JP2000256599A - 水性インク組成物及びインクジェット記録方法及び記録物 - Google Patents

水性インク組成物及びインクジェット記録方法及び記録物

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JP2000256599A
JP2000256599A JP6352499A JP6352499A JP2000256599A JP 2000256599 A JP2000256599 A JP 2000256599A JP 6352499 A JP6352499 A JP 6352499A JP 6352499 A JP6352499 A JP 6352499A JP 2000256599 A JP2000256599 A JP 2000256599A
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carbon black
water
aqueous ink
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
Masayuki Momose
雅之 百瀬
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の水性インク組成物は、塗布量が
1mg/cmでの浸透時間が1秒未満であり、50%
累積径が60nm以上、かつ90%累積径が300nm
以下である分散剤無しに水に分散および/または溶解が
可能な表面改質カーボンブラックを含んでなる。 【効果】 印字濃度が高く分散安定な水性インク組成を
提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色剤としてカー
ボンブラックを用いた水性インクに関する。さらに詳し
くは、水に分散および/または溶解が可能な表面改質カ
ーボンブラックを含む水性インク組成物の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来水性の筆記具やインクジェットプリ
ンターに用いる記録液は、水溶性の染料が用いられてき
た。近年、記録物の画質や耐久性を向上するためにカー
ボンブラックの様な顔料を着色剤に用いられる様になっ
ている。
【0003】例えば、特開昭64−6074号、特開昭
64−31881号公報にはカーボンブラックを界面活
性剤や高分子分散剤で分散した水性顔料インクが記載さ
れている。
【0004】しかしながら、これらのインクでは記録物
の印字濃度を上げるために着色剤のインク含有量を増や
すと、同時にインク粘度が急激に増してしまう問題が生
じる。また、安定に分散するためには過剰の界面活性剤
や高分子分散剤が必要であるが、これらは気泡発生や消
泡性低下の原因になり、特にインクジェット記録インク
に用いた場合には印字安定性の悪化につながる問題があ
る。
【0005】これらの課題を解決するために、特開平8
−3498号および特開平10−120958号公報に
はカーボンブラックに一定量以上の表面活性水素あるい
はその塩を導入して、界面活性剤や高分子分散剤なしに
処理されたカーボンブラック単独で自発的に分散できる
表面改質カーボンブラックを用いた分散液が記載されて
いる。あるいは、特開平10−110127号公報に
は、カーボンブラックにスルホン基を導入する方法が記
載されている。さらに、特開平10−95941号公報
には上述の表面改質カーボンブラックとグリコールエー
テル類を含むインクジェットインクが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、より高画質
の記録物の要求を実現するための水性インク組成物を提
供することを目的としており、具体的にはより印字濃度
が高く分散安定な水性インク組成物を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水性インク組成
物は、塗布量が1mg/cmでの浸透時間が1秒未満
であり分散剤なしに水に分散および/または溶解が可能
な表面改質カーボンブラックを少なくとも含む水性イン
ク組成物であって、前記表面改質カーボンブラックの5
0%累積径が60nm以上、かつ90%累積径が300
nm以下であることを特徴とする。
【0008】本発明のインクジェット記録方法は、本発
明のインク組成物を微細なノズルより液滴として吐出し
て、その液滴を記録媒体に付着させることを特徴とす
る。
【0009】本発明の記録物は、本発明の水性インク組
成物インクジェット記録方法にて印刷したことを特徴と
する。
【0010】
【発明の実施の形態】発明の水性インク組成物は、界面
活性剤や水溶性樹脂などの分散剤なしに水に分散および
/または溶解が可能な表面改質カーボンブラックを少な
くとも含み、塗布量が1mg/cmでの浸透時間が1
秒未満であるインクである。また、上述の表面改質カー
ボンブラックは、50%累積径が60nm以上、かつ9
0%累積径が300nm以下のものである。
【0011】塗布量が1mg/cmでの浸透時間が1
秒未満であるインクとは、具体的には、例えば360d
pi(ドット/インチ)×360dpiの面積に50n
gのインクを普通紙に塗布した場合に、印刷面を触って
もインクで汚れなくなるまでの時間が1秒未満であるイ
ンクを指す。普通紙としては、より具体的には中性普通
紙のゼロックス−P(商品名、富士ゼロックス株式会社
製)を用いる。これらのインクは、水溶液の表面張力が
小さくなる水溶性有機溶剤や界面活性剤の浸透促進剤を
添加して、記録媒体への濡れ性を向上することで浸透性
を早めたものである。水溶性有機溶剤としては、エタノ
ール、プロパノール等の低級アルコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル等のセロソルブ類、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル等のカルビトール類、1,2−ヘキサンジオ−
ル、1,2−オクタンジオール等の1,2−アルキルジ
オール類が上げられる。また界面活性剤としては、脂肪
酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類等のアニオン性界面
活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンフェニルエーテル等のノニオン性界面活性
剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等を
用いることができる。特に、ノニオン性界面活性剤はイ
オン性の界面活性剤に比較してインクの発泡が少なく適
している。
【0012】なお、本発明の表面改質カーボンブラック
は、界面活性剤からなる分散剤を用いること無く水に分
散および/または溶解が可能な着色剤であるため、本発
明のインクで用いるこれら界面活性剤は、浸透促進のた
めのみに用いることができる。すなわち、通常カーボン
ブラックに分散性を付与するためにはカーボンブラック
と各々の材料が吸着し合う組み合わせで選ぶ必要がある
が、本発明では、組み合わせを考慮せずに浸透促進性の
みで選択することができる。
【0013】これらの浸透促進剤は、水溶性有機溶剤ま
たは界面活性剤単独、あるいは併用して、インクの表面
張力が40dyn/cm未満、好ましくは35dyn/
cmに調整して添加することが望ましい。
【0014】さらにインクには、インクジェット記録方
法に用いた場合にインクを吐出するノズルの先端のイン
ク乾燥防止のために、保湿剤を添加している。保湿剤と
しては、水溶性かつ吸湿性の高い材料から選ばれ、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール1,6
−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、ペンタエリスリトール等のポリオール類、2−ピロ
リドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラク
タム等のラクラム類、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、
1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の尿素類、マル
チトール、ソルビトール、グルコノラクトン、マルトー
ス等の糖類を用いることができる。
【0015】これらの保湿剤は、他のインク添加剤と合
わせてインク粘度が25℃で25cPs以下になる添加量
で加えることができる。
【0016】本発明においては、カーボンブラックが分
散剤を用いなくても水中に分散可能な最小粒子径で安定
に存在している状態を「分散および/または溶解」と表
現している。分散可能な最小粒子径とは、分散時間を増
してもそれ以上小さくならない最小粒子径である。カー
ボンブラックに親水性官能基を大量に導入して表面改質
することで、あたかも水溶性染料が水に単分子で溶解す
る様に、カーボンブラックが分散可能な最小粒子径で自
発的に分散していくと考えられる。
【0017】「分散および/または溶解」するための表
面改質は、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシ
ル基、スルホン基、燐酸基、第4級アンモニウム塩等の
親水性官能基、およびその塩をカーボンブラックの表面
に直接あるいはアルキル、アルキルエーテル、アリール
基などを介して結合することで行われる。具体的には、
真空プラズマ等の物理的処理や化学的処理により、官能
基または官能基を含んだ活性種をカーボンブラック表面
にグラフトさせることで得られる。また、水中でカーボ
ンブラック表面を酸化剤で酸化してカルボキシル基やス
ルホン基を導入する方法、あるいはp−アミノ−安息香
酸等を結合してフェニル基を介してカルボキシル基を導
入する方法で得られる。
【0018】本発明は、表面改質カーボンブラックの分
散時の粒子径が、50%累積径が60nm以上、かつ9
0%累積径が300nm以下のものが好ましい。50%
累積径が60nm未満では、分散粒子の透明性が増して
印字濃度が低下する。90%累積径が300nmを越え
るとインクを静置して放置した場合、多量に含まれる大
粒径の分散粒子が沈降して分散安定が悪く、印字濃度の
低下等の問題を起こし易い。
【0019】本発明で好ましいカーボンブラックとして
は、分散時の50%累積径が60nm以上、かつ90%
累積径が300nm以下であれば好ましく、具体例とし
ては、三菱化学株式会社製のカーボンブラックとしてM
A100、デグサ社製のカーボンブラックとして、カラ
ーブラックFW18、カラーブラックS170、スペシ
ャルブラック250、キャボット社製のカーボンブラッ
クとして、モナーク700、モナーク880などが挙げ
られる。なお、これらは本発明に好適なカーボンブラッ
クの一例の記載であり、これらによって本発明が限定さ
れるものではない。
【0020】これらのカーボンブラックを親水化した表
面改質カーボンブラックは、インク全量に対して1〜1
5%の範囲で加えることが好ましい。この範囲であれ
ば、十分な印字濃度の水性インクを得ることができる。
【0021】本発明の水性インク組成物に用いる浸透促
進剤としては、上述の水溶性有機溶剤や界面活性剤を用
いることができるが、さらに好ましくはグリコールエー
テル系の水溶性有機溶剤が望ましく、エチレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−
n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブ
チルエーテル等が挙げられる。これらの有機溶剤と表面
改質のカーボンブラックを組み合わせることで、印字時
のにじみを低減した良好な印字物を提供できる。
【0022】また、好ましい界面活性剤としてはノニオ
ン性界面活性剤の中でサーフィノール61、82、10
4、440、465、485(以上いずれも商品名、エ
ア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社製)等のアセチ
レングリコール系界面活性剤が、発泡がほとんど無いイ
ンクを得ることができ、インクジェット記録方法に用い
るのに特に好適である。
【0023】本発明の水性インク組成物には必要に応じ
て、さらに定着剤、pH調整剤、酸化防止剤・紫外線吸
収剤、防腐剤・防かび剤等を添加することができる。
【0024】定着剤としては、水溶性の樹脂類を用いる
ことができ,水溶性ロジン類、アルギン酸類、ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
メチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレ
ン−アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−
マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸半エステル樹
脂、アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、イソブチレ
ン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリ
ビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ、ポリアリル
アミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンなどが
挙げられる。
【0025】なお、本発明の表面改質カーボンブラック
は、水溶性樹脂からなる分散剤を用いること無く水に分
散および/または溶解が可能な着色剤であるため、本発
明のインクで用いる水溶性樹脂は、定着のためのみに用
いることができる。すなわち、通常カーボンブラックに
分散性を付与するためにはカーボンブラックと各々の材
料が吸着し合う組み合わせで選ぶ必要があるが、本発明
では、組み合わせを考慮せずに定着性のみで選択するこ
とができる。
【0026】pH調整剤としては、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンなどのアルカリ金属の水酸化物
あるいはアミン類が挙げられる。
【0027】酸化防止剤・紫外線吸収剤としては、アロ
ハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、
ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレ
ットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およ
びその塩等、チバガイギー社製のTinuvin32
8、900、1130、384、292、123、14
4、622、770、292、Irgacor252、
153、Irganox1010、1076、103
5、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等
が用いられる。
【0028】防腐剤・防かび剤としては、例えば安息香
酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2
−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソル
ビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−
ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセ
ルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロ
キセルXL−2、プロキセルTN)などの中から選ぶこ
とができる。
【0029】本発明のインクジェット記録方法は、イン
ク組成物を微細なノズルより液滴として吐出して、その
液滴を記録媒体に付着させる方式であればいかなる方法
も使用することができる。その幾つかを説明すると、先
ず静電吸引方式があり、この方式はノズルとノズルの前
方に置いた加速電極の間に強電界を印可し、ノズルから
インクを液滴状で連続的に噴射させ、インク滴が偏向電
極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記
録する方式、あるいはインク滴を偏向することなく印刷
情報信号に対応して噴射させる方式がある。
【0030】第二の方法としては、小型ポンプでインク
液に圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動
させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式
である。噴射したインク滴は噴射と同時に帯電させ、イ
ンク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向
電極に与えて記録する。
【0031】第三の方法は圧電素子を用いる方式であ
り、インク液に圧電素子で圧力と印刷情報信号を同時に
加え、インク滴を噴射・記録させる方式である。
【0032】第四の方式は熱エネルギーの作用によりイ
ンク液を急激に体積膨張させる方式であり、インク液を
印刷情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク
滴を噴射・記録させる方式である。
【0033】以上の様な種々のインクジェット記録方式
の内、いずれかを採用して本発明の水性インク組成物を
用いて印刷を行うことにより、安定的にインクジェット
記録を行うこと、およびインクジェット記録方法にて印
刷した記録物を提供することが可能である。
【0034】
【実施例】<顔料分散液の調整> (顔料分散液1)カーボンブラックとしてモナーク88
0(商品名、キャボット社製)60gを水1kgに混合
して、ジルコニアビーズによるボールミルにて粉砕し
た。この粉砕原液に次亜塩素酸ナトリウム500gを加
えて、10時間煮沸して湿式酸化を行った。得られた分
散原液をガラス繊維ろ紙GA−100(商品名、アドバ
ンテック東洋株式会社製)でろ過して、さらに水で洗浄
した。このウェットケーキを水5kgに再分散して、逆
浸透膜にて電導度2mS/cmまで脱塩・精製して、さ
らに顔料濃度15wt%まで濃縮して顔料分散液を調整
した。
【0035】(顔料分散液2)カーボンブラックとして
カラーブラックS170(商品名、デグサ社製)40g
を水1kgに混合して、ジルコニアビーズによるボール
ミルにて粉砕した。この粉砕原液に次亜塩素酸ナトリウ
ム500gを加えて、ボールミルで粉砕しながら5時間
反応させ、さらに攪拌しながら4時間煮沸して湿式酸化
を行った。得られた分散原液をガラス繊維ろ紙GA−1
00(商品名、アドバンテック東洋株式会社製)でろ過
して、さらに水で洗浄した。このウェットケーキを水5
kgに再分散して、逆浸透膜にて電導度2mS/cmま
で脱塩・精製して、さらに顔料濃度15wt%まで濃縮
して顔料分散液を調整した。
【0036】(顔料分散液3)カーボンブラックのMA
100(商品名、三菱化学株式会社製)100gをN-メ
チル−ピロリドン5kgに混合して、ジルコニアビーズ
によるボールミルにて粉砕した。この粉砕原液にスルフ
ァミン酸50gを加えて、10時間150℃でスルホン
化した。全量を氷10kgに投入して、分散原液をガラ
ス繊維ろ紙GA−100(商品名、アドバンテック東洋
株式会社製)でろ過して、さらに水5kgに細分酸し
て、ろ過・洗浄した。このウェットケーキを水2kgに
再分散して、逆浸透膜にて電導度2mS/cmまで脱塩
・精製して、さらに顔料濃度15wt%まで濃縮して顔
料分散液2を調整した。
【0037】<インク組成物の調整> (実施例1)顔料分散液1を45g、保湿成分としてグ
リセリン10gと2−ピロリドン5g、浸透促進成分と
してtert−ペンタノール4gとノニオン性界面活性
剤のニッサンノニオンNS−220(商品名、日本油脂
株式会社製)1gを混合して、超純水を加えて全量を1
00gとして、さらにインクpHが7.5になるまでト
リエタノールアミンを加えた。この混合液を2時間攪拌
して、孔径約5μmのステンレス製フィルターにて濾過
して水性インクを調製した。
【0038】(実施例2)顔料分散液2を45g用いて
実施例1と同様に水性インクを作成した。
【0039】(実施例3)顔料分散液3を45g用いて
実施例1と同様に水性インクを作成した。
【0040】(実施例4)顔料分散液2を45g、保湿
剤としてグリセリン10gとジエチレングリコール5
g、浸透促進剤としてジエチレングリコール−モノ−n
−ブチルエーテル7.5gを混合して、超純水を加えて
全量を100gとして、さらにインクpHが7.3にな
るまでトリエタノールアミンを加えた。この混合液を2
時間攪拌して、孔径約5μmのステンレス製フィルター
にて濾過して水性インクを調製した。
【0041】(実施例5)顔料分散液1を45g、保湿
剤としてグリセリン10gと1,5−ペンタンジオール
5g、浸透促進剤としてトリエチレングリコール−モノ
−n−ブチルエーテル5gを混合して、超純水を加えて
全量を100gとして、さらにインクpHが7.3にな
るまでトリエタノールアミンを加えた。この混合液を2
時間攪拌して、孔径約5μmのステンレス製フィルター
にて濾過して水性インクを調製した。
【0042】(実施例6)顔料分散液1を45g、保湿
剤としてグリセリン7.5gと1,5−ペンタンジオー
ル7.5g、浸透促進剤としてアセチレングリコール系
界面活性剤のサーフィノール104を0.3gとサーフ
ィノール485を1.5gを混合して、超純水を加えて
全量を100gとして、さらにインクpHが7.3にな
るまでトリエタノールアミンを加えた。この混合液を2
時間攪拌して、孔径約5μmのステンレス製フィルター
にて濾過して水性インクを調製した。
【0043】(実施例7)顔料分散液2を45g、保湿
剤としてグリセリン10gとジエチレングリコール5
g、浸透促進剤としてジエチレングリコール−モノ−n
−ブチルエーテル5gとアセチレングリコール系界面活
性剤のサーフィノール465を1gを混合して、超純水
を加えて全量を100gとして、さらにインクpHが
7.2になるまでトリエタノールアミンを加えた。この
混合液を2時間攪拌して、孔径約5μmのステンレス製
フィルターにて濾過して水性インクを調製した。
【0044】(比較例1)カーボンブラックとして#4
5L(商品名、三菱化学株式会社製)100gを水1k
gに混合して、ジルコニアビーズによるボールミルにて
粉砕した。この粉砕原液に次亜塩素酸ナトリウム500
gを加えて、10時間煮沸して湿式酸化を行った。得ら
れた分散原液をガラス繊維ろ紙GA−100(商品名、
アドバンテック東洋株式会社製)でろ過して、さらに水
で洗浄した。このウェットケーキを水5kgに再分散し
て、逆浸透膜にて電導度2mS/cmまで脱塩・精製し
て、さらに顔料濃度15wt%まで濃縮して顔料分散液
を調整した。
【0045】この顔料分散液45gを用いて実施例4と
同様に水性インクを作成した。
【0046】(比較例2)カーボンブラックとして#2
0B(商品名、三菱化学株式会社製)100gを水1k
gに混合して、ジルコニアビーズによるボールミルにて
粉砕した。この粉砕原液に次亜塩素酸ナトリウム500
gを加えて、10時間煮沸して湿式酸化を行った。得ら
れた分散原液をガラス繊維ろ紙GA−100(商品名、
アドバンテック東洋株式会社製)でろ過して、さらに水
で洗浄した。このウェットケーキを水5kgに再分散し
て、逆浸透膜にて電導度2mS/cmまで脱塩・精製し
て、さらに顔料濃度15wt%まで濃縮して顔料分散液
を調整した。
【0047】この顔料分散液45gを用いて実施例4と
同様に水性インクを作成した。
【0048】(比較例3)実施例4で用いたカラーブラ
ックS170(商品名、デグサ社製)100g、水溶性
樹脂の分散剤のジョンクリルJ−62(商品名、ジョン
ソンポリマー社製)150g、水酸化ナトリウム6g、
水250gを混合して、ジルコニアビーズによるボール
ミルにて10時間分散を行った。得られた分散原液を孔
径約5μmのステンレス製フィルターにて濾過して、水
で顔料濃度15wt%まで希釈して水溶性樹脂で分散し
た顔料分散液を調整した。
【0049】この顔料分散液45gを用いて実施例4と
同様に水性インクを作成した。
【0050】<評価方法> (粒径測定)レーザードップラー散乱光解を用いたマイ
クロトラックUPA粒度分布計(商品名、リーズ&ノー
スラップ社製)にて、50%および90%累積径を測定
した。
【0051】(印字濃度)圧電素子式オンデマンド型イ
ンクジェット記録装置のMJ−930C(商品名、セイ
コーエプソン株式会社製)にて中性普通紙のゼロックス
−P(商品名、富士ゼロックス株式会社製)に印刷を行
い、乾燥してからマクベス濃度計TR−927(商品
名、コルモーゲン社製)にてOD値を測定した。
【0052】(分散安定性)インクジェット記録装置の
MJ−930Cに用いるインクカートリッジに水性イン
クを充填して3ヶ月静置してから、インクカートリッジ
が終了するまで連続して印字して、乾燥してからマクベ
ス濃度計TR−927にてOD値の変化を測定した。変
化の範囲が2.5%以内を○、2.5〜5%を△、5%
を超える場合を×とした。
【0053】実施例1〜7および比較例1〜3の水性イ
ンクについて、50%および90%累積径、印字濃度、
耐沈降性を評価した。
【0054】実施例1〜7はいずれも50%累積径が6
0nm以上であり、50%累積径が60nm未満の45
nmの比較例1に比べていずれも印字濃度が高かった。
また、90%累積径はいずれも300nm未満であり、
インクカートリッジを放置した後でのOD値の変化は
2.5%以内で顔料粒子の沈降による問題はなく、分散
安定であった。これに対して、90%累積径が300n
mを超えた407nmの比較例2ではOD値の変化が5
%を超えており、顔料粒子の沈降による印字濃度の低下
が生じて分散安定性が悪かった。
【0055】また、実施例4に用いたカーボンブラック
を分散剤として水溶性樹脂を用いて分散した比較例3で
は、50%累積径が60nm以上にもかかわらず印字濃
度が低く、分散剤無しに水に分散および/または溶解が
可能な表面改質カーボンブラックを含む水性インクでな
ければ、高い印字濃度を得ることができない。
【0056】結果を表1にまとめて示す。
【0057】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 FA03 FA04 FA05 FA07 FC01 2H086 BA53 BA59 BA60 4J037 AA02 CA14 DD05 EE02 EE43 FF15 4J039 BA04 BA12 BC07 BC08 BC12 BC13 BC14 BC15 BC19 BC54 BE01 BE12 BE22 CA06 EA42 EA44 GA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布量が1mg/cmでの浸透時間が
    1秒未満であり分散剤なしに水に分散および/または溶
    解が可能な表面改質カーボンブラックを少なくとも含む
    水性インク組成物であって、前記表面改質カーボンブラ
    ックの50%累積径が60nm以上、かつ90%累積径
    が300nm以下であることを特徴とする水性インク組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記表面改質カーボンブラックが次亜ハ
    ロゲン酸またはその塩を用いた湿式酸化により得られた
    ことを特徴とする請求項1記載の水性インク組成物。
  3. 【請求項3】 グリコールエーテル系の水溶性有機溶剤
    を含んでなる、請求項1〜2のいずれか一項に記載の水
    性インク組成物。
  4. 【請求項4】 アセチレングリコール系界面活性剤を含
    んでなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の水性インク組成物。
  5. 【請求項5】 インク組成物を微細なノズルより液滴と
    して吐出して、その液滴を記録媒体に付着させる、請求
    項1〜4のいずれか一項に記載の水性インク組成物を用
    いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の水
    性インク組成物をインクジェット記録方法にて印刷し
    た、記録物。
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