JP2000254737A - アルミ合金板のプレス成形品及びその成形方法 - Google Patents

アルミ合金板のプレス成形品及びその成形方法

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JP2000254737A
JP2000254737A JP11059657A JP5965799A JP2000254737A JP 2000254737 A JP2000254737 A JP 2000254737A JP 11059657 A JP11059657 A JP 11059657A JP 5965799 A JP5965799 A JP 5965799A JP 2000254737 A JP2000254737 A JP 2000254737A
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Haruyuki Konishi
晴之 小西
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス成形時に割れを生じないアルミ合金板
の成形方法を提供すること。 【解決手段】 アルミ合金板からなる成形品のプレス成
形方法であって、成形品のコーナー部の円弧が円筒の円
弧で、かつコーナー部の高さが円筒の高さとなるよう
に、コーナー部を有底でフランジ付きの円筒に近似し、
成形品の円筒近似された円筒のフランジ外径Df と円筒
の胴外径Dd の比xと、円筒の成形高さHと円筒の胴外
径Dd の比yが、y≦−(5/9)x+(113/9
0)(1≦x≦1.9)又は、y≦−(1/16)x+
(51/160)(1.9<x≦3)の成形範囲を満足
するように、成形品のコーナー部を絞り成形する。これ
により、成形不良を防止でき、製造コストの低減を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】アルミ合金板のプレス成形方
法に関し、特に、ドアインナー、フェンダー等の自動車
の主要部材のプレス成形品及びその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の場合、歴史が古いため、成形条件
と成形限界について多くのノウハウが蓄積されている。
これに対して、アルミ合金板は、鋼板より成形性が劣
り、ノウハウは未だ十分に蓄積されていないが、経験に
基づいて深絞り成形を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、経験に基づいてアルミ合金板のプレス成形を行
うと、試作段階において割れの発生を防止できるまで、
金型形状の変更と成形試験を繰り返し行わなければなら
ず、製品開発に多大な時間とコストを要するという問題
点があった。
【0004】そこで、発明者は、種々のアルミ合金板の
実パネルの成形品の形状と、正常な成形品又は不良品と
の関係を調べることにより、以下の知見を得た。深絞り
等の成形品が不良となる原因は、主としてコーナー部の
成形に伴い形成される割れであるため、まず、実パネル
の絞り成形品のコーナー部の形状に着目した。このコー
ナー部の形状を有底でフランジ付きの円筒に近似するこ
とにより、実パネルの絞り成形品を一般化して、実パネ
ルの成形品の形状と、成形品の正常又は不良との関係を
調べると、コーナー部のブランクサイズに応じて絞り成
形品が、正常又は不良となり、ブランクサイズと成形品
の正常又は不良には、一定の関係が存在することが判明
した。
【0005】さらに、発明者は、種々のアルミ合金板の
実パネルのコーナー部の形状を円筒近似し、そのブラン
クサイズを種々調べることにより、正常な製品と、不良
品との境界を示す成形限界曲線を求めるに至った。これ
により、設計段階のパネルの成形品のコーナー部の形状
を円筒近似したものが、成形限界曲線に基づいて定めら
れる成形可能範囲に存在するように、コーナー部のブラ
ンクサイズを決定すると、実パネルの成形品に割れが生
じないように成形できることが判明した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいて成されたア
ルミ合金板のプレス成形品及びその成形方法の発明であ
って、その目的とするところは、割れを生じないプレス
成形品及びその成形方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
アルミ合金板からなるプレス成形品であって、前記成形
品のコーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前記コーナ
ー部の高さが前記円筒の高さとなるように、前記コーナ
ー部が有底でフランジ付きの円筒に近似され、前記円筒
のフランジ外径Df と前記円筒の胴外径Dd の比xと、
前記円筒の成形高さHと前記円筒の胴外径Dd の比y
が、y≦−(5/9)x+(113/90)(1≦x≦
1.9)又は、y≦−(1/16)x+(51/16
0)(1.9<x≦3)の成形可能範囲を満足するよう
に前記コーナー部が絞り成形されたことを特徴とする。
【0008】成形品を円筒近似した円筒のフランジ外径
Df と円筒の胴外径Dd の比をx軸とし、円筒の成形高
さHと円筒の胴外径Dd の比をy軸とする。直線y=−
(5/9)x+(113/90)(1≦x≦1.9)及
び直線y=−(1/16)x+(51/160)(1.
9<x≦3)は、絞り成形品の成形限界曲線を示す。y
≦−(5/9)x+(113/90)(1≦x≦1.
9)又は、y≦−(1/16)x+(51/160)
(1.9<x≦3)の領域は、成形限界曲線を基準とし
た成形可能範囲を示し、y>−(5/9)x+(113
/90)(1≦x≦1.9)又は、y>−(1/16)
x+(51/160)(1.9<x≦3)の領域は、成
形不可範囲を示す。
【0009】請求項2記載の発明は、アルミ合金板から
なるプレス成形品であって、前記成形品のコーナー部の
円弧が円筒の円弧で、かつ前記コーナー部の高さが前記
円筒の高さとなるように、前記コーナー部が有底でフラ
ンジ付きの円筒に近似され、前記円筒のフランジ外径D
f と前記円筒の胴外径Dd の比xと、前記円筒の成形高
さHと前記円筒の胴外径Dd の比yが、y≦−(5/
9)x+(113/90)(1.3≦x≦1.9)且
つ、y≧0.2(1.3≦x≦1.9)の成形範囲を満
足するように、前記コーナー部が絞り成形されたことを
特徴とする。
【0010】y≦−(5/9)x+(113/90)
(1.3≦x≦1.9)且つ、y≧0.2(1.3≦x
≦1.9)の成形範囲は、適当な高さと、適当なフラン
ジ外径を備えた実用性のある成形品を形成できる領域を
示す。即ち、請求項1に示す成形可能範囲であっても、
y≦−(5/9)x+(113/90)(1.3>x)
の領域では、フランジ外径と、円筒の胴外径の比が1に
近いので、ほとんどフランジ部を有さず、円筒に近い形
状に形成されるためである。また、(1.9<x)の領
域では、フランジ外径と、円筒の胴外径の比が2に近い
ので、成形品のフランジ外径が大きくなりすぎ、素板の
ぶどまりが悪くなる。さらに、y<0.2の領域では、
成形高さと、円筒の外径の比が小さく、成形品の高さが
低くすぎ、円筒の底に相当する部分の材料に十分な塑性
変形が加わらないためスプリングバック等が生じやすい
ためである。
【0011】請求項3記載の発明は、アルミ合金板から
なる成形品のプレス成形方法であって、前記成形品のコ
ーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前記コーナー部の
高さが前記円筒の高さとなるように、前記コーナー部を
有底でフランジ付きの円筒に近似し、前記成形品の円筒
近似された円筒のフランジ外径Df と前記円筒の胴外径
Dd の比xと、前記円筒の成形高さHと前記円筒の胴外
径Dd の比yが、y≦−(5/9)x+(113/9
0)(1≦x≦1.9)又は、y≦−(1/16)x+
(51/160)(1.9<x≦3)の成形範囲を満足
するように、前記成形品のコーナー部を絞り成形するこ
とを特徴とする。これにより、成形品のコーナー部を円
筒近似したもののブランクサイズが、成形可能範囲を満
足するように、絞り成形できるため、成形不良を防止で
き、製造コストの低減を図ることができる。
【0012】請求項4記載の発明は、アルミ合金板から
なる成形品のプレス成形方法であって、前記成形品のコ
ーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前記コーナー部の
高さが前記円筒の高さとなるように、前記コーナー部を
有底でフランジ付きの円筒に近似し、前記成形品の円筒
近似された円筒のフランジ外径Df と前記円筒の胴外径
Dd の比xと、前記円筒の成形高さHと前記円筒の胴外
径Dd の比yが、y≦−(5/9)x+(113/9
0)(1.3≦x≦1.9)且つ、y≧0.2(1.3
≦x≦1.9)の成形範囲を満足するように、前記成形
品のコーナー部を絞り成形することを特徴とする。これ
により、成形品を、適当な高さと、適当なフランジ外径
を備えた実用性のある形状に成形できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るア
ルミ合金板の成形方法を説明する。 第1工程 図1に示すように、実パネルのプレス成形品1を成形す
る場合、まず、第1〜第4コーナー部1a〜1dについ
て、それぞれ有底でフランジ付きの円筒に近似する。例
えば、図2に示すように、プレス成形品の第1コーナー
部1aが、有底でフランジ付きの円筒2の円弧2aとな
り、第1コーナー部1aの高さが、円筒2の高さH1と
なるように、プレス成形品の第1コーナー部1aを、有
底でフランジ付きの円筒2に近似する。プレス成形品の
製品形状は、多種多様で複雑であるが、円筒近似するこ
とにより単純化できるからである。尚、プレス成形品の
第2〜第4コーナー部1b〜1dについても、第1コー
ナー部1aと同様に円筒近似する。
【0014】第2工程 次に、図3に示すように、第1コーナー部1aが円筒近
似された円筒2のフランジ外径をDf1とし、円筒の胴外
径をDd1とし、胴外径とフランジ間の長さを成形品高さ
H1とする。円筒2の形状、即ち、フランジ外径と胴外
径の比(Df1/Dd1)と、成形品高さと胴外径の比(H
1/Dd1)を求める。次に、円筒近似された円筒2の形
状が、図4に示すように、成形範囲(y≦−(5/9)
x+(113/90)(1.3≦x≦1.9)且つ、y
≧0.2)に存在するか否か判定する。尚、第2〜第4
コーナー部1b〜1dについても、第1コーナー部1a
と同様に、円筒の形状を求め、成形範囲に存在するか否
か判定する。
【0015】第3工程 判定の結果、円筒近似された円筒2の形状が成形範囲に
存在する場合、所望の第1コーナー部1aの形状を、円
筒近似した円筒2の形状に決定する。そして、この形状
に基づいてアルミ合金板のプレス成形品を成形する。こ
の際、材料の初期ブランクサイズを定める必要がある
が、その決定方法は以下の通りである。図4中のABC
の破線について説明すると、図4中に示した破線は、各
初期のブランクサイズからの成形工程における成形高さ
とフランジ外径との関係を示している。成形前の状態A
ではその点の横軸が初期ブランクサイズを示しており、
成形の進行と共にA→B→Cの経路に沿って成形高さの
増大とフランジ外径の縮小が進む。従って、成形後の任
意の形状に対する初期のブランク形状はこのような破線
の経路を上方から下方へたどることにより容易に見出せ
る。尚、成形品の直辺部3は、ドロービードで拘束され
ており、極端な材料流入が起こらないようになってい
る。
【0016】また、第2〜第4コーナー部1b〜1dに
ついても、円筒近似された円筒の形状が成形範囲に存在
する場合、第1コーナー部1aと同様に、所望の第2〜
第4コーナー部1b〜1dの形状を、円筒の形状に決定
し、その形状に基づいてアルミ合金板のプレス成形品を
成形する。この際の初期のブランク形状の決定方法は上
記と同様に、破線の経路を上方から下方へたどることに
より見出す方法で行う。
【0017】一方、判定の結果、円筒近似された円筒2
の形状が成形範囲に存在しない場合、コーナー部の形状
を以下のような手順で変形する。以下図5を用いて説明
する。第1に円筒2の形状がACEDで囲まれる領域
にある場合、ブランク外径をより大きくすることで領域
ABCの成形範囲を満足させる。第2に円筒2の形状が
BCFGで囲まれる領域或いはその右側に隣接する領
域にある場合ブランク外径をより小さくすることで領域
ABCの成形範囲を満足させる。第3に円筒2の形状が
線分ECFおよびその延長線より上方の場合、コーナ
ー部形状を変更することで、近似比円筒2の形状がEC
Fよりも下方に来るように変更し、その後第1又は第2
と同様の方法でブランク外径を決定する。第4に円筒2
の形状が線分DABG及びその延長上より下方の場
合、コーナー部にドロービードを追加するなどの方法に
より材料流入を抑制し、張り出しに近い条件での成形に
変更する。尚、第2〜第4コーナー部1b〜1dについ
ても、円筒近似された円筒のブランクサイズが成形範囲
に存在しない場合、第1コーナー部1aと同様に、所望
の第2〜第4コーナー部1b〜1dの形状を、成形範囲
を満足するように変更する。また、初期ブランク形状の
決定方法については、上記と同様に、破線の経路を上方
から下方へたどることにより見出す方法で行う。
【0018】以上のように、本実施形態に係るアルミ合
金板のプレス成形方法は、成形品のコーナー部の形状を
円筒近似した円筒2が、成形範囲に存在するように、成
形品のコーナ部の形状を決定し、その決定された形状に
基づいてプレス成形する方法である。従って、成形範囲
が定まらなければ、プレス成形品のコーナー部の形状を
適切に決定できないため、成形範囲について説明する。
【0019】ブランクサイズを種々変化させた有底でフ
ランジ付きの円筒状の試験用深絞り成形品について、図
4に示すように、フランジ外径と円筒の胴外径の比(D
f /Dd )をx座標とし、成形品高さHと円筒の胴外径
の比(H/Dd )をy座標として、円筒状の試験用深絞
り成形品毎にプロットする。種々のブランクサイズにつ
いて、プロットしていくと、試験用深絞り成形品に割れ
が生じた不良品と、正常に成形されたものの境界がわか
るため、その境界に成形限界曲線を引く。この試験用深
絞り成形品の成形限界曲線は、y=−(5/9)x+
(113/90)(1≦x≦1.9)及びy=−(1/
16)x+(51/160)(1.9<x≦3)で表さ
れる。
【0020】このように、予め試験用深絞り成形品の成
形限界曲線を求めることにより、実際に成形しなくて
も、成形品のコーナー部を円筒近似した円筒のブランク
サイズから実パネルの成形品が正常な成形品となるか、
割れのある不良品となるかを知ることができる。即ち、
設計段階で成形品のコーナー部の形状を円筒近似し、成
形高さHと胴外径Dd の比、フランジ外径Df と円筒の
胴外径Dd の比を求めることにより、その形状が、成形
可能範囲を満足するか否かがわかるため、実際にプレス
成形する前に、成形したパネルに割れが生じるか否か予
めわかる。従って、実パネルのコーナー部の形状を円筒
近似したものが、成形可能範囲に存在するように、実パ
ネルのコーナー部の形状を決定できるため、予め不良品
の成形を抑制できる。
【0021】但し、成形可能範囲であっても、y≦−
(5/9)x+(113/90)(1.3>x)の領域
では、フランジ外径と、円筒の胴外径の比が1に近いの
で、ほとんどフランジ部を有さず、円筒に近い形状に形
成されプレス加工の後工程に支障をきたす。また、
(1.9<x)の領域では、フランジ外径と、円筒の胴
外径の比が2に近いので、成形品のフランジ外径が大き
くなりすぎ、ぶどまりが悪くなる。さらに、y<0.2
の領域では、成形高さと、円筒の外径の比が小さく、成
形品の高さが低くすぎ、絞り加工を施すと、円筒の底部
分に十分な塑性変形が生じないため大きなスプリングバ
ックを招く。従って、成形時の割れや成形後のスプリン
グバックを防止すると共に、適当なフランジ外径を備え
た実用性のある成形品を形成するには、(y≦−(5/
9)x+(113/90)(1.3≦x≦1.9)且
つ、y≧0.2)の成形範囲内で成形することが望まし
い。
【0022】実施例図6に示すように、アルミ合金板と
して代表的な5000系のA材と、6000系のB材を
使用して、上記の成形限界曲線を求めた。また、自動車
用に用いられる代表的な軟鋼C材について、上記の方法
によりプレス成形して、成形限界曲線を求めた。このよ
うに、アルミ合金板の成形限界曲線と、鋼板の成形限界
曲線とを比較すると、成形可能範囲と成形不可範囲が全
く異なるのがわかる。
【0023】次に、図7に示すように、5000系合金
A材で形成されたパネル形状5部品を用いて図4の成形
限界曲線の有効性を確認する。これらのパネルの各コー
ナー部はブランクサイズの変更によりいずれも割れなく
成形できるように調節されている。これらの実パネルの
コーナー部を、円筒近似し、円筒近似された円筒2のフ
ランジ外径と円筒の胴外径の比(Df /Dd )と、成形
品高さHと円筒の胴外径の比(H/Dd )とをプロット
すると、各コーナー部の形状は、円筒状の試験用深絞り
試験により求めた成形限界曲線(y=−(5/9)x+
(113/90)(1≦x≦1.9)及びy=−(1/
16)x+(51/160)(1.9<x≦3))の領
域の下部にほぼ位置しており、図1に示す円筒状の試験
用深絞り成形品から求められた成形限界曲線がこれら部
材のコーナー部成形限界として代用可能なことが確かめ
られた。
【0024】この結果、プレス成形品のコーナー部を円
筒近似することにより、実際に深絞り成形する前に、予
め正常・不良の判定を行うことができる。また、円筒近
似したものの形状が成形可能範囲に入るように、実パネ
ルのコーナー部の形状を決定することにより、実パネル
のプレス成形品のコーナー部に割れが生じないように成
形できることが確かめられた。
【0025】また、プロットした各印は、y≦−(5/
9)x+(113/90)(1.3≦x≦1.9)及び
y≧0.2(1.3≦x≦1.9)の成形範囲に集まっ
ているため、この成形範囲は、適当な高さと、適当なフ
ランジ外径を備えた実用性のある形状に成形できる範囲
を示すことが確かめられた。
【0026】
【発明の効果】請求項1及び請求項3記載の発明は、プ
レス成形品コーナー部を円筒近似したものの形状が、成
形可能範囲を満足するように、プレス成形できるため、
成形不良を防止でき、製造コストの低減を図ることがで
きるという効果を奏する。
【0027】請求項2及び請求項4記載の発明は、請求
項1又は請求項3記載の発明の効果に加えて、プレス成
形品を、適当な高さと、適当なフランジ外径を備えた実
用性のある形状に成形できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス成形品の概略を説明する図である。
【図2】プレス成形品の第1コーナー部を円筒近似する
概念図を説明する図である。
【図3】円筒近似された第1コーナー部の形状を示す図
である。
【図4】成形限界曲線、成形可能領域、成形不可領域を
説明する図である。
【図5】成形領域を説明する図である。
【図6】本実施形態に係るアルミ合金板の成形限界曲線
と、鋼板の成形限界曲線を比較する図である。
【図7】プレス成形品の成形限界曲線と、実パネルの成
形品のコーナ部の形状との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 プレス成形品 1a プレス成形品の第1コーナー部 1b プレス成形品の第2コーナー部 1c プレス成形品の第3コーナー部 1d プレス成形品の第4コーナー部 2 円筒 2a 円筒の円弧 3 成形品の直辺部 Df フランジ外径 Dd 円筒の胴外径 H 成形品高さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミ合金板からなるプレス成形品であ
    って、 前記成形品のコーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前
    記コーナー部の高さが前記円筒の高さとなるように、前
    記コーナー部が有底でフランジ付きの円筒に近似され、 前記円筒のフランジ外径Df と前記円筒の胴外径Dd の
    比xと、前記円筒の成形高さHと前記円筒の胴外径Dd
    の比yが、 y≦−(5/9)x+(113/90)(1≦x≦1.
    9)又は、 y≦−(1/16)x+(51/160)(1.9<x
    ≦3) の成形可能範囲を満足するように前記コーナー部が絞り
    成形されたことを特徴とするアルミ合金板のプレス成形
    品。
  2. 【請求項2】 アルミ合金板からなるプレス成形品であ
    って、 前記成形品のコーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前
    記コーナー部の高さが前記円筒の高さとなるように、前
    記コーナー部が有底でフランジ付きの円筒に近似され、 前記円筒のフランジ外径Df と前記円筒の胴外径Dd の
    比xと、前記円筒の成形高さHと前記円筒の胴外径Dd
    の比yが、 y≦−(5/9)x+(113/90)(1.3≦x≦
    1.9)且つ、 y≧0.2(1.3≦x≦1.9) の成形範囲を満足するように、前記コーナー部が絞り成
    形されたことを特徴とするアルミ合金板のプレス成形
    品。
  3. 【請求項3】 アルミ合金板からなる成形品のプレス成
    形方法であって、 前記成形品のコーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前
    記コーナー部の高さが前記円筒の高さとなるように、前
    記コーナー部を有底でフランジ付きの円筒に近似し、 前記成形品の円筒近似された円筒のフランジ外径Df と
    前記円筒の胴外径Ddの比xと、前記円筒の成形高さH
    と前記円筒の胴外径Dd の比yが、 y≦−(5/9)x+(113/90)(1≦x≦1.
    9)又は、 y≦−(1/16)x+(51/160)(1.9<x
    ≦3) の成形範囲を満足するように、前記成形品のコーナー部
    を絞り成形することを特徴とするアルミ合金板のプレス
    成形方法。
  4. 【請求項4】 アルミ合金板からなる成形品のプレス成
    形方法であって、 前記成形品のコーナー部の円弧が円筒の円弧で、かつ前
    記コーナー部の高さが前記円筒の高さとなるように、前
    記コーナー部を有底でフランジ付きの円筒に近似し、 前記成形品の円筒近似された円筒のフランジ外径Df と
    前記円筒の胴外径Ddの比xと、前記円筒の成形高さH
    と前記円筒の胴外径Dd の比yが、 y≦−(5/9)x+(113/90)(1.3≦x≦
    1.9)且つ、 y≧0.2(1.3≦x≦1.9) の成形範囲を満足するように、前記成形品のコーナー部
    を絞り成形することを特徴とするアルミ合金板のプレス
    成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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