ
ラクションNo.をつけて分取した。なお、フラクションN
o.66-80の凍結乾燥物は2回に分けてクロマトグラフィー
を実施し、またフラクションNo. 55-65、45-54はそれぞ
れ1回のクロマトグラフィーで分離した。分取フラクシ
ョン4 μlを直接用い、上記(1−3)の試験法によ
り、 GALR2活性化作用を測定した。その結果、いずれの
クロマトグラフィーにおいても主に3種の活性ピークが
見られた。フラクションNo.35-38に見られた活性化作用
を有する成分の溶出位置は実施例2に記載したガラニン
の溶出位置にほぼ一致した。また、フラクションNo.47-
50に見られた活性化成分は参考例2に記載したGALR2活
性化作用を有する成分(GALR1を活性化せず、また前述
のブタ・ガラニン・ラジオイムノアッセイ・キットで検
出されない)の溶出位置にほぼ一致した。従って、フラ
クションNo.47-50を用いてGALR2活性化作用を有する成
分の精製を実施することとし、これらフラクションを混
合して凍結乾燥した。
【0047】(3―3―2)TSKgel CM-2SWイオン交換
高速液体クロマトグラフィーによる精製 TSKgel CM-2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、 0.46 cm x 25 cm)を、20℃に
て、流速1 ml/minで A液(10 mMぎ酸アンモニウム/40%
アセトニトリル)を流速1 ml/minで流し、平衡化した。
(3―3―1)で得られた逆相高速液体クロマトグラフ
ィー分取フラクションの凍結乾燥物をA液に溶解し、カ
ラムに添着した後、流速1 ml/minで、60分間かけて A
液(10 mMギ酸アンモニウム/40% アセトニトリル)容量
100%から、B液(500 mMギ酸アンモニウム/40% ア
セトニトリル)容量100% まで直線的グラジエントで上
昇させ溶出液を回収した。溶出液を、0.5 mlづつフラク
ションNo.をつけて分取した。分取フラクション1μlを
直接用い、上記(1−3)の試験法により、 GALR2活性
化作用を測定した。その結果、主な活性ピークはフラク
ションNo.89-92に検出された。これらのフラクションを
まとめて以降の精製に用いた。
【0048】(3―3―3)ジフェニル逆相高速液体ク
ロマトグラフィーによる精製 ジフェニル逆相高速液体クロマトグラフィー用カラム
(Vydak 219TP54、 0.46cm x 25 cm)を、40℃にて、
流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水)
を流し、平衡化した。上記(3―3―2)で得られたイ
オン交換高速液体クロマトグラフィー分取フラクション
を直接カラムに添着した後、流速 1ml/minで 1分間で
A液(0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量100%か
ら B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリ
ル)容量を50%まで急速に上昇させ、これを次に、流速1
ml/minで、60分間かけてB液濃度を100% まで直線的グ
ラジエントで上昇させ溶出液を回収した。溶出液を、1
mlずつフラクションNo.をつけて分取した。分取フラク
ション1μlを直接用い、上記(1−3)の試験法によ
り、 GALR2活性化作用を測定した。その結果、主な活性
ピークはフラクションNo.24-26に検出された。これらの
フラクションをまとめて以降の精製に用いた。 (3―3―4)Super Phenyl逆相高速液体クロマトグラ
フィーによる精製 TSKgel Super Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minで A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)を流し、平衡化した。(3―3―3)で得られたジ
フェニル逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラクシ
ョンを直接カラムに添着した後、流速 1ml/minで 1分
間で A液(0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量100
%から B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニト
リル)容量45%まで急速に上昇させ、これを次に、流速1
ml/minで、80分間かけてB液濃度を55% まで直線的グラ
ジエントで上昇させ溶出液を回収した。溶出液を、1 ml
ずつフラクションNo.をつけて分取した。分取フラクシ
ョン1μlを直接用い、上記(1−3)の試験法により、
GALR2活性化作用を測定した。その結果、主な活性ピー
クはフラクションNo.44-45 および No.50-52に検出され
た。フラクションNo.44−45を混合して同条件にて再ク
ロマトグラフィー操作を実施し、0.5 mlずつ溶出フラク
ションを分取した。一方、No.50、51および52はそれぞ
れ別個に同条件にて再クロマトグラフィー操作を実施
し、0.5 mlずつ溶出フラクションを分取した。各分取フ
ラクション2 μlを直接使用し、上記(1−3)の試験
法により、 GALR2活性化作用を測定した。その結果、 N
o.44−45の再クロマトグラフィー操作で得られたフラク
ションNo.93-95、および、フラクションNo.50の再クロ
マトグラフィー操作で得られたフラクションNo.105-107
に活性ピークが検出された。フラクションNo.51の再ク
ロマトグラフィー操作で得られたフラクションNo.105-1
07に主たる活性ピークと、フラクションNo.108-109に弱
い活性ピークが検出された。さらに、フラクションNo.5
2の再クロマトグラフィー操作で得られたフラクションN
o.106-110には主たる活性ピークがブロードに検出され
た。
【0049】(3―3―5)Super ODS逆相高速液体ク
ロマトグラフィーによる精製 (3―3―5―1)GALR2 活性化主成分の精製 (3―3―5―1―1)トリフルオロ酢酸存在下でのク
ロマトグラフィー TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃
にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸
留水)を流し、平衡化した。(3―3―4)で得られた
Super Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラ
クションNo93-95を直接カラムに添着した後、流速 1ml
/min、1分間で、A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)容量100%から B液(0.1% トリフルオロ酢酸/6
0% アセトニトリル)容量を50%まで直線的グラジエント
で上昇させ、これを次に流速1 ml/minで、84分間かけて
B液濃度を62.5% まで直線的グラジエントで上昇させ溶
出液を回収した。溶出液を、0.5 mlずつフラクションN
o.をつけて分取した。分取フラクション2 μlを直接用
い、上記(1−3)の試験法により、 GALR2活性化作用
を測定した。その結果、活性ピークはフラクションNo.9
6-97に検出された。得られたフラクションNo.96-97を混
合して同条件にて再クロマトグラフィー操作を実施し、
0.5 mlずつフラクションを分取した。210 nmの紫外(U
V)吸収で検出されたピークは単一ではあったが、不純
物の混入を示唆するピークの肩が認められた。各分取フ
ラクション2 μlを直接用い、上記(1−3)の試験法
により、 GALR2活性化作用を測定した。その結果、活性
ピークはフラクションNo.98-100に検出され、これらは2
10 nmの紫外吸収で検出されたピーク肩部分を除く部分
に一致した。該ピーク肩部分に含まれる不純物を除去す
るために、(3―3―5―1―2)に記載の方法により
さらに精製を行った。 (3―3―5―1―2)ヘプタフルオロ酪酸存在下での
クロマトグラフィー TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃
にて、流速1 ml/minで A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/
蒸留水)を流し、平衡化した。(3―3―5―1―1)
で得られたフラクションNo98-100を直接カラムに添着し
た後、 流速 1ml/min、1分間で A液(0.1% ヘプタフ
ルオロ酪酸/蒸留水)容量100%から B液(0.1% ヘ
プタフルオロ酪酸/100% アセトニトリル)容量を35%ま
で急速に上昇させ、これを次に流速1 ml/minで、60分
間かけてB液濃度を50% まで直線的グラジエントで上昇
させ溶出液を回収した。溶出液を、0.5 mlずつフラクシ
ョンNo.をつけて分取した。分取フラクション2 μlを
直接用い、上記(1−3)の試験法により、 GALR2活性
化作用を測定した。その結果、活性ピークはフラクショ
ンNo.67-69に検出された。この活性ピークは、2本に分
離された210nmの紫外吸収ピークのうち、早く溶出され
た方の紫外吸収ピークに完全に一致し、単一ペプチドに
まで精製されたものと判断した。本活性化作用を有する
成分をGALR2活性化主成分と呼ぶ。
【0050】(3―3―5―2)GALR2活性化副成分
(1)の精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃
にて、流速1 ml/minで A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸
/蒸留水)を流し、平衡化した。(3―3―4)で得ら
れたSuper Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー分取
フラクションNo.105-107(フラクションNo.50由来)、フ
ラクションNo.105-107(フラクションNo.51由来)、フラ
クションNo.106-107(フラクションNo.52由来)を混合
し、直接カラムに添着した後、流速 1ml/min、1分間
で、A液(0.1%トリフルオロ酢酸/蒸留水)容量1
00%から B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニ
トリル)容量を52.5%まで急速に上昇させ、これを次に
流速1 ml/minで、84分間かけてB液濃度を65%まで直線
的グラジエントで上昇させ溶出液を回収した。溶出液
を、0.5 mlずつフラクションNo.をつけて分取した。分
取フラクション2 μlを直接用い、上記(1−3)の試
験法により、 GALR2活性化作用を測定した。その結果、
活性ピークはフラクションNo.75-76に検出された。得ら
れたフラクションNo.75-76を混合し、同条件にて再度同
じクロマトグラフィーを実施し、0.5 mlずつフラクショ
ンNo.をつけて分取した。溶出液は、210 nmの紫外吸収
では単一なピークとして検出された。分取フラクション
3 μlを直接用い、上記(1−3)の試験法により、 GA
LR2活性化作用を測定した。その結果、活性ピークはフ
ラクションNo.76-78に検出された。この活性ピークは21
0nmの紫外吸収ピークと一致し、活性成分は単一ペプチ
ドにまで精製されたものと判断した。本活性化作用を有
する成分をGALR2活性化副成分(1)と呼ぶ。
【0051】(3―3―5―3)GALR2活性化副成分
(2)の精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃
にて、流速1 ml/minで A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸
/蒸留水)を流し、平衡化した。(3―3―4)で得ら
れたSuper Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー分取
フラクションNo.108-109(フラクションNo.51由来)、フ
ラクションNo.108-110(フラクションNo.52由来) を混和
し、直接カラムに添着した後、流速 1 ml/min、1分間
で、A液容量100%から B液(0.1% トリフルオロ酢
酸/60% アセトニトリル)容量を52.5%まで急速に上昇さ
せ、これを次に流速1 ml/minで、84分間かけてB液濃
度を65%まで直線的グラジエントで上昇させ溶出液を回
収した。溶出液を、0.5 mlずつフラクションNo.をつけ
て分取した。分取フラクション2μlを直接用い、上記
(1−3)の試験法により、 GALR2活性化作用を測定し
た。その結果、活性ピークはフラクションNo.79-80に検
出された。得られたフラクションNo.79-80を混合して同
条件にて再度同じクロマトグラフィーを実施し、0.5 ml
ずつ分取したところ、210 nmの紫外吸収で単一なピーク
として検出された。分取フラクション3 μlを直接用
い、上記(1−3)の試験法により、 GALR2活性
化作用を測定した。その結果、活性ピークはフラクショ
ンNo.79−81に検出された。この活性ピークは21
0 nmの紫外吸収ピークと一致し、活性成分は単一ペプチ
ドにまで精製されたものと判断した。本活性化作用を有
する成分をGALR2活性化副成分(2)と呼ぶ。
【0052】参考例4 アミノ酸配列分析 (4―1)GALR2活性化作用を有する主成分のN末
端アミノ酸配列分析 上記(3―3―5―1―2)で得られたフラクションN
o.67-69のGALR2活性化主成分を20μlの0.1% トリフル
オロ酢酸/30% アセトニトリルに溶解し、ペプチドサポ
ートディスク(ベックマン社)に滴下した後、窒素ガス
により該ディスクを乾燥させた。これをプロテインシー
ケンサー(ベックマン社、LF3400DT)にセットし、標準
分析法(プロシージャ40)により自動エドマン分解反応
を行ないアミノ酸配列解析を行った。各サイクルごとに
同定されたPTHアミノ酸を〔表1〕に示した。
【0053】
【表1】
【0054】表1より、GALR2活性化主成分のN末端か
ら34残基目までのアミノ酸配列を以下のように決定する
ことができた(28残基目Xは未同定であることを表
す)。 APVHRGRGGWTLNSAGYLLGPVLHPPSXAEGGGK (GALR2活性化
主成分のN末端アミノ酸配列、配列番号:24) 得られたアミノ酸配列中のN末端から9残基〜21残基目
の13残基からなる配列は、公知のブタ・ガラニンのN末
端アミノ酸配列に一致した。しかし、その前後のアミノ
酸配列はブタ・ガラニンおよびその前駆体のいずれの配
列とも一致しなかった。また、本アミノ酸配列と一致す
る公知のペプチドは見出されなかったので、得られたGA
LR2活性化主成分は新規ペプチドであると推測された。
【0055】(4―2) GALR2活性化作用を有す
る副成分(1)のN末端アミノ酸配列分析 上記(3―3―5―2)で得られたフラクションNo.76-
78のGALR2活性化副成分は、(4―1)と同様にして分
析した。各サイクルごとに同定されたアミノ酸を〔表
2〕に示した。
【0056】
【表2】
【0057】表2より、GALR2活性化副成分(1)のN
末端から32残基目までのアミノ酸配列を以下のように決
定することができた(28残基目Xは未同定であることを
表す)。 APVHRGRGGWTLNSAGYLLGPVLHPPSXAEGG (GALR2活性化副
成分(1)のN末端配列、配列番号:25) このアミノ酸配列は上記(4―1)で得られたGALR2活
性化主成分のN末端アミノ酸配列32残基に完全に一致し
た。
【0058】(4―3) GALR2活性化作用を有す
る副成分(2)のN末端アミノ酸配列分析 上記(3―3―5―3)で得られたフラクションNo.79-
81のGALR2活性化副成分(2)を、20μlの0.1% トリフ
ルオロ酢酸/30% アセトニトリルに溶解し、重炭酸アン
モニウム(終濃度1%)、TLCK-キモトリプシン(終濃度
10pmolシグマ社)および蒸留水を添加して 50μlと
し、37℃で1時間反応させた。Spheri-5 RP-18逆相
高速液体クロマトグラフィー用カラム(ブラウンリー
社、 2.1 mm x 30 mm)を、25℃にて、流速300μl/mi
nで A液(0.1%トリフルオロ酢酸)を流し、平衡化し
た。酵素反応液全量をカラムに添着した後、流速300μl
/minで、30分間かけてA液(0.1%トリフルオロ酢酸)容
量100%から B液(0.1%トリフルオロ酢酸/70%アセト
ニトリル)容量を70% まで上昇させ、210nmの紫外吸収
を示す溶出ピーク4つ(CHY-1、CHY-2、CHY-3 および C
HY-4)を溶出フラクションとして回収した。分取した4
つのフラクション(キモトリプシン消化断片)を、窒素
気流下で50μl以下になるまで濃縮した後、(4―1)
と同様にしてプロテインシーケンサーによりN末端アミ
ノ酸配列分析を行なった。なお、CHY-3 については、
ベックマン社 LF3400DTプロテインシーケンサーを、CHY
-1、CHY-2、および CHY-4 については、アプライドバイ
オシステムズ社 477Aプロテインシーケンサーを使用し
た。N末端アミノ酸配列解析により以下の配列が得られ
た。 CHY-1: APVHRGRGG(配列番号:26) CHY-2: XAIDGLPYPQS (Xは未同定)(配列番号:27) CHY-3: LLGPVLHPPSXAEGGGKTALGILDL (Xは未同定)(配列番号:28) CHY-4: TLNSAG (配列番号:29) 上記(4―1)で得られたGALR2活性化主成分または上
記(4―2)で得られたGALR2活性化副成分(1)のN
末端アミノ酸配列結果を参考にして、GALR2活性化副成
分(2)は次のN末端アミノ酸配列を有しているものと
推測された。 APVHRGRGGWTLNSAGYLLGPVLHPPSXAEGGGKTALGILDL(配列番号:30)
【0059】参考例5 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチドをコードするcDNA 1)デジェネレートPCR(Degenerated PCR)法によ
るブタGALR2活性化因子遺伝子断片のクローニング ブタ全脳からTRIZOL reagent(Gibco BRL社)を用い、
添付されたマニュアルに記載された方法に従ってtotal
RNAを抽出した。次いでオリゴdTセルロースカラム(mRN
A Purification Kit, Pharmacia社)を用い、添付され
たマニュアルに記載された方法に従って該total RNAか
らpoly(A)+ RNAを調製した。さらに、3'RACE System fo
r rapid amplification of cDNA ends (Gibco BRL 社)
を用い、添付されたマニュアルに記載された方法に従
って、該Poly (A)+ RNAから first strand cDNA を合成
した。また、ブタGALR2活性化成分の部分アミノ酸配列
を基にデザインした次の degenerate primerを合成し
た。 pGAL4-7F: 5'-CAYMGNGGIMGNGGIGGSTGGAC-3' (配列番号:31) pGAL9-3F: 5'-GGHTGGACNCTNAAYAGYGC-3' (配列番号:32) pGAL34-1R: 5'-ATICCNAGIGCNGTYTTICCYTT-3' (配列番号:33) 前述の first strand cDNA を鋳型として用い、pGAL4-7
FおよびpGAL34-1Rをプライマーとして用いて初段のPCR
反応を実施した。該PCR反応における反応液は、Taq pol
ymerase(宝酒造株式会社)を0.5 μl、それぞれ添付の
10x PCR buffer(500 mM KCl-100 mM Tris・HCl, pH 8.
3)を10 μl、25 mM MgCl2を6 μl、2.5 mMdNTP mixture
を8 μl、プライマーpGAL4-7FおよびプライマーpGAL34-
1R(ともに10 μM)を各10 μl、および該鋳型cDNA
(前述の first strand cDNA)を8μl、蒸留水を47.5
μlを混合して作製した。該PCRとして、1)初期変性
(94℃・30秒間)、2)32回のサイクル反応(94℃・20
秒間-55℃・30秒間-72℃・30秒間)の後3)最終伸長反応
(72℃・4分間)を行い初段PCR産物を得た。得られた初
段PCR産物を鋳型として第2段のPCR反応(nested PCR)
を行った。該反応液は、Taq polymerase(宝酒造株式会
社)を0.5 μl、添付の10x PCR buffer(500 mM KCl-100
mM Tris・HCl, pH 8.3)を10 μl、25 mM MgCl2を6 μ
l、2.5 mM dNTP mixtureを8 μl、プライマーpGAL9-3F
およびpGAL34-1R(ともに10 μM)を各10 μl、および
該鋳型cDNA(初段PCR産物)を5 μl、蒸留水を50.5 μl
を混合して作製した。該PCRとして、1)初期変性(94
℃・30秒間)、2)32回のサイクル反応(94℃・20秒間
-55℃・30秒間-72℃・30秒間)の後3)最終伸長反応(72
℃・10分間)を行い nested PCR 産物を得た。
【0060】さらに nested PCR 産物を2.0%アガロース
ゲル電気泳動を行い、サイバーグリーン染色される約10
0 bpのバンドを含むゲル片を剃刀で切り出した。該ゲル
片より Gene Clean DNA 抽出キット(BIO 101社)を用
いてnested PCR 産物であるDNA断片を回収した。このDN
A断片をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用い
て、添付のマニュアルに記載された方法に従ってキット
に添付されたプラスミドベクターpCRIIに連結した。得
られたプラスミドをQIAwell 8 Ultra plasmid purifica
tion kit(QIAGEN社)を用いて精製した。該プラスミド
中の nested PCR産物の塩基配列決定のための反応は、D
ye Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosys
tems、パーキンエルマー社)を用いて行い、蛍光式自動
シークエンサー(DNA sequencer Prism 377:Applied B
iosystems、パーキンエルマー社)を用いて nested PCR
産物の塩基配列を解読した。その結果、ブタGALR2活性
化因子の部分ペプチドをコードする98 bpのDNA断片を有
する数種類のプラスミドを得ることができた。PCR反応
にdegenerate primersを用いたため、これらの数種類の
プラスミドにおけるDNAはプライマーに対応する部分で
塩基配列に差異が見られた。以下に代表的な2クロー
ン、pCR100-6およびpCR100-7中の nested PCR 産物の塩
基配列を示す。 pCR100-6: GGCTGGACTT TAAATAGTGC TGGTTACCTC CTGGGTCCCG TACTCCATCC GCCCTCCAGG GCTGAAGGAG GCGGGAAGGG CAAAACAGCC CTGGGCAT (配列番号:34) pCR100-7: GGTTGGACTT TGAACAGTGC TGGTTACCTC CTGGGTCCCG TACTCCATCC GCCCTCCAGG GCTGAAGGAG GCGGGAAGGG CAAAACCGCC CTAGGCAT (配列番号:35 )
【0061】2)配列番号:1で表されるアミノ酸配列
からなるペプチドをコードするcDNAのクローニング ブタ全脳より得られた前述の poly (A)+ RNAより、ZAP-
cDNA Gigapack III Gold cloning kit (STRATAGENE社)
を用いて、ブタ全脳cDNAファージライブラリーを作製し
た。方法はキットに添付されたマニュアルに従った。得
られたファージ(2,200,000 plaque forming units)を
該マニュアルの方法で大腸菌XL1-Blue MRF'(STRATAGENE
社)に感染させた後、NZY培地アガープレート120枚
にまき、37℃で8時間培養した。得られた大腸菌プラ
ークよりファージをHybond-N+ナイロンメンブレン(ア
マシャム社)に写し取った。このナイロンメンブレンを
1.5 M塩化ナトリウムを含む0.5 N水酸化ナトリウム溶
液、1.5 M 塩化ナトリウムを含む0.5 Mトリス緩衝溶液
(pH 7.0)、および2x SSC液に順次浸した後、風乾させ
た。得られたナイロンメンブレンをハイブリダイゼーシ
ョン緩衝液(5x SSPE, 5xDenhardt's液、0.5% SDS, 0.1
mg/ml サケ***DNA)中にて60℃に24時間保温し、次い
で、ハイブリダイゼーションプローブ(5 x 105 cpm/ml)
を含むハイブリダイゼーション緩衝液(同上)中にて、
60℃に24時間保温した。該ハイブリダイゼーションプロ
ーブは、前述のプラスミドpCR100-6とpCR100-7の1:1混
合物を鋳型として、次に示す2個のプライマーpGAL9-3F
およびpGAL34-8Rにより増幅したDNA断片を用いた。 pGAL9-3F: 5'-GGHTGGACNCTNAAYAGYGC-3' (配列番号:36) pGAL34-8R:5'-ATDCCBAGGGCDGTTTTGCCCTT-3' (配列番号:37) 即ち、該増幅反応〔反応液組成は、ExTaq(宝酒造株式会
社)を0.5 ml、添付の10x Ex Taq buffer(20 mM MgCl2
含む。)を5 μl、2.5 mM dNTP mixtureを4 μl、[α-32
P]dCTP (6000 Ci/mmol)を10 μl、プライマーpGAL9-3F
およびpGAL34−8R(それぞれ10 μM)を各
0.5 μl、および鋳型cDNAを1 μl、蒸留水を29 μlを混
合して作製〕として、96℃・30秒間の初期変性後、94℃・
20秒間-55℃・30秒間-72℃・30秒間のサイクル反応を32
回、および72℃・4分間の最終伸長反応を行い増幅DNA断
片を得た。該ハイブリダイゼーション反応後のナイロン
メンブレンを、0.1% SDSを含む0.2x SSC緩衝液を用いて
50℃にて30分間洗浄した後、X線フィルム(Kodak社、Bi
oMax MS)を用いて増感スクリーンの存在下でオートラジ
オグラフィーに処した(曝露条件:-70℃、3日間)。
該オートラジオグラフィーの結果から検出された陽性プ
ラークを単離し、クロロフォルム0.1 mlを含むSM 緩衝
液(100 mM NaCl, 8 mM MgSO4, 0.01% gelatin, 50 mM T
ris・HCl, pH 7.5)5 ml中にファージを抽出した。得ら
れたファージを再度大腸菌XL1-Blue MRF'に感染させた
後、NZY培地アガープレートにまき、37℃で8時間培
養した。得られた大腸菌プラークよりファージをナイロ
ンメンブレン(アマシャム社、Hybond-N+)に写し取り、
前述と同様の方法によりハイブリダイゼーションを行っ
た。オートラジオグラフィーにより、陽性の単一クロー
ンを単離し、前述と同様の一連の操作をもう一度繰り返
し実施し、完全に単一なファージクローンを取得した。
次に、該ファージクローンからプラスミドを以下の方法
で単離精製した。ファージ液(1 μl)を大腸菌XPORT(5
0 μl)、ヘルパーファージ(10 μl)、大腸菌XLOLR(5 μ
l)と混合し、NZY アガープレートにまき、37℃で8時
間培養した。大腸菌XPORTプラーク中に生じた大腸菌XLO
LRの小コロニーをつま楊枝でピックアップし、アンピシ
リンとテトラサイクリンを含むLB培地アガープレート
にて37℃、一晩培養した。単一コロニーより大腸菌XLOL
Rをピックアップし、LB培地中にて液体培養した。培
養終了後、大腸菌XLOLRを集菌し、プラスミド精製キッ
ト(キアゲン社、QIAwell 8 Ultra)を用いてプラスミ
ドを精製した。該プラスミド中のブタGALR2活性化因子
をコードするcDNAの塩基配列決定のための反応は、Dye
Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystem
s、パーキンエルマー社)を用いて行い、蛍光式自動シ
ークエンサー(DNA sequencerPrism 377:Applied Bios
ystems、パーキンエルマー社)を用いてブタGALR2活性
化因子をコードするcDNAの塩基配列を解読した。その結
果、ブタGALR2活性化因子の全長ペプチドをコードする9
74 bpのDNA断片を有するプラスミドpGR2PL6、および100
7 bpのDNA断片を有するプラスミドpGR2PL3を得ることが
できた。両者のDNA配列によりコードされるGALR2活性化
因子の前駆体の鎖長およびアミノ酸配列には大きな差異
が見られたが、プロセシングにより産生されると予想さ
れる成熟活性化因子(mature peptide)部分の配列は同
一であった。得られた2個のプラスミドを公知の方法に
より大腸菌TOP10に導入し、形質転換体それぞれTOP10/p
GR2PL6、TOP10/pGR2PL3を得た。
【0062】参考例6 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチド:Ala-Pro-Val-His-Arg-Gly-Ar
g-Gly-Gly-Trp-Thr-Leu-Asn-Ser-Ala-Gly-Tyr-Leu-Leu-
Gly-Pro-Val-Leu-His-Pro-Pro-Ser-Arg-Ala-Glu-Gly-Gl
y-Gly-Lys-Gly-Lys-Thr-Ala-Leu-Gly-Ile-Leu-Asp-Leu-
Trp-Lys-Ala-Ile-Asp-Gly-Leu-Pro-Tyr-Pro-Gln-Ser-Gl
n-Leu-Ala-Ser(配列番号:1)の製造 市販Boc-Ser(Bzl)l-OCH2-PAM樹脂(0.73 m mole/g resi
n) 0.5 m mole 分をペプチド合成機ABI 430Aの反応曹に
入れ、Boc-strategy (NMP-HOBt)ペプチド合成方法でBoc
-Ala, Boc-Leu, Boc-Gln, Boc-Ser(Bzl), Boc-Pro, Boc
-Tyr(Br-Z), Boc-Gly, Boc-Asp(OcHex), Boc-Ile, Boc-
Lys(Cl-Z), Boc-Trp(CHO), Boc-Thr(Bzl), Boc-Glu(OcH
ex), Boc-Arg(Tos), Boc-His(Bom), Boc-Val, Boc-Asn,
を所望のアミノ酸配列順に導入し目的の保護ペプチド
樹脂を得た。 この樹脂0.105gをp-クレゾール1.1g、
1,4-ブタンジチオール1.2 mlと共に無水弗化水素10 ml
中、0℃ 60分撹袢した後、弗化水素を減圧留去し、
残留物へジエチルエーテルを加え沈殿を濾過した。 こ
の沈殿に50%酢酸水を加え抽出し、不溶部分を除き、
抽出液を十分に濃縮後、50%酢酸水で充填したセファ
デックスョG-25カラム(2.0 x 80 cm)に付し、同溶媒で
展開、主要画分を集めLiChroprepョ RP-18を充填した逆
相クロマトカラム(2.6 x 60 cm)に付け0.1%TFA水 200
mlで洗浄、0.1%TFA水 300mlと0.1%TFA含有50%アセトニ
トリル水 300mlを用いた線型勾配溶出を行い、主要画
分を集め濃縮、凍結乾燥し白色粉末39mgを得た。 こ
れを更にCM−セルロファインョを充填したイオン交換
クロマトカラムに付け50mMから200mM酢酸アンモニウム
濃度の線形勾配溶出を行い主要画分を集め凍結乾燥を繰
り返し、白色粉末10mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 6204.7 (計算値 6205.2) HPLC溶出時間 21.8分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0063】参考例7 配列番号:2で表されるアミノ
酸配列からなるペプチド:Ala-Pro-Ala-His-Arg-Gly-Ar
g-Gly-Gly-Trp-Thr-Leu-Asn-Ser-Ala-Gly-Tyr-Leu-Leu-
Gly-Pro-Val-Leu-His-Leu-Ser-Ser-Lys-Ala-Asn-Gln-Gl
y-Arg-Lys-Thr-Asp-Ser-Ala-Leu-Glu-Ile-Leu-Asp-Leu-
Trp-Lys-Ala-Ile-Asp-Gly-Leu-Pro-Tyr-Ser-Arg-Ser-Pr
o-Arg-Met-Thr(配列番号:2)および配列番号:3で
表されるアミノ酸配列からなるペプチド: Ala-Pro-Ala
-His-Arg-Gly-Arg-Gly-Gly-Trp-Thr-Leu-Asn-Ser-Ala-G
ly-Tyr-Leu-Leu-Gly-Pro-Val-Leu-His-Leu-Pro-Gln-Met
-Gly-Asp-Gln-Asp-Gly-Lys-Arg-Glu-Thr-Ala-Leu-Glu-I
le-Leu-Asp-Leu-Trp-Lys-Ala-Ile-Asp-Gly-Leu-Pro-Tyr
-Ser-His-Pro-Pro-Gln-Pro-Ser(配列番号:34)の製
造 市販Boc-Thr(Bzl)l-OCH2-PAM樹脂を用い参考例6と同様
に合成と精製を行い取得できる。
【0064】実施例1 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチドの構造遺伝子の調製(図7参
照) 本発明のペプチドの構造遺伝子は、参考例5で得られた
プラスミドpGR2PL6より、構造遺伝子の上流に隣接してN
de I切断部位及びメチオニンを持つプライマー1:5'-A
GCATATGGCTCCGGTCCACAGG-3'(配列番号:38 キコー
テック社製)と、下流に隣接して終始コドン及びBamH I
切断部位を持つプライマー2:5'-CTGGATCCTCAGGAGGCCA
ACTGAGAC-3'(配列番号:39 グライナー・ジャパン
社製)を用いて、PCRで増幅した。この遺伝子をTOPO TA
Cloning Kit(インヴィトロジェン社製)を用いてpCRI
I-TOPOベクターに連結し、 pCRII/GALを作成した。この
プラスミドをTOP10 One Shotコンピテントセルに形質転
換し、X-gal(5-Bromo-4-Chloro-3-Indolyl-b-D-Galacto
se)を塗布した50μg/mLのアンピシリンを含むLB寒天培
地(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウ
ム、2%寒天)上に播き、37℃で1日培養し、テトラサイ
クリン耐性とβ−ガラクトシダーゼ活性を指標として形
質転換体を選択した。この形質転換体を50μg/mLのアン
ピシリンを含むLB培地(1%ペプトン、0.5%酵母エキス、
0.5%塩化ナトリウム)で一晩培養し、QIAprep8 Minipre
p Kit(キアゲン社)を用いてプラスミドを回収した。
またプライマー3: 5'-CAGCCCTCGGCATCCTGGACC-3'(配
列番号:40 グライナー・ジャパン社製)およびプラ
イマー4: 5'-GGTCCAGGATGCCGAGGGCTG-3' (配列番
号:41 グライナー・ジャパン社製)を用いて、部位
特異的変異導入(Quick Change, STRATAGENE社製)によ
り本発明の配列番号:1で表されるアミノ酸配列からな
るペプチド構造遺伝子中のBamH Iと隣接して存在するAv
a I認識部位を欠損させたpCRII/GALdesBamを作成した。
プラスミド中の本発明の配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチドの構造遺伝子部分の塩基配列
は、アプライドバイオシステムズ社モデル377DNAシーク
エンサーを用いて確認を行った。 塩基配列を確認したp
CRII/GALdesBam 2μgをNde Iで切断し、T4 DNAポリメラ
ーゼ(DNA Blunting Kit、宝酒造社製)で末端を平滑化
した。次にEcoR Vで切断後、3%アガロースゲル電気泳
動を行い、約200bpのDNA断片をQIAquick Gel Extractio
n Kit(キアゲン社製)を用いて抽出し、25μLのTE緩衝
液(10mM Tris-HCl(pH8.0)、1mM EDTA)に溶解した。
【0065】実施例2 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチド発現プラスミドの調製 a)融合蛋白質発現用ベクターの調製(図8参照) 1998年6月15日から通商産業省工業技術院生命工
学工業技術研究所(NIBH)に FERM BP−6
388として寄託されており、1997年6月25日か
ら財団法人発酵研究所(IFO)にIFO 16100と
して寄託されている形質転換体 Escherichia coli M
M294(DE3)/pTB960−11に保持されて
いるプラスミドpTB960-11 1μgをXba IとAva Iで切断後
1%アガロースゲル電気泳動を行い、約4.4kbpのDNA断片
をQIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン社)を用い
て抽出し、50μLのTE緩衝液に溶解した。hFGFムテインC
S23構造遺伝子の欠損部分と、その上流に隣接してNde I
切断部位及び開始コドンが挿入されるようにデザインさ
れた合成DNA( 5'-CTAGACATATGCCAGCATTGC-3'(配列番
号:42)および5'-TCGGGCAATGCTGGCATATGT-3'(配列
番号:43)共にグライナー・ジャパン社製)の各1μg
を100μLのリン酸化反応液[50mM Tris-HCl(pH7.6)、10
mM MgCl2、5mMジチオスレイトール、0.1mMスペルミジ
ン、0.1mM EDTA、1mM ATP、10 unit T4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ(日本ジーン社製)]中で37℃・1時間反応
させ、5'末端のリン酸化を行った。反応終了後、フェノ
ール・クロロフォルム抽出、エタノール沈殿を行った。
沈殿をTE緩衝液50μLに溶解し、この溶液を80℃で10分
間保持した後、室温で徐冷しアニーリングした。Xba I-
Ava I DNA断片とアニーリング液は、Takara DNA Ligati
on Kit Ver2(宝酒造)を用いてライゲーションが行わ
れた。すなわち、Xba I-Ava I DNA断片1μLとアニーリ
ング液1μLに蒸留水3μLとライゲーション I液5μLを加
え、16℃・30分間反応させた。このライゲーション液10
μLを用いて大腸菌JM109コンピテントセル(東洋紡製)
を形質転換し、10μg/mLのテトラサイクリンを含むLB寒
天培地上に播き、生じたテトラサイクリン耐性のコロニ
ーを選択した。この形質転換体をLB培地で一晩培養し、
QIAprep8 Miniprep Kit(キアゲン社)を用いてプラス
ミドを調製した。このプラスミドをNde Iで切断後、1%
アガロースゲル電気泳動を行い、Nde Iの切断部位が新
たに生じていることを確認し、プラスミドpTBNdeとし
た。次に、プラスミドpTBNde 1μgをPst Iで切断し、T4
DNAポリメラーゼ(DNA Blunting Kit、宝酒造)で末端
を平滑化した後、フェノール・クロロフォルム抽出、エ
タノール沈殿を行った。得られた沈殿をTE緩衝液10μL
に溶解し、Nde Iで切断後、3%アガロースゲル電気泳動
を行い、約470bpのDNA断片をQIAquick Gel Extraction
Kit(キアゲン社製)を用いて抽出し、25μLのTE緩衝液
に溶解した。pBR322をNde Iで切断、T4 DNAポリメラー
ゼ(DNA Blunting kit, 宝酒造株式会社製)で末端を平
滑化し、再度連結する事によって、Nde I認識部位を欠
損させたpBRdesNdeを作製した。pET3cをBgl II - Eco R
Vで切断し、約0.26kbpの断片を回収した後、T4 DNAポリ
メラーゼで末端を平滑化し、pBRdesNdeのSca I断片と連
結して、pBR/T7 desNdeを作製した。また、部位特異的
変異導入(Quick Change,STRATAGENE社製)により、pBR
322のBam HI認識部位を欠損させたpBR322desBamを作製
した。pBR322desBamのSph I - Eco RV断片をpBR/T7 des
NdeのSph I - EcoRV断片と連結して、テトラサイクリン
耐性発現ベクターpTCIIを作製した。プラスミドpTCII 1
μgをBsm IとPvu IIで切断後、1%アガロースゲル電気
泳動を行い、約3.7kbpのDNA断片をQIAquick Gel Extrac
tion Kitを用いて抽出し、25μLのTE緩衝液に溶解し
た。このDNA断片をDNA Blunting Kitを用いT4 DNAポリ
メラーゼで末端を平滑化後ライゲーションを行った。ラ
イゲーション終了液をフェノール・クロロフォルム抽出
した後、エタノール沈殿を行いTE緩衝液10μLに溶解し
た。この溶液をBamH Iで切断し、 T4 DNAポリメラーゼ
で末端を平滑化した後、更にNde Iで切断し、1%アガロ
ースゲル電気泳動を行い、約3.7kbpのDNA断片をQIAquic
k Gel Extraction Kitを用いて抽出し、50μLのTE緩衝
液に溶解した。上記約470bpのNde I-Blunt DNA断片4μL
と約3.7kbpのNde I-Blunt DNA断片1μLにライゲーショ
ン I液5μLを加え、16℃・30分間反応させた。ライゲー
ション液10μLを用いて大腸菌JM109コンピテントセル
(東洋紡社製)を形質転換し、10μg/mLのテトラサイク
リンを含むLB寒天培地上に播き、生じたテトラサイクリ
ン耐性のコロニーを選択した。この形質転換体をLB培地
で一晩培養後、QIAprep8 Miniprep Kitを用いてプラス
ミドを調製し、融合蛋白質発現用ベクターpTFCとした。
【0066】b)配列番号:1で表されるアミノ酸配列
からなるペプチド発現株の構築(図9参照) 融合蛋白質発現用ベクター pTFC 1μgをBamH Iで切断
し、T4 DNAポリメラーゼ(DNA Blunting Kit、宝酒造社
製)で末端を平滑化した後、1%アガロースゲル電気泳
動を行い、約4.2kbpのDNA断片をQIAquick Gel Extracti
on Kit(キアゲン社製)を用いて抽出し、50μLのTE緩
衝液に溶解した。この断片と実施例1で調製した本発明
のペプチドの構造遺伝子をTakara DNA Ligation Kit Ve
r2(宝酒造社製)を用いてライゲーションを行った。す
なわちpTFCのBamH I切断平滑化溶液1μLと本発明のペプ
チドの構造遺伝子溶液4μLを混合し、更にライゲーショ
ン I液5μLを加え、16℃・30分間反応させた。ライゲー
ション液10μLを用いて大腸菌JM109コンピテントセル
(東洋紡社製)を形質転換し、10μg/mLのテトラサイク
リンを含むLB寒天培地上に播き、37℃で1日培養し、生
じたテトラサイクリン耐性のコロニーを選択した。この
形質転換体をLB培地で一晩培養し、QIAprep8 Miniprep
Kit(キアゲン社製)を用いてプラスミドを回収し、 本
発明のペプチド発現プラスミドpTFCGALとした。このプ
ラスミドの融合蛋白質の構造遺伝子部分の塩基配列は、
アプライドバイオシステムズ社モデル377DNAシークエン
サーを用いて確認を行った。この発現プラスミドpTFCGA
Lを大腸菌MM294(DE3)に形質転換し、10μg/mLのテトラ
サイクリンを含むLB寒天培地上に播き、37℃で1日培養
し、テトラサイクリン耐性の形質転換株を選択し、本発
明のペプチド発現株MM294(DE3)/ pTFCGALを取得した。
この形質転換大腸菌MM294(DE3)/pTFCGALは受託番号FERM
BP-6678で1999年3月10日付で通産省工業技術院微生物
工業研究所に寄託された。また1999年2月26日付受託番
号IFO 16260として財団法人発酵研究所(IFO)に寄託さ
れた。
【0067】実施例3 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチド発現株の培養 実施例2で得た配列番号:1で表されるアミノ酸配列か
らなるペプチド発現株MM294(DE3)/ pTFCGALを5mg/Lのテ
トラサイクリンを含むLB培地1Lで37℃・16時間振とう培
養した。得られた培養液を20Lの主発酵用培地(1.68%リ
ン酸一水素ナトリウム、0.3%リン酸二水素カリウム、0.
1%塩化アンモニウム、0.05%塩化ナトリウム、0.05%硫酸
マグネシウム、0.0005%塩酸チアミン、1.5%グルコー
ス、1.0%カザミノ酸、1.0%イーストエキス)を仕込んだ
50L容発酵槽に移植して、37℃、通気量20L/min、攪拌回
転数200rpmで通気攪拌培養を行った。培養液の濁度が約
1200クレット単位になった時点で、最終濃度23.8mg/Lと
なるようにイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノ
シド(IPTG)を添加した。IPTG添加後30分及び150分後
に0.75%グルコースを添加し培養開始10時間後まで培養
を行った。培養液を5000rpm・30minの遠心分離を行い、
菌体約830gを得た。
【0068】実施例4 配列番号:1で表されるアミノ
酸配列からなるペプチドの精製 実施例3で得た菌体200gに600mlの150mM 塩化ナトリウ
ム、0.1mM p-アミジノフェニルメタンスルホニルフルオ
リド塩酸塩(APMSF)、0.1mM EDTAを含む50mMリン酸緩
衝液(pH7.0)を加え懸濁し、超音波処理(BRANSON SON
IFIER MODEL450)をした後、遠心分離(10000rpm・10分
間)を行い、上清を廃棄し封入体を得た。この封入体を
60mLの蒸留水に懸濁し、140mLのぎ酸を加え溶解後、融
合蛋白質のCS23と配列番号:1で表されるアミノ酸配列
からなるペプチドを連結しているメチオニンのC末端側
のペプチド結合での切断反応を行うため、2gの臭化シア
ンを加え室温で24hr処理を行った。反応終了後、この溶
液を蒸留水に一晩透析し、遠心分離(10000rpm・10分
間)した。上清を50mM Tris-HCl(pH7.5)に再度一晩透
析後、塩酸でpH6.0に調整し、遠心分離(10000rpm・10
分間)い、遠心上清液約400mLを得た。この遠心上清液
を50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化したCM-
TOYOPEARL 650M(3.0cmID×10cmL、東ソー社製)に10mL
/minで吸着させ、平衡化に用いた緩衝液でよく洗浄した
後、0-100%B(B = 50mM 酢酸ナトリウム緩衝液+1M 塩
化ナトリウム、pH6.0)の段階勾配により溶出を行い、
本発明の配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる
ペプチドを含む画分を得た。この画分の1/3量を0.1%ト
リフルオロ酢酸で平衡化したC4P-50(2.15cmID×30cm
L、昭和電工社製)に5mL/minで吸着させた後、33-43%B
(B = 80% アセトニトリル/ 0.1% トリフルオロ酢酸)
の段階勾配により溶出を行った。同様の操作を残り2/3
量についても行い、配列番号:1で表されるアミノ酸配
列からなるペプチドを含む画分を回収し、凍結乾燥を行
い、配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなるペプ
チド精製品67mgを得た。 a)SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた分析 本発明の配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる
ペプチド精製品を2% SDS、10% グリセロール、5% 2-メ
ルカプトエタノール、0.001% ブロムフェノールブルー
を含む0.0625 Tris-HCl(pH6.8)[Laemmli, U. K. : N
ature, 227, 680(1979)]で溶解し、3分間煮沸後、マル
チゲル15/25(第一化学薬品社製)で電気泳動を行っ
た。泳動後のゲルをラピッドCBB KANTO(関東化学)で
染色したところ、単一バンドであった(図10参照)。 b)アミノ酸組成分析 本発明の配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる
ペプチド精製品を1% フェノールを含む6N塩酸で110℃、
24及び48時間気相加水分解を行い、アミノ酸分析計(日
立L-8500A Amino Acid Analyzer)を用いてアミノ酸組
成を決定した。その結果、表3に示されるようにcDNA塩
基配列から予想されるアミノ酸組成と一致した。
【0069】
【表3】
【0070】c)N末端アミノ酸配列分析 N末端アミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(ア
プライドバイオシステムモデル477A)を用いて決定し
た。この結果、表4に示されるようにcDNA塩基配列から
予想されるアミノ酸組成と一致した。
【0071】
【表4】
【0072】d)C末端アミノ酸分析 本発明の配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる
ペプチド精製品を無水ヒドラジンで100℃、3.5時間気相
加水分解を行い、アミノ酸分析計(日立L-8500A Amino
Acid Analyzer)を用いてC末端を決定した。この結果、
表5に示されるようにcDNA塩基配列から予想されるアミ
ノ酸と一致した。
【表5】 e)リセプター結合活性 本発明のペプチド精製品を用いて、WO97−2443
6号公報に記載の方法でリセプター結合活性を測定した
結果、[125I]−ラットガラニンに対するIC50は、ラット
GALR1: 5.4 nM、ラットGALR2: 2.4 nMであった。
【0073】
【配列表】 [Sequence Listing] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Production Method of Novel Physiological Active Peptide <160> 46 <210> 1 <211> 60 <212> PRT <213> Porcine <400> 1 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro Ser Arg Ala Glu Gly Gly 20 25 30 Gly Lys Gly Lys Thr Ala Leu Gly Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala Ile 35 40 45 Asp Gly Leu Pro Tyr Pro Gln Ser Gln Leu Ala Ser 50 55 60 <210> 2 <211> 60 <212> PRT <213> Rat <400> 2 Ala Pro Ala His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Leu Ser Ser Lys Ala Asn Gln Gly 20 25 30 Arg Lys Thr Asp Ser Ala Leu Glu Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala Ile 35 40 45 Asp Gly Leu Pro Tyr Ser Arg Ser Pro Arg Met Thr 50 55 60 <210> 3 <211> 60 <212> PRT <213> Human <400> 3 Ala Pro Ala His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Leu Pro Gln Met Gly Asp Gln Asp 20 25 30 Gly Lys Arg Glu Thr Ala Leu Glu Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala Ile 35 40 45 Asp Gly Leu Pro Tyr Ser His Pro Pro Gln Pro Ser 50 55 60 <210> 4 <211> 21 <212> PRT <213> Rat, Human <400> 4 Ala Pro Ala His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro 20 <210> 5 <211> 58 <212> PRT <213> Rat <400> 5 Ala Pro Ala His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Leu Ser Ser Lys Ala Asn Gln Gly 20 25 30 Arg Lys Thr Asp Ser Ala Leu Glu Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala Ile 35 40 45 Asp Gly Leu Pro Tyr Ser Arg Ser Pro Arg 50 55 <210> 6 <211> 27 <212> PRT <213> Human <400> 6 Ala Pro Ala His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Leu Pro Gln 20 25 <210> 7 <211> 21 <212> PRT <213> Porcine <400> 7 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro 20 <210> 8 <211> 346 <212> PRT <213> Rat <400> 8 Met Glu Leu Ala Pro Val Asn Leu Ser Glu Gly Asn Gly Ser Asp Pro 1 5 10 15 Glu Pro Pro Ala Glu Pro Arg Pro Leu Phe Gly Ile Gly Val Glu Asn 20 25 30 Phe Ile Thr Leu Val Val Phe Gly Leu Ile Phe Ala Met Gly Val Leu 35 40 45 Gly Asn Ser Leu Val Ile Thr Val Leu Ala Arg Ser Lys Pro Gly Lys 50 55 60 Pro Arg Ser Thr Thr Asn Leu Phe Ile Leu Asn Leu Ser Ile Ala Asp 65 70 75 80 Leu Ala Tyr Leu Leu Phe Cys Ile Pro Phe Gln Ala Thr Val Tyr Ala 85 90 95 Leu Pro Thr Trp Val Leu Gly Ala Phe Ile Cys Lys Phe Ile His Tyr 100 105 110 Phe Phe Thr Val Ser Met Leu Val Ser Ile Phe Thr Leu Ala Ala Met 115 120 125 Ser Val Asp Arg Tyr Val Ala Ile Val His Ser Arg Arg Ser Ser Ser 130 135 140 Leu Arg Val Ser Arg Asn Ala Leu Leu Gly Val Gly Phe Ile Trp Ala 145 150 155 160 Leu Ser Ile Ala Met Ala Ser Pro Val Ala Tyr Tyr Gln Arg Leu Phe 165 170 175 His Arg Asp Ser Asn Gln Thr Phe Cys Trp Glu His Trp Pro Asn Gln 180 185 190 Leu His Lys Lys Ala Tyr Val Val Cys Thr Phe Val Phe Gly Tyr Leu 195 200 205 Leu Pro Leu Leu Leu Ile Cys Phe Cys Tyr Ala Lys Val Leu Asn His 210 215 220 Leu His Lys Lys Leu Lys Asn Met Ser Lys Lys Ser Glu Ala Ser Lys 225 230 235 240 Lys Lys Thr Ala Gln Thr Val Leu Val Val Val Val Val Phe Gly Ile 245 250 255 Ser Trp Leu Pro His His Val Ile His Leu Trp Ala Glu Phe Gly Ala 260 265 270 Phe Pro Leu Thr Pro Ala Ser Phe Phe Phe Arg Ile Thr Ala His Cys 275 280 285 Leu Ala Tyr Ser Asn Ser Ser Val Asn Pro Ile Ile Tyr Ala Phe Leu 290 295 300 Ser Glu Asn Phe Arg Lys Ala Tyr Lys Gln Val Phe Lys Cys Arg Val 305 310 315 320 Cys Asn Glu Ser Pro His Gly Asp Ala Lys Glu Lys Asn Arg Ile Asp 325 330 335 Thr Pro Pro Ser Thr Asn Cys Thr His Val 340 345 <210> 9 <211> 372 <212> PRT <213> Rat <400> 9 Met Asn Gly Ser Gly Ser Gln Gly Ala Glu Asn Thr Ser Gln Glu Gly 1 5 10 15 Gly Ser Gly Gly Trp Gln Pro Glu Ala Val Leu Val Pro Leu Phe Phe 20 25 30 Ala Leu Ile Phe Leu Val Gly Thr Val Gly Asn Ala Leu Val Leu Ala 35 40 45 Val Leu Leu Arg Gly Gly Gln Ala Val Ser Thr Thr Asn Leu Phe Ile 50 55 60 Leu Asn Leu Gly Val Ala Asp Leu Cys Phe Ile Leu Cys Cys Val Pro 65 70 75 80 Phe Gln Ala Thr Ile Tyr Thr Leu Asp Asp Trp Val Phe Gly Ser Leu 85 90 95 Leu Cys Lys Ala Val His Phe Leu Ile Phe Leu Thr Met His Ala Ser 100 105 110 Ser Phe Thr Leu Ala Ala Val Ser Leu Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Arg 115 120 125 Tyr Pro Leu His Ser Arg Glu Leu Arg Thr Pro Arg Asn Ala Leu Ala 130 135 140 Ala Ile Gly Leu Ile Trp Gly Leu Ala Leu Leu Phe Ser Gly Pro Tyr 145 150 155 160 Leu Ser Tyr Tyr Arg Gln Ser Gln Leu Ala Asn Leu Thr Val Cys His 165 170 175 Pro Ala Trp Ser Ala Pro Arg Arg Arg Ala Met Asp Leu Cys Thr Phe 180 185 190 Val Phe Ser Tyr Leu Leu Pro Val Leu Val Leu Ser Leu Thr Tyr Ala 195 200 205 Arg Thr Leu Arg Tyr Leu Trp Arg Thr Val Asp Pro Val Thr Ala Gly 210 215 220 Ser Gly Ser Gln Arg Ala Lys Arg Lys Val Thr Arg Met Ile Ile Ile 225 230 235 240 Val Ala Val Leu Phe Cys Leu Cys Trp Met Pro His His Ala Leu Ile 245 250 255 Leu Cys Val Trp Phe Gly Arg Phe Pro Leu Thr Arg Ala Thr Tyr Ala 260 265 270 Leu Arg Ile Leu Ser His Leu Val Ser Tyr Ala Asn Ser Cys Val Asn 275 280 285 Pro Ile Val Tyr Ala Leu Val Ser Lys His Phe Arg Lys Gly Phe Arg 290 295 300 Lys Ile Cys Ala Gly Leu Leu Arg Pro Ala Pro Arg Arg Ala Ser Gly 305 310 315 320 Arg Val Ser Ile Leu Ala Pro Gly Asn His Ser Gly Ser Met Leu Glu 325 330 335 Gln Glu Ser Thr Asp Leu Thr Gln Val Ser Glu Ala Ala Gly Pro Leu 340 345 350 Val Pro Pro Pro Ala Leu Pro Asn Cys Thr Ala Ser Ser Arg Thr Leu 355 360 365 Asp Pro Ala Cys 370 <210> 10 <211> 370 <212> PRT <213> Rat <400> 10 Met Ala Asp Ile Gln Asn Ile Ser Leu Asp Ser Pro Gly Ser Val Gly 1 5 10 15 Ala Val Ala Val Pro Val Ile Phe Ala Leu Ile Phe Leu Leu Gly Met 20 25 30 Val Gly Asn Gly Leu Val Leu Ala Val Leu Leu Gln Pro Gly Pro Ser 35 40 45 Ala Trp Gln Glu Pro Ser Ser Thr Thr Asp Leu Phe Ile Leu Asn Leu 50 55 60 Ala Val Ala Asp Leu Cys Phe Ile Leu Cys Cys Val Pro Phe Gln Ala 65 70 75 80 Ala Ile Tyr Thr Leu Asp Ala Trp Leu Phe Gly Ala Phe Val Cys Lys 85 90 95 Thr Val His Leu Leu Ile Tyr Leu Thr Met Tyr Ala Ser Ser Phe Thr 100 105 110 Leu Ala Ala Val Ser Leu Asp Arg Tyr Leu Ala Val Arg His Pro Leu 115 120 125 Arg Ser Arg Ala Leu Arg Thr Pro Arg Asn Ala Arg Ala Ala Val Gly 130 135 140 Leu Val Trp Leu Leu Ala Ala Leu Phe Ser Ala Pro Tyr Leu Ser Tyr 145 150 155 160 Tyr Gly Thr Val Arg Tyr Gly Ala Leu Glu Leu Cys Val Pro Ala Trp 165 170 175 Glu Asp Ala Arg Arg Arg Ala Leu Asp Val Ala Thr Phe Ala Ala Gly 180 185 190 Tyr Leu Leu Pro Val Ala Val Val Ser Leu Ala Tyr Gly Arg Thr Leu 195 200 205 Cys Phe Leu Trp Ala Ala Val Gly Pro Ala Gly Ala Ala Ala Ala Glu 210 215 220 Ala Arg Arg Arg Ala Thr Gly Arg Ala Gly Arg Ala Met Leu Ala Val 225 230 235 240 Ala Ala Leu Tyr Ala Leu Cys Trp Gly Pro His His Ala Leu Ile Leu 245 250 255 Cys Phe Trp Tyr Gly Arg Phe Ala Phe Ser Pro Ala Thr Tyr Ala Cys 260 265 270 Arg Leu Ala Ser His Cys Leu Ala Tyr Ala Asn Ser Cys Leu Asn Pro 275 280 285 Leu Val Tyr Ser Leu Ala Ser Arg His Phe Arg Ala Arg Phe Arg Arg 290 295 300 Leu Trp Pro Cys Gly Arg Arg Arg His Arg His His His Arg Ala His 305 310 315 320 Arg Ala Leu Arg Arg Val Gln Pro Ala Ser Ser Gly Pro Ala Gly Tyr 325 330 335 Pro Gly Asp Ala Arg Pro Arg Gly Trp Ser Met Glu Pro Arg Gly Asp 340 345 350 Ala Leu Arg Gly Gly Gly Glu Thr Arg Leu Thr Leu Ser Pro Arg Gly 355 360 365 Pro Gln 370 <210> 11 <211> 29 <212> PRT <213> Porcine <400> 11 Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly Tyr Leu Leu Gly Pro His Ala Ile 1 5 10 15 Asp Asn His Arg Ser Phe His Asp Lys Tyr Gly Leu Ala 20 25 <210> 12 <211> 123 <212> PRT <213> Porcine <400> 12 Met Pro Arg Gly Cys Ala Leu Leu Leu Ala Ser Leu Leu Leu Ala Ser 1 5 10 15 Ala Leu Ser Ala Thr Leu Gly Leu Gly Ser Pro Val Lys Glu Lys Arg 20 25 30 Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly Tyr Leu Leu Gly Pro His Ala Ile 35 40 45 Asp Asn His Arg Ser Phe His Asp Lys Tyr Gly Leu Ala Gly Lys Arg 50 55 60 Glu Leu Glu Pro Glu Asp Glu Ala Arg Pro Gly Gly Phe Asp Arg Leu 65 70 75 80 Gln Ser Glu Asp Lys Ala Ile Arg Thr Ile Met Glu Phe Leu Ala Phe 85 90 95 Leu His Leu Lys Glu Ala Gly Ala Leu Gly Arg Leu Pro Gly Leu Pro 100 105 110 Ser Ala Ala Ser Ser Glu Asp Ala Gly Gln Ser 115 120 <210> 13 <211> 38 <212> PRT <213> Porcine <400> 13 Leu Gly Ser Pro Val Lys Glu Lys Arg Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala 1 5 10 15 Gly Tyr Leu Leu Gly Pro His Ala Ile Asp Asn His Arg Ser Phe His 20 25 30 Asp Lys Tyr Gly Leu Ala 35 <210> 14 <211> 146 <212> PRT <213> Human <400> 14 Pro Ala Leu Pro Glu Asp Gly Gly Ser Gly Ala Phe Pro Pro Gly His 1 5 10 15 Phe Lys Asp Pro Lys Arg Leu Tyr Cys Lys Asn Gly Gly Phe Phe Leu 20 25 30 Arg Ile His Pro Asp Gly Arg Val Asp Gly Val Arg Glu Lys Ser Asp 35 40 45 Pro His Ile Lys Leu Gln Leu Gln Ala Glu Glu Arg Gly Val Val Ser 50 55 60 Ile Lys Gly Val Ser Ala Asn Arg Tyr Leu Ala Met Lys Glu Asp Gly 65 70 75 80 Arg Leu Leu Ala Ser Lys Ser Val Thr Asp Glu Cys Phe Phe Phe Glu 85 90 95 Arg Leu Glu Ser Asn Asn Tyr Asn Thr Tyr Arg Ser Arg Lys Tyr Thr 100 105 110 Ser Trp Tyr Val Ala Leu Lys Arg Thr Gly Gln Tyr Lys Leu Gly Ser 115 120 125 Lys Thr Gly Pro Gly Gln Lys Ala Ile Leu Phe Leu Pro Met Ser Ala 130 135 140 Lys Ser 145 <210> 15 <211> 567 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 15 CCAGCATTGC CCGAGGATGG CGGCAGCGGC GCCTTCCCGC CCGGCCACTT CAAGGACCCC 60 AAGCGGCTGT ACTGCAAAAA CGGGGGCTTC TTCCTGCGCA TCCACCCCGA CGGCCGAGTT 120 GACGGGGTCC GGGAGAAGAG CGACCCTCAC ATCAAGCTAC AACTTCAAGC AGAAGAGAGA 180 GGAGTTGTGT CTATCAAAGG AGTGAGCGCT AATCGTTACC TGGCTATGAA GGAAGATGGA 240 AGATTACTAG CTTCTAAGTC TGTTACGGAT GAGTGTTTCT TTTTTGAACG ATTGGAATCT 300 AATAACTACA ATACTTACCG GTCAAGGAAA TACACCAGTT GGTATGTGGC ACTGAAACGA 360 ACTGGGCAGT ATAAACTTGG ATCTATGGCT CCGGTCCACA GGGGGCGAGG AGGCTGGACC 420 CTCAACAGTG CTGGTTACCT CCTGGGTCCC GTACTCCATC CGCCCTCCAG GGCTGAAGGA 480 GGCGGGAAGG GGAAGACAGC CCTCGGCATC CTGGACCTGT GGAAGGCCAT TGATGGGCTC 540 CCCTATCCCC AGTCTCAGTT GGCCTCC 567 <210> 16 <211> 384 <212> DNA <213> Human <400> 16 CCAGCATTGC CCGAGGATGG CGGCAGCGGC GCCTTCCCGC CCGGCCACTT CAAGGACCCC 60 AAGCGGCTGT ACTGCAAAAA CGGGGGCTTC TTCCTGCGCA TCCACCCCGA CGGCCGAGTT 120 GACGGGGTCC GGGAGAAGAG CGACCCTCAC ATCAAGCTAC AACTTCAAGC AGAAGAGAGA 180 GGAGTTGTGT CTATCAAAGG AGTGAGCGCT AATCGTTACC TGGCTATGAA GGAAGATGGA 240 AGATTACTAG CTTCTAAGTC TGTTACGGAT GAGTGTTTCT TTTTTGAACG ATTGGAATCT 300 AATAACTACA ATACTTACCG GTCAAGGAAA TACACCAGTT GGTATGTGGC ACTGAAACGA 360 ACTGGGCAGT ATAAACTTGG ATCT 384 <210> 17 <211> 567 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 17 GCTCCGGTCC ACAGGGGGCG AGGAGGCTGG ACCCTCAACA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT 60 CCCGTACTCC ATCCGCCCTC CAGGGCTGAA GGAGGCGGGA AGGGGAAGAC AGCCCTCGGC 120 ATCCTGGACC TGTGGAAGGC CATTGATGGG CTCCCCTATC CCCAGTCTCA GTTGGCCTCC 180 TGCCCAGCAT TGCCCGAGGA TGGCGGCAGC GGCGCCTTCC CGCCCGGCCA CTTCAAGGAC 240 CCCAAGCGGC TGTACTGCAA AAACGGGGGC TTCTTCCTGC GCATCCACCC CGACGGCCGA 300 GTTGACGGGG TCCGGGAGAA GAGCGACCCT CACATCAAGC TACAACTTCA AGCAGAAGAG 360 AGAGGAGTTG TGTCTATCAA AGGAGTGAGC GCTAATCGTT ACCTGGCTAT GAAGGAAGAT 420 GGAAGATTAC TAGCTTCTAA GTCTGTTACG GATGAGTGTT TCTTTTTTGA ACGATTGGAA 480 TCTAATAACT ACAATACTTA CCGGTCAAGG AAATACACCA GTTGGTATGT GGCACTGAAA 540 CGAACTGGGC AGTATAAACT TGGATCT 567 <210> 18 <211> 567 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 18 GCTCCGGTCC ACAGGGGGCG AGGAGGCTGG ACCCTCAACA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT 60 CCCGTACTCC ATCCGCCCTC CAGGGCTGAA GGAGGCGGGA AGGGGAAGAC AGCCCTCGGC 120 ATCCTGGACC TGTGGAAGGC CATTGATGGG CTCCCCTATC CCCAGTCTCA GTTGGCCTCC 180 TGTCCAGCAT TGCCCGAGGA TGGCGGCAGC GGCGCCTTCC CGCCCGGCCA CTTCAAGGAC 240 CCCAAGCGGC TGTACTGCAA AAACGGGGGC TTCTTCCTGC GCATCCACCC CGACGGCCGA 300 GTTGACGGGG TCCGGGAGAA GAGCGACCCT CACATCAAGC TACAACTTCA AGCAGAAGAG 360 AGAGGAGTTG TGTCTATCAA AGGAGTGAGC GCTAATCGTT ACCTGGCTAT GAAGGAAGAT 420 GGAAGATTAC TAGCTTCTAA GTCTGTTACG GATGAGTGTT TCTTTTTTGA ACGATTGGAA 480 TCTAATAACT ACAATACTTA CCGGTCAAGG AAATACACCA GTTGGTATGT GGCACTGAAA 540 CGAACTGGGC AGTATAAACT TGGATCT 567 <210> 19 <211> 180 <212> DNA <213> Porcine <400> 19 GCTCCGGTCC ACAGGGGGCG AGGAGGCTGG ACCCTCAACA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT 60 CCCGTACTCC ATCCGCCCTC CAGGGCTGAA GGAGGCGGGA AGGGGAAGAC AGCCCTCGGG 120 ATCCTGGACC TGTGGAAGGC CATTGATGGG CTCCCCTATC CCCAGTCTCA GTTGGCCTCC 180 <210> 20 <211> 180 <212> DNA <213> Rat <400> 20 GCACCTGCTC ACAGGGGACG AGGAGGCTGG ACCCTCAATA GTGCTGGTTA CCTCCTGGGT 60 CCTGTCCTCC ACCTTTCCTC AAAGGCCAAC CAGGGCAGGA AGACAGACTC AGCTCTTGAG 120 ATCCTAGACC TGTGGAAGGC CATAGATGGG CTCCCTTATT CCCGCTCTCC AAGGATGACC 180 <210> 21 <211> 180 <212> DNA <213> Human <400> 21 GCACCTGCCC ACCGGGGACG AGGAGGCTGG ACCCTCAATA GTGCTGGCTA CCTTCTGGGT 60 CCCGTCCTCC ACCTTCCCCA AATGGGTGAC CAAGACGGAA AGAGGGAGAC AGCCCTTGAG 120 ATCCTAGACC TGTGGAAGGC CATCGATGGG CTCCCCTACT CCCACCCTCC ACAGCCCTCC 180 <210> 22 <211> 27 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 22 GTCGACATGA ATGGCTCCGG CAGCCAG 27 <210> 23 <211> 32 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 23 ACTAGTTTAA CAAGCCGGAT CCAGGGTTCT AC 32 <210> 24 <211> 34 <212> PRT <213> Porcine <400> 24 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro ser Xaa Ala Glu Gly Gly 20 25 30 Gly Lys <210> 25 <211> 32 <212> PRT <213> Porcine <400> 25 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro ser Xaa Ala Glu Gly Gly 20 25 30 <210> 26 <211> 9 <212> PRT <213> Porcine <400> 26 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly 1 5 <210> 27 <211> 11 <212> PRT <213> Porcine <400> 27 Xaa Ala Ile Asp Gly Leu Pro Tyr Pro Gln Ser 1 5 10 <210> 28 <211> 27 <212> PRT <213> Porcine <400> 28 Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro Ser Xaa Ala Glu Gly Gly Gly 1 5 10 15 Lys Gly Lys Thr Ala Leu Gly Ile Leu Asp Leu 20 25 <210> 29 <211> 6 <212> PRT <213> Porcine <400> 29 Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 <210> 30 <211> 44 <212> PRT <213> Porcine <400> 30 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro ser Xaa Ala Glu Gly Gly 20 25 30 Gly Lys Gly Lys Thr Ala Leu Gly Ile Leu Asp Leu 35 40 <210> 31 <211> 23 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 31 CAYMGNGGIM GNGGIGGSTG GAC 23 <210> 32 <211> 20 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 32 GGHTGGACNC TNAAYAGYBC 20 <210> 33 <211> 23 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 33 ATICCNAGIG CNGTYTTICC YTT 23 <210> 34 <211> 98 <212> DNA <213> Porcine <400> 34 GGCTGGACTT TAAATAGTGC TGGTTACCTC CTGGGTCCCG TACTCCATCC GCCCTCCAGG 60 GCTGAAGGAG GCGGGAAGGG CAAAACAGCC CTGGGCAT 98 <210> 35 <211> 98 <212> DNA <213> Porcine <400> 35 GGTTGGACTT TGAACAGTGC TGGTTACCTC CTGGGTCCCG TACTCCATCC GCCCTCCAGG 60 GCTGAAGGAG GCGGGAAGGG CAAAACCGCC CTAGGCAT 98 <210> 36 <211> 20 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 36 GGHTGGACNC TNAAYAGYGC 20 <210> 37 <211> 23 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 37 ATDCCBAGGG CDGTTTTGCC CTT 23 <210> 38 <211> 23 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 38 AGCATATGGC TCCGGTCCAC AGG 23 <210> 39 <211> 27 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 39 CTGGATCCTC AGGAGGCCAA CTGAGAC 27 <210> 40 <211> 21 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 40 CAGCCCTCGG CATCCTGGAC C 21 <210> 41 <211> 21 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 41 GGTCCAGGAT GCCGAGGGCT G 21 <210> 42 <211> 21 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 42 CTAGACATAT GCCAGCATTG C 21 <210> 43 <211> 21 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 43 TCGGGCAATG CTGGCATATG T 21 <210> 44 <211> 189 <212> PRT <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 44 Pro Ala Leu Pro Glu Asp Gly Gly Ser Gly Ala Phe Pro Pro Gly His 1 5 10 15 Phe Lys Asp Pro Lys Arg Leu Tyr Cys Lys Asn Gly Gly Phe Phe Leu 20 25 30 Arg Ile His Pro Asp Gly Arg Val Asp Gly Val Arg Glu Lys Ser Asp 35 40 45 Pro His Ile Lys Leu Gln Leu Gln Ala Glu Glu Arg Gly Val Val Ser 50 55 60 Ile Lys Gly Val Ser Ala Asn Arg Tyr Leu Ala Met Lys Glu Asp Gly 65 70 75 80 Arg Leu Leu Ala Ser Lys Ser Val Thr Asp Glu Cys Phe Phe Phe Glu 85 90 95 Arg Leu Glu Ser Asn Asn Tyr Asn Thr Tyr Arg Ser Arg Lys Tyr Thr 100 105 110 Ser Trp Tyr Val Ala Leu Lys Arg Thr Gly Gln Tyr Lys Leu Gly Ser 115 120 125 Met Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala 130 135 140 Gly Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro Ser Arg Ala Glu Gly 145 150 155 160 Gly Gly Lys Gly Lys Thr Ala Leu Gly Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala 165 170 175 Ile Asp Gly Leu Pro Tyr Pro Gln Ser Gln Leu Ala Ser 180 185 <210> 45 <211> 189 <212> PRT <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 45 Ala Pro Val His Arg Gly Arg Gly Gly Trp Thr Leu Asn Ser Ala Gly 1 5 10 15 Tyr Leu Leu Gly Pro Val Leu His Pro Pro Ser Arg Ala Glu Gly Gly 20 25 30 Gly Lys Gly Lys Thr Ala Leu Gly Ile Leu Asp Leu Trp Lys Ala Ile 35 40 45 Asp Gly Leu Pro Tyr Pro Gln Ser Gln Leu Ala Ser Cys Pro Ala Leu 50 55 60 Pro Glu Asp Gly Gly Ser Gly Ala Phe Pro Pro Gly His Phe Lys Asp 65 70 75 80 Pro Lys Arg Leu Tyr Cys Lys Asn Gly Gly Phe Phe Leu Arg Ile His 85 90 95 Pro Asp Gly Arg Val Asp Gly Val Arg Glu Lys Ser Asp Pro His Ile 100 105 110 Lys Leu Gln Leu Gln Ala Glu Glu Arg Gly Val Val Ser Ile Lys Gly 115 120 125 Val Ser Ala Asn Arg Tyr Leu Ala Met Lys Glu Asp Gly Arg Leu Leu 130 135 140 Ala Ser Lys Ser Val Thr Asp Glu Cys Phe Phe Phe Glu Arg Leu Glu 145 150 155 160 Ser Asn Asn Tyr Asn Thr Tyr Arg Ser Arg Lys Tyr Thr Ser Trp Tyr 165 170 175 Val Ala Leu Lys Arg Thr Gly Gln Tyr Lys Leu Gly Ser 180 185
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のS−シアノ化または加水分解による
反応メカニズムを示す。
【図2】 [35S]GTPγS結合試験によるガラニン・
レセプター活性化作用の検出結果を示す。
【図3】 参考例2(2−3)で得られたサンプル・フ
ラクションのGALR2発現細胞膜画分を用いた[35S]GT
PγS結合試験結果を示す。
【図4】 参考例2(2−3)で得られたサンプル・フ
ラクションのブタ・ガラニン・ラジオイムノアッセイキ
ット(Peninsula社)による分析結果を示す。
【図5】 参考例2(2−4)で得られた GALR2活性化
作用([35S]GTPγS結合促進活性)を有する成分の
ゲルろ過高速液体クロマトグラフィー法による分子量解
析結果を示す。
【図6】 参考例2(2−4)における、公知のペプチ
ドのゲルろ過高速液体クロマトグラフィー法による分子
量解析結果を示す。
【図7】 実施例1に記載のブタ型リガンドペプチドの
構造遺伝子の調製法に関する図を示す。
【図8】 実施例2に記載の融合蛋白質発現用ベクター
の構築図を示す。
【図9】 実施例2に記載のブタ型リガンドペプチド発
現株の構築図を示す。
【図10】 実施例4に記載のSDS-ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動を用いた分析結果(電気泳動図)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 1/21 5/10 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12N 5/00 A //(C12P 21/02 C12R 1:19) Fターム(参考) 4B024 AA03 AA20 BA21 BA63 CA04 CA07 DA06 HA03 HA06 HA20 4B064 AG01 AG20 BA12 CA02 CA10 CA19 CB30 CC24 CE10 DA01 DA16 4B065 AA26X AA90Y AB01 BA02 BD03 BD32 CA24 CA44 4H045 AA10 AA20 AA50 BA20 CA40 DA50 FA74 GA21 HA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N末端にシステインを有する蛋白質または
    ペプチドのN末端に、配列番号:4で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチドをシ
    ステイン残基のアミノ基側のペプチド結合の切断反応に
    付すことを特徴とする配列番号:4で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するペプチドまたはその塩の製造法。
  2. 【請求項2】N末端にシステインを有する蛋白質または
    ペプチドのN末端に、配列番号:4で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチドをコ
    ードする遺伝子を有するベクターを保持する形質転換体
    を培養して融合蛋白質またはペプチドを発現させ、発現
    された融合蛋白質またはペプチドをシステイン残基のア
    ミノ基側のペプチド結合の切断反応に付すことを特徴と
    する配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同一もしく
    は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチドまた
    はその塩の製造法。
  3. 【請求項3】システイン残基のアミノ基側のペプチド結
    合の切断反応がS−シアノ化反応、および該反応に次ぐ
    加水分解反応である請求項1または請求項2記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプ
    チドが配列番号:1、2または3で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るペプチドである請求項1または請求項2記載の製造
    法。
  5. 【請求項5】C末端にメチオニンを有する蛋白質または
    ペプチドのC末端に、配列番号:4で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチドを、
    メチオニン残基のカルボキシル基側のペプチド結合の切
    断反応に付すことを特徴とする配列番号:4で表される
    アミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配
    列を含有するペプチドまたはその塩の製造法。
  6. 【請求項6】C末端にメチオニンを有する蛋白質または
    ペプチドのC末端に、配列番号:4で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するペプチドを連結した融合蛋白質またはペプチドをコ
    ードする遺伝子を有するベクターを保持する形質転換体
    を培養して融合蛋白質またはペプチドを発現させ、発現
    された融合蛋白質またはペプチドをメチオニン残基のカ
    ルボキシル基側のペプチド結合の切断反応に付すことを
    特徴とする配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同一
    もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチ
    ドまたはその塩の製造法。
  7. 【請求項7】メチオニン残基のカルボキシル基側のペプ
    チド結合の切断反応に臭化シアンを用いることを特徴と
    する請求項5または請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】配列番号:4で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプ
    チドが配列番号:1、5または6で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るペプチドである請求項5または6記載の製造法。
  9. 【請求項9】C末端にメチオニンを有する蛋白質もしく
    はペプチドのC末端に、またはN末端にシステインを有
    する蛋白質もしくはペプチドのN末端に配列番号:4で
    表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有するペプチドを連結した融合蛋白質も
    しくはペプチドまたはその塩。
  10. 【請求項10】請求項9記載の融合蛋白質またはペプチ
    ドをコードする遺伝子を有するベクター。
  11. 【請求項11】請求項10記載のベクターを含有する形
    質転換体。
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